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【ドラマティック・ドリーム・コラム】山下りな、1コールド・マンダース、マンス・ワーナー……これを読めばGCWが100倍楽しめる! 来日選手徹底ガイド(タカ中山)

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  • “GCW日本代表” 山下りな

    「リナはGCWの家族の一員だから」

    GCWオーナーのブレット・ローダーデールは、今回のGCWジャパンツアー(8・12後楽園、8・13&14新宿)開催告知の際、日本に滞在している山下りなをGCW“来日”選手の一人として発表した。

    GCWウルトラバイオレントチャンピオンに君臨して丸2年が経とうとしている山下は、難攻不落の絶対王者として、アメリカNo.1と目されるGCWデスマッチ部門を牽引してきた。昨今のアメリカデスマッチ界においては、まさに「山下の前に山下なく、山下の後に山下なし」と言えるほど、山下はその名をアメリカに轟かせている。

    山下のGCW初参戦は、2021年11月、ミシガン州デトロイト大会だった。当時、コロナ禍にあった日本では観戦に制限があり、声を出すことは禁じられていた。だが、すでにアメリカでは何の制限もなく、コロナ前の通常の日常に戻っており、山下は初登場ながらアメリカのファンから大歓声で迎えられる。翌日のシカゴ大会は、さらに大きな会場で行われたデスマッチトーナメント「NGI 6」に参戦し、より大きな声援を送られる。一回戦で敗れるものの、その思いっきりのいい暴れっぷりはGCWファンの心を鷲掴みにしたのだった。新たなデスマッチスターの誕生を予感させ、ここから山下のGCWでの快進撃が始まるのだった。

    山下の秘めたる可能性を見出したGCWオーナーのブレットは、半年後の2022年5月末からの再参戦をオファーする。6月4日に行われたデスマッチトーナメント「TOS 7」に参戦し、二回戦まで勝ちあがる。そして、3度目の参戦となった8月13日のアトランティックシティ大会において、当時、デスマッチで無敵状態だった王者アレックス・コロンの持つウルトラバイオレント王座に初挑戦し、コロンの得意技キャメルクラッチを決め王座奪取。GCWにおけるデスマッチ盟主の座が交代した瞬間だった。

    勢いに乗る山下は、2023年6月3日に行われたデスマッチトーナメント「TOS 8」を制覇。日本人初、女性初の快挙を成し遂げたのだった。2年間保持している虎の子のウルトラバイオレント王座のベルトは、アメリカだけでなく、日本、イギリス、ドイツ、メキシコで19回の防衛戦を重ねる。

    昨年10月のジャパンツアーでは、日本においては、まだデスマッチに重きを置くGCWだったがゆえ、山下を大将格に据えての陣立てとなった。しかし今回、新たにDDTとコラボレーションを組むことで、これまでの日本大会よりも暴力性と残虐性を弱め、現在アメリカで行なわれている大会を直輸入するようなエンターテインメント性の比重を強めた、アップデートされたGCWを我々、日本のファンは体験することになる。

    ウルトラバイオレント王者として、昨年10月のGCW後楽園大会のメインで血だるまになってデスマッチを繰り広げた山下は、今回、路線変更となるGCW日本大会について、こう語った。

    「たとえ(デスマッチ色の強い)自分が参戦しなくとも、GCWが盛り上がって、その素晴らしさを、たくさんの日本のファンに知ってもらうのが一番だから」と、控えめに言う。

    だが、GCWオーナーのブレットの考えは違った。

    「リナはGCW日本大会に欠かせないメンバーだ。だってリナはGCWファミリーなんだから」

    8月12日の後楽園ホール大会「DDT×GCW『Never Ending Noisy Summer』」ではブロスキー・ジミーとタッグを結成し、佐々木大輔&KANON組と対戦する。アメリカ遠征の際、何かとお世話になっているジミーとの息はぴったりだ。

    GCWオーナーのブレットは、「リナの日本での調子はどうだ?」「リナは日本でうまくやっているか?」と、常々、気にかけている。後楽園ホールでも、山下りなの活躍に目を細めることだろう。


    “ブレーキの壊れたダンプカー” 1コールド・マンダース

    アメリカ中西部アイオワ州生まれで現在30歳になる1(ワン)コールド・マンダースの、待望の初来日が実現することになった。身長185センチ、体重113キロは、インディーレスラーとしては大型の部類に入るだろう。目ざといマニアからは、日本の団体への参戦が待ち望まれていた。

    その風貌、重量感のある剛腕ラリアットの使い手として、スタン・ハンセンを思わせることから、日本で付いたキャッチフレーズは、“ブレーキの壊れたダンプカー”。これはハンセンの新日本プロレス時代のニックネームだ。マンダースに聞いたところ、本人もこのあだ名を気に入ったようだ。

    子供の頃から大のプロレスファンで、ストーンコールドやロックに夢中になったマンダースは、高校でレスリングを始める。だが、当時のマンダースをより熱中させたのは、アメリカンフットボールだった。名門アイオワ大学のアメフト部に入るも、強豪チームゆえ出番は少なく、己の限界も感じ、フットボール選手の夢は断念する。

    フットボールを辞めたマンダースだったが、小さい時から大好きだったプロレスラーになる憧れは、変わらず持ち続けていた。大学のアメフト部のコーチが、マンダースがプロレスラーになりたいことを知って、アイオワ大学アメフト部出身のプロレスラーを紹介してくれた。それがWWEのビッグEだった。ビッグEはマンダースの相談に親身に乗ってくれ、プロレスラーになるアドバイスをしてくれた。そしてビッグEから、WWEのセス・ロリンズがアイオワとイリノイの州境にある街で、プロレススクールを開校することを教えてもらう。マンダースは、その学校へと入学し、厳しい訓練を経てプロレスラーへの道を歩んでいく。

    2017年の春にプロレスラーとしてデビューしたマンダースは、地元米中西部のインディー団体で名を馳せ、2019年7月、GCWに初参戦する。アメフトで鍛え上げた持ち前のパワーを駆使し、インディーマット界を猪突猛進する様は、まさにブレーキの壊れたダンプカーである。

    日本でプロレスすることに憧れていたマンダースの来日初戦、8月12日の後楽園ホール大会「DDT×GCW『Never Ending Noisy Summer』」では、グリンゴ・ロコと組み、遠藤哲哉&飯野雄貴との試合が組まれた。国士舘大学ラグビー部出身の飯野と、アイオワ大学アメフト部出身のマンダースとの超弩級パワー対決に注目が集まる。“ブレーキの壊れたダンプカー”マンダースの本家ハンセンを彷彿させるラリアットが、後楽園ホールのリングで炸裂するか!? 今、米インディーで注目のパワフルファイター、1コールド・マンダースに刮目せよ!!!

    “南部のサイコ野郎” マンス・ワーナー

    現GCW世界王者“南部のサイコ野郎”マンス・ワーナーが、王座を獲得した経緯が複雑だ。

    ことの発端は、今年4月5日のレッスルマニアウィークで行われた当時の王者ブレイク・クリスチャンとジョーイ・ジャネラの試合から始まる。この試合での不可解な負けに納得がいかなかったジャネラは、GCWのゼネラルマネージャーの座に就任したばかりのマット・カルドナに、6月2日の大会でのクリスチャンと王座戦の再戦を要求する。査定試合に勝ったら、再戦を認めるとするGMカルドナは、その試合に手下のブロスキー・ジミーとステフ・デ・ランダーを乱入させ、無効試合とし、ジャネラの要求を退けようと目論む。だが、その悪巧みを回避したジャネラに詰め寄られ、カルドナGMは渋々、再戦を認める。

    ここで問題が起こる。1年近く王座を守ってきていた世界王者のブレイク・クリスチャンは、5月11日から始まった新日本プロレスの「BEST OF THE SUPER Jr. 31」に参戦しており、日本で6月3日までの試合が組まれていた。アメリカで6月2日に行われるGCWの大会に出場することができないクリスチャンに対し、カルドナGMはクリスチャンから王座を剥奪。そして6月2日の大会で新王者決定ガントレット戦(勝ち抜き戦)を行うとした。

    クリスチャンの王座に挑戦する予定だったジャネラは、カルドナが指定した試合に勝ち、ガントレットの最後に出場する有利な権利を得たが、ジャネラに挑戦させたくないカルドナGMは、またもやジミーらに試合後のジャネラを攻撃させて、ジャネラは背中を負傷する。

    6月2日、アトランティックシティでの新王者決定ガントレット戦には、ジョン・ウェイン・マードック、1コールド・マンダース、ジョーダン・オリバーら7人と、最後の出場権を持つ手負いのジャネラが参加することになっていた。しかし試合前、ジャネラはホテルの部屋にいるところを、バットと工具を持った謎の二人組に襲撃され、さらなるダメージを負ってしまい、試合どころではなくなってしまったのだった。

    ガントレット戦を勝ち抜いたチャールズ・メイソンが、最後の登場者であるジャネラを待つ。ジャネラの入場曲が鳴るなか、襲われて怪我を負ったジャネラは出てこない。カルドナGMは、10数えるまでに出てこなければ失格となり、王座は勝ち残ったメイソンの手に渡ると宣言。カウントダウン残り1秒で、場内に鐘の音が鳴り響く。「誰がために鐘は鳴る」ニック・ゲイジの登場だ! ピザカッター攻撃でメイソンを血だるまにした後、十八番のチョークブリーカーでメイソンにフォール勝ち。新王者誕生となった。

    と思われたが、カルドナGMは、ここで強権を発動し、急遽、配下のブロスキー・ジミーを挑戦者に指名し、新王者ゲイジに挑ませる。邪悪なGMカルドナの介入もあり、ジミーは勝利を強奪。ゲイジはわずか6分で王座転落し、新王者ジミーが誕生した。

    と思われたが、ここで負傷していたジャネラのテーマ曲がかかり、松葉杖を手にしたジャネラが姿を現す。腹部にテーピングをした痛々しい状態で、カルドナGM、ステフを蹴散らしたジャネラは、トップロープからのダブルフットスタンプでジミーから3カウント。ジミー政権は3分で終了し、ジャネラが新王者となる。二転三転する目まぐるしい展開だったが、ジャネラのテーマ曲がかかる中、ジャネラ戴冠でハッピーエンド。

    と思われたが、4月5日の大会で「いつでもどこでも挑戦権」を手に入れていたコール・ラドリックが登場。新王者になったばかりのジャネラに挑戦するかと思いきや、なぜかカルドナGM軍のステフ・デ・ランダーがラドリックに向かって突進し、コーナーに立てかけてあったドアに激突させた。

    だが、これで終わりではなかった。

    昨年末12月31日の大会で「いつでもどこでも挑戦権」を獲得していた、もう一人の刺客が新王者ジャネラを狙っていた。

    この日の第一試合で、エフィーと遺恨決着金網デスマッチを闘い、敗れた“南部のサイコ野郎”マンス・ワーナーが、どこからともなくリングに入ってきて、王者ジャネラを椅子で殴打。インプラントDDTを決め、ジャネラから3カウントを強奪。ジャネラの天下は3分で終焉を迎え、第29代GCW世界王者となったマンスを、カルドナGM、ジミー、そしてステフが祝福する。ステフがラドリックに挑戦させぬよう、突進したのはマンスのためだったのだ。

    予想外の展開はこの後も続く。

    2週間後に行われたロサンゼルス大会では、新王者マンス・ワーナーが前王者ジョーイ・ジャネラの挑戦を受ける防衛戦が組まれた。試合終盤、ジャネラの勝利目前というところで、一人の男がリングに駆け込んできた。カバーしているジャネラをカーブストンプで踏みつけたのは、なんと王座を剥奪された元王者ブレイク・クリスチャンであった。しかもその腰にはGCW世界王座のチャンピオンベルトが巻かれており、クリスチャンは自らを“リアル世界王者”と名乗り始めた。

    2本の世界王座ベルトが混在する、現在のGCW王座戦線をご理解いただけたであろうか。

    現王者マンス・ワーナー、前王者ジョーイ・ジャネラ、そして元王者ブレイク・クリスチャンの新旧王者は、8月25日のアトランティックシティ大会で対戦する。その直前に行われる8月12日の後楽園ホール大会「DDT×GCW『Never Ending Noisy Summer』」でのGCW世界王座戦マンス・ワーナー対ジョーイ・ジャネラ対勝俣瞬馬(ハードコア3WAY戦)の一戦は、その前哨戦とも言える重要な意味を持つ。

    王者として来日する“南部のサイコ野郎”マンス・ワーナーは、今、GCWで最もブーイングを浴びる嫌われ者王者だ。後楽園ホールでも思う存分、ブーイングをしてほしい。ただし、観客の持ち物を奪い遠くへ放り投げたり、ちょっかいを出してくるので、マンスが近くに来たら注意してもらいたい。また、マンスは4、50センチはある長いドライバーを凶器として忍ばせている。空港の検査で見つからず、日本に持ち込むことができたら、これほど恐ろしいものはない。容赦なく尖った先端を突き刺してくるので、対戦する勝俣は要注意だ。

    後楽園大会には、ほかにも今のGCWを代表するメンバーが大挙来日することもあって、「アメリカのマットを空っぽにする気か?」とも言われるかもしれない。


    メインでMAOの持つUNIVERSAL王座に挑戦するのは、新日本プロレスにも参戦していたアレックス・ゼイン。ゼインが初参戦となるDDTのマットで何を共有するのか。試合を見た皆さんもゼインと共有してほしい。

    アメリカンルチャリブレの重鎮グリンゴ・ロコの華麗なルチャ殺法は必見だ。

    平田一喜&アントーニオ本多と対戦するアリー・キャッチとダーク・シークのMOTHERSHIPは、特に初来日となるシークの妖艶なる魅力を堪能してもらいたい。

    これまでのGCWジャパンツアー皆勤賞のジミー・ロイドは、名前をブロスキー・ジミーに改め、マット・カルドナGM軍の切り込み隊長として、小悪党ぶりを発揮している。

    “ロシアの爆弾娘”マーシャ・スラモビッチは、アメリカ女子プロレスラーのトップ選手として、業界を牽引していることは語るまでもないであろう。マーシャは他の選手たちより一足先に来日し、8月10日に行われる東京女子・大阪大会にも参戦する。

    “弱冠21歳の若き天才”マーカス・マザーズは、5月の大日本プロレスに続き、早くも再来日が決定した。マット・トレモント門下生であり、21歳ながらキャリア5年の逸材の超新星だ。

    男色ディーノとの一騎打ちを果たすエフィーについては、もはやどうなるか想像もつかない。祝日の昼間の後楽園ホールであっても、二人の対決に禁断の言葉は不要であろう。

    このほか、リングアナのエミールJ、実況のデイブ・プラザック、そしてレフェリーも3人来日するなど、まさにアメリカGCWを直輸入するような興行になる。「これまでとは違うGCWを日本のファンに見せたい」と語るGCWオーナーのブレット・ローダーデールの心意気が伝わってくる。

    8月12日、後楽園ホール大会「DDT×GCW『Never Ending Noisy Summer』」は、GCWファンはもちろんのこと、DDTファンにも見てもらいたい。何故、GCWがアメリカNo.1と呼ばれているのか、その理由がわかるはずだ。そしてDDTがGCWの魅力をさらに増幅させるに違いない。もうすぐ日米2団体による、最高のコラボレーションが実現する。

    8月12日(月=祝) 開場10:30 開始11:30
    東京・後楽園ホール「DDT×GCW『Never Ending Noisy Summer』」
    https://www.ddtpro.com/schedules/22813**

    8月13日(火) 開場18:00 開始19:00
    東京・新宿FACE「The Sky Is The Limit 〜青空ノムコウ〜」
    https://www.ddtpro.com/schedules/22930**

    8月14日(水) 開場18:00 開始19:00
    東京・新宿FACE「You Only Die Once 〜一度きりの人生〜」
    https://www.ddtpro.com/schedules/22932**

    <hr />
    ◆アメリカンプロレスショップ フリーバーズ(Yahoo!ショッピング)
    https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds
    店主 タカ中山

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