「ベルトが欲しかったらテキサスまで獲りに来い!」
テキサス・ヒューストンの大地から、トレードマークとも言えるカウボーイハットを被り、ポンチョに身を包んだ“バウンティーハンター(賞金稼ぎ)”ブライアン・キースが、ついに日本初上陸をはたす。
初来日ながら、1・21品川大会でMAOの持つUNIVERSAL王座に挑戦するブライアン・キースは、昨年7月にサンフランシスコでの対戦と同じく、MAOを返り討ちにし、地元テキサスにベルトを持って帰ろうと企んでいる。まさに賞金を稼ぐために、日本にやってくるのだ。
1991年9月13日生まれで、現在32歳のブライアン・キースは、テキサス州ヒューストン郊外のグリーンズポイントで育った。あまり治安の良くない地域ではあったが、キース少年の心をとらえたのはプロレスだった。12歳の時、ヒューストンの小さな会場でブッカーTの試合を見た時、キース少年の将来の夢が決まった。地元の大学ローン・スター・カレッジで経営学を専攻したのち、かねてから大好きだったプロレスラーになろうと、2013年に憧れのブッカーTが運営する地元ヒューストンのプロレス団体ROW(Reality Of Wrestling)のレスリングスクールに入門する。
デビューしてからは、ROWはじめテキサス地区の団体を中心に活躍していた。テキサスに“クルーザー級のカウボーイ”、“南部の早蹴り野郎”などの異名を轟かせているレスラーがいると、その名前が徐々に知れ渡ってきた一昨年あたりからは、新たな獲物を捕獲しようと全米各地の団体へと進出し始め、その実力の片鱗を示していく。
昨年9月1日にテレビ放送されたAEW「ランペイジ」に登場し、ハングマン・アダム・ペイジと対戦したことで、さらにその名が知れ渡り、一躍、米インディー界の注目選手として脚光を浴びる。特に昨年末からは、AEWやROHに連続参戦しており、全米中に中継しているAEW「ダイナマイト」や「コリジョン」などのテレビ番組にも出演するなど、今や最も目覚ましい飛躍を遂げているレスラーの一人である。
現在、ノースカロライナのDPWナショナル王座と、ロサンゼルスのPCW ULTRAライトヘビー級王座の二本のベルトを巻いているが、作夏には一時的ながらも六冠王として君臨するなど、各地の団体の王座に狙いを定め、ベルトコレクターの如く荒稼ぎしている。
また、日本人選手がアメリカに遠征した際、その実力を見込まれ、対戦相手として抜擢されることが多い。昨年は望月成晃、田中将斗、シュン・スカイウォーカー、入江茂弘、SB KENToらと対戦し、いわば対日本人狙撃傭兵として、その名を轟かせる。昨年7月にアメリカに遠征してきたMAOを迎え撃ったのも、ブライアン・キースだった。
7月8日、米西海岸サンフランシスコで行われたWest Coast Pro(ウェスト・コースト・プロ)の大会で両者は対戦した。ブライアン・キースは、ムーンライト・エクスプレスでMAOの相方であるマイク・ベイリーと激闘を繰り広げる因縁があったため、そのパートナーのMAOにも敵意剥き出しとなる。顔を突き合わせる睨み合いから、激しくエルボーを打ちあい、強烈なチョップ合戦で始まった対決は、タックル、キックとお互いが引かぬまま場外へと戦場が移行する。場外所狭しとやり合う両者に、早くも観客たちからは「ディス・イズ・オーサム!」の大歓声が巻き起こる。
リングを縦横無尽に使った両者一進一退の攻防が続くなか、MAOが勝負を決めようと、コーナーポストに駆け上がった瞬間、ブライアンはヘッドバットで反撃。体勢を崩したMAOに雪崩式エクスプロイダーを炸裂させる。フィニッシュを狙いブライアンがMAOに向かって走り出しすと、場内が暗転する。再び照明が点灯すると、リング上ではヨシヒコが、ブライアンの喉元を鷲掴みにしていたのだった。ヨシヒコのチョークスラムが決まる。異国の地での再会を喜ぶMAOとヨシヒコ。すぐさま二人がかりの攻撃でブライアンを攻め立てる。しかし、この窮地を凌いだブライアンは、二人の分断に成功。まずはヨシヒコをカワダキックから、スプラッシュマウンテンで場外へと放り投げ戦闘不能へと追い込むと、再びMAOと一対一でやり合う。目まぐるしく攻守が入れ替わる大熱戦を制したのは、膝蹴りからの十八番エメラルド・タイガー・ドライバーを決めたブライアンであった。
試合後、観客たちからの大歓声の中、座礼からお互いに拳を突き合わせ、再戦を誓った両者。MAOは、ヨシヒコとの二人がかりでも倒すことができなかったブライアン・キースの名前を忘れることができなかった。
昨年12月3日に行われた「D王 GRAND PRIX 2023」新宿FACE大会で、クリス・ブルックス相手に公式戦兼UNIVERSAL王座防衛戦に勝利したMAOは、試合後のリング上でマイクを持つ。
「次はブライアン・キースにその気があればやってやってもいい気持ちがある。米国であいつにシングルで負けてんだ。ヨシヒコとよってたかって負けてんだ。リベンジする機会もあればいいと思う」と、次期防衛戦の相手としてブライアン・キースとの対戦をアピールしたのだった。
UNIVERSAL王者MAOに、“バウンティーハンター”ブライアン・キースが挑戦する選手権試合は、1月21日に東京・品川プリンスホテル内クラブeXで開催される「Sweet Dreams!2024 TOUR in SHINAGAWA」で行われる。
MAOはサンフランシスコでの雪辱を果たし、UNIVERSAL王座の防衛記録を伸ばすことができるのか。
最強の挑戦者ブライアン・キースは、こう豪語する。
「俺が日本に行く理由はただ一つ、UNIVERSAL王座を手に入れることだ! 賞金稼ぎが日本へ報酬をいただきに行くぜ!」
カウボーイハットを被り、ポンチョに身を包み、テキサス・ヒューストンからやって来るブライアン・キースは、王座を強奪したら、こう言うに違いない。
「ベルトが欲しかったらテキサスまで獲りに来い!」
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