11月16日新宿大会で高尾蒼馬から3カウントを奪いROMANCE DAWNの持つKO-Dタッグ王座への挑戦を表明した彰人。その彰人がパートナーとして指名したのは名古屋時代の同期である現KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP王者の杉浦透(プロレスリングFREEDOMS)。12月2日新宿大会でのタイトルマッチに向け、彰人にインタビューを実施。王者・ROMANCE DAWNやパートナーである杉浦への思いを聞いた。
――KO-Dタッグ王者組・高尾蒼馬&翔太にはどんな印象を持っていますか?
彰人 翔太さんに関しては「プロレスが好きな人だな」と。プロレスを深く追求しようとしている人。それが試合内容に表れてる。僕と感覚が近い人間だと思ってるんです。高尾に関しては何か燻ってる部分があったんですけど、ドロップキックの店長になってからそれがリング上でもいいように働いて、彼の性格もちょっと変わったというか。より高尾らしさが確立されてきた。信頼出来るパートナー同士で組んでベルトを獲ったROMANCE DAWN、円熟して今良い状態だと思います。個で見ても一番良い状態じゃないかなと思ってます。1年前よりも2年前よりも、若くて動けていた時期よりも、今が一番良い状態なんじゃないかなと。プロレスって若さだけで出来るわけでもないし、身体が動かなくなっても経験でカバー出来る。人間力で闘える部分があって。ROMANCE DAWNはバランスの良さが出てきているんじゃないかなと思ってます。
――彰人選手は今までKO-Dタッグの戴冠というのは一度もありませんでした。
彰人 竹下と挑戦したりとか、ちょこちょこ挑戦してるんですけど、KO-Dタッグには縁が無くて。巻きたいけど巻いたことのないベルトの一つです。
――挑戦にあたりパートナーとして杉浦透選手を選んだ理由は何でしょうか?
彰人 杉浦はいわゆる同期。同じ年にデビューした選手というのはもちろんいるんですけど、それは同じ年にデビューしただけの“同期”なんですよね。杉浦は同じ名古屋エリアの違う団体ではあったんですけど、練習生の頃、僕が入門した直後くらいに会ってる。プロレスという業界の門を叩いた段階で会っていて、一番付き合いの長い“本当の同期”。あと一人は影山道雄という選手です。その2人しか本当の同期というのはいなくて。ROMANCE DAWNの2人はプロになる前から、学生時代からの友人で、そんな2人がチャンピオンになって輝いてるのを見て凄い羨ましかったんですよ。自分は今ユニットに属してない、タッグパートナーがいるわけでもない。だから彼らを見ていると羨ましくて。同じように自分に一番近い同期を迎えて挑戦してみたいなと思ったので、杉浦を指名させてもらいました。
――名古屋時代は杉浦選手との交流というのはかなりあったんですか?
彰人 全然仲良くないんですよ、正直(笑)友人関係とかじゃ全然なくて。同じ学校の別グループ、だけど意識してる、みたいな感じなんですよね。特にはじめは杉浦の方が僕を意識していて。彼の方が練習生としては先に業界にいたんですけど、彼は当時大学生で。「大学を卒業してからデビューしなさい」って当時の団体の人に言われていたんですよ。後から入った僕の方が先にデビュー決まって、その杉浦が「彰人よりも後輩になりたくない」って思って、当時の団体の代表に「彰人より1日でも早くデビューさせてくれ」って泣いてお願いをしたっていう経緯があって。結果彼が先にデビューして、今でも会うと「俺の方が先輩だぞ! 先輩なんだから俺に敬語使え!」っていうくらい意識されてる(笑)そんなこと言うやつなんて周りにいないので、僕も意識せざるをえなかった、という。杉浦との話は話せばキリが無いんですよ。
――お二人とも名古屋から東京に拠点を移されて、その後の接点としては「復刊若手通信特別号」(2021年1月16日、東京・成増アクトホール)にてシングルマッチがありました。
彰人 杉浦と試合するって言ったのも自分自身だったんですよ。好きとかでもないんですけど、同期ってやっぱり特別で。若手通信の同窓会という節目の時に、若手通信メンバーの誰と試合をするか、ってなったら自然と杉浦という名前が出て来て。彼は当時デスマッチのチャンピオンになってましたし、自分と違う方向で成功している選手というのもあり、リング上で会話をしたいなと思って組んだ経緯もあったので。今回のタイトルマッチも「2人で(結果を)残そうぜ」という感覚よりは「同期だからこそリング上で通じ合うものを信じて闘いたい」っていうのがあるんですよね。苦楽を共にして、会ったら昔の話で盛り上がったりもするわけで。ただ、僕は杉浦を嫌いな側の人間なんで(笑)
――杉浦選手は今もデスマッチのチャンピオンとして活躍されていますが、昔との変化を感じたりしますか?
彰人 人間的には何も変わって無いです(笑)一切変わったのは見受けられないですけど、結婚して子供が出来て「変わったな」とは思いました。あいつ結構メンタルが弱かったんですよ。身体能力が高かったり、体力もあったりはしてたんですけど、自分に自信が無かったのか、メンタルが弱くて。割と大事な試合で空回ったり、怪我したり。奥さんが出来て、子供が出来て、守るものが出来てからの杉浦透っていうのは変わったなと思いますね。独身の頃、あいつデスマッチが嫌でデスマッチ辞めてるんですよ。でも変われた理由って、プライベートの部分なのかなって思いますね。だから今プロレスラーとして今凄く良い状態ですね。
――タッグを組むにあたってコンビネーションなどに不安はありませんか?
彰人 今杉浦と何かコンビネーションを考えているかっていったら考えてないですね。何ならタッグ決まってから1回も連絡してないですからね(笑)もちろん、お前指名させてもらったからよろしくね、くらいはしましたけど。そこから試合に向けてどうこうっていう話は一切してないし。杉浦からのチケット取り置きのLINEくらいですよ(笑)
――今回若手通信世代の4人でのタイトルマッチとなるという点についてはいかがですか?
彰人 ちょっと前にガンプロで若手通信世代の6人タッグっていうのをやったんですよ(2023年7月9日、東京・大田区総合体育館)。みんな自分たちのあのタイミングでのベストパフォーマンスが出来たんじゃないかと思ってるような試合だったんですよね。「俺たちはまだまだやれるぞ」「メインイベントじゃなくてもメインを食うような試合をしてやろう」「大会で1番の試合をしてやろう」っていう心持ちで臨んで。もちろんそんな意思を合わせたわけじゃないですけど、多分お互いそういう気持ちでベストなパフォーマンスが出来たと思っていて。今DDT内はいわゆるDNA世代から下の選手がメインを走ってる環境があって。どうしても間に挟まれた世代と言われがちな僕たちの世代は燻って見えがちな気もするんです。でもこういうタイミングでここぞとばかりに「こいつらスゲェじゃん」って言わせるような内容をしたうえで勝ちたいですね。
――挑戦表明した後のバックステージコメントの中で「僕はアイツと一緒にやりたいルールがある。タッグベルトを獲ってその夢を叶えようと思います」との言葉がありましたが、言える範囲でその夢とは何でしょうか?
彰人 彼はデスマッチのチャンピオンでしょ。僕もある意味デスマッチ得意な人でしょ、そういうことですよ(ニヤリ)文化系デスマッチっていうものでデスマッチ業界にそのままタッグで殴り込みに行きたいと思います。僕らがチャンピオンになったら、別に杉浦がデスマッチのルールでやっていいというなら、それで防衛戦も出来るわけですよね。僕の感性を加えた2人にしか出来ない防衛戦っていうのはやれると思ってるんでね。DDT流に言うならEXTREMEなタッグ防衛戦をしたい、という感じです。



