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【ドラマティック・ドリーム・コラム】眠っていた悪魔の目覚め……外国人初優勝を狙う“オハイオの悪魔”RSP(タカ中山)

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  • 11月1日に開幕するDDT最強を決めるリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2022」の参加選手12人が発表された。

    Aブロックの出場者が順番に読み上げられている中、最後の6人目の名前が発表された瞬間、思わず息を呑んだ。

    「初出場 RSP(リッキー・シェイン・ペイジ)」

    これは多くの人にとって、かなり意表を突いたサプライズだったに違いない。

    じつに3年ぶりの再来日になるRSP。これまでリッキー・シェイン・ペイジの名前で、デスマッチレスラーとして大日本プロレスに参戦し、デスマッチのシングルとタッグの両リーグ戦に出場。巨漢ながらも素早い身のこなしを見せる規格外の外人デスマッチレスラーとして高く評価され、そのケタ違いの暴れっぷりを見た日本のファンからは、もう一度、RSPの勇姿を見てみたいと再来日が期待され続けていた。また、RSP本人も再び日本で試合をすることを強く望んでいた。

    ついに念願叶い、再び日本の地を踏むことになったRSPが、新たな標的として選んだのは、DDTだった。

    デスマッチレスラーのRSPが、なぜDDTに参戦するのかと思う人もいるかもしれない。アメリカのインディープロレスの情報は、ほとんど日本には伝えられないので、案外、知られていないことなのかもしれないが、実はRSPは昨年9月にデスマッチからの卒業を宣言していたのだった。


    “オハイオの悪魔”RSPは、1984年3月1日、アメリカ・オハイオ州クリーブランド出身の現在38歳。バックヤードレスラーとして活躍したのち、本格的にプロレスラーとしてデビューしたのは2001年5月、地元オハイオの小さなインディー団体でのことだった。デビュー当初からしばらくの間、クリスチャン・フェイスというリングネームでマスクマンとして活動。同郷のビンセント・ナッシングとのタッグチーム、Faith In Nothingでは、オハイオやインディアナの各インディー団体のタッグ王座を獲得する名コンビとして、その名を鳴らす。2011年からは名前をリッキー・シェイン・ペイジとして、マスクを脱ぎ、素顔でリングに上がるようになる。RSPが一躍、脚光を浴びるようになったのは、2015年頃からCZWに参戦し、デスマッチファイターとして血を流すようになってからであった。

    デカくて動けるデスマッチファイターとして、水を得た魚のようにデスマッチの血の海で大活躍。2016年にはCZWのデスマッチトーナメント「トーナメント・オブ・デス15」で、翌2017年にはIWAミッドサウスの「キング・オブ・ザ・デスマッチ2017」の両大会で優勝するなど、当時、ザンディグやネクロ・ブッチャーらデスマッチに一時代を築いた名選手が一線を退く中、マット・トレモントやダニー・ハボックらと共に、デスマッチ新時代を牽引していった。

    2017年からは海を渡りイギリスにも積極的に進出し、2019年には上述したように日本でも活躍する。しかし何と言っても、RSPの名前を世に知らしめることになったのは、2019年11月からGCWにレギュラー参戦するようになってからだ。ヒール軍団「44.OH!」を結成し、軍団長としてやりたい放題の悪事を働き、ファンからのブーイングを一斉に浴びる姿は、まさに悪魔そのものであった。

    だが、RSPら44.OH!軍が出ることで、会場が一段と盛り上がるのは事実であった。特に2020年に行われたニック・ゲイジやマット・トレモントとの一戦は、両試合とも年間最優秀試合と言える五つ星級の名勝負であり、新型コロナウイルス禍で心が沈みがちだった我々には、ヒールとして嫌われ者を演じていたRSPがストレス発散の一役を担っていたと言っても過言ではないであろう。

    およそ2年近く続いたGCWとの抗争を終えたRSPは、2021年9月にデスマッチ卒業を発表する。

    「デスマッチをやめることにしたのは、心の問題なんだ。俺は自分こそがデスマッチNo.1の一人であることを既に証明した。もう気持ちが付いていかなくなってしまったんだ。これからもデスマッチを愛しているし、尊敬している。でも、もうデスマッチをやるのは無理なんだ」

    頂点を見た男の悲痛な叫びを聞いた気がした。

    だが、デスマッチから離れたことにより一時の勢いが薄れ、どこか一歩引いているようにも見えたRSPだが、また日本に来ることの喜び、そして、何はともあれDDTに参戦できることに新たな野心が芽生えてきたかのようだ。

    「DDTから『D王 GRAND PRIX 2022』に参戦しないかとオファーをもらった時、俺には断る理由などなかった。多くの優れたレスラーたちが揃っているDDTに参戦できるんだから、興奮しないわけないだろ」

    RSPは続けてこう語る。

    「前回、日本に行った時のことは忘れることができない思い出だ。出会った人みんな、とても親切だし、俺もたくさん助けてもらった。一番の思い出は、北海道巡業だな。移動は大変だったけれど、いろいろなものを見れて良かったよ。特に札幌はスゴかったね!」

    札幌で何があったかは気になるところだが……。

    また、DDTに気になる対戦相手はいるのかと尋ねてみた。

    「同じブロックの上野勇希には興味がある。彼は素晴らしいものを持っているな。俺はジュニアヘビーの様な試合スタイルが好きだから、上野との試合は楽しみで仕方がないね。

    俺は今回だけでなく、これからもDDTに参戦し続けたい。まずは『D王 GRAND PRIX 2022』に優勝して、KO-D無差別級王座に挑戦してやる。チャンピオンよ、待ってろよ!」

    外人レスラー初優勝を狙う“オハイオの悪魔”RSP。
    どうやらDDTは、眠っていた悪魔を目覚めさせてしまったようだ。



    “オハイオの悪魔” RSP
    アメリカ・オハイオ州クリーブランド出身
    1984年3月1日生まれ(38歳)
    身長 193センチ
    体重 136キロ

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