DDTプロレスリング代表取締役社長、高木三四郎です。このたびDDTオフィシャルサイトで『俺様の団体経営学EX』としてコラムを執筆することにしました。ご愛読、よろしくお願いします! 8・18日本武道館大会を成功させるために、4・1後楽園大会で戦略発表会を行なったけど、今回からその戦略の中身を一つひとつ具体的に説明していこうと思う。
まずは地方興行の充実から。もともとは例年行なわれている夏の両国大会に向けて、関東近県に力を入れたかったんだけど、去年は茨城ぐらいしか行けなくて、今年に入って茨城以外にも千葉や栃木も周ろうと考えていたんだ。
でも、両国大会って関東のファンだけじゃなく、実は地方のファンもかなり遠征して観戦に来ていることがわかったんだ。比率的に言うと来場者の半数が首都圏、残りの半数が関東近県+地方という感じ。夏休みの開催だし、開催発表を1年前に告知しているから、スケジュールを組み立てやすいというのはあると思うね。
なるほど、だったら地方大会をもっと充実させて、まだ行ってない地方でファンを新たに開拓して、年に一回のビッグマッチに来てもらえる原動力になってもらえればいいと思ったんだ。それにスタートさせたニコ生でも、ニコ生を見ていてTwitterもやっている人のハッシュタグを追って出口調査をした結果、地方の視聴者が多いこともわかったんだ。
あとは選手のギャランティーを増やしてあげたいというのもある。都内で興行を行なうにも回数に限界はあるし、今のペースだと選手のギャランティーを増やせてあげられないんだ。少なくとも大会数を増やすことができれば、選手のギャランティーだって上げられるし、そうすればプロレスだけで生活できる人間も増える。
これまでは50興行前半だったけど、今年は年間70興行を目標にしている。だけど、予定されているところも含めると、すでに70興行を越している話もあるぐらいで、秋以降の大会も含めたら年間75~80興行までいくと思う。今年はいろんな地方に行って、どのエリアが一番いいのか、営業も含めてリサーチする時期だと考えている。
確かにこのご時世、不況のせいもあって、地方に遠征することは難しいと思われている。だけど、経費を縮小することで、実は可能だったりするんだ。まず、今年の頭に音響機材を購入した。これで後楽園ホールと地方大会は自社で音響をまかなうことができる。そして次に4tトラックと6mリング、イス400脚に入場ゲート、プロジェクターも買ったんだ。実はこれだけで経費をかなり縮小することができるんだよ。地方の団体、プロモーションにリングやイスを借りたりするだけで10~15万円はかかるし、それが交通費だけで済むのは大きいからね。本当はバスもほしかったけど、運転できる人間がいないから、これはまだ先の話かな。
これだけでも俺たちの地方進出の本気度がわかってもらえると思う。あとは道場を持てば、またメジャー団体に返り咲けるのかな。世のマスメディアの風潮を含めた一般的な解釈は「道場を持ってないくせにメジャー面するな」だからね。俺らだって、2006年~2009年の道場を持った一時期だけ、何気に“メジャー団体”DDTだったんだけどなあ。


