DDTプロレスと新日本プロレスが4月20日、東京・千代田区の神田明神文化交流館で合同記者会見を開き、6月8日、東京・後楽園ホールで「DDTプロレスvs新日本プロレス 一面対抗戦PART2〜ササダンゴ軍vs矢野軍 5対5勝ち抜き団体戦~」を開催することを発表した。
昨年6・9後楽園で「DDTプロレス×新日本プロレス 一面対抗戦~スーパー・ササダンゴ・マシンvs矢野通~」を開催。本来、ササダンゴと矢野の個人的な決着戦の場だったはずだが、途中で両陣営の若手の須見和馬と永井大貴がなぜかエキシビションマッチで激突。新日本から棚橋弘至(引退)、YOHのサプライズ参戦に発展。果てはDDTと新日本が連合軍を結成して、謎の組織「世界プロレス連合平和維持軍」とのカオスな全面対抗戦となり、当時、無期限休業中で一夜限定復帰となった髙木三四郎がYOHにフォールを奪われて連合軍が勝利。試合後、矢野が「俺とササダンゴのシングルマッチ、終わってないじゃないか。両者リングアウトで終わらせたいと思います」と提案し、ササダンゴが同意。最後は両陣営が大団円となり、ハッピーエンドで幕を閉じた。
その因縁もひと段落したはずだが、司会進行を務めた井上マイク(DDT)、阿部誠(新日本)両リングアナによると「団体に所属する“一個人”と“一個人”が、あくまで部分的・局所的に抗争した昨年の『一面対抗戦』でしたが、大団円を迎え本来であれば再び戦う理由もないところではありますが…。それならば、いっそスポーツマンシップに則った戦い、あくまで一面のみをかけた、2度目の一面対抗戦として、団体戦を行うことが決定いたしました」と経緯を説明。
ササダンゴは「昨年の新日本プロレスさんとの一面対抗戦におきましては、私が得意とするスタイルのプロレスにうまく持ち込めたのかなとは思えたんですけども。新日本プロレス・矢野通選手に完璧に私の予想を遥かに上回るような形で対応されてしまって、それに関してはもう勝ち負けを超えた感動というか、ホントに矢野選手に対して強いリスペクトを…。それ以来、それまでも持ってたんですけども。強く矢野通だけじゃなく、新日本プロレスに対して強いリスペクト持つようになりました。そこから、私自身のプロレス観みたいなものが、大幅に変わった部分もありまして。あの一面対抗戦は私のなかで転機になって。DDTのなかでKO-D無差別級というタイトルに挑戦するチャンスも回ってきたり。自分のなかで、とにかくプロレスとの一個の大きい転換点になったことは間違いないので。今回はホントにスポーツマンシップというその一面において、新日本プロレスさんと改めて向き合えればなと思っております」と語った。
矢野は「去年、10年間に渡る両団体の因縁というか、そういうものに一つの答えというか、決着がついたとは思うんですけど。ここからあと10年、もう1回、物語を始めてもいいのかなと思ったりしています。去年、一面対抗戦ということで、“一面ってなんなんだろう”ってなったときに、普通だったら全面とかっていうのがあって…一面っていうのは、一つのものに集中して針の穴を通すみたいな話もあったんですけど、よく考えると、面ってどこまでも広がるんですよね。一面ってどこまでも広がれるから、これはもしかしたら地球が丸いのか、丸くないのかみたいな話と一緒で。昔よくあった、どこまで行っても面は広がっていくので、新日本にあるこの僕が出せる一面。で、DDTプロレスのササダンゴさんが出せる一面、リスペクトとスポーツマンシップ、僕は“フェアプレイ”日大の出身なので、日大魂も背負って、新日本プロレスも背負って戦いたいと思います」と話した。
今大会も昨年同様、「WRESTLE UNIVERSE」と「NJPW WORLD」によるダブルPPV配信となり、中継面でも団体対抗戦となる。
「WRESTLE UNIVERSE」PPV責任者でCyberFight取締役の彰人は「昨年初めて両団体、各配信プラットフォームを使って、同時にPPVを行ったっていうのもあって、ホントに試合以外の部分、配信チーム、スタッフの動きとか、ふだん見られないNJPW WORLDのスタッフの動きとかも見て勉強させていただきまして。やっぱり新日本プロレスさんが50年培ってきた技術ないし、ノウハウが詰まっていて、とても勉強させていただきました。もの凄く、以前より持っていたリスペクトがさらに強まる形となりました。選手もスタッフもやっぱり両団体の愛をもの凄く感じましたし、何よりテレビ朝日の野上(慎平)アナウンサー、もの凄く新日本プロレスさんへの愛を感じまして、その熱量というものをもの凄く感じました。演者以外でもスタッフの方からも愛を感じまして、何かこう両団体にとって一個の転機になって、いいものが作り上げられたんじゃないかなと思っております。今回もそのような形で両団体に何かプラスになるもの、両団体でしかできないもの、それぞれを出し合いつつ、PPVでも“両方見たい!”と思わせるようなものを仕込んでいきます。皆さん、楽しみにしててください」と話した。
「NJPW WORLD」PPV担当プロデューサーの下島裕司氏は「今回また史上2度目のダブルPPVということで、非常に楽しみにしております。前回、私もWRESTLE UNIVERSEの中継を見させていただいたんですけども…DDTの世界観みたいなものを、ずっと寄り添ってきた中継チーム。それから結果的にWORLDではなく、UNIVERSE側で実況することになった村田晴郎さんの安定感、そういうところを含めて、長く寄り添ってきた信頼関係みたいなものを、凄く感じて非常にリスペクトしましたし、こちらも少し学ぶところがありました。今回は中継・配信も真っ向勝負でスポーツマンシップに則った高め合いになっていくと思いますので、お互いいい部分を出し合えるような中継・配信になればいいなと思っております」と述べた。
5対5となると、全面対抗戦的な意味合いになりかねないが、ササダンゴは「私はあくまで一面対抗戦であるというところを強調したい部分もありますが、今回ばかりはDDTも総力戦で行く覚悟で私はあります」とキッパリ。
昨年は両者リングアウトで終わったが、完全決着ルールの想定について、矢野は「そこに関しては、やっぱり僕は個人的には引っ掛かっていて。やっぱり対抗戦と名のついたもので戦うからには決着をつけるべきというか、つけたかった。だから、それもあって今回このリングに立とうっていう気持ちもあるので。その辺は自分の持てる、今、皆さんからすると僕が本隊にいることはもの凄い違和感を感じるかもしれませんが、私は本隊なので本隊の選手を使って総動員して、力借りて、戦いたいと思ってます。ちゃんと勝ちますよ。対抗戦ですから」と力を込めた。
ササダンゴは「自分自身は納得のいく両者リングアウトではあったんですけど、もちろん今回は5対5ですから勝つことしか考えていません。DDTがホントにアスリートとしても、世界のプロレス界に打って出れるような団体だっていうことを、改めて、もう一度この場で、そこに僕がいるDDTチームで勝つことによって証明したいなと思っています」と対抗心を垣間見せた。
対抗戦のメンバー構成について、矢野は「僕がいつも組んでる選手だったりとか、本隊の選手のなかでバラエティーに富んだ、どんなことが来てもできる選手。その辺を考えて柔軟剛とかいろんな、そういうところを取り入れていきたいなと思ってます」と話した。ササダンゴは「矢野さんが所属している新日本プロレス本隊のメンバーが中心になるんじゃないかという、こちらにとって非常に大きいヒントとなる一言だったのかなと…。我々にとっても、大きなヒントに一言を出してもらっておきながら、こちら申し訳ないんですけども…。私個人がDDTで、特にユニットに所属しているようなこともないので、逆に個人の関係性、誰に声をかけてもいいわけですから、あくまで自分の関係性のなかで、友達中心になるのかもしれませんが…。後輩もたくさんいますので、いろんな人に声をかけながら、対応できるかなと思っております。まだ1ヵ月半時間はありますので、しっかりといいメンバーを揃えていきたいと思います。現状では、誰一人声はかけられておりません」と語った。
ルールについて、矢野は「前回同様、すり合わせが必要かもしれないですね」と回答。レフェリー問題に関しても「すり合わせが必要です」と答え、ササダンゴは「まず今日は“やるんだ!”ということをお伝えしたかったので、ルールとか、そういう部分は全然まだ大丈夫なので」として、昨年同様、今後ルールミーティングを実施し、委細を詰めていくことになりそうだ。
そして、ササダンゴが「プロレス界、全然何が起こってもおかしくない状態ではあります。人の出入りも含め、いろいろなリスクと戦いながら我々やっておりますので、一応リザーバーも含めた形でもう一人、もしくは二人。必ずしも5人に限定しなくてもいいわけですよね? 矢野さん、どうでしょうか?」と問うと、矢野は「もちろん全然大丈夫です。最終的に5対5になるってことですよね? ケガもありますし、いろんなリスクがありますからね」と同調。
さらにササダンゴが「普通に5対5って言うと、やっぱりシングル5戦という風になってしまうかもしれないですけど、タッグの場合もあると言えばある可能性ありますよね?」と言うと、矢野は「もう柔軟性を持ってやっていきますから大丈夫です」と同意。5試合ではあるが、シングルにかかわらず、タッグマッチも含まれる可能性が出てきた。
最後にササダンゴが「我々ホントに新日本プロレスさんのことは全幅の信頼を持ってやっておりますので、信頼というかホントに信じておりますので。絶対に裏切られることはないと思っているので」と言えば、矢野も「私たちももちろん信じてますよ」と応じ、あくまでもスポーツマンシップに則った対抗戦になることを強調した。
昨年の「一面対抗戦」を発表した際の記者会見では、大会名や対戦カードの名前の並び順で大紛糾したが、今回はあくまでもスポーツマンシップに則り紳士的な会見となった。








