6日、茨城・つくばカピオにて「茨城でいかっぺよかっぺ2017」がおこなわれた。鶴見亜門GMの前説では高山選手の負傷欠場のお詫び、さらに5・21札幌のKO-Dタッグ選手権試合、5・28後楽園でのKO-D無差別級挑戦が白紙になったことが説明された。続いてオープニングコールには男色ディーノが登場し、「実はゲイ」だと今さらカミングアウトしたディーノはDDTをゲイ団体にする「I・G・F計画」が進行中であり、「いつも心に同性愛を」という心持ちでオープニングコールをするようお客さんに求め「DDT、I・G・F計画、スタート!」で大会開始。
第1試合は大鷲透&ヒラタコレクションA.T.vs石井慧介&高梨将弘のタッグマッチ。マイクを持ったヒラコレは透明犬を「ワンちゃん」と紹介し、「応援よろしくお願いしまーす」と挨拶。高梨は「どうせ俺の知っている平田だろ? インチキ透明犬ともどもぶっ潰してやる」と宣言して襲い掛かって試合スタート。さっそくヒラコレが攻め込まれるも石井にドロップキックを放ってピンチを抜け出す。替わった大鷲が一気呵成に攻める。高梨にブレーンバスターを狙ったところでヒラコレが「私にチャンスを! 私にボンジョールノ!」とタッチを要求するも大鷲は無視して投げる。続いてノド輪を狙うも透明犬のワンちゃんを大鷲にパス。透明犬は自陣コーナーに戻っていき、その勢いで大鷲とタッチ。攻め込まれたヒラコレは石井をパラダイスロックで固めると、「イッツ・ショータイム!」と2007メガネを到着して下村、レッカとともにウォーキング。その背後を高梨が丸め込むもカウント2。ヒラコレは高梨の攻撃をマトリックスでかわすも起き上がれない。そこを押さえ込まれ、さらに丸め込まれるもカウント2。STOPエンズイギリからATロック、さらに小指を極めるヒラタロックで勝利した。
【試合後のコメント】
高梨 あんなイタリア野郎に3連敗するなんて自分が自分を許せねえよ! こうなったらシングルだ。シングルなら負けねえよ。シングルで今までの借りを返させてもらう! あのイタリア野郎を国外追放にしてやる! でもどうせほかの親戚が来るんだろ? だったら平田一族をまとめて国外に追放してやるよ! 俺とシングルを組め!
第2試合は遠藤哲哉vsマイク・ベイリーvs大石真翔の3WAYマッチ。遠藤とベイリーが激しくやりあう中、大石が無視されたり、2人がかりで攻め込まれたり、
ヒドい目に遭う。ならばと大石もベイリーにインディアンデスロック、同時に遠藤へコブラツイスト → 河津落としと盛り返す。遠藤は大石にハンドスプリング・ニールキック。ベイリーはその遠藤に竜巻旋風脚からその場跳びトルニージョ。カットに入った大石にベイリーはミドルキック連打。ベイリーのシューティングスター・ダブルニーをかわした大石が直伝トルネード。これを遠藤がジャックナイフで固めるもカウント2。大石は突っ込んできたベイリーを回転エビ固めで丸め込むも、ベイリーに切り返されて3カウント。
【試合後のコメント】
遠藤 向こう(ベイリー)がバンバン意識してきたからね。俺はまったく意識してないけど。向こうが来たらやり返すしかないでしょう。なんか印象を持ったことがないな。去年の両国でも当たっているけど、東郷さんと組んでいるガイジンとしか思ってないし。海外でどんだけ実績があるかは知らないけど、まったく眼中にありません。
ベイリー オーイシ・マコトは簡単だった。エンドーとはまた闘いたい。
第3試合は男色ディーノvs勝俣瞬馬のシングルマッチ。後入場のNωAはネバギバを熱唱するも、ディーノは曲に乗りながら勝俣にナックル連打。1コーラスまでにさらにファイト一発!から男色ドライバーまで決めてしまった。ここでゴングが鳴らされると、ディーノはカバー。しかしカウント2。ディーノはその後、男色殺法。ディーノがコーナーに登るも、勝俣がコーナーにぶつかってロープを揺らして股間を痛打させる。場外にディーノを落としてトぺ・コンヒーロを発射。リングに戻ると勝俣はディーノのリップロックをかわしてランニング・フォアアーム。しかしカウント2。ディーノがリップロックを狙うも木曽レフェリーに誤爆。レフェリーダウンの中、ディーノがKO-D6人タッグのベルトを持ち出すが、勝俣がかわしてドロップキック。大石、MAOが介入してアルマゲドンと総攻撃。勝俣が押さえ込んで、蘇生した木曽レフェリーがマットを叩くもカウント2。スイングDDT、ライトニングスパイラルと攻勢に出る勝俣。しかしファイアーバード・スプラッシュはかわされて、ディーノがホモイェ。ダブルダウンからディーノがまたもKO-D6人タッグのベルトで攻撃せんとするが、これは木曽レフェリーが注意。すかさず勝俣がトラースキック。勝俣のスワンダイブXファクターをディーノはリップロックで迎撃。最後はゴッチ式生男色ドライバーで葬った。
【試合後のコメント】
大石 クソ~、ホモ野郎! いろいろ大丈夫かい?
勝俣 ダメです……。
大石 6人タッグのベルトをアイツらが狙っているとお聞きしまして、石井もゲイだ。間違いない。ロイズ・アイザックス、男色ディーノ、あのクソホモどもにアイドルがケツ掘られたり、チ●コ触られたりしちゃいけねえんだよ!
勝俣 大石さん、アイドルだからチ●コとか言っちゃダメですよ。
大石 アイドルだからチ●コとか言っちゃダメだ! 絶対にタイトル防衛してみせます!
勝俣 アイドルらしく勝ちたいと思います。俺はもう怖いものないぞ! 以上、僕たちニュー・レスリング・アイドル、NωAでした!
2人 ありがとうございました!
ディーノ もう何回でも言うわよ。タッグは私とよっちゃんが持っている。6人タッグはおそらく取るでしょう。唯一いつどこが移っちゃったから計画が遅れたけど、また取り返せばいい。私が侵略していることを誰も危機に思っていない。でもそれでいいのよ。昔から私はナメられてここまできたからね。どうぞ、おナメください。気づいたら肛門が危険なことになっているわよと警告だけはしておくわ。今、DDTは誰を中心になって回っているんだろうな。冷静になればわかりますよ。私はいつも通りやって、いつも通り結果を出します。ひとまず、KO-D6人タッグ、チェックメイト!
第4試合はKUDO&坂口征夫vs高尾蒼馬&岩崎孝樹のタッグマッチ。岩崎がローンバトルを強いられるもKUDO相手にミドルキックのラリー。キチンシンクを打ち込むと、カットを阻んだ坂口をブレーンバスターで投げて高尾とようやくタッチ。高尾は一気呵成に攻める。KUDOも打撃でやり返して戦況は坂口vs岩崎に。岩崎が逆エビ固め。カットに入ったKUDOは頭突きで排除する。坂口は岩崎に払い腰からPK。これもカウント2止まり。続いてスリーパー。これをロープに逃げられるとサンドイッチPK。カットに入った高尾がコーナーに腹這いにさせられるも、串刺しニーリフトは寸前でかわして延髄斬り。岩崎がKUDOを排除すると高梨のトラースキックから岩崎が坂口にPK。これもカウント2。坂口は飛びつき腕十字が決められないとヒートクラッチに移行して3カウントを奪った。試合後、KUDOは「高尾はもちろん岩崎がどんどん強くなっていると身近にいる自分が感じています。でも勝ったのは僕たちです。今日は美味しいお酒を飲みたいのですが、この会場はアルコール厳禁。そんなこともあろうかとノンアルコールビールを用意してます。勝利の余韻だけで飲めるんで。つくばのみんなと酒盛りだー!」と坂口、高梨とともに締めた。
【試合後のコメント】
岩崎 見ての通り、コンディションは絶好調だから。あの2人にやられる気もなかったし。今の俺じゃ負ける気しなかったけど甘さが出ました。今日の試合については手応えもあったし押し切れると思ったけど、なんですか。あれはヒートクラッチですか? 甘さが出ました。ただ10日に向けて、桜庭さんとの試合は進むべき道が見える試合だと思うので、自分が信じてきたプロレスをぶつけて何か一つの道を見つけたいですね。
セミファイナルは佐々木大輔&マッド・ポーリーvsアントーニオ本多&入江茂弘のタッグマッチ。ポーリーが入江にショルダーアタック。入江からタッチを受けたアントンは「佐々木だせ!」と挑発。これに乗った佐々木にアントンだったがロープワークの際に躓いて転んでしまう。アントンはヒザを打ち過ぎて急に年金払ってないことを思い出してプロレスやってられないから帰るとギブアップ寸前に。「ここでギブアップしたらつくばの人に申し訳ない」と昨日徹夜で考えてきた創作昔話「ごんぎつね」を披露するも、マイケル・ジャクソンが登場し降りる駅がつくばではなく「Who's Bad」だったという内容。きつねの手のサミングが入江に自爆しまくって、入江は赤ちゃんのように号泣し、帰ろうとしてしまう。場内の「イリエ」コールでも泣いてしまうと「頬っぺたにキスされないとリングに戻れない」と訴える。アントンが呼びかけるもキスしてくれる女性は皆無。アントンは女性客を捕まえるも入江が目をつむっていることを逆手に取ってセコンドの島谷にキスさせた。何も知らない入江は上機嫌でリングに戻ろうとするがよそ見をしたせいで転んでしまう。そこをDAMNATIONに攻め込まれてリングに戻るとアントンがローンバトル。アントンはポーリーにルーテーズプレスを極めてようやく入江とタッチ。替わった入江はポーリーにショルダーアタック。頭突きからブレーンバスターで巨体を投げるもカウント2。ポーリーはロープを揺らしてコーナーの入江の動きを止めるとデッドリードライブ。ポーリーもルーテーズプレスで潰して佐々木とタッチ。佐々木がダイビングエルボー。カニバサミからクロスフェースで絞る。ロープに逃げた入江はシットダウン・パワーボムでやり返してアントンとタッチ。入江とのダブルのバイオニックエルボーは佐々木のトラースキックで分断された。アントンは佐々木を介入したポーリーにぶつけると、さらにハンマーパンチもかわして誤爆させる。アントンが佐々木にバイオニックエルボー。続いてダイビング・フィストドロップを狙うも、佐々木が木曽レフェリーに抱き着いて投下させない。さらに回避した佐々木はアントンの串刺し攻撃も木曽レフェリーに接触させて、ブラインドを突いてのローブロー。ここからミスティカ式クロス・フェースロックでギブアップを奪った。
【試合後のコメント】
佐々木 今週3つやって、3つとも俺が取って一つも手応えがない。
――かなり余裕がある?
佐々木 余裕というか俺の今の佐々木大輔というのはプライベートも含めて完全に仕上がっている、最高にエクストリームな脳内をしているから、そこを越えられるのかって。逆に問いかけたい。
――プライベートでもエクストリームな出来事があった?
佐々木 たくさんあるだろ! 俺のプライベートなこと聞くなよ、友達じゃないだろ!
――ごんぎつねを完封している。
佐々木 やめたほうがいいんじゃない? 昔話だったらシュメールなんとかとか古代文明の話をしたほうがいいんじゃないか? 実話をしゃべらないと。古代核戦争とか。
――古代核戦争のような実話をしないと興味を引きつけられない。
佐々木 あんなの作り話だろ?
――創作昔話って言ってますからね。
佐々木 リアル昔話してくれないと。たくさんあるだろ? 暗記してこい! ……何が聞きたいんだ?
――ルールは?
佐々木 3日前の夜に考えたけど酒呑んで忘れてしまった。その時の記憶はない。だから今日の夜、呑みながら考える。オマエら何が聞きたいんだ?
――プライベートがどう仕上がっているか?
佐々木 プライベートの話はしない! オマエ、友達じゃないだろ! 何回言わせるんだ!
――実際問題、プライベートは?
佐々木 いい加減にしろ! オマエはちょっと友達だけど、言わないよ!
アントン 3タテされたなあ。でも、3回連続負けたらEXTREME級のベルト獲れないというルールはない。本番勝てばいいという向きはあるが、今のところ敗色濃厚というのは認めざるを得ないな。3タテだから。これはちょっと新機軸を打ち出さないとダメかもしれないな。今日は本当にいい昔話ができた。最近の昔話の充実っぷりはすごい。でも充実すればするほど勝ち星に恵まれない。どうしたらいいんだろう。でもさ、俺はやりたくなっちゃうんだよ、昔話を。
――新機軸は昔話ではない?
アントン なるほど! アイツを惑わすいい話ができれば。一番いいトピックは有料動画サイトの話とか、ラテンアメリカの女性の話、北の国からの話とか。ちょっと俺の道義に反するし、昔話の範疇に入らないからね。いずれにせよ、あと札幌までアイツと何回当たるか。最近俺はチェスをやっているんだけど、チェスの上手い人は強そうな駒を最初の方に取られてしまって、相手がノリノリというところを油断して突く。それだ! 3タテされているのはいい駒を取られている。そこにアイツの慢心した心に付け込んでズバーン! やってやりますよ!
メインイベントは竹下幸之介&彰人vsHARASHIMA&ヤス・ウラノvs樋口和貞&MAOの3WAYタッグマッチ。ウラノが樋口のショルダーアタックに押され、竹下のショルダーアタックでも倒されてしまう。樋口が竹下をショルダーアタックで倒すと、ウラノは樋口に大声。HARASHIMAを呼び込むも樋口は両腕ラリアットで蹴散らす。その樋口にALL OUTが合体アームホイップ。MAOは彰人をアームホイップで投げると竹下にジョンウー。樋口がラリアットで竹下をリング下に落とすとMAOがノータッチ・トペコンを発射。場外戦からリングに戻るとDNAコンビが彰人に合体攻撃を仕掛けたが、リング下からウラノが分断。HARASHIMAがリングインして彰人をコーナー2段目にセットしてフットスタンプで突き刺す。ウラノが出てきてショルダーネックブリーカーからニードロップ。彰人も低空ドロップキックでやり返して俵返し。カットに入ったHARASHIMAともども連結ドラゴンスクリューでぶん回す。竹下がダイビング・ダブルスレッジハンマー。コーナーダイブのMAOに腹部へのエルボー。樋口が出てくるとブレーンバスターで投げ切る。ウラノへの串刺しビッグブーツはMAOがカット。MAOは竹下をコルバタで投げると樋口のノド輪と合体してのロックボトム。コーナーに登るMAOを竹下が投げてウラノにぶつけていく。竹下がMAOを投げ捨てドラゴン。その竹下に樋口がラリアット。彰人にはアバランシュホールドで叩きつけ、その樋口にHARASHIMAがダイビング・カンフーキック。樋口も返す刀でラリアット。彰人は樋口にフロントハイキックをキャッチされた体勢のHARASHIMAをイグチボムの形で叩きつける。樋口はその彰人をドクターボムでぶん投げ、HARASHIMAには頭突き。HARASHIMAはジャンピングハイで動きを止めてリバース・フランケン。MAOがHARASHIMAにダイビング・ボディーアタック。そのMAOに竹下がランニングニー。竹下を丸め込むMAOをウラノが絡めとって丸め込み、竹下もウラノを丸め込むがMAOがカット。MAOが竹下にネバギバ☆ギロチンドロップ。ウラノは樋口のぶちかましをMAOに誤爆させ、竹下のラリアットも彰人に誤爆させる。HARASHIMAがすぐさま竹下を排除し、MAOに串刺し攻撃。最後はウラノがツームストーン・パイルでMAOを仕留めた。
試合後、亜門GMがマイクを取ってウラノ、樋口を呼び寄せる。5・28後楽園大会でのKO-D無差別級選手権試合が白紙になったが、タイトルマッチをおこなうことは変わりなく、「お二人のうち、5月28日の後楽園大会での行使を宣言する方はいますでしょうか。高木さんと島谷が使うという可能性もあるんですけど、まずはお二人に優先的に聞きたいと思います」と問いかける。樋口「俺はいつでも準備できてんだよ。高山さんがああいう状況になって、いくのは俺しかいねえだろ」ウラノ「今やれー!」樋口「ウルセー! 5月にこれを使う」ウラノ「待て待て! 5月10日、ベイリーとシングルマッチがあるんだろ? 前回負けているんだろ? 完璧に負けているんだろ? ぐぅの音も出ないほど負けているんだろ? なんで5月28日までそれを持っていられる自信があるんだよ! (本部席にいたベイリーを見つけて)ベイリー、勝つよね? ほら、ベイリーも勝つって言ってるよ!」樋口「ウルセーんだよ! 俺は5月10日のDNAでベイリーに必ず勝つ。そして、こいつを守って5月の後楽園で俺が竹下幸之介に挑戦する!」ウラノ「それはオマエの気持ちだけだろ! オマエのやりたいって気持ちだけで、みんなに迷惑をかけるってことがわかんないのかよ!」樋口「知らねぇよ、そんなの!」ウラノ「もしオマエが負けたら、またこのモジャモジャ頭が出てきて『また白紙になってしまいました。誰か挑戦する人はいませんか?』って泣きながら言ってくるんだよ!」樋口「必ず勝つって言ってんだろ!」ウラノ「じゃあ絶対に負けないんだな?」樋口「負けない!」ウラノ「5月28日まで負けないんだな?」樋口「負けない!」ウラノ「5月28日を過ぎてもオマエは負けないんだな?」樋口「負けない!」ウラノ「オマエはこれを持ったまま、ずーっとずーっと負けないんだな?」樋口「負けねーよ!」ウラノ「じゃあ来月でいいじゃん。心の底じゃあ、いつまでもいつまでもそのいつでもどこでも挑戦権を持ち続ける自信がないんだろ!」樋口「そんなことない!」ウラノ「だから『5月28日、拙者が挑戦いたします!』って言ったんだろ?」樋口「俺はずっと勝ち続けて挑戦するんだよ!」ウラノ「期待してるよ。6月でも7月でも8月でも9月でも、オマエは挑戦しろ。いいんだな? 持ち続けるんだな? じゃあ切りのいいところで6月まで持ち続けて挑戦すればいいじゃん! だから5月は拙者が挑戦する。なんでかわかるか? 鍛えてないけどな、この青いいつでもどこでも挑戦権は高山善廣が持っていたものなんだよ! 高山善廣が挑戦するって言ったんだ、この青いいつでもどこでも挑戦権で。だから5月28日はこの青いいつでもどこでも挑戦権の保持者である拙者が挑戦して、その後はオマエが好きにすればいいだろうが。どうだ、自信はあるか?」樋口「自信はある。そして確かにヤス・ウラノ、あんたの言う通りだ。今回は俺が引く」ウラノ「オマエは人情に篤いな。みんな応援している。ありがとう」こうして、当日までいつでもどこでも挑戦権を落とさないという条件付きではあるが、5・28後楽園での竹下とのKO-D無差別級選手権試合が決定した。
竹下「ウラノさん、いつもそういうふうに自分が弱くて逃げて、でも負けなければいいでしょ?みたいな屁理屈を言いますけど、でもウラノさん、DDTでは誰にも負けないぐらいプロレスにはギラギラしたものを持っているでしょ?」ウラノ「弱いけど気持ちはあるよ」竹下「ウラノさんの最後のDDT所属の試合が5月28日後楽園ホールで間違いないですね」ウラノ「所属としては5月28日が最後だけど」竹下「その最後の後楽園ホールでこのベルトに挑戦してどうするんですか?」ウラノ「正直なこと言っていい? タケちゃんね、チャンピオンとして本当に立派なんだよ。ベルト防衛してガンガン強くて、立派なチャンピオンなんだよ。僕はハッキリ言ってチャンピオンの器じゃないんだよ。でもたった一回、竹下幸之介に勝つ自信がある。5月28日、その一回きり、シングルマッチで竹下幸之介から3カウントを取る自信があるんだよ。それなりにタケちゃんは僕のことを慕ってくれているから、警戒はしてくれると思うけど、その上をいく自信もあるんだよ。ヤス・ウラノが偉大な先輩だという自信を持って、5月28日向かってきてくれてもいいよ」竹下「確かにウラノさんの前に、その青いいつどこを持っていたのは高山さんで、高山さんの欠場は残念だし、自分も高山善廣という壁を越えたかった。そういう気持ちはある。でも約束しました。高山さんがこのリングに戻ってくるまで、このベルトを防衛し続けて、そして改めて高山善廣を迎え撃ちます。僕はウラノさんも壁だと思っています。だからその壁を越えさせていただきます。よろしくお願い致します」ALL OUTは退場。
ウラノ「こうやってベラベラしゃべるのも実力の一部だと思うんですが、後悔したこともあります。最後の後楽園、スマイルスカッシュで闘いたかったです。結果的に僕はシングルマッチで竹下幸之介と闘うことになってしまいましたが、その時は一緒に闘ってくれますか?(HARASHIMA、高尾は握り拳を見せて応じる)ありがとう。やっぱり僕はDDTで一番気持ちを入れてやってきたのはスマイルスカッシュで、裏切り者の彰人が高尾になったけど、その気持ちは一緒で。HARASHIMA君、高尾、僕の一番の仲間です。HARASHIMA君、今まで支えてくれてありがとう。それはなんでなんだろうか?(苦笑)」HARASHIMA「……完全に勝ったウラノ君が興行を締めると思ったんだけど、いつものやつやってやるさー!」観客「なんで~?」HARASHIMA「ウラノ君は後楽園で絶対勝ってやるさー!」観客「なんで~?」ウラノ「最後の最後までDDTの一員としてDDTを愛して闘ってやるさー!」観客「なんで~?」HARASHIMA「なんでかって? それは鍛えているからだー!」
【試合後のコメント】
樋口 とにかく最近このDDTでいろんなことが起こりすぎて、自分の処理能力、許容量は超えてますね。どうしたらいいかわかんなかったんですよ。その中で高山さんがああなった以上、この権利を行使して挑戦するっていう気持ちはもちろんあるんですよ。だから今日ああやって言ったわけです。ただ今日はヤス・ウラノの熱意にやられました。納得せざるを得なかったですね。これで5月10日DNA後楽園のベイリー戦だけに集中したいと思います。ウラノさんには引きましたけど、スマスカの大将・HARASHIMAには一歩も引かないつもりなので。とにかく5月10日DNA後楽園にすべて集中したいと思います。
ウラノ 5月28日の後楽園で挑戦します。リング上で言ったので、これ以上のことはないんですけど、チャンピオンになってどうこうというのは正直今は何も考えられないけど、竹下にたったの一回勝つことはできる自信があるので、5月28日に見せたいと思います。
HARASHIMA 僕も目の前で本気のヤス・ウラノが見れるのが楽しみなんで。
ウラノ いつだって本気だよ(苦笑)。
HARASHIMA なかなかやる気を出している風な闘いを見せないので、これは僕はメチャメチャ期待してます。KO-Dのベルトを獲った日には挑戦したいと思います。
ウラノ それはお断りします(苦笑)。
HARASHIMA えぇ~~っ(苦笑)。でも獲ったら退団と言いながらも、DDTに上がれる機会も増えるだろうし。
ウラノ その後、急に来た選手に勝てる自信はないですけど、ベルトを獲って最後の最後になるのか、フリーとして最初にDDTを引っ掻きまわすことになるのか、わからないですけど、まだやれることがあるとわかったので、やっていきたいと思います。
――スマイルスカッシュで最後の後楽園という思いより、挑戦権を使うことのほうが大きかった?
ウラノ 高山さんがこれを持って挑戦すると言ったんだから、青いいつでもどこでも挑戦権を持った自分の使命だと思います。高山さんの代わりと言ったらおこがましいので、ヤス・ウラノとして、全身全霊かけて挑みたいと思います。
――今のチャンピオンをどう見ていますか?
ウラノ 本当に立派なチャンピオンだと思います。強いというのが何よりだと思うので。完璧に近いチャンピオンになってきたと思うし、それができるのはHARASHIMA、竹下になると思うので。
――それを一つ崩す何かがある。
ウラノ その位置にはいけないけど、たった一回勝つことはできるので、その一回がきっかけになって、どんどんDDTを崩すことができると思うので。
――フリーとしてKO-Dのベルトを巻くことは大きい?
ウラノ 正直言って、今日もこれを守り抜く自信はなかったので、何をどうするということもないんですけど、フリーとしてDDTの最高峰のベルトを巻くことはけっこうな勲章になると思うので、とてもいいことだと思います。
――プロレス人生の重要な岐路でタイトルマッチというのは運命的な形というか…。
ウラノ おかしな話ですよね。こうなりたくてフリーになったんですよ。ベルトに挑戦したい、その位置までいきたいからフリーになったのに、フリーになろうと思った瞬間にこんなチャンスが舞い込んでくる。これは一つの運命なのかなと。フリーになるという宣言を取り消すことはないですけど、運命が変わってしまったのなら、その運命に従うしかないので。自分の意思とは違うところでプロレスの意思に動かされているのかなという気持ちはしました。
竹下 高山さん欠場で、タイトルマッチができなくなったのは残念な気持ちが強くて。僕はタイトルマッチが決まった時にその選手とのタイトルマッチをイメージするんですね。それでモチベーションをあげていって、当日、モチベーションも体もピークに持っていっている。前哨戦も一度、名古屋でありましたしね。で、やっぱ強いと思ったし、これを後楽園のメインで吸収して帝王学を学びたいという気持ちが純粋にあったので。そこにトライできないのは残念な気持ちが大きいですけど、高山さんが戻ってくると信じているので、そこまでベルトを守り続けて、改めてできたらいいかなと思っています。ウラノさんには単純に残念な気持ちもあって。プロレスラーを辞めるわけじゃないし、どこかのリングで当たることがあるかもしれないけど、DDTのアイコンというかDDTのイメージとしてヤス・ウラノにはあるんですよね。その一人がDDTを去るというのは衝撃的で、高山さんとのタイトルが決まっていたので、もう闘うことはないのかなと思っていたんですけど、こういう形であれ、もう一度ウラノさんと闘うことはできるし。今言えることはいつどこを守ってもらって、後楽園ホールのメインのリングに立ってほしいですね。
――相手はフリーになろうという決意の大きさもあり、負ければベルト流出にもなる。
竹下 ベルト獲られることはまったく頭にないですよ。ウラノさんは確かにうまいし、自分にないものをいっぱい持っているけど、負けるイメージはまったくないし、油断しているわけでもないし、実力もわかっている上で今の僕は負ける要素はまったくないです。
彰人 わかんないですからね。ヤス・ウラノはああやって後楽園で使うと言ってますけど、気が変わって次の春日部で使うかもしれないし。今日の感じのウラノさんを見ていたら、最後にウラノさんらしくいくのかなと思います。だからこそ気をつけなきゃいけないし。
竹下 いつどこはチャンピオンが取ったら権利はあるわけですよね?
彰人 チャンピオンが持っていたパターンはあったね。
竹下 ヤス・ウラノは戦闘力的には弱いので、前哨戦が組まれるなら…。
彰人 タケちゃんが取って、やりたいヤツに譲渡するか、いらないなら破棄しちゃえばいいんじゃない?
竹下 僕がタイトルマッチやりたい選手もいるので、ヤス・ウラノの挑戦権を狙いに勝ちを貪欲に狙っていきたいと思います。
――札幌でのKO-Dタッグ戦が白紙になったが。
彰人 やるのかさえもわかんないですからね。
竹下 そのカードを楽しみにしてくれていたお客さんもいたと思うので、そこに関しては自分たちも残念という気持ちはあります。
彰人 もし高山さんが出れなくなって、相手が変わったとしても、それは勝ってベルトを獲ることには変わらないので、札幌のお客さんが満足する試合をしてベルトを獲って、ユニットとして勢いをつけたいと思います。
http://ddtpro.jp** )では、大量の写真をアップ! ぜひご覧ください!