1日、埼玉・春日部ふれあいキューブにて「さいたまースラム!vol.19」がおこなわれた。鶴見亜門GMの前説では4・8成増から参戦するロイズ・アイザックスが登場し「前はDNA-GPに参戦した。今回、DDTで試合ができてすごく嬉しい。熱い試合をします。俺の名前を忘れないでほしい」と挨拶した。その4・8成増で発表されていたいつでもどこでも挑戦権争奪時間差入場バトルロイヤルについて亜門GMは変更をアナウンス。亜門GMが選抜した10名による各シングルマッチでいつでもどこでも挑戦権を争うとし、彰人vs岩崎、アントンvsアイザックス、KUDOvs入江、高山vs樋口、石井vsヨシヒコの争奪戦が決定。試合時間は5分1本勝負でフルタイムの場合はお客さんの挙手で決定するという。オープニングコールは彰人が務め、本日のウラノ戦に向けて「僕の中ではスマイルスカッシュは終わったことなので、ウラノさんには試合を通じて伝えられれば」とコメントを出し、「春日部大会スタート!」とコールした。
第4試合は坂口征夫&高梨将弘vs高山善廣&男色ディーノvsHARASHIMA&高尾蒼馬の3WAYタッグマッチ。HARASHIMAと髙山の攻防に高梨が割って入れないばかりか、高山にもHARASHIMAにも助けを求めた松井レフェリーにも突き飛ばされてしまう。ディーノは坂口に向かうと見せかけて高尾に男色殺法。坂口がカットしたが、ディーノは高尾への男色殺法をやめようとしない。坂口から替わった高梨がストンピング。高梨をナックルでダウンさせて、高尾にはDDT。ディーノはダウンする2人にナイトメア。坂口が腹パンでカットすると、ディーノは高尾に顔面騎乗。高梨から替わった坂口がディーノのTバックのケツを蹴っていく。高梨のチンクラッシャーから坂口がミドルキック。高梨のカバーは高尾がカット。高尾がドロップキック。カバーはディーノが股間を触ってカット。HARASHIMAが出てきてケツにもみじを作る。ディーノはHARASHIMAと高梨にまとめて男色スクリュー。高山が出てきてHARASHIMA、高梨にダブルアーム・スープレックス。介入した高尾も投げていく。坂口が出てくると顔面フロントハイキック。高山もビッグブーツで返して2人でミドルキックで蹴り合い、ハイキックが交錯してダウン。高梨が高山をカバーするもHARASHIMAと高尾がカット。高梨が高尾に低空ドロップキック。カバーする高尾の尻をディーノが掘るも、それをHARASHIMAがカット。高梨にジントニックを狙う高尾にディーノがリップロック。ディーノと高梨が共闘し、ディーノがコーナーで尻出し。高梨が高尾を地獄門に振ろうとするも、HARASHIMAがカット。しかし、高尾のトラースキックはHARASHIMAに誤爆。その間に坂口がディーノの尻にジャンピングミドル。その坂口を高山が排除して場外乱闘。リング内では高梨が高尾を地獄門に吸い込ませる。HARASHIMAが救出に駆けつけ、高梨をディーノの地獄門へ。寸前で止まった高梨にHARASHIMAがスタンド式蒼魔刀。高梨がかわして、蒼魔刀はディーノのケツへ一直線。高梨の丸め込みをクリアしたHARASHIMAがバズソーキック。すかさず蒼魔刀を決めて3カウント。試合後、坂口と高山は乱闘を繰り広げた。
【試合後のコメント】
HARASHIMA 彰人が抜けた状態だけど、僕と高尾で強豪チームに勝つことができるというのを見せられたかな。
高尾 まだ、お尻のダメージが(苦笑)。彰人さんが抜けているんでしょうけど、気持ちを切り替えて今度は3人体制でHARASHIMAさんとも組んでKO-Dタッグを狙っていきたいんで。
HARASHIMA 今日勝ったんだからベルトに挑戦する資格があってもいいと思うし。これからスマスカ、タッグとかいろいろ狙って前を向いて進んでいきたいと思います。
ディーノ なんかあった? いつも通りでしょ?
高山 (ディーノの尻に)モミジがついてる。
ディーノ あ~広島出身だからついちゃったかな? そういうのあるからね。すいません。何かあります。逆に私たち、いつも通りすぎて何もないわよ。私たちは道に石ころぐらいにしか思ってないのに、向こうはすごい意識してくるけど。
高山 必死だから、向こうは。
ディーノ 怖いんだろうね。
高山 おかしいね。チャンピオンなのにね。
ディーノ 堂々としてほしいわね。
――この余裕のまま…。
ディーノ 余裕というか普通なの。
高山 平常心。余裕とかキツイとかじゃなくて平常心。
ディーノ 普通のようにやったら普通のように結果がついてくるから。
――あくまで相手が意識している。
ディーノ 意識するのは向こうの勝手なので。
――次の成増も普通にやって普通に勝つ?
ディーノ 勝つというか、それが普通ですよ。勝とうと思わなくても勝っちゃうもの。
高山 歩いていたら勝っちゃうもの。
――後楽園も普通にやって勝つ?
ディーノ 逆に負け方を教えてほしい。普通に歩いていたら勝っちゃうから。
高山 どうやったら負けるの?
ディーノ 教えてほしい!
――そのお尻のモミジも普通?
ディーノ これは趣味だからあまり言わないで。あなた銭湯でムチの痕とか縛った痕の残っている人に聞く?
――聞かないです。
ディーノ 趣味だから!
高山 プライベートだから。
ディーノ そういうことよ。怖いものは何もない。なぜなら…。
高山 俺たち!
2人 ノーフィアー!
坂口 毎回毎回何聞くんだよ! スカしたり、片一方はガッチリきてよぉ。忙しいよ。ないだろ、聞くことなんか。来週の成増で白黒ハッキリつけてやるよ。
――今日はだいぶケツを狙っていたが。
坂口 アイツはケツを狙っておけば喜ぶだろ。喜ばせておけばいい。来週もガッチリ、ケツを狙って二度と人のケツをいじれないようにしてやる。
セミファイナルは彰人vsヤス・ウラノのシングルマッチ。HARASHIMAと高尾は赤コーナーゲートから試合を見守る。序盤から互いのテクニックが交錯。ウラノのヘッドロック攻めに彰人はバックドロップで抵抗。エプロンからのドラゴンスクリューを皮切りに左脚を集中砲火する彰人。彰人のジャーマンはウラノが木曽レフェリーを掴んで阻止。ウラノのジャンピングハイをかわした彰人が俵返し。着地したウラノが丸め込む。これをクリアした彰人がアンクルホールドで捕獲。さらに足横須賀。叩きつけられたウラノはすぐさまヘッドロックに持ち込んだ。彰人はニークラッシャーで解除してアンクルホールド。ウラノはヘッドロックで切り返す。彰人が抱えてバックドロップ。ウラノは離さずにヘッドロックで絞り続ける。彰人はロープに逃げる。10分経過、ウラノが低空ドロップキックからツームストーン・パイルを狙う。すると佐々木と遠藤が彰人と同じ青ゲートから現れる。倒れ込む彰人をヨソに遠藤が木曽レフェリーを引きつけ、佐々木がウラノにローブローを見舞って退場。蘇生した彰人がダウンしているウラノを丸め込むもカウント2。ならばとハナマサを見舞って勝利した。試合後、ウラノが握手を求めるも応じた彰人に頭突き。すぐさま彰人が襲い掛かってストンピングを見舞ってやり返した。
【試合後のコメント】
ウラノ 彰人がああいうことを言って今日のシングルマッチが組まれたと思うんですけど、闘えばわかるのかなって思っていたんですけど、結局自分の心の整理もつかないし、彰人がスマイルスカッシュを抜けて何をやるのかも見えてこないし。たぶん彼の中でスマイルスカッシュをやめることで、今まで以上の何かを生み出そうとしてああいう発言があったと思うんですけど、正直今日の闘ってみた感じだと今までとの変化もないし、これ以上いけると思えないし。だったら今までのまま、このステップを登り続けていけばいいんじゃないかなって思って。やめる・やめなせないはどうでもよくて、彼が何を考えてるのか全然見えてこない。
――試合の合間にDAMNATIONの介入があったが。
ウラノ なんか遠藤が来たのはわかりましたけど、かといって自分に何かしてくるわけでもないし。遠藤が何を考えているのか昔からわからないんで。それと彰人が関係あるかどうかもわからないですけど、単純に彰人に関してモヤモヤする。
彰人 今日シングルで自分の中で割とウラノさんと決別って言い方はあれだけど、自分の中でスマイルスカッシュの区切りがついたので。最後まで普通に3カウント取って終わったし、最後に握手するのかと思ったら頭突きしてきて、ウラノさんは荒れてるみたいですけど、自分は次に進むしかないので。ウラノさんがまた試合しようと言うなら、それはそれでやりますけど。もう何もないです。
――ウラノ選手は「スマイルスカッシュを抜けて何をやるのか見えなかった」と言っていた。
彰人 僕は何もまだ動いてないじゃないですか。それは見えるわけないですよ。見せたくもないし。3年ずっと一緒にやってきた仲だから、それで見せるのも違うんじゃないかなと。
――試合中にDAMNATIONがやってきたが。
彰人 それに関しては知らないです。「なんのことですか」ぐらいですよ。エイプリルフールだから冗談のつもりで入ってきたんじゃないですか?
――佐々木選手からの勧誘については?
彰人 なんのことですか?
メインイベントはハッピーモーテル最終試合。対戦相手はDAMNATION。アントンは佐々木とのロープワークで躓いてしまってギブアップ寸前。ギブアップする前に昨日徹夜で考えてきた昔話『ごんぎつね』を披露。トランザムのバックサウンドに合わせてアントンが話すも内容はルパン三世。しかも五右衛門かと思いきや歌がTHE YELLOW MONKEYで「それは五右衛門やない。イエモンや!」と叫んでサミング。全員が場外に出て乱闘を繰り広げる。リングに戻るとアントンがローンバトル。石川のジャイアントフットスタンプをカウント2で返したアントンはパワーボム狙いをリバースショルダー。タッチを石川に阻まれるも渾身のルーテーズプレスでようやくトランザムとタッチ。トランザムがダブルチョップからショルダーアタック。石川はセカンドロープからのダブルスレッジハンマーをニーリフトで迎撃。遠藤がその場跳びのカンクーントルネードで続く。トーチャーラックボムはトランザムがスリーパーで切り返す。竹下vs遠藤の局面。遠藤のスプリングボードを竹下がビッグブーツで潰せば、遠藤は竹下のラリアットをトラースキックで撃沈した。佐々木とアントンが対峙。佐々木がダイビング・エルボーで攻勢に出る。石川がアントンを肩車して佐々木とのダブルインパクトを呼び込む。これは竹下がアントンのコスチュームを引っ張って阻止。竹下がコーナーの佐々木をフロントスープレックスで石川に投げあて、さらにロープ際の石川をラリアットで場外に排除。遠藤にはモーテル3人でのナックルパンチから合体バイオニックエルボーで蹴散らす。孤立した佐々木の佐々木式ウラカンラナをアントンが途中で止めるとドラゴン・スープレックス・ホールド。カウント2で返されると渾身の卍固めでギブアップを奪い、最終試合を勝利で飾った。
試合後、アントンがマイクを取る。アントン「(寝そべるトランザムを見て)最高にセクシーだな、ヒロシ。オマエはもともとセクシーだから。でも今、なぜこんなにセクシーなのかわかるか? 我々の勝利のテープをまとって、さしずめ春日部の勝利の女神だ。何年か後にこのふれあいキューブの前に銅像として建立されることでしょう。……はい、エイプリルフール!」トランザム「クソーッ!」アントン「我々、ハッピーモーテルは今日でおしまいなんですけど、試合直後にちゃんとしゃべれと言われてもしゃべれないんですよね。もう言いたいことも言ったし、2人から一つずつ」竹下「ハッピーモーテルを組んだのは2013、2014年あたりの5月の山形ビッグウイングで、竹下幸之介&アントーニオ本多組という初タッグが決まりまして、アントーニオ本多選手が『タケちゃん、ユニットにしちゃおう』。その一言でこのハッピーモーテルは結成されましたね」アントン「ヒロシが入ったのは結構最近なんですよ。ハッピーモーテル結成前夜、私はDDTで自主興行をやった時にヒロシとタケちゃんでメインをシングルでやったりとかですね、そのへんからハッピーモーテルはできかけていて。ハッピーモーテルは私、大好きでした。本当にどう考えても最高なのに全然人気が出ないのでビックリしたんですけど、それが世の常というか、それが正しいのか。無論、タケちゃんと組んでもヒロシと組んでも、3人で組んでもいいプロレスをやれているなという気がしてるんですよ」トランザム「ワタシは寂しいですよ。切実に寂しいです。なぜかわかりますか? 私はプロレスリングBASARAという団体の所属なので主戦場はBASARAじゃないですか。あと前に音楽系のユニット、DPGに入っていたので何度か私不要論みたいな、ヒロシ不要論みたいな…」アントン「いや、違うんだよ。ヒロシ、聞いてくれ。不要ではないんだよ。BASARAに必要とされているから、キミが一つの柱になっている」トランザム「だから、そこの延命措置というか、みんなが友達でいてくれたからギリギリ繋ぎ留められた」アントン「ハッピーモーテルは今日で終わるけど、再来世ぐらいで性別が変わって、ちょっとドロドロになって別れるかもしれないけど、それは何百年も先のことで、その時には地球はもう滅亡しているから、心配はない。地球が滅亡すると考えれば、モーテルがなくなっても平気ですよね。我々が引退するわけでもいなくなるわけでもないし。また誰かの気が一つ間違えれば、ハッピーモーテル再結成になるかもしれないし。というわけで本当にグダグダです。最後に私から締めたいと思います。ハッピーモーテルが人気ないのは事実なんですけど、知ってるんですよ。お客さんの中に約3人ぐらいはハッピーモーテルのことが大好きで終わってほしくないって。今日終わったとしても我々ハッピーモーテルという名でやってきて、皆さんをモーテルに連れ込むことはできなかったかもしれないけど、ただ一つだけ私が言えることは私はハッピーモーテルにいて、モーテルには連れ込めなかったけど、ハッピーだったよ。タケちゃん、ヒロシ! 我々が望むのは我々がやったことを見て、皆さんもハッピーになってくれたら、それこそ私たちはハッピーだってことです。……さて、ありがとうございました。音楽! ……ちょっと待った! 最後に我々のまだ一回もちゃんとやったこともなく浸透もしてない締めでいきなりやります。俺たちが! デカい! エロい! 人気ない! ハッピーモーテル!」モーテルは一度バックステージに下がったが、再び場内に現れると予告のなかったサイン会をおこない、解散試合を締め括った。
アントン 4月になりました。冬が終わり、春が始まる。かといってハッピーモーテルが冬かと言うとこれはまったく違います。ハッピーモーテルは春夏秋冬、抱腹絶倒、満漢全席、そういったユニットでございました。すべてのものには終わりがありまして、我々の終わりというのはこのように多くの人の前で試合ができてよかったと思います。
トランザム 私はもう大丈夫です。
アントン 大丈夫!?
トランザム へへへ(苦笑)。
アントン この中で一番感傷的になっているのはヒロシだから。
竹下 ヒロシが拗ねてるんですけど、監督が言った通り、ハッピーモーテルはこれで終わるんですけど、またここから新しい何かが始まるんじゃないかというタイミングでヒロシに関しては始まらない!
トランザム 始まりがない…。
竹下 あの時はハッピーモーテルが解散するなんて思ってもなかったけど、アントーニオ本多とトランザム★ヒロシとこのベルトを懸けてタイトルマッチがしたい。タイトルマッチが組まれると前哨戦があるわけじゃないですか。その時はヒロシもチラッと出てくるでしょう。
トランザム あぁ、仕事をくれる立場…。優しすぎません?
竹下 だから僕は防衛し続けて、この2人とも防衛戦を絶対やると約束します。
アントン やっぱりいいチームだったと思います。それは必ずしも世間的な評価に繋がらないというのは世の常ですね。必ずしも自分たちがいいと思っているものが世の中に認められるわけではない。
トランザム 僕はそれなりに今までも試合してきましたけど、リング上でこそこそ下ネタ言うのはハッピーモーテルだけですよ。
アントン 未来永劫、我々だけかもしれないな。のちのち振り返って、この時代がいかにすごかったのか、逆にわかるかもしれないです。
竹下 ハッピーモーテルが伝説になるかもしれないです。10年後ぐらい、ちょうど30年目を迎えるDDTでその時入ってくる若手がいて。
アントン 「私はハッピーモーテルで初めてモーテルという単語を知り、童貞を捨てました」みたいな子が出てくるかもしれないですからね。それであってくれたら我々もハッピーだってことですよ。じゃ、チョメチョメしにいくか!
――試合を振り返って。
佐々木 今日はアイツらが入場する前に俺はコーナーから転落した。それがすべての敗因だ。それ以外ない。
――彰人選手とウラノ選手の試合で介入…。
佐々木(遮って)何もしてない! コーナーから落ちただけだ!
――いや、試合に…。
佐々木(遮って)俺は試合にも負けてない! コーナーから落ちただけだ。今日は何もない。オマエは何を見たんだ! クスリでもやってんのか?
――クスリはやってないです。
佐々木 やってないのか。やったほうがいいぞ。ほかの質問は? サヨコ!
三田佐代子女史 コーナーから落ちた原因は?
佐々木 なんで落ちたと思う? サヨコに見とれてたんだよ! 以上だ。何かあるか?
――彰人選手とウラノ選手の試合に…。
佐々木(遮って)クスリでもやってるのか?
――やってないですね。
佐々木 やったほうがいいぞ。以上だ!
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