18日、埼玉・川口産業技術総合センターにて「さいたまスーパーアリーナへの道9」がおこなわれた。鶴見亜門GMの前説では、出場予定の高木三四郎が高熱のため大事をとって急遽欠場になったこと、これに伴い一部カードが変更されたことを報告。そしてインフォーマシャルマッチに出場する大石真翔&旭志織がリングイン。旭「いまさらだとは思いますけど、ちょっと言いたいです。最初のオファーでセーラー服なんて聞いてないです! スケジュールは空いてますかって言われて、大丈夫ですって言っただけです」亜門「で、何なんですか?」旭「来月、36(歳)と37になるんですよ」亜門「だから?」旭「だいぶ辛いと思うんですけど……」亜門「大丈夫ですよ~。みんなキャーって言ってくれますよ」亜門GMの言葉を聞いて一気に沸き上がる観客。そこで“DDTのお客さんはデキるお客さん”であることを証明するため、声援の練習をすることに。女子高生っぽいポーズをムチャぶりされた旭は両手で顔を挟むローラポーズを披露するが、亜門GMは「ダメ、ダメ、ダメ、ダメ! 旭、お前がダメ! 何なんだよ、その貧困なイメージは? だから九産大出身はダメなんだよねぁ。もっとないのかよ、女子高生っぽいポーズ! 躍動感に溢れる、もう人生が楽しくてしょうがいないみたいなポーズ出来ないのか? 40近くなると、そんなポーズはもう出来ないか?」と痛烈なダメ出し。そこで100%全力の女子高生っぽいポーズを披露して、ようやく大歓声を浴びた旭だったが、精神的に大きなダメージを負ってしまう。それでももう一度気合いを入れ直し、女子高生っぽく「ハイ! DDT川口大会始まるよ~」とオープニングコール。
第1試合はMIKAMIvs坂口征夫vs勝俣瞬馬の3WAYマッチ。勝俣は両先輩に握手を求めるが、応じてもらえず。試合が始まると、シレッとMIKAMIと坂口に譲って場外に出た勝俣。するとコーナーに登った勝俣は組み合うMIKAMIと坂口に向かってミサイルキックを発射。怒ったMIKAMIは勝俣にセントーンを落とすと、リバースのインディアンデスロック。だが、坂口がMIKAMIをミドルキックで吹っ飛ばすと、勝俣にもミドルキック。勝俣の胸を蹴り上げていった坂口は、リングに戻ろうとしたMIKAMIをフロントキックで場外に蹴落とす。勝俣もハイキックをかわしてドロップキックを返すと、坂口とエルボー合戦。そこから蹴ってきた坂口をイグチボムで叩き付けた勝俣だが、MIKAMIが入ってきてデュランダル。そのまま2人まとめてカバーしたMIKAMIだがカウント2。走り込んできたMIKAMIに坂口と勝俣はダブルのドロップキックで迎撃。坂口はすぐに勝俣をスリーパーに捉えていくが、そこにMIKAMIがミッキーブーメラン。MIKAMIはスワントーンボムを投下するが、勝俣がかわしていくと、待っていた坂口がミドルキック。勝俣は坂口を首固め、横入り式エビ固めと連続で丸め込むが、カウント2で返した坂口はカサドーラを狙った勝俣をコーナーに押し込むと、腹パンを叩き込んでから対角線にホイップしてランニング串刺しニーを叩き込んで3カウント。
第2試合は大鷲透&松永智充vs赤井沙希&伊橋剛太のタッグマッチ。伊橋はストレッチする赤井の背後からいやらしい視線で見つめる。大鷲には川口のファンからそこそこの数の紙テープが飛んだ。伊橋は「沙~希ちゃん、沙~希ちゃん、今日一緒の試合だね。そしてさいたまスーパーアリーナでも一緒の試合だね~。沙希ちゃん、僕はねアッカがこようが、アジャがこようが、僕が守ってあげるよ。そして今日はこの黒豚とチビデブから守ってあげるからね。いいかない? じゃあ今日はよろしくね」と言いながら、シレッとコーナーに下がる。戸惑う赤井に「最終的に守るから」と言って先発を譲った伊橋に大鷲が奇襲攻撃。さらに赤井がロープに押し込んで張り手をお見舞い。「こいよ」と挑発する大鷲にショルダーアタックでぶつかっていく赤井だが、大鷲はビクともしない。赤井は大鷲に走るように言うが、大鷲は「こういうものは後輩が走るもんだ」と主張。赤井はそんな大鷲の腹の肉をつまみながら、怒って倒すとグラビア固め。これに大興奮した伊橋に嫌悪感を抱きながら赤井がタッチをすると、伊橋は松永を場外に追いやってハンドスプリングを披露。失敗すると懲りずにもう1回披露した伊橋は、赤井と合体攻撃をやろうとするが、なかなか息が合わない。松永が伊橋に張り手を見舞ってから赤井の顔面をロープに擦りつけていくと、伊橋は「ブーイングだ、ブーイング! ブー!」とやるが、観客は誰も同調しない。赤井は何とか大鷲にミドルキックを打っていくが、大鷲は余裕の表情。さらに松永がロープに飛ぶが、赤井は追走してビッグブーツを叩き込むとウラカンホイップで投げて伊橋にタッチ。タックルで松永と大鷲をなぎ倒した伊橋は、松永に体当たりしてからレッグラリアット。そして再び赤井を呼び込み、嫌がる赤井を掴んでダブルのフロント・ハイキックから手を取ってのダブルのエルボードロップを落とす。コーナーに登った伊橋はフライング・ソーセージを投下するが、これをかわした松永は大鷲と合体攻撃を狙う。これを両腕ラリアットで迎撃した伊橋だが、大鷲はビッグブーツを返すと、松永とのダブルのショルダーアタック。さらに松永がエルボードロップを落とすと、続いて大鷲がボディープレス。カウント2で赤井がカットするが、大鷲と松永は赤井にトレイン攻撃を狙うが、伊橋が飛び込んで来て「僕は死にましぇ~ん!」と、『101回目のプロポーズ』での武田鉄矢ばりに大鷲の前に立ちはだかる。体を張って赤井を守った伊橋は赤井に向かってキスをせがむが、キス顔の伊橋を嫌悪感丸出しの表情で見つめていた赤井はハイキックをお見舞い。KOされた伊橋を大鷲がカバーして3カウント。
試合後、それでも「僕は死にましぇ~ん! あなたが…あなたが好きだから~」とうわ言をつぶやく伊橋に、亜門GMが「伊橋、お前スゲーな。ホント、凄いわ(苦笑)。で、ちょっとお前に頼みがあるんだけど、さいたまスーパーアリーナ大会で、キング・オブ・ダークっていう新しいタイトルを創設することになったんだよ。そのタイトルを持っていると、ダークマッチにしか出られないっていう斬新で画期的で、歴史に名が残るぐらい凄いことなんだけども、初代チャンピオンはお前しかいないと思うんだよ! どうかな? 初代王者決定戦に出てもらえませんかね?」と打診する。伊橋「あのさ、聞いていい?」亜門「なに?」伊橋「そのキング・オーブ・ダーク王者になるとモテるのか?」亜門「そりゃモテよー! 赤井さんがアイアンマンのチャンピオンになったとして、お前がキング・オブ・ダークのチャンピオンになるわけだろ。そしたらもうチャンピオンカップルじゃねぇかよ! イケるよ! イケるって!」伊橋「チャンピオンカップルの誕生だな!」亜門「そういうことだよ!」伊橋「よっしゃ~。スーパーアリーナでスーパーカップルを作ってやるぜ~。イエイ、カモーン」伊橋がゴキゲンな様子でキング・オブ・ダーク初代王者決定戦への出場を承諾して引き揚げていくと亜門GMは「さいたまスーパーアリーナ大会で行われますキング・オブ・ダークの初代王者決定戦なんですけど、伊橋剛太の参戦が決定しました。そしてもう一人、DJニラ選手にも私は出てもらいたいと思うんですが、このあとDJニラvs入江茂弘のシングルマッチがございます。さすがにDJニラ選手が入江選手に勝った場合…ダークに出てくれとか言いづらいところがありますんで、まあ大丈夫だとは思うんですけど、何とか入江茂弘選手に勝っていただきたいと思っています。皆さんも入江選手をどうぞ応援してください。よろしくお願いします」とGMという立場でありながら、まったく公平性を欠いた挨拶をして第3試合へ。
【試合後のコメント】
伊橋 僕は沙希ちゃんとの愛を勝ち取るためにキング・オブ・ダーク初代王者になってみせる! 僕は死にましぇん! あなたが好きだから! 幸せにしゅるから! イェイカモン!
――その髪型は武田鉄矢さんを意識してる?
伊橋 この髪型は行きつけの床屋にいつも通り刈ってくれって言ったら、いつも通りが違ったらしくて。どうやら前のいつも通りにされました。でも僕は死にましぇん。
――いつから赤井さんのことが好きだったんですか?
伊橋 もうずっとです。入ってきたときからずっとずっと見ていたんですよ。
――赤井さんのどこが好きなんですか?
伊橋 もう全部です。赤井さんのためなら死ねます…いや、死にましぇん。僕は死にましぇん。
――王者になるとダークマッチにしか出られないですけど、それでいいんですか?
伊橋 でも王者でしょ? 沙希たんがアイアンマンの王者で、俺がキング・オブ・ダークの王者だったら、ゴールデンカップルですよ。わかりますか、この意味が。ゴールデンカップルですよ。だから僕が王者になることが必要なんですよ。わかりますか?
第3試合は入江茂弘vsDJニラのシングルマッチ。ニラはコーナーに登ってアピール入江と同じコーナーに登って睨み付ける。亜門GMの発言を聞いていたのか、勝つ気満々のニラは入江がいくら握手を求めても応じない。バックに回ったニラはとくに何をすることもなく一旦離れると、もう一度バックに回り、今度は入江の腕を取ってまるで力比べをするような体勢から、まるでヘッドロックをされているような体勢に。入江がロープに飛ばすと、ニラはショルダーアタックでぶつかっていくが、逆に倒されたニラ。パーカーの尻尾が取れてしまうと、その尻尾をポケットにしまったニラは入江の背後に回ってアゴをタプタプする。「やめて!」と言いながら何とかロープに逃れた入江。するとニラはマットに寝転がってちょっとだけイビキをかきはじめる。「どうしたらいいんですか?」という入江に松井レフェリーも「どうしたらいいんだろうな」と言い返すしかない。控室に連れていこうとする入江の耳元でニラが何やら囁くと、入江は「ウ●コ漏れたって」。松井レフェリーが「広げるな!」と入江の頭を叩いていくと、入江は泣きそうな顔でニラを引き起こそうとする。そこにニラはロケットパンチ3連発を放っていくが、入江はビクともしない。「この世の終わりだ!」と後ずさりするニラを捕まえた入江は「亜門さん、終わらせますよ!」と言ってブレーンバスターで叩き付けるが、カウント2で返したニラ。さらに入江の串刺し攻撃を蹴りで迎撃したニラはシャイニング・ニースタンドで入江のヒザの上に乗っかってアゴをタプタプ。リングサイドまで駆け寄っていった亜門GMが「入江、絶対にギブアップするな!」と叫ぶが、入江が「ギブアップしそうです……」と嘆くと、亜門GMがリングに乱入。アフロを松井レフェリーの頭に被せて視界を遮っておいて、ニラにビッグブーツをお見舞い。そこを入江がカバーして3カウント。
試合後、亜門GMがマイクを取る。亜門「入江君、見事な勝ちっぷりだったよ(笑)。ありがとう。ニラさん、ちょっとお願いがあるんですが、今度さいたまスーパーアリーナ大会でキング・オブ・ダークってい新しいタイトルが創設されることになっているんですよ。そのチャンピオンは持っている間ずーっとダークマッチにしか出続けられないっていう、すごい斬新で画期的で歴史的なタイトルなんですけど、その初代王者決定戦にニラさんに出てもらいたいと思っているんで、何とか出てもらえないですか?」ニラ「なんだ? 俺はさいたまスーパーアリーナの確かアイアンマンバトルロイヤルに出ることになっているはずじゃ……」亜門GM「そう発表されていますが、キング・オブ・ダークの初代王者決定戦のほうに回ってほしいです」ニラ「空いた枠に入江が入るのか? 自分が抜けた枠に誰が入るんだ?」亜門GM「空く枠のことは考えないでください。そこはどうでもいいんで」ニラ「どうでもいいってどういうことだ! 話がいきなり過ぎて分からない……。入江茂弘vsDJニラっていういまの試合は一切いらなかったのか? このやり取りだけあればよかったみたいな……」亜門「何とかお願いします(頭を下げる)」ニラ「お前、いま頭を下げたな。おめぇがそういう態度で物事をちゃんとするなら、お前に免じてそのキング・オブ・ダークサイド? そのキング・オブ・ダークマッチに参戦しますっていう体(てい)でやってもいいから。お前の心意気に免じていまの試合はなかったことにしてやる!」亜門「じゃあなかったことにします。なので、キング・オブ・ダークに出てもらいますか?」ニラはもう一度頭を下げるように要求して、亜門GMの頭を触りながら「俺からのシャクティーパットだ」と言ってキング・オブ・ダーク初代王者決定戦への出場を宣言。最後は試合がなかったことになったため、入江も含めてノーサイドでアピールした。
第4試合は竹下幸之介vs平田一喜のシングルマッチ。煽りVの中で竹下が「僕が好きな平田さんは若手通信の頃のバチバチとした闘いをしている平田さんなので引き出したいと思います」と語っているのを背後から聞いていた平田が、アイマスクを外して投げ捨てる様子が映し出された。
アイマスクをせずに『語れ!涙!』で入場した平田に向かってKO-Dタッグのベルトを掲げて睨み付けた竹下。ガッチリ握手を交わすと、まずはロックアップからグラウンドでの脚の取り合いに。立ち上がった竹下が力比べを要求するが、平田はトーキックからショルダータックル。しかし倒れない竹下はリープフロッグ。平田もジャンプして竹下をかわすとアームホイップからドロップキック。ここで『●O●●O ●O!』をリクエストしそうになった平田だが、どうにか思いとどまって竹下を踏みつける。スリーパーに捉えた平田だが、竹下はロープに逃れる。モンゴリアンチョップを見舞った平田はロープに飛ぶが、竹下はゼロ戦キックで迎撃。シュミット式バックブリーカーからその場跳びムーンサルトを投下した竹下は、ブレーンバスターで投げていく。平田もエルボーを打っていくが、敢えて受け止めた竹下は逆水平チョップからウォール・オブ・タケシタへ。「俺の曲を……」と言いかけた平田だが、ここでもどうにか思いとどまって自力でロープに脱出。コルバタで竹下を投げた平田はフェースクラッシャーからミサイルキック。さらに激しいエルボー合戦から竹下のラリアットをかわしてランニングエルボーでなぎ倒した平田だったが、突如マットを叩いた平田は「竹下! 俺の熱いギラギラした闘いは踊り込みなんだよ! 俺の曲をかけろ!」と叫ぶが、竹下はトラースキックでダンスを阻止。カウント2で返した平田は何とか反撃するが、スタナーを踏ん張った竹下は高速ドラゴン・スープレックスで投げると、ローリングラリアットからぶっこ抜きジャーマンの体勢。もう一度「俺の曲をかけろ!」と叫んだ平田だが、違うアレンジのあの曲が流れたため、平田は「何か違うー!」と絶叫。それでも何とか踏ん張っていた平田だったが、最後は竹下がジャーマンで投げて勝利した。
試合後、マイクを持った平田は「俺は負けたけど、あの頃のバチバチとした試合ができてすげー楽しかったよ。ありがとう。ただ! 負けたけど、踊りたいんですよ! ちょっと違ったから調子狂っちゃったけど、最後に踊っていいですか?」と言うと、ようやくちゃんとした『●O●●O ●O!』が流れ、平田は会心のダンスを踊ってみせた。
第5試合は「プ女子百景」(小学館集英社プロダクション刊)のインフォマーシャルマッチで対戦カードは大石真翔&旭志織vsアントーニオ本多&遠藤哲哉。この試合に参戦する選手はセーラー服で試合をし、スクリーンに表示された技でしかフォールが認められないというルール。ベーシックなセーラー服で登場した大石&旭に対し、アントン&遠藤はパステルカラーのセーラー服で入場。旭と遠藤はかなり照れた様子だが、爽やかに握手を交わして試合開始。
最初に表示された技は「ゆりかもめ」。旭もアントンもいまいち掛け方が分からずお互いにタッチ。すると「拝み渡り」が表示される。遠藤はトライするが、エプロンの旭が下からスカートの中を覗き込みと、恥ずかしがって転落してしまう。すかさず大石が拝み渡りからスイングDDTを決めてカバーするが、表情された技じゃないとフォールは認められない。続いて「ジャイアントスイング」が表示されると遠藤が回していき、アントンがカバーするがカウント2。「白目式腕固め」が表情されると、場内から「白目」コール。アントン、大石、遠藤、旭の順にトライしていくが、どうしても白目ができない。そこに「ボマイェ」が表示されると、旭がロープを掴んで背中を反らせる。大石から「もっと!」と言われ、たぎりながら大きく背中を反らした旭がダッシュするが、遠藤はドロップキックで迎撃。逆にたぎりながら背中を反らした遠藤がボマイェを発射。その直後に「アックスボンバー」が表示され、アントンと大石がお互いに狙っている間に「ギロチンドロップ」が表示されると、アントンがハルクアップからビッグブーツ。そして耳に手を当てて歓声を煽ってからギロチンドロップを投下。カウント2で旭がカットすると、今度は「眉山」が表示される。アントンが「私ごと投げなさい」と言うと、遠藤がアントンごと大石をジャーマンで投げようとするが、エプロンから旭が大石の手を掴んで阻止したため、遠藤はアントンだけを投げてしまう。ここで「サボテンの花」が表示されると、満を持して大石&旭がアントンに仕掛けようとするが、遠藤がスワンダイブ式エルボーアタックで阻止し、逆にサボテンの花を仕掛けようとする。だが、遠藤が下になってしまったため、大石の上に乗ろうとしたアントンだったが、重たくて遠藤の上に落ちてしまう。すかさず旭が阿吽を叩き込んで遠藤を場外に追いやると、大石&旭がアントンにサボテンの花をズバリと決めて3カウント。
試合後、作者の広く。さんもリングに上がり、全選手で記念撮影。そして大石が「今日はプ女子百景のおかげで勝つことができましたが、作者の広く。さんありがとうございました。この後の休憩、あたしたちそこのブースでバシバシ本を売るんで遊びにきてください! 休憩スタート!」と言うと、売店ブースで本やTシャツの売り子を買って出た。
セミファイナルはKUDO&マサ高梨vs石井慧介&高尾蒼馬のタッグマッチ。KUDOがショルダーアタックで高尾を倒すが、すぐに起き上がった高尾。しかしKUDOはカニ挟みで倒すと、顔面への低空ドロップキック。高梨が場外に連れ出すとKUDOはトペを狙ったが、石井がジャンピング・キックで迎撃。ドリフはKUDOと高梨をエプロンに座らせると、場外からサンドイッチ・ドロップキック。リングに戻った石井はKUDOにドロップキック。しかし、高梨が高尾をヘアーホイップで投げていくと顔面を踏みつける。高尾がエルボーで反撃すると、背後から密かにKUDOがタッチして酒呑童子は連係攻撃。高尾にサッカーボールキックを叩き込んだKUDOは高梨にタッチ。鼻をつまんで攻撃した高梨だが、高尾が高梨を場外に投げ捨てる。すると高梨は場外から高尾の脚をすくって倒し、そこにKUDOが低空ドロップキック。高梨の顔面掻きむしりからKUDOが逆立ちからのダブルニードロップを投下。エルボー合戦からニーリフトを叩き込んだKUDOだが、高尾はカウンターのドロップキックを返して石井にタッチ。フロント・ハイキックからドロップキック、サマーソルトドロップと決めていった石井。KUDOがミドルキックを蹴っていくと、石井もオーバーハンド・チョップを返す。しかし、KUDOはキチンシンクからフィッシャーマンズ・スープレックス。コーナーに登ったKUDOだが、下からドロップキックを放った石井はコーナーに登って雪崩式ブレーンバスターを狙う。高梨が下からパワーボムで投げようようとするが、石井はウラカンホイップで切り返す。ならばと高尾が倒立でコーナー上のKUDOに飛びつくが、高梨がカット。高梨と石井は丸め込み合戦。高尾がランニングエルボーでなぎ倒すと、そこからミサイルキックを発射。だが、高梨も高尾の串刺し攻撃をかわしてショルダーネックブリーカーで叩き付けると、KUDOが地獄の断頭台を投下。酒呑童子は合体攻撃を繰り出すが、KUDOの串刺し攻撃をかわした石井は背後からランニング・ニー。さらにジャーマンで投げ捨てると、高尾がバッククラッカー。その上から石井がダブルニードロップを投下。高梨もトラースキックを返していくが、蹴り脚をキャッチした石井はバックブリーカーで叩きつける。そこにKUDOが入ってきてバズソーキック。さらに高尾にも蹴りかかったKUDOだが、高尾はエルボーでブロックするとジントニックを狙う。これを逃れたKUDOは高尾のトラースキックをキャッチすると、バックスピンキックを叩き込むと、倒れた高尾にダイビング・ダブルニードロップを投下して3カウント。
メインイベントはHARASHIMA&ヤス・ウラノ&彰人vs飯伏幸太&佐々木大輔&宮武俊の6人タッグマッチ。煽りVでは飯伏から口いっぱいにビスケットを食わされた宮武が何を言っているかさっぱりわからないアピール。一方のスマイルスカッシュはHARASHIMAがヤスをレクチャーしながらスマスカポーズの練習。HARASHIMAはゴールデン☆ストームライダーズの3人と握手。するとHARASHIMAと飯伏が互いに先発を買って出る。ロープにHARASHIMAを押し込んだ飯伏はクリーンブレイク。脚を取りにいった飯伏だが、HARASHIMAはクロス・ヒールホールドを狙う。回転して逃れた飯伏はHARASHIMAのハイキックと水面蹴りをかわすとソバットからロープに飛ぶが、カニ挟みで倒したHARASHIMAはレッグドロップ。これをかわした飯伏は蹴っていくが、HARASHIMAもかわして睨み合いに。そこで背後からヤスがタッチしてリングイン。飯伏も佐々木にタッチすると、ヤスは佐々木の髪の毛を掴んで殴りかかる。しかし佐々木はアームホイップで投げていくと、宮武にタッチ。ダブルのアームホイップで投げると、宮武はエルボードロップを落としてから、自らの力こぶにキスしてのエルボードロップ。ヤスのエルボーを受けてから逆水平チョップでなぎ倒した宮武に、ヤスはエルボーを連打してからナックルパート。さらに倒れたところで背中を蹴り飛ばす。続いて彰人がスイング式ネックブリーカーから逆水平チョップ。さらにHARASHIMAが脚を思いきり振りあげてからストンピングを落とす。宮武もエルボーで反撃するが、HARASHIMAはエルボー一発でなぎ倒す。さらに背中を蹴り飛ばしたHARASHIMAは彰人にタッチ。執拗にカバーする彰人だが、必死にクリアした宮武。しかしヤスがマンハッタンドロップから逆エビ固めに捉える。佐々木にツバを吐きかけ、カットに入ろうとした飯伏にはロープを蹴り上げての急所攻撃を見舞ったヤスは宮武をバックドロップで投げる。宮武もカウンターエルボーからローリングエルボーを返すと、背後から攻撃してきた彰人をブレーンバスターで投げ、ヤスにはジャンピングエルボーを返して佐々木にタッチ。ダイビング・ラリアットを放った佐々木はコルバタでヤスを場外に投げると、飛ぼうとするが彰人が襲いかかる。しかし、彰人をかわしてトペを発射すると、飯伏も彰人を場外に追いやってから三角飛びケブラーダを発射。リングに戻った佐々木がヤスにケブラドーラ・コンヒーロを決めると、そこに飯伏がスワンダイブ式フットスタンプ。しかし股下をくぐって逃げたヤスは低空ドロップキックを返して彰人にタッチ。低空ドロップキック、ニーリフト、エクスプロイダーと決めた彰人は串刺し攻撃を狙うが、エルボーで迎撃した佐々木はオクラホマロールからクロス・フェースロック。彰人もアンクルホールドで切り返すが、ロープに逃れた佐々木はカウンターのドロップキック。ここで両者タッチして再びHARASHIMAと飯伏がリングイン。エルボー合戦から飯伏がソバットを叩き込むが、HARASHIMAはリバースフランケンを返す。これを着地した飯伏はその場跳びムーンサルトを投下してからコーナーに登るが、追いかけていったHARASHIMAは雪崩式ブレーンバスター。そのままロコモーションでもう一度持ち上げたHARASHIMAはファルコンアローで叩き付ける。立ち上がってきた飯伏をジョン・ウーでコーナーまで吹っ飛ばしたHARASHIMAは串刺し式蒼魔刀。だが、キャッチした飯伏は対角線上のコーナーまでダッシュしてターンバックル・パワーボムで叩き付けていき、HARASHIMAは場外転落。15分が経過し、宮武が入ってくると、飯伏が宮武にトーキック。宮武も反射的に張り手を返すが、飯伏はグーパンチを叩き込むと、宮武を肩口に担ぎ上げて槍投げでHARASHIMAに投げつける。宮武は気合いの筋肉アピールからバックフリップで叩きつけると、串刺し式スからハートアタックを狙う。しかし、ニーリフトで迎撃したHARASHIMAは蒼魔刀を叩き込んで3カウント。
試合後、腰にKO-D無差別級のベルトを巻いたHARASHIMAは「飯伏、さいたまスーパーアリーナまで1ヵ月を切ったね。すごい楽しみにしてるからよろしく」と言って握手を求める。しばらく考えていた飯伏はスッと手を差し出すが、その手は“チョキ”。思わず場内からも「お~」という声があがる。笑顔で握手を求めていたHARASHIMAだが、ガッツポーズで帰った飯伏を見て表情を一変させると「えっと、これは握手で…パーじゃないですよ。こんなパー見たことありますか? ないでしょ! 僕、握手をしようとしただけ。仮にじゃんけんだとしても(飯伏は)後出しだから! 何年か前のじゃんけん大会で…」とまくし立てはじめたため、ヤスが「もういいから! じゃんけんはいいから! じゃんけん、どうでもいいから」と止めに入る。ようやく冷静になったHARASHIMAは「スミマセン、熱くなりました。さいたまスーパーアリーナまであと1か月を切りました。すぐだよね。その2月15日、さいたまスーパーアリーナ大会も必ず僕が勝ってベルトを防衛したいと思います」と挨拶して締めのマイク。「さいたまスーパーアリーナ大会、必ずベルトを防衛してやるさー!(観客『なんで~!?』)さいたまスーパーアリーナ大会、満員札止めにして大成功させてやるさー!(観客『なんで~!?』)じゃんけんしたって必ず勝ってやるさー!(観客『なんで~!?』)なんでかって、それは鍛えているからだー!」
【大会後のコメント】
HARASHIMA 飯伏戦まで1ヵ月切って、その前哨戦でまたいい感じで。まあ宮武がいたけど、僕らがガッチリ勝てたんで。この感じで突っ走っていきたいと思います。ウラノ君もねいい笑顔が自然に出来るようになったし。
ヤス まぁ流れに乗るっていうのは大事だよね。勝ち続けないと。じゃんけんとかでもね、負けたら……。
HARASHIMA じゃんけんやったら僕、勝つけど。だってこんな(握手するときの手は)パーしかないよ!
彰人 そうですよね。
ヤス でも飯伏君うまいなと思いましたよ。流れに乗るためにあんなのでも……。
HARASHIMA まあ自分のペースをね……。
ヤス ペース乱されないようにしないと。
HARASHIMA 乱されてないよ! だ、大丈夫だよ。乱されたわけじゃないよ!。
ヤス 大人なんだから。試合勝ったんだから。
HARASHIMA う、うん。この勢いで前哨戦まだあるけどクリアして、このさいたまスーパーアリーナ、いい感じで……。
ヤス 次の後楽園も飯伏君と当たるからそこも勝って。
HARASHIMA うん。名古屋もあるかな。いい感じでいってます!
――今日の飯伏選手はいかがでしたか?
HARASHIMA やっぱり……途中、何か変なことやられた気がします。あぁ! 何か変なふうに投げ飛ばされた。ああいう危ないことやるんで、気をつけないといけないかなと思います。はい。よ、よくわからなかったです。気が付いたら場外にいました。平気でああいうことができる人間なんで、よりそこを警戒していきたいと思います。
ヤス 蒼魔刀も気を付けないと。
HARASHIMA そうだね。キャッチされたらアレだったから……。
ヤス 怖いですね、やっぱり。飯伏幸太は何をするかわからない。
HARASHIMA うん。
彰人 もう後楽園ホールでの(EXTREME級の)防衛戦が来週で、それに向けてルールを考えてきました。う~ん、まあ基本的には通常ルールなんですけど、ロープエスケープだけ無効にしようかなと。ロープエスケープはなしで。例えば僕がサブミッションを取ったとします。それで大石さんがロープに手を伸ばして掴んだとしても、それはエスケープではなく(試合が)続いているもんだとしてという感じで試合をやりたいなと思っています。まあ考えてもらえば分かると思うんですけど、ロープエスケープしてそのまま絞っていても反則カウントが取られないのは、ロープも自由に使っていいということにはなりますね。だからそれを逆手に取ってロープ使うのもいいし、普通にしてもいいし、とにかくもうサブミッションが決まりきったら終わるからっていう試合をしたいなと思います。
――その試合形式は大石選手とだから、というのはありますか?
彰人 そうですね。やっぱり大石さんはサブミッションももちろんあるんですけど、3カウントを狙う技もあったりとかして、何か1個に絞ったりするとプロレスの幅が狭まってしまうので。だったら最大限に活かせることは何だろうと考えた結果、僕の中ではロープエスケープ無効ルールだったんで、それでやろうかなと思います。
――先日の大阪大会でのコメントで大石選手は「今の彰人じゃ僕には勝てない」と。
彰人 うん、でもそれは大石さんは一緒に住んでいたときの僕しか、たぶん知らないんですよ。大石さんと離れてもう1年ぐらい経つんで。今までは大石さんの見ているところで成長してきたわけですけど、今はもう大石さんが見ていないところで成長していて。もちろんDDTで出さない引き出しもありますし、大石さんが知らない彰人っていうものがこの1年でだいぶあると思うんで、それを出せば勝てるだろうと思います。
――大石選手は「1年ぶりにリングの上で会話したい」と言ってました。
彰人 うん、それは僕も同じ気持ちですね。やっぱり一緒に住んでて仲が良かったからこそ、リング上で「最近どうよ?」みたいな会話をして(笑)、しっかり勝ちたいなと思います。
佐々木 (ビスケットを食べながらコメントスペースに現れた宮武を見て)宮武! お前がビスケットばっか食ってるから。
宮武 試合中、これを食べ過ぎたせいで体のキレがあまりよくなかったのが、今日の敗因ですかね?
佐々木 足りないんじゃないのか? ビスケットが。オイ!(とビスケットを奪い取り、強引に宮武の口に押し込む)
宮武 モゴモゴ…。
飯伏 しゃべるな(とビスケットを宮武の口の中に押し込む)。
宮武 うぅっ!
佐々木 お前、どうなりたいんだよ?
宮武 もっと……ボガくて、バッコいい、ボァスラーになりたいべす。
佐々木 おう。
宮武 ぼっとぶぼげでぼばぼばなボァスラーになりたいです。○×△□○×△□!(落ちたビスケットの破片を拾った飯伏に、それを口の中に押し込まれ)うぅ!
――なんでビスケットなんですか?
佐々木 なんでビスケットなんだよ?
宮武 ……ぼれじかだがっだからばす。消化吸収に、すごいガラダにびび○×△□……。
――宮武選手は初めてHARASHIMA選手と当たりましたが、どうでした?
宮武 ○×△□○×△□○×△□○×△□○×△□○×△□……。
佐々木 お前、ふざけてんだろ?
宮武 びや、ド真面目ぼす。
――飯伏選手、HARASHIMA戦まであと1ヵ月を切りました。
飯伏 そうですね、最後ジャンケンで勝ったのでこのまままた勝って、スーパーアリーナも勝ちたいと思います。
――宮武選手、DDTのメインを務めましたが、いかがでした?
宮武 やばり、ぎんちょうばんを持って○×△□○×△□……。
――まずインフォマーシャルマッチの感想から。
大石 やっぱり思っていた通り、僕らのセーラー服が思いの外似合っていた…それはみんな分かってくれたんじゃないかなと。ただ、本多先輩のあのお腹はちょっと強敵だったね。
旭 勝てない。あれには勝てない。
大石 勝てなかったね。でも最後、よかったね。サボテンの花出てね。危ないところだったけど。
旭 逆に出されていたらエラいことでしたよ。
大石 危なかったねぇ。あのアントンと遠藤が逆だったら危なかったね。
旭 あの辺もちょっと難しいところでしたね。
大石 こんなものですけど(笑)。今日の試合に関しては。
――彰人選手が後楽園のEXTREME級戦のルールに関して、ノーロープエスケープ、ロープエスケープが無効というルールを提案してきましたが。
大石 僕と彰人のいいところを全部出すのをよく考えてきたな、と。さすがチャンピオンだなと思いましたね。ちょっと感心しました。ルールの時点でちょっと負けたかなっていうのがあります(苦笑)。アイツの頭の回転というか。でもノーロープエスケープ、エスケープが無効ということは、まあまあ……どっちが有利なんだろう?
旭 でもサンボ大石時代を知っている僕からすれば、僕は全然引けを取らないと思いますけど。
大石 そうなんです。僕には13年間、磨き続けたヒザ十字という武器もありますし、まあ彰人の知らない技もいろいろありますので、ちょっとここからあと1週間。ちょっと練っていきたいと思ってます。で、勝てばさいたまスーパーアリーナですよ、X。
旭 いいですね。
大石 X=旭志織選手(苦笑)。
旭 150人で満員になる千葉Bule Fieldから始まった大石旭の物語がですよ。
大石 さいたまスーパーアリーナで。
旭 さいたまスーパーアリーナにいくわけですよ。
大石 いきますね~。
旭 これはちょっとしたドリームズ・カム・トゥルーじゃないですか。でしょ?
大石 おぉ(笑)。まあまあまあ、ならせますよ。ちょっとね、大阪でも言いましたけど、お客さんは大石旭の対決を見たいと思っていると思うんで、お客さんの声援を背にちょっとね、待っていてくださいよさいたまスーパーアリーナで。キミ、Xだけど。
旭 はい。Xが期待しています。
――改めて先日の大阪大会でも言ってましたけど、リング上で彰人選手と会話したいっていうのは、どういう感じの話をしたいと?
大石 そうですねぇ。まあこの一年でアイツに何があったのか…まあスマイルスカッシュ入って、アイツもヤスとかHARASHIMAさんとかから勉強したこともあるだろうし、僕は相も変わらずディーノと一緒にして。もしかしたら成長の部分では彰人のほうが上かもしれないですけど、まあ僕には言いたかないですけど、キャリアというものがあるんで、ちょっと…ちょっとね考えていますよ(苦笑)。ちょっとまだね、彰人の上をいく自信があります。まあちょっとかもしれないし、結構大きいかもしれないけど。うん。期待していてください。お前も。
旭 ベルトをですね、僕が狙うということに関して言えば、彰人選手が勝ってくれるほうが僕としては嬉しいわけです。
大石 ん?
旭 これは決して彰人選手が弱いとか言ってるわけじゃなくて、その場合、僕のセコンドにあなたがつくわけでしょ?
大石 そういうことになるね(苦笑)。
旭 それはとても心強いなという気がしますね。
大石 おお~、照れるねぇ。
旭 僕が挑戦者として個人的な意見を言えば、それもアリかなと思うんで。正直言えば、どっちに転んでも僕はオイシイです。でもやっぱり13年の大石旭の歴史を考えれば、スーパーアリーナでやってみてぇっていう気持ちがありますから。期待していますからホントに。
大石 ええ、待っていてください。