樋口和貞が「KING OF DDT」1回戦で青木真也を破り完全復活アピール! 2回戦の正田壮史戦に向け「目の前のことを積み重ねて、勝てるように努力するだけ」
シングル最強決定トーナメント「KING OF DDT 2025」が5月6日、東京・後楽園ホールで開幕。2022年覇者の樋口和貞が1回戦で“超難敵”の青木真也を破り、完全復活をアピールした。
樋口は2022年のトーナメントを初制覇して、当時空位だったKO-D無差別級王座を初戴冠。2023年1月に同王座から陥落したが、DDTの強さの象徴として君臨した。だが、昨年6月より首の故障のため長期欠場し、3・20後楽園で復帰した。青木とは2022年10月12日、後楽園で「いつでもどこでも挑戦権」を行使される形で同王座をかけて戦い、樋口がベルトを守った。それ以来、2年7ヵ月ぶりの一騎打ちとなった。
序盤、場外戦になると、樋口がチョップ連打、観客席のイスにぶん投げた。青木は傘で首を締め上げ、スリーパー。丸め込み連発から、腕十字に移行も、樋口は抱え上げてクロースラム。ぶちかまし、アバランシュホールド、チョップ連打と怒涛の攻めも、ラリアットは青木にかわされてワキ固め、さらに腕固めもエスケープ。青木はトペから速攻で樋口をリングに戻すと、ダイビング・ニー、卍固め、エイオキクラッチもカウントは2。青木はヘッドバットにいくも、樋口の石頭で自らダメージを負う。ここで、樋口は一気に(ブレーン)クローで青木の額を締め上げて、たまらずタップ。
樋口は「なんとか勝てた。次のこととか考えずに目の前の青木真也に勝てた。今はそれだけ。恐ろしく強かった」とコメント。2回戦(5・10新宿)での対戦相手は正田壮史に決まったが、「やるだけです。目の前のことを積み重ねていくだけ。勝てるように努力するだけ」と自身に言い聞かせていた。
1回戦敗退となった青木は「スッキリしました。ただただ強かった。すがすがしい強さでした。復帰明けで、失った場所を取り返さなきゃいけないという強さがあります。その点、俺はあぐらかいてたな。(2連敗となったが?)苦手意識がついてるかもな。樋口の体の強さとか、気持ちの強さも含めて」と完敗を認めた。今後については「トーナメント負けたし、ONEの契約も切れる。無職だな。もう自主興行しかない」と半ばやけくそ気味に話した。
また、1回戦で正田は高鹿佑也と激突。2・23後楽園での「D GENERATION CUP 2025」優勝決定戦で高鹿に敗れている正田にとってはリベンジ戦となった。高鹿の腕攻めに苦しんだ正田だが、変形トライアングルランサーを脱出すると、正田のチカラKOBUムキムキで仕留めて「DGC」の雪辱を果たした。
正田は「俺の計算通りだ。あそこまで高鹿佑也を翻弄して勝つ。これがDGCから学んだ新たな勝利への式の一つだ。勝ち進んだんで、次は樋口和貞。すごい大和魂をもってると思います。俺も大和魂を内に秘めてる男です。それを樋口さんにぶつけて、日本人としての誇りと強さをお見せしたいと思います」と話した。
なお、DDTでは11月3日に両国国技館で年間最大のビッグマッチ「Ultimate Party 2025」を開催することを発表した。
HARASHIMAがクリス・ブルックスに秒殺勝利で「KING OF DDT」制覇宣言!「優勝して、KO-D無差別級のベルトを巻きたい」
1回戦で“DDT不動のエース”HARASHIMAが、KO-D無差別級王者クリス・ブルックスによもやの秒殺勝利を挙げ、堂々の優勝宣言だ。
過去20年の同トーナメントの歴史のなかで、HARASHIMAは2011年と2013年に優勝を果たした。しかし、2018年以降は決勝戦に残ることもできておらず、「今年こそ」との覚悟をもっての出陣となった。クリスは常に「HARASHIMAさんは強い」と認めており、王者としての優勝を目指すうえで、この1回戦は大きな試金石となった。
クリスはドロップキックで奇襲を掛けると、HARASHIMAがハイキック。クリスのプレイングマンティスボムをかわすと、HARASHIMAはカウンターの蒼魔刀。さらに走り込んでの蒼魔刀をぶち込んで電撃の3カウントを奪取。わずか22秒の秒殺劇だった。
バックステージでHARASHIMAは「奇襲来て、落ち着いて対応できました。チャンピオンのクリスから3カウント取って勝ったんで、この勢いで優勝して、必ずKO-D無差別級のベルトを巻きたいと思います。KO-Dのベルト巻くのはあきらめてないんで」と自信を見せた。
また、岡谷英樹vsTo-yの1回戦は、岡谷のセコンドのイルシオン、MJポーも介入。To-yはチョップ連打、トペコン・ヒーロ、ブレーンバスターなどで攻め立てた。岡谷は変型牛殺し、逆討ちなどで応戦。エルボー合戦から、To-yが不思議の国の小嶋~コジマワンダーランド~もカウントは2。岡谷は垂直落下式ブレーンバスターでトドメを刺した。
2回戦(5・10新宿)でのHARASHIMA戦が決まった岡谷は「To-y、相変わらず熱くて最高にうぜぇな。次はHARASHIMA、生きる屍(しかばね)。おまえはエースと言われているが、今じゃただの落ちぶれたクソジジイ。時代に抗いやがって。おまえが今どの位置にいるか教えてやるよ」と不敵に語った。
上野勇希がアントーニオ本多を撃破し「KING OF DDT」1回戦突破! 5・10新宿での2回戦は佐々木大輔との遺恨対決へ
1回戦で上野勇希がアントーニオ本多を撃破し、2回戦(5・10新宿)で遺恨深き佐々木大輔との対戦が決まった。
アントンは当初トーナメントに出場予定ながら、首の故障で欠場となった高梨将弘の代替選手としてエントリー。SCHADENFREUDE Internationalの同志である高梨の思いを背負っての出陣となった。両者は昨年8月、上野が当時保持していたKO-D無差別級王座をかけて名勝負を繰り広げたこともある。
無論、この日のアントンは戦闘モードで、上野とレスリングで互角に渡り合う。上野がフロッグスプラッシュを見舞えば、アントンはグラウンドでの卍固めで締め上げた。アントンがシャイニングごんぎつね、ツームストーン・パイルドライバー、ダイビング・フィストドロップもカウントは2。上野がドロップキックからWRでダメージを与えると、飛びついてのBlackout Sleeperで勝負を決めた。
上野は「人に勝つというのは辛く重く、自分が強く生きる理由になります。今日アントーニオ本多と戦って勝ったことを心に強く持って、優勝してKO-D無差別のチャンピオン獲って、DDTをもっとおもろくなるように。(2回戦は)何十回も戦った佐々木大輔。暗いだけの集団だったダムネーション、今えらい楽しそうな佐々木大輔に勝ったらどうなっちゃうんだろうね」とコメント。
また、1回戦で佐々木が勝手にカベジェラ・コントラ・カベジェラ戦を要求していた彰人と激突。彰人は徹底した足狙いで攻め込んだが、切り返した佐々木がクロスオーバー・フェースロックでギブアップを奪った。
佐々木は「彰人、今日のところは、おまえの奮闘を称えて、カベジェラはなしにしてやる。次は上野、俺の生きる楽しみはおまえを不幸にすることだ。この試合、カベジェラ・コントラ・カベジェラだ。男と男の戦いだ。佐々木大輔がちょっくら優勝してきます」とまたまた敗者髪切り戦を口にした。
新生KANONが「KING OF DDT」1回戦で勝俣瞬馬を下し「必ずKING OF DDTのトップに駆け上がる!」
1回戦で新たな道に進んだKANONが勝俣瞬馬を下し、5・10新宿での2回戦では納谷幸男と対戦することが決定した。
2・23後楽園でDAMNATION T.Aから追放されたKANONは、The37KAMIINAから脱退したMAOと4・6後楽園で合体し、新ユニットであるSTRANGE LOVE CONNECTION(S.L.C.)を結成。5月1日付でDDTに入団し、心を新たにしてトーナメントに臨んだ。
1回戦でKANONが対峙したのは勝俣で、くしくも、MAOの現カノと元カノとの激突となった。勝俣がトペコン・ヒーロをぶっ放すも、ととのえスプラッシュは剣山で阻止。KANONがコブラツイストで締め上げると、勝俣もミサイルキックで逆襲。それでもKANONはラリアット、コブラツイストからコブラツイスト2.0に移行してギブアップを奪った。試合後、認め合うものがあったのか両者はクリーンにグータッチをかわした。
KANONは「勝俣瞬馬、しゅんまおでやってきたことにすごくリスペクトがある。だから俺たちはしゅんまおと違ったことをやり続ける。2回戦、納谷幸男。俺は“納谷幸男キラー”だぞ。シングルで負けたことないからな。S.L.C.の愛で満たされた俺には勝てないぞ。必ずKING OF DDTのトップに駆け上がります」と優勝を誓った。
また、1回戦で納谷幸男と高校2年生の佐藤大地がヘビー級対決。2人は激しいショルダータックル合戦を繰り広げ、大地はエルボー、ミドルキックを連打していく。受け切った納谷はニーリフト連打、最後は世界一のバックドロップでトドメを刺した。
納谷は「大地、まだまだ負けるわけにはいかねぇんだ。俺はDDTで積み上げてきたんだよ。おまえはこれからこのDDTで成長していくと思うよ。次はもっと俺を驚かしてみろ。俺は今年優勝するって誓ってるんで。波に乗ってるKANONだろうが誰だろうが叩き潰します」とキッパリ言い切った。