13日、神奈川・横浜ラジアントホールにて『DDTブルーライト横浜2012』が行われた。オ前説では鶴見亜門GMからDDT48総選挙2012の結果を受けて、矢郷良明&坂口征夫の“リアル・アウトサイダーズ”、福田洋&ばってん多摩川の“チーム・アメリカ”の解散が発表された。続いてウラシマクドウの3人が登場し、KUDOが右ヒジ脱臼に伴う靭帯損傷と剥離骨折による欠場を説明。セミファイナルのHARASHIMAのパートナーについてKUDOは「自分のケガを聞きつけて真っ先に連絡をくれた選手がいます。彼は大きなチャンスに恵まれてこなかったんですけど、練習熱心で今一緒に働いているんですけど真面目。何よりプロレスラーに必要なヤンチャさ、鬼畜な部分を持っている選手だと思います。彼の口元に注目してください。妻木!」と呼び込む。するとユニオンの妻木洋夫がリングインし「エビスコでお世話になっているKUDOさんの代わりは僕しかいないだろうと思って志願しました。GM、ウラシマクドウのみなさん、僕を認めてください!」とアピール。亜門GMが「その口元なんだけど、変な病気じゃないよね」と指摘すると、妻木は「ニキビが潰れただけです!」と否定。HARASHIMAは「選手としては申し分ないです。ただ……」と、やはり口元が気になる様子。亜門GMが「大丈夫なんだよね? 変な病気じゃないよね?」と念を押すと、妻木は「病気じゃないです!」と否定し、HARASHIMAのパートナーに決定した。妻木は「チームドリフとは違ったやり方で上を目指していきます」と意気込み。
第1試合はアントーニオ本多&佐々木大輔&星誕期vsMIKAMI&マサ高梨&遠藤哲哉の6人タッグマッチ。高梨が「おい、モンスターアーミー! 相変わらず前奏の長い入場曲だな!」と言っても、MA軍は「イエッサー!」と敬礼。高梨が「テメエらみたいなやっつけユニットは……」と続けようとするも、MA軍は「イエッサー!」と再び敬礼。掛け合いが面倒くさくなった高梨が「やってしまえ!」と襲い掛かって試合スタート。しかし、戦況は高梨がMA軍に捕まってローンバトルが続く。アントンはTシャツを脱いで迷彩側のワンショルダーのコスチュームを披露すると、コーナーの誕期が「カッコいいであります!」と褒める。苦しい高梨はアントンにミサイルキックを決めてピンチを抜け出すと、MIKAMIが出てきてミッキーブーメラン。アントンもバックブリーカーでやり返す。高梨vs誕期になると、高梨が誕期にチンクラッシャー。救出に入った佐々木に高梨がトラースキックを決めると、遠藤がミサイルキックでアシスト。しかし、遠藤のジャーマンSHがアントン、誕期にカットされてしまうと、続く遠藤のムーンサルト・プレスは佐々木の剣山で撃墜されてしまった。アントンと佐々木の合体スタナーから佐々木がスライディングキックを叩き込むと、誕期のイマチ投下から佐々木が遠藤を押さえ込んで3カウント。
第1試合後にチーム・ドリームフューチャーズ(チームドリフ)が登場。石井は「今日は大事な試合なのに、景気づけをやっていない」とけいちゃんの健康牛乳コントを行おうとするが、牛乳を飲む役は高尾ではなく亜門GMを指名。結局、入江のブーさんのようなドジがたたって亜門GMは牛乳を2杯飲んだ上、3杯目は噴きこぼしてしまう。これに石井は「GM、だらしない!」と一喝すると「でも今日本当に飲まなきゃいけないのは俺。俺がしっかり飲んでこの場を締めて、メインイベントも締めてやる!」と名乗り上げると、亜門GMよりも大きなコップで牛乳を飲み干し、「必勝!」(高尾)「う~ん、うまい!」(石井)「必ず勝てる、けいちゃんの健康牛乳!」(入江)とバッチリ決めた。
第2試合は彰人vs坂口征夫のシングルマッチ。坂口のハイキックを彰人がキャッチしてドラゴンスクリューで回すと、足4の字で捕獲する。これをロープに逃げた坂口はローキックを繰り出すも、彰人は再び捕獲して今度は逆片エビ固めへ。再びエスケープした坂口はヒザ蹴りで逆襲しようとするが、今度はキャンバスへのニークラッシャーで苦しい展開。それでも坂口は彰人をフロントスリーパーで絞り上げると、続いて胴絞めスリーパーへ。エスケープする彰人に鋭いドロップキックからランニング・ミドルと畳み掛け、最後は胴絞めスリーパーで捕獲。これ以上は危険と見た木曽レフェリーが試合を止めた。坂口は5分台の完勝劇。
第3試合はケニー・オメガ&DJニラvs男色ディーノ&中澤マイケルのタッグマッチ。相手に対していきり立つディーノとは対照的にテンションの低いマイケル。どうやら「熱くならないんですよ。プロレスじゃ立たないんですよ」というマイケルは「4年に一度、イロモノレスラーに訪れるレスリングED」(ディーノ)らしい。試合中でもテンションがサッパリ上がらないマイケルにディーノは、マイケルが得意としていたハットトリックキックを出してやる気を出させようとしたが、これをコーナーで見ていたマイケルは「初めて客観的に見たけど相当寒いな。だからイロモノレスラーは嫌なんだよ!」と嘆く始末。ディーノはニラとのエルボーの打ち合いで「熱くなってきたぜ! 火照ってきたぜ!」とアンダータイツ一丁になったが、マイケルはケニーのエルボーに立ち向かうことなく「無理なんだよ」と跪いてしまった。するとセコンドの遠藤がエプロンに上がると「中澤さんに憧れてこの世界に入ったんです! 中澤さんがダメなら……」とハーフパンツを下げてアンダータイツを見せる。すると本部席の井上マイクリングアナも「中澤さんに憧れてこの世界に入ったんです!」とズボンを下ろしてパンツ姿に。木曽レフェリー、売店にいた亜門GMまでも「中澤さんに憧れてこの世界に入ったんです!」とズボンを下ろしてパンツ姿になると、マイケルは「みんな、ありがとう! 俺、熱くなりそうだよ!」と復活。ケニーのエルボーに熱くなって火照ってきてアンダータイツ一丁になるとトラースキックはキャッチされてしまうとニラのロケットパンチを食らってしまう。すぐさまケニーがクロイツ・ラスの体勢に。ディーノがマイケルの腕を掴んで阻止せんとしたが、ニラがライターの火をディーノの手に近づけると、ディーノが熱さで腕を離してしまい、ケニーのクロイツ・ラスが決まって万事休す。
第4試合は高尾蒼馬&入江茂弘vs佐藤光留&大石真翔のタッグマッチ。光留が左右のミドルキックで入江を追い込めば、入江はエルボーで反撃してショルダーアタックへ。大石は高尾にパロスペシャル。光留はハーフダウンの高尾の背中に「ダメだコリャ!」とローキックを打ち込む。光留のヒールホールドにピンチの高尾はカウンターのドロップキックで逆転。ようやく入江が出てくると、コーナーの大石を吹っ飛ばし、リング内の光留にコーナースプラッシュを浴びせる。さらにブレーンバスターからカバーするもカウント2。光留もセントーンをかわして裏ヒザ十字で捕獲するも、入江は体を入れ替えて後方へと投げ捨てた。光留はカウンターのミドルキックからアキレス腱固めで捕獲。大石が出てくるとフラッシングエルボーを投下する。入江は2人に両腕ラリアットを決めて高尾とタッチ。大石は高尾にミラクルエクスタシーを決めるも、入江にカットされてしまう。高尾は2発目をかわして大石の足目掛けてフットスタンプ。入江のブラックホールスラムのアシストから、高尾がボマイェを叩き込んで勝利した。
第5試合はユニオン非認定USヘビー級選手権試合。初代王者の福田洋は高木三四郎を相手にしての防衛戦。試合前には立会人・鈴木健.txt氏による選手権宣言があったが「この試合はルールブックに記載された横浜州ルールに則り、行われる」とアナウンスされるも、ルールの内容を松井レフェリーも木曽レフェリーもパーフェクトに理解していなかったため、福田は「これをアナタに渡しておきます。試合中に高木が反則めいたことえいしたら、このルールブックに基づいて注意してください」と木曽レフェリーにルールブックとホイッスルを渡した。試合が始まると、高木がガットショットからスタナーを決めて3カウントを奪ったが、「ピーッ!」とホイッスルが鳴らされると、USヘビー級ルール第28条『クラシカルな試合をするため、試合開始直後の攻撃はロックアップ以外認めないとする』の規定に引っかかったため無効に。試合続行となると高木がパワーボムで叩きつけ、クリアせんとする福田の反動を利用して逆片エビ固めで捕獲。福田がギブアップするが、またも「ピーッ!」というホイッスルの音が響き渡る。これもUSヘビー級ルール第165条『サブミッションでの決着は無効』に抵触したため、試合は続行。高木は反撃してコーナーに登る福田をドロップキックでエプロンに落とすと、ぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターを敢行。起き上がれない福田に10カウントが数えられ、ようやく高木の勝利かと思われたが、ここでもホイッスル。USヘビー級ルール第4条『ダウンカウントは20までとする』に従い、松井レフェリーはカウントを再開。福田がパーフェクトプレックスを決めたが、カウント2止まり。高木が反撃せんとするが、ホイッスルが鳴らされて、木曽レフェリーに「第495条よりパーフェクトプレックスのあとは30秒間のインターバルを必要とする」と言われたところで、「ふざけんな!」とブチ切れ。高木は奪い取ったルールブックで木曽レフェリー、鈴木氏をぶん殴る。そして福田にシットダウンひまわりボムを決めて、フォールを奪った。が、ここでもホイッスルが鳴らされ、フラフラの木曽レフェリーが「USヘビー級ルール第999条、肩より上にあげての攻撃は危険とみなされ、一発で反則負けとする」とアナウンス。高木が反則負けとなり、福田の王座防衛となった。福田はマイクを取ると「センキュー・ソーマッチ。みなさんの力のおかげで、この業界で最強の権力を持つ男に勝ちました。僕のポテンシャルが恐ろしいです。みなさん、TwitterやFacebookといったあらゆるSMSを登録していると思いますが、高木に勝利した事実のみをお伝えください。僕があらゆる手を使って拡散します。そうやってスターは作られるのです」と訴えた。
福田「デビュー以来、新人離れしたプロデュース能力によって、自分の足一つでこの地位を築いてまいりましたが、今日のUS王座戦にかんしてはみなさんのお力添えで、みなさんの応援があったからこそ防衛できたと思います。このUS王座、大家拳號、名古屋最強の男・マンモス半田、この業界でもっとも力を持つ男・高木三四郎を相手に防衛しました。すでにIWGP、いやWWEのチャンピオンシップに並ぶ権威を持つと思っています。これからもこの業界のために、このメダルの権威をこの業界のみならず、一般のご家庭の方々にも認知していただけるようにしていきたいと思います。みなさん、今後ともこのミスターパーフェクトにお力添えをよろしくお願いいたします。今日は本当にセンキュー・ソーマッチ、ありがとうございました!」