24日、埼玉・春日部ふれあいキューブにて「DDTプロレスさいたまスーパーアリーナへの道6」がおこなわれた。前説にて鶴見亜門GMは先日の両国大会大成功のお礼を述べると以下の事項をアナウンスした。
・8・31新宿の指定席に続いて立見席も完売。
・9・13大阪にて男色ディーノのDDT EXTREME級王座にゼウスが挑戦。
・次回ファンクラブイベントは10月7日(火)夜で内容は選手と一緒にバブルサッカーをおこなう。バブルサッカーとは大きなビニールのボールを身に付けてプレーするサッカーで、HARASHIMA、彰人、坂口征夫、高尾蒼馬、男色ディーノ、竹下幸之介、高木三四郎、赤井沙希の8選手がリーダーとなり、ファンクラブ会員と8チームを作って試合をする。
今後の埼玉大会について亜門GMは9・23所沢の石井慧介主催興行、11・2川口、12・13春日部を発表。ここで石井が登場して主催興行の営業風景を『さいたまースラム』で放送すると同時に、カードに関して石井&入江vsKUDO&坂口のメインイベント、さらにケニー・オメガvs福田洋、飯伏幸太vs高尾蒼馬をアナウンスした。最後に石井が「DDT春日部大会、いってみよー!」とドリフらしくオープニングコール。
第1試合はKUDO&坂口征夫&マサ高梨vs中澤マイケル&松永智充&伊橋剛太の6人タッグマッチ。スクリーンには練習生の宮武俊がリングサイドリポーターを務め、酒呑童子にインタビューする様子が映し出される。すると本日が初陣となる豚ingが乱入。伊橋は「KUDO君。いつもエビスコの店長、店長と言われて持ち上げられて。今日は俺たちがプロレスのことと料理のことを教えてやるよ」と挑発。続いてマイケルが宮武に対して、練習生Tシャツを着たり、トレーニングをしていることで「ポスト中澤マイケルを狙っているんじゃないのか?」とイチャモンをつけるが、宮武はうんざり顔……。入場になると松永は新弟子にペットボトルのお茶を頭からかけて、伊橋は金髪&黒コスチューム姿に。さらに3人でハイタッチしてから「ブヒ~!」と言いながら筋肉ポーズ。「俺たちは人気があるんだよ。俺の声援のほうが多いだろ」と高梨を挑発する松永は、ショルダーアタックでなぎ倒すと腰を振ってアピール。ここで豚ingのリーダー伊橋がリングインして坂口と睨み合うが、笑顔を浮かべたままマイケルにタッチ。あっさり坂口に捕まったマイケルだが、KUDOはマイケルを相手コーナーに叩き付けて「カモン!」と伊橋を指名。しかし、松永とマイケルが入ってきて攻撃していくと、伊橋はKUDOにドッグバット。さらに高梨を自軍のコーナーに押し込むと、ドッグバットをお見舞い。松永もドッグバットで続くと、スリーパーに捕らえる。さらにマイケルが串刺しエルボーを叩き込むと、松永も串刺し攻撃へ。これをかわした高梨だが、松永は場外に連れ出して羽交い絞めにする。伊橋が距離を取って攻撃しようとするが、なぜか伊橋はそのままバックステージへ。何とバックステージを1周して勢いをつけてきた伊橋だが、坂口がエプロンをダッシュしてのランニングローで迎撃。しかし伊橋が場外でダウンしている間もマイケルと松永が奮闘。マイケルがKUDOにアルティメット・ベノムアームを繰り出すと、松永もうまくアシストして合体攻撃。さらに伊橋がジャンピング・ボディープレスを投下するが、伊橋が余裕をカマしていると、坂口と高梨が入ってきて伊橋を攻撃。KUDOがダイビング・ダブルニーアタックでカウント2まで追い込むが、伊橋もKUDOにジャーマンで返す。しかし、KUDOは掌底と蹴りのコンビネーションで伊橋をダウンさせると、ダメ押しのダイビング・ダブルニードロップを投下して勝利した。
第2試合はアントーニオ本多vs佐々木大輔vsMIKAMIの3WAYマッチ。アントンと佐々木はTシャツを着たまま試合に臨む。開始のゴングが鳴らされてアントンと佐々木がTシャツを脱ぐと、その下は何とブラジャー姿。MIKAMIは「俺はノーブラだぞ」。
アントンが佐々木のブラを外そうとしているところにMIKAMIがミッキーブーメラン。しかし、佐々木もMIKAMIのヒザに低空ドロップキックを叩き込むと、ドラゴンスクリューから足4の字固めへ。そこへアントンが襲いかかり、佐々木のブラに手をかける。佐々木は回転しながら除外にエスケープ。アントンはそこにケブラーダを狙うが、ロープに飛び乗ったところで転落。すかさず佐々木はMIKAMIにトペ・スイシーダを発射すると、MIKAMIもトルニュージョでやる返してからアントンをリングに戻してダイビング・セントーンを投下。カウント2でカットした佐々木はアントンにダイビング・ラリアットからドロップキックを叩き込むとボディーブロー連打。しかしアントンもカウンターでのテーズドロップから「上つき!」となぜか乳首の向きを叫びながらエルボーを投下。続けて卍固めを狙ったアントンだが、そこにコーナーからダイブしてきたMIKAMIが飛び付いてのスク~ルボ~イ。佐々木がMIKAMIにトラースキックを叩き込むと、アントンもナックルパンチで続く。そして「一等兵!」と叫ぶと、モンスターアーミー時代の佐々木マシンガンを発射。しかし、アントンはすかさず佐々木のブラに手をかけてホックを外す。さらにMIKAMIがデュランダルを決めたショックで佐々木のブラが外れてしまい、思わず両腕で胸を隠す佐々木。その佐々木をアントンがジャーマンで投げて3カウントを奪った。
第3試合はHARASHIMA&ヤス・ウラノvs大鷲透&DJニラのタッグマッチ。スクリーンにはスマイルスカッシュがスマイルポーズの練習をする様子が映し出される。どうしてもうまくできないヤスにHARASHIMAは「嬉しかったことを思い出せばいんだよ」とアドバイスして、両国大会で起きた楽しいことを思い出しながらスマイルを披露するが、ヤスは両国大会で負けてしまっているためうまく笑えない。若干ふて腐れたヤスはそのまま入場。一方の大鷲とニラもかなりうなだれながら入場。するとHARASHIMAはヤス、大鷲、ニラに向かって「ちょっと座って!」と言い出す。ダラダラと3人が座ると「こういう場合は正座だよ。みんな、DDTの元気な試合を見に来たんだから、何でそんなテンション低いの?」と説教モードに。ニラ「今朝、中学生の自転車に轢かれたんです」HARASHIMA「それは試合と関係ないでしょ。いま弱点言ったことになるよ」大鷲「アイアンマンにすべてを注ぎ込んで燃え尽きました」HARASHIMA「大鷲さん、言っちゃうけど入場9割じゃん。あんな入場したら今日のギャラ9分の1だよ! じゃあ今日勝った人に僕のギャラをあげるから」これで3人のやる気が一気に高まって試合スタート。連動してやる気が高まったHARASHIMAがさっそくニラを蹴り倒す。さらにヤスがニークラッシャーを決めてもニラは「全然痛くねえぞ!」と強がる。ダウンしても「休憩だ」と言い張るニラにヤスは逆片エビ固め。ポケットに入っていたタバコを投げ捨てて自暴自棄のニラに張り手を見舞って喝を入れた大鷲。するとニラもどうにかピンチを脱して大鷲にタッチ。大鷲はヘッドシザースでHARASHIMAとヤスをまとめて投げていくと、場外ダイブと見せかけて前転と後転を繰り返す。さらにHARASHIMAのミドルキックに逆水平チョップで対抗した大鷲はラリアットの相打ちでダブルダウン。大鷲はヤスのミサイルキックをかわしてHARASHIMAに誤爆させると、突如ニラが松井レフェリーにサミングを見舞ってからHARASHIMAに向かってホイップ。その後もニラは宮武や木曽レフェリー、謎の黒人、映像班の福田亮平をHARASHIMAに向かって次々とホイップして串刺し攻撃を成功させる。すると大鷲がリングサイドで観戦していた元全日本プロレスの荒谷望誉さんを強引にリングに上げていき、ニラがホイップ。これをHARASHIMAがフロント・ハイキックで迎撃すると、返す刀でニラが荒谷さんにロケットパンチ。その衝撃で荒谷さんがHARASHIMAに串刺し攻撃を決めたが、大鷲が張り手を見舞ってリングから叩き出す。大ピンチのHARASHIMAだったが、首固めを狙ったニラを逆に首固めで丸め込んで勝利。自分自身でギャラを死守してみせた。
第4試合は高木三四郎&平田一喜&赤井沙希vs男色ディーノ&大石真翔&伊藤麻希の「伊藤麻希のアイドル性」インフォマーシャル6人タッグマッチ。まず大石と一緒に入場してきたディーノが「まあひとまず呼びましょうか」と言って伊藤を呼び込むと、顔見知りのファンを蹴り飛ばしながら入場。リングに上がった伊藤に大石は「かわいい」と死んだ目で褒める。ディーノも「伊藤ちゃんのアイドル性は我々が証明するまでもないんじゃないですか」とやる気がない様子。しかもアップアップガールズ(仮)のTシャツを着た大石をも蹴り飛ばした伊藤は、高木とともに登場した平田にも殴りかかる。すると高木が「ふざけるな! この顔デカ女! テメエ、何がアイドルだ! アイドルはそんなに顔デカくないんだよ! アイドルっていうのはこういう子のことを言うんだよ!」と叫ぶと赤井がリングイン。ディーノは伊藤と赤井のフォールしか認められないアイドルフォールマッチを提案。承諾した高木が「かかってこいや!」と伊藤を挑発すると、やる気満々で先発を買って出た伊藤。手四つの力比べであっさり高木にねじ伏せられた伊藤。高木は容赦なくヘアーホイップで投げるが、伊藤も張り手を返すとジャンピング・ヘッドバットからなんとオールドスクールを決めてみせた。カメラに向かって愛想を振りまきながらフォールした伊藤だがカウント2。続いて赤井と大石がリングインすると、赤井は腕を決めながらもカメラに向かってセクシーアピール。さらにビッグブーツを叩き込んだ赤井は踏みつけフォールするがカウント2。タッチを受けた平田はモンゴリアンチョップ。そこに高木と赤井が入ってきてルチャっぽい決めポーズ。しかし大石も平田にランニングエルボーを返すとディーノにタッチ。伊藤と一緒にリングインしたディーノ。するとLinQの『ナツコイ』が場内に流れて、伊藤が踊っている間にディーノが平田を攻撃。そこへ高木がカットに入る。それでもディーノと大石が合体攻撃で高木を蹴散らすと、大石がディーノにケツを出すよう指示。アイドルが出ている試合ということで躊躇するディーノに大石が「いまどきアイドルもケツぐらい出す!」と言うと、ディーノは即承諾してケツを出してコーナーでセット。次々とディーノのケツに吸い込まれていく選手たちだが、伊藤が赤井を叩きつけようとすると、赤井が体勢を入れ替えて伊藤の顔面をディーノのケツに押し込む。そこから赤井はダイビング・ボディーアタックを放ったが、大石はカウント2でクリア。高木が大石を羽交い絞めにすると、赤井はビッグブーツ。だが、大石にかわされて高木に誤爆。さらに平田にも誤爆すると、串刺しビッグブーツもかわされてディーノのケツに顔面から突っ込んでしまった。ここで突然首を押さえて苦しみ出した伊藤が、目の前で唖然とする平田に向かって緑の毒霧を噴射すると、大石がすかさずミラクルエクスタシーでアシスト。伊藤が両ヒザから乗っかって笑顔でフォールし勝利した。伊藤のアイドル性が証明された結果となってしまったが、ディーノが「かわいいとかっていうのはアイドルの目的じゃないと思うの。アイドルの目的ってたぶん見ている人に応援したいなって思わせることなんじゃない? だからこうやって今日生まれた毒霧アイドル、略して毒ドルとしてやっていけばいいんじゃないかな?」とアドバイスを送ると、伊藤は興奮気味に「アイドル界一顔がデカイ改め、毒霧アイドル略して毒ドルとして活躍していこうと思います! 紙テープがすごく多くなっていて、赤井さんより多かったので、アイドル活動を頑張ろうと思います!」とまくし立てるが、ディーノから「うるせー! コンパクトにまとめろ!」と一喝されると、最後は選抜入りしたという新曲『ウェッサイ!! ガッサイ!!』をPRした。
【試合後のコメント】
ディーノ 残念ながらアイドルとして認定されてしまったわけですけど。
伊藤 残念ながらじゃないですよ! 求めていた結果ですよ!
ディーノ でもまだ言っても伊藤ちゃんがどういうアイドルなのか伝わってない気がするのよ。ちょっと自分でプレゼンというか、こういう人ですよっていうのを言ってあげればいいんじゃない?
伊藤 あっ! 私、ちょうどミス・アイドルっていうミスコンみたいなのが全国的にあって……。
ディーノ おお、出たの? 何しに?
伊藤 ええ。何しにってそのミス・アイドルになりたくて(苦笑)。
ディーノ なりたいの? そういう野心あるの?
伊藤 なりたいですよ! はい、あるんですよ。聞いてます?
大石 ……聞いてます。
伊藤 そうしたらファイナリストまでいって、人気投票で今4位を獲って、次本戦出場みたいな感じで。4000人中の4位なんですよ!
ディーノ それってネット投票とかでしょ?
伊藤 はい。
ディーノ やってるでしょ? ネットドーピングやってるでしょ?
伊藤 あ、でもそれは……(苦笑)。
大石 やってるんだ?
ディーノ やってるか、やっていないかだけ言えばいいのよ!
伊藤 いや……まあ……いや~、(小声で)やりました。
ディーノ ほらー、見ろー!(笑)でもいいのよ。聞こう、聞こう。
伊藤 一人の力じゃどうにもならないじゃないですか! (私がやったネットドーピングなんて)気休め程度ですよ、やっぱり。気休め程度だから大丈夫です。要は実力です!
ディーノ 自分はほかのアイドルと比べてどこが優れてると思うの?
伊藤 ……度胸?
ディーノ 度胸で(ファイナリストまで)残らないでしょうよ。写真うつりがいいとか?
大石 いや、そんなこともないよ。
ディーノ アハハハ。そんなことないよ。カワイイよな?
大石 (アプガTシャツを引っ張る伊藤に向かって)何だよ、触るなよ。
伊藤 自分の推しの写真うつりがいいからって!
大石 そりゃそうだよ。
ディーノ 写真うつりだけだって言ってんだよ。
大石 テメエふざけんなよ。実物もかわいいんだぞ、チョーかわいいんだぞ。
ディーノ 知らねぇわ。伊藤ちゃんもかわいいよね?
伊藤 はい、かわいいです。
ディーノ かわいい……(苦笑)どういうところを見てほしいの?
伊藤 うーん、どういうところだろう。でも私、本当に歌もダンスもできないから、アピールポイントがホントないんですよね。何かプロレスもできるアイドルみたいな? 何でもできるアイドルみたいな?
大石 毒も吐ける?
伊藤 そうです、そうです!
ディーノ 毒霧ってそういうことだから。あのね、ちょっと勘違いしてる。何かの液体だと思っているでしょ、アレ。
伊藤 はい。
ディーノ アレ、違うんですよ毒霧って。自分の中に溜めた毒を吐き出す。だからいまは形だけ真似ているから、ちゃんと自分の中に堪った毒を吐き出さないとダメ。
伊藤 あ、なるほど!
ディーノ そういうアイドルでやってほしいな。まあいまのところ堪ってる毒ってある?
伊藤 もうそれは…いろいろそのファイナリストにあがったことによって、ほかのアイドルヲタから「なんでオマエが4位なんだ!」って叩かれているから、それがもうウォーってなってますね。
ディーノ ああもう吐け吐け! ぶつけろ。誰も見てねぇよ!
伊藤 オマエの推しなんかより、私のほうが全然いいんだよっ!(一同沈黙)…ワオッ。
ディーノ こういう感じでね、毒ドルとしてやっていますので、今後ともよろしくお願い致します。
伊藤 よろしくお願いします。
第5試合は石井慧介vs彰人のKO-D無差別級王座挑戦者決定トーナメント1回戦。まずはバックの取り合いから石井が彰人をロープに押し込んでいって離れ際にチョップ。しかし彰人もアームホイップで石井をエプロンに追いやって突進。蹴りで迎撃した石井はロープ越しのショルダー・ネックブリーカーから、場外からのジャンピング・フロントハイキック。エルボー合戦からスリーパーで捕獲した石井だが、彰人はショルダー・アームブリーカーで切り返す。リストロックで絞め上げていった彰人は徹底して石井の左腕を痛めつけていく。悶絶する石井にリストロック式河津落としからキーロックで攻める。石井も蹴りでピンチを脱出するとワンハンド・バックブリーカーで反撃。彰人は雪崩式を狙った石井の腕を取ってアームブリーカーで叩きつけると、ダブルアーム・スープレックスで投げてからフロント・スープレックスでコーナーに投げつける。続く雪崩式を狙った彰人を叩き落とした石井はダイビング・ニーアタック。さらにフィッシャーマンバスターを決めるとニールキックを出していったが、これをかわした彰人がジャーマンで投げ捨ててから串刺しショルダー。そこからキン肉大移動を狙う。石井はこれを着地してカンガルーキック。そこから石井は彰人を抱え上げようとしたが、彰人はアームロックで切り返す。さらに腕固めに移行してから腕サソリ固めに捉えるが、辛くもロープに逃れた石井はジャーマン。彰人は投げられた直後、再びアームロックで捕まえる。どうにか脱出した石井は彰人のノド元をトップロープに叩きつけていくが、彰人も石井を上空のトスしてのニーリフトを返す。ならばと石井はジャーマンで投げ捨ててからヘッドバット、延髄斬りを放つと彰人の側頭部にランニング・ニーアタック。そこから高角度ダブルアームDDTに繋いで勝利した。
【試合後のコメント】
彰人 負けちゃいましたね。ちょっと石井さんと今まで5回やってきて、ずーっと脚・脚・脚でいってたんで、今日はちょっと違う方向で攻めようと思って腕とか攻めてみたいんですけど、まだ何かたりなかったみたいで超えられなかったですね。クソッ。最近ちょっと勝ててなくて、自分の中でモヤモヤしたものがあって。いま僕、キャリアが4年ちょっとで、そろそろいい試合したとかじゃなくて、結果を出さないといけない時期なのかなって自分的には思っているんで。そうですね、ちょっと…スランプではないのかもしれないですけど、いろいろ分岐点ではあるのかなと自分では思っています。また自分なりの形で、自分の力でKO-Dへの挑戦の資格を何かしらで手に入れたいなとは思います。
セミファイナルは竹下幸之介vs遠藤哲哉のKO-D無差別級王座挑戦者決定トーナメント1回戦。まずはヘッドロックに捉えた竹下。遠藤がロープに振って逃れようとしても竹下は離さない。どうにか逃れた遠藤に竹下は余裕の手招き。ロープに遠藤を押し込んだ竹下は離れ際に強烈なチョップを繰り出す。今度は遠藤がロープに竹下を押し込み、負けじと強烈なチョップ。エルボー合戦から遠藤が腕を固めていくと、そこから竹下はロープに飛ばしていくが、逆に遠藤がショルダーアタックでなぎ倒す。ブレーンバスターを狙う遠藤。これを投げさせない竹下は逆にブレーンバスターを決めていく。豪快なショルダースルーで投げていった竹下は低空ブレーンバスターからニー・オン・ザ・ベリー式キャメルクラッチ。頬を差し出す竹下に対し、エルボーを連打した遠藤だが、竹下はカウンターのサイドバスター。遠藤の串刺し攻撃を蹴りで迎撃してロープに飛んだ竹下だが、遠藤もドロップキックで迎撃。遠藤はスワンダイブ式エルボー。竹下もスワンダイブを狙うが、遠藤がドロップキックで場外に叩き落とすとケブラーダを発射。リングに戻ってミサイルキックを発射した遠藤だが、竹下はカウンターでケブラドーラ・コンヒーロを返すとウォール・オブ・タケシタ。何とかロープに逃れた遠藤は竹下のジャーマンを着地して延髄斬り。さらにその場跳びムーンサルトを投下した遠藤はムーンサルト・プレスを投下するが、竹下は剣山で迎撃。エルボーの相打ちからエルボー合戦になると、竹下がボディーブローからエルボースマッシュ。しかし遠藤もカウンターのトラースキック。ブレーンバスターを狙う遠藤だが、これをジャックハマーで切り返した竹下は串刺しビッグブーツ。2発目を側転エルボーで迎撃しようとした遠藤だが、竹下は蹴り落とすとラリアットで吹っ飛ばす。さらにジャーマンで投げた竹下だが、遠藤もカウント2で返す。もう一発ジャーマンを狙う竹下だが、遠藤は丸め込みで切り返す。竹下のタッチダウン狙いをドロップキックで迎撃した遠藤は垂直落下式ブレーンバスター。鼻血を出して苦しそうな竹下に遠藤はスカイツイスタープレスを投下して大逆転勝利。
場内が一気に沸き上がる中、亜門GMが会場の隅からこの試合を見ていた石井をリングに呼びこむ。マイクを渡された石井は「意外……ちょっと計算と違いました。でも俺はオマエに通算シングル対戦成績5勝0敗。でも今の試合を見てビックリした。もう5-0の遠藤とは見ないでガッチリいく。オマエには負けない」と絶対的な自信を覗かせる。これに遠藤は「数字なんか関係ねえ! この勢いのまま石井さんに勝って、俺がKO-Dベルトを獲るぞー!」とアピールした。
【試合後のコメント】
遠藤 竹下とのシングル、今日で5回目。いままで全部負けてきたんですけど、まあ今回だけはどうしても負けられない理由があるので。ベルトも懸っていますし。HARASHIMAさん、今のDDTのトップですよね。まあ僕とか竹下とかDDTの未来って言われていますけど、そろそろ僕たちがDDTの今にならないといけないなって思っているので、絶対、石井さんに勝って、HARASHIMAさんに勝ってベルト巻きます!
石井 まず1勝して有言実行、優勝するだけなんで。自分も20代最後、KO‐D獲るのも目標なんで。それを20代のうちに達成させたいし。まあ遠藤が出てきたのはすごい意外。自分の計算の中では竹下とやるつもりだったんで。アイツは「対戦成績は関係ない」って言ってたけど、データはデータで大事だろ。でも、確かに過去の5-0の遠藤ではないと思うので、警戒はしっかりしていきます。で、完膚無きまでに倒して、まだまだ遠藤に完勝して期待感のある優勝をして王者HARASHIMAの前に立ちます。もうHARASHIMA戦を見ています。大阪のメインを見ています。
竹下 両国で棚橋選手と試合をして……自分の中で掴んだものがあったんですけど、それを試合で出そうとしてみて、普段の僕とはちょっと違う闘い方だったんで、ちょっと難しかったです。でも自分の中で手応えがあったんです。試合の途中にも。でもそのちょっとこうね…正直、油断……僕は今日遠藤さんとシングル5戦目ですかね。で、初めて負けたんですけど、正直油断が僕の敗因です。ちょっと調子に乗っていたところがあって。両国でセミやって正直天狗になって、ちょっと調子に乗ったところを鼻を折られたかな、と。遠藤さんに。そんなところですかね。
――遠藤選手の成長した部分というか、前に闘ったときと違うな感じた部分はあります?
竹下 やっぱり打撃も、投げも、跳び技も…なんでしょうね。やってる技はいままでと変わらないと思うんですけど、タイミングですよね。プロレスって僕もやっていてタイミングだと思っているので。最後のラストスパートの畳みかけもあっという間で、気付いたら負けてたって感じだったんで。そうっすね、その大技いくところとか、技にいくタイミングが変わっていたなと思いました。
メインイベントはKO-Dタッグ選手権試合。握手を交わしてからケニーと高尾の先発で試合開始。脚を取ったケニーはガブってからヘッドロック。ロープに飛ばした高尾をショルダーアタックでなぎ倒したケニーだが、すぐに立ち上がった高尾はドロップキック。さらにケニーの腕を取った高尾はオールドスクール。これを引きずり降ろしたケニーは入江にもフロント・ハイキック。飯伏も入ってきて場外乱闘に。リングに戻ったラヴァーズは高尾にダブルのミドルキックからケニーがコタロークラッシャー。続いて入江にも同じ連係攻撃を狙ったが、リープフロッグを狙った飯伏をキャッチして振り回していった入江はショルダーアタックで飯伏を吹っ飛ばす。飯伏もボディースラムを狙った高尾を逆にボディースラムで叩きつけてケニーとタッチ。串刺しジャンピング・エルボーは勢い余って決めたケニーが場外に転落するほど。高尾もどうにかエルボーでケニー、さらに飯伏にも向かっていくが、ケニーが逆水平チョップを叩き込むと、飯伏がボディスラムから逆片エビ固めへ。そこからシャチホコ固めに移行した飯伏だが、高尾はどうにかロープに脱出。ケニーはなおもストンピングやバックブリーカーで高尾の腰を痛めつけていく。飯伏も高尾の腰にエルボーを打っていくとキャメルクラッチへ。必死でロープに逃れた高尾はケニーのブレーンバスターを踏ん張るとバックドロップを着地して、カウンターのランニング・フォアアームでケニーをなぎ倒す。タッチを受けた入江だがラヴァーズはダブルのソバットからダブルのリフトアップスラム。さらにその場跳びムーンサルトを同時発射。しかし、入江がケニーをコーナーに押し込むと、エプロンから高尾が延髄斬り。入江は串刺しラリアットからテディベアを投下すると、高尾と合体攻撃。高尾と飯伏はお互いに髪の毛を掴み合うとエルボー合戦へ。「効かねぇな、オイ!」と挑発した高尾はローリング・エルボーを顔面とボディーに叩き込むが、飯伏もカウンターのハイキック。そこに入江が入ってきてブラックホールスラムを放つが、ケニーが飛び込んできて飯伏を救出。ラヴァーズはPKこころΩかを狙うが、入江がコーナーに登った飯伏をチョークスラムでケニーに投げつけて阻止。さらに入江のパワーボムと高尾のバッククラッカーの合体技をケニーに決めると、高尾がダイビング・フットスタンプを投下。そしてジントニックを狙ったが、飯伏がオーバーヘッドキックでカット。ラヴァーズは波動拳ジャーマンを決めると、ケニーがクロイツ・ラス。カウント2で入江がカットするが、ラヴァーズはゴールデンシャワーを狙ってコーナーへ。これを入江が追いかけていってラヴァーズの2人を雪崩式ブレーンバスターで投げていく。逆に入江がフライング・ソーセージ、高尾がマッドスプラッシュを同時に投下するが、ラヴァーズは剣山で迎撃。飯伏はシットダウン・ラストライドを狙うが、高尾はウラカンラナで切り返す。カウント2で返した飯伏に対し、咆哮した高尾が突進。しかし飯伏がラリアットで迎撃すると、ケニーがツームストーン・パイルドライバーの体勢に。そこに飯伏がダイブしてPKこころΩを決めて3カウント。
試合後、亜門GMからマイクを向けられた飯伏は小声で「……無理」と言うので、結局マイクを渡されたケニーは「いつも無理だよ! まあ本当に大会前に帰るかと思ったけど、これが今回の最後。無事に終わって嬉しいですよね。今度の予定はまだわからないですけど、たぶん次の後楽園になるから何もなければぜひ来て下さい。もちろん、その大会で防衛戦したんだよ。それができないんなら、この3人で闘いたい。ゴールデン☆ストームライダーズ。みんなありがとうございました! バイバイ!」と挨拶して締めくくった。
【試合後のコメント】
ケニー オイ、DDTの野郎たち、これがわかるか?(背後の清掃用クリーナーを指差して)それは床を洗うやつだ。日本語わからないですけど、それは英語でメタファーと言う。メタファーっていうのは私と飯伏サンが聞いてない、ショッパイタッグチームを洗ってくれる。Sランクチームは僕たちしかない。それはヒールなことじゃないですよね。いいこと。ファンのために組んで、友達として組んで、ずっとずっと一緒にいたい。飯伏サンと。その気持ち同じですか?
飯伏 もちろん!
ケニー まあ日本で男と結婚できるか分からないけど、もし私がゲイだったら、もちろん飯伏サンと結婚したいと思います。飯伏サン同じ気持ちですか?
飯伏 もちろん!
ケニー だから今度はね、リングの中でも言ったけど次の後楽園、防衛戦したい。飯伏サンは?
飯伏 もちろん!
ケニー だから今度はねお客さん、ファン、マスコミ、みーんな、世界のみーんなぜひ見てください。絶対いい試合してあげます!
高尾 今日、ゴールデン☆ラヴァーズとKO-Dタッグ、挑戦して負けてはしまったんですけど、ゴールデン☆ラヴァーズといえばプロレス界、いやDDT…あ、プロレス界でトップのレスラー、そしてトップのタッグチーム、その2人に負けたけどまだ諦めたつもりはありません。絶対にドリフであの2人を倒してKO-Dタッグを獲りたいと思います。そして自分は石井君の自主興行で飯伏さんとシングルマッチ、いや飯伏幸太とシングルで対戦するんで、やっぱりDDTに入ったんだったら誰もが飯伏幸太を尊敬して倒したいと思っているんで、絶対に勝ってやろうと思っています。
入江 チームドリフ、アジアタッグを獲ったりしてだいたい入江&石井組っていうイメージがあるのかもしれないけど、やっぱり石井さんとタッグを組んで結果を残せましたけど、高尾君と僕が組んでも全然ベルトを狙っていけるって思っているんで。それは石井さんと高尾君が組んでも一緒です。僕たちチームドリフがプロレス界を、いやDDT…あ、DDTの中心に立ちます。