11日、茨城・水戸市青柳公園市民体育館サブ競技場にて「茨城でいかっぺよかっぺ2016」がおこなわれた。まずはキング・オブ・ダーク選手権試合から(第11代王者の渡瀬瑞基はマサ高梨を相手に2度目の防衛戦)。高梨の足4の字に苦しんだ渡瀬はミサイルキックで反撃に出るとフロント・ネックロックでギブアップを迫るがロープに逃げられる。続くドロップキックはスカされて高梨のニークラッシャーに悶絶するが、すかさずフロント・ネックロック。しかし、これでもギブアップを奪えない。丸め込みもカウント2で返されると高梨のうわばみでフォール負け。試合後、鶴見亜門GMは2・28後楽園でキング・オブ・ダーク選手権試合を組むと告げる。「自分自身の力でダークマッチを抜け出して。期待しているから」と檄を飛ばす。渡瀬は地声で「はい、頑張ります!」とダークマッチ生活からの脱却を誓った。
鶴見亜門GMは前説で急性腸炎の疑いによる遠藤哲哉の欠場をファンに謝罪。その後、男色ディーノと大石真翔を呼び込む。ディーノは遠藤の欠場を謝罪すると「我々はドラマティック・ドリーム・チームです。遠藤の抜けた穴は我々がカバーして遠藤のぶんまで竹下をぶっ潰したいと思います」(ディーノ)、「今日のハンディキャップマッチ、自分たちが不利なのはわかっているんですけど、俺たち2人で遠藤の分まで竹下一人、ぶっ潰したいと思います!」(大石)とマイク。その後、ディーノは3・21両国の曙戦について「曙選手は前、両国でやった感じでいうとお尻に顔を埋められるのをメチャメチャ嫌がっているの。ということはやれってことじゃないですか。要は世界中のお尻を両国に集めたい。スモウアリーナで横綱に勝ちたいからお尻をいっぱい集めたいんですよ。でもみんなケツを出すのは嫌がるじゃないですか。なので今日から両国までの試合で私に負けた選手はお尻を出さなきゃいけない。両国でワタシの試合の時にお尻を出しにやって来ないといけないというのを公認というのもあれなんで、黙認してください」と亜門GMに願い出る。亜門GMは「じゃあ黙認します」とあっさり認めた。最後は2人でオープニングコール。
第2試合は高木三四郎&平田一喜&松永智充vs樋口和貞&勝俣瞬馬&岩崎孝樹の6人タッグマッチ。最終入場の平田は珍しくダンスを踊り切ってご満悦。茨城出身の松永が誤爆を誘って「まつ・なが・ともみつー!」とポーズを決めてご満悦。平田は「もっとシューシュー言えよ!」とお客さんを煽ってのモンゴリアンチョップ。これに松永、高木もモンゴリアンチョップで続く。高木は岩崎と勝俣をまとめてバックフリップ。さらに樋口をラリアットでなぎ倒して平田に託す。しかし、平田があっさり攻め込まれて勝俣のライオンサルトや樋口のボディープレスで青色吐息。高木、松永も釘付けにされてしまい、最後は岩崎のジャンピングハイのアシストから樋口が轟天を決めて勝負あり。
試合後、岩崎がマイクを取って「俺たち若い力がDDTに勝ったんだよ。KO-D6人タッグの挑戦を認めてくれ!」と樋口、勝俣のトリオでT2ひーのKO-D6人タッグ挑戦をアピール。亜門GMは「チャンピオンに勝ったし、挑戦する資格は十分あると思うんですけど…」と言うも、高木は大声で「実績ないよ! ない!」と拒否の構え。しかし平田が「後輩の岩崎クンよ! 先輩の平田さんが胸貸したら何してくれてんじゃ! 恥かかせやがって! 俺はこんなペーペーに恥かかされてんだよ。コイツらの挑戦受けてやろうじゃねえか!」と一方的に認めて、2・28後楽園のタイトルマッチが決定した。岩崎は「このコミカルユニット、T2ひーから俺たち若い力が6人タッグのベルトを獲って輝かせる!」と言い放った。
【試合後のコメント】
岩崎 俺たち若い力でこのDDTの6人タッグ戦線を盛り上げたい気持ちが強かった。だからこのカードが組まれた時にチャンスだと思いました。俺たち若い力で6人タッグ戦線を盛り上げる。それに尽きる。以上。
――DNAにベルトをもたらす大きなチャンスだと思います。
岩崎 DDTでKO-Dと言う名のベルトを我々DNAが獲ることに、すごく大きな意味があると思う。そのベルトを巻いて堂々と3・5春日部に乗り込んでいきたい。以上。
勝俣 正直急すぎてビックリしたけど、決まった以上は僕と岩崎と樋口の3人でベルトをDNAに持っていって試合をしたい。
樋口 急だったからビックリしたけど、DNAも旗揚げして1年以上経つし、ここらで一つ獲るのにいい機会だと思う。あとは後楽園で結果を出すだけ。
岩崎 俺たちの若い力でDDTの6人タッグ戦線を盛り上げる。以上。
平田 あ~クソ、負けた。あんなペーペーのヤツに…。最後、岩崎が何か言ってたけど、俺は樋口に負けたんだよ。樋口が何か言うならわかるけど、何、岩崎はテンション上がってああだこうだ言いやがって! 今日はDNAのペーペートリオに負けちまったけど、それはもう過去の話です。僕はつねに未来を見てます。どっちみち防衛戦決まったけど、私がきっちり防衛して王者道を突き進みますよ。はい!
第4試合は遠藤哲哉欠場に伴って対戦カード変更となった竹下幸之介vs男色ディーノ&大石真翔のハンディキャップマッチ。ディーノ&大石の連係に捕まってしまう竹下。ディーノにゼロ戦キック、大石にブルーサンダーで反撃に出るも、ディーノにカットされてピンチが続く。大石はディーノとの3Dから「男色ディーノがこの水戸でケツを出すぞ! 水戸黄門じゃー!」と言い放つと「45分です。所定の位置へ」と促し『ああ人生に涙あり』を唄いながらケツを出させてコーナーにセットさせると竹下をシーソーホイップで地獄門に吸わせようとするが、堪えた竹下が大石をネックハンギングで吊り上げてディーノのケツにぶつけていく。さらに竹下はディーノのケツに逆水平で動きを止めて、孤立した大石にラリアットからジャーマンで勝利した。
試合後、マイクを持った竹下は「…厳しい闘いでした。でも今日、体調不良でどうしても試合ができない遠藤選手と3月にタイトルマッチがあるし、遠藤選手の気持ちも背負って頑張りました。僕たちがずっとずっとタッグのベルトを防衛して、また水戸こう…また水戸に戻ってきますので皆さん応援よろしくお願いします!」と誓った。
【試合後のコメント】
ディーノ 両国ですよ。曙にまた付けてやりましょうよ。土というか“味噌”というか…。
大石 “味噌”をつけてやろうよ。
ディーノ ハワイから日本に帰化して、まだまだいろんな“味噌”が足りてない。
大石 赤味噌、白味噌、いろいろあるよ。
ディーノ そのためにいろんな“味噌”を横綱にぶっかけてやる。そのためのケツ集めを我々がこれからやっていくわ。今日は1対2で負けてしまったけども…。
大石 ハンディキャップだから。こんなの負けたうちに入らねえよ。
ディーノ そうそう。こんなの負けて同然。当日まで曙、楽しみにしてほしい。見渡す限りのケツ、ケツ、ケツ。ケツまみれの両国をアンタ、味わったことがあるの? せいぜいケツとケツがぶつかりあったところしか見たことがないでしょう。まとめてケツをかけてやる。そういうことよ。
セミファイナルはMAX LUCHA LIBRE認定無差別級選手権試合。佐々木はワンチューロを相手に3度目の防衛戦。佐々木の脚攻めに苦しんだワンチューロは佐々木のキークラッシャーをカウント2で返すとダイビング・エルボードロップを回避して地獄突きからラリアット。佐々木はDDTでやり返すとダイビング・エルボードロップをヒットさせてクロス・フェースロック。これをロープに逃げたワンチューロは松井レフェリーに佐々木の脚をトスして丸め込み、さらにワンチューロ・イメーディオを決めたがカバーが遅れてカウント2。その後は丸め込みで攻め立てるワンチューロ。佐々木は松井レフェリーを投げて視界を遮るとドロップキック。コーナーに乗せて雪崩式ペディグリーを繰り出すと、クロス・フェースロックで絞めあげて勝利した。試合後、佐々木はワンチューロに握手を求めるも応じようとしたところでトラースキックからNOW OR NEVER! 抗議する勝俣も蹴散らすとさっさと引き揚げた。
【試合後のコメント】
佐々木 まったくもって物足りない。ハッキリ言ってしまうと挑戦者の資格なし。アミーゴ、アミーゴ言って遊んでいればいいんだよ。
――差を見せつけた?
佐々木 イエス。余裕ですよ。
――このまま勢いに乗ってKO-Dタッグ王座に挑戦することになる。
佐々木 勢いじゃないですよ。実力。
――実力を知らしめていく?
佐々木 このニュースをチリじゅうに流して、私がチリ人をはべらかすんですよ。これがチャンピオン!
ワンチューロ 今日は負けました…。僕の相手は本当に強かったです。僕は弱虫だから、DNAで、DDTで本当に頑張りたいと思います。できればもう一回、ササキさんとやってみたいと思います。DNAのみんなと練習を頑張って、もっと強くなりたいと思う。
メインイベントはHARASHIMA&彰人&ヤス・ウラノvs石井慧介&入江茂弘&高尾蒼馬の6人タッグマッチ。5分が経過すると激しい場外戦。リングに戻るとウラノがローンバトルを強いられる。10分が経過して、ウラノはドリフのトリプルドロップキックを食らうが、トラースキックは防御してドロップキックを決めてようやく彰人とタッチ。彰人がドラゴンスクリュー大回転。高尾にはダブルアーム・スープレックスで投げる。高尾も彰人をコーナーにぶつけて串刺しの延髄ニーからミサイルキック。これはカウント2止まり。入江が出てくるとブレーンバスターホイップ。カウント2で返した彰人はテディベアを回避して俵返し。替わったHARASHIMAがダイビング・カンフーキックを決めると入江にジョン・ウーから雪崩式ブレーンバスター。彰人との連係から山折りを狙うHARASHIMAだが、入江はこれをバックドロップで切り返す。タッチを受けた石井は高尾とダブルのドロップキック。さらにフラップジャックで入江をHARASHIMAにぶつける。このカバーをカットせんとしたウラノがダイビング・ボディープレス。石井が察知して回避して、これを誤爆に終わらせた。ウラノをgo 2 入江 sleepで蹴散らした石井はHARASHIMAにフランケンシュタイナー。カウント2で返されると高角度ダブルアームDDT狙い。HARASHIMAが堪えて山折りを狙う。石井はこれを回転エビ固めで切り返したが、直後にHARASHIMAが顔面蹴り。場外で釘付けの入江の目の前で石井を蒼魔刀で葬った。
試合後、入江がHARASHIMAと視殺戦を繰り広げて一触即発。ドリフが引き揚げるとHARASHIMAがマイクを取る。「本日はDDT初の水戸大会、ご来場ありがとうございました! ちょっと体育館の中、涼しいですけど、春夏秋冬と季節感を感じられるこの会場でまたDDTやりたいと思います。また、水戸で試合やってやるさー!(観客『なんで~!?』)寒くたってへっちゃらさー!(観客『なんで~!?』)その時もまた勝ってやるさー!(観客『なんで~!?』)なんでかって? それは鍛えているからだー!」
【試合後のコメント】
ウラノ いやあ嬉しいですね。
HARASHIMA 久々にユニットで勝てた気が。
彰人 そうですね。
HARASHIMA 今日は入江との前哨戦という意味合いもあったけど、ユニットしての全面対決もなかなかないし、それに勝てたのでいいですね。まだ前哨戦は結構あるけど、このいい流れで後楽園でもガッチリ行きたいと思います。
ウラノ 入江クン、調子よかったね。
HARASHIMA よかったね。
ウラノ 入江クンが調子良すぎて、周りがそっちに集中しちゃっている感じだね。
HARASHIMA そうだね。それでも今日勝てたから。
――その入江選手の目の前で蒼魔刀を決められたのはいいアピールになったのでは?
HARASHIMA 気づいたら目の前にいたので、ちょっと目を外すことはできなかったですね。
――最後、入江選手から威嚇されましたが。
HARASHIMA まだまだ前哨戦があるし、楽しみ。気持ちが折れずに向かってきてくれるのは嬉しいですね。絶好調なんで。
ウラノ HARASHIMAクンの調子も今まで一番いいんじゃない?
HARASHIMA 日に日にコンディションが上がりすぎているよ。
ウラノ お互いコンディションも良くて、引き出しあってくれれば(この闘いは)楽しみです。
入江 今日は前哨戦で負けてしまったし、6人タッグでチームドリフで負けてしまったことも悔しい。目の前で蒼魔刀を決められて、睨みつけられて、あの顔はもう忘れないですね。この先の前哨戦、どの試合も僕は落とさないですよ。28日に僕が挑戦権を勝ち取ります。
高尾 ウチらは負けちゃいましたけど、入江クンがHARASHIMAさんに勝って両国でベルトを獲ってくれることを信じてます。あと僕個人の話になるけど、明日から全日本のジュニアリーグに参戦します。自分は3年連続で参戦しているけど、まだ結果を残せてないので、結果を残して世界ジュニアを獲りたいと思います。これからもドリフで頑張ります。
入江 3人で力を合わせて俺たちがDDTを引っ張っていきます。
公式スマホサイト(http://ddtpro.jp)では全試合詳細をアップ! ぜひご覧ください。