7月6日、愛知・テレピアホールにてDDT『KING OF DDT NAGOYA 2013』が行われた。
第1試合は石井慧介&高尾蒼馬&遠藤哲哉vs高井憲吾&大石真翔&彰人の6人タッグマッチ。先発を買って出た高井だが「HOF」コールを煽っている間に高尾のタライ攻撃を食らってしまう。それでも最後はでらホフボムで遠藤を仕留めた。試合後、マイクを取った高井は「名古屋に来て6年経ちますが、名古屋に来るきっかけをくれたのがDDTの総帥・高木三四郎さんでした。そして、その僕を追いかける形で入江がやって来ました。今はなくなりましたがでら名古屋プロレスで高木さんと僕と入江はともに汗を流して頑張ってきたのです! その入江君が立派なDDTのチャンピオンになりました! 今日、名古屋でチャンピオン・入江茂弘vsチャレンジャー・高木三四郎のタイトルマッチが組まれたことに僕は特別な思いがあります! とにかく今日のメイン、俺は全力で声援送るからな!」と呼びかけた。
第2試合は飯伏幸太、男色ディーノ、KUDO、マサ高梨、中澤マイケル、FUMA、DJニラによるバトルロイヤルだったが、試合前にマイケルがマイク。「今、両国のメインイベンターを決める闘いが行われていますが、悲しいことにトーナメント1回戦で敗退した選手も名古屋に来ています。あろうことかトーナメントにノミネートされてない選手も名古屋で闘おうとしている。そんな悲しい汁レスラーたちに中澤マイケル様が温情を与えるために“真夏の祭典”NAKAZA-1 CLIMAX(ナカザワン・クライマックス)を開幕します。これから時間差バトルロイヤルをやって俺も参加するけど、俺はこの後の本戦でバトルロイヤルを勝ち抜いた勝者と闘う。なので俺からのフォールやギブアップなどは無効」と説明したマイケルは「時は来た! 夏は暑いが俺たちはもっと熱い! 真夏の祭典NAKAZA-1 CLIMAX 2013開幕します!」という田中秀和リングアナばり呼びかけで選手を呼び込んだ。が、ニラの後に入場したディーノはマイケルを見るや猛然と殴りかかり垂直落下式ブレーンバスターへ。カバーするもNAKAZA-1 CLIMAXではノーカウント。これを聞いて納得したディーノだがもう一度、垂直落下式ブレーンバスターへ。その後も入場する選手が次々にマイケルに襲い掛かるやカバーしてノーカウントという展開が続く。高梨をオーバー・ザ・トップロープで下し時間差入場バトルロイヤルを制し本戦出場権を得たのは飯伏。マイケルはマイクを取ると「よくぞここまで勝ち抜いて来た。そんなあなたに敬意を表して私は完全体で闘わなくてはいけない」とコスチューム姿になると「この状態の私の戦闘能力は53万。ではザーボンさん、ドドリアさん、やっておしまい!」と言うやいなや飯伏のグーパンチをもらってしまう。ゴングが鳴らされるとマイケルが「今のは痛かった! 痛かったぞー!」と絶叫し飯伏に襲い掛かる。飯伏はカウンターのラリアットからシットダウン式ラストライドでフォールを奪い、NAKAZA-1 CLIMAX 2013を優勝した。
第3試合からトーナメント2回戦。まずはケニー・オメガvs佐々木大輔。序盤からケニーが佐々木の腰をバックブリーカー、ベアハッグ、逆エビ固めなどで集中攻撃。苦しい佐々木もウラカン・ラナで反撃するも主導権を握るまでには至らず。ケニーの雪崩式AOI SHODOまで食らってしまった佐々木だが波動拳からのクロイツ・ラス狙いで肩車されたところを切り返し、クロス・フェースロックで一発逆転。ロープに逃げられそうになると体を反転させてリング中央へと引きずり戻しクロス・フェースロックでグイグイ絞る。ケニーはなんとかロープに手を伸ばす。ケニーはジャンピング・ニーでこの局面を打開し再び佐々木を肩車。佐々木はこれを丸め込みで切り返す。これをクリアしたケニーがジャンピング・ニーへ。最後はクロイツ・ラスで3カウントを奪った。
【試合後のコメント】
ケニー 佐々木君、成長したね。オマエは本当にいいレスラー。でも次、誰になるかわからないけど俺は絶対に勝ってみせる。
第4試合は竹下幸之介vsヤス・ウラノ。ヤスはレフェリーのブレイクも無視して竹下に厳しい攻撃。竹下はスリーパーを決められスタミナも奪われ防戦一方の展開に。ブルーサンダーも後が続かず、ジャベリンキックもクリアされてしまう。タッチダウン狙いをヤスがかわして丸め込み連発。辛うじてクリアした竹下はヤスのツームストーン・パイルドライバー狙いを切り返し、強烈なエルボーを叩き込む。コーナーのヤスに強烈なかち上げ式エルボーを叩き込むとタッチダウンを放ち、一気に3カウントを奪った。
【試合後のコメント】
竹下 (ヤスは)僕がDDTでシングルマッチしたい選手の一人でした。僕の持ってないプロレスの巧さを持っているので、それをこのトーナメントで急襲したかった。正直、自分の試合はまったくできなかったけど、タッチダウンが決まれば3カウント奪える自信があった。ヤス・ウラノ選手にも勝ちました。マサ高梨選手にも勝ちました。次は準決勝。まだ誰と当たるかわからないけど、タッチダウンで僕が未来を見せます。自分が未来を見せるまであと3つ。準決勝、決勝、両国のメイン…あと3つで自分が未来を見せます。
ヤス 不覚です。…恥ずかしい。
休憩中、鶴見亜門GMがリングに上がり「8・17両国でのオールナイトニッポンGOLDパーソナリティ権争奪バトルロイヤルに出場したいという名古屋のレスラーがいます」と呼び込むと、現れたのは今池プロレス所属のノリ・ダ・ファンキーシビレサスだった。
ノリ 出たいです。
亜門 オールナイトニッポンに思い入れがあるんですか?
ノリ オールナイトニッポンに思い入れがあるかどうかは別としてパーソナリティをやりたいです。
亜門 ラジオのパーソナリティをやったことは?
ノリ 地元であります。
亜門 オールナイトニッポンは全国ネットですからね。
ノリ まあ音楽でいった方が近道かもしれないですけど、あえてこっちでいった方がパーソナリティになった時の味は格別じゃないかと。
亜門 なるほど。オールナイトニッポンと言えば数々のミュージシャンがパーソナリティをやって来ましたし、ノリさんはnobodyknows+で紅白にも出場した一流ミュージシャンですから異存はございません!
こうして、オールナイトニッポンGOLDパーソナリティ権争奪バトルロイヤルへのノリの参戦が決定した。
第5試合はアントーニオ本多vs坂口征夫。坂口のローキックに対してアントンはローキックでやり返す。打撃で押されていたアントンだが場外戦に誘い込んで形勢逆転。リングに戻ってバイオニックエルボーを狙うも坂口にミドルキックで返されてしまった。アントンのラ・マヒストラルもあわやのところでクリアされてしまった。再度、バイオニックエルボーを狙ったアントンを坂口がキャッチして腕ひしぎ逆十字固め。アントンはロープに逃げる。坂口はここでダブル・リストロックへ。これをアントンがアナコンダバイスで切り返した。しかし坂口も後頭部へのヒザ蹴りでなんとか脱出。アントンがナックルパンチで坂口を追い込み、三度目の正直のバイオニックエルボー。これがヒットするとアントンはDDTからダイビング・フィストドロップ。このカバーを返されるとアナコンダバイスへ。すると坂口は腕ひしぎ逆十字固めに切り返し逆転勝利を飾った。
【試合後のコメント】
坂口 (アントンは)巧いです。1回戦のディーノさんもそうでしたけどなかなか自分のペースに持っていけないのは研究されているというのもあると思うので、すごく強敵でした。ディーノ戦で勝てた、アントーニオ本多戦で勝てたというのはすごく大きな自信になったので、明日の準決勝、決勝と勝って、初出場初優勝を狙います。
セミファイナルは佐藤光留vsHARASHIMA。序盤は打撃とグラウンドで互角に渡り合う。張り手のラリーでも両者引かない。光留はヒザへのドロップキックからステップオーバー・トーホールドなどでHARASHIMAの脚に集中攻撃。光留のブレーンバスター狙いをHARASHIMAがバッククラッカーでやり返すとコーナーから雪崩式うれーンバスター、さらにファルコンアローで攻めたてる。HARASHIMAの蒼魔刀を光留が脚をキャッチしてアンクルホールドに切り返す。光留はそこからバックドロップ2連発。そこからアンクルホールドにつなぐ光留に対し、HARASHIMAもアンクルホールドに切り返して絞っていく。脚の取り合いからエルボー、ローキックのラリーとなり、HARASHIMAがハイキック一閃。そこからリバース・フランケンシュタイナーへと繋いでもう一度、蒼魔刀へ。これはかわされたが最後はスワンダイブ式蒼魔刀をキッチリ決めて勝利した。
試合後は準決勝の組み合わせ抽選会へ。箱の中に入った2色のボールを引き、同じ色を引いた者同士が対戦となる。最初にHARASHIMAが青のボールを引き、続いて竹下が箱の中からボールを取りだすと青。これにより準決勝第1試合はケニーvs坂口、第2試合はHARASHIMAvs竹下に決定した。
【試合後のコメント】
HARASHIMA 佐藤光留とは何度も対戦しているけど、今日はトーナメントだから勝ちが最優先ということもわかっていたけど、つい意地を張りあってやってしまいましたね。ダメージが思いのほかあるかもしれないけど、このくらいのダメージは鍛えているんで大丈夫です。(次の相手が竹下)タッグで対戦したことはあるけど、ほとんど未知のヤツだし、会うたびにデカくなっているし、ウラノ君や高梨といった巧い人にも勝っているんでね。油断せずにガッチリ叩き潰して、決勝もどちらが上がってきても勝って自分が両国のメインに立ちます。