DDTロゴ
DDT

【6・15リポート②】興行名も詐称!? でもハッピーエンドに

この記事をシェアする

    • 第5試合は飯伏幸太&男色ディーノvsヤス・ウラノ&アントーニオ本多のタッグマッチ。
      ディーノは「この会場はいやらしい。フレンドの東部をホールするのよ。今日はこの会場に恥じぬ試合をしようと思ったけど、男としての魅力がない。フレンドをホールするのに敵、味方関係ないわ」と言うディーノ。試合が始まるとディーノはヤスへの男色殺法を見せるが、どうもイマイチ気が乗らない。続いて飯伏とアントンが対峙する。飯伏はアントンのバイオニックエルボーをかわして、その場跳びムーンサルトへ。避けたアントンを見た飯伏はすぐさま着地。介入したヤスともどもドロップキックでなぎ倒し、アントンを孤立させる。飯伏はディーノに呼びかけて、ツープラトン攻撃を狙った。しかし、ディーノは、飯伏に欲情してケツを触りまくる。ディーノが敵味方関係ない状態に陥って、ほもクロはタッグとして機能しない。ローンバトルを強いられた飯伏だったが、ヤスにレッグラリアットをブチ込んでようやく逆転。替わったディーノはヤスにコックボトムからナイトメアへ。ヤスがフランケンシュタイナーで反撃すると、アントンが出てきてディーノとリップロックの応酬。ダブルダウンから両者がパートナーと交替し、飯伏とヤスがリングイン。飯伏はパワースラムからコーナーに登るも、これはアントンにカットされる。しかし、コーナーに登ったヤスに飯伏はオーバーヘッドキックを放ち、続いて雪崩式ブレーンバスターに捻りを加えて、ヤスをトップロープにぶつけていった。コーナーに登ったディーノがアンダータイツになってケツを差し出す。飯伏はアントン、ヤスの順番でディーノのケツに顔面を沈めると、続いてディーノのアンダータイツまでも下げてしまう。ヤスに槍投げでディーノの生尻へと沈めようとしたが、これは寸前でかわされてしまうと、逆に飯伏の顔面がディーノの生尻へと吸い込まれる。勝負とばかりにアントンが飯伏に卍固めを決めると、カットせんとしたディーノの手がアントンのタイツに引っかかってしまい、アントンも半ケツ状態に。アントンのダイビング・フィストドロップをかわした飯伏がジャーマン・スープレックス・ホールドへ。ディーノがカットすると、ヤスを半ケツにして男色ドライバーをさく裂。飯伏はラリアットをアントンに決めると、自分からおそらく必要以上にタイツを下して、シットダウン式ラストライドを敢行。これで3カウントが入った。ディーノが「我々のシリアスな試合、ありがとうございました」と挨拶して終了。

      メインイベントの第6試合はマサ高梨vs松永智充のシングルマッチ。復帰1周年を迎えた高梨に多くのオレンジ色の紙テープが投げ込まれる。互いに握手してスタート。フィンガーロックから腕の取り合いとじっくりした攻防。松永がクロスアームで絞ると、高梨が逆に腕を取り返してクロスアームで絞る。再び腕を取り返した松永。高梨が抜け出すと、スライディングキックを決める。松永が逆水平を出せば、高梨も逆水平でお返し。2人のラリーが続くと、松永が高梨をロープに振ってニーリフトを突き刺す。松永は高梨を前方ブレーンバスターの要領でエプロンへと叩きつけた。松永はコブラツイストで絞り上げるも、これは高梨がロープエスケープ。コーナーに振られた高梨はコーナー2段目からのミサイルキックで逆転。ショルダーネックブリーカーを決めると、松永のコブラツイストをかわしてエプロンに出すと、そこからリング内に入れる形でDDTを決める。松永は高梨のトラースキックをキャッチして、右ヒザをキャンバスに叩きつける。高梨のSTFもかわし、ニークラッシャーで追い詰め、エプロンに出た高梨に、奈落式のニークラッシャーでステージへと落とした。さらに客席までニークラッシャーで攻めたて、ステージ上で足4の字固めを決める。苦しい高梨に松永はバックドロップ5連発。それでも起き上がった高梨は、さらに狙ってきた松永のバックドロップをかわして、延髄斬りをヒット。松永もすぐさま起き上がってバックドロップを放つが、高梨もレッグラリアットで譲らず、ダブルダウンに。20分が経過すると、高梨も松永も丸め込み合戦へ。高梨のエビ固めを松永はオースイ・スープレックスに切り返し、マヒストラルからタカタニックを狙われると、アックス・ギロチン・ドライバーの体勢で脳天から落としていった。さらに松永はアックス・ギロチン・ドライバーで高梨を脳天から落として、タイガードライバーへ。これで3カウントを奪えないと、初公開となるタイガードライバー'91までさく裂させたが、高梨はカウント2でクリア。高梨は「マサ高梨、70kg!」と串刺しドロップキックを決めると、コーナーで抵抗する松永に「ゴツッ」と音を響かせて、頭突きを見舞い、雪崩式タカタニックで3カウントを入れた。

      試合後、高梨は出場選手、対戦した松永、両親にお礼の言葉を述べ「本当にみなさんのおかげでリングで存在できると思います」と話した。しかし「ただ一つ、ここでお詫びと訂正をしなくてはなりません。今日の興行タイトルはニセモノです」と明かす。風戸大智が紙を広げると、そこには「石川修司デビュー9周年記念大会」の文字が。「本日、6月15日、石川修司デビュー9周年記念大会、おめでとう!」と高梨。すると場内にAKB48の『涙サプライズ!』が流れ、観客から「おめでとう!」の声から「イシカワ」コールへ。まさかのドッキリに石川は、喜んでいいやら、照れくさいやらといった感じ。高梨、石川と同期の柿本大地(欠場中)もケーキを持ってリングイン。高梨は「6月15日、石川修司はベソかきながらデビューして、その日、僕は入門テストを受けてDDTに入門しました。その時、練習生だった兄弟子がカッキーこと柿本です。今、石川はユニオンプロレス、俺はDDT、カッキーは復帰に向けてがんばっています。みんな道は違うけど、今日は石川のおかげで集まれたことをうれしく思っています。今日のポスターはウソになっちゃったけど、俺は現実にする。日本武道館のメインを取って、もう一度、あのベルトを巻いて、石川と闘うから。カッキーも含めてがんばっていこう」(高梨)高梨と石川が握手してハッピーエンドかと思いきや、ここで大家がリングイン。「俺たちユニオンとDDTは対決してんだろ!? 何、握手してんだよ! そんなんだからオマエらは昔から華がねえんだよ! 同期の3人並べ。俺が昔のように気合い入れてやるよ! 歯食いしばれ!」と大家は先輩風を吹かせて、ビンタを狙うが、高梨と石川と柿本は3人でドロップキックを発射。高梨は「本日はご来場誠にありがとうございました!」と言って、凱旋興行を締めた。

      バックステージのコメントは以下。
      高梨「自主興行が終わって今、思うことは撤収時間まであと少し。完全撤収まであと15分という、レスラー以上にプロモーターとしての気持ちがよくわかる大会でした。切符を売ることの難しさ、時間なりなんなり、席の不備やプロモーターとして勉強させていただきました。この経験は自分にとって大きなアドバンテージだと思いますし、すべての経験がプロレスラーの肥やしになると思っていますし、そういう経験をさせてくれるDDTという会社に本当に感謝しています。それは僕が最後にいった『みんなのおかげ』という、アイスリボンさんだったり、ほかの団体さんに参戦させていただくことに、向こうの団体さんもそうですし、こちらも高梨を快く貸し出してくれるということもすべて含めて、会社にもお客様にも支えてくれるマスコミのみなさんに感謝を覚える大会でした。最後にカッキーがドロップキックをやってくれたことが、すべてですかね。あと当時は怖かった大家先輩に3人でドロップキックをやったことで、スカッとしました。そのスカッとした気持ちでいっぱいです。リング上で言ったことはリップサービスでもなんでおなく、今度の『KING OF DDT』で優勝して、武道館のメインに立って、もう一度ベルトを巻く。あの後楽園で完敗して、「もう高梨はないな」と思った人を裏切ってやります。今度は『いつもどこでも挑戦権』を使わずに、僕が実力で武道館まで上がって、そこで勝つサプライズを起こします。僕は今回の経験を得たことで、もう一つ上のステージに上がらないといけないと思っています。それを実現します。ポスターとか出身地とか、いろいろ詐称しましたけど、ウソばっかりついていたかもしれないけど、最後の最後で俺は、今言ったことを本当にします。(本当に石川は知らされていなかったようだが?)出場している選手もほとんど知らないですね。知っていたのは自分と柿本、音響とスタッフぐらいですね。一番恐ろしかったのは『柿本、石川にバレたくないから、誰にも言わないでね』って言ったのに、柿本は『わかったわ。でもケーキのローソクに火を付けなアカンな。俺も高梨もライターないやろ』って言って、まず石川の控室に入って『ライターあらへん!?』って言った瞬間に本当に殺そうと思いました(笑)。裏で暗躍する自分と、知らされないで騙される人のいい巨人と、バカな柿本という同期の関係性が変わらないなと思いました。それに偉そうな大家さんも含めて懐かしかったです。(絆を再認識できた?)できましたね。そしてプロモーターをやることで、DDTというチームはすごいなと思いました。大会を自分でやってみて、実感できたので、このすごいチームの一員であることに誇りを持って、さらにチームの一員として最高の仕事ができたらいいなと思います。勉強になった一日でした。(松永については?)なんでアイツが今までメインにいくことがなかったんだろうと思った人もいたと思う。それぐらいしんどかったし、アイツを選んで間違いなかったと思います。松永を自主興行のメインに起用した自分と、自分を潰しにきた松永という関係だけで、興行の最後の最後に2人の間の入って手を取った、さくらえみ選手に恐ろしさを感じました。でも、あの人が僕と松永の関係をわかっているのかなと思います」

      松永「興行が始まる前からわかっていましたけど、僕と高梨さんじゃ背負っているものが違いすぎましたね。今日の高梨さんに勝てる気がしなかったというか、リングに立った時に高梨さんには興行主としての大きさがありましたね。僕はただイチ選手でちっぽけでした。対峙した時にああ違うなと思って。でも勝たなきゃいけないと思って、頭から落とす試合はそんなに好きじゃなくて、そんなに使わないようにしてるんですけど、今日はそれを出すしかなかったです。でも何やってもあの人は返してきますね。(タイガードライバー’91も出したが?)あんなの絶対に出さないですよ。使ったこともないです。僕はこれ一回で出さないですね。タイガードライバーが返された時にどうしようと思って、タイガードライバーの体勢に入ったときに三沢さん対川田さんが思い浮かんだんでしょうね。勝ちたい、勝ちたいと思っていたら、落としていました。それなのに返しましたからね。今日の高梨さんは強かったとしか、言いようがないです。(もう一度シングル?)負けているからやんなきゃいけないんでしょうけど、すぐにでもという気持ちもあるし。でも今日は高梨さんの自主興行じゃなければ、僕は勝てていたと思うんです。それぐらい、自主興行の高梨さんは大きかったです。身長は低いですけどジャンボ鶴田さん、アンドレに見えました。なんなら富士山にも見えたし、エベレストにも見えた。バイオハザードですよ。銃でいくら打っても起き上がってくる。こっちはスタミナを消費されるだけですよ。それにあの人は一撃必殺のタカタニックを持っている。しかも雪崩式ですよ。強かったです。この自主興行が終わったら、高梨さんはものすごいステージに登っている気がします。完敗です」

    この記事をシェアする