【DDT博多リポート】鶴見亜門GMの大会総括

DDTゼネラルマネジャーの鶴見亜門です。12月11日、福岡・博多スターレーンで行なわれた『DDT、天下三分の計―博多―』ですが、大変に盛り上がりました。第1試合は松永智充vs平田一喜のシングルマッチですが、これは12・31後楽園で行なわれる『Runner・コントラ・Runner』の前哨戦ですね。前説でも博多のお客さんに事の経緯をちゃんと説明したので、入場曲の『Runner』がかかると盛り上がっていました。試合はいい感じのオープニングマッチで、場は温まりましたね。バックドロップホールドで勝った松永選手が取りあえず先手を打った形でしょうか。負けた平田選手の反撃にも期待したいです。

第2試合（佐々木大輔＆美月凛音vsアズールドラゴン＆DJニラ）は、第1試合後に流れていた『Runner』がフェードアウトする前にアズール選手とニラ選手が登場したので、2人の入場テーマ曲も『Runner』なのかと、みんな勘違いしていました。試合はニラワールド全開。最後はニラ選手がライターの火を付けて命もろとも道連れにしようとしたのですが、あえなく失敗し、美月選手のジャーマン・スープレックスに沈みました。いやあ、おもしろかったですね。ニラ選手は仕事ができるなあ。バラエティ部門は任せますよ、彼に。

第3試合は試合中に曲が流れると己のロック魂を開放する「ロックンロールデスマッチ」ですね。A・YAZAWA＆大家健vs中澤マイケル＆ばってん多摩川というカードでしたが、YAZAWA選手に関しては受けていました。ほかの3人は高いレベルを求めてはいけません。YAZAWA選手本人が「全部やり切って満足」と言っていたので、よかったんだと思います。ばってん選手に人気があったことにビックリしました。

第4試合は佐藤光留vsヤス・ウラノです。ウラノ選手が光留選手の素足を噛んだりするなど、本当にいやらしい足攻めが続いて、あわやという瞬間が多々ありましたが、最後は光留選手が足取り腕十字で勝利しました。（マイク）井上くんに「極め技がわからないので聞きにいってほしい」と言われたんですけど、光留選手からは「なんでもいい」と言われました。技の名前にこだわりがないみたいです。「腕十字だから、腕十字ですよ」とも言っていました。“腕が痛いよ固め”でもいいみたいです。コミカルマッチが2試合続いたので、この一戦で場が締まりましたね。いやあ、ウラノ選手はああいう試合になるといやらしい仕事をしますよ。あわや勝つかと思ったんですけどねえ。

第5試合はCMLL認定KO-Dタッグ選手権試合です。王者組・石井慧介＆入江茂弘と挑戦者組・男色ディーノ＆大石真翔がタイトルを争いました。ディーノ選手が12月7日の新木場でキラーモード全開だったので、本番でもそうなのかなと思っていたんですけど、いつも通り、ほもクロの自己紹介をして、ももクロの新曲「サンタさん」を場内に流しながら、試合をやっていました。試合前はほもクロ初の博多上陸とあって、どの程度受け入れられるのか心配していたのですが、浸透していましたねえ。対するチャンピオンチームですが、「俺はそういうのは認めない。お客さんはプロレスを見に来ているんだ」とほもクロに否定的だった石井選手に比べて、入江選手はアイドル好きだからでしょうか、試合中、曲に乗って踊ってしまった場面もあったんですけど、石井選手にぶん殴られて目が覚めたようです。そこから入江選手の快進撃が始まり、石井選手もキラーモードと化したディーノ選手を上回って、最後はニールキックをズバリと叩き込んで勝ちました。これで12・31後楽園での石井＆入江vsウラノ＆火野裕士のKO-Dタッグ選手権試合が決定です。石井選手と火野選手の絡みは楽しみですね。

メインイベントはKUDO＆HARASHIMA＆マサ高梨vs高木三四郎＆MIKAMI＆高尾蒼馬の6人タッグマッチでした。12・31後楽園での王者・KUDOvs挑戦者・MIKAMIのKO-D無差別級選手権試合の前哨戦だったわけですが……、高木大社長が目立っていたんですね。なんなんでしょう、あの弾けっぷりは!?　最近はDDTの本興行に出ていませんでしたし、参戦したとしても「TKG48vsほもクロ」のような別枠扱いだったんですけど、KUDO選手、HARASHIMA選手を相手にしても引けを取らないんですよ。昨日はカフェプロレスに出ていたんですよ。あの底なしのエネルギーには感心させられます。前哨戦という部分に関してはというと、MIKAMI選手は調子がいいようです。最後はMIKAMI選手が高梨選手にディープ“M”インパクトを決めて勝利。「3月は自分がチャンピオンになって帰ってくる」と博多のファンにアピールしていました。一方のKUDO選手はどうしてしまったのでしょうか、MIKAMI選手に押され気味のようです。7日の新木場で“2勝”されてしまったことが、尾を引いているのかもしれません。とにかくこのメインではDDT旗揚げメンバー2人の存在感だけが印象に残りました。これを喰う選手がDDTにも現われてほしいです。