13日、大阪・ボディメーカーコロシアム第2競技場にて「ドラマティック・ドリームズ!~松井幸則レフェリー20周年記念大会~」がおこなわれた。大会前に第0試合として伊橋剛太vsワンチューロのシングルマッチが組まれた。ドロップキックを決めたワンチューロが先手を取ったものの、伊橋はコーナースプラッシュで反撃。レッグラリアット、ソバットと攻め立てる。ワンチューロは丸め込みで3カウントを狙うものの、伊橋はそれを許さず。ランニング・ボディープレスから一気にジャーマンで勝負を決めようとしたが、踏ん張られて不発。ワンチューロはスライディング式でフェースクラッシャーを決めたものの、伊橋のジャーマンに涙を飲んだ。
その後、鶴見亜門GMがリングに上がって前説へ。20周年記念でプロモーターを務めた松井幸則レフェリーと2人でオープニングを務めるはずが、隣に松井レフェリーの姿はなし。仕方なく、そのまま今後のDDT大阪大会の予定を発表。6・15城東区民ホールに続く7・13東成区民センターはユニオンとの昼夜興行に。また、9・13大阪・ボディメーカーコロシアムも決定。そこまで発表したところで、松井レフェリーがリングイン。亜門GMに促される形で「本日はたくさんのご来場、本当にありがとうございます。20周年の大会をプロモートさせていただきまして、これだけのたくさんのお客さんに来ていただいて、本当にうれしく思っています。僕の20年うんぬんはとりあえず置いときまして、DDTと僕の20年で作ってきた愉快な仲間達のプロレスを心ゆくまで楽しんでいただければなあと思ってます。僕も楽しもうと思ってます。ぜひ最後までごゆっくり楽しんでください」と挨拶。そしてオープニングコールに移るところだが、この日に限って特別に別の方でVTRで収録済みだという。納得いかない松井レフェリーは「誰だ!」とご立腹の様子。スクリーン映し出されたのは、和田京平レフェリー。その瞬間、松井レフェリーはリング上で正座。お祝いのメッセージが贈られた後、「松井幸則デビュー20周年記念大会スタート!」。
第1試合はツバサ&ブラックバファローvs高尾蒼馬&平田一喜のタッグマッチ。大阪プロレス歴代最高のタッグチームともいうべきインフィニティがDDTの若手に胸を貸す形でのマッチメーク。入場ゲートから姿を現すと、バファローが「バファロー×ツバサ=インフィニティ」とあの名台詞を叫んでからリングに向かって歩を進めた。いきなり先制攻撃を仕掛けて高尾&平田をリング下に落としたインフィニティは、トップロープ越しのプランチャを同時発射。DDTコンビは高尾がドロップキックでインフィニティの2人をリング下に落とし、ツバサの脳天に金ダライを落とす。さらにバファローにも金ダライで襲い掛かったが、かわされて羽交い絞めにしていた平田を誤爆。逆に金ダライで脳天を打ち抜かれた。リングに戻ると、インフィニティは平田に集中攻撃を浴びせていく。何とか耐え抜いて高尾とのタッチを成立させた平田。高尾はバファローに正面から飛びついてのDDTを決めて反撃するものの、長続きせず。インフィニティは連係を駆使してペースを渡さず。バファローが高尾にラリアットを決める。息を吹き返した平田は、ツバサにフェースクラッシャーを返したものの、バファローのスライサーを浴びて反撃を断ち切られ、バファローのバックドロップから、ラリアットと水面蹴りの合体技を浴びてマットに沈んだ。
第2試合は彰人&MIKAMI&遠藤哲哉&松永智充&中澤マイケルvsビリーケン・キッド&グルクンマスク&高智政光&高井憲吾&内田祥一という松井レフェリーと何らかのかかわりがある歴代大阪ローカル勢とDDT勢との10人タッグマッチ。遠藤vsビリーでスタートした試合は、松永vs高智、松永vs内田、マイケルvs内田とめまぐるしく展開が変わる。彰人にアンクルホールドを決められた内田はサードロープに手を伸ばしてブレイクに持ち込もうとするが、MIKAMIがミッキーブーメランで阻止。遠藤のドロップキックを浴びた内田だが、強引に抱え上げてバックフリップを決めると、グルクンにタッチ。グルクンはミサイルキックを遠藤に放つと、マイケルにドロップキック。ダウンした彰人にMIKAMIをブルドッキング・ヘッドロックで叩きつけると、遠藤にサマーソルトドロップ。高井は遠藤のブレーンバスター、マイケル&松永のサンドイッチ・ラリアットを浴び、ビリーがマイケルのアルティメット・ベノムアームを浴びたものの、高井がアルティメット・ベノムアームを自爆させたところにラリアット。残る選手が場外で乱闘を繰り広げている間にマイケルにパワーボムを決めて、乱戦に終止符を打った。
第3試合は男色ディーノ&大石真翔&ヨシヒコvs大鷲透&DJニラ&スーパー・ササダンゴ・マシンの6人タッグマッチ。試合前に大鷲が「今日のこの大会は、松井レフェリーの20周年記念大会だ。今日の記念すべき興行、この個性豊かなメンバーがリングに上がっているけど、ここにいるメンバーそれぞれが個性を出すと、今日一日じゃ試合が終わんねぇかもしれねぇんだよ。つまり、何が言いたいかというと、今日はそれぞれの個性を殺して、興行を円滑に、スムーズに進行しなくてはいけないんだ」と置かれている状況を説明。ディーノもそれを理解して、「確かに、個性を発揮すると時間が足りなくなるから、いうなればベーシックなレスリングをリング上で展開すればいい」と確認。そして「この試合、普通にやるぞ」と言った大鷲と大石の先発で試合開始のゴングが鳴らされた。
タックルで大石が打ち勝つと、代わったササダンゴは大石にドロップキックを決める。さらに大鷲がチョークスラムで追い打ち。ランニング・フォアアームを返したところでディーノにタッチした大石。ディーノは大鷲にパンチを叩き込んでダウンさせると、「もう我慢できない!」とナイトメアを狙う。ここでニラが「なにやってるんだ!」と飛び込んできて説教。ディーノの動きが止まったところでロケットパンチを叩き込む。ダメージからアンダータイツ姿で大鷲の顔面に座り込んだディーノ。大鷲はカウント2で返した。大石はササダンゴにスイングDDTからデルフィンクラッチ。カットした大鷲は、大石に延髄斬りを決め、ニラがヒザを打ち抜く延髄斬り、ササダンゴがバーディクトで続く。ササダンゴがカバーに入ったところ、ディーノに投げ込まれたヨシヒコがカット。ヨシヒコがコルバタで吹っ飛ばしたササダンゴに、ディーノだ男色ドライバーを決める。カバーに入ったところで、スクリーンに映像が映し出されてスローモーションに。そのまま試合は続き、木曽レフェリーがディーノに蹂躙される。収拾不可能になったリング上。ここで松井レフェリーが飛び込んできて代わって裁こうとする。大鷲とササダンゴを両腕でのラリアットで吹っ飛ばした松井レフェリーだが、ヨシヒコの高速ウラカンラナを浴びてダウン。ここでディーノのセクハラから逃れた木曽レフェリーがゴングを要請。ノーコンテストが告げられた。
第4試合はKUDO&坂口征夫vsケニー・オメガ&佐々木大輔のタッグマッチ。KUDO&坂口は、ケニーと佐々木が求めた握手に応じず試合開始のゴングが鳴らされる。先発は坂口とケニー。序盤はグラウンドでの展開。ケニーが狙ったブレーンバスターを後方に滑り下りながらスリーパーに切り返した坂口。ケニーはロープに逃れる。KUDOvs佐々木に変わると、一転してロープワークを駆使した展開に。KUDOがミドルキックを決めれば、佐々木はドロップキックを返す。KUDOと坂口はカウンターでダブルのミドルキックを佐々木に決めて優位に試合を進める。坂口はさらにミドルキックで追い込み、チキンウイング・フェースロックでギブアップを迫る。ロープに逃れた佐々木に、なおもミドルキックで追い打ち。しかし佐々木もミドルキックを連続して返して、坂口をロープに追い込む。坂口が狙ったスワンダイブ式のパンチをドロップキックで撃墜した佐々木。タッチを受けたケニーは、坂口の蹴りを浴びながらも、背後からジャンプしてのフェースクラッシャーを決め、クロイツラスを狙って肩車する。背後に滑り下りてかわした坂口は、突き飛ばすように自軍コーナーにケニーを送り込む。そしてコーナーに控えるKUDOがハイキック。それでもケニーは代わったKUDOにヒールキックを決め、佐々木のフライング・クローズラインを呼び込む。さらにケニーがKUDOをカナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げたところに、佐々木がコーナーからダイブしてのエルボーを合わせる。カバーをカウント2で返されると、クロスフェースロックで締め上げた佐々木。しかしここは坂口がカット。佐々木に前後からのサッカーボールキックを決めたKUDO&坂口。坂口のスワンダイブ式パンチからKUDOがコーナートップからのダイビング・ダブルニープレス。さらいバックスピンキックからダイビング・ダブルニードロップをボディーに突き刺して3カウントを奪った。
第5試合はくいしんぼう仮面vs菊タローのシングルマッチ。「松井レフェリーの20周年記念だから盛り上げるぞ!」と意気込みを見せた菊タローだが、試合開始のゴングが鳴らせると、コーナーにもたれかかって動く気配すらなし。もちろんくいしんぼうも、それに呼応。菊タローがリング中央の大の字になると、くいしんぼうは踏みつけてのカバー。松井レフェリーは仕方なくカウントを数えるが、3寸前になっても肩を上げる気配を見せない菊タローに、カウントをストップ。「返せ! 終わってしまうやろが!」と怒っても、菊タローは「ええやん」。渋々、プロレスをやろうとするが組み合うことすらしない。松井レフェリーに首根っこを捕まえられて怒られた2人は、リストの取り合いをするも、すぐにそのままダンスを踊るような動きに。その後もレフェリーだけでなく、リングサイドカメラマンまで巻き込んで、お笑いネタを随所に披露。場外に置き去りにした松井レフェリーを見ながら、くいしんぼうはコーナーに上る。そしてダイブ…したはいいものの、誰もいないサイドへ。それを自爆と言っていいのかどうか…。改めて菊タローをリング下に落としたくいしんぼうはラ・ケブラーダを決める。そしてリングに戻って雪崩式フランケンシュタイナー。菊タローもえびす落としを返し、くいしんぼうをフロントヘッドロックに捕らえると、観客にアピールしてからのブレーンバスター。しかし投げられたのは菊タローの方。松井レフェリーを使っての攻撃を狙った菊タローだが、くいしんぼうがうまくかわして、逆にラリアットを浴びそうになるが、こちらも間一髪かわす。そして急所蹴りの応酬を繰り広げるくいしんぼうと菊タロー。松井レフェリーまで巻き込まれてしまい、ドラゴンスクリューからのシャイニング・ウィザードでカバーにいった菊タローだったが、カウントを数えてもらえず。怒ってまたもや松井レフェリーを使っての攻撃を仕掛ける。逆に飛ばされた松井レフェリーのラリアットをかわした菊タローだったが、松井レフェリーは振り向きざまのレフトハンドラリアットで菊タローをダウンさせる。ここでくいしんぼうが関空トルネードを決めて、大阪名物の対決に終止符を打った。
試合後、菊タローが思い出話を交えながら長々と松井レフェリーへ「ただの20周年じゃない。レフェリーもできるゴリラがリングに上がって20年なんです。それが人間女性と結婚して子供まで…。それこそいろんな大学の研究機関が、ここぞとばかりに来ますよ。実験から逃げ出したゴリラが、言葉をしゃべってプロレス団体にもぐり込み20年。研究機関、理研とかが探してると思うんですけど。そんなこんなでおめでとう」と祝辞を述べた。
第6試合はアントーニオ本多(いつでもどこでも挑戦権×2保持者)vsマサ高梨のシングルマッチ。静かな立ち上がりから、腕への攻撃を仕掛けていく高梨に対し、アントンはパンチ、ダブルチョップで対抗。高梨が狙ってきたショルダーアームブリーカーをスリーパーに切り返したアントンはテーズプレスで浴びせ倒して、パンチの連打。さらにDDTを放っていったが、高梨がトップロープを掴んで防いだため、アントンは後頭部をマットに痛打。それでもアントンはリバースDDTを決めて、ジャブ気味にパンチを繰り出してからのバイオニックエルボーを決める。アントンのフィストドロップをかわした高梨は、パンチの打ち合いを展開。アントンがトラースキックから卍固めを狙ってくると、足を頭部にフックしてくるタイミングで前方に回転して丸め込む。カウント2で返すと、さらに丸め込みを狙ってきた高梨。しかし、勢いを利用して逆に丸め込んだアントンが押さえ込んだ形で3カウントが数えられた。
第7試合はマグニチュード岸和田&新崎人生&高木三四郎vsHARASHIMA&ヤス・ウラノ&HUBの6人タッグマッチ。先発は岸和田とHARASHIMA。タックルでは打ち勝った岸和田だが、HARASHIMAはすぐに立ち上がってフロント・ハイキックを返す。代わった新崎は、独特のリズムから繰り出すトラースキックを決め、早くも拝み渡りからブレーンチョップを放つ。高木はHUBとチョップの打ち合いを繰り広げるも、HUBのマスク後方から伸びた尻尾で殴られて悶絶。そしてセントーンを浴びる。そしてHARASHIMA、ヤスの前に防戦に回った高木だが、コーナーに上がったヤスをドロップキックでエプロンに落とすとぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターを決める。岸和田はHARASHIMAにドロップキックを決め、HUBとHARASHIMAを両腕でのラリアットでなぎ倒す。そしてヤスにコブラツイストからセカンドロープに乗ってのムーンサルト・プレス。ヤスの延髄斬り、HUBの尻尾を腕に巻きつけてのラリアットを浴びるも、岸和田もラリアットをHUBに叩き込む。HARASHIMAは新崎にジョンウーを決め、ファルコンアローをマットに叩きつける。しかし新崎はカウンターの裏蹴りでHARASHIMAの攻撃をカット。岸和田と高木がツープラトン・ブレーンバスターでHARASHIMAをマットに叩きつけると、高木の音頭で3人が並んで念仏パワーボムを狙う。しかし逆にショルダースルーで3人とも返されてしまう。そしてリングに残された高木が集中砲火を浴びるも耐え抜いて、ヤス&HUB2人を肩に担ぎ上げてバックフリップで後方に放り投げると、ヤスにスピコリドライバー。カットに飛び込んできたHARASHIMAに岸和田が垂直落下式ブレーンバスターを決め、HUBには新崎がダイビング・ブレーンチョップ。リング上で孤立したヤスに高木がシットダウンひまわりボムを決めてマットに沈めた。
セミファイナルは石井慧介vs入江茂弘のシングルマッチ。パワーで押し切ろうとする入江に対し、石井はそれを封じにかかる。試合が動いたのは、石井がエプロンからロープ越しにスリーパーを決め、仰向けに入江の首をセカンドロープに引っかけたところへ蹴りを叩き込んだあたりから。リングに戻って首4の字で絞め上げた石井は、入江が狙ったボディースラムをリバースDDTに切り返し、エルボー打ち込んでいく。入江が反撃したのは、スクラップバスターを決めてから。しかし続いて大きくジャンプしてのブレーンバスターを決めるも、石井がDDT、スライディングキック、コーナートップからのローリング・アタックと、スピードと立体的な攻撃で攻め立てる。石井を捕まえてバックドロップを2発決めてから、ようやく反撃に転じた入江。フライング・ソーセージで追撃し、バックフリップ狙いで肩に担いだが、石井は三角絞めに切り返す。そのままグラウンドに引き込んだ石井だが、入江はギブアップせず。石井は立ち上がろうとする入江にカンガルーキックを4発叩き込み、投げ捨てジャーマン、ニールキックと畳み掛けるも3カウントは奪えず。ダブルアームDDTは不発。入江はコーナーに上がった石井に、カミカゼ・アッサムボムを決めた。そして強烈なラリアットで石井の体を宙に舞わすと、自分が垂直落下式バックフリップ。そしてガッチリ固めて3カウントを奪った。
メインイベントは飯伏幸太vs竹下幸之介のシングルマッチ。序盤は飯伏がグラウンドの展開からキーロックで竹下の動きを止めにかかる。しかしスタンドに戻ると、今度はロープワークを駆使しての速い動きに。ヒールキックを決めて飯伏をリング下に落とした竹下は、場外ダイブを狙って反対側のロープに走ったが、素早くエプロンに上った飯伏はスワンダイブ式ミサイルキックで迎撃。竹下は反対側のリング下にまで吹っ飛んだ。ここでバミューダトライアングルを放った飯伏だが、竹下は素早くリングに戻って自爆させる。そして竹下がトップロープ越しのプランチャを放つ。これも飯伏がかわす。場外でバック宙キックを決めた飯伏は、ブレーンバスターの体勢に持ち上げてエプロンに腰をぶち当てようとしたが、竹下はこらえて不発に終わらせ、逆に飯伏をブレーンバスターの体勢で持ち上げると、そのままボディーをエプロンの角に叩きつけた。ここから竹下は飯伏のボディーを徹底して狙う。低空ドロップキックを突き刺し、ストマックブロック。さらにエルボーを叩き込んでいく。竹下がブレーンバスターを狙ってきたところを逆に投げ勝った飯伏は、逆片エビに捕らえて息を整える。飯伏のボディースラムからエルボーの打ち合いに。そして飯伏がサイドバスターを決め、あえてエルボーを受けてからミドルキックを返す。延髄斬りはかわされた竹下だったが、すくい投げ気味に飯伏の体を跳ね上げると、落ちてくるところにヒザを合わせて顔面を打ち抜く。そしてハーフハッチ。飯伏がロープから帰ってくるところをキャッチしてフラップジャックで叩きつけるとジャベリンキックを決める。それでも飯伏は、竹下がブルーサンダーを狙ってきたところを後方に一回転して着地すると、ミドルキックを叩き込む。そしてテキサスクローバーホールドへ。必死でロープに逃れた竹下はビッグブーツをキャッチされながらも、そのまま押し倒すようにラリアットを叩き込む。ここでダブルノックダウンのカウントが数えられるが、立ち上がると両者がリング中央目掛けてダッシュ。そしてラリアットの相打ち。エルボーの打ち合いから、ラリアットを放ってきたところにビッグブーツを合わせた竹下は、飯伏の右腕を打ち抜く。そしてタッチダウンを狙ったものの、飯伏は竹下の体を突き放して決めさせず。飯伏のその場跳びムーンサルトをヒザを立ててカットした竹下は、串刺しビッグブーツ。そしてロープに走ったが、飯伏がカウンターの右ハイキックで迎撃。それでも竹下はコーナーに上がった飯伏の体を雪崩式ジャーマンで一回転させてマットに叩きつけると、走り込んでのラリアット、ジャーマンと攻め立てる。カウント2で返した飯伏は、2発目のジャーマンを狙ってきたところを振りほどき、強烈なラリアットをカウンターで決める。そして投げ捨て気味のパワーボムからコーナーに上がってフェニック・ススプラッシュ。これでようやく試合にピリオドが打たれた。試合後、なかなか起き上がれない竹下に歩み寄った飯伏は、竹下が立ち上がるのを待つ。そして握手を交わしてから、竹下の左手を高々と上げた。
試合を裁いた松井レフェリーも3カウントを叩いた瞬間、リング上で大の字に。立ち上がると、手にしたマイクを飯伏に渡す。しかし飯伏は「(しゃべるのは)無理です」と、マイクを松井レフェリーに返す。「俺も結構、無理(な状態)」と漏らし、「疲れました」。しかし今大会のプロモーターとして、最後に言葉を発しないわけにはいかない。両者の激闘に対し、「バッカじゃないの?」と口にするも、「どうでしたか?」と観客に問いかける。大きな拍手で答える観客。中には「最高!」という声も飛んだ。それを聞いた松井レフェリーは、改めて「お前らスゲェ!」と叫び、「(飯伏を指差し)お前も凄いけど、(竹下を指して)お前も凄い! ありがとう」。さらに「今日は本当にありがとうございました。なんといいますか、僕の20周年ということで、とりあえずお祝いに来ていただいた方々には元も子もないことを言いますけど、本当に20周年なんてほんとどうでもいいんです。いやぁ、でも、実際そうなんですよ。DDTでディック東郷さんが辞められて、澤田さんが辞められて、ふと気付くと、選手・レフェリーの中で自分が一番のキャリアになってました。20周年と言っても、自分だけでここまで来れたのではなくて、人のつながりといいますか、人との出会いに恵まれて生かされてきた20年だと思っています。こうやってとんでもないヤツが出てきて、これからがすごく楽しみですね。DDTはこれからもっともっと大きくなっていくと思いますし、大きくしていかなきゃならないと思います。これからもやっていきたいともいます。皆さんもプロレスが好きでこうやって集まってくれたと思いますんで、これからもDDT、そしておこがましいですけどプロレス界をもっともっと盛り上げていけたらと思います。今日は本当にありがとうございました」と締め括った。その後、この日出場した全選手がリングに上がって記念撮影。さらに松井レフェリーの愛娘・りかちゃん(2)がリングに上げられて祝福。そして胴上げで松井レフェリーの20周年記念大会の幕は閉じられた。
【試合後のコメント】
竹下 ああ…善戦できたかもしれないです。でも、勝たないと。善戦はもう、高校生まででいいです。大学生になってからは勝たないと。やっぱり高校生から大学生になって、一つの成長だと思うんです。じゃあ、高校生レスラーから大学生レスラーになったのなら、その成長を見せないと、応援してくれる人たちに。それはやっぱり結果だと思うんで。あと一歩だったのか、あと二歩だったのか、壁は厚かったのかわかんないですけど。次がいつになるかわかんないですけど、勝たないといけないですね。勝たないと…。
――勝てなかった一番の原因はどこにあると考えてますか?
竹下 完全に大阪って僕のホームで、自分でも勢いはすごくあるって感じるんですけど、でも、結果的には負けてるんで、この原因を考えることが大事だと思うんです。いい試合してよかったじゃなくて、なんで負けたのかを追究するのが、次シングルマッチ組まれたときに、もう一段階上のステージの試合ができると思うんで、それを時間かけて考えたいと思います。
――次はすぐがいいですか? それともしばらく時間がほしいですか?
竹下 それはもうタイミングなんで、組まれたらやります。でも、次やるときはまた違う試合になると思うし、絶対、次は超えますよ。飯伏さんはやっぱり、DDTだけじゃなくてプロレス界のスター、エースだと思ってるんで、だからこそ今日は地元・大阪で、松井さんの20周年興行で勝ちたかったんですけど。試合もまたしたいですけど、組んでも見たいなと感じました。組んで、おこがましいですけどDDT代表としてほかのところへ行けたら、また面白いんじゃないですか。今年は結果を出さないと。もう大学生は始まってるんですから。次の後楽園から…。
――今年は貪欲に勝ちを狙っていく?
竹下 そうですね。もう善戦はいいです。善戦するのは当たり前。あとは勝ちです。それにこだわって、頭使って考えていきたいです。
飯伏 いやぁ、凄かったですね。松井さん、20周年ですか? おめでとうございます。いやぁ、きつかったですね、とりあえず。
――前回のシングルマッチとの印象は?
飯伏 全然、違いますね。1年半ぶりぐらいですか? タッグでは何回か当たってましたけど、シングルはほんとに久々だったんで。1回目のシングルマッチとは全然違ってましたね。きつかった。身体能力的には十分あるんで、このまま追い越されたらまずいんで、頑張りますよ。楽しかったです、非常に。でもきつかった。
――あそこまで苦しめられると思ってました?
飯伏 思ってないですよ。何分でした? 20分? お腹が痛くて。
――エプロンの角に叩きつけられたのがやっぱり効いた?
飯伏 あれは前回、自分が(相手の)腰をやったのを…。(今回も)やろうと思ったら逆にやられて。いやぁ、苦しかった。(試合を終えて)非常に満足してます。
――竹下選手には同じ手は2度通用しないですか?
飯伏 そうですね。同じことは…。またやっぱり、これ以上詰められると、まずい感じになりますね。いや、でも素晴らしい選手です。
――松井レフェリーの記念大会のメインで、こういうカードが組まれたことに対しての思いは?
飯伏 最初はやっぱり、いろいろ新日本も含めてタイトルマッチが組まれてたんでしんどいなと思ってたんですけど、決まったらやってやろうと。次やったら非常に怖い存在ですね。竹下がいたら(DDTは)安泰かなと思いました。



