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【11・18リポート②】竹下、プロレスと高校生活の両立を誓う

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    • セミファイナルはMIKAMIとマサ高梨の一騎打ち。序盤から互いにゆったりした動きで切り返しの妙を披露しながら進んでいく試合展開。なかなか自分のペースに持ち込むことができず、一進一退が続く。ルチャ・リブレ的なグラウンドの展開、ヨーロピアンスタイルの独特のリズムからの切り返しと、さまざまなスタイルがミックスされて進んでいくが、フライング・テクニックを出せる展開になかなか持ち込むことができず、11分過ぎにMIKAMIがスワントーンボムを決めたのが、最初の空中技。高梨のタカタニックをかわしたMIKAMIがバリエーション豊かな丸め込みで3カウントを狙いにいく。最後はスライディングで高梨の股間をすり抜けてからスク~ルボ~イを決めて3カウントを奪った。ほとんどラフな展開がなく、テクニックをぶつけ合っての真っ向勝負は、DDTにおいて異色の闘いとなった。

      メインイベントは飯伏幸太&竹下幸之介vsHARASHIMA&妻木洋夫のタッグマッチ。4選手がリングに揃い、飯伏とHARASHIMAが握手を交わし、妻木は握手を拒否。竹下はHARASHIMAが差し出した右手をパチンと払って試合開始を待つ。先発はHARASHIMAと竹下。ハンマーロックの取り合いからグラウンドへ。HARASHIMAがスリーパーにとらえると、竹下はスタンドに戻してリストロックで動きを封じにかかる。飯伏と妻木はジャブ気味ながら、いきなり激しい打撃の応酬。そしてグラウンドに移行してもほぼ互角の展開。竹下は妻木に首投げから側頭部への低空ドロップキック。妻木もソバット、サッカーボールキックを返していく。HARASHIMAに代わると、リングを広く使った攻撃で竹下を追い込んでいく。それでも竹下は妻木とチョップ、エルボーの打ち合いに持ち込み、妻木はリストをつかんでの逆水平。HARASHIMAは先ほどとは一転してボディースラムからキャメルクラッチ、腰にヒザを押し当てての逆エビと、竹下の動きを封じての攻撃を仕掛ける。竹下はフォアアーム式、ヨーロピアン・アッパーカットとエルボーを使い分けて反撃する。タッチを受けた飯伏は妻木にフランケンシュタイナーを決め、HARASHIMA&妻木を場外に落とすと、対角線を走ってコーナーに駆け上がっての鉄柱越えプランチャを放つ。リングに戻ると妻木にミサイルキック、パワースラム、セカンドロープからのムーンサルト・プレスとスピード感あふれる空中殺法と力技で追い込んでいく。妻木も意地を見せ、飯伏を肩に担ぐと、突進してきた竹下に飯伏の足をブチ当てていき、HARASHIMAの片足ミサイルキックを呼び込む。さらにHARASHIMAは飯伏に雪崩式ブレーンバスター、ファルコンアロー。しかし続いて放ったスワンダイブ式ボディープレスは両ヒザをボディーに突き刺されてしまった。タッチを受けた竹下はHARASHIMAとエルボーの打ち合い。ジョン・ウーで後方に大きく飛ばされるが、すぐに立ち上がって串刺しビッグブーツを決める。さらにHARASHIMA相手に山折りを決める大胆な一面も。そしてフロッグスプラッシュ。HARASHIMAのトラースキック、左腕でのラリアットを浴びながらも飯伏にタッチ。飯伏はHARASHIMAと妻木のツープラトン・キックを決められ、妻木のジャーマンを浴びる。それでも妻木がコーナートップに上がったのを見て、反動をつけてからのバック宙蹴りを放ち、自軍コーナー近くでパワーボムを狙う。踏ん張る妻木。動きが止まったところでHARASHIMAがコーナーから飛び出してきたが、竹下がコーナーからダイブ。飯伏越しにジャベリンキックを決めた。飯伏は妻木を抱え上げると、そのまま対角線を走り込んで、投げ捨てパワーんボムの要領でコーナーポストに妻木を放り投げる。エルボーの打ち合いから、打撃の応酬へ。ここは妻木が打ち勝ち、カバーの体勢。カットに飛び込んだ竹下に、HARASHIMAがリバース・フランケンシュタイナーを決める。そして蒼魔刀を放ったが、竹下はジャンプしてかわし、背後からHARASHIMAにドロップキックを決めて場外に落とす。ここが勝負どころと判断した飯伏は、カウンターのラリアットからシットダウン式パワーボムを決めて、勝利をもぎ取った。勝ち名乗りを受けた飯伏はマイクをつかみ、「本日はご来場いただき、ありがとうございます」と感謝を述べると、「あとは地元出身の竹下が締めてくれます」マイクを渡す。「まずは今日、闘っていただいたHARASHIMA選手、妻木選手、そして組んでいただいた飯伏さん、ありがとうございました。自分はもっともっとプロレスがしたいです。だからGM、もっと自分のカード、組んで下さい」(竹下)これに対し、亜門GMは「君の気持ちはわかるけど、君まだ高校生なんだから、高校生としてがんばらないと」と伝える。竹下は、「高校生も一生懸命、がんばります。だからプロレスラーも一生懸命、がんばらせて下さい」と返す。「両立できるんだね?」との問いに「できます」と答えた竹下。「その覚悟ができるんだったら、これからどんどん試合を組むよ」と約束した。改めて竹下は、「DDTのトップに立つのが今の僕の目標です。僕が未来を見せます!」と宣言して初めてメインのリングに立った大会を締めくくった。

      飯伏「(竹下と組んだのは)2回目。1試合1試合、どんどんレベルアップしてるんで。レベルアップとともに、まだ高校生なんで、いい部分とダメな部分が出てきてるんで、そこを直していけばすぐ(上にいける)。(締めでマイクを渡したのは)未来を託してるんで。やってくれると思う」竹下「(初のメインだったが?)メインで組まれても、第1試合で組まれても、自分がやることは変わらないんで。今の自分ができるプロレスをみなさんに見てもらう、それだけです。(初めて闘う2人だったが?)蹴りを受けるのが初めてです。やっぱりキツかった。だいぶ攻められましたけど、心が折れなかったら大丈夫だと思いました。下向かずに闘いました。(蒼魔刀をかわしたのは?)体が動いた感じですね。リバースフランケン食らって、その後、蒼魔刀が来るのはずっとビデオを見てましたから、そういう風に体が動いた。リバースフランケンは効きましたけど、大丈夫です。(ユニオンの若手である妻木選手と当たってみた感想は?)若手とか関係ないんで。妻木洋夫という1人の選手と闘わしてもらって。今日はあまり当たる機会はなかったんですけど、いつかシングルもやりたいと思います。(もっと試合を組んで欲しいというのは?)本音です。学校の方も忙しいですけど、時間を見つけたらプロレスできると思うんで。きついですけど、両立するって決めたんで、GMにお願いしました。(締めのマイクを経験した気持ちは?)何を言ったか覚えてないですけど、言いたいことはいえたんじゃないかなと思います。(今日の点数は?)50点じゃないですか。飯伏さんの力を借りて勝ったようなものだと思うんで。次は自分が飯伏さんを引っ張れるぐらいに。(陸上競技とプロレスの違いは?)陸上は完全に自分との闘い、自分の記録との闘いで、プロレスもその部分はあるんですけど、相手とも闘いますし、お客さんとも闘ってます。陸上は自分の結果だけを求めたらいいんですけど、プロレスはお客さんの反応を気にはしてないですけど、そこも考えないといけないと思ってるんで。(観客の反応は感じ取れている?)感じてますね。まだ今は試合終わったばかりなんで、今晩にでも考えて。どこがよかったのか、どこが悪かったのか。もう一回、試合を思い返して、反省したいと思います」

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