29日、長野・長野市芸術館アクトスペースにて「信州チャーシュー皆の衆2017」がおこなわれた。今林久弥APの前説にはDDT長野大会営業部長・大鷲透が呼び込まれ、2018年4・22長野市芸術館アクトスペースが今林APから告げられる。大鷲「そういうのって事前に裏で聞かされるんじゃないの? だいたい営業本部長をいつまでやらせるんだよ!」今林「一生やってもらいますよ」大鷲「そういうの事務所通してもらわないと困るんですよ」今林「事務所もなにもあなたフリーじゃないですか!」大鷲「そういうのどうでもいいんだ。やらないものはやらない!」今林「やってくださいよ!」大鷲「やらない!」2人が揉めていると平田が登場して、大鷲をビンタ。平田「なに寝ぼけたこと言ってんだ! あなたの営業のおかげでこんなにも素晴らしいお客さんたちが集まってくれたわけじゃないですか! 今日も営業本部長として熱い試合をして盛り上げましょう!」大鷲「今日来てくれたお客さんのために熱い試合やろうじゃねえか」平田「ということで、次回も大鷲透、営業本部長として頑張りますので長野大会盛り上げていきましょう」最後は大鷲の音頭で「DDT長野大会、スタート!」とオープニングコール。
第3試合は佐々木大輔&遠藤哲哉vs高尾蒼馬&勝俣瞬馬のタッグマッチ。佐々木と高尾は11・23後楽園でのDDT EXTREME級選手権試合の前哨戦。DAMNATIONはリングインするなり高尾組を奇襲。佐々木に殴り掛かられた高尾もマウントを奪ってエルボー連打と開始早々から激しい展開。その後は勝俣がDAMNATIONのラフファイトに捕まってしまう。佐々木のちょっかいに高尾も苛立ちを見せる。佐々木が勝俣に逆片エビ。高尾は顔面を蹴ってカット。佐々木も高尾にストンピングを連打して排除にかかる。勝俣も遠藤にセカンドロープを踏み切っての向き直り式ドロップキックで逆転。替わった高尾はコーナーに控える佐々木をドロップキックで落として遠藤にはダイビング・フットスタンプ。高尾のドロップキックはカウント2。遠藤もスプリングボード・バックエルボーでやり返すと佐々木とタッチ。佐々木がスピアからマウントナックル。高尾もダイビングエルボーをかわしてディープインパクトで叩きつける。佐々木のクロスフェースは勝俣がカット。高尾のトラースキックに佐々木もドロップキックを打ち込んで両者タッチ。遠藤が勝俣にスプリングボード・ニールキック。場外では佐々木がイスを手に高尾を殴打。その間に遠藤が勝俣をテツヤ・イン・ザ・スカイから旋回式トーチャーラックボムで勝負を決めた。怒りの高尾は試合後にイスを佐々木目掛けて投げつけて引き揚げた。
【試合後のコメント】
――今日もイスが飛び交う展開になった。
佐々木 昨日やられているからな。プッツンだよ、プッツン。知っているんだ、高尾は入場したら、いいガウンを脱ぐ時油断しているからな。そこを突いた。俺の先制攻撃で今日は楽勝だよ。本番も余裕だけど、まだルールは考えてない。何も考えてないし、何も思い浮かばない。1週間ぐらい寝ないで過ごしていると幻覚とか見えるって言うじゃん。あれでもやってみようかな。
高尾 佐々木大輔、あと何回当たるかわからないけど、あいつをぶっ潰すだけ。以上。
第4試合はHARASHIMA&岩崎孝樹vs坂口征夫&高梨将弘のタッグマッチ。HARASHIMAと坂口&高梨は11・2新木場でのKO-Dタッグ戦の前哨戦。序盤からローンバトルを強いられた岩崎だったが、高梨をブレーンバスターで投げてようやくHARASHIMAとスイッチ。高梨には顔面フロントハイキックから雪崩式ブレーンバスターからファルコンアローを決める。スワンダイブ式ボディープレスはカウント2。山折りは高梨が回避して坂口のアシストからタッチ。坂口はHARASHIMAと我慢比べのミドルキックのラリー。HARASHIMAが水面蹴りから延髄斬り。替わった岩崎がジャスティスニーで続く。酒呑童子の連係から坂口がPK。これはHARASHIMAがカット。HARASHIMAが高梨にハイキック。そのHARASHIMAに坂口がその場跳びの神の右膝をズバリ。これでダウンしたHARASHIMAを高梨が排除。坂口が孤立した岩崎に払い腰。高梨に押さえつけられているHARASHIMAの眼前で坂口が岩崎を変形コブラクラッチでギブアップさせた。
試合後、坂口がマイクを手にする。「HARASHIMA、チャンピオンのクセに情けねえな。2日連続で伸びやがって。次のタイトルマッチ、殺してやる。オメエも丸藤も全員ぶっ殺してやる! 次の長野に来た時、俺と兄弟でタッグベルトを持って帰ってきて、巻いた姿を皆さんに見せます。長野の皆さんと酒盛りだーっ!」
【試合後のコメント】
――最後の前哨戦でした。
HARASHIMA 最後のほうにいい打撃をもらっちゃって、一瞬飛んだけど、泣いても笑っても11月2日にタイトルマッチはあるので。タイトルマッチは心強いパートナーがいるので、2人で力を合わせてガッチリいきたいと思います。
――坂口選手は2日連続で伸びて情けないと。
HARASHIMA じゃあそれをまんま、今度のタイトルマッチでやり返すので、皆さんお楽しみに。
坂口 リング上で言った通りだよ。2日間も伸されて、あれでベルト巻いてるのか? 次はHARASHIMAと丸藤をKOするんで。
高梨 2日連続で寝てるけど、俺の中では札幌の時から兄貴は伸びたままなんだよ。そのイメージを今度の新木場で払拭させてもらうよ。
セミファイナルは男色ディーノ&大石真翔&アントーニオ本多vs高木三四郎&大鷲透&平田一喜の6人タッグマッチ。高木、ディーノ組に続いて地元の英雄・大鷲が大喝采の中、入場し、多くの紙テープが投げ込まれてご満悦。最後に『TOKYO GO』が流れて平田がダンス入場。ここでディーノ組が襲い掛かって開始のゴング。リング内で大石が平田を直伝トルネードクラッチで丸め込んで秒殺。大鷲以外が引き揚げてしまう中、今林APが慌ててリングインして「ちょっと集合! 早く戻って!」と呼び戻す。「地元の英雄! 営業本部長! メチャクチャお客さん呼んでくれてる。全然試合出てない! この顔! 仕事でこんな顔見せないですよ。そのへんみんなで忖度してもらわないと」高木「その通りだよ! 大鷲さんがどんな気持ちでこの長野大会を営業してきたかわかるか? 見ろ、この大勢のお客様を! これ全部大鷲さんが呼んできたんだ! 大鷲さん、よく頑張った! もう一回ぐらいいいですよね?」こうして再試合のゴング。リング内では高木が大石にファイアーマンキャリー。大石が抜け出して回転エビ固めで丸め込んで秒殺。慌てて今林APがリングインし、リングに残された大鷲以外の面々を「急いで戻って来い、オラァ!」と怒りながら呼び戻す。今林「地元の英雄! 営業本部長! お客さんのメチャクチャ呼んでくれてる! 何にもしてない! 泣いちゃってるよ! どうすんだ、これ」ディーノ「でも試合だから…」今林「フザけたこと言ってんじゃねえぞ! そのへん忖度しろって言ってんだろうがよ! もう一試合やるぞ。再々試合だよ! やれって言ったらやるんだよ! 闘いのゴング鳴らせ!」こうして再々試合がスタート。平田が大石の直伝トルネードをかわしてスライディングキック。高木とともにカバーするが試合が終わってしまうから大鷲がカット。するとみんなで大鷲をストンピング。すると大鷲は「だから! 俺は地元だろ!」と地団太。周りが跳ねあがるダチョウ倶楽部方式。リング内ではディーノが平田に男色殺法。平田は大石にフェースクラッシャーを決めると大鷲が出てきて一気呵成に攻める。大石はノド輪をかわしてスタナー。大鷲もビッグブーツで返して高木がクロスチョップ、619で続く。スピコリドライバーはディーノがカット。シットダウンひまわりボム狙いは平田がシャシャリ出てタッチを要求。高木が応じてしまうと平田がグーパンチで倒れさてしまう。替わったアントンがリングインしようとしたがロープに躓いてヒザを打ち過ぎてギブアップ寸前に。アントンはここでギブアップをしてしまうと何もしていないので昨日徹夜で考えてきた昔話「ごんぎつね」を披露してギブアップすることに。しかし内容は「ヱヴァンゲリヲン」ではなく「エヴァン“下痢”ヲン」というものでサミング連打。ディーノがコーナーで尻出し。平田を地獄門に吸い込ませるもカウント2。見かねた大石がコーナーで尻出し。アントンが大石の地獄門に平田を吸い込ませるも高木がカット。アントンは高木をディーノの地獄門に吸い込ませてダウンさせる。バイオニックエルボー狙いは平田に手刀で返されてしまうと、その反動でディーノの地獄門に吸い込まれてダウン。平田は手刀で大石の尻を割る。ディーノの尻はケツ圧で封じ込まれたが、空いている手を使ってダブルの手刀で割ってみせた。平田が『TOKYO GO』でダンス。するとアントンが「GO! GO!」に合わせてバイオニックエルボー。高木、大鷲が割って入ってアントンにトリプル・ドロップキック。大鷲をコーナーに登らせて平田がアントンをセットしようとしたが、首固めで丸め込まれて試合終了。
試合後、一人コーナーに残された大鷲は「高いところから失礼致します。DDTプロレス、これよりメインイベントが始まります! 皆さん、最後までお楽しみください!」と挨拶して締めくくった。
メインイベントは竹下幸之介&彰人vs樋口和貞&渡瀬瑞基のタッグマッチ。渡瀬がローンバトルを強いられる。竹下にエルボーで意地を見せたいが、逆に一発をもらい、さらに彰人の逆エビ固めで苦悶の表情。竹下は渡瀬を場外に連れ出して客席に叩きつける。リングに戻されてもなおピンチが続く渡瀬。それでもランニングフォアアームで竹下を倒して樋口とようやくタッチ。樋口が竹下をコーナーにぶつけてからビッグブーツ。アバランシュホールドはカウント2。竹下はカナディアン狙いをリバースショルダー。竹下はフロント・スープレックスで樋口を投げて彰人とタッチ。彰人は樋口をボディースラムで叩きつけ、さらに俵返しへ。樋口も彰人を抱えてキャンバスに叩きつけると、コーナーに登る。これは竹下が阻止せんとするが渡瀬が追いつく。そうこうしている間に彰人が蘇生。樋口がヘッドバットで逆さ吊りにすると渡瀬がfromコーナーtoコーナー。樋口がダイビング・ボディープレスで続く。彰人も渡瀬にニーアッパー。渡瀬は彰人にドロップキックを放つと腕極めDDTを狙うが、これは竹下がラリアットでカット。すかさず彰人がモアイ・オブ・イースターで叩きつけていく。替わった竹下が逆エビ固め。彰人も樋口をサソリ固めで止めてアシスト。ロープに逃げた渡瀬がエルボーで食らいつく。延髄斬りからドロップキックで続くと樋口は竹下にラリアットでアシスト。さらに竹下に向かうフリをして場外の彰人にプランチャ。渡瀬がトペ・コンヒーロで続く。さらにリングに戻ってフロント・ネックロック。これでギブアップが取れないとバックドロップを仕掛ける。ロープを掴む竹下にジャンピングハイ。バックドロップを狙うがこれは体を切り返されてしまう。樋口のショルダーアタックのアシストから渡瀬がバックドロップ。これでカウント2が取れないとタイガー・スープレックスの体勢。粘られると渡瀬がエルボー連打。竹下がラリアットでネジ伏せるとニーアタックからサプライズローズで3カウント。
試合後、竹下と彰人には勝利者賞が贈呈される。竹下がマイク。「長野大会、たくさんのご来場ありがとうございます。渡瀬瑞基、渡瀬の頑張りはすごく認めているよ。すごい努力して、DNAでももちろん、お笑い芸人としても本当に努力してると思います。でも、今ひとつ何かを掴めていない気がして、自分がデビューしてちょうど渡瀬と同じぐらい、2、3年の時と被って見えて。僕は勝手に渡瀬に感情移入をしています。確かに渡瀬は技術とか体力の面ではまだまだ足りないものもたくさんあると思います。でも、誰にも負けない強いハート、ガッツ、それを僕は感じてるんで、必ず渡瀬はDNA、プロレス界、そしてお笑い芸人としても、高いところまでいってくれると思います。渡瀬、俺もプロレスと学生、両立してってずっとナメられていたよ。でもこうやってチャンピオンとして、リングの真ん中に立ってるんや。渡瀬、オマエもプロレスラー、お笑い芸人、その両立がどうのこうのとか言わせるな。ナメられるも、ナメられへんもオマエ次第や。絶対オマエは上にいけるから、俺は期待している。絶対このベルトまで辿り着けよ。今日はありがとう」竹下が右手を差し出す。渡瀬はそれを握り返して頭を下げた。竹下は締めのマイクを渡瀬に託し、彰人とともに退場。渡瀬「ごめんなさい…立ってられないんで、座って。今日はたくさんのご来場、応援ありがとうございました。竹下さんが言ってくれたみたいにレスラーと芸人の両立、『人の半分しか時間がない』はただの言い訳でしかないって、プロレス界に入った時点で自分に言い聞かせてて。竹下さんは見事にボディビルと学生とプロレスを全部すごいことをやってのけてて。あの人が努力次第で何でも実現できるって、証明してる人間なので、一刻も早くあの位置まで追いつきたいと思います。今日はたくさん応援ありがとうございました!」
【試合後のコメント】
樋口 とりあえず今日はサポートしきれなくてすまなかった。でも気持ちは伝わってきたし、チャンピオンも言ってたけど、渡瀬もKO-Dに来いと。俺ももちろん狙ってるんで。そこは渡瀬とライバルだと思うんで、お互い高め合って、あのベルトを狙っていきますんで。
渡瀬 竹下さんがリングで言ったことが全てだと思ってます。気持ちで勝っても、根性で勝っても、試合で勝たなくちゃ上にはいけないんで。あとは試合で勝てるように、気持ちでは絶対に負けないように、また長野に来るときはベルトに近づいて。近い将来、ベルトを持って帰ってきたいと思います。
――今日の試合が現状を打破するきっかけになった?
渡瀬 なんか感覚なのか何かわかんないんですけど、自分の中で糸が切れる瞬間があるんですけど、それが切れても何とか繋がって。それは地元の皆さんの応援なのか、チャンピオンからの向かって来いという気持ちなのか、自分ではよくわからないですけど、いつもの自分ではなかった気がしました。これをヒントに出していきたいと思います。
竹下 大鷲さんと渡瀬の地元興行みたいな感じで。長野は試合が楽しいし、熱いお客さんが多いので、僕たちも気合いが入って。樋口はDNAで一つズバ抜けていたところがあって、今はDDTで頑張ってますし、渡瀬やDNAの選手もすごいと思っています。あのキャリアであんだけ若手だけの興行でお客さんを満員にして。そんだけのモノを持っている。ただ、DDTとして上にいくにはきっかけ、チャンスが。僕はそういうものをいっぱい頂いて
今があるので、そのきっかけを当たった時に作れたらなと。でも熱いモノがあったので楽しみです。
彰人 渡瀬が地方の大会だけど、当たり前にメインに出てこれるようになったという成長は嬉しいし。どんどんDNAの子たちが力を付けてくれて、僕らを脅かすような存在になってくれて、切磋琢磨していかないと。というのがあるので、今日みたいな試合ができて嬉しいですね。DNAの子たちにDNAらしさを作ってもらって、各々の個性をしっかり伸ばしてもらいたいですね。まだみんな個性が薄い、自己主張が薄いので、もっと個性的になってもらって、誰かの凱旋興行のメインで当たれてDDTの若手、すげえ育っているなって思われるような試合ができれば。
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