DDTを中心に集められたプロレスラー13名が4チームに分かれ、自慢のマイカーでゴール(東北)を目指しながら、RUNステージとWRESTLEステージで得点を競っていく様子を自由に伝えるドキュメンタリー『劇場版プロレスキャノンボール2014』が完成。スマートフォンを片手にSNSを駆使してプロレスラーのみならず、アイドルや一般人も巻き込みながら、迫ってもこない敵を無理やり引きずり出し、次々と闘いに挑んでいく映画で劇中内の音楽を神聖かまってちゃんのマネジメントでも知られる劔樹人さんが担当している。
これを記念して29日、東京・目黒のソニーPLC株式会社にて完成披露試写会がおこなわれ、総監督のマッスル坂井が挨拶をおこなった。上映前は緊張した面持ちで2月16日(月)からの東京・ヒューマントラストシネマ渋谷での上映分が全日完売、さらに2月28日(土)から大阪・シネ・リーブル梅田での追加上映決定を報告(詳細はコチラ)した坂井は「今後はDDTの地方興行にあわせて、その街で上映していくと高木が言っておりました。自分たちとしては作品を通してプロレスの楽しさ、DDTのおもしろさを伝えられればいいなと思います」とコメント。上映が終了すると「どういうふうに編集したらいいのかなとか、この2ヵ月悩んで悩んで、自分なりに形にして。自分的にはプロレスのおもしろさやカッコよさ、悲しさ、おかしい部分、そういったものがうまく描けているんじゃないかなと思っています。プロレスをやっていてよかったなと今見ていて思っていて、わりと笑いながら作っていたんですけど、思わず大家健以上に号泣してしまいまして。泣いている大家を見て、僕が泣いてしまったことに悔しい気持ちになりました」と感極まった表情で挨拶した。その後おこなわれた坂井総監督と製作総指揮を執った高木三四郎大社長、鶴見亜門GMの囲み会見は以下の通り。
高木 プロレス団体が製作する劇場公開映画ということで、プロレス団体にしかできない特色としまして、DDTの興行スケジュールにあわせた上映スケジュールを検討しています。大阪や名古屋、札幌、東北ツアーなどにあわせて上映館を見つけて上映していくという感じです。
坂井 劇場で映画を見た人がチケットを持ってくると会場でスペシャルなグッズがもらえたりだとかあるんですよね?
高木 お気持ち増し増しで。
亜門 何かしら検討します。
高木 東京も完売しちゃって。普通、試写会を見た人達の「感動しました」っていうのを伝え聞いて「これは見にいかなきゃ!」ってなるんだけど。
亜門 これが報道されたとしても、もうチケットないわけですから。
高木 なんとかしましょうよ。
亜門 大阪は決定していますけど、東京でも追加上映を考えなきゃいけないかなと思っております。
高木 あと大船渡でもやりたいなと思っていますので、場所も含めて探せればなと思います。
亜門 映画の感想を。
高木 あえて製作チームからはどういった内容になるのか一切聞き出さないで、僕自身がこの上映を楽しみにしようと思って全編通してみたんですけど、悔しいかな泣きました。悔しいです。泣くポイントがこれも言いたくないんですけど、大家健。
亜門 ですよねぇ。
高木 まさか大家健に泣かされる日がくるとは思いませんでした。マッスル坂井監督、そして今成夢人助監督の情熱というかですね、本当に悔しいんですけど…泣けます。
坂井 マジっすか(苦笑)。
高木 すっげぇ笑っていたの。ゲラゲラ笑っていたんですけど、最後の最後にコイツで泣かされるかと! 俺は大家健を売るためにこの映画を作ったわけじゃないんだけど。
坂井 俺も途中で使うべきじゃないと思ったんですけど、DDTの映画だって言ったことをあえて切らずに出さなきゃいけないと思って、そういう気持ちがあるんだってことをわかってほしかったです。
亜門 総監督、お客さんの反応など感想を。
坂井 僕らは素材を何十回、何百回と見ているんで何がおもしろくて、何がおもしろくないのかマヒしちゃうんですけど、プロレスの映像の編集とか、2時間を通してプロレスを題材にした何かを作る、興行以外のプロレスの新しい見せ方を考えるというのは、僕がずっとやってきた仕事だったので、ほかの団体にはできないものというか、DDTにしか作れないものは何かを考えたりしながら作りました。わかんないながらも自分の中で確信を持っているものがあって、プロレスのおもしろさ、プロレスのカッコよさを最終的に伝えたいと思って作ったので。それが伝わればいいなと。DDTが作っている映画なので、そこで伝えるべきはDDTのおもしろさ、プロレスのカッコよさ、あとおかしいところだと思っています。
――今後の上映について地方を考えているとおっしゃっていましたが。
高木 名古屋と福岡、札幌、あと5月には弊社の東北ツアーがありますので、そういったところにあわせて上映館を見つけてやれればなと思っています。それはライブ・ビューイング・ジャパンさんにスケジューリングをしていただいてますので。完売というのがすごいことらしくて、配給元の方々もビックリされているらしいので、一つの形にはできたのかなと思います。映画を見る方たちだけじゃなくて、プロレスファンも映画の中に引っ張り込んで相乗効果を生むことができればいいのかなと思いますので、いいコラボレーションができればと思います。
――大家選手に泣かされた人が多数いたようだが狙い通りか、それともそれは意外なことでしたか。
坂井 両方ですね。こういうことを言っていいのかわかんないですけど、そうなればいいなと思っていました。やっぱり僕を含めてみんなプロレスが好きなんでしょうね。仕事が好きな人はそんないないと思うので(笑)、僕らは変な話ですけどプロレスをやっていて素直によかったなと思っていて。チョー気持ち悪いんですけど、自分で撮ったものを見てプロレスと出会えてよかったなと。そういうのは一瞬ありましたよ。
――Twitter上でもお祭り騒ぎになりましたが、これが上映されて盛り上がった場合、何年後かに次回作は考えていますか。
坂井 正直キツかったんですけど、撮っている時はどうやったらお祭り騒ぎになるのか考えながらやっていたので楽しいですよね。映画の撮影は興行と一緒でお祭り騒ぎであるべきだし、編集は戦争ですよね。自分たちとの闘いなんで(笑)。公開されたら本来はお祭りであるべきだと思うし、盛り上がってもらわないと。撮影中にも奇跡はありましたよ。奇跡的に編集できるいろんな映像に出会えたし、作品自体にも奇跡的な瞬間が生まれていると思いますし。今度は6日間の上映から、この映画がどのように話題になっていくか。僕らは今年作られる映画とも闘わなきゃいけないし、僕らはプロレス団体なんで負けるとカッコ悪いんですよ。別に映画界にケンカを売っているわけじゃなくて、興行的に成功したいですし。せっかく作ったんですから、盛り上がりたいというか、まだまだ奇跡は作れると思うので。ここに集まってくださっているみなさんのお力をぜひともお借りしたいと思っています。まだまだ奇跡は作れると思うし、作れたら次回作なんてもんじゃないと思うので。僕、嘘をつくとき、手を組むクセがあるんですよ(と組んでいる手を見せる)。
――今回の件はカンパニー松尾監督に話しましたか。
坂井 当然しています。『劇場版テレクラキャノンボール』のトークショーにも呼んでいただいて、イベントで俺と今成と松尾さんで会うことになって、高木さんから今回の企画を持ちかけられる前に「プロレスキャノンボールをまたやらないんですか?」って言ってもらえて。そのあとに松尾さんにもお話させていただいて。今回と同時期に松尾さんの『BiSキャノンボール』も公開されるし、雑誌とかでも“キャノンボール旋風”ということでセットで紹介してもらえることも増えると思うので、そういう意味ではライバルでもあるし。今日はBiSの方は来てくださったんですけど、松尾さんは編集で一杯一杯で。変に今、お互いに作品を見合うのもよくないなと思っていたんで。松尾さんに続いていけるように、僕らも負けないようにがんばっていきたいと思います。



