セミファイナルはHARASHIMA&KUDO&ヤス・ウラノvsアントーニオ本多&佐々木大輔&星誕期の6人タッグマッチ。試合前にアントンがマイク。「ヤス、オマエのバンダナがチン…されてな~い。あ、カメラマンさん。いつも使っているカメラがチン…されてな~い。というわけで我々の中で流行っています。これには意味あいがある。我々は反省しているからチン行為に及ぶことはない…と信じたい。チンをやめた俺たちはこれからは心を入れ替えて新しいことをするから。我々はチンをやめてマンをしていく。マンの具体的な説明は割愛します。なんでかって?(場内『なんで~?』)マンの内容を言ったらお客さんがドン引きするからだー! 今起きたことをいっさい忘れて試合するぞ!」。試合は始まるとヤスにリバースショルダーされたアントンがサミングで逆転。佐々木がドロップキックで続くとヤスにイマチキャノン発射。アントンがスリーパーを決めると誕期がボディースラムで続く。ヤスはモ軍の連係を自力で切り返しHARASHIMAとタッチ。HARASHIMAのカンフーキックからジョン・ウーを誕期に決める。ブレーンバスターは誕期が投げ返しアントンが出てくるもバイオニックエルボーは決められず。HARASHIMAのミドルキックにアントンはナックルパンチで応戦。バイオニックエルボーは一度ハイキックで迎撃されたがすぐさま決めて佐々木とタッチ。HARASHIMAもKUDOと交替。佐々木がKUDOをロープに引っ掛けて低空ドロップキック。カバーからカウント2でクリアするとクロス・フェースロックで捕獲する。これはHARASHIMAがカット。KUDOはNOW OR NEVERを回避してスピンキック。ヤスが出てきて佐々木にマンハッタンドロップからロープに引っ掛けて低空ドロップキック。しかしツームストーン・パイルドライバーはアントンに阻止される。KUDOの8×4からヤスのフランケンシュタイナー、KUDOのダイビング・ダブルニーアタック、HARASHIMAのスワンダイブ式ボディープレスの波状攻撃からヤスがカバーするもカウント2。佐々木も飛びつきフランケンシュタイナーで誕期とタッチ。誕期のノド輪落としから二等兵マシンガン、イマチロケットの連続攻撃。誕期のボディープレスはHARASHIMAとKUDOがカット。2人をまとめてブレーンバスターで投げた誕期はコーナースプラッシュからイマチ投下へ。これをヤスがかわすと、KUDOのバズソーキック、HARASHIMAのニーアタックの援護を受けてヤスが誕期を首固めで丸め込み勝利した。
試合後、亜門GMがHARASHIMAに9・29後楽園でのKO-D無差別級選手権試合について「挑戦したいと言った人が2人います。一人は平田一喜。話にならないので却下しました。もう一人に関しては私としては資格もありますし認める方向でいきたいと思います。あとは自分から言ってもらっていいですか?」と言うとマイクを預けたのはヤスだった。ヤス「そういうことです。僕はHARASHIMA君の闘う姿をずっと見てきてうらやましかった。両国国技館のメインで試合に勝つHARASHIMA君、ベルトを巻くHARASHIMA君、試合を楽しんで相手を叩きのめして勝つHARASHIMA君の姿がうらやましかった。僕は後楽園という大きな舞台で君とシングルマッチで闘いたい。かといって君と争う気もいがみ合う気もない。この状態のHARASHIMAとヤス・ウラノでプロレスの試合を思い切りしたい。もし友達の君がノーと言うなら、僕は諦めます。今まで通り3人で仲良く闘っていきましょう」HARASHIMA「ウラノ君、友達からの頼みを断るわけはないよ。後楽園、タイトルマッチをしよう。よろしく!」亜門GMが9.29後楽園でのヤスのKO-D無差別挑戦決定をアナウンス。ヤス「9月29日までは君がチャンピオンだから。9月29日まではアシストするよ。だからいつもの気持ちいい台詞を聞かせてよ」HARASHIMA「本当に争う気はないけどお互いのプロレスを思い切りやりたいと思います。ちょっと動揺してますけど、でもこれぐらい大丈夫さー!(中略)なんでかって? それは鍛えているからだー!」
【試合後のコメント】
HARASHIMA 本当にリング上で言ってしまいましたけどビックリしました。まさか、そこかと。でも別にいがみ合うとかそういう気持ちはなくて純粋にプロレスがしたいですね。ずいぶん昔に僕がチャンピオンの時に挑戦されたことがあるけど、思い出深い試合になっているんで。いろんなものを確認して僕が勝ちます。
――確認ですか。
HARASHIMA 付き合い長いんで。でも先に言ってよと思いましたけど、それもウラノ君らしいのかなと。
――関係性もそうですが、プロレスラーとしてもやりづらい相手?
HARASHIMA やりやすいかやりにくいかで言えばやりにくいですよね。正面からガンガンくるタイプの方が得意なんで。あれやこれややってくると思うので、頑張ります。
ヤス リング上で言った通り、挑戦させていただきます。
――HARASHIMA選手がKO-Dを獲ってから考えていた?
ヤス そうですね。ひじょうにDDTというか自分の周りの人間がプロレス界でいい流れを掴んでいるのを感じている。その中で両国国技館でおこなわれたHARASHIMA君と入江のタイトルマッチに自分はセコンドとして近くで見てたんですけど、2人ともDDTの大きな舞台としての試合に恥じない、過去最高の試合だったと思う。その流れの中に自分も入っていきたいし、うらやましいなという気持ちがあったんで。この流れに乗るなら今しかないと思って挑戦表明させていただきました。
――リング上では互いのプロレスをぶつけあいたいと言ってましたが。
ヤス 別にHARASHIMA君といがみあう気持ちはまったくなくて、これからも一緒に闘っていきたいんで。その中でこの流れには乗りたい。プロレスの試合をしたいと。
――対戦するのは久しぶり?
ヤス 去年の札幌か博多で対戦してます。
――HARASHIMA選手が王者時代に挑戦したのは?
ヤス 自分がDDTに参戦した1年目ですね。その時以来です。HARASHIMA君以外にチャンピオンに挑戦したことがないんで。今回すんなり受けてもらえたタイミングも良かったですし。
――その時とは気持ちもまったく違う。
ヤス 全然違いますね。あの時はDDTが何がなんだかわからなかったですから。今はDDTというものがよくわかっているつもりなんで。ちょっとワクワクしてます。その中で自分がどういう風に闘うか。あの時は培ってきた技術で闘おうとしていた。今はDDTの心を多少なりとも持っているつもりなので。
メインイベントはDDT EXTREME級選手権試合。第22代王者のケニー・オメガは男色ディーノを相手に5度目の防衛戦。ルールはTバック状態にした相手を使って先にテーブルを壊した方が勝者となるTバックテーブルマッチ。さっそくディーノがケニーのタイツをズリ下げて男色殺法を繰り広げる。ディーノはケニーをコーナーに追い詰め男色ウォッシュ。ケニーは蹴りでこれを封じると男色スクリューも着地してドロップキックでディーノを場外に飛ばしてプランチャを投下。場外戦に雪崩れ込むとディーノは客席テーブル上でケニーのタイツを下ろして乗せ、ナイトメアへ。ディーノが先にテーブルを下りるとケニーのタイツを脱がせにかかる。Tバックになったケニーは蹴りでディーノの動きを止めて客席テーブル上からムーンサルト・アタックを敢行。この着地の際にイスに接触したケニーは頭部から流血。ディーノはケニーに場外での高速ブレーンバスター。リング下からイスとテーブルを持ち出すと、ケニーの頭部を攻撃していく。テーブルの上に叩きつけてナイトメアを決めたディーノは股間にテーブルを差し込むと、反対方向からイスをフルスイング。松井レフェリーの気を反らしている間にケニーの股間にイスをセットし、そこへテーブルを叩きつける。ケニーはバックエルボーでやり返すもディーノは男色スープレックスですぐさまペースを戻す。ケニーはディーノをテーブルにぶつけてコタロークラッシャー。立て掛けたテーブルへの投げ捨てパワーボムを決めたがノークラッシュ。ケニーのエルボーにディーノは頭部へのナックルパンチで応戦。ディーノの男色掌底とケニーの張り手のラリーからストップ延髄斬りはディーノが「しねえよ!」と回避してリップロック。これをかわしたケニーがジャンピング・ニーへ。イスを手にしたケニーを松井レフェリーが止めると、ディーノがそのケニーにリップロックを狙う。これを回避したケニーだったがリップロックの矛先は松井レフェリーへ。これで松井レフェリーはフリーズ。ケニーはディーノを高速ドラゴンで投げる。ケニーのイスを手にしての波動拳をディーノは男色掌底で回避しリップロックへ。ファイト一発!から男色ドライバーを狙うディーノにケニーはイスを振り下したが、その先は起き上がったばかりの松井レフェリー。松井レフェリーが再びダウンしてしまうと、ディーノはケニーのイスの上への垂直落下式ブレーンバスターを決めると、大石を呼び込みテーブルを設置。テーブルの上にケニーを寝かせるとディーノはコーナーへと登る。蘇生したケニーがディーノに雪崩式ブレーンバスターへ。しかしテーブルは大石によって片づけられていた。怒ったケニーは大石をケブラドーラ・コンヒーロで排除。ケニーが伊橋に指示して場外にテーブルを設置。ケニーがディーノへのブレーンバスターでクラッシュせんとするがディーノが投げ返す。リングに戻ると大石が介入しケニーへディーノとともに3D。伊橋が救出に入るが3Dで蹴散らされる。ディーノが生尻を出してコーナーでセット。大石が伊橋を投げて尻にぶつけてダウンさせると続いてケニーを投げようとする。これを拒否するケニーは生尻にバックエルボー一撃。大石を生尻にぶつけるとコーナー最上段にテーブルを設置。それを足場にケニーがディーノを落とそうとするがディーノが拒否。それを足場にディーノが男色ドライバーを狙うがケニーが阻止する。ディーノはリップロックからファイト一発!へ。さらにもう一発決めて(ファイト二発!)ケニーを場外へのテーブルへと落としテーブルクラッシュ! ディーノが勝者となった。ディーノはEXTREME級のベルトを手にするとケニーに勝ち誇る。
試合後、ディーノがマイクを取る。「ケニーちゃん、ちょっとばかしワタシを舐めすぎたようね。ワタシなら勝てると思った? 両国ビッグマッチで両方負けたワタシに勝てると思った? 大間違いです。なぜなら、ワタシはこのベルトをアンタよりも欲しているから。なぜなら、このベルトはチャンピオンの色に染まるベルト。今このタイミングでワタシが取って、最近DDTはメジャーに通用するかどうか言われてるけど、そんなんワタシにはクソ食らえよ。このベルトをワタシが持つことでDDTにしか見せられないものを見せてやろうじゃないの。だからケニーちゃん、出直して来い。アントン、カモン。次アンタでしょ」9・8博多でEXTREME級王座に挑戦するアントンがリングイン。ディーノ「九州でやるタイトルマッチのことを新宿でやって何が起こるかわからない。でも私がこれを持った以上、目の離せないベルトにするわ。だから東京にいる人もこのベルトの動向を見守っててちょうだい。アンタはその生贄の第一号よ」アントン「まず最初に言わせてくれ。いい試合だった。DDTのEXTREME級というベルトができて、そこまで歴史は長くないと思う。だけど私がつねにこのベルトに注目せざるを得なかった理由はEXTREME。私は変な人間だから。昔から自分が普通じゃないことが嫌だったし、でもそれを裏返して自分が変であることに誇りを持ってやろうとしてきた。そんな10年ひと昔の私が呼吸ができる場所が見つけることができたとのはDDTだった。つまり私がDDTでやってきた、その前にやってきたことというのは自分がEXTREMEだったからこそ、多くの人達の前でやっているんだと思う。だから自分がEXTREMEの一番であることを証明するのは、このベルトを獲ることだと思っている。あれ、俺変なこと言ってる!?」ディーノ「つまりはアントン、どっちがEXTREMEか決めようということね」アントン「オマエも大抵EXTREMEだからな。でも俺のプロレスキャリアにおいて、いろんな試合をやってきたんだよ。バリエーションではオマエに負けてないという自負がある。さくらえみと試合中に歌を歌ったりもした。しかもそれは全部即興。EXTREMEだよ、そんなの。だから、俺は自分のEXTREMEの過去を全部集めて、オマエのEXTREMEにぶつけてやる!」ディーノ「それでもいいのよ! 最後の下りだけでいいのよ!」アントン「でも流れが大切なんだよ」ディーノ「まあ、これが私の手にあるってことはアントンのEXTREMEをぶつけてくればいいよ。じゃあ…なんか湿っぽくなりましたね」アントン「そうだね」ディーノ「私もEXTREMEなんですけど質問があります。どうやって締めればいいですか?」アントン「様々なEXTREMEの状況をくぐりぬけた私が言うに答えは一つ。テンションをメチャクチャ上げること。テンションを!メチャクチャ!上げることだー!」ディーノ「テンション上がっているかー!」アントン「オマエら今日はありがとーっ!」ディーノ「オマエら上がってんのかー!? 世の中に中指立てろーっ!」最後はアントンの提案で「世の中に中指立てろ、ファ●ク・ザ・ワールド」で締められた。
【試合後のコメント】
ディーノ 率直に言って運が良かったわね。ワタシの中では五分五分だと思っていたけど、途中でケニーちゃんが流血しちゃった。たぶんケニーちゃんは急いじゃったのね。このルールなら五分五分で普通にやったら7対8で負けるけど、このベルトはここにある。止めないわよ、ワタシは。DDTは毎年ビッグマッチ後に落ち着いていたけど、私はそれにずっとあがらい続けた。でも足りなかった。それはベルトがなかったから。ワタシがこれを持っていたら流れは止まらない。私が流れを作るの、DDTの。それをワタシが持ってないとできなかったこと。ケニーが持ってて流れていた? いや流れてないね。じゃあワタシが長しましょう、そういうことよ。このベルトは私のもの。今日このタイミングでこのベルトがワタシのところに来たのは、DDTを詰まらせないため。次はアントン、その次は誰でもいいわ。でもワタシは止めない、止まらない。なぜなら、ワタシがDDTのアイコンだから。
――次のアントン戦のルールは?
ディーノ リングではあんな感じで言ったけど、アントンとワタシしかできないようなことをやるべきだなと。その次に誰が来るかわからないけど、その次の人とワタシにしかできない試合をやっていく。その繰り返し。それができるのはワタシがベルトを持ち続けないといけない。だからケニーが持っていた時よりワタシはこれを守る理由がある。ケニーには悪いけどね。
――守る理由ですか。
ディーノ ワタシが持ってないと流れないから。
――それがDDTにしか見せれないものにつながる?
ディーノ ワタシとアントンらしさを出せたら、それがもうDDT。ワタシと誰か次の挑戦者らしさが出せたら、それがDDTよ。ほかのプロレスで見れないもの出すのがDDTでしょ? これはそのための大切なパートナーね。これがあるおかげでハッタリ利くでしょ。
ケニー ファ●ク! ファ●ク!(激高して控室へ)