「未来を見せる」ことで言えば、5年後に俺様は東京ドームをやると言ったけれど、これも言い切ったほうがいいのか、それとも「目指してがんばっていく」にしたほうがいいのか、そして「20周年記念大会で高木三四郎vs鈴木みのる、決定だ!」と言った時も「5年後の東京ドームを目指してがんばるから、あそこで闘ってください」と話したほうがいいのか、迷ったんだ。
でも、ここは言い切るしかないと思った。自分が迷っていたらお客さんは乗り切れないだろうし、あれだけの大観衆のみなさんの前でもう引くことはできない。自分を奮い立たせて、背水の陣を敷くしかなかったよ。
武道館大会が終わった今、DDTは5年後の東京ドーム開催を見据えて動いていくことになる。俺たちは“いい意味でのアマチュアイズム”のまま、ここまで来てしまったけど、東京ドームでそれは通用しない。団体として改善すべきことや、選手個々でやらなければいけないことは、まだまだたくさんある。
俺たちのネームバリューも当然上げていかなければいけない。武道館大会のポスターを見せたときに、世間的に引っかかったのは藤波辰爾選手、藤原喜明選手、鈴木みのる選手にゴージャス松野とヨシヒコ。松野さんはタレントとして知名度があるし、ヨシヒコに至っては「なんだ、これは!?」だからね。世間にはより伝わりやすくて、浸透しやすいキャラクターは必要。
あと、東京ドーム規模のビッグマッチを行うには、広告戦略も重要になってくる。新日本プロレスさんのはどこの団体もマネできないけど、俺たちはあれを見て悔しいと思うし、「電車は高いから飛行船を飛ばそう」とか「バスにしよう」とか、つねに「俺たちなら何ができるか」を考えている。
すべてはプロレスを全盛期以上のメジャースポーツにしたいという気持ちからだよ。俺たちが武道館大会を開催したから、偉いというわけではない。だけど、プロレスに対する思いではどこの団体にも負けてないし、世間的に「プロレスってどうなの!?」と見られてしまう風潮も嫌だしね。俺たちは「プロレスがおもしろい」ということを、もっともっと世間にアピールしていかなくてはいけない。
そのために、ほかの団体さんももっともっとがんばってほしい。武道館大会での俺様のコメントにある「他の団体は悔しくないのか!?」は達成感から言ってしまったこともあって若干後悔している部分はあるんだけど、本音は本音だからね。俺様の発言を受けて、「調子乗りやがって、ふざけんな!」と発奮する団体さんが増えて、お互いに切磋琢磨できる環境ができれば、新たなプロレスのムーブメントが生まれると思うんだ。(この項おわり)



