23日、埼玉・所沢市民体育館サブアリーナにて「石井慧介主催興行~新春!桃色ニールキック2016~」がおこなわれた。まずはキング・オブ・ダーク選手権試合から(第8代王者の伊橋剛太は諸橋晴也を相手に3度目の防衛戦)。開始前にマイクを取った諸橋は「俺はキャリア18年なんだエーッ!? なんで俺がダークマッチなんだエーッ!? 俺はKO-Dのタイトルにも挑戦したんだ! テメエみたいなクソ豚はすぐにぶっ潰してやる!」と蝶野正洋口調で憤る諸橋だったが、襲い掛かるなり丸め込まれて敗北。諸橋が新王者に。すると諸橋は打って変わって「違う、違う! もう一回やらせてください」と再試合を懇願。伊橋から「人に物を頼むには頭が高いんじゃないかな? ヒザをつくべきなんじゃないかな?」と言われると、今さらながらドラマ『半沢直樹』の大和田常務ばりの土下座を披露して再試合へ。すると諸橋が伊橋の丸め込みをクリアしてラリアットをブチ込んで勝利。伊橋が新王者に。さっさと引き揚げようとする諸橋を呼び止めた伊橋は「諸橋さん、お願いします!」と再々試合を懇願。「頭が高いんだ、コラ! エーッ!?」と蝶野口調で言われると伊橋は土下寝。しぶしぶ諸橋も応じてゴングが鳴らされたが、時間もないことから亜門GMは3分1本勝負をアナウンス。あっという間に時は過ぎ、伊橋がボディープレスからムーンサルト・プレス狙いでコーナーに登ったところでフルタイムのゴング。伊橋が王者で試合終了。
続いて鶴見亜門GMの前説では今大会の模様がテレたまの『さいたまースラム!』で2月9日(火)からオンエアされることが発表された。さらに主催者の石井慧介が登場し「今日は雪が不安だったんですけど天候に恵まれて、来ていただいてありがとうございます。熱い試合をしていい興行にします」とマイク。最後は「2016年1月23日、DDT所沢大会、いってみよう!」とオープニングコール。
第2試合は通常のプロレスルールに加え、オーバー・ザ・トップロープのほか『さいたまースラム!』でのフレッシュ有山インフォマーシャルマッチとしておこなわれることから、抽選の結果で選ばれたPRする野菜を持って入場し、そのPRする野菜を食べて「うまい」「おいしい」と一言言わないと参加することができない特別ルールでの時間差入場バトルロイヤル。高木がキュウリを持って入場し、食べて「キャベツ、うまい!」。2番手の大石もキャベツを食べて「うまい!」。こうして試合スタート。3番手のチェリーはトマトを手に入場し、食べて「メッチャ美味しい~!」。4番手のワンチューロはニンジンを食べて「ウマーイ!」。5番手の男色ディーノは漢タイツの中にエリンギを入れて登場。口に頬張り「おいし~」。6番手のアントンはほうれん草を食べて「あ~…うまい」と言ったが直後にむせる。コーナーにセットされたディーノの地獄門に高木が吸い込まれてオーバー・ザ・トップロープ(OTR)で失格。続いてワンチューロも吸い込まれてOTRで失格。チェリーが踏ん張っているとあの曲が鳴り響いて平田がゴーヤを手に登場。しかし、平田が食べることに躊躇してリングインできない。最終入場者の佐々木はシシトウを手に登場してパクついて「うまい!」とリングイン。チェリーを地獄門に沈めてOTRで失格にした。平田は「このままじゃ試合終わっちゃう!」とアピールするとサングラスをはめて、あの曲の流れた勢いでゴーヤを食べてリングインしたと同時に大石が場外に落とされて失格。サングラスをアントンが手にしてかけると、あの曲が鳴り響く中、平田もサングラスを掛けて登場し、佐々木をディーノの地獄門に沈めてOTRで失格にすると、ディーノも突き落としてOTRで失格に。最後はダンスバトルからアントンが卍固めの体勢で平田の口にゴーヤを突っ込んでギブアップ勝ち。試合後、優勝したアントンにはフレッシュ有山の店主から優勝賞品としてアロエが贈呈されると「フレッシュなアロエありがとうございます。数ある野菜の中でアロエが一番好きなので天ぷらにして食いたいと思います」とマイク。
セミファイナルは高尾蒼馬vs坂口征夫のシングルマッチ。序盤はグラウンドの攻防。坂口はワキ固め、さらに腕十字を仕掛けるがニアロープ。続いて坂口はアンクルホールドを極めるが、これも高尾はロープに逃げる。高尾は場外に出されるもエプロンPKをかわして坂口をロープパラダイスで固定してドロップキック。坂口も場外で蹴り返すとエプロンPKで反撃に出る。リングに戻ると坂口が猛攻。エルボーで追いすがる高尾を坂口が蹴倒してロープ際で顔面を踏みつける。高速ブレーンバスターからアームロック、腕十字と攻める坂口。高尾は何とかエスケープするも串刺し攻撃を止めてのミサイルキックもスカされてしまった。ピンチの続く高尾はランニング・フォアアームでようやく盛り返す。ミサイルキックからジャンピングハイを決める高尾に坂口はミドルキック。エルボーの打ち合いから坂口が払い腰、さらにスリーパーへ。これを解いた高尾はエルボー連打でグラつかせて、トラースキックからジントニックを凌がれた高尾は丸め込み連発から顔面ソバット、顔面トラースキック。続くランニング・フォアアームを狙う高尾を坂口がカウンターのハイキックで止めるとPK、ジャンピング・ミドルと畳みかけて神の右膝で勝利。
メインイベントはアジアタッグ選手権試合。第98代王者組の木高イサミ&宮本裕向は石井慧介&入江茂弘を相手に初防衛戦。石井には大量の桃色の紙テープが投げ込まれる。レフェリーは和田京平。二丁拳銃の連係で石井がローンバトルを強いられる展開。石井はイサミをブレーンバスターで何とか投げて入江とタッチ。入江はイサミにテディベアを投下するがカウント2。イサミは十字架固めから壱弐四四。入江が抱えて、さらにロープに振ってブラックホールスラムへ。替わった石井がスライディングキック。宮本もドロップキックで蹴散らす。イサミはドラゴンスクリューでやり返して宮本とタッチ。宮本はフロント・スープレックス。宮本が石井にコブラツイスト、イサミは入江を卍固めから場外に出してアシスト。ロープに逃れようとする石井を宮本はローリング・クレイドル。さらにグラウンド卍固めで絞っていくが、これは入江がカット。石井は宮本にジャンピングハイを決めて逆転。入江が出てきて頭突きからパワーボムの体勢。宮本がリバースしてロープに引っ掛けるとイサミが場外からのドロップキックでアシスト。二丁拳銃の連係をドリフが止めると入江は宮本にブレーンバスターホイップ。これはカウント2。続くフライング・ソーセージもカウント2で決まらない。入江のファイアーサンダーを回避した宮本が逆にファイアーサンダーを決めるとイサミvs石井の局面。イサミにコーナーへ叩きつけられた石井だったが、入江が救出に入ってイサミを肩車。石井がダブルインパクト式ミサイルキックを完成させるも、このカバーは宮本がカット。カンガルーキックからタイガーSHを畳みかけた石井。高角度ダブルアームDDTを堪えられてしまうも、無理やり引っこ抜いてのDDTを決める。イサミも返す刀で石井の足元をドロップキックで射抜くとスワンダイブ式の低空ドロップキック。そこから足4の字につなぐと宮本がムーンサルト・プレスで加勢。コーナーの登るイサミを追いかける石井。その石井を宮本がキャッチしてアウトサイダーズエッジで叩きつけ、イサミがダイビング・ダブルニードロップを投下。イサミは勇脚・斬狙い。これを石井が起死回生のフランケンを決めてみせたが、カウント2止まり。石井のニールキックをかわしたイサミが右膝を叩き込むと後頭部への勇脚 → 正面からの勇脚・斬とつないで勝利した。
試合後、イサミがマイク。イサミ「こんなクソ寒い日にバカみたいな熱い応援ありがとうございます! 石井も入江も何回も闘ってきたチームですけど、回数とかいつぶりとか石井みたいによくわからないから。石井は詳しいけど俺はそういうのすぐ忘れちゃうタイプだから。でもこれだけは忘れないでほしい。今日も楽しかったです。これからアジアタッグ防衛し続けます。KO-Dのシングルも絶対高梨に勝ってみせます。なぜなら、俺たちは」2人「強い!」二丁拳銃がドリフに駆け寄ると何やら言葉をかけて退場。その後、石井がマイクを取る。「負けたにのマイクを持ってすいません…。座ったままですいません…。今日、自分の興行でアジアタッグの試合が組めたのはすごくよかったと思うんですけど、勝たなきゃ意味がないと思うので。あのベルト、ほしいですし、地元でまた勝利を見せたいです。次回、またやる時があったら、その時強くなった姿を見せるんでまたよろしくお願いします。今日はありがとうございました!」
【試合後のコメント】
イサミ 強かったですね。
宮本 おもしろかった。
イサミ 石井も入江もアジアのベルトを巻いたことある人間だし。
宮本 俺らより先に巻いてますから。
イサミ ある意味じゃアジアの先輩だよね。キャリアは下かもしれないけどアジアの先輩。その挑戦を受けるという形でしたね。それに見合ったぐらい強い選手でした、2人とも。
宮本 相手にとって不足なし。
イサミ 何回でもやりたいですね。
宮本 ベルト抜きにしても闘いたい相手。
イサミ シングルでもやりたいし、タッグでも何回でもやりたいし。それは高尾も入れてチームドリフそのものと。まあアジアも終わって私、今月で4回目のタイトルマッチが。
宮本 今月?
イサミ 今月4回目のタイトルマッチが、3日にKO-D無差別があって16日にラジアントでKO-Dタッグがあって、今日23日にアジアを防衛して。KO-Dタッグは取れなかったけど、31日にマサ高梨の挑戦を受けると。
宮本 大変だね。
イサミ 大変ですよ(苦笑)。でも勝ちましょう。
宮本 また防衛しましょう。KO-Dシングルも防衛していきましょう。
イサミ なぜなら…。
2人 俺たちは強い!
コメントを出し終えた二丁拳銃の背後から突如として大根を持った高梨が現れると、それでもってイサミの脳天を殴打。するとこれに激怒した宮本が近くにあった段ボール箱から野菜を投げつけて返り討ちに。痛がるイサミと無理やり「なぜなら、俺たちは強い!」と言って引き揚げた。残された高梨は「野菜が~! 痛い!(泣) でもイサミ~! お前にはダメージを与えたぞ~っ! 覚えてろよ、恥かかせやがって! 食べ物を粗末にしやがって~っ! これは全部ワンチューロに食ってもらうからな~っ! 以上~~~っ!」と体を引きずりながら去っていった。
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