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第10回 武道館総括②

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    • それに武道館大会前は予期せぬ出来事も続いたんだ。その最たるものが“風疹ショック”。男色ディーノ、石川修司、チェリーと選手が風疹で次から次へと倒れていく。実は風疹はスタッフにも蔓延していて、映像、運営、経理の人間もやられてしまった。これが武道館の直前というのが痛かった。「武道館でやるな」と言われているようだったよ。

      さすがにストレスに強い俺様もついに高血圧でダウンしてしまった。6・30新木場大会後に首の自律神経圧迫による異常高血圧で1週間ほど休んだんだけど、この時は血圧180の状態が3日間ぐらい続いて、心臓への負担から狭心症の症状まで出てしまって、医師からは「原因はストレスでしょう。このままでは脳卒中になってしまう恐れがあります」と診断さられていたんだ。復帰してからも実は高血圧で倒れてしまったこともあって、それだけ精神的に追い詰められていたと思う。

      そういう状況にあっても、武道館大会でDDTの歴史を終わらせないために、俺たちは一丸となってチケットの営業をがんばったよ。優待・招待で埋めるのも嫌だし、実券で勝負した。あれだけのキャパだから、事前に観客数を集計するのに3日前ぐらいまでずれ込んたんだけど、そこでおおよそ確定した数字を聞いて、これぐらいなら大丈夫だとホッとできたんだ。当日券は思ったより伸びなかったけど、前売りだけで超満員まで動員できたんだよ。

      これは東日本大震災以降の現象なんだけど、チケットの売れるスピードが遅くなっているんだ。不景気の影響というのもあるだろうし、後楽園ホール大会でも1週間前から売れ始めるぐらいで、早い段階の前売りでチケットが捌けるということはあまりない。

      今回、武道館大会の全対戦カードを発表できたのは7月22日と遅かったんだけど、俺様の中では最近の傾向を踏まえて、22日でも大丈夫だろうというのはあった。6・24後楽園で飯伏幸太がKO-D無差別級王座を獲得した時と、7・8大阪でケニー・オメガがKO-D無差別級王座への挑戦が決定した時にドカッと売れてはいたんだけど、7・22後楽園で全対戦カードを発表して、ドンッとこれまで以上にチケット購入があったから、俺様の読みは間違っていなかった。

      しかしながら、直前までこんな心臓に悪い興行というのは初めてだったし、正直、そこまで背水の陣を敷いているわけでもなかったんだけど、結果的にドキドキ感は初年度の両国大会以上になってしまった。やはり、日本武道館というステータスがそうさせるんだ。アーティストがなぜ赤字覚悟で武道館ライブを行なうのかという理由もよくわかったよ。確かに俺様もチケット営業している時に「すごいですね」「武道館なんて、なかなかできないですよ」と多くの人たちに言われたぐらいだからね。(この項つづく)

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