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【後楽園リポート】坂口、ケジメの勝利。いざ8・23両国メインのKO-D無差別級王座挑戦へ。「兄弟喧嘩は兄貴が勝つ」(KUDO)「

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    • 19日、東京・後楽園ホールにて「Road to Ryogoku 2015」がおこなわれた。まずはキング・オブ・ダーク選手権試合から。第3代王者の伊橋剛太はヤス・ウラノを相手に3度目の防衛戦。この試合は王者が相手から1カウントフォール、挑戦者が相手から3カウントフォールを取れば決着となる特別ルールとなる。ベルトを投げて返還する伊橋にブーイングが起こる。伊橋が丸め込むもヤスはすぐさま返す。ショルダーアタックの打ち合いからヤスがナックル。伊橋はカウンターのボディーアタックからショルダーアタック。さらにボディープレスで潰そうとするが、ヤスが回避し続ける。ヤスのスライディングキックはカウント2。エルボーの打ち合いからヤスは延髄斬り。伊橋はカウンターのレッグラリアットでやり返すとミドルキックからボディープレスへ。これもヤスがすぐさまクリア。デッドリフト・ジャーマンは凌がれるも伊橋はカウンターのラリアット。コーナースプラッシュからもう一発狙ったところを丸め込む。丸め込み合戦をヤスがすぐさまクリアし続け、オクラホマロールで勝利。伊橋がキング・オブ・ダーク防衛に成功。

      試合後、亜門GMがマイクを取る。亜門「伊橋、防衛おめでとう。これで両国でのキング・オブ・ダークが決定だから」伊橋「いや、両国大会の前にビアガーデンがあるじゃねえか」亜門「ビアガーデンはオマエ、試合がないから。プロデュースDAYはわからないけど、少なくとも本戦ではやらないか。両国決定だよ。安心しろ。どうなるかわからないけど、少なくとも本戦じゃやらないから。安心しろ。キング・オブ・ダークを争うに相応しい選手を用意したから」するとスクリーンに映し出されたのはDRAGON GATEの“ハリウッド”ストーカー市川! 8・23両国でのスト市の挑戦が決定。伊橋「いいじゃないか。両国で“ハリウッド”ストーカー市川にベルトを奪わせてやって、俺がダークの呪縛から解き放たれてやるぜ! イェイ・カモーン」

      鶴見亜門GMの前説ではグッズ紹介や本日の撮影会の諸注意のほか以下の発表があった。
      ①7月25日、東京ビッグサイト「HandMade Fes In Japan 2015」での路上プロレスでは昨年、プロレスを見に来たファンのカメラが一般客に当って医務室に運ばれた。これを受け主催者側と団体サイドが安全性について協議し、観戦者によるカメラ撮影は禁止となる(携帯電話やスマートフォンでの写真撮影は可能)。
      ②8月23日の両国国技館大会の2Fイス席Bは完売。同大会でおこなわれるファンクラブ会員のバックステージツアーの応募期間は7月29日午前9時~7月30日午前9時、定員50名でファンクラブサイトにて受付(両国大会チケット購入者が対象)。詳細はファンクラブサイトにて。
      ③8月23日の両国国技館大会で販売されるグッズとしてペコちゃんとのコラボTシャツ、モンチッチとのコラボTシャツ、男色ディーノバスタオルと飯伏幸太バスタオル(実寸大)、『劇場版プロレスキャノンボール2014』DVDが決定。
      ④8月23日よりオンラインショップ「DDTゴールデンストア」がオープン。会場では購入できない限定品、コラボグッズ、食品、お酒などを取り扱う予定。サイトオープンを記念して両国大会では特別に会場で一部商品を先行販売する。8月30日以降は総選挙対象商品も登場予定。
      ⑤DDT公式ファンブック『THIS IS DDT』が8月22日(土)より全国書店で発売される。B5判でオールカラー96ページ。

      最後にKUDOとマサ高梨が7・22新宿FACEでの酒呑童子主催興行の告知。最後は2人で「DDT後楽園大会スタート!」とオープニングコール。

      第1試合は竹下幸之介&梅田公太vs大鷲透&樋口和貞のタッグマッチ。20歳コンビの後に大鷲&樋口は樋口の新テーマ曲で入場。竹下と樋口は開始早々に激しい逆水平の打ち合いからショルダーアタック合戦。これは樋口が制す。続いて梅田と大鷲が対峙。大鷲もショルダーアタックで梅田をなぎ倒してローキック。逆水平を一発入れて樋口とスイッチ。元力士コンビのタッチワークに梅田がローンバトルを強いられる。苦しい梅田は大鷲をブレーンバスターで投げてようやく竹下とスイッチ。竹下はダイビング・ボディーアタック。コーナーに控える樋口をチョップで叩き落とし、大鷲にはブルーサンダーを決める。竹下と大鷲はラリアットの相打ちで両者ダウン。樋口vs梅田の局面になると樋口は梅田にオクラホマスタンピード。これは竹下がカット。大鷲が竹下を蹴散らして樋口と串刺しラリアット。樋口の変形バックフリップから大鷲とのボディープレスの連係は竹下にカットされる。竹下がビッグブーツのアシストから梅田が樋口にPK。さらにミサイルキックの競演から竹下がリング下の大鷲にプランチャを浴びせる。梅田は竹下に変形ジャックハマー。これはカウント2。樋口は梅田の蹴り脚をラリアットで迎撃してトルネードボムから変形アルゼンチン・バックブリーカー。これでギブアップを奪った。

      第2試合は平田一喜&福田洋vsマサ高梨&赤井沙希vs松永智充&星誕期の3WAYタッグマッチ。平田組の入場になるとあの曲が流れる。福田は曲を止めさせると「ここは神聖なプロレスリングのリングだぞ! 今は踊りじゃない。歌の時代だ。というわけで一曲聞いてください。尾崎紀世彦で『また逢う日まで』」と言うと唄い出すが、平田がサングラスをかけるとあの曲が流れる。平田「こっちは早朝から踊れなくて、踊りたいんだよ! 今日はメガネ2つ持ってきたよ。歌を置いておいて一緒に踊ろうぜ」その平田が襲撃されて試合スタート。赤井が福田にスリーパー。すると高梨がマイクを取る。高梨「苦しそうだな、ミスター。離してほしけりゃギブアップって言え!」福田「ギ…ギブ…目を閉じて何も見えず~♪」福田は谷村新司の『昴』を唄い出し、相手をバッタバッタとなぎ倒す。すると平田が福田のマイクを叩き落とし、さらに頸動脈に手刀を落とす。「俺だって気持ちよく踊ってプロレスしたいんだよ!」と言うとサングラスを装着。あの曲が流れるも松永がカット。松永と誕期がサングラスを装着してあの曲が流れてダンスせんとするが、高梨と赤井がカット。場内の声に押されて高梨と赤井がサングラスを装着。あの曲が流れて2人はバッタバッタと相手をなぎ倒してダンス。高梨が平田と福田の同士討ちを誘って丸め込み、さらに赤井が2人にジャックナイフを決めてダブルフォール。試合後、平田と福田が小競り合いしながら引き揚げた。

      第3試合は石井慧介&高尾蒼馬&勝俣瞬馬vs男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシン&大石真翔の6人タッグマッチ。入場したディーノがマイクを取る。ディーノ「で!? (小声で)作戦。我々に作戦を授けてもらえない? パワーポイントでしょ、パ・ワ・ポ」ササダンゴ「今日は夏らしいコーディネート(ロングタイツなし)で来たんですけど、夏向けのコーディネートってだけじゃダメですか? ダメですよね。昨日も先週もあって、今日の朝もあって、明日もパワポのやつがあるんだよ。俺ずっと偏頭痛してんだ。正直、リングに上がっていい状態かわからないんだ。おでこが痛いの!」ディーノ「いいから、パワポ」ササダンゴ「言い訳をさせてもらえれば、石井慧介クンとか高尾蒼馬クンは俺が一回引退してから出てきた人たちだから、正直弱点がわからないし、勝俣瞬馬君に関してはインスタグラムを一方的にフォローしているだけで、フォローを返してもらっていないわけ」ディーノ「分析はできるの?」ササダンゴ「コミュニケーションはないけど、実際に試合する姿を見れば俺ぐらいの頭脳なら弱点ぐらいわかるよ」ディーノ「じゃあ試合中作れるかな?」ササダンゴ「ずっと偏頭痛だったからありがたいよ」ディーノ「何分いる?」ササダンゴ「5分」ディーノ「じゃあ我々が相手のデータを引き出すような試合をやればいいのね。でもすぐにやるのはおかしいじゃん。奥の方でパソコンをカタカタとかしてるなんて絶対ダメ。だから彼らが入場してきてコールされた瞬間にドサクサに紛れて場外戦にいくんで」ササダンゴ「その隙に!」石井のコール時をディーノと大石が襲撃し、ササダンゴはさっそくパワポ作りを本部席でスタートさせる。リング内ではディーノ&大石が勝俣を連係で攻めたてる。勝俣がドロップキックで大石にやり返すと、高尾が出てきてドロップキック。高尾がエルボーを見舞っていると、エプロンのディーノが「まだ?」。ササダンゴは「ネットがつながらない」と焦る。そんな中、大石が攻め込まれる。石井の野球チョップにめげず、大石がランニング・フォアアームで逆転する。ディーノが反撃に出て「まだ?」。ササダンゴは「まだです!」と焦る。ディーノが石井にファイト一発! 男色ドライバーを拒否する石井にリップロックから決めてみせるも高尾がカット。混戦になるとササダンゴが「できました!」。本日の作戦について作戦名を『将射んと欲すれば先ずその馬を射よ作戦』と明かしたササダンゴ。「これ、古くからあることわざなんですけど、大きな目的を達成するためには、周辺のものから片づけていくのがいい。ここで相手方の3名について分析しました。石井慧介(人)、高尾蒼馬(馬)、勝俣瞬馬(馬)なんですよ。ということは石井軍は戦国時代で言えば武田騎馬軍団なんです! じゃあ俺たちはどうやって武田の騎馬軍団に勝てばいいのか。ヒントは歴史の中にありました。見てください。長篠の戦いです。『三段撃ち』という織田信長が考案した兵法がございまして、織田・徳川連合軍が三千丁の鉄砲で1万5000の騎馬軍団を敗走させた伝説の戦術です。なので、我々も鉄砲を使って三段撃ちをやればいい。じゃあ我々にとっての鉄砲とは何かという話じゃないですか。私たちにとっての鉄砲、それは肛門なんですよ。肛門はすなわち銃口、直腸が銃身、そしてそこから出るものが弾丸。というわけで我々、新戦法『肛門三段撃ち』で石井軍に勝つぞー!」。





      高尾のトラースキックは大石がカットしてスイングDDT。大石とディーノがTバックになるとササダンゴが大石を抱える。まずディーノが勝俣を大石の尻に吸い込ませ、続いて石井を大石の尻に吸い込ませる。最後にぶつけられた高尾がディーノのケツに吸い込まれ、さらにササダンゴがバーミヤンスタンプ。しかしカウント2。「もう作戦がないよ!」と嘆くササダンゴ。ここからガムシャラにフォールを奪いにいくディーノ組。ディーノの男色ドライバーからササダンゴがバーミヤンスタンプ。これは勝俣がカット。大石が勝俣を蹴散らしてササダンゴが高尾に垂直落下式リーマンショック。これもカウント2。するとディーノは「あれしかない」と大石とのラフレシアの花をセット。ササダンゴのドロップキックで高尾を挟ませてから垂直落下式リーマンショックで3カウントを奪った。試合後、ササダンゴは高尾に向かってベルトのアピールをしていたが…。

      【試合後のコメント】
      ディーノ 当たりましたね、作戦が。
      ササダンゴ はい。勝ちました、珍しく。
      ディーノ でも、あれですね。チャンピオンのKUDOクンと同い歳…。
      ササダンゴ 同い歳のKUDOが今KO-Dのチャンピオンじゃないですか? で、今…。
      ディーノ さっき同い歳のアントンが。
      ササダンゴ EXTREMEを獲って両国でタイトルマッチ。俺たち同い歳なんですよね。KO-Dタッグは挑戦者が決まっているので、自分たちは当然今日の試合をやって、チームドリフ、2人と試合をして、彼らは6人タッグのベルトを持っていたので。やっぱりその…もしいけるんだったら、両国で挑戦させていただければという話ですよね。
      大石 いいっすね。
      ディーノ なんだろう、ちょっと我々、年齢のせいにしてた部分があるんですよ。
      ササダンゴ そうですね。
      大石 ありますね。確かにね。
      ディーノ もうロートルだろみたいな、気持ちで、ちょっと臨んでた部分があって、それを、KUDOクンとアントンに目を覚まさせられたというか。
      ササダンゴ KUDOクンに関しては、やっぱり日々の摂生、ストイック、アスリート性?みたいなものを。やっぱそのコンディションのよさだろうという話になって、コンディションの悪さのせいにしてたじゃないですか。
      ディーノ そうですね、我々ね。
      ササダンゴ でもアントンが今日EXTREME獲って、コンディションのせいでもないんだな、パッションなんだなって。
      ディーノ 日々の摂生が勝敗を左右するんじゃないと。
      ササダンゴ 要は「アスリート性で勝負してる」とAJスタイルズが言ってたんですよ、『Number』で。今俺達はアスリート性で勝負してると言ってて、「うん。そうなんだ」と思ってそっと『Number』を閉じたんですよ。
      ディーノ それ以上読み進められないからね。
      ササダンゴ そっかと思って。むしろ、俺あの時の8位ぐらいに位置している矢野通選手にもかけようと思って、閉じたんですよ。だけど、アントンが今、EXTREME獲って、両国でタイトルマッチに臨む権利をほぼ得た。
      ディーノ もう確定ですよ、チャンピオンだから。
      ササダンゴ 俺たちもついていきたい。
      ディーノ 『Number』に載りたいもんね。
      ササダンゴ 『Number』に載りたいよ。
      ディーノ だから、我々は、もし許されるならば、挑戦したいですね。
      大石 したいですね。いきましょう。
      ディーノ 歳のせいにもせず、コンディションのせいにもせず、スタイルのせいにもせず、生まれた環境のせいにもせず、我々、同い歳としてやっていきたいと思います。
      ササダンゴ 昭和52年生まれ。
      ディーノ はい。
      ササダンゴ まあ53年の3月まで、ね。37歳でも8歳でも、勝てるってことを証明したいですよ。
      ディーノ 今年38の歳だ~。アラウンド40ですよ。38からアラウンド40ですよ。でも、それでも結果出してる人たちがいるじゃないですか。
      ササダンゴ いたね。
      大石 3人でやろう、3人で。
      ササダンゴ いや、だから直接は言ってないけど、結構重きを置いてKUDOクンの名前を出したよ。
      ディーノ 出したね。
      ササダンゴ KO-Dの名前も出したね。
      ディーノ 出したね。
      ササダンゴ なんならAJスタイルズさんの名前も出したね。出しちゃいけないのに出したりして。みなまで言わせないでくださいよ。
      大石 え?
      ディーノ(ササダンゴは)昭和52年、(ディーノは)昭和52年。
      ササダンゴ ここばっかしはドラマ性なんですよ!
      ディーノ そうなんですよ。
      大石 でも、ほぼアラフォーだよ!
      ディーノ 38からですよ。
      ササダンゴ 大石さん、バツイチなんで。
      大石 それ言われたらぐうの音も出ねぇ。
      ディーノ 大丈夫。オメエには、オメエの両国があるさ。
      大石 俺には俺の両国がある?
      ササダンゴ EXTREMEの対戦相手とか空いてますし。
      大石 そっか。
      ササダンゴ アントンから獲って…。
      大石 そっか。
      ディーノ ここは本当ごめん、同級生だから。
      ササダンゴ 絶対EXTREMEの方がいいと思う。
      ディーノ だから、(6人タッグ)とるから、EXTREMEを獲ればいいじゃん。その場合は年齢が揃わなくなるけど(苦笑)。
      大石 頑張る。オレはオレの両国。じゃあ俺は、お前らを全力でバックアップするよ。
      ディーノ お願いしますよ。
      ササダンゴ カッコいい。
      大石 お前ら頑張れよ。
      ササダンゴ 年下ですけどね! 俺たちのが年上ですから!
      大石 でも業界は俺のが先じゃないですか?
      ササダンゴ それ言ったら、俺たちいつまでも松野さんに敬語使わなきゃいけなくなるから。
      ディーノ いや使えばいいじゃん!
      大石 俺は俺の両国やるよ! お前らはお前らの両国やれよ!
      ディーノ 昭和52年で天下とってやりますよ。昭和54年は去れ!
      ササダンゴ たまたま今回そういう事になってるんで。
      ディーノ ということで、我々。
      ササダンゴ いい感じで三田(佐代子)さんとかがエモーショナル掻き立てられるようなメンバーを集めなきゃですよね。
      三田 もう一人どうするんですか?
      ササダンゴ 三田さんがテンション上がってくれるような。CIMA? ピンとこず?
      ディーノ ブロック・レスナー!
      ササダンゴ ジョン・シナ!
      三田 (シナだったら)『Number』に載ります。
      ササダンゴ 『Number』に載りますね。
      ディーノ ジョン・シナだけな。
      ササダンゴ ブロック・レスナーいいですね。ビースト・イン・ザ・イースト。やったばっかだ。
      ディーノ まあはい、なんか我々頑張ります。
      ササダンゴ ジョン・シナの招聘に向けて。
      ディーノ 6人タッグにそんな統一感で頑張っていきます。
      ササダンゴ ジョン・シナ。
      ディーノ ジョン・シナの招聘に向けて動き出します。


      石井 自分、元々ああいうチューだったり、お尻だったり、すごい苦手なんですけど、最近ブリーズライトつけてるせいか、余計鼻の通りがよくて効いてしまいました。
      高尾 自分もやっぱああいうの得意じゃないというか、得意な人はいないと思うんですけど、得意じゃないんでキツかったし、さすがにああいうのは全日本では学べなかったんで、とりあえず負けたことが悔しいですね。

      ――勝者チームは6人タッグ王座への挑戦をアピールしていましたが。
      石井 両国でササダンゴさん…まあ、今日やられたっていうのもありますし、そうですね。まあその気持ちはわかります。
      高尾 そうですね。ベルト渡したくないという思いはあるんで、挑戦するって言うなら借りはあるので。
      石井 考えます。


      第4試合はDDT EXTREME級選手権試合~フォール・イントゥ・ザ・ヘルマッチ。第32代王者の彰人はアントーニオ本多を相手に4度目の防衛戦。試合はロープを全て外した状態でおこなわれ、通常のプロレスルールに加え、場外に転落した場合は即失格となるルール。アントンが彰人を投げて落とそうとするも、彰人は寸前で踏みとどまる。アントンのハンマーロックから彰人がヘッドロック。グラウンドになるとアントンがハンマーロックから丸め込みでフォールを狙いにいく。アントンはシーソーホイップ。踏みとどまった彰人が丸め込むもカウント2。グラウンドの攻防から彰人がレッグロック。さらにレッグシザースに移行する。彰人はアントンにキャンバスへのダブルニークラッシャーからドラゴンスクリュー。さらにエクスプロイダーでぶん投げる。アントンはカウンターのテーズプレスでやり返す。ナックルパンチからのバイオニックエルボーは決められないとみるや卍固めを狙うも、彰人はアンクルホールドで切り返す。さらに足4の字へつなぐが、アントンは反転。彰人がさらにひっくり返すと、アントンはエプロン際でナックルパンチ。彰人は向かってきたアントンをコーナーにぶつけて落とそうとする。アントンはコーナーにしがみついて耐えるとナックルパンチ連打。彰人も逆水平でやり返して落とそうとするが、アントンもトラースキック。パンチを連打するも彰人が頭突きで反撃。これで流血したアントンだが間髪入れずにドロップキックを放つと、彰人が場外に転落して失格となった。

      試合後、亜門GMがマイク。亜門「ただいまの試合結果を持ちまして8月23日両国大会でおこなわれるDDT EXTREME級選手権試合、チャンピオンとしてリングに立つのはアントーニオ本多選手に決定しました! 挑戦者に関してなんですが、8月1日新木場1stRINGでおこなわれる挑戦者決定戦をおこなって決めさせていただきます」アントン「カッコよく勝って、皆さんの前でシュッとした挨拶をしたかったんですけど、ブラッディーになってしまって。だがしかし、どんな世界一美しい女性がやる、どんな美しい化粧でも、俺はこの血が一番好きです。アンダーカードの帝王、アントーニオ本多がビッグマッチをタイトルマッチをやってやるぜ!」

      【試合後のコメント】
      アントン 興奮して言うことをちゃんと考えられなかったんですけど、ここでちゃんと、明文化して残しておきたい事は、やはり彰人選手にすごい感謝してるということです。彼がベルトを持って、EXTREME級の試合をやり続けたことで明らかに、みなさんのEXTREME級に対する、みなさんの興味価値観、そして思い入れが上がった、これはひとえに彰人選手の力の賜であって、その彰人選手の力によってますます、重みをましたと思います。つまり私は、これからやることは、その重みを身に引き受けて、彰人選手をやぶった男として、このベルトをさらに高みに押し上げる。それが、今パッと思いついた意見です。
      ――両国のEXTREME級戦は王者がルールを決められるわけですが、ビッグマッチに相応しいルールを考える?
      アントン パッと思い浮かぶのはこう、上がってくる選手に応じてですね、その選手選手、弱点あると思うんで、そこを私が上手くつけるような、ルールを課していきたいと思います。いい試合とかじゃなくて、このベルトを守る! それが俺の、今の意気込みなんで、上がってきた選手に応じて、その選手の苦手なルールでいきたいと思います。的な、こともやるかもしれないし、また違うかもしれないですね。インディペンデンツ。大丈夫ですか?
      彰人 悔しいですね。それしかないです。いつも大事な所で落としちゃうクセがあって、見事今日出ちゃいましたね。アントンさんは強かった。そうですね、またイチからです。ふりだしに戻りました。1年前と同じ状況になって、両国もまた見えてこなくなりました。文字通り落ちましたね。両国でやりたい選手もいたし、これで勝ったら言おうと思ってたんですけど、でも負けたから言えないですね。またイチから、この今日の試合負けたのがいつか大きな財産になるように、イチから這い上がります。
      ――ご自身が本多選手を挑戦者に指名していたわけですが。
      彰人 いや負けたことは悔しくて後悔してますけど、アントンさんに負けてよかったのかな。やっぱり、本多さんは自分独自のプロレス観持ってるし、僕がチャンピオンになった時は僕にしかできないタイトルマッチというのをやってきたつもりですし、アントンさんは同じようにアントンさんしかできないEXTREMEというのを見せてくれると思うんで、まあまだEXTREME、これで諦めますっていうわけには簡単にはいかないですよ。やっぱり思い入れのあるディーノさんから取ったベルト、そして旭選手から取ったベルトだから、また、ベルトはもうないですけどまた狙うチャンスがあるなら狙いにいきたいなと思います。

      休憩明け、鶴見亜門GMがリングに上がり、後翌日に初の両国国技館大会を控えている大日本プロレスからメインを務める関本大介と岡林裕二を参戦させてくれたことにお礼を述べると、“盟友”である大日本プロレスにエールを贈った。続いて長期欠場中の遠藤哲哉を呼び込み、8・23両国での復帰をアナウンス。遠藤「みなさんお久しぶりです。4月10日、脚のほうを骨折してしまいまして、今欠場中です。キャリアにとってマイナスになることではあるかもしれないけど、ただ休むのではなく、体を大きくして、ベストコンディションで復帰できるように今やってきております。復帰戦では僕の持てる力をすべてぶつけたいと思います。よろしくお願いします」亜門GMは「すっげえデカくなっている話を聞いているんだけど…」と遠藤のTシャツを脱がせると「ヒャ~~~~ッ! メチャメチャ、デカくなっているじゃねえか! どんだけトレーニングしてんだ! 期待しているから。頑張れよ!」最後は遠藤が「後半戦スタート!」とコール。

      第5試合はドラマティック開拓者ファイナルスーサイド!MIKAMI DDT所属最終試合。MIKAMIは木高イサミ、ゴージャス松野とのトリオでKUDO&HARASHIMA&高木三四郎と対戦。MIKAMIはラダーを担いで入場。リングに上がると多くの白い紙テープが飛ばされた。HARASHIMA、KUDO、高木とMIKAMIが握手をかわす。高木と松野の先発で試合スタート。腕の取り合いから高木がヘッドロック。さらにニードロップを連打してHARASHIMAとスイッチ。松野はMIKAMIとタッチをかわす。MIKAMIはHARASHIMAにコルバタからセントーン。HARASHIMAもストマックブロックからギロチンドロップを落としてKUDOとスイッチ。KUDOはスナップメイヤーからローキック。高木が出てくるとボディースラムで叩きつけ、コーナーで顔面踏みつけ。「そんなもんか!」と張り手を放つとMIKAMIもやり返すが、高木はヒザ蹴りで黙らせる。HARASHIMAが出てくるとコーナー2段目に乗せてフットスタンプ。KUDOが倒立式ダブルニードロップで続く。MIKAMIはKUDOのバックスピンキックをかわしてスクリューキック。HARASHIMAにもスクリューキックを決めてイサミとスイッチする。イサミが一気呵成の攻め。イサミはKUDOにランニング・ホームラン。今回は「セーフ!」。KUDOはイサミにカウンターのヒザ蹴りからエプロンからトップロープを越えてのニードロップ。HARASHIMAがダイビング・カンフーキックで続くとコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスター。イサミはHARASHIMAにカニ挟み。松野が619を決めると、場外のKUDOと高木にMIKAMIがトルニージョ。松野がHARASHIMAにゴージャスワントーンボムを浴びせてアシスト。HARASHIMAとイサミはエルボー合戦。イサミの顔面トラースキック、HARASHIMAのジャンピング・ハイが決まって両者ダウン。局面はMIKAMIvs高木に。コーナーに登るMIKAMIをエプロンに落とした高木はぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスター。トレイン攻撃から高木&KUDOのツープラトン・ブレーンバスターにHARASHIMAがスワンダイブ式ボディープレスを放つ。高木がMIKAMIにスピコリドライバーを決めるも、このカバーはイサミがダイビング・ダブルニードロップでカット。混戦からMIKAMIがHARASHIMAとKUDOをまとめてドロップキックで落とすと、高木にはミッキーブーメランからスワントーンボム。高木はこれを剣山で迎撃するとラリアットからシットダウンひまわりボム。着地したMIKAMIがデュランダルからスライディング式スク~ルボ~イで丸め込んで勝利した。

      試合後、高木大社長がマイクを取る。「MIKAMI、18年間、俺はたぶんどうしようもないオマエの先輩であり、上司であり、社長であったと思うけど、18年間一緒に付いてきてくれてありがとう。DDTのMIKAMIは今日で終わりかもしれないけど、MIKAMI、オマエ自身は今日からスタートだ!」続いて高木大社長は「マット界に飲まれるんじゃねぞ。餞別だ。受け取れ」と花束を渡して抱擁。MIKAMI「高木さん、みんなは社長って言うけど、俺は高木さんとしか呼んだことないです。大昔からやってきて、本当に感謝しかないです。プエルトリコにも遠征にいけて今のMIKAMIがあります。旗揚げから18年間、三上恭平はお世話になりました。ありがとうございました。それからHARASHIMA、KUDO、ありがとう。これからもよろしくお願いします。イサミ、いろいろありがとう。お互い夢がかなった。これからもよろしく。ありがとう。(泣いてる松野を見て)松野さん、俺辞めるんじゃないんだから。ゴジャミカだってまたやっていこう。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。それから何しろ18年間、DDT初期メンとしてやってきました。残り時間が少ないから動かしてもらいます。皆さんには応援していただき、ありがとうございました。これからもDDT、ならびにフリーランスとしてのMIKAMIをよろしくお願いします。そしてこれからも叫び続けます。このMIKAMI様の世界を獲った必殺のスク~ルボ~イ!」場内のMIKAMIコールにMIKAMIは四方に深々と頭を下げて引き揚げた。

      【試合後のコメント】
      MIKAMI なんすかね、終わりましたね。終わってないですけどね。始まったんですけど、DDTとしては終わったなと。実感が正直沸かないんで、じわじわ来るんですかね。高木さんと久しぶりに試合で当たって、喝というか愛のムチみたいな感じで「こんなもんか!」みたいな。なかなかああいうことをしない人なんですよ、普段。たぶん俺だから…俺以外にあんなの見たことないというか。あの人はああいうところをちゃんと持ってるんですよ。久しぶりに魂で殴りあったというか。こんなもんかと言われたから、俺も「こんなもんじゃねえよ」って返したし、18年間の昔からの積み重ねがいろいろあって、高木さんとは試合のなかで30秒か1分かそこらしか殴り合わなかったですけど、終わってからいい顔してましたね、挨拶いったら。今日でひとまず…けっこうDDTは泣けと言わんばかりのことをしてくるんでね。別に辞めるわけじゃないと思いながらも、18年って長かったんだなと思って。ちょっとすぐには振り返られないですけど、ただDDTが年々大きくなっていって、どんどん成功してきて、自分はそのなかで…昔は俺は抜けたら絶対ダメな人間でしたけど、いい意味で、抜けてもみんながいるので。いってこい、みたいなね。送り出してくれるというか。試合終わったあとリング上で結構レスラー同士がしゃべることってリング上あるんですけど、けっこう長い時間会話をしましたね。リング上じゃないと会話できないと思ったんで。今までありがとうございました。今後もいろいろやってみます。日本全国動いて若い人たちとか、プロレスラーを目指している人たちを育成したいと言ったら「頑張れよ。攻めるといいよ」と。あの人はそういう人なので背中を押してくましたね、きょうリング上で。やっぱリング上でしゃべると本音が出るんでね。それは嬉しかったですね。事務所とかであらためてありがとうございましたとか、照れくさくて言えないんですよね。リング上の勢いで思いきって言わないと。

      セミファイナルは関本大介&岡林裕二&神谷ヒデヨシvs飯伏幸太&佐々木大輔&宮武俊の6人タッグマッチ。飯伏と関本が先発を買って出て試合スタート。ロックアップからじっくりとした攻防。続いて佐々木と岡林が対峙。佐々木が握手を求める。岡林が応じて握り返すと、佐々木がそれに押されてしまう。逆水平でダウンし、ドロップキックを決めるも直後にショルダーアタックでなぎ倒された。宮武と神谷が激しいエルボーの打ち合い。神谷のショルダーアタック、宮武のアームホイップが決まって場外戦へ。飯伏は関本を連れて南側客席通路へ移動。飯伏は台車を発見すると、それに関本を乗せて通路をダッシュ。反対側からも佐々木が台車に岡林を乗せてダッシュ。正面衝突させたが今度は関本が飯伏、岡林が佐々木をそれぞれ台車に乗せて、同じようにダッシュして正面衝突させた。リングに戻ると大日トリオはタッチワークで宮武をボディースラムで投げまくる。宮武は神谷とのチョップ合戦に持ち込むが、押されてしまう。宮武は神谷をバックフリップで叩きつけて飯伏とスイッチ。飯伏は神谷にスワンダイブ式ミサイルキック。関本&岡林をまとめてオーバーヘッドキックで場外に出すとバミューダ・トライアングル。神谷は飯伏にショルダーアタックを見舞って岡林とタッチ。岡林は飯伏にブレーンバスター。逆エビ固めは飯伏がロープを掴む。岡林の逆水平と飯伏のミドルキックのラリー。飯伏はソバットからミドルキックで倒してその場跳びムーンサルト・ダブルニー。佐々木が出てきてコーナーダイブも岡林にキャッチされたが、冷静にDDTに切り返す。コーナーに登った佐々木を岡林はデッドリードライブ。関本が佐々木、岡林が飯伏、神谷が宮武にアルゼンチン・バックブリーカーを決めて三重奏。串刺し攻撃から関本がダイビング・ボディープレス。これもカウント2。サソリ固めは飯伏と宮武がカット。佐々木はカウンターのドロップキックでダウンを奪うと、飯伏と宮武を呼び込んでトレイン攻撃。モンキーフリップで宮武を関本に投げつけてからクロス・フェースロック。飯伏もフットスタンプで加勢する。関本はカウンターのラリアットで逆転。続くジャーマンは飯伏がダイビング・フットスタンプでカット。岡林との連係から神谷が飯伏にバックドロップ。佐々木は関本の串刺し攻撃をかわして丸め込むもカウント2。佐々木式ウラカンラナは決められず、眉山で叩きつけられる。このカバーは宮武がカット。関本がラリアット。これもカウント2止まり。ならばとジャーマンを決めてフォールを奪った。

      【試合後のコメント】
      ――前哨戦でしたが改めていかがでした?
      関本 飯伏選手とはご覧のとおりだと思うんで。やっぱ、一番気をつけなきゃいけないのは怪物的な身体能力。あれは最注意が必要ですね。あとあの、佐々木大輔選手のインサイドワークですか、それもやっぱり気をつけないと。今日はうまい具合に粉砕できましたけど、次のね、タイトルマッチではもっと気をつけていきたいと思います。まあ今日勝ってね、勝って兜の、なんだっけ? 兜の緒を締める、そういう気持ちで、最新の注意を払って臨みたいと思います。
      岡林 とにかく飯伏選手を倒したら、DDTは制覇したみたいなもんなんで。とにかく両国はね、ほんとに二人を叩き潰して、ずーっと防衛し続けると。このベルトはもう…そうですね。二人でずっと持っておきます。勝って。DDTは飯伏幸太に勝ったら、誰が来るんすか、次? いないんじゃないですかね。


      飯伏 何回も関本さんとかとやってるんですけど、まあ予想通りというか、すごすぎますね。今日もほぼ一方的というか、自分はなんとか返しても、やっぱりパワーがすごいですね。一発でやられるんで。でもこんなもんじゃない。僕のパートナーはキチ●イなんで。これ絶対、両国は必ず勝ちますよ。
      ――そのパートナーが今日かなりダメージがある?
      飯伏 そうですね。まあでも、両国までに回復させてもらって。狂いますよ、僕も。
      ――ご自身は大変な1ヵ月が始まりましたが
      飯伏 そうですね、明日から(G1クライマックスが)始まるんですけど、基本的にやっぱり何も考えずに行こうかなと思っています。

      メインイベントは坂口征夫vs入江茂弘のシングルマッチ。KUDOは本部席からこの一戦を見届ける。間合いを詰める入江に坂口はボディーブローで襲い掛かる。入江のハンマーパンチにすぐさま立ち上がった坂口はコーナーで打撃連打。ハーフダウンの入江の暗面を踏みつけていく。入江は場外エスケープ。追ってきた坂口にエルボーを打ち込む入江。坂口もミドルキックを放ってダウンさせる。坂口が入江をリングに戻す。蹴り脚を掴む入江に坂口は解除してのランニング・ニー。向かってくる入江に鋭いミドルキック。さらに腕十字を仕掛けるが、決めきれず。ならばとフロント・ネックロックでギブアップを迫る。入江は起き上がってコーナーで潰す。入江は坂口をコーナーにセット。抵抗する坂口を雪崩式ブレーンバスターで投げ捨てた。入江のテディベアをかわした坂口がスリーパー。入江は坂口の口に拳を突っ込んで阻止。坂口がバックドロップでやり返す。コーナーに乗せると串刺しランニングニーを狙うが入江が回避して自爆させると、奈落式バックドロップを放った。入江は重たいエルボーで坂口に襲い掛かる。テディベアをカウント2で返した坂口に入江はフライング・ソーセージを投下。これはカウント2。入江は「勝負だ!」と坂口にエルボー。坂口はミドルキックでやり返す。坂口がハイキックを繰り出せば、入江もビーストボンバーを振るうが、坂口が回避してスリーパー。入江はコーナーに潰して背中からキャンバスへと倒れ込む。それでも坂口が諦めず絞め続けた。坂口のスリーパーに入江は起き上がるとサンダーファイアーで突き刺す。これはカウント2。入江がラリアット。これもカウント2。自分が垂直落下式バックフリップを堪えた坂口に頭突き。坂口もハイキックでやり返してダブルダウン。向かってきた入江に坂口はハイキック。さらに神の右膝をブチ込んで勝利した。

      試合後、坂口はマイクを取る。「いろいろやらかしてしまって、すいませんでした。きっちりケジメをつけさせてもらいました。入江選手、俺とのサシの勝負受けてくれて本当にありがとうございました。強かったです。強かったけど、アナタの強さを自分の中に取り込んでます。そしてGM、自分のワガママを聞いてくださってありがとうございました。横にいる兄貴、ちょっといいかな」KUDOがリングに上がる。坂口「兄貴…いや、KUDO選手。自分なりにきっちりケジメをつけさせてもらいました。これで両国の正面、胸張ってアンタの前に立つことができるんで、首洗って待ってろよ」KUDO「坂口さん…いや、坂口選手。兄弟喧嘩っていうのは兄貴が絶対勝つんだよ」2人は睨み合う。高梨「熱い展開じゃねえか。いいね、いいね! でも今日はせっかく勝ったんだから、握手で締めようじゃねえか」2人は睨み合ったまま。高梨「…ですよね。けどな俺らには握手以上に絆の取れるあの儀式がある! 兄貴、酒盛りして……」KUDOが坂口の口を塞ぐ。坂口「兄弟喧嘩? これは戦争だよ。殺し合いだよ。両国でアンタを殺(や)ってやるよ」KUDOも坂口も別々の花道から引き揚げていった。

      スクリーンで8・23両国の一部決定カードがアナウンスされた。キング・オブ・ダーク選手権試合◎<王者>伊橋剛太vs“ハリウッド”ストーカー市川<挑戦者>、ウチコミ!presents DDT EXTREME級選手権試合◎<王者>アントーニオ本多vs未定<挑戦者>、KO-D6人タッグ選手権試合◎<王者組>石井慧介&入江茂弘&高尾蒼馬vs未定<挑戦者組>、遠藤哲哉復帰戦◎遠藤哲哉vs竹下幸之介、天龍源一郎引退ロード第15戦◎天龍源一郎&高木三四郎&赤井沙希vs石川修司&樋口和貞&里村明衣子、KO-Dタッグ選手権試合◎<王者組>関本大介&岡林裕二vs飯伏幸太&佐々木大輔<挑戦者組>、ドラマティック・ドリームマッチ◎HARASHIMAvs棚橋弘至、グッドコムアセットpresents KO-D無差別級選手権試合◎<王者>KUDOvs坂口征夫<挑戦者>。ほか数試合予定。

      【試合後のコメント】
      坂口 いろいろ会社にわがまま言ったりして、自分なりのケジメはきちんと今日つけさしてもらったと思います。なんかトーナメント制覇してから、煽りで流れたかわからないですけど、何かこう上手くいくはずの歯車が急に回らなくなりはじめた中で、それが自分の…わからないです。トーナメント獲った慢心なのか、燃え尽きじゃないですけど、そういうものなのか、それが全然わからないまま……はい。とりあえず、ひたすら練習してきて倒すと倒すと思いながら今日を迎えたんで。結果、その原因がなんだったか原因はわからないですけど、とりあえずやるべきことは自分の中で決まってるので、もう負けません。取り返しました。まあ両国で、KUDO選手は兄弟喧嘩…この間も春日部で兄弟喧嘩って言葉使ってたんですけど、まあ戦争っすよ。たとえ親兄弟だろうが、リングの上で自分の前に立てば、自分は殺りにいくだけなんで。兄弟喧嘩じゃないんです。戦争であって殺し合いです。だから両国でも、自分は生き残る事しか考えてないです。

      KUDO 殺し合い、望むところです。それが坂口さんのプロレスだし、100%の坂口さんじゃないと倒す意味ないし。こっちもスイッチ入ったんで、ぶっ倒します。以上です。

      ――復帰戦が発表されました。
      遠藤 なんかここ数年、夏になると、よく竹下とシングルしているイメージがあります。去年もビアガーデンで1試合、両国終わって埼玉ですかね? 1試合。その前の年も僕がケガした試合、ビアガーデンで試合して。なんかね、やっぱこう夏になると竹下と試合するのが、なんか、その……なんですかね? 夏の風物詩みたいな感じで。復帰戦なんでね、心配なところもありますけど、まあ4ヵ月、ただ単に欠場してたわけじゃないんで。もう結構足のトレーニングとかもできてますし、ラントレとかスタミナ系のトレーニングもできてるんで、僕の持ってる全てを竹下にぶつけて、まあ向こうももちろん全てぶつけてくると思うんで、絶対にいい試合をして、そして僕が、勝利で飾りたいと思います。
      ――ケガの具合は?
      遠藤 まだ、固定の金具が骨の中一本まだ通ってる状態で。23日ですね、7月の23日、今月抜くんですけど、両国まで1ヵ月ですね。傷口自体は1週間ぐらいで閉じるみたいで。あとは骨、金具が入ってた所が埋まるので1ヵ月かからないぐらいなんで。なんで、ちょっとギリギリかなって感じはしますけど、なんとかなると思います。なんとかします。

      竹下 両国のカードが決まりまして、遠藤哲哉選手の復帰戦の相手をさせてもらえることが決まりました。僕のカードが、両国のカードが決まるチャンスがここまで2回ぐらいありまして。1回はトーナメントで優勝すればKO-Dのタイトルへの挑戦。博多での挑戦者決定戦タッグですね。あと僕と監督(アントン)で勝ってればKO-Dタッグ挑戦。2回あったわけですね。それ2回とも自分が実力がないばかりに落としてしまいまして、もちろんそれは自分の今の実力だと思いまして、そっからまた反省して、今自分に足りないものを練習して積み上げてる段階です。ここにきて、遠藤選手と同じユニットで、元同じタッグのベルトを巻いてた2人で、復帰戦でシングルマッチするってことでね。なんかこうもちろん自分がチャンス落としてるっていうのは、自分の中では悔しい気持ちあるんですけど、なんかここに来てなんか遠藤選手のケガが完治して、両国があって、僕もチャンスを逃してて、でもここに来てこの2人が両国でシングルマッチをするっていうのは、ちょっと運命的なものを少し感じてしまいました。来るべくして来た感じがしてしまって、なんかここで何を見せるのかわかんないんですけど、まだ、さっき知ったばかりなので。でも、何か今この2人にしか見せられないものというのはHARASHIMA選手と棚橋選手の試合でも見せられない。メインの坂口選手とKUDO選手の試合でも見せられない。シングルマッチ二つで見せられない何かを、両国という舞台で見せたいと思っています。それまで、遠藤選手もケガを治して、もちろん治してベストなコンディションで来ると思いますんで、自分もグッドなベストコンディションで、その日を迎えたいと思います。

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