15日、大阪・城東区民ホールにて「KING OF DDT OSAKA 2014」がおこなわれた。鶴見亜門GMの前説では次回大阪大会として7・13東成区民センターでのユニオン(昼)、DDT(夜)のダブルヘッダー興行が発表された。また、4月13日に大阪・ボディメーカーコロシアムで開催された松井幸則レフェリー20周年記念大会のDVD(限定版)がこの日から発売されたことも告知した。
第1試合は石井慧介&高尾蒼馬vsケニー・オメガ&佐々木大輔のタッグマッチ。先発はケニーと石井。試合が動いたのは佐々木vs石井の顔合わせになってから。アームホイップを決めた佐々木がロープに走ったところ、控えに回っていた高尾がエプロンから佐々木の背中にキックを浴びせる。すかさず佐々木を羽交い絞めにして石井がフロント・ハイキックを放つが、かわされて同士打ち。石井と高尾がリング下に落ちたところで佐々木がトペ・スイシーダを放ったが、ロープに間を潜り抜けようとしたところで、高尾がリング下から持ち出した金ダライで打ち据える。さらに場外でケニーにも一撃。リングに戻ると、石井と高尾は佐々木に集中攻撃を浴びせる。ローンバトルが続いた佐々木だが、何とか耐え抜いてケニーにタッチ。反撃に転じたケニーだが、石井はDDTでケニーの攻撃を断ち切り、高尾がミサイルキックを決める。ケニーと高尾はエルボーの打ち合いを繰り広げる。ケニーはスパインバスターを決めたところで佐々木にタッチ。佐々木はコーナートップからのダイビング・ラリアットを高尾に決めるが、チームドリフはコンビネーションで対抗。するとゴールデン☆ストームライダーズも、ケニーが佐々木に合図を出しての連係を決めていく。佐々木の頭越しに延髄斬りを石井に打ち込んだケニー。さらにダブルのトラースキックをヒットさせ、ケニーが高尾をカナディアン・バックブリーカーの体勢に担ぎ上げる。そこに佐々木がコーナー最上段からエルボーを合わせるフリーダム・コールへ。そのままケニーが丸め込むようにカバーすると、3カウントが入った。
第2試合は塩田英樹&高木三四郎&伊橋剛太vsMIKAMI&坂口征夫&遠藤哲哉&中澤マイケルの3対4ハンディキャップタッグマッチ。当初、「塩田軍vsDDT正規軍」と銘打たれていたが、先に入場した高木によると、塩田が新ユニットどころか、新団体を旗揚げしたいという。そこで「塩田英樹新団体旗揚げ査定試合」に変更することに。とりあえず、その真偽を問いただそうと塩田を呼び込んでところ、流れたのは某老舗団体がオープニングで使用している『スコア』。リングに上がった塩田に「団体名は決まってるのか?」と尋ねたところ、塩田の口から出たのは「塩日本プロレス」。これには大慌ての高木。その後の会話があまりにも危なく、いきなりマイケルと遠藤が襲い掛かって、試合開始のゴングが鳴らされて難を逃れた。伊橋と遠藤がリング中央でエルボーの打ち合い。伊橋のドロップキックに遠藤は大きく吹っ飛んだ。高木は遠藤にサーフボードストレッチ、伊橋はサッカーボールキック。塩田は某団体を意識してストロングスタイルで応戦。遠藤にブレーンバスターからカバーにいき、そのままアームロックを決める。しかし腕をつかんでいるだけに見えて、コーナーに控える高木から「それ、決まってるのか?」と声が飛ぶ。そんなことお構いなしに腕をつかんでいる塩田。ロープに逃げられると、高木とのクロスラインを決めた。リング中央でチョップを打ち合う高木と遠藤。遠藤は高木のチョップをかわして逆さ押さえ込みを仕掛けるがカウント2。MIKAMIは高木をコーナーに追い込んで攻撃を見舞い、マイケルは高木のチョップを浴びると「熱くなってきたぜ」「火照ってきたぜ」と左右のヒザに着けていたサポータをずり下ろす。さらにアンダータイツ姿になって、ロープに飛ばされた反動を利用してのフライング・ダブルチョップを決めるとコーナーに上る。しかしここは高木がドロップキックでエプロンに落とし、ぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターへ。伊橋もレッグラリアットで追撃。しかし続いて放ったランニング・ボディープレスはかわされてしまった。ここでリング内は塩田vs坂口に。坂口のミドルキックの蹴り足をキャッチした塩田はドラゴンスクリューからアキレス腱固め。あっさりロープに手を伸ばした坂口がコーナーを背に座った状態になると、塩田は「たっぎてきたぜ!」と大きく体を反らせてから、シオイェを放つ。さらに坂口をマットに叩きつけるとコーナー最上段へ。「愛してま~す!」と叫んでから、シオフライフローを放ったもののかわされて自爆。遠藤に抱えられ、コーナーのトップロープに体を乗せられた塩田。そこに坂口が走り込んでヒザ蹴りを決めると、リング中央で腰を落とした状態のところにPKを放つ。そのままカバーすると3カウントが数えられた。
第3試合はアントーニオ本多vs入江茂弘のトーナメント2回戦。序盤から入江茂弘のパワーに押されるアントン。ショルダーアタックで吹っ飛ばされたところでリング下にエスケープすると、入江が追ってきた。場外戦でも優位に立っていた入江だが、アントンは入江の右腕を鉄柱に打ちつけて攻守逆転に成功。リングに戻ってからも入江の腕に攻撃を集中させる。踏みつけ、叩きつけ、ねじり上げ、絞め上げ…手を変え品を変え、入江の動きを封じながら右腕を攻撃するアントン。会場には何度も入江の悲鳴が響き渡った。入江は起死回生のバックフリップを狙ってアントンを肩に担ぎ上げたが、アントンはスリーパーに切り返していく。パワースラムで反撃の糸口を手繰り寄せた入江は、串刺しラリアット、大きくジャンプして放つブレーンバスターを決める。アントンは卍固めを狙ったものの、入江は足をフックされる前に必死にロープに逃げた。それでもアントンはバイオニックエルボーを決め、コーナー2段目からダイビング・フィストドロップを落とす。入江はこれを両足を立ててカット。アントンが不用意にロープに走ったところでブラックホールスラムを決めた入江。これで一気に攻め立てるかと思われたが、フライング・ソーセージをかわされて、アームロックでギブアップを迫られる。腕を決められながらも、そのまま肩口に乗せて立ち上がった入江。そのまま後方に倒れ込んで、バックドロップ気味に叩きつける。それでもアントンは入江が放ってきたビーストボンバーの右腕をエルボーで打ち抜き、フックを連発で叩き込んでいく。入江もエルボーで返していく。ここまで来ると、意地のぶつかり合い。最後はどんなに痛めつけられても立ち上がってきた入江が、走り込んでのビーストボンバーを決めてアントンをマットに沈めて、準決勝一番乗りを決めた。
【試合後のコメント】
アントン 昨日、ヤス・ウラノさん戦で110%ぐらいの力を出し切ったんですね。そして今日、125%ぐらいの力を出したんですよ。でも、ダメでした。この二つの闘いで、普段、自分の限界というものを自分で設定して、それを超える瞬間を試合中に見つける経験っていうのは、何かこう、インパクトがありまして。それは非常に変な言葉ですが、気持ちいい体験だったんで。今、負けた直後は悔いが残るとか、悔しいとかというのは不思議と出てこない。幾日かたって、たぶん次の後楽園で続きのトーナメントを闘う仲間達の姿を見たら、俺がそこにいたかったなと思うと思います。その時に感じる悔しさが、また自分の次につながればいいし、それにはまだまだ努力が必要ですね。頑張らなきゃいけないなと思います。いやぁ、でももう限界です。最近、限界の闘いが続きすぎて、悔いがないんです。これ、危険な兆候ですかね? ひょっとしたら頭を打って、そんな気持ちになってるのかもしれないですけど、今の素直な気持ちはそうですね。応援してくださった人がもしいるとしたらですね、ごめんなさい、勝てませんでした。次、闘うときは、あなたのために勝ちます。
第4試合はKUDOvs松永智充のトーナメント2回戦。序盤は徹底してグラウンドに持ち込んでヘッドロックを決めにいった松永。しかしロープ際でのキチンシンクを浴びてリング下にエスケープ。それを追ったKUDOは、硬いフロアの上へボディースラムで叩きつけた。リングに戻るとサーフボードストレッチ、ボディーへ倒立してからのダブル・ニードロップと、ゆっくりしたペースで攻め立てていくKUDO。松永はカウンターのヒザ蹴りを決めると、KUDOの首に攻撃の照準を絞り、パイルドライバーでマットに突き刺した。さらに首4の字で絞め上げていく。KUDOも反撃に転じるが、スワンダイブ式の攻撃を狙ったところで足を滑らせてしまう。それでもミドルキックを連続で放っていくが、エプロンに立ったところでアックスボンバーを浴びて、リング下に突き落とされる。ここで松永はエプロンでのパイルドライバーを決める。そしてリングに戻るとSTF。サードロープに手を伸ばそうとすると、その腕も絡め取る。それでも必死にロープに逃れたKUDO。松永はバックドロップ、串刺しフォアアームから後ろ向きにKUDOをコーナーに押し上げて雪崩式でリバース・ブレーンバスター。これが垂直落下で決まった。しかしカウント3は奪えず。KUDOは松永がラリアットを放ってきたところ、蹴りで右腕を迎撃。そして片ヒザを着く松永の側頭部を蹴りで打ち抜いていく。それでも松永は倒れず。立ち上がってKUDOとエルボーの打ち合いを繰り広げる。KUDOのミドルキックに耐え抜いた松永は、バックドロップ、ダブルアーム式ドリル・ア・ホール・パイルドライバー。それでもKUDOは3カウントを許さない。逆にバックスピンキックを叩き込み、コーナーに脚を引っかけて宙吊りになった松永に地獄の断頭台を見舞う。そしてバックスピンキック、コーナートップからのダイブしてのダブル・ニードロップを決めて、粘る松永を振り切って準決勝進出を決めた。
【試合後のコメント】
松永 負けちゃいましたね。ただ、前向きに考えるんだったら、今までの自分よりも確実に、その上のステージにはいったなと。だから、これから、そのステージにとどまるのか、下に戻るのか、上に行くのかは自分次第だと思うんで、僕は上を狙っていきたいと思います。KUDOさんとは普段、結構、仲良く接してもらって、シングルをやるのは2回目で、あんまり試合したことないから、プライベートでも結構バカにしてたんですけど、これからはそういう態度を改めなけりゃと思います。それで、これからまた一歩ずつ、一日ずつまた一生懸命練習して、また上にいきます。ただやっぱり、予選の遠藤、昨日のケニーに勝ったのに今日勝てなかったのは、自分の中で申し分けないなと思います。いやぁ、新たなステージって凄いなって。もっと上のステージに行きたいなって。
第5試合はHARASHIMA&ヤス・ウラノ&彰人vs男色ディーノ&大石真翔&HAYATAの6人タッグマッチ。前夜、トーナメント1回戦で敗れ、腑抜けになってしまったディーノを元気付けようと、大石は大阪イチの美青年であるHAYATAをパートナーに呼び寄せた。さらに対戦相手にもDDTイチの美青年(彰人)が…。大石によると、HARASHIMAも美青年枠に入るとのことで、スマイルスカッシュに協力してもらって、“美青年プロレス”をおこなうという。ディーノには状況がよく把握できないまま、HAYATAと彰人の先発で試合開始のゴングが鳴らされた。目の前で美青年による攻防が繰り広げられ、大石に「ほら、お尻」「アッ、股間が…」などと言葉を発せられることで、次第に生気を取り戻したディーノは、HAYATAからタッチを受けると、彰人をグラウンドに引き込んでバックから攻め立てる。彰人、HARASHIMAに加え、HAYATAに対しても、お尻や股間へのソフトタッチを繰り広げるディーノだが、ヤスに対してだけは、ハードな攻撃を繰り出していく。カットに飛び込んできたヤスをトップロープ越しに場外に落として、HARASHIMAにナイトメアを決めたディーノ。それでもHARASHIMAは、HAYATAと一進一退の攻防を展開。そしてHAYATAに蒼魔刀を狙ったところでディーノと大石がリングに飛び込んできて3Dを決める。ここで大石がディーノにさらに力を振り絞ってもらおうと、お尻をさらすが、ディーノは「もう見飽きた」と元気が出ない。そこで、ほかに出してくれる人はいないか…と探したところ、いた! そのやり取りを見ていたHAYATAだが拒否。そこでディーノと大石はHAYATAに3Dを決めてコスチュームに手を掛けた。しかし、ここはHARASHIMAが攻撃を仕掛けたことで、未遂に終わる。ディーノと大石を場外に落として、HAYATAとヤスが通常の試合を繰り広げる。リングに戻ってきた大石がスイングDDTからデルフィンクラッチを決めるも、カウント2で返される。ここでディーノがヤスのバックに回り、「俺ごと掘れ!」。一瞬、戸惑いを見せたHAYATAだったが、その言葉通り、ディーノの背後からアタック。その勢いでコーナーに飛ばされて返ってきたヤスにミラクルエクスタシーを決めた大石だが、これも決め手にならず。乱戦の中で彰人にリップロックを決めたディーノ。HAYATAにウラノを羽交い絞めにするよう指示。そしてリップロックを放ったが、ヤスを押し退けてHAYATAに決めた。これにヤスが怒ってディーノを攻撃。この間に彰人が大石に投げ捨てジャーマンを決め、続いてヤスがツームストーン・パイルドライバー。そのままカバーすると3カウント。この結果、いつでもどこでも挑戦権が大石からヤスに移動した。挑戦権移動がアナウンスされ、亜門GMから渡されてようやく事の次第を理解したヤス。マイクを掴むと「あまりにも予想外の出来事で、今、HARASHIMA君に挑戦するとか全く思わなくて、どうしたらいいんだろ? (いつでもどこでも挑戦権は)もう一つあるんで。もう1個の出方によっては、僕がHARASHIMA君に挑戦することもあるんで。それまでは、そのもう一つの(挑戦権を持っている)、ササダンゴ・マシンが変なところで挑戦してこないように、抑止力としてこれを大事に持っていきたいと思います。まぁ、いずれにせよ、両国のメインは、僕かHARASHIMA君、2人のうちどっちかが立つということで頑張ろう!」と、HARASHIMAと握手を交わしてリングを下りた。
セミファイナルは飯伏幸太vsマサ高梨のトーナメント2回戦。あとから入場してくるはずの高梨は、テーマ曲が鳴ってもなかなか姿を見せず。坂口とKUDOに追いやられる形でアリーナに姿を見せた高梨だったが「いやだ!」と叫び、リングに上がろうとしない。渋々、リングに入ったところで飯伏が握手を求める。差し出された右手を握り返した高梨。奇襲を仕掛けようとしたものの、飯伏が視線を逸らさないので襲い掛かることができぬまま、試合開始のゴング。しかし、飯伏と組み合うとしない。上半身をロープの外に出して逃げるそぶりを見せる。さらにリング下で飯伏を牽制する。それでも飯伏が視線を逸らせたスキに素早くリングに入った高梨は、丸め込みで3カウントを狙うも、飯伏にカウント2でクリアされる。さらにタカタニックを狙ったが、これも防がれた。意を決して攻撃に出た高梨だったが、カウンターのキックを浴びてダウン。キャメルクラッチで締め上げられ、ボディースラムでマットに叩きつけられた。それでも飯伏の左腕をトップロープに打ちつけてダメージを与えると、左腕に攻撃を集中。ストンピングやアームロック、アームブリーカーなどで攻め立てる。飯伏は2度目にアームブリーカーにきたところをスリーパーで切り返す。しかし高梨はコルバタで飯伏をグラウンドに引き込むと腕十字へ。飯伏はパワースラムを決めると、セカンドロープに飛び乗ってのムーンサルト・プレス。しかし高梨も飯伏が狙ったその場跳びムーンサルト・プレスをエビに丸め込むなど、入場時のそぶりとは異なり、勝負を捨てない。タカタニックを放ってきたところを踏ん張って不発に終わらせた飯伏は、強引なラリアットからドラゴン・スープレックスホールド。これをカウント2でクリアした高梨は腕十字に持ち込む。体を起こし、上からエルボーを叩き込んで腕十字から逃れた飯伏。さらに上半身を起こしてエルボーを叩き込んでいくが、高梨はつかんだ左腕を離さない。何とか振りほどこうとした飯伏に対し、高梨は丸め込みで3カウントを狙っていく。しかし、いずれもカウント2止まり。高梨がロープに走って帰ってくるところに、カウンターのハイキックを叩き込んだ飯伏は、頭上高く持ち上げてシットダウン・ラストライド。そのままガッチリ固めてフォールを奪い、準決勝進出を決めた。
メインイベントは木高イサミvs竹下幸之介のトーナメント2回戦。序盤、いきなりタッチダウンを狙った竹下幸之介だが、突き飛ばされて不発に終わる。するとイサミもタッチダウンを仕掛ける。だが、これも不発。その後、静かな展開に。竹下はどの場跳びムーンサルトプレスなどの空中技を織り交ぜて攻め立てて、徐々にペースを奪うも、イサミは場外戦に持ち込んで一気に逆転を狙う。しかし竹下は、イスに座らせたイサミに対し、走り込んでのビッグブーツを放ち、イサミにペースをつかませない。ならばとイサミは戦場をステージ上に移し、そこから観客席めがけてブレーンバスターで投げ捨てようとする。それを察知して体を入れ替えた竹下だったが、イサミはステージのフロアへブレーンバスターを放った。そして一足先にリングに戻る。カウント20寸前でリングに滑り込んだ竹下に対し、イサミは鉄柱を利用しての足4の字を皮切りに、竹下の足に攻撃を集中させていく。セカンドロープに絡めたところへドロップキックを叩き込み、アキレス腱固めで締め上げる。さらにリバース・インディアンデスロックから弓矢固め。ハイアングルのバックドロップを返した竹下は、ニーアッパーからハーフハッチで反撃に転じるも、ドロップキックをかわされてサソリ固めを決められる。ガッチリ腰を落とされたが、プッシュアップから飛び跳ねてロープに逃れた竹下。このあたりから、一進一退の展開に。イサミが相手がロープに走ったのを追いかけてのフロント・ハイキックを決めると、竹下も同じ技を返す。エルボーの打ち合いを竹下が最後にエルボースマッシュで打ち勝つも、場外に落とされてトペを浴びる。リングに戻って、イサミのボディーブローを浴びた竹下だが、カウンターのドロップキックからジャーマンを決め、イサミが放ってきた勇脚・斬をかわして再びジャーマン。イサミは竹下が放ってきたタッチダウンを、相手の体をガッチリつかんで押し潰すと、逆にタッチダウンを決める。そして垂直落下式ブレーンバスター。竹下もパワーボムの体勢に持ち上げたイサミを後方に放り投げ、着地して振り向いたところにラリアットを決めると、フラップジャックでイサミの顔面をコーナーマットに叩きつける。そして串刺しでビッグブーツを決めるが、イサミも同じ技を返す。竹下をコーナーに上げて雪崩式の攻撃を狙ったイサミだが、竹下はヘッドバットで叩き落す。それでもイサミは下から勇脚を放って竹下の動きを止めると、雪崩式ブレーンバスター。しかし後方に叩きつけるのではなく、そのままコーナーマットに垂直に突き刺した。あのエル・ジェネリコのBrainbasutaaaaahhhhh!!!!!を決めてカバーすると3カウントが数えられ、イサミが準決勝最後のイスを引き寄せた。
試合後、亜門GMがリング上へ。マイクを手にして言葉を発しようとしたが、イサミは「ちょっと待ってください」とそれを遮って、「あんまり竹下とは会話がないんですよ。特に彼がグーンと来てるときも、今ユニオンはまた違う形で歩んでいるので。正直なところ、シングルでやるまでは、彼がなぜ“ザ・フューチャー”とかいわれるのかわからなかったんですけど、シングルでやってわかりました。君は素晴らしい!」と竹下と握手を交わした。イサミの持っていたマイクを奪った竹下は、「イサミさん、こうなったらイサミさんに優勝してもらって、両国のメインに立ってもらって、(KO-D無差別級の)チャンピオンになったら、ぜひ僕に挑戦させてください」と返した。これを受けたイサミは、「一昨日までは正直言って自信ありませんでした。昨日の坂口征夫、そして今日の竹下幸之介が僕に自信をくれました。それはキッチリ返します。ありがとうございました」と返し、引き揚げていく竹下の後ろ姿を見送った。改めて準決勝に勝ち上がった4選手をリングに招き入れた亜門GM。そして組み合わせ公開抽選会へ。各選手が箱に入ったボールを取り出し、緑のボールを引いた選手同士が準決勝第1試合で、黄色のボールを引いた選手同士が字準決勝第2試合で闘うシステム。まずはイサミが黄色のボールを引き、続いてKUDOが緑のボールを引く。そして飯伏が黄色のボールを引いて、まず飯伏vsイサミが決定。残った緑のボールを入江が引いて、KUDOvs入江が決まった。その後、各選手が準決勝へ向けての意気込みを語る。KUDO「もう、ここまで来たら誰が相手でもキツイのはわかってるんで、先のこと考えずに一戦一戦集中して、必ず両国のメインに立ちます」入江「自分が3人に勝って、絶対に優勝してみせます」飯伏「優勝します。頑張ります」イサミ「飯伏さん、優勝するってことは、そんなに簡単に俺に勝てるとでも? オイ、後楽園ホールでは花火は使えないんだぞ。あのときの二の舞には、あの惨劇の二の舞には、もうならねぇよ。でもね、楽しみです」そして闘う者同士、にらみ合ってリングを下りた。
【試合後のコメント】
竹下 僕のKING OF DDT 2014は終わってしまいました。あぁ、ほんとに今年は口だけじゃなくて、両国のメインをほんとに、ほんとに狙ってました。誰よりもその気持ちは、今回の出場者の中で持ってたつもりなんですけど、それでも2回戦で負けて後楽園にもいけなかった。気持ちで負けていたのかなと。力を出し切れなかったのでなくて、自分の持ってる力を出し切っての完全な3カウントだったので、言い訳は何もありません。また両国まで2カ月あるんで、対戦カードはどんな相手になるかわかんないですけど、両国は必ず来るんで。両国までステップアップ、レベルアップしてスケールの大きい竹下幸之介で両国のリングに立ちたいと思います。
高梨 見たか、見事に決勝トーナメント進出。これがKUDOの実力だ。オイ、松永、どんなにお前が攻め込んできて、確かにお前は凄いよ、何度もダメだと思ったよ。でもな、リングに最後に立ってたのはKUDOなんだよ。そしてトーナメント(準決勝)ではな、入江? あいつは確かにDDTではとんでもないタフな野郎だよ。とんでもない攻撃をしてくるよ。でもな、どんな攻撃を受けてもな、最終的にリングの中央に立ってるのはKUDOなんだよ。そして反対ブロック、飯伏とイサミ…どっちが上がってきても最高のシチュエーションじゃねぇか。俺と坂口の敵はKUDOがとるからな。俺からは以上だ!
KUDO ほんとキツイ試合でしたね。でも今、俺もダメージあるけど、このトーナメントの残ってる人間は、みんなダメージか抱えてると思うんで、弱音は吐けない。後楽園までに万全に体調を整えて、1日2試合、勝ち抜いて、必ず両国のメインに立ちます。
――松永選手と闘ってみての印象は?
KUDO 強かったです。僕はやっぱり細いんで、あれだけパワーのある選手は久しぶりなんで、すべての技がキツかったですね。でも今日、次に入江とやることが決まりましたけど、予行演習にはなりましたね。パワーファイターの対策を練りたいと思います。
――松永選手も首を徹底して狙ってくるなど技巧派の一面を押し出してきましたが…。
KUDO 基本は技巧派だと思うんですけど、やっぱり地力があるんで。一瞬で持っていかれる部分があるんで。ほんとキツかったですね。でも、結果残したんで。次、必ず勝ちます。
入江 見てください、これ、緑色の(ボールを)引いてしまいましたよ(ニコニコ)。緑色、めっちゃ好きなんです。で、これを引いて、まずKUDOさんと闘うことになりまして、まずKUDOさん倒して、次どっちが来るかわかんないですけど、イサミさんも飯伏さんも倒して、僕が絶対に両国のメインに立ちます。僕、去年の両国では、チャンピオンが僕で、挑戦者がHARASHIMAさんで。今回は、たぶんHARASHIMAさんがチャンピオンだと思うんで、両国で立場が換わっても、同じ2人でメインイベントをやって、そこで勝ってベルトを獲って、両国での試合をいい思い出にしたいです。
イサミ いやぁ、でもほんと、正直言って、自信はなかったんですよ。でもやっぱり、1回戦で坂口征夫、そして今日、竹下幸之介とやって全く違うタイプのレスラーがDDTにこんなにいるんですよ。スゲェなぁと思って。悔しいかなユニオンは負けてますね。もっともっと頑張んないと。自信はなかったけど、ツータイプの強い2人とやれて勝ったことで見えましたね、両国が。でも悔しさ半分、うれしさ半分ってとこですね。DDTの凄さを知った感じです、だからこそ、もっともっと爆発させないとね。ユニオンプロレスをもっともっと広めていかないと。そのために自分のできることは何かって? まずは両国でしょ。それが第一前提ですよ。次にベルトを獲ること。まずはこのトーナメント優勝します。それぐらいユニオンも俺も強いです。まだまだ負けないです。
――7月には大阪でDDTとユニオンのブランド勝負(昼夜興行)が待ってます。
イサミ そうですね。確かにあるんですよね。ブランド勝負といいうよりも、今は会社が違うとはいえ、どうしてもユニオンはDDTの下っていう、一般の認識はそうだと思うんで、あらゆる面でもっともっと前に出ていかないと。そういう面でも今日のお客さんの盛り上がり方とか見てて悔しい思いをしましたね。次、大阪でやるときは、もっともっと負けないぐらい盛り上げたいと思います。
――試合でタッチダウンやBrainbasutaaaaahhhhh!!!!!を出したのは思い付きですか? それとも前から考えていたとか?
イサミ 思いつきですね。タッチダウンは完全に思いつきです。やったら面白いかなぁと思って。でもBrainbustaaaaahhhhh!!!!!は、昨日、竹下の試合をしっかり見させてもらて、僕が経験したエル・ジェネリコという選手と似てるなと思って。リスペクトしてるんだろうなぁと思って。僕もリスペクトしてるからこそ。それは竹下に対しても、エル・ジェネリコに対しても。もう、あれしかないって。思いつきと両方で出しました。
――イサミ選手にとって、飯伏選手はどういう存在ですか?
イサミ 危ない人です。危ない人とっていうのは、裏返せば楽しい人ってことですよ。キレて怒ったりもするし、何気ない顔してあんな恐しいことするし。ありとあらゆる人間の感情の起伏とポテンシャルをみんな持ってるんですよ、飯伏幸太って。プロレスを超えてるんですよ。リング内外で、人間を全部出していく。それがプロレスラー飯伏幸太だと思ってるんで、楽しみです。その人と後楽園でシングルできるんですよ。超楽しいじゃないですか。まぁ、あとは自分の持てるもの全部出してぶつかるだけです。
飯伏 高梨さんは動きが読めないんで。いつもその瞬間瞬間で丸め込みとか。危なかったですけど、押し切りましたね。
――最初は逃げ回ってましたけど。
飯伏 今、思えば作戦だったのかなとは思いますけど、あの時はほんとにビビッてんのかなと。久しぶり(の対戦)すぎて、わかんなかったですね。
――準決勝の相手がイサミ選手に決まりました。
飯伏 楽しみではありますね。イサミさんとたぶん最後にシングルマッチをやったのは、ハードヒットじゃないですかね? そのときは自分が勝ってるんですけど、そのときとはまた違うし。そのときはまだデスマッチもほとんどやってないときだし、どうなるかわかんないです。
――「花火は持ち込めないぞ」って挑発されてましたけど。
飯伏 でも、どうなるかわかんないです。後楽園ホールでした? 火はダメなんですか? じゃあ、火じゃない何かを…。
――イサミ選手に勝ったとして、その次の試合に関しては?
飯伏 入江かKUDOさんですよね? どっちもやったことありますけど、どっちも勝ったり負けたりしてるんで、これもわからないですね。でも、何とかなるんじゃないかなと思います。もう、勢いでいきますよ、勢いで。



