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27回 社長レスラーと団体オーナー③

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    • 昨今は座長システムが崩れてしまって、オーナーと現場が分かれる事例が増えつつある。会社はオーナーの打ち出す方向性や戦略が基本は絶対だからね。かつてある団体の社長レスラーがギャラについて「安い」と言った選手たちに「だったら君が社長をやればいい」と告げたらしいんだけど全く同じことで、その方針が嫌ならその選手がお金を出して社長をやればいいとなってしまう。

      今のDDTというのは俺様の思想や考えが反映されていて、これに同調する人たちが集まって成立している。これは俺様が社長レスラーでありオーナーだからできることなんだけど、オーナーと現場が分かれているからこそ、オーナーのスタンスやどういう人物なのかというのがひじょうに重要になってくる。最近は投資家のような会社を商品としてしか見ていないオーナーもいるわけで、そういう人がなってしまうとプロレスというジャンルは成立しなくなるんじゃないかな。

      俺様はずっと携わってきたからわかるんだけど、ハッキリ言ってプロレスはデタラメな世界。こんな世界は一般に認知されないだろうし、認知される必要もないし、デタラメのままでいいと思う。もともとファンタジー、ファジーなものを売りにしているんだし、もちろん最低限のコンプライアンスは必要だけど、一般の上場企業が求めるコンプライアンスまで当てはめることはナンセンスだろう。そもそも、そういうジャンルではないからね。

      お客さんもオーナーの方針に「こんなの見たくない!」って拒絶反応を示すことだってあるんだろうけど、そうなってしまった原因がもちろんあるわけで、だったらもっともっと応援すればいいじゃんって思ってしまう。DDTも一番に考えるべきはお客さんに楽しんでもらう、満足してもらうことだからね。自分のやりたいことを殺してでも来ているお客さんを満足させることに特化していかないと興行会社としては成り立たないんだ。これをやりたい、あれをやりたいとオーナーが主張しちゃダメなんだよ。それってファンがオーナーをやっているようなものだろう。自分の見たいものを実現させるんじゃなくて、みんなが見たいものをやらなきゃいけないんだ。でもオーナーにしたら「俺の団体なんだから」「俺がお金を出しているんだから」ってなるんだろうけど、そんなのプロレス界の発展にもならないし、プロレス界を良くしていこうという思想もない。

      一昔前は社長レスラーで団体がうまく回っていたけど、今後は投資型のオーナーが出てくるだろうし、オーナーの考えるコンセプトを強要される場合も出てくるだろう。俺様が業界に対して言いたいことは、自分たちが困っているからと言って目先のエサに飛びつくと、自分たちのやりたいことさえもできなくなってしまうということだね。必要不可欠なものを受け入れるにはリスクが伴うから、気をつけていくべきだろう。DDTもある日突然、オーナーが代わって「マンモス半田君をエースにします」と言い出す可能性だってあるわけだから。ま、みんな辞めるんだろうけど。(この項終わり)

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