5月25日、東京・市ヶ谷チョコレート広場にておこなわれた我闘雲舞『Gatoh-Move Japan Tour・42』にて、遠藤哲哉がいつでもどこでも挑戦権保持者の帯広さやかとシングルマッチで対戦した。この日、DDT5・19横浜大会で遠藤に挑戦権を奪還するよう厳命した鶴見亜門GMも視察のために来場。イギリス遠征のため欠場中のさくらえみから依頼されたという前説をおこない、これまでの経緯を説明した上で「なんとしてでも遠藤に獲り返していただきたい」と訴えた。選手入場式では選手を代表して帯広が「いつでもどこでも挑戦権を手にしています。その挑戦権を懸けて遠藤選手とシングルマッチをやらせていただくんですけど、そのほかに自分は考えなくてはいけないことがありました。来月の板橋大会で自分は怨霊選手、小仲=ペールワン選手と怪奇派3WAYマッチが決まってしまいました。自分はこのお二人に立ち向かうために地獄突きを日々練習しているんですけど、遠藤さんにノド元がえぐれるぐらい地獄突きを発揮したい」と挨拶。
第1試合(10分1本勝負)になると先入場した遠藤を帯広が入場するなり襲い掛かって試合スタート。スナップメイヤーやチョップ連打でペースを掴もうとするが、窓枠からのボディーアタックをキャッチされるやストマックブロックでダウン。遠藤がスリーパーやボディースラム、サーフボードストレッチで猛攻に出る。帯広は遠藤をDDTでマットに突き刺して地獄突きを繰り出したが、これは回避されてしまう。遠藤もジャンピングエルボーで盛り返すもカウント2止まり。遠藤のその場跳びムーンサルトをかわした帯広が窓枠からのミサイルキック。さらに丸め込んでいくが、これでフォールが奪えないと帯広は狂ったように地獄突きを繰り出す。窓枠外の本部席から見ていた亜門GMもこれには心配顔。それでも狂ったように地獄突きを出す帯広は傍に来たレフェリーのマサ高梨にも地獄突きを繰り出してしまう。高梨は反則を取ろうとするも、反則ではいつでもどこでも挑戦権が移動しないとあって、亜門GMが試合を続行させようとする。帯広はダウンしている遠藤を丸め込んだが、高梨レフェリーはダメージから低速カウントに。亜門GMが高梨レフェリーに「どうなってんだよ!」と窓枠から場内に身を乗り出して問い詰めていると、その前にいた遠藤に帯広が地獄突きを繰り出す。しかし遠藤がこれをかわすと帯広の地獄突きは亜門GMに一直線。地獄突きを食らった亜門GMがたまらずゴングを要請し、亜門ストップで帯広が反則負けに(6分55秒)。遠藤が勝利したものの反則裁定でいつでもどこでも挑戦権の移動は認められず、奪還には失敗した。
大会後の座談会にて。
帯広 帯広は反省しているのです。せっかくチーム遠藤として遠藤さんと仲良くなって、遠藤さんといつでもどこでも挑戦権を懸けてシングルマッチをやったのに、次の板橋大会のこともあったし、頭に血がのぼり過ぎてしまって、遠藤さんへの地獄突きが止まらなくなってしまった。さらに高梨さんも敵だと思って地獄突いてしまった。亜門さんにも最後地獄突いてしまって、反省しているのです。ま、反省しているのは置いといて今日は6月2日の市ヶ谷大会のカードを決定できる権限をさくらさんからお預かりしています! 決断2秒で素早く決定します。
遠藤 今日はチーム遠藤、一緒にタッグ組んでいる帯広さんとシングルマッチで結果的に勝利したんですけど、いつどこ挑戦権を奪い返すことはできませんでした。ま、これに懲りずにまたガトムーに参戦して帯広さん、一緒にチーム組みましょう。
亜門 待て待て! チーム組んだら獲り戻せないだろう! なんでオマエが今日参戦したのかわかってんの!?
遠藤 でも、ゴング鳴らしたのはアナタでしょう。
亜門 あれはダメだろう、さすがに。そんなにオマエらがチーム組みたいなら6月2日、ウチの新木場大会でオマエらチーム組めよ。イギリス行っているさくらえみも加えて3人で参戦しろ。オマエは当てにしないから。対戦相手はさくらえみ以上におとなげなくて腹黒い男を用意するよ。高木三四郎、大鷲透、平田一喜組でどうだ? それでいつでもどこでも挑戦権を絶対獲り返してやるから! 帯広、オマエ権限あるんだよな。このオファー受けるか、どっちなんだよ。
帯広 もちろん決断2秒でよろしくお願い致します。
亜門 遠藤もわかったな。
遠藤 いや、さくらさんの判断が…。
亜門 オマエどこの所属なんだよ! DDT所属だろうがっ!!
こうしてDDT6・2新木場大会(昼)での高木三四郎&大鷲透&平田一喜vsさくらえみ&帯広さやか&遠藤哲哉の6人タッグマッチが決定。さらに今大会に出場していた松本浩代が「私も帯広からいつでもどこでも挑戦権を奪いたい!」と我闘雲舞6・2市ヶ谷大会(夜)での帯広との対戦を迫ると、帯広は「お昼のDDTさんでチーム遠藤として遠藤さん、さくらさんとタッグを組んでいつでもどこでも挑戦権を守り抜く。夜も3人で組んで守り抜きたい」と話す。これに亜門GMが「ちょっと! 遠藤はウチの所属なんだから、そういうことは俺を通してもらわないと…」とクレーム。遠藤が「形だけ」と小声でつぶやくと、亜門GMが「形だけとか言うんじゃねえよ!」と突っ込み、帯広の「遠藤さんを市ヶ谷大会に貸してください」とのオファーに「どうぞ」と即決した。最後は米山香織が「亜門はモジャ人間♪ メアドは家族の名前♪」という歌を亜門GMに捧げていた。
【試合後のコメント】
――結果、反則裁定でしたが。
帯広 6月5日の板橋で怪奇派3WAYという形で怨霊選手、小仲選手との3WAYだったので、そこに焦点を合わせすぎたのかなと。挑戦権を守り抜く以上に先のことを見すぎてしまったのが熱くなってしまった原因。それは反省なんですけど、私が(いつでもどこでも挑戦権を)持ち続けることで6月2日のDDTさんにチーム遠藤として遠藤さん、さくらさんとともに闘うことができるので、そこで守り抜いていきたい。
遠藤 地獄突きを何回か食らいましたけど、試合中にテンションが上がり過ぎて楽しくなってしまうのもわかります。楽しくなっちゃうと訳わかんないことやっちゃいますよね。自分も「挑戦権獲り返せ」と言われてやっていましたけど、こっちに来て楽しくなっちゃって。
帯広 我闘雲舞に染まってきましたか。
遠藤 楽しければいいや。
帯広 ありがとうございます。継続で参戦していただければ、昼も守り抜いて夜は市ヶ谷で守り抜きましょう!
遠藤 はい!
帯広 よろしくお願いします!
遠藤 よろしくお願いします!
――遠藤選手はDDTの所属…。
帯広 所属は違えども、この挑戦権が私たちの気持ちを一つにしているので、この気持ちを大切に成長していければなと思います。
――帯広選手はもちろんKO-D無差別級王座挑戦も考えていますか。
帯広 どこで使うかは師匠のさくらさんと話し合った上で、私の意見として使います。
遠藤 さくらさんも言ってましたけど、これを持っていると色々いいことがあるんで。
――遠藤選手はDDTの所属…。
遠藤 僕はDDTの所属ですけど、団体は違えど楽しくやっていければいいです。