メインイベントは入江茂弘がケニー・オメガに挑戦する無差別級戦。入江のセコンドにはチームドリフトと彰人がつく。ケニーはこの日も無差別級&DDT EXTREME級2本のベルトを持って登場。14時17分、開始のゴング前に入江が突進するも、ケニーはこれをかわして開始。スピードでかく乱するケニーは、ヒザへのドロップキック&スワンダイブ式ミサイルキックからコタロークラッシャーをはさみヒザ十字へ。エスケープした入江は正面から重いエルボーを連打。ケニーもチョップでのけぞらせる。入江は交通事故タックルで場外へ吹っ飛ばすと、スライディング式ヘッドバット。ケニーはエプロン角に入江の腰を打ちつけ、鉄柱へファイアーマンズキャリーから投げつける荒技を見せる。リング内へ戻った入江の左ヒザを踏みつけ、5分経過をはさみケニーはニークラッシャー、トーホールドで左脚を絞りあげる。松井レフェリーの「立てないか?」の呼びかけに「立つ!立つ!」と気合を入れる入江だが、ヒザへのストンピングを食らうと慟哭へと変わる。ブレーンバスターを踏ん張る入江。逆に投げようとしたがケニーもヒザを頭に当ててディフェンス。さらにニークラッシャーで持ち上げ、そのままコーナーへヒザを投げつける。デスロックで固められた入江はなりふり構わず脱出するも今度はスリーパー地獄へ。入江がエスケープしたところで10分経過。バックドロップを着地し、ヒザ裏へエルボーを入れて倒す。入江はバックドロップに来たところで体を浴びせ、エルボーと張り手、さらにブラックホールスラム。コーナー上に追いかけてくるケニーを3度突き飛ばして放ったフライングソーセージだったが、かわされてしまった。パワーボム狙いをリバース・スープレックスで切り返した入江は、そのままテディベアを落とす。15分経過、コーナーからコーナーに走ってのラリアットに、突進ラリアットとたたみこむ入江。腕パンチにケニーもエキサイトしエルボーで逆襲。ケニーはフランケンシュタイナーで場外に落としトペ・コンヒーロ。リング内へ戻るとダイビング・クロスボディーでカウント2。高速フルネルソン・スープレックスで投げられるも、入江はすぐに立って額をくっつける。もう一度投げられるとこれもカウント1で立ち、さらにもう2発食らい。ホールドされたが、カウント2でクリア。ファイアーマンズキャリーを着地した入江は後頭部へ頭突き。ケニーもファイアーマンズキャリーを着地し後頭部へ頭突きを打ち込む。そしてヘッドバット合戦から入江がガムシャラエルボーで連続フォールを狙うが、ケニーが必死に返す。20分経過、フライング・ソーセージをケニーが剣山でカット。すかさず入江がキャンバスに手をついたところからクロイツラスで持っていったがカウント2。ロープへ走ろうとするケニーの脚にしがみつく入江だったが、それをふりほどき助走つきのラリアットでカウント2。串刺しニー、コーナーに上げて肩車に持っていくケニーに、入江は着地すると突進してきたケニーにカウンターのニールキックをヒットさせ、さらにボマイェでカウント2へ追い込む。そして自分が垂直落下式バックフリップからフォールにいくが、ケニーが首固めで切り返す。これをクリアした入江はもう一度担ぐとファイアーサンダー。カウント2で返されると自分が垂直落下式バックフリップにつないで3カウントを奪取した。
自力で立ち上がった入江はチームドリフの石井、高尾と抱き合い、松井レフェリーにも健闘を称えられる。そしてベルトを手にし、座り込むとペットボトルのウーロン茶をがぶ飲み。入江「僕が勝ったんですか? ハア~ッ、僕が勝ちましたよ! ケニー・オメガだって絶対に倒せない相手だと思ってたし、試合してても諦めそうになったけど、僕の名前をすっと応援してくれるお客さん、セコンドのみんな、ドリフのメンバー、すべて僕の力になりました。ありがとうございます!」亜門GM「入江君、次の防衛戦の話だけど、今年はいつでもどこでも挑戦権が4枚あり、そのうち1枚を石井君が持っています。石井君、どうしますか? 今使いますか」石井「使い…ません! 次の防衛戦も入江君が勝つと信じている市、俺はいいタイミングでチャンピオンと闘いたいんで、その時まで待ってるよ、入江君」
ここで高木が登場したため、場内が「え~…」となるも「デビューからおまえのこと見続けているけど…本当に嬉しいよ。ありがとう」と使わないことを伝えリングを降りる。HARASHIMAは使わない意思表示。ニラもいったんリングへ向かう素振りを見せつつきびすを返し控室へ。亜門GM「というわけで、次の防衛戦は4月13日、新宿FACEで入江茂弘に坂口征夫が挑戦します」リングインした坂口は右コブシを突き出したが、入江はそこにエルボーを入れて宣戦布告。坂口は無言でリングを降りた。最後に亜門GMから締めをうながされた入江は「こういうのやったことないんでどうしていいか…」と戸惑う。亜門GMが「決めゼリフ的なものがあればいいよね。例えばHARASHIMAさんの鍛えてるからだ~!みたいな」と例をあげると、そのまま「じゃあ、鍛えてるからだー!」とそのまま引用し、止められる。
亜門GM「いやいや。なんか好きな言葉ないの?」入江「好きな言葉…タチムカウ」亜門GM「じゃあ、最後までタチムカウ!みたいなので」入江「じゃあ、ちょっとわがまま言わせてもらっていいですか? 大谷晋二郎さんと試合した時に“プロレスは絶対に裏切らない”と言われたんです。僕はそれを信じてずっとプロレスをやってきて、今日こうやって頂点を獲ることができました。だから、それを入れたい!」亜門GM「いいじゃないの! 言えばいいじゃない! じゃあ両方入れよう。プロレスは絶対裏切らない、最後までタチムカウでいいじゃない」入江「こうして僕がまさかベルトを持って後楽園のメインを締めてるなんて夢にも思わなかったです。こうやってみんなが僕の背中を押してくれたからです。そして…プロレスは、絶対に裏切らない、最後まで(ここから観客と合唱)タチムカウ~ッ!」
【試合後のコメント】
入江 メッチャクチャ強かったし、もう勝てないんじゃないかと思ったし、次やったら負けるかもしれない。でも、今日勝ったから喜んでいいですよね? (初防衛戦は坂口)チャンピオンになって、また怖い強い挑戦者がやってきて。でもせっかく、あんなに強いケニーに勝ったから、これで負けたらケニーに申し訳ないんで、絶対防衛します。そして、僕が防衛して石井さんと後楽園でメインイベントやろう。
石井 次、入江君が防衛してくれると信じてんで、その次に僕がいきたいと思います。
亜門 4月の新宿の次は5月3日の後楽園ホールになります。
石井 じゃあ、そこでやりたいと思います。
――試合ではチームドリフの(石井の)ニールキックと(高尾の)ボマイェが出ましたが。
入江 自分のできる技がもうなくて、コーナーを見た時に2人がいて、本当に体がとっさに動いた気持ちだけで打った技です。2人ともありがとう。
高尾 (爽やかな笑顔で)おめでとう!
入江 お客さんもみんなも応援してくれて嬉しくて、お客さんにリング上でありがとうといったんで、次は今からすぐ高井(憲吾=でら名古屋時代からの師)さんにベルト獲りましたって報告します。
――ドリフの2人は先に入江選手がチャンピオンになって嬉しさや悔しさは?
高尾 純粋に獲ってくれたことが嬉しい。でも、それがすべてじゃなく、自分が獲るのが一番です。
石井 もちろん悔しい思いもあるますけど、仲間が勝つっていいですね。素直におめでとうって言えますね。
――前回は世界ジュニアを懸けてケニーとやりましたが、変わった点は?
入江 体重が重たいですね。あとはやっぱり仲間が増えた、背中を押してくれる人がいっぱいいた。自分ひとりで勝ったなんて、そんなもんじゃないんで、みんながいたから勝ったんで…それだけですね。
――チャンピオンになって団体を代表していく立場になりますが。
入江 大丈夫ですかねえ…みんなに認めてもらえるようなチャンピオンになれるよう頑張っていきます。
亜門 じゃあチャンピオン、最後に一週間を英語で言ってください。
入江 ちょっと…頭を打っちゃってるんで。やめた方が…今日言えなくても、頭を打っただけなんで。
ケニー 入江に負けるのは予想していなかった。最近、体重が重い相手とやっていなかったんで慣れていなかったかもしれない。自分のコンディションは悪いどころか逆によかったぐらい。すべての打撃が重かったし、それにどう対処すればいいかつかみかねた。まだ自分はヘビー級で闘っていくかジュニアで闘っていくか決めかねているけど、どっちにするか決断したらその道でさらなる成功を得られると思う。過去は引きずっていられないよ。ここから気持ちを切り替えて、もう一本のベルトを守っていく。世界でベストなレスラーをこうやって倒したんだから、入江は立派なチャンピオンにならないと僕が承知しない。
――敗因は?
ケニー 入江の体型はお腹が出ているんでそれに潜り込んでいくような動きをしなければならなかったんだけど、今回はそれに対しスピードで対抗してみた。自分のフィニッシュ技は相手を持ち上げる技だから、相当パワーを要する。そのスタミナのロスが響いたのかもしれない。もっと相手を倒せる技を見せないといけないね。これからもデカく大きく、もっとベターなレスラーになるためにもそういうのも試していかなければならない。
――前回の後楽園での防衛戦での話なんですけど、試合には満足しているけど飯伏に負けたケニーというみんなの記憶を修正したいと言っていましたが、挑戦者として飯伏選手を迎えて勝つのが最善の方法だとイメージしたものですから、それがまあ、そういう形にはならなかった。
ケニー うーん、ちょっと個人的な話になるかもしれないけど、自分の心の中ではまだ引きずっている部分はある。まだまだ自分のことをベストだと信じてくれている人はたくさんいると思うけど、その人たちにまだすべては証明できていない。今回、KO-Dのチャンピオンにいる間にそれを証明していこうと思ったけど、自分した試合はいい試合だと自信を持っているけど、それを見た人たちがどう思ったかはわからない。でも、ここが限界かどうかもわからないから、とにかくやり続けるしかないよ。
高木 挑戦権獲りました。これを持ったということは、いつでもどこでも時のチャンピオンに挑戦できるということで、まさかの入江が王座奪取というまったく考えられない結果になって、でら名古屋プロレス旗揚げの頃から見ている自分としてはちょっと感慨深いものがありました。まあ、正直自分にとっては子供とまではいかないまでも甥っ子みたいなものなので、すごい感慨深いものがありました。入江がチャンピオンの間は、見過ごそうかな…でも、最大限にこれを有効活用して…これは転売とかはできないんですか?(亜門GMができないと回答)でも、これを持ったらGMより権力を持ったということで。
HARASHIMA 鍛えてるんでケガも早く治って、そういう試合にも参加できて、挑戦権を得られたんで、これを有効に使って、またベルトに挑戦して巻きたいと思います。でも、僕はこれを使う時は前もって指定して使いたいと思います。いつでもっていう有利な使い方はあるとかもしれないけど、KO-Dのベルトに対しちゃんとやりたいんで、これを使う時は僕のコンディションが最高潮になった時に次の大会でと言って使いたい。両国のメインを目指して頑張ります。
なお、ニラは我闘雲舞の試合に出場するため会場をあとしており、この松本浩代戦で負ければ挑戦権は移動するところだったが、小笠原先生の乱入による無効試合で挑戦権は移動しなかった。



