DDTオフィシャルサイト取材班では3・12後楽園ホール大会で佐藤光留を相手にKO-D無差別級王座2度目の防衛戦に臨む王者・男色ディーノにインタビューを行なった。前哨戦を終え、大会直前のディーノの今の心境を聞いた。
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――ディーノ選手が佐藤選手を直接、挑戦者に指名したわけですが、その理由を改めて聞かせてください。
ディーノ 前回の名古屋(2011年10月30日)のシングルで負けているので、それがアタシの中で引っかかっているわ。
――勝敗の部分での指名だったわけですか。
ディーノ アタシはベルトを手放したくないので、勝敗の部分はこだわっています。
――ベルトを手放したくないというのは……。
ディーノ それはもちろん武道館に向けてだけど、理想だけを言えば武道館前にベルトをかっさらってしまえば、(武道館のメインに立つのは)手っ取り早いんだけどね。今の状況で言えば、アタシの意見は通りやすいわけね。
――チャンピオンですからね。
ディーノ 自分の中で闘いたい人間はいっぱいいるわけね。理想を言えば全員とタイトルマッチをやりたいぐらいなんだけど、大会数を考えればそういうわけにもいかないし。
――そうなると闘いたい相手にも優先順位がついてくる。
ディーノ やらなきゃいけないと思った人から、どんどんやっている感じね。
――前回、KO-D王者だった時と、武道館を目の前にして現在KO-D王者であることは心境も違いますか。
ディーノ 武道館のメインはDDTで初めてだし、今後もあるかどうかわからない。あったらあったでいいことだけど、これがラストチャンスぐらいの気持ちでやらなきゃいけないわね。ここは正面突破したいところよ、自分の中でね。
――武道館に対する思い入れはあるんですか。
ディーノ 特にない。
――え、ないんですか。
ディーノ 行ったこともないし。けれども、日本のエンターテインメントにおける大箱なわけでしょ。アーティストにしてもそうだし。
――アーティストにとって、武道館を成功させることは、一つのステータスになっているようです。
ディーノ だから武道館でエンターテインメントの一つであるプロレスが、ましてやDDTがやるチャンスなんてそんなに多いわけじゃない。だったらそのトリを務めたいというのはあるわ。
――いちプロレスラーとしての欲の部分ですか。
ディーノ 完全にそうね。歴史に男色ディーノという存在を刻み込みたいわね。
――ベルトを獲ってからここまで、ディーノ選手の思い描いた通りになっていますか。
ディーノ ベルトを獲ってから、まだちょっとしか経っていないし、これまでも簡単な闘いではなかったわ。そういう部分では順調ではないけれども、自分が乗り越えていかなきゃいけないと思っているわ。
――順調ではない?
ディーノ タイトルマッチはどちらもタフな試合だったし、アタシとしては対戦相手とリング上で会話をしたいの。
――それがテーマなわけですか。
ディーノ KUDOくんならKUDOくんとの会話があるし、アントンとならアントンとの会話がある。ひかるんとならひかるんとの会話がある。この先も防衛していくのであれば、その対戦相手にあった会話があるわ。だからできることなら、全員と会話をしたいわけね。
――今回の対戦相手である佐藤選手はタイトルマッチが決まってから、ほもクロに対して批判的なコメントをしているわけですけど、どう受け止めていますか。
ディーノ う~ん、アタシはシンプルに「タイトルマッチをやろうよ」「やってやる」で成立している話だから、そこにほもクロがどうとか、正直ピンとこない。前回、アントンと対戦した時にマッスルの話を出されてもピンとこなかったのと同じような感じかもしれない。
――こちらは会話をしたいだけなのに、何ゴチャゴチャ言っているんだと。
ディーノ ハッキリ言ってしまえば、そういうことね。会話をしたいというのはアタシのエゴでもあって、会話を楽しみたいから、音楽をかけたりとかはなるべく排除しているつもり。排除して闘っているのに、そういうことを言われるのは正直、「ああそうですか」と。
――ディーノ選手はタイトルマッチの時と、ほもクロの時と闘い方が違うわけですからね。
ディーノ そこをツッコまれるなら、わかるのよ。ただ、そうじゃなくて音楽に対する方法論だけ言われても、それは違うよと。やっていないよと。
――そこを掘り下げられては困ると。
ディーノ 私はタイトルマッチで曲をかけるつもりはないし、ひかるんと会話をしたい。今までの言い方をすると殴りあいたいだけ。アタシはベルトに関しては個人として闘っているから。ほもクロにベルトをもたらしているわけじゃなくて、アタシが武道館のメインに立ちたいから、ベルトを持っているだけよ。そこらへんをごっちゃにされても、お好きにどうぞとしか言えないわね。一部プロレス専門誌にも“イデオロギー闘争”って書かれてしまったけど、そこまで到達してないのよ。
――相手が一方的にぶつけてきているだけだと。
ディーノ もちろん、ひかるんの言っていることはわからないわけでもないし、アタシも言いたいことがあるのよ。ただ、それはリング上で言うわ。でも、それは私が勝ってからの話だから。
――ディーノ選手にも言いたいことはある。
ディーノ そんなに言うならねって話よ。アタシは基本、伝えたいことはリング上で伝えなきゃいけないというのはあるんだけど、それは勝って初めて言えることで。その部分で言うと大阪での前哨戦(3月4日)は、ひかるんがアタシに勝ったから、ひかるんがあの場で気持ちをぶつけてくるのはわかるし、その権利はあると思うわ。
――大阪での前哨戦は直接、黒星をつけられました。
ディーノ 前哨戦はすべて勝つつもりでいたから、結果がついてこなかった悔しさはあるけど、本番で何を注意すればいいか見えたわ。本当の意味での前哨戦を闘えたと思っている。まあ、ひかるんが思想の部分に目がいくのは勝手だけど、アタシは勝つために前哨戦をやってきているから、その差は意外と出てくるんじゃないかしら。
――勝って防衛すれば、武道館のメインへ前進します。
ディーノ あとどれだけ防衛戦をやって、どれだけアタシの要望が通るのかわからないけど、毎回毎回、簡単なものだと思っていない。アタシがベルトを獲った時も、大方の人が予想していなかったことだから、いつ足元をすくわれるかわからない状況だし、気は抜けないわね。とりあえず、メインに立つためには防衛しなきゃね。
――メインに立つにせよ、その前にはマッスルもあります。
ディーノ ……そうね。それはそれで気は重いけれど。
――やることはたくさんあります。
ディーノ 逆に言うと、みんなそれぐらいの気持ちでやらないと武道館なんて埋まらないわよ。武道館に対して何ができるの?という部分はみんなに問いかけていきたいわね。



