メインイベントはKO-Dタッグ選手権試合。第45代王者組の藤波辰爾&MIKAMIがHARASHIMA&ヤス・ウラノを相手に4度目の防衛戦に臨む。藤波vsHARASHIMAで試合スタート。藤波がコブラツイストを仕掛けようとすると、HARASHIMAが懸命に逃げる。続いてMIKAMIとヤスが対峙。2人で足を絡めて逆立ちになると張り手を打ち合う。再び藤波vsHARASHIMAの場面。グラウンドで藤波がヘッドロックを狙えば、HARASHIMAが切り返してヘッドシザース。藤波が抜け出すも、HARASHIMAはアームロック。藤波はこれを脱出して弓矢固めへ。HARASHIMAが抜け出して押さえ込んだがカウント2。藤波からMIKAMIが替わったが、ウラシマのタッチワークに翻弄されてしまう。ヤスはMIKAMIをコーナーに釘付けにして、藤波に「どうした、ドラゴーン!」とデカい声で挑発した。MIKAMIはHARASHIMAのファルコンアローをかわすとくるくるエルボーでピンチを脱出。藤波のドラゴンリングインはHARASHIMAのフロントハイキックでかわされてしまったが、藤波はウラシマにドラゴンスクリュー大回転。MIKAMIが出てくるとミサイルキック、ミッキーブーメランとヤスに攻勢。ヤスはマンハッタンドロップで抜け出すと、HARASHIMAがファルコンアローでMIKAMIを突き刺す。MIKAMIはデュランダルでピンチを切り抜け、藤波がリング下からラダーを滑り入れる。MIKAMIがラダーに登るも、ヤスが動きを止めて、HARASHIMAがラダーに登るとブレーンバスターでMIKAMIをラダーから落とす。HARASHIMAがラダーに登ろうとするも、藤波が急行してドラゴンスクリューで回し落とした。MIKAMIがHARASHIMAにヴォルカニックボムを投下し、キャトルミューティレーションへ。藤波もヤスにドラゴンスリーパーを決めてアシスト。さらにMIKAMIはスク~ルボ~イで丸め込んだが、カウント2止まり。HARASHIMAも反撃して蒼魔刀を決めるが、藤波のカットに遭う。ヤスが藤波を排除し、孤立したMIKAMIにツームストーン・パイルドライバー。直後にHARASHIMAが蒼魔刀を振り抜いて勝利した。
試合後、マイクを取ったヤスは「藤波さん、ありがとうございました! DDTに上がってくれてありがとうございました。ベルトを獲ったけど、まだまだアナタと闘いたいです! いつでも乗り込んできてください。そんな感じでもないけど」とアピール。続いて亜門GMを呼び込むと「ウラシマクドウを活動してはや3ヵ月ぐらい。なんとかベルトをモノにすることができました。GM、僕はタッグのベルトを獲って4回目です。自分にとって最高のチームだったけど、胸を張って最強のチームとは言えませんでした。それは、みんなが知っているDDTの最強のチームと防衛戦をしていないからです。ベルトを獲ったらそのチームと防衛戦がしたいと、HARASHIMA君と話していました」と語ると、亜門GMから「その最強のチームとは誰ですか?」と聞かれる。ヤスは「ゴールデン☆ラヴァーズ」と明かした。亜門GMは王者からの指名としてこれを承諾し、1・20名古屋でのKO-Dタッグ選手権試合開催を発表。最後はHARASHIMAの「去年僕ら鹿児島で負けているんで、今度こそ勝ってやるさー! ベルトを防衛してやるさー! なんでかって? それは鍛えているからだー!」で締めた。
【試合後のコメント】
HARASHIMA 久しぶりのタッグベルトなんでうれしいです。あと今回初めてレジェンドの藤波選手と対戦できて、勝つことができたので、なおさらうれしいです。
ヤス 藤波さんがDDTのチャンピオンとして、DDTらしく巻いていてくれたことに尊敬しますし、レジェンドでありながら、DDTの土俵に入って試合をしてくれた。そのチャンピオン勝てたことがうれしいし。ウラシマクドウはKUDOはもうじき復帰できるんじゃないかと思うけど、何も形にできていなかったので、ベルトを取れてユニットとしてよかったです。
HARASHIMA みんなすぐ休んじゃうからね。
ヤス HARASHIMA君は休まない。
HARASHIMA うん。
ヤス なんで?
HARASHIMA なんでかって?……今日はちょっと風邪を引いているんですけど、気分はいいです。藤波選手と序盤にレスリングをやったんですけど、ずっとやっていたいぐらい、緊張感と楽しさを感じながらやっていました。すごいと思いました。
――1月20日にゴールデン☆ラヴァーズとの防衛戦が決定しました。
ヤス 最強の相手と試合するのは当然。負けるとは思っていないけど、負けたとしても最強のチャンピオンであれば、それが正しいことだと思うし。
HARASHIMA 去年の12月の鹿児島大会で対戦してユニットでやっているのに負けているので、リベンジしたいな。
ヤス 3日に楽しそうに試合をする飯伏君に負けてしまって。
HARASHIMA タッグのチャンピオンは僕たちだけど、タッグで最強なのはあの2人というイメージがついてしまうのは嫌なので。僕らが倒して堂々とチャンピオンでありたい。
ヤス 大阪も新設の6人タッグ王座のトーナメントがあるし、パートナーがKUDOじゃないのは残念だけど、しょうがないから妻木で。タッグチャンピオンとして妻木のダメなところをフォローして……。
妻木 ちょっと! 何で僕の評価がそんなに低いんですか! タッグベルトもウラシマヒロオに入ったので、6人タッグベルトも手に入れれば、ベルト5本ですよ。がんばりましょう!
ヤス じゃあ、いつもの決め台詞で。
妻木 ドント・シンク!
MIKAMI すいませんでした。
藤波 いやいや。ちょっと自分が動ける状態じゃなかった時に攻め込まれたんでね。新年早々、スタートがあれだけど、まだまだ始まったばかりだし、取り返せるからね。
MIKAMI せっかく復帰戦を藤波さんと組んでもらって、ベルトも取れて、プロレス人生の中でも一番密度の濃い、モチベーションも保てた半年でしたね。まだまだ勉強することも……。
藤波 たまたま誕生日が一緒で偶然とは思えないつながりがあるなと。
MIKAMI 誕生日(12月28日)迎えたばかりなんですけどね。新年早々……。
藤波 MIKAMI君、いくつになったの?
MIKAMI 僕はちょうど20個下なんですよ。
藤波 へ~、いいなあ(ニッコリ)。
MIKAMI でも、僕は藤波さんとやらせてもらって勉強にもなりました。僕のプロレス人生はまだまだ終わりじゃないんで。
藤波 次は大丈夫だよ。いつの日か必ずタッグ組むから。
MIKAMI もっと強くなってきます。
藤波 俺は現状をどこまで維持できるか。今年の誕生日迎えたら還暦だぞ。
MIKAMI 僕も大台ですよ。大台迎えて一つ壁が来たときに藤波さんの力を借りる時が来ると思います。ありがとうございました。
――HARASHIMA選手、ウラノ選手と対戦していかがでしたか。
藤波 僕はすべて初めての選手ばかりなんで、若い力を感じますね。若い選手と肌を合わせることで、自分の若さを呼び起こさせてくれるので、ありがたいです。じっくり見たい部分もありますよね。タッグだけではなく、シングルでも。特にHARASHIMA君。じっくり、シングルでやってみたいなと。
――KO-Dタッグのベルトを落としてしまいましたが。
藤波 レスラーにとってベルトは絶対に腰に巻きたいものだし、自分が経験してきた中でまたタッグでベルトを取れると思っていなかったし。最初は違和感があったけど、回数重ねるごとに守らなきゃいけない使命感も出てきたし、愛着もあったしね。MIKAMI君が最後悔しい思いをしてしまったけど、それはまた次に取っておきましょう。
――DDTのリングは?
藤波 お客さんが自分なりの見方をしているし、自分のレスリングをどう見てくれるのかというのもあったけど、居心地はいいですよ。
――またオファーがあれば?
藤波 いつでも馳せ参じますよ。
――以前、飯伏選手とシングルで対戦したいとおっしゃっていました。
藤波 だから、まだ闘っていない選手がほとんどだからね。またチャンスをもらえれば、いつでも馳せ参じます。