5カ月ぶり復帰の飯野雄貴が納谷幸男とのメガトンコンビでKO-Dタッグ王座奪還へ! 王者アストロノーツは彰人&高鹿を退け、6・29後楽園でV6戦へ
6月7日、東京・品川プリンスホテル内クラブeXで「僕からのラブレター2025」が開催。KO-Dタッグ王者のアストロノーツ(阿部史典&野村卓矢)が彰人、高鹿佑也組の挑戦を退け、5度目の防衛に成功。5カ月ぶりに復帰する飯野雄貴が納谷幸男とのメガトンコンビで、同29日の後楽園ホールでベルト奪還に臨むことが決定した。
アストロノーツは4・6後楽園で青木真也&中村圭吾を下して初Vに成功すると、その後、髙木三四郎30周年プロジェクト「M&Aプロレス」、大日本プロレス、BURSTのリングで通算4度の防衛を重ねてきた。今回は外部に流出したベルトをDDTに取り戻すべく決起した高鹿佑也が彰人とのコンビで挑戦した。
まずはスポルティーバの先輩後輩にあたる阿部と彰人がレスリングの攻防。続いて、野村と高鹿がレスリングで渡り合った。阿部は場外で高鹿を鉄柱にぶつけると、リングに戻って腕攻め。高鹿も水車落としで返す。彰人は阿部、野村を2人まとめてドラゴンスクリュー。阿部の張り手と高鹿のエルボーの打ち合いに。高鹿が阿部に腕十字もカット。阿部が高鹿にお卍固めも、脱出した高鹿はインターセプトから、変形トライアングルランサーで阿部の腕を締め上げるも、体勢を入れ替えた阿部が丸め込んで逆転の3カウントを奪った。
試合後、納谷が現れ「次は俺たちが挑戦させてもらう!」とアピール。野村が「おまえ、一人じゃねぇか!」と突っ込むと、納谷が「俺のパートナーは今日来ている。俺のパートナーは今試合ができなくて、ムラムラしてるこの男だ!」と言うと、飯野が登場。2・9仙台大会で右目眼窩(がんか)底骨折の負傷を負い、長期欠場していた飯野は「納谷、呼んでくれてありがとう。この4カ月、試合がしたくてムラムラしてたんだよ。納谷、タッグに選んでくれてありがとう。復帰後、すぐにタッグのベルト……」と興奮度MAX。阿部が「いつがいいんだ?」と問うと、今林久弥GMが6・29後楽園でのタイトル戦を決定した。
阿部から「いつものヤツ、やらなくていいのか?」と言われ、飯野が「I am BURNING! Yeah!」と叫ぼうとするも、阿部が途中で張り手。もう1度「I am BURNING! Yeah!」と叫ぼうとするも、再び阿部が途中で張り手を一閃。気が済まない飯野は入場ゲート前で7回「I am BURNING! Yeah!」と叫んで引き揚げていった。
飯野と納谷は昨年8・17横浜と9・29後楽園(DDT UNIVERSAL選手権)で2度一騎打ちで相まみえ、お互いの力を認め合っていたのだ。バックステージで納谷は「俺がタッグパートナーに選んだのは、この飯野雄貴だ! 俺の呼び掛けに応えてくれてありがとう」、飯野は「試合がしたくて、ムラムラしてた俺をパートナーに選んでくれてありがとう! 復帰して、このムラムラを阿部と野村にぶつけてやるよ!」と意気上がった。
V5に成功した阿部は「めちゃくちゃエモくて、プロレス続けててよかったと思った。高鹿さん、ヤバかった。次、デカい2人を宇宙のかなたにぶっ飛ばしてやる」、野村は「KO-Dタッグ、最多防衛(12回)を目指しているからね。今日で5回目、まだまだ負けるわけにはいかない。納谷さんと飯野さんともやって、今日の2人ともやる。ストロングBJで慣れてるから、デカいのが一番得意だから」と6度目の防衛を期した。
王座奪取ならなかった高鹿は「プロレス界で憧れている人が何人かいて、その中の一人に阿部さんも入ってます。あんなめちゃくちゃで強くて。そんな人とKO-Dタッグを懸けて闘うまでこれた。必ず次は勝ちます」、彰人は「僕にとってもエモでした。阿部と試合することはもうないと思ってたし、今日やってみて、まだまだプロレスやめられないと思いました。今日、高鹿と即席で挑戦しましたけど、彼とはシンパシー的なものが合って、やってて気持ちよかった。また組むことが合ったら、もう1回お願いします」と再挑戦も見据えた。
KO-D無差別級王座前哨戦第2Rは樋口和貞がクリス・ブルックスにやり返す!「6・29後楽園まで気合入れていきます」
6月29日の後楽園ホールで行われるKO-D無差別級選手権試合(王者=クリス・ブルックスvs挑戦者=樋口和貞)の前哨戦第2ラウンドは、樋口がクリスにやり返して1勝1敗のタイとした。
今大会の第1試合終了後、同王座戦の公開調印式が実施され、調印書にサインを入れた後、今林久弥GMから意気込みを求められたが、両者ともにひと言も発せず、ピリピリムードが漂った。
6・1名古屋での前哨戦第1ラウンドではクリスが直接勝利しており、2連敗は許されない樋口は石田有輝とのハリマオタッグでクリス、正田壮史組と激突。樋口はブンブンをバルコニーに投げ込む暴挙も、ブンブンはバルコニーから樋口にゴムパッチンで反撃。ハリマオはダブル突っ張りでクリスを追い込み、樋口が串刺し式ラリアット、石田が旋回式どすこいスプラッシュとつなぎ、樋口がエビに固めるもカット。クリスと樋口が強烈なチョップの応酬。樋口がラリアットを叩き込むも、2発目は正田がドロップキックで阻止。クリスの張り手が正田に誤爆。正田と石田がバチバチにやり合う。クリスのミドルキックをキャッチした樋口はショートレンジ・ラリアットからクロースラムで3カウントを奪い、クリスに雪辱を果たした。
樋口は「先手、名古屋で取られたけれど、ここで取れたのは収穫。ホントに厳しくいかないといけないなと。締め直して結果を出せた。まだまだ(前哨戦は)続くんですけど、後楽園まで気合い入れていきます」と気を引き締めた。
クリスは「カウント2じゃない? 肩上げたと思った。ヒグチが今日勝った。強いけど、まだチャンピオンじゃない。私がチャンピオン。後楽園の後も私がチャンピオン。絶対防衛します!」と防衛を期した。
スーパー・ササダンゴ・マシンが6・9後楽園での「DDTプロレス×新日本プロレス一面対抗戦」に向け熱弁!「DDTのパッケージ力は世界一だと思ってます」
6月9日、後楽園ホールでの「DDTプロレス×新日本プロレス一面対抗戦 スーパー・ササダンゴ・マシンvs矢野通」のワンマッチ興行に向け、スーパー・ササダンゴ・マシンが熱弁を振るった。
メインイベント終了後、ササダンゴが突如登場し、ビジョンを使って、煽りパワーポイントでのプレゼンテーションを開始した。
この一戦をササダンゴは「一つのジャンルにおける看板をかけた戦い」と位置付けた。ササダンゴは昨年6・26新宿FACEでの矢野通との一騎打ちで敗れたが、「アイデア」「発想力」「瞬間的なプロレス頭」、そのすべてにおいて、他団体の選手に完敗したと思ったのは初めてだったという。そこで矢野との雪辱戦に挑むことになったが、「全面対抗戦はリスクが大きすぎるので、局地的、部分的に行うプロレス業界初の団体対抗戦」ということで「一面対抗戦」と称することになったと説明。
さかのぼること10年前の2015年8月23日の両国国技館で、HARASHIMAが棚橋弘至とシングルマッチを行い、棚橋がフォール勝ち。試合後、棚橋は「全団体横一列で見てもらったら困る」と辛らつなコメントを残し、これを機に両団体の関係が急速に悪化。ササダンゴも「腸が煮えくり返るほどの怒りと悲しさ」を覚えた。
そこで、HARASHIMA、DDTの名誉の回復、両団体にできた溝を埋めるため、「意識高い系レスラー」のササダンゴ、大家健、男色ディーノが「自主興行で棚橋選手をオファーしよう」と思いつく。そして、2015年11月17日、後楽園での「#大家帝国主催興行」で、HARASHIMA&大家vs棚橋&小松洋平(現YOH)が実現し、HARASHIMAが小松から3カウントを奪い、DDTが一矢報いた。試合後、棚橋がササダンゴの代名詞であるパワポでHARASHIMA、DDTファンに両国でのコメントを謝罪し、「ハッピーエンドな結末」を迎えた。
ところが、この事態に矢野が「何で新日本が負けたままで終わるんだよ」とめちゃくちゃ怒っていたという。怒ったのは矢野だけではなく、当時キャリア3年のKONOSUKE TAKESHITAは「先輩たちは棚橋さんにやり返してないじゃないか! 直接勝ってないじゃないか! いつか俺が棚橋を倒す」と言って、新日本の4・11(日本時間12日)米シカゴ大会で棚橋から3カウントを取って勝ったが、それがTAKESHITAが3団体所属で頑張っている原動力になったのだと力説。
「#大家帝国主催興行」でササダンゴが丸く収めてしまったため、10年前、両団体の国交が途絶え、「結果的に後輩たちのチャンスも奪ってしまった」とした。
時を経て、ここ2、3年、両団体の交流は再開。TAKESHITA、MAOが新日本で結果を出した。ササダンゴは「今だからこそ、このタイミングで俺も乗っからせてほしい。ただのワンマッチ興行じゃありませんよ。“パッケージ力の対抗戦”でもあります。『まっする』とかやらせてもらってきたなかで、DDTのパッケージ力は世界一だと思ってます。絶対に負けません。プロレス団体DDTは最高のチーム、ドラマティック・ドリーム・チームだと思ってます。横一列じゃなくて結構。DDTファンの皆さんにも新日本と戦う力を一丸になってお借りしたいと思ってます」と力を込めた。