前説
「今日は遠慮なく、HARASHIMAさんをぶっ倒しにいきます!」(吉村)
今林久弥アシタントプロデューサーと井上マイクリングアナウンサーがリングイン。D王TOTOの紹介、今後の大阪大会のスケジュールや現在のD王GPの得点状況など各種アナウンスを行った後に、全対戦カード発表と見所紹介があり、吉村が登場。本日のHARASHIMA戦に向け「同じユニットとか関係なく、俺がHARASHIMAさんを倒せば、俺自身も、DISASTER BOXも、ノーチラスも上に行けると思ってるんで。今日は遠慮なく、HARASHIMAさんをぶっ倒しにいきます!」と必勝宣言し、「大阪大会スタート!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 30分一本勝負
ディーノと大和は狩りをしながら入場。ディーノがマイクを持つと「我々のパートナーである大石真翔さんは12月1日パパになりました! 大石さんのカッコいいところを見せたいなと……」と青コーナーサイドに忖度を要求。大石の入場を呼び込む。大石が1人入場する中、ディーノと大和が奇襲を仕掛けゴング。ディーノが渡瀬に攻撃しようとしたところで大石がディーノの足を引っ張る。大石がマイクを持ち「ちょっと何やってんの? ダメじゃん! おめぇから突っかけてんじゃん! 俺のカッコいい所見せる試合でしょ!」と叱りディーノと大和にビンタ。UNIVERSEのカメラをディーノと大和に隠させると、大石は「今日は初めてうちの娘がUNIVERSEの生放送で俺の試合を見ている……だからわかるな? (土下座をしながら)お願いします!! 俺のカッコいい所を娘に見せたいんです……初めて娘がパパの試合を見てるんです……」と忖度を懇願。渋々青コーナーの三人が要求を呑むと、ディーノ達をカメラ前から避けさせ「ぶちのめしてやる!」と試合再開。大石と渡瀬は手四つの攻防。渡瀬は簡単に押し負けてしまう。大石のラリアットで渡瀬は吹っ飛ぶ。渡瀬は納谷にタッチ。大石のタックルに納谷は倒れない。大石は納谷に改めて握手をすると、大石のタックルで納谷が吹っ飛ばされる。中村にタッチすると、中村がドロップキック連発。「大石さんに恥かかせるな!」とディーノが入って来ると、ディーノにもドロップキック。ディーノから大和にかわると、大和が中村にカミカゼからスライディングX。大和がマイクを要求すると大石に対し「あんた間違ってるよ! 僕も子供が2人いますよ、2人は僕のことカッコいいと思ってくれてます。なぜかわかりますか? どんなに困難な戦いでも一生懸命逃げずに立ち向かう、だからカッコいいと思ってくれてるんですよ!(青コーナーの3人に向かい)お前らもそんな手を抜いて、本当に大石さんがカッコいいところ見せられるかよ! 先輩のことを思うなら全力で立ち向かって来い! 大石さん、まずは私がお父さんの先輩として生き様見せますから、見ていてください!」と言うと、大和がラリアットを狙うが、中村がかわしてセカンドからのミサイルキック。中村が納谷に代わると、コーナースプラッシュから膝蹴り、カウント2。大和がクロスチョップ式のXから「親父としての生き様を見せてくれ!」と大石にタッチするが、大石はあっけなく納谷に跳ね返される。納谷が中村にタッチ。青コーナー側がトレイン攻撃。渡瀬がカーフブランディングから中村がスワンダイブ式のミサイル。カウント2。中村がロープを飛び越えてのドロップキックから絶品を放つが、大石が避けて自爆。大和とディーノが入って来ると、大和が中村にスピアからディーノがリップロック。続けて大石が絶品、カウント2で中村が返すと、大石はミラクルエクスタシーを狙う。中村は二度返すが、三度目のミラクルエクスタシーを食らってしまうと中村も返せず3カウント。大石が娘に父親としての生き様を見せた。
第二試合 30分一本勝負
4WAYタッグマッチ
※もう2組は、アントーニオ本多&高梨将弘、彰人&勝俣瞬馬。
先発は平田とアントンとクリスと彰人。彰人とクリス、アントンと平田がそれぞれ腕の取り合いを見せる。アントンが3人によって足を負傷させられかけるが何とか耐え、全員パートナーにタッチ。ゆにをそっちのけで大鷲と勝俣と高梨が組み合う。ゆにはクリスの肩車を利用して腕を取ろうとすると、全チームが肩車をするが、平田だけが大鷲を肩車できず。平田に3チームがトレイン攻撃。アントンが高梨に誤爆すると、彰人と勝俣が連係で高梨を追い込む。続いて大鷲と平田が連係を見せようとするが、高梨が同士討ちを誘ってアントンにタッチ。アントンがリングインしようとした際に膝を負傷。マイクを要求し、ギブアップしかけるも創作昔話『ごんぎつね』の朗読を懇願。結果テニスサークルではなく、ペニスサークルだった。ごんぎつねでサミングを連発するが、平田に手刀で防がれると、平田の手刀でアントンは場外転落。リング上は平田とゆにの2人になるが、ゆににより平田の手刀が自爆。ゆにが平田メガネを装着し『TOKYO GO!』が流れダンスを始めると、平田もリングインし一緒に踊り始める。平田は握手を求めるとボディーブロー、追撃を狙う平田にクリスがエプロンから飛び込みカッター。続けてゆにがウラカンラナで丸め込み3カウントを奪った。
第三試合 30分一本勝負
ゴングが鳴ると、互いに相手の出方をうかがう静かな立ち上がり。ブルが坂口を払いのけると、坂口が場外に転落し一転場外戦に。坂口がエプロンPKを狙うもブルがキャッチし、坂口をエプロンに叩きつける。ブルは坂口の左腕を鉄柱を使って痛めつける。追撃を狙ったブルをかわし、坂口がエプロンPK。リング内にブルを戻すと、坂口がPK。ブルは強烈な逆水平を返す。キックとチョップの打ち合いに。ブルが坂口を抱え上げようとしたところを坂口は絡みつきスリーパー。ブルはそのまま後ろに倒れ込み脱出。ブルのラリアットはカウント2。坂口がハイキックから神の右膝もカウント2。続けて坂口はスリーパーホールド、ブルは何とか脱出するも、坂口は続けて飛び付きの三角締め。これもブルが抱え上げコーナーにぶつけ脱出。ブルが串刺し攻撃を連発もカウントは2。続いてブルがコーナーからドインクドロップを投下すると坂口も返せず3カウント。ブルが勝ち点を4に伸ばした。
【試合後のコメント】
坂口 でけえな、でけえ。負けたけど、自分の闘いができたから納得はしている。でも、日本人として負けたくなかったな。以上だ。
ブル 勝ったことが一番重要だ。今までのプロレスキャリアの中で、一番キツい技を食らった。サカグチサンはすごい選手だ。サカグチサンは才能のある選手だ。タカオ戦と同じ間違いをしないように頑張っていく。
第四試合 30分一本勝負
ゴングと同時に突っ込んできた飯野を石井はかわすと背中にダブル・ニードロップを決めるも、飯野はすぐに立ち上がりタックルを返す。場外に逃げた石井に飯野はチョップを連発。石井がリング内に戻ると飯野はベアハッグでギブアップを迫る。飯野は石井の顔を力でねじっていくと、石井は何とかロープへ。飯野のチョップに石井はエルボーを返すが、飯野のチョップでダウンさせられる。飯野のタックルはカウント2。飯野のコーナースプラッシュからのフォールはカウント2で石井が返す。飯野がハカエルボーを狙うと、石井は立ち上がってビックブーツからキックを連発。ランニング・ビッグブーツで飯野を倒す。コーナーからの攻撃を狙った石井を飯野は叩き付け、飯野がアルゼンチン・バックブリーカー。石井はDDTで切り返す。石井はジャーマン狙いも飯野がババボムで返すと、再びハカエルボーを狙うが立ち上がった石井が延髄斬り。飯野は立ち上がって左のラリアットを放つがカウント2。続けて右のラリアットもカウント2。飯野が三度目でハカエルボー成功。カウントは2。飯野がスピアを狙うが、石井が延髄斬りから膝蹴り、水面蹴り、ダブル・ニードロップの連続攻撃から、低空ニーアタック。カウントは2。再び低空ニーアタックはカウント1で飯野が返す。石井が投げっぱなしジャーマンで飯野を投げ切ると、ニールキック一閃。飯野が返せず3カウント。石井が勝ち点を4とした。
【試合後のコメント】
石井 バケモノだったけど、バケモノを倒した自信はデカいぞ。ニールキックだけとは言わないけど、ニールキックでもどんどんKOしていって優勝。明日、橋本選手。ワクワクしてます。今日で2勝1敗、残り3つ。ほかの試合をこれから見てみるけど、俺が一番絶好調だと思うので、優勝に向けて死角なしと言っておきましょう。
飯野 クソ! 遠藤さんの時みたいに勢いでいったら、まんまと読まれちゃいました。さすが石井さん。竹下さんにも勝って、経験があって。自分は勢いでいきたかったんですけど、石井さんのニールキックもジャーマンもすごかった。この悔しさを次に切り替えて、次の広島も頑張っていきたいと思います。
第五試合 30分一本勝負
ロックアップから試合はスタート。橋本が押し込む。グラウンドでは互角の展開になるが、橋本がレスリングの動きで遠藤を封じていく。遠藤は一旦場外に出て間を取っていく。リング内に戻るや遠藤がタックルを見せるが、橋本に切られバックを取られると、遠藤が橋本をロープに押し込み橋本のテーピングをしている右膝裏へトラースキック。続けてドラゴン・スクリュー。遠藤は足関節で追い込み、橋本が防戦一方の展開となる。橋本は何とか逆転しコブラツイストを見せるが、遠藤に簡単に脱出され足を攻められてしまう。橋本はブレーンバスターで上げようとするが上がらず、遠藤に逆転されるも橋本がブレーンバスターを決めローリング・セントーン。カウントは2。続けて橋本のバックフリップ狙いはかわされ、遠藤の前転からのフォアアーム狙いを橋本がキャッチし水車落とし。カウントは2。遠藤がエルボーを返すが、橋本もエルボーを打ち返す。橋本が丸め込みに行こうとしたところを、遠藤がサミングで脱出すると、遠藤が変形ゆりかもめ。橋本は何とかロープに逃げる。遠藤がスワンダイブ式フォアアームを決めるがカウントは2。続けて遠藤はトーチャラック・ボムを狙うが、橋本はスリーパーで耐えそのまま締め上げる。遠藤が髪を掴み脱出しヘッドロック。橋本がロープに振るとタックル合戦に。遠藤がビッグブーツでストップすると、橋本はオブライト狙いも、遠藤が脱出。ヘッドバットからシットダウン・パワーボム。橋本はカウント2で返す。遠藤はシューティングスター・プレスを狙うも橋本が回避しラリアット。両者ダウン。ダウンカウントが進む中、橋本は立ち上がり、コーナーに上がるが、遠藤が追いかける。橋本が抜け出し、パワーボムを狙いも遠藤が返し、低空ドロップキックから頭を股に挟んでのフェイスバスター。顔面へのトラースキックを放つもカウントは2。遠藤はトーチャラック・ボムを狙うが橋本は着地し、オブライト狙いも遠藤がこらえ、ハンドスプリング・オーバーヘッドキックを狙うがそのまま橋本が空中で捕らえジャーマンで投げ捨てる。カバーに入るも遠藤の足がロープにかかる。橋本がコーナーからローリング・セントーンからカバーもカウント2。続けて橋本がパワーボムも遠藤はカウント2で返す。続けて橋本がオブライトを狙うが、遠藤がバク宙で着地すると、そのままプーマ直伝トケ・デ・エスパルダスで丸め込むとカウント3。遠藤が橋本の連勝を止め、公式戦初白星を上げた。
【試合後のコメント】
遠藤 見たか! 俺の完璧な3カウント。今までの負けも、俺の人生すべて計算通りなんだよ。それと橋本千紘。オマエに一つ言っておくぞ。男は黙ってゴールドジムだ。
橋本 全勝するつもりでこのリーグ戦に挑んできたんですけど、負けるってこんなに悔しかったんだなって。久しぶりに負けたので、この感情はすごい久々で。でも、ここからまた明日も明後日も厳しい闘いが待っていると思うんですけど、もうこんな思いをしたくないので。まだまだ望みはあるので必ず勝って、Aブロック1位になって後楽園ホールのメインに立ちたいと思います。
――遠藤選手については?
橋本 パワーも全然違うなと感じましたし、本当に女子ではやってこない動きというのが、なかなか読みづらくて。遠藤選手のお父さんも応援してくれていたんですけど、今度はお父さんの目の前で闘いたいと思います。
――序盤に右足を攻められて動きが止まった。
橋本 右足も元々ちょっとケガしてて、テーピングを巻いていたことで、見えるところを攻めてくるのは当たり前だと思うし、そこは自分の弱いところを見せてしまったんで。でも、こんなんでへばってられないので、また全力のファイトを見せて、次は皆さんの前で「ぎゅん!」を見せたいと思います。
ゆにがキッズレスラーを卒業し、練習生として再デビューを目指す!
休憩明け今林久弥アシスタントプロデューサーと共にゆにがリングに登場。中学入学に合わせて東京に引っ越し、キッズレスラーを卒業し、練習生として本格的なプロレスラーとして再デビューを目指すことがアナウンスされた。キッズレスラーとしての活動は3月1日平野大会が最後となる。ゆには「デビューして3年が経って、プロレスを学びたいという気持ちが強くなったので、練習生からやり直して、今度リングに立つ時は強くなって帰って来るので、その時は応援宜しくお願いします!」と宣言し、後半戦がスタートした。
第六試合 30分一本勝負
開始のゴングが鳴ると、腕を取りに行く吉村に対しHARASHIMAはグラウンドに持ち込み冷静に対処。静かな主導権の握り合いが展開される。HARASHIMAがタックルを仕掛けるも、逆に吉村がタックルで倒していく。吉村は強烈なチョップを連発する。HARASHIMAは吉村を抱え上げるとストマック・ブロック。腹部へストンピング、ニードロップを落とし、ダメージを集中させていく。吉村をコーナーに固定し、フットスタンプ。HARASHIMAはフェイントを交えながら何度も吉村の腹に膝を落としていく。HARASHIMAは腹に膝を押し付けながらのネックロック。フライングメイヤーから腹へのストンピング、腹への膝蹴りを放つと吉村は崩れ落ちる。HARASHIMAが串刺しビッグブーツから雪崩式ブレーンバスターを決める。HARASHIMAはダブルニーからフォールに行くもカウントは2。続けてHARASHIMAがコブラツイストでギブアップを迫る。吉村はHARASHIMAを投げ捨て脱出。吉村は払い腰。そこからチョップを連発し、コーナーラリアットを連続で放っていく。吉村が滞空式のブレーンバスターで投げ切りカバーもカウント2。レッグドロップを落とし再びカバーもカウント2。吉村は正念場を狙うが、HARASHIMAは膝蹴りで脱出し、チョップとミドルキックの打ち合いに。HARASHIMAがカウンターのジャンピングハイからハイキック。続けて放った蒼魔刀は吉村が避け、HARASHIMAを抱え上げるとパワーボムでコーナーにぶつけていく。吉村がランニングしながらのデスバレー・ボム。カウント2でHARASHIMAが返す。吉村が再び正念場を狙うが耐えたHARASHIMAがバッククラッカーからスワンダイブで飛び付くが、吉村が空中でキャッチし旋回させての変形正念場。続けてパワーボムを狙うもHARASHIMAが耐えてリバース。チョップとエルボーの打ち合いに。吉村が打ち勝つがHARASHIMAが顔面へのソバットから蹴り上げ、さらに顔面へのハイキック。カバーに入るもカウントは2。意識朦朧の吉村の側頭部にHARASHIMAがバズソー・キックを決めると、満を持しての蒼魔刀。吉村も返せずに3カウント。HARASHIMAが勝ち点を4に伸ばし、吉村は無念の3連敗となってしまった。
【試合後のコメント】
HARASHIMA D王GP、普段だったら当たることもない吉村とのシングル。まあシングルをやったのは初めてだったし、昔、タッグとかで対戦したんだけど、久しぶりに対戦して急成長を感じたし強かったね。結果、僕が勝ったけれども、彼も素材がいいので、末恐ろしい選手ですね。今日は僕が勝ちましたけど、また何度でも試合したいし、同じユニットなので、いろいろ高めあっていきたいと思います。僕は今日勝ったので、たぶん全部勝てばいいことあるでしょう。前を見て頑張ります。
――エグイ蹴りもあったが、あそこまでやらなければならなかった?
HARASHIMA やっぱりあれだけ大きいので普通に胸板とか蹴ってても、ちょっと効かないかなという。その前に蹴った時にぜんぜん効かなかったんで、ケガしない程度に顔面を蹴り上げました。
――リーグ戦でも特別な試合だったと思うが。
吉村 そうですね、やっぱリーグ戦とは関係ないかもしれんけど、DISASTER BOXでHARASHIMAのユニットという印象が強いと思うので、HARASHIMAがいて大鷲がいて、平田が踊って、上野と吉村。そのイメージを一新するじゃないけど、HARASHIMA以外にも上野もおる、吉村もおるって、思わせないといけないと思うんで。今日、HARASHIMAさんにもし勝ったとしてもその1勝で超えたわけじゃないし、二本柱になれるんじゃないかと挑んだけど、結局はこのザマで。終わってみれば俺がずっとやられ続けてて、体力も向こうのほうがあって、全然まだまだでした。リーグ戦だけのことを言うと、これで3敗目。残り3つ勝ったところで、もう優勝はないのかな?
――厳しい状況です。
吉村 そうやとしても、じゃあ切り替えて明日の田中将斗、ホンマの意味での力試しをやってやります。
セミファイナル 30分一本勝負
DAMNATION同門対決。ゴングが鳴るやじゃんけんをし、負けた佐々木が寝転ぶと、高尾がそのまま抑え込むが、佐々木は丸め込むとカウント2。怒りの高尾がエルボーを連発すると、佐々木は髪の毛を掴んで引き倒しペースを譲らない。高尾がドロップキックから跳ね起き。高尾がコーナーでストンピング連発から踏み付けていく。佐々木は場外へ逃げるが、高尾が追いかけ佐々木を客席に突っ込ませる。高尾はイスを持ち出すが、逆に佐々木に利用され、首にかけられたまま鉄柱に激突させられてしまう。リング内に戻ると、佐々木が高尾の首に攻撃を集中させていく。佐々木はコーナーで高尾の顔面を踏み付けていく。佐々木のナックルに高尾はボディへのエルボーで返すが、佐々木はサミングで流れを手放さない。高尾がドロップキックを自爆すると、佐々木がクロス・フェースロックで捕らえるも、高尾はすぐにロープへ。佐々木は高尾にエルボーを打たせるが、コーナーに振ると逆に高尾のセカンドコーナーからのミサイルキックを浴びてしまう。高尾がセカンドからのダイビング・ダブルフットスタンプ。カウント1で佐々木が返す。高尾が何度も佐々木の腹に膝を落とし、エプロンからロープを飛び越えてのダブルフットスタンプ。カウントは2。トップコーナーからのフットスタンプは避けられ、佐々木がトラースキックからフライング・ラリアット。ペディグリー狙いを高尾はジントニックで返そうとするが、佐々木がクロス・フェースロックで返す。高尾は何とかロープへ逃げる。佐々木がダイビング・エルボーを自爆すると、高尾が低空ドロップキックから場外に落とすとプランチャを放つが、佐々木は避けてリング内に戻り場外の高尾にトペ・スイシーダ。高尾を客席に座らせると、コーナーに上るが、高尾が下からイスをぶつける。高尾はリング内に戻りランニング・エルボーはカウント2。ダイビング・ダブルフットスタンプを決めるもカウント2。高尾が引き起こし、エルボーを連発すると、トラースキックは佐々木がキャッチ。佐々木がドラゴン・スープレックスを2連発。エルボーの打ち合いになると、打ち勝ったのは高尾。佐々木が崩れ落ちる。高尾がリバースゴリースペシャルボムを狙うが、佐々木が着地し横入り式エビ固め。高尾がカウント2で返すと、佐々木がレフェリーを高尾にぶつけようとしながら佐々木式ウラカンラナ。高尾はカウント2で返すと、公認エンドレスワルツで丸め込む。佐々木は何とかカウント2で返すと、ミスティカ式クロス・フェースロックを狙って飛び付くが、高尾が耐えてジントニックで抱え上げようとしたところを佐々木が巧みに丸め込み3カウント。DAMNATION対決を制し、佐々木が勝ち点を6に伸ばした。
【試合後のコメント】
高尾 俺の勝ちだろう? 俺の勝ちだよな? うなづけよ! 俺の負けか? DAMNATIONに入ってから、たぶんシングルで初めて当たったんじゃないの? 結果、俺の負けか? 知らんけど。でも俺はギブアップしてないから。負けじゃないよな? 引き分けにしといてくれ。
――負けです。
高尾 いやいや負けじゃない。負けたヤツが認めたら負けになる。俺は負けを認めてない。レフェリーの誤審だから、明日、ちょっと会議しといて。そのほうがカリスマも嬉しいと思う。勝てばいいんだろ、勝てば。またカリスマとシングルやりたいから。
佐々木 見たか、練馬の英雄が大阪の住之江に凱旋だ。見たか? 今日はソーマ、やっぱりお互い手の内がわかっているし、心の弱さもわかっている。今日は何で勝ったと思う?
――精神的な部分?
佐々木 ソーマは俺の腹を攻めただろ。俺のこのビールで鍛え上げたこの腹を。やっぱやさしい子だから、攻めきれなかったな。その一瞬の隙だ。オマエにわかるか?
――まだまだ甘かった?
佐々木 甘かったんじゃない。俺が上だっただけだ。練馬の英雄だからな。練馬の三大英雄は誰だかわかるか? 上戸彩、ミスチル桜井、佐々木大輔だ。知らない? 社会の教科書に書いてある。
――これで3勝目です。
佐々木 見えてきたな、優勝が。何度も言うけどこのリーグ戦の主役は俺だ。練馬でパレードすんだよ。練馬駅前からオープンカーを走らせて。今日のこの一勝はデカいぞ。
メインイベント 30分一本勝負
上野がドロップキックで奇襲しゴング。そのまま場外の竹下にリング内から飛び付きコルバタ。上野は竹下を客席に突っ込ませ場外でブレーンバスターを狙うが、逆に竹下にブレーンバスターでイスに投げ付けられてしまう。竹下は上野を鉄柱に激突させ、さらに上野を抱え上げると腰を鉄柱に打ち付ける。竹下は上野を客席に突っ込ませると、再び鉄柱に激突させようとするが、上野がかわして逆に竹下を鉄柱に激突させる。上野がエプロンから落差のあるストンピング。エプロンに上った2人は激しい打ち合い。上野がリング内に戻すと竹下の腹にニードロップを落とす。上野がコーナーで肩を腹部に何度も打ち付け、上野はコーナーを使ってのニードロップ。上野はキャメルクラッチで竹下を追い込む。竹下は力で腕のクラッチを外しにかかるが、上野は自ら解除してキチンシンク。竹下の腹を踏み付けていく。竹下のラリアットをかわした上野はコブラツイスト。続けて足を固めてのフェイスロック。上野は片腕をクラッチするが、竹下は何とかロープに逃げる。竹下のラリアットとチョップをかわすと竹下のブルーサンダー狙いも上野は着地し、腹部へエルボー。そのままコーナーにぶつけていくと、上野はエプロンからタックルするもスワンダイブ狙いは竹下がバックブリーカーで膝に叩きつける。竹下は上野をコーナーにぶつけ、落差の大きなショルダースルー。腰へのエルボーを連発していく。上野が返そうとしたところを竹下はDDT。竹下はサイドヘッドロックからスリーパーホールドも上野が脱出。コーナーを使った上野を下から腹部に竹下がカチ上げる。コーナーに上った竹下を上野が追いかけ、竹下を腹からトップロープの上に落とす。竹下は場外に転落。追撃しようとする上野を竹下はビッグブーツで返すと、竹下はコーナーから飛び込むが、上野はカウンターのドロップキック狙い。しかしそれを読んだ竹下はドロップキックの足をキャッチしてウォール・オブ・タケシタを極めようとするが上野は脱出。グラウンド状態からのウラカンラナで竹下を投げると、ドロップキック。立て続けに上野が竹下をロープに固定して背中にランニングのブロンコバスター。上野のコーナーからダイブを竹下がかわすが、上野はおっぴろげアタック。さらに上野がミサイルキック。カウントは2。上野の裏投げ狙いを竹下が耐えて、竹下は西成ドライバーを狙うが、これを上野が耐えると、高く投げ上げて上野の背中に膝を突き立てる。そして竹下が満を持してウォール・オブ・タケシタ。エグい角度で絞り上げるが上野はロープへ逃げる。竹下はパワーボムを狙いうも上野は耐えると、互いに片腕を掴み合ったままエルボーの打ち合いに。上野が打ち勝つが、竹下が下から抱え上げてシットダウン式ラストライド。カウントは2。竹下はコーナーに上りフロッグ・スプラッシュも上野が剣山。上野がコーナーに上り、フロッグ・スプラッシュも剣山。ダブルダウン。ダウンカウントが進むが、カウント8で立ち上がり、ランニング・エルボーの相打ちが続く。竹下がブレーンバスターで場外に投げ捨てようとすると、両者そのまま場外転落。竹下が上野をリング内に戻しカバーも上野はカウント2で返す。竹下のザーヒーを上野がキャッチすると、ラリアット狙いの竹下に上野が飛び付いて裏投げ。上野が追撃を狙うが、竹下は上野の攻撃を避けて上野をコーナー上にセッティング。上野は竹下をコーナー上から落としムーンサルトを放つが、竹下が避け着地。上野が飛び付きウラカンラナでカウント2。竹下が上野にカウンターのラリアット。竹下のラリアット狙いに、上野もラリアットを返す。上野は裏投げの体勢からノーザンライトスープレックスのようにホールドするが竹下はカウント2でキックアウト。上野は竹下をコーナーに乗せ雪崩式フランケンシュタイナー。上野がコーナーから中腰の背中へのフロッグ・スプラッシュ。続けて上野がコーナーからダイブするが、竹下が空中でフラップジャックで捕らえてマットに顔面から叩きつける。そのままウォール・オブ・タケシタへ。なんとか上野はロープへ逃げかけるが、中央に引き戻されキツい角度で絞り上げられると上野もギブアップ。地元での同級生対決を制した竹下が勝ち点を4とした。
エンディング
同級生対決を制した竹下が、上野、そして大阪大会への特別な思いを語り、連覇を宣言!
勝利した竹下がマイクを持つ。竹下「上野、俺達4回目のシングルマッチらしいけど、確かに上野勇希、お前はほんまに強なってる。お前のキャリアのレスラーの中では、お前はピカイチの才能とセンス、持ってると思う。でも、前も、前の前の試合もな、その前の試合でも言ったけどな、お前が強なってる分、俺も強なってるんや。上野、まだまだまだまだ、俺も負けられへん。上野、次やる時はな、俺を本気で超えてみろよ。」竹下がマイクを上野渡す。上野「DDTで、プロレスラーになるって決めた時から、それだけ考えて、ずっと日々練習してるから。シングルと言わずとも、どこでも、常にタケを意識して試合してるから。このキャリアを誰よりも評価してくれようとも、タケに勝たないとまず一人前のレスラーって言われへんて思ってるから。すぐにでも倒したるからな!」上野は退場。竹下「俺も上野もこのメインイベントで闘った2人は、この大阪が地元なんで、やっぱりD王GPとか、タイトルマッチとか、色んなテーマ、色んな大事な試合が僕にも上野にもありますけど、でもやっぱりその中でもこの大阪大会というのは特別で。この数年で大阪大会、これだけのお客さんが集まってもらったのは本当に久しぶりだと思います。ありがとうございます。いつも毎年、松井さん興行で府立第二が沢山のお客さん来ていただいて、こういう区民センターとかは空席が目立つこともありましたけど、でも、これだけのお客さんが見守ってくれる中で、僕も上野もDDTの選手みんな、DDTの名前に恥じない闘いを見せてくれたと思います。また来月もあります。DDTはドンドンドンドン、前に、前に、そして、上に、上に、高いところに進んで行くんで、大阪の皆さんDDTプロレスをこれからも宜しくお願います。そして、大阪を代表して今年のD王GPもこの竹下幸之介が優勝したいと思いますんで楽しみにしといてください。今日はありがとうございました!」と大会を締めた。
【試合後のコメント】
竹下 横浜、横浜、君津、板橋、今日から西日本をまわるわけですけど、地方でプロレス熱というか、よく言えばDDT熱をあげていきたいんで。そういう意味でも1試合1試合、勝ち星じゃないところでも落とせないというか。いろんな意味で勝たないといけないというのを、(無差別級)チャンピオンの時も思っていたんですけど、ベルトを落とした竹下幸之介はそれがすごく問われていると思うんです。いい意味でハードルがあがってるんで、たぶん。いろんなものと闘っているわけじゃないですけど、いろんなことを試されていると思うし、僕もそれに負けないようにいきたいし。上野もあのキャリアで。キャリアとか言ってたらキリないけど、今の上野の実績で僕の思っている部分についてこれるものを持っていると思うんで。僕もぶつけにいきました。途中でアバラ痛めてとかあったけど、すぐにそこを攻めてくるのもさすがというか、前までの上野じゃなかったものが見れました、今回のシングルでは。でもやっぱ負けたくない気持ちがあるけど、上野にだけは一番負けたくないですね。一番負けられないです。意地でも。極端な言い方すると今ケガが悪化してあとの公式戦を落としてもいいぐらい負けられないですわ、上野にだけは。
――それほどの意地があった。
竹下 やっぱり。上野も竹下だけには勝ちたいだろうし、俺も上野にだけは負けられないです。
――「竹下幸之介を追うな」と言ってからシングルで当たったわけですが、その部分での上野選手の変化は?
竹下 個人的には今日闘って変わったなと思いましたよ。抜かそうとしてるけど、追ってはなくて。僕の影は見えてないんじゃないですか? アイツはアイツの道をいってるし。楽しみです。ライバルじゃないですか? 僕は負けたことないですけど。
――今回のD王GPの上野選手の闘い方を見た上で実際闘って違うと思った?
竹下 何かを掴みかけてますよね。でも上野はキャリア何年ですか? 2016年デビューか。3年ぐらい? 3年ぐらいって言ったら僕は2年目で遠藤さんとKO-Dタッグ巻いてますからね。比較するわけじゃないけど、そういうステージまで来なきゃいけないと思うし。僕は3年半ぐらいでKO-D無差別巻いてるんで。上野はそれぐらい背負わないといけないと思います。僕の後を追う意味ではなく、背負う人間だと思います。
――背負わなければいけない?
竹下 いけない。しんどいかもしれない、大変かもしれないけど背負わないといけない。
――竹下選手的にはその位置で甘んじてはいけないと。
竹下 もちろん。今は順調に伸びてますけど、順調じゃダメです。飛び級でいかないと。小学生、中学生、高校生って順調にいってもダメ。飛び級でいかないと。上野はそういう選手なんで。僕もそうやってきたし。楽しみですね。
上野 いや~D王GPとしては2勝2敗になってしまったんですけど。まあ(竹下とのシングルが)4回目というのは僕はけっこう数に疎いので4回もしたんだというのはあるんですけど、遠かったですね。でもリーグ戦で石井さん、遠藤さんに勝てた時も遠いなと思ったので。でも勝てた部分はあるし、勝つ気もあったし、今ならというのはずっとあったんですけど、まだまだ。チャンスはいっぱいあったと思うんですけど、まだまだだなと。でもリーグ戦は明日もあるので。褒められ上手ですけど、けなされ上手でもあるので。明日から気を引き締めて。クリス、飯野に勝てばリーグ戦の優勝も目指せるので、頑張りたいと思います。
――追い込んだ手応えはあった?
上野 そうですね。その感覚は序盤からあったんですけど、常に追い込み切れないというか、それは手数なのか自分の引き出しの部分あったと思うので。
――追い込み切れないというのが「遠い」と感じた?
上野 そうですね。もう一押しではあったと思うのですけど、その一押しが今までは相手の油断だったんだろうと思うので。それが掴み切れなかったというのは作戦負けなのか。たどり着けなかったと思うので。あの押し切る力で、まだまだ僕は届いてないなと思ったので。今までは遠いなというだけだったんですけど、確実に勝機は出てきていると思う。元気です。
――プロレス頭が問われた?
上野 プロレス頭というか竹下頭というか。僕に関してはその言葉なのかなと思います。ずーっと見てきた選手なので。試合やっている時の感覚が薄くて、あとで試合を見て思うことのほうが多いんですけど、読めるというかフィーリングが合うようになってきたのかなと。でもキャリアで押されたので。
――D王GP公式戦で負ける以上に竹下幸之介に負けるほうが悔しい?
上野 そうですね。負けたことの悔しさというよりは届かなかったことの悔しさというか。それはプロレスラーとしていいのかわからないですけど。次いつ組まれるかわからないし、いつたどり着けるかわからないし。まあ(KO-D)6人タッグの防衛戦が平田さん、本多さん、くいしんぼうさんで決まってますけど、もちろん6人タッグとかでも意識はしてるので。悔しいながらも早く次がしたい気がします。