前説
秋山戦を控えた勝俣の「熱波WER!!」で大会がスタート!
今林アシスタントプロデューサーと井上リングアナウンサーがリング上から観戦にあたっての諸注意、今後のスケジュール、本日の全対戦カード、見どころを紹介。そして本日秋山線を控えた勝俣を呼び込む。今日の試合について勝俣は「今日は勝俣瞬馬をぶつけるだけですよ! 今の勝俣瞬馬を! 勝って、DDTサウナ部に加入してもらって、最高顧問としてやっていこうかと思います。(今林「最近好調の勝俣選手は秋山選手に褒められることが要因という話もありますが?」)自分でもそう思います(笑)自信になりました、秋山さんに褒められて、準烈に欲しいと言ってもらえて、自信が付いたんで。改めて勝俣瞬馬いいじゃねぇかと思わせて、勝ちたいと思います」と宣言。そして「DDT成増大会、熱波WER!!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 30分一本勝負
ゴングと同時に岡谷がエルボー連打で向かって行く。しかし坂口はカウンターのダッシュミドル。しかし岡谷もすぐにドロップキックを返す。そして串刺しのエルボー2連打から、ブルドッキング・ヘッドロック、ノーザンライト・スープレックス・ホールドの連続攻撃。坂口はカウント2で返す。岡谷のエルボー連打に対し、冷静に対処した坂口は肩固めで捕獲。岡谷は何とかロープに逃げる。岡谷はカウンターのランニング・ネックブリーカー。ダブルアームを狙うが、坂口はスリーパー。坂口がサッカーボールキックからPKもカウント2で岡谷は返す。坂口がそのままグラウンドで変形羽根折り固めを極めると岡谷もギブアップ。
第二試合 30分一本勝負
両チーム入場後、ディーノがマイクを持つと「私たちはD王GPの添えもんじゃねぇぞ! D王GPっつうのはリーグ戦だけか? 我々一人一人がDDTの王様だという自覚をもってぶっ潰して証明してやろうぜ!」と鼻息荒く叫ぶ。すると松永も呼応し、この試合を完全決着のノータッチルールとすることをアピール。2人が言い合っていると、今林APが突如割って入り「盛り上がってるところで悪いんだけど、今会場の方から報告があって、会場のどん帳が壊れちゃってて、いつ降りて来るかわからない状況らしいんだよ。今修理の方呼んでるらしいんだけど、全部降りちゃったら北側の人見えなくなっちゃうから、どん帳が降りてくるまでに試合をさっさと終わらせちゃってもらっていいかな」と言い出す。選手たちが困惑する中、試合開始のゴング。中村と松永がバックの取り合い。互角の攻防を繰り広げる。ディーノと納谷の組み合わせになると納谷がエルボーで圧倒。ディーノはスウィート♂チンからナックルでダウンを奪うと、男色ナイトメア。赤井がカットに入るもそのまま尻を納谷の顔に押し付けてしまう。ここでどん帳が少し降りてしまう。慌てたディーノからタッチを受けたアントンが飛び込もうとすると、転倒。創作昔話の『ごんぎつね』の朗読を懇願。しかしどん帳が降りてくるまで時間がないということでディーノがアントンを攻撃。そしてセコンドの手によってアントンは退場させられてしまうとアントンは担がれながら「神輿やないねんから!」と叫ぶ。ここでまたどん帳が少し降りて来る。中村が3人相手に向かって行くが返り討ちのトレイン攻撃。納谷のエルボードロップをカウント2で中村はクリア。しかしここで早く試合を終わらせるべく、ディーノは味方のはずの中村にスウィート♂チンからあてがい。ディーノは青コーナーサイドに「早く終わらせろ」と言ってどん帳の下に入り降りて来るどん帳を押さえようとする。さらにどん帳が降りてくると、赤井と松永もディーノと共にどん帳を支える。納谷の中村へのDDTはカウント2。中村がセカンドからのミサイルキックを決めるが、納谷はカウント1。スワンダイブ式ミサイルキックを狙うが、納谷は回避し、コブラツイストで捕獲。中村が粘りを見せると、厳戒の近付いたディーノが「誰か助けてくれー!」と言うと、曲が流れアントンが入場。アピールしながらリングサイドに現れるが、アントンは場外マットで転倒。マイクを手に取り『ごんぎつね』の朗読を開始。結果、ドクターマーチンではなく下ネタ。支える赤井にごんぎつねでサミング、ディーノ、松永にもサミング。支えを失い、どん帳が完全に下がり切ってしまう。アントンがどん帳の向こう側で北側のお客さんにモノマネを披露する中、リング内では中村と納谷が熱い攻防。中村が横入り式エビ固めを決めるもカウント2。納谷がブレーンバスターを決めるもカウント2。納谷がチョークスラムで中村を叩き付けると中村も返せず3カウント。
第三試合 30分一本勝負
試合前に彰人がマイクを要求。彰人は「クリスさん、僕は本場のランカシャーレスリングを経験したこと無いんですよ。あなたイギリスのレスラーでしょ? ランカシャーレスリング出来る? 3分10ラウンド制でやろう!」とアピール。あくまでD王公式戦のため、松井レフェリーはこれを断固拒否。すると彰人が「タイマーで計って勝手にやるんで」と言い出しスマホを手にする。松井レフェリーがゴングを鳴らすと、彰人がリングのかたわらにタイマーをセットしたスマホをセット。ロックアップから腕の取り合い。グラウンドの攻防。クリスがグラウンドで足を固めると彰人は横十字。カウント2。彰人が首を取ると、クリスはロープにブレイク。クリスがトリッキーな形で腕を固めると、彰人も取り返す。クリスがコーナーに押し込むと、彰人は股をくぐって腕の取り合い。彰人がヨーロピアンクラッチを決めるがカウント2でクリスが返す。ここでタイマーが鳴り、3分経過した模様。彰人が「ブレイクタイム!」と言うと、クリスは丸め込み。カウント2。彰人が怒ると、クリスが「ブレイクタイム」と言ってインターバルを取る。タイマーが鳴りインターバル終了の時間。クリスが両足を固めながら髪の毛を引っ張る。これは反則。松井レフェリーが注意。クリスが何度も繰り返す。クリスの腕を払おうとした松井レフェリーの手が彰人の頭を直撃。彰人が松井レフェリーに食って掛かる。クリスが丸め込むと、カウント2。クリスが「もっと早く!」とアピールすると、彰人が横入り式エビ固め。松井レフェリーが高速カウントすると、クリスが猛抗議。彰人がアームロックで固めると、ここでタイマーが鳴る。彰人が「うるさい!」と言ってタイマーを解除。どうやら3分10ラウンド制は終了した模様。クリスが彰人の足を踏んだまま彰人の腕を取ってブレイクを主張。しかしこれは認められず。彰人がアキレス腱固めを決めるとクリスはロープにブレイク。クリスがオクトパスストレッチを狙うも、彰人がアンクルホールドで切り返す。彰人が両足を固める複雑なレッグロック。そのまま押さえ込むもカウント2。クリスが飛び付いてグラウンドでオクトパスストレッチ。さらに腕十字に移行すると、彰人はロープにブレイク。改めて仕切り直し、リング中央で手四つの攻防。彰人が押さえ込むもクリスは左右の肩を上げて返す、3回目はブリッジで返す。彰人が回転エビ固め。クリスも丸め込み返す。彰人がダイヤル固め。クリスが押さえ込み、カウント2。そのまま飛び付いてオクトパスストレッチ。彰人が抜け出しアンクルホールド。クリスが反転すると、彰人はゴライアス・バードイーターの体勢に入る。これをクリスが抜け出し、複雑な動きからの横十字、ワン・モア・ラウンドで彰人を押さえ込むと3カウント。
【試合後のコメント】
彰人 昨日竹下相手にあんだけ楽しい、自分が楽しいと思うプロレスやって、勝ち負けはどうでもいいからとりあえず自分が楽しいと思ったプロレスをやったうえで勝てって言って、大見得切って、自分は今日クリスとやりたかった試合を、無理やりねじ込んで。それでお客さんはそんなの見たくないよとかあるかもしれないですけど、負けて悔しいとか、そういうのはもちろんリーグ戦だからありますけど、悔いはないです。悔いはない。後悔はしてない。悔しいはあるけど、後悔はしてない。反省はあるけど後悔はしてない。試合終わって負けて悔しいけど楽しかった。そういう気持ちが残りました。やっぱりクリスは本場のランカシャースタイルやってるだけあって、普段の試合では全然見せないんだろうけど、強いっすね。自分にはない技術が沢山あって。彼からもっともっといろんなものを学びたいと思いました。もうこの敗戦はリセットして、次、明日休みですけど、次HARASHIMA戦かな? 切り替えていきたいと思います。
――昨日竹下選手にDDTらしさという話がありましたが、そういう部分も?
彰人 そうですね、DDTはやっぱり多様性だと思うんで。同じような試合が続くわけじゃなくて、色んな……勝敗を気にするリーグ戦でも、僕はDDTらしさっていうのを忘れたら意味がないと思うんで。DDTらしく闘って、勝っていけたらと思います。竹下もそうあって欲しい。
クリス ツカレター。今日はファ●クじゃない。非常にテクニカルな試合形式で、一番DDTの中でテクニックに長けている彰人に勝つことが出来た。今日は一発も打撃を出していないけど勝てた。昨日の時点で正直脱落が頭をよぎっていたので、今日はああいったランカシャースタイルの試合をしたいって言われて、まぁいいかと思ってやってみたけれども、今日勝ったことでちょっと話が変わってくる。竹下と明日試合だけれども、あいつは壊れている。欠場しなきゃいけないレベルで壊れている。その後に休憩が入って岡谷と試合するんだけれども、最近DDTの若手はセコンド業務もたるんでる。もっと音を出さなきゃいけない、仕事をしなきゃいけないのにたるんでるのでお仕置きしてやる。高梨さんは今日も来てないのか。週刊プロレスは高梨さんの自主興行取材に来ますか?
奈良 おそらく行くと思います……。
クリス なんでおそらく? 絶対! ハイ! ホント!
第四試合 30分一本勝負
MAOは「謎の手拍子!」と言って手拍子を煽る。HARASHIMAのフィンガーロックを謎の手拍子を受けて取り返すMAO。スタンドの攻防に戻ると、HARASHIMAがカニ挟みからグラウンドに持ち込む。MAOが上を取り返すと、足を狙うが、HARASHIMAも足を固めて切り返し、ヘッドロックでMAOを捕まえる。MAOがロープに走らせると、HARASHIMAはタックル。ロープを巡っての攻防の中でMAOが側宙をしてHARASHIMAの突進をかわすと、HARASHIMAは場外に転落。MAOは宇宙人プランチャをすると見せかけてトンボを切る。HARASHIMAのリングインをMAOが邪魔しまくるが、HARASHIMAはエプロンからMAOをコーナーに固定し、ダブルニーを落とす。ここからHARASHIMAが腹部にストンピングを落とし、MAOを追い込む。さらにHARASHIMAはフェイントを交えつつ、腹に膝を連続で落としていく。HARASHIMAはリング中央でコブラツイスト。MAOがコブラツイストに取り返す。HARASHIMAが再度取り返し、腹にパンチ。MAOはロープにブレイク。MAOがHARASHIMAをエプロンに出すと、リング内に戻ろうとするHARASHIMAにフライングニールキック。場外転落したHARASHIMAにMAOは鉄柱越えのプランチャ。リング内にHARASHIMAを戻すと、ダイビング・ニードロップを決めるがカウント2。串刺しのニーからハリウッドスター・プレスを決めるがカウント2。MAOがみちのくドライバーⅠを狙うも、HARASHIMAはリバース。カウント2でMAOはブリッジで抜け出す。MAOがダブルチョップを放つと、HARASHIMAはミドルキック。そしてここで互いに拍手を煽り合いながら、チョップの打ち合い。MAOはエルボー。MAOがナックルを打ち込むと、HARASHIMAは強烈なミドルキックを連発。MAOがトラースキックからみちのくドライバーⅠを決めるが、カウント2でHARASHIMAはクリア。MAOがコーナーに上ると、HARASHIMAが追いかけ、コーナー上で打ち合い。HARASHIMAが頭突きから雪崩式ブレーンバスターを決めるもMAOは立ち上がる。HARASHIMAがブーツ連発、MAOがフランケンシュタイナー。カウント2。MAOのハイキックに合わせて、HARASHIMAは水面蹴りからバズソーキック。カウント2。再度バズソーキックから蒼魔刀を放つがMAOは回転エビ固め。カウント2。HARASHIMAのリバースフランケンを回避したMAOは横十字。カウント2。HARASHIMAが抱え上げ、そのまま膝を打ち込み、山折り。HARASHIMAが蒼魔刀を狙うと、MAOは側転で回避しようとするが、HARASHIMAはタイミングをずらしスタンディングの蒼魔刀。そして正調の蒼魔刀を決め3カウント。
好調HARASHIMAが勝ち点6でAブロック首位! 優勝へ向け久々の「鍛えているからだー!」
マイクを持ったHARASHIMAは「みんなの応援届きましたよ、みんなの応援のおかげで勝つことが出来ました、ありがとうございます!(会場拍手)いい感じで来てますよ! それはさておき、D王GP始まって欠場する選手やケガで体調が万全でない選手、出て来てますけど、僕たちは最後まで走り抜くんでみなさん応援よろしくお願いします!(会場拍手)せっかくマイク取ったんでいつものやっていいですかね?(会場拍手)いつものやつやってやるさー!(セコンド「なんでー?」)みんなの心の声、ビシビシ届くさー!(セコンド「なんでー?」)D王GP突っ走ってトップ獲ってやるさー!(セコンド「なんでー?」)明日も大阪大会頑張るさー!(セコンド「なんでー?」)みんなもどんどん見に来るさー!(セコンド「なんでー?」)なんでかって、それは鍛えているからさー!」と締めた。
【試合後のコメント】
HARASHIMA まずMAO選手、対戦するには凄い久しぶりで、やっぱりイギリス行ったり、ケガで休んだりもしてたけど、確実にパワーアップして、自分なりのリズムで闘って来るのを今日感じながら、ペースは乱されぬように凌いでどうにか勝ちましたけど、成長が頼もしいですね。不戦勝とかもあったりで、6点かな? いい感じでいってると思うんで、D王GP優勝とは縁がなかったので、今回ガッチリいきたいと思います。いける気がします。油断はしません。勝って兜の緒を締めていきますよ。
――次は坂口選手と公式戦ですが?
HARASHIMA 明日の大阪が空いてるので、時間がたっぷりあるし、ガッチリやるだけです!
MAO 負けてすっきりじゃないですけど、HARASHIMAさんとのシングルって僕が一番やってるんじゃないかなーっていうくらいで。過去6回くらいはやってるのかな、シングルで。そのたびに多分違う自分ていうか、過程をHARASHIMAさんは感じてくれてると思うんで。HARASHIMAさんと闘うってことは自分基準を作ることでもあるんで。今日もまあまあやれたかなとは思うんですけど、やっぱりDDTのエースっていうのは伊達じゃないことであって。DDTの顔なんで、HARASHIMAさんは。自分もそうなっていかなきゃいけないなというのを目標にしてることで。DDTの伝統のアルファベットのリングネームっていうのは自分がこの世代では、自分だけがやって来てるんで。KUDO、HARASHIMA、MIKAMI、伝統のあるアルファベットのリングネームを使っている以上は、やっぱりDDTの顔になっていかなきゃいけないなってことですね。HARASHIMAがどうだっていうのは簡単ですけど、いざ自分がこのままDDTでやっていって、あの格になって、DDTの顔としてHARASHIMAをやってる、っていう、そういう人間になっていかなきゃいけないなっていうふうに自分は思ってるんで。D王を抜きにした話で、自分もHARASHIMAさんみたいになっていかなきゃいけないっていう一個覚悟があるっていうのをHARASHIMAさんにも伝えられたらなって今日思いました。
――今日はリングアウトでも勝ってやろうという姿勢なども見せてたかと思うんですが?
MAO まぁ手段っていうのはその場てパパッと思いついてやっちゃうんで。後先は考えないでやっちゃうんで。その辺は何もないです(笑)
――その場の思い付きで?
MAO 思い付き何で。何もないです。あれで勝てたらラッキーだし。
――明日は坂口選手との公式戦ですが?
MAO 明日も坂口さんと武骨な闘いになりますけども、スタンスを崩すと負けちゃうんで。MAOはMAOで。でたらめなMAOが硬派な坂口さんをもてあそぶじゃないけど(笑)そういうのがあればなって思っております。
第五試合 30分一本勝負
Bブロック公式リーグ戦
※ランニング・エルボーバット
ゴングと同時に大石はヘッドロック。高尾が取り返すと、大石は腕を固める。高尾が取り返すと、投げを見舞い、大石もレッグシザースで返す。大石が変則的な逆さ抑え込みを連発するが、直伝トルネードクラッチを決めるが高尾は切り返してラ・マヒストラル。そしてそのまま公認エンドレスワルツ。カウント2で大石は返すと押さえ込み。カウント2。大石がミラクルエクスタシーを決めるがカウント2。続けて逆打ちを狙う大石を高尾がジントニックで切り返そうとするが、大石は抜け出す。大石がランニング・フォアアームを狙ったところで、高尾は避けてそのまま助走をつけてランニング・エルボーバットを叩き込むと、大石も返せず3カウント。
【試合後のコメント】
大石 うそだろー! うそだろー! なんだ? 肩上げただろ? 見てただろ? リプレイだ! OVAだっけ? ビデオ判定だ! 上がってただろ!
高尾 今日はイスないのか? イス! いいけど、また俺は床か。(座り込みながら)底辺の人間は床で撮れってことか。今日で2連勝だから、またこの勢いで、明日も勝ちたいです。何よりもな、昨日勝ったらさっさと帰ろうと思ったら……まさかの売店やるっていうね。帰れないので不満になる、そして俺だけなんで休みがないんだよ。D王の選手で。何で俺だけ全戦出るんだよ。休みてぇよ俺だって! 大阪休みてぇよ! 遠いから! 今日も休みたかったよ、普通に。そこがね、会社が俺のこと嫌いなんだろうな。DAMNATIONとか。なんかあるんすか?
――今日はしてやったりの勝利でしたが?
高尾 してやったりというか勝って当然かなっていうか。そういう風に見えたならそれはそれでいいけど。あとこれから連勝して勢いに乗りたいと思います。もう無いなら行きます。
――明日は樋口選手ですが?
高尾 まずヘビー級じゃねぇかよ。なんで混ざってんだよ、ヘビー級が。それも会社の嫌がらせだよ。ジュニアの作れ、ジュニアの。もういいよ、明日の奴なんて。勝つだけだよ、勝つだけ。
セミファイナル 30分一本勝負
秋山はなんと勝俣のブロック玩具付きバットを手に入場。勝俣が抗議すると、秋山がいきなり奇襲をしかける。横入り式エビ固めを連発。勝俣は何とかキックアウトすると、場外に逃げ「俺がやろうとしてたのに!」と悔しがる。勝俣がリングに戻りドロップキックを決め、何と秋山の頭をひっぱたく。怒った秋山は頭突き。勝俣が場外に退避すると、秋山が追いかけ鉄柱にぶつけていく。秋山がボディスラムを狙うと、勝俣はDDTで秋山を場外に突き刺す。勝俣は中村からテーピングを受け取ると、秋山の足をテーピングでぐるぐる巻きにする。場外カウントが進むが、秋山は剥がしてリングに生還。秋山はビッグブーツからパイルドライバーを決めるが、カウント2。秋山は勝俣を場外に出すと、お返しの場外でのDDT。秋山は中村にテーピングを出すように言うが、中村は「持ってない!」と逃げ回る。リング内に勝俣を戻した秋山は、強烈なボディスラムから逆エビ固め。ガッチリ腰を落とすが、勝俣はかろうじてロープにブレイク。勝俣は「負けねぇ!」と言いながらエルボーを放つも、秋山はコーナーで肘を落とす。秋山の串刺しニーを回避した勝俣は延髄斬りからミサイルキック。秋山が倒れないともう一発。カウント2。勝俣がストゥーカ・スプラッシュを決めるが秋山はカウント2で返す。続けて勝俣がムーンサルトを放つが避けられ自爆。秋山は串刺しのジャンピング・ニーから低空ニーを叩き込むがカウント2。秋山がフロントネックロックで捕獲すると、勝俣は丸め込み。カウント2。ここから秋山は膝を叩き込み、生膝でのランニング・ニー、カウント2で勝俣が返す。秋山はエクスプロイダーを決めるがこれもカウント2で勝俣が返す。勝俣は場外に退避。秋山が追いかけると、鉄柱にぶつけようとするが、勝俣は鉄柱を支点にリング内に戻りすぐさまプランチャを決める。場外カウントが進む中場外で勝俣がDDT。リング内に戻ろうとする互いに引っ張り落とし合う中、勝俣は619を決めリングに入ろうとするが、秋山はジャンピング・ニーで勝俣を叩き落とすと、秋山が1人リング内に生還。秋山がリングアウト勝ちを収めた。
【試合後のコメント】
――初勝利となりましたが?
秋山 初勝利、まぁそうですね。やられる前に早めに終わってやろうと思って。あいつもお色々考えてたろうけど。まぁ面白かったよ。あいつも色々考えて来るだろうし。小っちゃいけど、色々考えてるのはわかるから。面白いよ。俺が竹下に勝ったらお前俺のチームに来いって言って、あいつも俺に勝ったらサウナ部に入れとか言ってたけど、今日負けたんだから来いよ。俺がもっといいレスラーに育ててやる。うまーくね、中で作戦立てれて、立ち回れるレスラーに育ててやる、今以上に。だから来た方がいいと思うよ(笑)
――それくらい欲しい選手?
秋山 いいと思うよ、色々考えて。俺にも臆することなく来るし、もっともっと俺の元に来たら、俺が教えることが沢山あるから。ハッキリ言って今のALL OUTいるより全然いいと思う。全然いいと思うから、来い。甘いささやきだ(笑)来いよ。
――最後エクスプロイダーで決まらなかったのも意外でしたか?
秋山 そう、あれで決まったと思ったけど。あいつも考えてたことまだあったんだろ。エクスプロイダーの先もあいつまだ考えていたってことだ。普通はエクスプロイダー食らわないように考えるんだけど、エクスプロイダー食らった後のことも考えてるってことは、俺には負けないってことだ。まぁよく考えろ、ALL OUTにいる方がいいのか、俺の元に来るのがいいのか、よく考えろ。以上。
勝俣 3敗ですか。う~ん……ツラい結果になってますね……。リーグ戦て6人と闘うんでしたっけ? 残り3人? ここから巻き返していかないと。俺はもう優勝は無い?
――ちょっと苦しい状況かと……。
勝俣 これで俺が残り3勝勝てば、まだ残る可能性はある?
――他が潰し合えば……。
勝俣 なるほど、今1位は遠藤哲哉ですか? 今4点、今日勝てば6点? う~ん。秋山選手は、いや、秋山準があの入場でレ●バットを持って……ブロックバットを持って来て、入場して来た時から、俺が考えてきたことが一気に狂ってしまった。しかも俺が得意とする丸め込みをあいつはして来て、もう、最初からやられたなと思いました。これが上手さなんだなと思いました。いやぁ……悔しいです。何があっても、どんな汚い手を使ってでも、俺は今日秋山準から勝ちたかった。でもそれでも秋山準はやっぱり経験の差もあったし、頭の回転が速いというか、全て僕が考えてきたことより、先をその場で思いついてやってんだな、あれは。やられました、悔しいです。
――秋山選手が相当準烈の方に入れたがっているようですが?
勝俣 ありがたいですね。リモートサイン会を大田区前にやった時に、秋山準がわざわざコメントをして来て、竹下に勝ったら勝俣を準烈にくれってコメントしてくれたんすよね。めちゃくちゃ嬉しいですし、そんな秋山さんに言われてたら、ちょっと秋山さんの元でプロレスをしてみたいって気持ちが芽生えてしまってる部分もある……けど! 昨日の彰人さんのマイクもそう、竹下さんもそう、ALL OUTでまた景色をどんどん作っていかなきゃいけないから。ALL OUTにいるけど、ちょっと……(笑)秋山さんに言われたら、迷ってしまうよね。まぁ、とにかく今日は負けです。負けました。あと残り3戦、勝ちます!
メインイベント 30分一本勝負
遠藤と樋口、今年四度目の一騎打ち。ゴングが鳴っても二人はジッと互いを見据える。ロックアップで最初のコンタクト。樋口が押し込むと、クリーンブレイク。樋口が腕を取っていくと、遠藤も取り返す。樋口が押しつぶすも、カウント1で遠藤がすぐに返す。樋口が手四つを要求すると遠藤も応じる。遠藤がクラッチを切り、腕を取っていくと樋口も取り返す。遠藤が足を固めると、樋口は這ってロープを目指すが、遠藤は肘を膝に落とし再度固める。樋口はロープにブレイク。スタンドの攻防になると、遠藤が足を捕らえていく。遠藤がグラウンドで足と首を決めるも樋口はロープに逃げる。遠藤が前転式のレッグブリーカー、そしてロープに樋口の足を固定すると、遠藤は足への619を決める。遠藤は足への集中攻撃。樋口はチョップを放っていき、タックルで遠藤を倒していく。遠藤がエプロンに逃れると、樋口は追いかけ、そのままアバランシュホールドを狙うが、遠藤は回避。ハンドスプリングで樋口を場外に落とすと、ラ・ケブラーダを狙うが、樋口が止めて肩車に捕らえる。すると遠藤は回転エビ固めのようにしながら抜け出し、樋口の足を場外に叩き付ける。ここで遠藤がリング下からイスを取り出しコーナー下に置く。そして樋口をエプロンに寝かせると、そこで両足をレッグロックで固めていく。リング内に戻るや、遠藤の足への集中砲火は止まず。遠藤はコーナーに樋口を逆さ吊りにすると、レフェリーがチェックしているうちに、ニュートラルコーナーのコーナーパッドを外す。遠藤は樋口を剥きだしの金具に突っ込ませようとするが、樋口は耐えてボディスラム。追撃を狙う樋口を遠藤は下から捕獲し、足を固めていく。樋口はロープにブレイク。樋口が強烈なチョップを叩き込むと、カウンターのアバランシュホールドを決める。樋口はアトミックドロップからダブルのチョップを決めるがカウント2。カナディアン・バックブリーカーを狙うが、遠藤は脱出。樋口がチョップを連発。しかし遠藤はカウンターの低空ドロップキック。さらにスワンダイブ式の低空ミサイルキックで追撃。そして足4の字に捕らえる。樋口は4の字をリバース。もつれるようにロープにブレイク。そのまま足4の字が決まったまま2人は場外に転落。場外で遠藤が決め続ける。遠藤はイスを手にすると、振りかぶるが松井レフェリーがイスを取り上げる。樋口が遠藤を狙ったチョップが松井レフェリーに直撃。松井レフェリーはダウン。リング内に戻るや、遠藤はドラゴンスクリュー。イスを手にすると、樋口の足へと落としていく。リング内にイスをばら撒き遠藤がコーナーに上ると、松井レフェリーが戻って注意。樋口がコーナー上に追いかけブレーンクロ―。すると抜け出した遠藤は雪崩式のニークラッシャーでイスの海に叩き付け、両足を決めるレッグロック。樋口はなかなかロープに手を伸ばせず。何とかロープにブレイク。立ち上がれない樋口にダウンカウントが数えられる。樋口が何とか立ち上がると、遠藤がドラゴンスクリューを狙うが、樋口はブレーンクロ―で捕獲。遠藤は腕を極めて抜け出そうとするが、樋口がブレーンクロ―に力を込めていく。そして樋口がショートレンジのラリアット。そしてノド輪落としを決めるが遠藤はカウント2で返す。相撲ラリアットをぶち込むが、遠藤はカウント2で返す。樋口がしこを踏んでぶちかまし狙いも、遠藤はかわしてカナディアンデストロイヤー。さらに遠藤がハンドスプリングオーバーヘッドキックを決め、遠藤は再度カナディアンデストロイヤー。すぐに立ち上がった樋口が強烈なぶちかまし。吹っ飛んだ自ら外していたコーナーマットの無い金具むき出しのコーナーに直撃。遠藤はダウン。樋口も足のダメージで立ち上がれず。ダブルダウンカウントが進む。遠藤は微動だにせず、樋口はかろうじてロープを使って立ち上がろうとするも立ち上がれず。カウントが10数えられ、両者KO。勝ち点1ずつを獲得した。
エンディング
壮絶両者KO! 痛み分けに思わず遠藤「また一人、俺が倒さなきゃいけない相手が出来た」
樋口はセコンドの肩を借りて退場。遠藤は倒れたきり起き上がれず。遠藤は倒れたままマイクを手にする。遠藤は中村の肩を借りながら「秋山準に勝った俺に敵なんかいないと思ってたけど、樋口和貞! なかなかやるな……。また一人、俺が倒さなきゃいけない相手が出来た。このリーグ戦、秋山準に勝ったプライド、KO-D無差別チャンピオン、そして今は遠くに行ってしまった佐々木大輔の想い、それらすべてを俺が背負って、必ず残りの試合全部俺が取って優勝する。D王GP2021、お前ら、遠藤哲哉から目を離すな……以上」そう言い、倒れこむ。セコンドの肩を借りて退場した。
【試合後のコメント】
遠藤はセコンドの肩を借りながらコメントスペースに座り込む。
遠藤 あ~、クソ……。なんだよ、あいつ、バケモンじゃねぇかよ、クソ……。俺はこの一試合一試合じゃなく、リーグ戦通して全て、全てを見据えて俺はこのリーグ戦に臨んでる。昨日の樋口の試合も見たし、それでだいぶ足を攻められていたようだから、今日俺なりの一点集中攻撃、なかなか見せない一点集中っていうのをやってみたんだけど、2日かけてもあいつを止めることが出来ない。バケモンだよ、ホントに。怪物、樋口和貞、強過ぎる……。まぁでもまだ俺が単独1位、一つも落としてないのは俺だけだから。わかんないけど。まだまだ、残りの相手、全部俺が潰してやるよ。
――アイアンクロ―をこれまで徹底的にやられることはなかったですが、強烈ですか?
遠藤 あれも俺は対策してたんだよ。アイアンクロー対策もしてたんだけど、それすらも、技とかじゃなく、とにかく力でぶち破って来やがった。いいね、樋口和貞。それでいいと思うよ、俺は。小手先だけの技術に頼らず、自分の持ち味、怪力、怪力のみに頼るファイトスタイル、それでこそ樋口和貞だと思うよ。
――シングルやった中でも今回ちょっと一味違った印象ですか?
遠藤 まぁ俺も今までとはちょっと違った攻めを見せたんだけど、それが逆にあいつに火を付けちゃったってところもあるのかな。まぁあとはその辺は本人に聞いてくれ。……奈良語り、昨日は書かなかったですね?
奈良 いや、あの、深夜に……。
遠藤 あ、書きました? 見てなかった。まぁどうでもいいや。あ~、クソ、デカいなこの引き分けは何点? 勝ち点1か。ゼロじゃないだけマシか。残り3試合、お前ら見てろよ? 遠藤哲哉から目を離すな。
樋口 やっぱD王、生半可じゃないな。昨日の大石真翔、足一本持ってかれたって言ったけど、今日、遠藤哲哉に無くされたよ、左足……。ただな、明日また公式戦だ、大阪で高尾蒼馬、足が利かなくても、腕で這ってでも大阪行ってやるよ。次だ次! 今日は立てなかったけど、次のこと考えます。
――今日はKO-D無差別のチャンピオンをあそこまで追い込んで、最後立ち上がろうとしていたのは樋口選手の方ということで、かなりこれまでとは違うというご自身の感覚はいかがですか?
樋口 感覚もクソも、俺は最初に言ったように、自分の闘いをするだけなんで。それをあなたから見てもしかしたら通じ始めてるかもしれないし、もしかしたら通じてないかもしれない。ただ、負けでもなく、勝ちでもなく、引き分けられたっていうのは自分の中では悔しいです。ホントに。悔しい、それだけです。今日、初戦落としたからにはここから突っ走りたかったんで。
星取表(11月28日現在)