10日、神奈川・横浜ラジアントホールにて「横浜たそがれ2018~弥生~」がおこなわれた。まずは今林久弥APが井上マイクリングアナと共にリングにあがり、まずは3・25両国大会のアリーナ席とマス席がすべて完売になったとアナウンス。さらにメインで復帰戦をおこなう竹下が本日大学を卒業したことが報告された。続いて3・14新宿FACEでプロデュース興行をおこなう赤井沙希が登場。12日にDDT UNIVERSEでプロデュース興行の特番を放送すること、大会当日がダークマッチで渡瀬vs下村がおこなわれることを発表。AbemaTVが赤井に密着した模様も、大会前に放送されるとのこと。ここで石川が「言いたいことがある」とポーリーと共に登場。「竹下、今日復帰戦なんですけど、僕から言わせてもらうと全然治ってない。今日、大学を卒業したばかりで可哀想なんでボコボコにします!」と言うと、竹下には両国大会を欠場してもらって、その分ポーリーと1時間、歌とダンスをすると宣言して去っていった。最後にペイジがアントンと共に登場。「俺は言ってることは何も分からないと思うけど、ワタシがイーサン・ペイジです。3・25両国大会でワタシはアントーニオ本多選手と組んでタッグガントレッドマッチに出場します。ワタシはDDTに参戦してから一度もフォールされていないが、バックステージでジロジロ見てくる奴がいる。それは吉村だ。デカくて若い選手だが、俺のほうが全然強いってことを証明してやる」と吉村のことを意識している発言をすると、「DDTヨコハマ大会、スタート!」とオープニングコール。
オープニングマッチは高梨将弘vs下村大樹。下村は握手を求めるが、高梨は応じない。執拗に片足タックルを仕掛けていった高梨は、下村の左腕を捉えていく。下村もアームドラッグからドロップキックを返すが、高梨はワキ固め。そこから徹底的に下村の左腕を殺していった高梨。下村もミサイルキックを返すと、串刺しジャンピングエルボーから低空ドロップキック。さらにその場飛びムーンサルトを落とした下村はスワンダイブ式クローズラインを狙ったが、高梨はワキ固めで切り返す。下村もそこから丸め込みで切り返すと、連続で丸め込んでからエルボースマッシュで飛び込む。スワントーンボムを食らいながらも辛くもロープに助けられた高梨は、逆さ押さえ込みを狙おうとした下村を、逆にハングオーバー!!で丸め込んで3カウント。
第2試合は石井慧介vs佐々木大輔。佐々木はリングインと同時に奇襲攻撃。伏せかわしを狙った石井をクロスフェイスに捉えると、早くもコーナーからダイブ。しかしニーリフトで迎撃した石井は佐々木を場外に追いやってプランチャ。佐々木もかわして客席に石井を叩き付けるとイスを投げつける。石井の首からイスをかけると、そのまま鉄柱に叩き付ける。リングに戻った佐々木は低空ドロップキックからネックブリーカー、さらに石井の首にニーを落としていく。石井もエルボーで反撃しようとするが、佐々木は張り手からロープを使って石井にギロチン攻撃。バックドロップからフロントネックロックに捉えた佐々木だが、脱出した石井はフロントキック。しかしサマーソルトドロップを剣山で迎撃した佐々木は、丸め込みからクロスフェイスを狙う。決めさせない石井はニードロップを投下すると、エプロンに逃れた佐々木を追いかけていき、フィッシャーマンバスターでエプロンに叩き付ける。佐々木をリングに戻した石井は、後頭部にミサイルキック。佐々木もカウンターのドロップキックを石井のアゴに叩き込むと、Tシャツを脱ぎ捨ててナックル攻撃。石井も野球チョップを返すが、佐々木はトラースキックからペディグリー。ダイビング・エルボードロップから区ロスフェイスに捉えた佐々木だが、石井は何とかロープに脱出。佐々木のベトナムドライバーIIをニーで逃れた石井はジャーマンで投げするとジャンピングニーアタック。佐々木も佐々木式ウラカン・ラナで丸め込むが、惜しくもカウント2。石井は顔面を蹴り上げてから延髄斬り。タイガースープレックスを狙った石井だが、佐々木は足で松井レフェリーを挟んで阻止すると、石井のジャンピングニーをかわして誤爆させる。レフェリー不在の中、急所攻撃を見舞った佐々木はイスを持ち込むが、ここでリング下から愚零闘捕萌が登場。石井に牛乳ミストを浴びせた捕萌は、佐々木にシャイニングあてがい。捕萌がリングを降りると、すかさず石井が嘔吐きながら高角度ダブルアームDDTで佐々木を叩き付けて3カウント。
第3試合はアイアンマンヘビーメタル級選手権バトルロイヤル。王者スーパー・ササダンゴ・マシンをはじめ、大鷲透、平田一喜、MAO、高尾蒼馬、アントーニオ本多、勝俣瞬馬、大石真翔、赤井沙希、島谷常寛の10名が参加。まずササダンゴマシンが登場し、会場にあったホワイトボードを使って“煽りホワイトボード”を始める。試合が始まれば自分以外の9人に狙われるのは不利だと力説したササダンゴマシンは、DDTにはいろいろな年代の選手がいる中、40代の我々は不利だという。そこでチャンピオンの権限で年代別に選手を区切り、“年代別ロイヤルランブル”をやるという。40代のササダンゴマシンが一旦退場すると、まずは20代のMAO、高尾、勝俣、島谷が登場。なぜか30代の赤井も登場するが、大石が連れ戻す。島谷をハブにして三人で試合をする20代。すると島谷が「俺も混ぜろよ!」と絶叫。そこにMAOが襲いかかるが、島谷はスピーディーな動きで蹴散らす。さらに勝俣も蹴散らした島谷は高尾にも攻め込んでいく。ここでMAOが「まずはこのアラサーやっちまおうぜ」と提案し、勝俣と一緒に高尾を捕まえる。島谷はコーナー最上段に登っていくが、すかさずMAOと勝俣が背後から突き落としてOTR。そして赤井、大石、平田の30代が登場。踊る30代に襲いかかった20代だが、平田が手刀で無双。「今こそ30代の力を見せるときだ!」と叫ぶと、大石と赤井に平田GOサングラスを渡してダンスをGO。その勢いで勝俣と高尾をOTRで失格させる。だが、大石が平田にブラディーEXを決めると、赤井がPK。そのまま大石が丸め込んで平田失格。最後にアントン、大鷲、ササダンゴの40代が登場。『ガラスの10代』に乗り、エアローラースケートをしながらリングインした40代は、大石に恰幅の言い腹でダメージを与えてからOTR。さらに赤井も腹で攻撃していくが、アントンが女性を腹で攻撃すると考えただけで果ててしまったのでギブアップしようとしたが、その前に「ごんぎつね」を披露することに。横浜ベイスターズかと思ったら横玉ベイスターズの話をしてしまったアントンはサミング無双。だが、大鷲に誤爆してOTRになると、その後アントンと赤井もOTRで失格になり、ササダンゴとMAOの二人に。高木を車で轢く動画を何度も観たというササダンゴは「井上麻生よ、いや坂井麻生よ! オマエは俺の子だ! オマエには確実に俺の血が流れている! 超えてみろ!」と言い出す。「オヤジー!」と叫びながら突進したMAOはチリドライバーで3カウント。
MAOがアイアンマンを奪取した直後、新木場では未遂に終わったアナルエクスプロージョンアタッカーを持った高木が乱入して背後からMAOを急襲。スクールボーイで丸め込んでアイアンマンを奪取した高木は、両国での路上プロレスでアイアンマンをかけてもいいと言い出す。そこに高尾が入ってくると、高木は「オマエもこのアナルエクスプロージョンアタッカーで肛門爆破してやる!」と挑発。ムッとした表情の高尾はトラースキックを叩き込むと、首固めで丸め込んで3カウント。しかし高尾は「このベルト、そんなに興味はないんですよね。すみません、獲っちゃいました。でも両国全体を使った路上プロレス楽しみなんです。宮本裕向とめっちゃ暴れます!」と言い放ち、とりあえずベルトを持ち帰った。
第4試合はKUDO&坂口征夫&松永智充vs梅田公太&上野勇希&竹田光珠。リングインしてDNA勢を睨み付けた酒呑+松永だが、背中を見せた瞬間奇襲攻撃を仕掛けていったDNA軍。そのまま場外乱闘で試合が始まったが、坂口をリングに戻した上野が梅田にタッチ。すかさずDNA勢は3人でトレイン攻撃。さらに梅田が蹴りまくると、上野と光珠も一緒にストンピングを落とす。堪らず松永が梅田に襲いかかるが、上野と光珠はクイックタッチで坂口を追い込んでいく。光珠がチンロックに捉えると、梅田と上野が入ってきてカットを阻止。坂口もエルボーで反撃すると、光珠をカウンターの払い腰で投げてKUDOにタッチ。ダイビング・ダブルニーアタックを見舞ったKUDOだが、光珠もカウンターのスピアを返して上野にタッチ。延髄斬りを叩き込んだKUDOは坂口にタッチ。坂口は梅田を指名し、梅田もリングインするが、その横から上野が坂口にドロップキック。さらに梅田がランニングローを叩き込むが、坂口はスリーパーで捕獲。梅田は何とか投げ飛ばすが、坂口はハイキックを返してダブルダウン。先に坂口がタッチすると、松永は梅田の蹴りを胸で受け止めてからショートレンジラリアット。さらにラリアットからパイルドライバー。カウント2で梅田が返すと、光珠が救出に入る。KUDOが追いかけてきて、両者場外に出る。その間に松永が梅田にバックドロップ2連発からストラングルホールドγ。だが、梅田と光珠がミサイルキックの同時発射で梅田を救出すると、KUDOと坂口をドロップキックで城外に追いやってプランチャを同時投下。梅田は松永にPKからミドルキックを連打。キャッチした松永だが、梅田はスピンキックから梅田ドライバー(仮)で3カウント。
試合後、KUDO、坂口と睨み合うDNA勢だが、坂口がドロップキックで吹っ飛ばすと大乱闘に。なおも梅田と上野はKUDO、坂口と額がくっつく距離で睨み合った。
【試合後のコメント】
高梨 ふざけるよ、マツいったくらいでいい気になってんじゃねぇよ! 俺らに本当に火点けたな! 今日のマツの試合見てて、俺ら熱くなったよ! あんだけ来るんだったら上等だ! いつだってやってやるよ! 坂口、なあ?
坂口 おもしれぇな。ようやくエンジンかかってきたよ。ようやくだよ! いいか、うちらに火を点けたの覚えておけよ(ニヤリ)。明日、春日部、楽しみだよ。ただでリング降りられると思ってんなよ。殺してやる。
KUDO ……。
坂口 以上だ!
梅田 俺たち今日、初めて3人で組んで。相手は高梨さんじゃなくて松永さんが組んだ3人(だけど)やっと一本返して、やっと相手に火点けた感じ。相手が誰だろうと、俺たちはもう火点いているし。向こうは遅ぇよ! もっと早く火点けろよ! オッサンたちが! 俺たち若い力でもうガンガンいってやるよ。一本返したよ。向こうはたかが1回と思っているけど、それで足もとすくってやるからな! あと坂口……坂口征夫、今度シングルでやるよな。俺らとっくの昔に火点いてるからさ。もう遅いよ。オッサンごと全部消してやるよ。かかって来いよ!
上野 俺らも両国3人揃って、向こうもベストメンバー。それで全部潰してベルト獲ります!
光珠 衝撃が起きますよ、両国で。
梅田 このままいけば、勢いそのままに。両国も近いんで、すぐ(KO-D6人タッグは)獲れると思います。気抜いてると、足もとすくうぞオラ! それ以外ない。
第5試合は愚零闘捕萌vs遠藤哲哉。捕萌の入場テーマが流れるが、姿が見えない。すると遠藤は第2試合のときのようにリング下から出てきた捕萌だが、すぐにリング下へ。遠藤が追いかけていくが、リング下から遠藤の悲鳴が聞こえたと思ったら、捕萌に凌辱されながら出て来る。観客の持っていたペットボトルをアナルにねじ込まれた遠藤だが、どうにか振り切ってエプロンに上がると半ケツ状態でケブラーダ。捕萌をリングに戻した遠藤はスワンダイブ式フォアアーム。トーチャーラックボムを狙った遠藤だが、捕萌はどうにか脱出。遠藤はジャンピング・ラリアットを狙ったが、両足で挟んで防御した捕萌は男色三角絞めから、小刻みに震えてからのエルボードロップ。さらにシュミット式バックブリーカーからリバースエビ反りジャンプ。これをかわした遠藤は牛乳を口に含んで牛乳ミストを狙ったが、手で遠藤の口を塞いだ捕萌は股間にタッチしてからスペース・ローリング・股間にタッチ。さらにバックから遠藤に尻に股間を押し当てていった捕萌はリング下を物色。紙テープを出してレフェリーにそれを片付けるように指示すると、イスに遠藤を座らせてのシャイニングあてがい。ここで牛乳を口に含んだ捕萌はリップロックで口移し。ファイト一発から男色ドライバーを狙った捕萌だが、遠藤は掟破りの逆リップロックで牛乳を戻すと、ファイト一発からのトーチャーラックボムを狙う。だが、捕萌はまたもリップロックから牛乳を口移し。フラつく遠藤がレフェリーに激突するが、捕萌はゴッチ式男色ドライバー。レフェリーが倒れたままなのを見た捕萌は、何と木曽レフェリーにも襲いかかっていく。ノーコンテストを告げるゴングが鳴らされる。
捕萌は遠藤、セコンドの渡瀬にも襲いかかっていき、ケツを丸出しにする。そこに牛乳ミストを吐き出すが、ここで場内が暗転。照明がつくと、リング上には何と練馬スティングが降臨。黒バットで捕萌を威嚇した練馬スティングは、動揺する捕萌にスコーピオン・デス・ドロップ。練馬スティングはグッタリとする捕萌を連れ去って姿を消した……。
【試合後のコメント】
ディーノ 石井ちゃん、悲しまなくてもいい。確かに愚零闘捕萌は横浜港の海に帰っていったけども。もう二度と現れることはないけども、そんなに悲しい顔をすることないよ。
石井 まあ愚零闘捕萌がいなくなったということは朗報ですね。愚零闘捕萌が出てきてからいいことがないんですよ、自分に。自分だけじゃなく、リングも臭くなりますし、若手とかも迷惑していると思うし。まあ愚零闘捕萌がいなくなってよかったと思います。
ディーノ ……まあ愚零闘捕萌は愚零闘捕萌で、何かよかれと思ってやったのかもしれないよ。
石井 大体グレート・ムタに対抗して愚零闘捕萌……これはバカがやることだと思うんですよ。はい、本当に。なので、ああいうのはバカじゃないと出来ない。
ディーノ ちょ、ちょ、ちょっと口が過ぎるな。やっぱりそれなりに頑張ろうかなと思ってやってる……かもしれないなと思って。
石井 そのバカがいなくなったんで、自分はこれで両国に集中出来ます。
ディーノ そっか……バカか……。
――佐々木選手とシングルマッチをやってみての手応えは?
石井 すごい熱くなって……やっぱり熱くなる対戦相手だなと思いましたね。
ディーノ 勝ったのもね、神風が吹いたと言うか、何かやっぱ感謝すべきことがあるんじゃないかなって……。
石井 せっかく熱い闘いができて……。
ディーノ 熱い闘い! 勝負はつけたいからね。勝ちたい!
石井 そこでまた何か邪魔というかバカというか、そういうのが来ましたね。
ディーノ まあまあまあ、結果的に勝ったからいいんじゃないかなとは思うんだけど……。まあやっぱり感謝すべきところにはアレしたほうがいいんじゃないかな。
石井 ……まあ、僕はこれでもう両国に集中出来るんで。愚零闘捕萌はもういないんですよね?
ディーノ もう横浜港に沈んでというか帰っていったんで、愚零闘捕萌はたぶんもう出て来ないんじゃないかな。両国に集中して、グレート・ムタ戦にね。
石井 はい、集中します。
――愚零闘捕萌は何かムタ選手に影響を及ぼしそうですか?
ディーノ いや、及ぼさないんじゃないかな。アレはバカがやることだから。ハハハ……(乾いた笑い)ね?
石井 ああいう発想はバカがやることなんで。
ディーノ そうですよね……だからもう全然。何もないと思いますよ。
――影響はない?
ディーノ 影響はないし、この1ヵ月のことは忘れてもらって構わないですよ。
セミファイナルはHARASHIMA&イーサン・ペイジvs樋口和貞&岩崎孝樹。ペイジと樋口がショルダータックルでぶつかり合う。そこからペイジがショルダースルーで投げるが、樋口も投げ返す。HARASHIMAと岩崎はエルボー合戦からのフロントキック合戦。打ち勝った岩崎がサッカーボールキックを叩き込むと、HARASHIMAもサッカーボールキック。両者、敢えて相手のサッカーボールキックを受け止める意地の張り合い。そこからペイジがナックルを叩き込んでいくと、HARASHIMAは逆水平チョップからのキャメルクラッチ。ペイジも岩崎の腰を集中攻撃していくが、岩崎はブレーンバスターで投げると樋口にタッチ。串刺しラリアットからオクラホマスタンピートで叩き付けた樋口だが、ペイジもハイキックを返してタッチ。HARASHIMAはダイビング・ライダーキックから樋口をコーナーに乗せて、雪崩式ブレーンバスター。だが、ミドルキックをブロックした樋口は逆水平チョップ・HARASHIMAもブロックしてハイキックを返すが、樋口は突っ張り電車道。そこに岩崎が走り込んできて串刺しニー。さらに岩崎のバックドロップと樋口ののど輪落としが合体。ペイジが救出に入り、エアプレンスピンで樋口を回してからDDT。さらに岩崎を樋口に叩き付けてからビッグブーツで倒すと、HARASHIMAがスワンダイブ式ボディプレス。山折りからの蒼魔刀をラリアットで迎撃した樋口はドクターボムを狙うが、ウラカンホイップで切り返したHARASHIMAは、スタンディングの蒼魔刀。これをキャッチした樋口は、何とジャパニーズレッグクラッチホールドで3カウント。
マイクを持った樋口は、引き上げようとするHARASHIMAに向かって「おい待て、HARASHIMA! 今日の勝ちは俺だって勝ちだと思っちゃいねぇんだよ! 決戦は明日、大阪で必ずオマエをぶっ倒して、その首獲ってやるからな! そして両国! オマエのその肩にあるタッグベルトも獲って、そして丸藤正道も倒して、俺がDDTの中心になる。覚悟しておけよ!」と言い放った。
【試合後のコメント】
――両国の前哨戦としてHARASHIMA選手とタッグマッチで対戦でした。
樋口 まあリング上で言ったことと同じなので。今日の勝ちは別に勝ちとは思ってないんで。もう決戦は明日なんで。明日の大阪でもうガッチリ真正面から行って粉砕したいと思います、HARASHIMAを。そして両国ではタッグのベルトがかかって、丸藤正道。深さごと全部飲み込んでやろうと思います。
――今日のフィニッシュは狙っていたわけでなく、体が勝手に動いた感じ?
樋口 うーん、そうですね。あの体勢になったからっていうのもあるんですけど、まあ力一辺倒ではないよ。俺だってこういうのはあるよっていうのが見せられたんじゃないですかね。
――最後は意外な形で敗れてしまいました。
HARASHIMA いやぁ本当、意外ですね。まあびっくりしたというか、正直拍子抜けと言うか。正面からガンガンやりあって……もっとやり合うと思ったのに。まあ……それもプロレスなんで。技なんで。負けた自分が悪いですけど、もっと正面から来るのかなと思ってましたね。
――試合後、樋口選手がマイクで大阪では正面から行くと言ってましたが。
HARASHIMA もうね、その言葉をそのまま返す。今日はちょっと……今日以上にボコボコにして、ガッチリとした勝利を明日はやりたいと思いますね。本当、今日の試合に関してはどうであれ、レフェリーが3つ叩いたらもうそれはもう試合が決着したことなんで。もう気持ちは切り替わっているんで。明日、ガッチリいきます。
メインイベントは竹下幸之介&彰人vs石川修司&マッド・ポーリー。竹下にとっては復帰戦にして、大学を卒業して社会人としての初戦だが、DAMNATIONが奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。場外乱闘で竹下にニーリフトから鉄柱攻撃を見舞った石川だが、イス攻撃は竹下がかわして鉄柱に誤爆させる。ポーリーも彰人を客席に叩き付けていくと、石川は竹下をリングに戻して腰にストンピング。まだどちらもTシャツを脱いでいない状態だが、石川はニーリフトをブチ込んでポーリーにタッチ。竹下の腰にエルボードロップを落としたポーリーはSTF。彰人がカットしたが、なおもポーリーは竹下の腰を踏んでからリバーススプラッシュ。これをかわした竹下はバックを取るが、背後から石川がイス攻撃。止めに入る松井レフェリーを突き飛ばした石川は、竹下の腰にイスを当てた状態でバックブリーカー。予告通り竹下をボコボコにしたが、松井レフェリーが反則負けを告げるゴングを要請すると、石川は松井レフェリーをファイアーサンダーで叩き付ける。勝俣が飛び込んできて、竹下に覆い被さるが遠藤が場外に追いやる。それでも勝俣はスワンダイブでリングに飛び込もうとするが、足が滑って失敗。それでもすぐにドロップキックを出したが、石川が彰人と勝俣をショルダータックルでまとめて吹っ飛ばす。そこに竹下が走り込んできて、ラリアットで石川を場外に叩き落とすと「俺の腰を壊したぐらいで心を折ったと思うなよ! 再試合したるわ!」と言い出す。
DAMNATIONに遠藤、ALL OUTに勝俣を加え、6人タッグマッチでの再試合が始まると、竹下はエルボーで石川に向かっていく。さらにショルダータックルで真っ向勝負を挑んでいくと、何とかカウンターのショルダータックルで石川をなぎ倒して勝俣にタッチ。アームドラッグで遠藤を投げていった勝俣は彰人にタッチ。ダブルアーム・スープレックスからスピーディーなロープワークで遠藤を翻弄した彰人だが、アンクルホールドは遠藤が逆に決めていく。しかし彰人は下からゆりかもめで切り返す。遠藤もそこから脱出し、オーバーヘッドキックを返してタッチ。ダブルチョップから二段目からのダイビング・フットスタンプを投下した石川だが、彰人もヒザへの低空ドロップキックから俵返しで石川の巨体を投げる。だが、勝俣もダイビング・クロスボディーをキャッチした石川はブロックバスターで投げ捨てる。ポーリーが入ってきてダブルタックルからダブルのチョークスラム。ポーリーの串刺し攻撃を勝俣がかわすと、彰人が入ってきて串刺し攻撃。そこに勝俣がミサイルキックを発射して竹下にタッチ。ポーリーの巨体をブレーンバスターで投げた竹下は、腰を抑えながらもジャーマンの体勢に。しかし防御したポーリーはカウンターのテーズプレス。そこに石川と遠藤が入ってきてトレイン攻撃。ポーリーがリバーススプラッシュを投下すると、彰人と勝俣がカットに入るが、石川が場外に連れ出すと、遠藤がポーリーを踏み台にしてその場飛びムーンサルト。さらにポーリーがボディプレス。だが、場外から彰人が遠藤の足をすくって引きずり出すと、勝俣が石川にトペコン。リング上では竹下がポーリーをラリアットでなぎ倒し、強引に押さえ込んで3カウント。
石川にベルトを見せつけた竹下だが、腰のダメージは大きい模様。それでもマイクを持って「正直、僕の体は悪いところいっぱいあります。でも心だけは壊れていないので、石川修司、確かに強いです。強いですけど、僕の心は折れていません。それはALL OUTのメンバーのサポートあってのものだし、そして何よりお客さんの声援あってのものです。本当にありがとうございます。とくに言うことはないんですけど、本日ですね、ワタクシ日体大のほうを卒業致しました(観客拍手)。DDTでは大学を6年行った人や、逆に2年半しか行ってない大人の人たちがたくさんいですね。そういう人たちには『いつ大学を辞めるんだ?』と、毎日のように言われ早4年……無事に卒業することが出来ました。そして卒業式後の進路調査で就職先を書くところがあるんですけど、デカデカと“DDTプロレスリング”
と、しっかりと竹下幸之介は書きましたので、皆さんは僕の体、こんなことを皆さんは気にしなくていいです。必ず石川修司を両国国技館ぶっ倒しますので、皆さん楽しみにしていてください! 今日はありがとうございました!」とマイクアピールで横浜大会を締めた。
【試合後のコメント】
――今日は竹下選手の復帰戦でしたが、最初は反則勝ちという形になり、急遽勝俣選手を加えた6人タッグマッチになりましたが。
竹下 二人に感謝したいですね、やっぱり。試合の最初のほうはやっぱり(腰が)完治しているわけじゃないんで、痛いなとか動きづらいなって場面があって。結構、途中イス攻撃とか食らったときキツかったんですけど、でもこうやって2人が助けてくれて、再試合になって。最初石川修司とタックル合戦をやり合っているときに、気付いたら腰の痛みが消えていました。荒療治と言うか、たぶんタックルもらったときに何か椎間板みたいなものがハマったんですかね。だから結構試合の後半に行くにつれて痛みがなくなってきたというか。ラッキーでしたね。
彰人 今日は本当に竹下に勝ってもらうってことを意識して試合をしましたね。やっぱりケガして気が落ちて、それで試合をして負けて気が落ちてってなると、やっぱりドンドンドン、メンタル的にやられていくんで。もちろんケガが100%治っているわけじゃないと思うしね。その中で試合をして勝つ、ケガが多少なりあったとして大丈夫かなって時に勝つってことが大事で。勝ったらそれですべてヨシなわけじゃないですか。だから今日、竹下に勝ってもらえたことで、竹下のメンタル的な部分でだいぶ勢いづいたんじゃないかなと。もうケガとか跳ね飛ばしてくれるんじゃないかなっていうのがありますね。
竹下 僕、リンチされてたでしょ。その時、勝俣が守りに来てくれたんで。あの時に勇気づけられたと言うか。申し訳ないなって気持ちもあるんですけど、やっぱ(勝俣は)軽いんですぐ投げ飛ばされちゃうんですよね、石川さんとかに。でも颯爽とスワンダイブで助けに来てくれたんで。
彰人 フフフ……落ちてたよ。たぶんやられてて見てないかもしれないけど。
竹下 僕の倒れている角度からは……。
勝俣 助けよう、助けようっていう気持ちが空回りしちゃって、足引っ掛けました。
彰人 フフフ。でもそのあと、すぐに気を持ち直してすぐにアタック行ってくれたからね。いやいや、飛んでた! 気持ちは飛んでた!
竹下 僕はそれで結構勇気づけられて。おおーって思って。
彰人 何も間違ってない。ちゃんとスワンダイブしてた。大丈夫、大丈夫。
勝俣 ……はい、飛びました。
竹下 本当、チームメイトに助けられるっていう。そのありがたみと言うか、それが今、すごく心強いですね。それが心の支えになってますね。
――石川選手は今日、「竹下はケガが治ってなくて可哀想だから、ボコボコにして両国は休んでもらって、ポーリーと歌とダンスの1時間にする」と言ってましたが。
竹下 「竹下に休んでもらう」っていうのは欠場させるってことでしょ。僕、初めて欠場して思ったんですけど、欠場するときって体がどうとかじゃなくて心が折れたときですね。あの新木場の日は、正直折れましたね。でもやっぱりお客さんのメッセージだったりとか、あとDDT UNIVERSEで静岡の試合見てたら、やっぱりそのリングに俺が立ってないという気持ちが沸いてきて。で、今日立ったらタックル合戦しているときに腰が良くなったということです。
――今後も前哨戦が続きますが、その中で100%戻すように調整する?
竹下 まずはアイシングして。毎日アイシングして炎症はまずは抑えるってことですね。それとトレーニングは敢えて1週間休んだんですけど。頑張ったら出来そうだったんですけど、それによって体がリフレッシュされて逆に他に痛かったところとかも治ったんで。ここから逆に追い込まれるんじゃないかと思います、トレーニングは。ケアとトレーニングと、あとはもうイメージトレーニングですね。今日でちょっとだけ……一瞬見えたんで。攻略が。対策が一瞬。勝俣のお陰で見えましたね。本当感謝してますよ、勝俣には。
勝俣 フフフ……。
竹下 あの時、助けに来なかったら、それも見えてこなかったわけですからね。再試合だってないですもん。
勝俣 そっか。力になれてよかったです。
彰人 フフフ。
――試合前には竹下をボコボコにして、両国は欠場させると宣言していましたが。
石川 歌とダンスの1時間だと曲数も増やさないといけないんで。そのための準備が2週間くらいかかるんで、今日でやらないと始まらないなと思ったんでね。ちょっとボコボコにしようと思ったんですけど、予想以上に(竹下が)頑張ってきたんで、今日だけちょっと延期で。明日の大阪で、あいつの地元でワタシがボコボコにして、今度こそリサイタルの準備に入りたいなと。1時間使いたいなと思います。
佐々木 俺は途中からしか見ていないけど、タッグマッチが6人タッグになって。竹下は普通に動いていたから、俺はたぶん腰はウソだと思う。
石川 マジで?
佐々木 うん。休みたいだけだろ。
石川 マジかよ……。
佐々木 俺も休ませろよ!
石川 そっちかよ(苦笑)。
佐々木 俺も腰がイテー。たぶんアイツは三四郎に甘やかされているからな。腰がイテーっ言ったら、すぐに休めるんだよ。
石川 大体おかしいよ。再試合って言ったら再試合になってさ! おかしくないですか? おかしいだろ!
佐々木 おかしいだろ! 4対4でやれよ。腰がイテーぞ、俺は明日休むぞ。通るのか?
――たぶん通らないと……。
佐々木 何で通らないんだよ! 何で俺の言うことは通らねぇんだよ! おかしいだろ! 絶対ウソだろ、あんなの。普通に動いていただろ。元気だったじゃねぇかよ!
――だからこの先は欠場しないと思いますが。
佐々木 何だと、コノヤロウ! 誰の味方だ、マスコミ!
――みんなの……。
佐々木 みんなの味方か! じゃあとりあえず明日、佐々木欠場って書けよ。俺の味方してくれよ。痛いんだ。
――ファンが待ってますので。
佐々木 今日いなかったでしょ、サイン会とか。
石川 え?
佐々木 (その話は)いいか(笑)。で?
――愚零闘捕萌選手が……。
佐々木 愚零闘捕萌が俺の試合に現れたぞ! あの野郎、ブチ殺してやる。
遠藤 現れたんですか?
佐々木 現れたぞ。
――何かもう横浜港に戻ったという話ですが。
佐々木 何だと! 俺は知らねぇぞ、それ!
遠藤 試合のあと、白塗りのバット持ったヤツが出てきましたよ。
佐々木 バットマンか?
遠藤 バットマン!
佐々木 バットマンは白くないだろ。
遠藤 じゃあ違う! じゃあ違う!
石川 フフフ……。
佐々木 適当なこと言いやがって!
遠藤 すみません。
佐々木 アイツ、俺の試合に乱入して堅い棒をワタシの顔に押し付けたぞ。堅い肉棒を。アレのせいで負けたぞ、今日。
ー――結果的に負けてしまったわけですが、両国の前哨戦として石井選手とやってみた感触は?
佐々木 それはもう両国とかは関係ないな。石井ちゃんとやるときっていうのは。ただそれを堅い肉棒でブチ壊されたぞ! どうしてくれるんだよ。
――石井選手との試合は特別なのに、それを壊されたという怒りが……。
佐々木 それはどうでもいいんだよ! 俺の顔に肉棒を押し付けたんだぞ。
――その怒りをぶつけたくても(捕萌は)む横浜港に……。
佐々木 どういうことだオイ! オマエ、試合したんだろ?
遠藤 試合しました。
佐々木 何かいってやれ。
遠藤 試合しましたけど……。
佐々木 どうだったんだよ。気持ちよかったか? 目覚めたか?
石川 アハハハハハ!
遠藤 気持ちよくはないっすね。まだ目覚めてないっす。
佐々木 まだ早かったか。
遠藤 はい。カリスマとは違うんで。
佐々木 ヘヘヘヘ。
遠藤 そもそもなんで……初戦って書いたましたよね、愚零闘捕萌。なんで俺なんだよ。別に石川さんでもいいし、ポーリーでもいいし。何ならカリスマでもいいし。
佐々木 うーん。俺たちはみんな目覚めているから。
――最初で最後の相手に選ばれたってことじゃないですか。
遠藤 おお……。全然嬉しくないけどね!
佐々木 でももういないんだろ?
――ディーノ選手が言うには。
佐々木 捕萌はいない! ムタはいるのか? どこにいるんだ、ムタは!
――魔界じゃないんですか?
佐々木 両国まで俺たちのことを助けてくれないのか?
――わからないです。
佐々木 何で知らないんだよ、マスコミだろ! 探ってこいよ。
――武藤選手しか交信が出来ないらしいので。
佐々木 使えねぇなマスコミ。週プロ! オマエ、知らないのかムタのこと。
――ちょっと……。
石川 アハハハハハハ! ちょっとって。
佐々木 フフフフ……両国は来るのか?
――両国は来ると思います。
佐々木 来るのか。よし。質問は?
――その両国に向けて……。
佐々木 この流れで両国に向けて何を言うんだよ!
――愚零闘捕萌選手はいなくなりましたので、純粋に発表通りのカードが出来ると思いますので、意気込みを。
佐々木 ……何もねぇわ。ハハハハハ。ムタに会わないと。
遠藤 相手、素人いますからね。一人。
佐々木 素人がいるだと。誰だ?
遠藤 タンクトップ着た……。
佐々木 タンクトップを着た素人って……山下清か?
遠藤 ……はい(苦笑)。
佐々木 エヘヘヘヘ。(マスコミが)困ってるぞ。
遠藤 ……何か最後に……。
佐々木&石川 アハハハハハ!
佐々木 終わりだ、終わり!
石川 終わりだ!(笑)
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