第一アンダーマッチ 20分一本勝負
戦闘民族のセコンドには木髙イサミがつく。先発を買って出た関根だが、ロープに押し込んだ神野は逆水平チョップ。関根もカウンターの首投げを決める。下村と中野はスピーディーなロープワークを展開。下村はアームドラッグで投げると、関根との合体攻撃からその場飛びムーンサルト。関根のサッカーボールキック、下村の野球チョップで中野を痛めつける。中野もカウンターのドロップキックを返してタッチ。関根を排除した神野は下村はハーフハッチで投げる。チョップの打ち合いから串刺し攻撃を狙った神野だが、かわした下村はジャンピング・エルボースマッシュ。しかし中野が関根に延髄斬りを叩き込むと、神野とトレイン攻撃。さらにフラップジャックで神野が中野を関根に叩き付ける。中野は張り手の連打から丸め込むが、キックアウトした関根は36ハンマーから龍蹴斗。神野がカットしたが、下村が場外に出してプランチャ。その間に関根がカミカゼからのレッツ・コンバインで中野からギブアップを奪った。
第二アンダーマッチ 20分一本勝負
ヒカリがユキをコーナーに追い込むと、万喜と未詩が入ってきてトレイン攻攻撃。さらにヒカリがスリーパーに捉えるが、ロープに逃れたユキ。未詩がバッティングハンマーからベアハッグで追い込むが、串刺し攻撃をカットしたユキはショルダータックルでなぎ倒す。まなせはヘアーホイップで投げるとストンピング。そこからのどかとユキが入ってきて未詩をスローイング。まなせの胸に激突させると、三人でボディプレスを投下してセクシーポーズ。のどかはカーブストンプからのボディプレス。ユキも串刺しエルボーからブルドッキングヘッドロックで追い込んでいく。フルネルソンに捉えたユキだが、振り解いた未詩。ならばとセントーンを投下したユキだが、未詩はレーザービームを返すと、カウンターのバッティングハンマー。ここでようやく万喜にタッチ。ドロップキックの連打でユキのタッチを阻止した万喜はダイビング・クロスボディー。ユキもサイドスープレックスを返してまなせにタッチ。まなせはサッカーボールキック、ヒップドロップからカカト落とし。かわした万喜は側転。まなせも側転からサイドキックを叩き込むと、串刺しフロントキック。万喜もソバットから前方回転ネックブリーカー。のどかが飛び込んできたところにヒカリはドロップキック。コブラツイストからネックブリーカーを決めたヒカリは串刺しドロップキック。さらにミサイルキックで追い込むと、万喜と未詩が入ってきてトレイン攻撃。さらに万喜&ヒカリの合体攻撃からヒカリは裏投げ。カウント2で返したのどかは、2発目を防御するとフォールアウェイスラム。さらにシュミット流バックブリーカーからコーナーへ昇るが、未詩がハンマーで叩き落とす。まなせも入ってくるが、万喜がキック。しかしユキが万喜を肩車し、のどかがダイブして爆れつブルドッキング。のどかはヒカリを捕まえるが、丸め込みで切り返す。キックアウトしたのどかはカウンターでバックフリップを決めると、今度こそキルスイッチでヒカリを仕留めた。
【試合後のコメント】
のどか (ユキに)どうでした? 初めてだったんだよね両国。
ユキ 私は去年の5月にデビューしたばかりなので、初めての両国だったんですけど。当たり前ですけどめっちゃ広くて。凄い凄い緊張はしたんですけど、逆に開放感があって、凄く楽しかったです。
のどか 心強かったやろ、私たち。
ユキ 心強かったです。
のどか 言わせた(笑)。
ユキ お姉ちゃんたちと一緒じゃないと、こんなに安心して闘えなかったと思います。
まなせ 私は凄く興奮して、凄い気持ち良かったです。2人と試合するのは久しぶりで、気持ち良かった。もっと一緒にやりたいですし、次は東京女子のみんなで両国に立てるようになりたいです。すっごい気持ち良かった!
のどか 今日は妹と初めて両国に立てたのと、東京女子の母性代表であるまなせさんと一緒に両国のリングに立てたということで、試合のほうも気持ち良く。気持ち良く! 未詩はもちろん力強いんですけど、ヒカリと万喜さんも素早い動きを得意としてるんで。私たちはどちらかというとパワーで止めちゃうタイプなので。でも、それで両国の舞台で力を出し切れたと思います。次に控えてるタイトルマッチに向けてもいい勝ちになったのではないかと。たまには自分で自分を褒めたいと思います。
まなせ ピチピチもいいですけどムチムチもいいってことですよね?
のどか ということで、チーム・足したら紫。ありがとうございました。
――まなせ選手は万喜選手との対戦もありました。
まなせ 久しぶりに会って、闘える日をずっと楽しみにしてたのは本当ですし。けど、ちょっと闘い足りなかったっていうのもあるので。彼女も4年間で変わったと言ってたんですけど、私も東京女子でやってきて、前とは全然違うので。もうちょっとやりたかったのですね。またやれるように。楽しみにしてます。
万喜 こんなに大きい会場でたくさんのお客さんの前で試合することができて、本当に嬉しかったです。負けたのは悔しかったけど、でも絶対に次につながる試合になった思います。
ヒカリ 負けてしまったんですけど、この日のために考えてきた連携技だったりは相手のダメージになったのかなって。これからも技をどんどん磨いていきたいと思うし、もっともっと東京女子の中で大きな存在になりたいので。今日の提供試合は、東京女子を見たことがない人にとって、東京女子の初めての印象になる試合だったのかなと思うので、今日できることはすべて出し切ったつもりです。
未詩 自分はアプガ(プロレス)としてアイドルもプロレスもやっていて、もともとはアイドルオタクでプロレスのことは全然知らなくて。でも、そんな人がこんな大きい会場で試合をさせていただくことに感謝をして。自分が(プロレスを)知らない分、人一倍時間をかけて練習してきたつもりなので。その力をすべて出し切れたらと思ってたんですけど。今日は自分の力が全部は出し切れなかったのではないかという部分があって。でも、それはまだまだこれからだということで。今回悔しかったことをバネに、もっともっと。負けてしまったこともそうですし、アプガ(プロレス)、東京女子プロレスの代表として提供試合のカードに選んでいただいたので、もっと練習して、成長して、またDDTの両国に出られるような選手になっていきたいと思います。
オープニングマッチ 30分一本勝負
これが復帰戦の勝俣はケガをしていた目の周辺にペイントをし、ややワイルドな風貌に。勝俣は先発を買って出ると、キンケイドばりに座禅拝みポーズ。しかしキンケイドは勝俣の腕を掴んでロープの反動を利用して投げる。勝俣もコルバタからのドロップキックを返すとカサドーラを狙ったが、キャッチしたキンケイドはアブドミナルストレッチの体勢からシットダウン。続いてアントンが伏せる勝俣に躓きそうになるのを何とかこらえるが、スペースモンキーがセットしたバナナの皮に滑って転倒。ギブアップする前にごんぎつねを披露することにしたアントンは、今年モロゾフのチョコを買いに行ったのに、モロゾフじゃなくてモロ○しのチ○コだったところで目潰し。タッチを受けた吉村は逆水平チョップからキャメルクラッチ。上野がカットすうると、勝俣はダイビング・クロスボディー。キャッチした吉村だが、バックを取った勝俣はスリーパー。だが、KUBINAGEで切り返した吉村はキンケイドにタッチ。ランニング・ネックブリーカーからスワンダイブしたキンケイドだが、かわした勝俣はロープに飛び乗ってのミサイルキックを返してスペースモンキーにタッチ。2回転コルバタでキンケイドを場外に出したスペースモンキーは、鉄柱にスルスル登ってのハリケーン・ラナ。さらにリングに戻ったキンケイドにスペースタイガードロップ。キンケイドもごんぎつねによる目潰しを見舞うと、スペースモンキーをコーナーに乗せてジャンピングキック。スペースモンキーも尻尾攻撃からその場飛びムーンサルト。しかしキンケイドはキンケイドタワーを返してアントンにタッチ。スペースモンキーが掟破りのパンチを連打するが、アントンは尻尾を掴んで噛みついていく。さらに尻尾を電話にして「もしもし!」。スペースモンキーは飛び付き式スイングDDTを返すと上野にタッチ。吉村の突進を馬跳びでかわした上野はエルボー。吉村もエルボーで応戦すると逆水平チョップ。上野も串刺し式ヒッププレスを返すが、吉村は大外刈り。そこにごんギフトが入ってきて3人でバイオニックエルボーを同時発射。これで勝俣とスペースモンキーを場外に出すと、吉村が上野に逆水平チョップ。しかし勝俣&モンキーが戻ってきてダブルのヘッドバット。さらに上野のドロップキックから勝俣&モンキーがサンドイッチ攻撃。上野がフロッグスプラッシュを投下したが、カウント2でカット。ならばと勝俣&モンキーがごんギフトを場外に出して場外ダイブ。上野のフロッグスプラッシュを剣山で迎撃した吉村だが、上野はフロントキックの連打から張り手。吉村もネックハンギングボムを返すとショートレンジラリアット。正念場はカウント2で勝俣はカット。吉村はパワーボムを狙ったが、上野はどうにか逃れる。しかし吉村は後頭部ラリアットからバックドロップ。しかし上野は電光石火のフランケンシュタイナーで丸め込むと、ガッチリ抑え込んで3カウント。
試合後、引き上げようとする吉村を呼び戻した上野は「吉村! ずっと一緒に組もうって言ってるのに、何で無視すんねん! もう1回だけ言う。吉村も大きいケガをしてそのタイミングで言ったけど、その前から思っていて。俺ら20歳のときから一緒に組んだほうがオモロイって思ってたから、俺ら一緒にやろうや!」と言うと、吉村は「言うの遅いよ」と笑顔で返してからガッチリ握手。どうやら吉村はDISASTER BOX入りとなる模様。
【試合後のコメント】
勝俣 サンキュー、モンキー。
モンキー アリガトゴザイマス。
勝俣 顔面骨折をして、この3ヶ月は本当にいろいろ考えました。ネガティブなこともポジティブなことも。正直、こんな痛い思いしなくてもお仕事ってできるし…とか、本当に考えてしまいました。でもやっぱり、自分にはプロレスしかなくて。今日こうやってモンキーと組めて。プロレスやってないとモンキーとも出会ってないし、ディエゴともそう、レッカともそう。みんな、上野もそう。ほんとDDTでプロレスできることが幸せなんだなと、あらためて思いました。この幸せを噛み締めて、でもこのまま余韻に浸ってるわけにはいかないんで。ALL OUTで乗り遅れた分、ALL OUTでまた上を目指して頑張っていきたいと思います。
モンキー モンキー、デビュー、スモウホール。カツマタ、リターン、バトル。ハッピー。
勝俣 今日は上野の勝利。おめでとうございました。マイクでしゃべってて、言いたいことあると思うので僕らはこのへんで。
上野 きっかけは吉村がケガしたことだったんですけども。DNAの時からナオミキングダムをやっていながらも「今日の吉村」とか結局フワフワしていた、この吉村直巳くんなんですけども。やっぱりデカイし強いし、やりたいことがあっても、もう一歩というところだったと思うんですね。DNAの我々、特に僕もそれは感じていたところで。でもディザスターBOXに入ったことでよくなったというか。誰かと組んでやるのは非常に成長できることだと思うんですけど、吉村と僕が組むことによって、確実にDDTのタッグ…今MAOさんとベイリーという、DNAからずっとやってる選手がタッグのチャンピオンで。そういうところも、われわれ大阪、八尾と平野で担っていける部分があると思うんで。ほんとなんか、(吉村は)返事遅いし、じらすの下手やし。
吉村 いやいやいや。
上野 よくわからない時間はあったんですけど、組むって言ってくれたんで、これから頑張っていきたいと思います。
吉村 返事が遅いとか言うけど、言うのが(誘うのが)遅いからね。DNAがどうのこうのって、その前に何回も組んでたやん。その時に言ってくれてもよかった。
上野 まずはコスチュームを変えてもらって。明るく、この(髪の)オレンジの明るさで、太陽のような人になってもらいたいと思います。
吉村 (コスチューム)気に入ってるのに。
上野 これから頑張っていきましょう! ありがとうございます!
吉村 いや聞いて(笑)。
第二試合 時間無制限勝負
アイアンマンヘビーメタル級選手権時間差入場バトルロイヤル
※平田が防衛に失敗、赤井が第1350代王者となる
【試合経過】
①○大石真翔<3> vs ゆに●<2>
2分14秒 エビ固め
※ウラカンラナを切り返す。
②○星誕期<2> vs 伊橋剛太●<2>/松永智充●<2>
3分28秒 体固め
※ボディープレス
③○大石真翔 vs スーパー・ササダンゴ・マシン●<1>
4分25秒 オーバー・ザ・トップロープ
④○エル・リンダマン<4> vs 星誕期●<2>
5分18秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑤○みんな vs スコーピオX2●<4>
5分25秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑥○大石真翔 vs 奥田啓介●<5>
6分40秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑦○魔苦・怒鳴門<9> vs 大石真翔●
10分17秒 エビ固め
※マックシェイクボム
⑧○ヤス・ウラノ vs 魔苦・怒鳴門●/ゴージャス松野●<10>
12分00秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑨○坂崎ユカ<11> vs 白川未奈●<8>
12分52秒 コロモガワ
⑩○中邑珍輔<12> vs エル・リンダマン●
14分51秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑪○朱崇花<13> vs ヤス・ウラノ●<7>
15分39秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑫○朱崇花 vs 中邑珍輔●<12>
18分42秒 横入り式エビ固め
⑬○赤井沙希<6> vs 坂崎ユカ●
19分03秒 オーバー・ザ・トップロープ
⑭<王者>●朱崇花 vs 平田一喜○<挑戦者>
19分30秒 奇跡を呼ぶ一発逆転首固め
※朱崇花が防衛に失敗、平田が第1349代王者となる。
一番手として登場したササダンゴマシンは急いでステージに移動して、煽りパワポをスタート。レスラー人生最大の山場だったマッスル両国大会を乗り切ったササダンゴだが、沢山のミスや反省点もあったという。①ペドロの引退試合でほとんど出番がなかった②純烈の新メンバーを勝手に決めてしまった③クロちゃんの部屋で勝手にプロレスをやってしまった④山里の肛門を勝手に爆破してしまった⑤試合内容を事前にネットニュースにアップしてしまった⑥メインのアントンvsニラが気付いたらボクシングルールになっていた⑦3時間半興行の予定が1時間押しだったという反省点を活かして、次回のマッスルも頑張るとまとめた。続いて平田が松永、誕期、ゆに、伊橋とダンスチームを組んだと発表。カズキルーペ姿で登場した5人はダンスを披露。バックダンサーの松永と誕期は四股を取り入れたオリジナルダンス。すかさずササダンゴを袋叩きにした平田ダンサーズはトレイン攻撃。しかし大人気なくゆにを裏切り、ササダンゴを加えた悪い大人たちでトレイン攻撃。ところがササダンゴが裏切られ袋叩きに。ダンサーズはどこかで見たことのある拳で全員で合わせるポーズから、ゆにが寝転がって目を開くあっせんなよポーズ。そこに7番手の大石が入ってくるとゆにがウラカン・ラナで丸め込むが、大石が回転エビ固めで切り返すと、周りの大人たちも抑え込んで3カウント。怒ったゆには平田に張り手で八つ当たり。そこに#STRONGHEARTSのリンダマンとスコーピオが入ってきて松永に伊橋をダブルのブレーンバスターで叩き付けて、誕期のボディプレスをかわして誤爆させる。これで松永と伊橋は退場。10番手として奥田が入ってきて蹴りまくる。ササダンゴが大石を突き飛ばして奥田に激突させるが、奥田のハイキックを大石がかわしてササダンゴに誤爆させ、ササダンゴはOTRで失格に。12番手として登場した赤井はいきなりダイビング・クロスボディー。さらにビッグブーツを叩き込んでから、全員で誕期をエプロンに出すとリンダマンがドロップキックで場外に落とす。ところが、手違いにより仲間のスコーピオをOTRしてしまう。ウラノが入ってきて赤井に延髄斬り。しかし大石の唾攻撃をかわして奥田に誤爆させる。だが、大石&奥田はリンダマンに合体攻撃。その直後、大石が裏切って奥田を唾攻撃からのOTRで失格にさせる。13番手として白川が登場し、セクシーポーズを披露するが、ウラノが容赦なく攻撃。怒った白川はコルバタでウラノを投げるが、赤井が打撃のコンビネーションからバックを取る。丸め込みで切り返した白川は逆逆エビ固め。それを見た大石は「俺の嫁の技だ!」と白川に蹴り。だが、白川はカニ挟みから「チャンスー!」とロメロスペシャルで吊り上げる。そこに入ってきた怒鳴門が大石の股間に顔を埋める。さらにリンダマンの股間をサワサワすると、ウラノと平田の股間もサワサワ。白川のおっぱいに一瞬釘付けになったが、トラースキックをお見舞い。さらに大石に駅弁スタイルからのパワーボムで決めて3カウント。15番手として松野が入ってきてリンダマンにエルボー。フライング・クロスチョップからのゴージャススター・エルボーをかわされると、怒鳴門が松野をコーナーに乗せてバックから腰を振る。そこに16番手の坂崎がリンダマンへのハリケーン・ラナでリングイン。さらにウラノをコルバタで投げ飛ばし、松野と怒鳴門に激突させて両者をOTRにする。さらにトップロープに登った坂崎はウラノに魔法少女キック。続いて白川をマジカルメリーゴーランドで叩き付けてから丸め込んで3カウント。そこに珍輔が登場して「イヤァオ!」。しかし、すぐにリンダマンが襲いかかっていく。赤井が割って入ってリンダマンにジャンピングミドルを叩き込むと、珍輔がキンサシャ。まったく効いてないが、珍輔はどうにかリンダマンをエプロンに出す。珍輔もエプロンに出てしまったが、赤井がビッグブーツをリンダマンに叩き込むと、珍輔がキンサシャでOTRに。最終入場者としてアイアンマン王者の朱崇花が養生。ウラノがロケットパンチを見舞うが、朱崇花は張り手からのOTRで排除。さらに平田と赤井にブファドーラを決めた朱崇花は、坂崎にはビッグブーツ。赤井がミドルキックから新技のケツァル・コアトルを狙うが、坂崎がカット。オンナの三つ巴争いに割って入った平田が手刀で三人をダウンさせると、残った4人にカズキルーペをつけさせてダンス。しかし4人は平田に低空ドロップキックを一斉にj発射。珍輔は朱崇花にキンサシャを狙ったが、かわした朱崇花は丸め込んで3カウント。赤井は坂崎が突進してきたところで、トップロープを下げてOTRにすると、朱崇花とビッグブーツの打ち合い。さらにハイキックを叩き込むと、そこに平田が飛び込んできて奇跡を呼ぶ一発逆転首固めで3カウント。アイアンマン王者となった平田に朱崇花を怒りのチョークスラム。それでも平田は赤井を首固めで丸め込むが、キックアウトした赤井はビッグブーツから新技ケツァル・コアトルを決めて3カウント。久しぶりにアイアンマン王者に返り咲いた。
【試合後のコメント】
赤井 最近のDDT、選手としてポスターの(自分の)大きさ、小ささも気にしてました。DDTのためにプロレスをやりたいと思ってたんですけど、自分の存在が思いとなかなか合わなくて。後楽園とか、ポスターにいない時もあって。自分の居場所がないとすれば、ベルトを持って居場所を作るしかないと思ったので。アイアンマンのベルトはDDTの一つの象徴だと思っているので、手にすることができて嬉しいです。今回、ケツァル・コアトルという自分にとって凄く大切な名前をいただいて。新技で両国でフィニッシュを取れて感慨深いです。今回は舞台がきっかけでプロレスを見に来てくださった人がいたからこそ取れたっていうのもあるので。今後どんどん、このベルトの価値を大きく、強く、高くして、DDTの面白さをアイアンマンを通して知ってもらえたらいいなと思います。
朱崇花 何、あの平田って。すっごい腹立つわー! ベルトの試合になるといっつも出てくる。あいつ嫌。本当にもう嫌。イヤイヤイヤイヤ! ちょっとね、両国という舞台で自分を見せることに必死すぎて油断しちゃったんで。アイアンマンのベルト、必ず私のもとに取り戻すと同時に、このままじゃダメなんで。もっと上のベルトも今後は狙っていきたいなと思います。
坂崎 取れませんでした~! アイアンマンのベルトと東京女子のタッグベルトを持って海外に行こうかなと思ってたんですけど。これじゃ、はい。東京女子のベルトもですけどアイアンマンもほしいので。まだ5月まで時間があるので、それまでに必ず奪ってやりたいと思っております。
――両国の本戦はいかがでしたか?
坂崎 初めて本戦に出させていただいて。ワクワクしてたんですけど、普段出させてもらってるアンダーとは違った空気で、ちょっと飲まれそうになった部分もありましたけど。でもなんか、動いてるうちに楽しくなって。男子の方と闘うこともないので、いつもより思い切りいけたかなとは思ってます。
第三試合 30分一本勝負
大鵬の孫・納谷幸男、両国国技館初参戦!
※ドクターボム
先発を買って出た大鷲は潮﨑を指名。ロックアップからロープに押し込んだ大鷲だが、体勢を入れ替えた潮﨑はクリーンブレイク。しかし大鷲から逆水平チョップを打っていくと、潮﨑も打ち返す。そこからショルダータックルでのぶつかり合いになると、大鷲が打ち勝ったが、潮﨑もジャンピングショルアーを返していく。ここで納谷と飯野がリングイン。ショルダータックルでのぶつかり合いで打ち勝った納谷だが、飯野もすぐさまなぎ倒す。関本と樋口の“関口組”対決になると、関本が相撲勝負を挑む。がっぷり四つから樋口が上手投げ。すると関本は手四つでの力比べを要求。こちらもがっぷり四つぁら関本が押し込むが、。樋口はカナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げる。ならばと関本はアルゼンチン・バックブリーカーで応戦。その間に飯野は潮﨑にストラングルホールドγ、大鷲は納谷にWARスペシャル。関本は飯野とのダブルタックルで樋口を吹っ飛ばす。大鷲との逆水平チョップの打ち合いになった樋口はドロップキックを返して納谷にタッチ。そこに関本&飯野が入ってくるが、ダブルラリアットで吹っ飛ばした納谷は大鷲にミドルキックからランニングロー。大鷲もビッグブーツを返して関本にタッチ。潮﨑がショルダータックルから逆水平チョップを打っていくと、関本も逆水平チョップで応戦。そこからフィッシャーマンバスターで投げた潮﨑はラリアットを狙うが、相打ちに持ち込んだ関本はローリング袈裟斬りをショートレンジラリアットで迎撃。潮﨑も返す刀でショートレンジラリアット。さらにラリアットの相打ちからお互いにタッチして飯野と樋口がリングイン。逆水平チョップの打ち合いから樋口がラリアットで吹っ飛ばす。さらに四股を踏んだ樋口は突進するが、飯野はバックフリップで切り返すとハカエルボー。これを樋口がかわすと、納谷がランニングニー。さらに潮﨑が逆水平チョップからマシンガンチョップ。朦朧とする飯野を樋口がアバランシュホールドで叩き付けるが、関本と大鷲がカットに入る。納谷、潮﨑と共に場外へ。リング上では飯野が樋口をコーナーに押し込むと、大鷲と関本が入ってきて串刺し攻撃。さらに関本は納谷をボディスラムで叩き付けると、樋口にダブルのブレーンバスター。飯野は今度こそハカエルボーを決めるが、カウント2で潮﨑がカット。飯野はフルネルソンからシットダウンすると突進するが、そこに潮﨑が飛び込んできてラリアットで迎撃。さらに納谷がのど輪落としで叩き付けてから樋口がダイビング・ボディプレスを投下。カウント2で返した飯野だが、樋口はドクターボムで叩き付けて3カウント。
【試合後のコメント】
樋口 潮﨑選手とはね、2つの団体のシングルリーグ戦で2連敗して、ちょっと借りがあって。納谷さんは今回、初めての参戦してくれて。大鵬関のお孫さんということで、自分も相撲界にいたので対抗意識、2人ともにあって燃えてたんですけど。結局、今日はとても気持ちのいい試合ができました。ありがとうございました。
潮﨑 このメンバーで試合ができたのが収穫ですし。組んでもやり合っても凄い試合が見せられる仲間たちだったので。想像以上の試合ができたかなと思ってます。もっと経験積んで、またリング上で隣に立つのか、対角線にいるのか。わかんないですけど、その次というものを楽しみにして。今日は樋口選手が締めて、よかったと思ってます。
納谷 僕は正直、この人たちのレベルにまだ達してないので。これから精進して、このレベルの方たちと試合ができるようにしていきます。これだけ大きい経験をさせていただいたDDTさん、潮﨑選手、樋口選手、本当にありがとうございます。今後も試合を求めていきます。
――両国での試合はいかがでしたか。
納谷 本当にいい経験になりました。これだけの方たちとやれる機会はなかなかないと思うので。自分のキャリアの中で、凄くいい経験になったと思います。
大鷲 大丈夫か飯野。デカすぎるだろあいつ。今日はウチの飯野がやられたけど、あんなのただのグリーンボーイだ。このまま負けてていいのか?
飯野 よくないです。
大鷲 やり返せ。
飯野 絶対やり返します!
関本 やり返しましょう! いつものやってくれ!
飯野 (ハカをやろうとするも続かず)できない…。
大鷲 敗因はそれだ。次は作戦練ってこう。
第四試合 30分一本勝負
腕の取り合いからカニ挟みでグラウンドに持ち込んだT-Hawkjはヘッドロック。そこからスピーディーな攻防を展開するが、ほぼ互角の展開。T-Hawkがアームホイップを狙ったところをうまく丸め込み、そこからレッグロックに捉えた彰人。ロープに逃れたT-Hawkは、コーナーに登った彰人を逆水平チョップで場外に落とすと、ファイアーマンズキャリーの体勢からエプロンに投げつける。彰人もリングに戻ろうとするT-Hawkの足を引っ張って場外も床に叩き付けると、リングに戻してマットへのニークラッシャー。そこから徹底的にT-Hawkの左ヒザを痛めつけていった彰人は、ニーロックに捉えると空いた右足にはマフラーホールド。どうにかロープに逃れたT-Hawkはブレーンバスターを狙った彰人を逆に投げると、コーナーに追い込んで逆水平チョップ。彰人も飛び付こうとするが、変形のネックハンギングボムで叩き付けたT-Hawkはウラジゴクの体勢に。何とか逃れた彰人はヒザへの低空ドロップキックから、T-Hawkをロープに張り付けて両足まとめてドラゴンスクリュー。さらにキン肉大移動の体勢から前方に投げ捨ててヒザを強打させてからアンクルホールドへ。前方回転して逃れたT-Hawkはニーアッパーからダブルチョップ。そしてウラジゴクで投げると、ナイトライドを狙う。これをアンクルホールドで切り返した彰人はロメロスペシャルの体勢から両ヒザを踏み付ける。さらに足横須賀から足4の字固めへ。T-Hawkはグーパンチで強引に脱出すると、彰人の左腕を掴んだ状態で逆水平チョップ。彰人もエルボーを返すが、T-Hawkはカウンターのニー。ダブルダウン状態から先に立ち上がったT-Hawkがランニングニー。かわした彰人だが、T-Hawkはラストライド式BTボムで叩き付けると、続けてナイトライドを完璧に決めて彰人を沈めた。試合後、彰人は握手を求めるが、T-Hawkはその手を払って引き上げていった。
【試合後のコメント】
T-Hawk 俺は今ストロングハーツとして、そして個人として他団体のベルトを持ってる形になるけど、おいDDTそして彰人、俺が守るものはベルトだけじゃねえんだ。わかるか? 俺たちはチームを背負ってる。お前と俺の差はそこだ。
彰人 ここに座りましたけど、今日の結果がすべてだと思います。僕からはこれ以上ないです。ノーコメントです。来たのにすいませんね。
第五試合 30分一本勝負
男色ディーノプロデュース・ゆるキャラ「ポコたん」デビュー戦
※高角度ダブルアームDDT
渡瀬は入江Tシャツを着て入場。続いてディーノとKUDOが入場。そしてゆるキャラのポコたんがちゃんと体の部分も出来上がった状態で登場。ポコたんから握手を求めるが、石井組はガン無視。落ち込むポコたんをディーノが慰める。いきなりKUDOと石井の激しい蹴り合いから試合はスタート。続いてディーノが渡瀬の手を自らの股間に持っていく。さらにバックを取ると、タイツの中に手を入れていく男色殺法。パンチで殴り倒しナイトメアを狙ったディーノだが、ここでポコたんにタッチ。パンチで殴り倒したポコたんは、胴体部分をめくりあげ、Tバック姿でナイトメア。梅田が殴ると顔面騎乗。石井は容赦なく顔面にステップキック。ディーノが「顔はやめてー!」と叫ぶが、梅田と渡瀬が入ってきて二人がかりで踏み付ける。渡瀬の顔面ウォッシュと梅田の顔面キックを交互に見舞うと、梅田が串刺し低空ドロップキック。石井も入ってきて袋叩きにしていくが、ポコたんも怒りの反撃。だが、梅田が殴るとポコたんの頭部分が取れたような気が……。しかしポコたんは人間魚雷から一本足頭突きで反撃し、辛くもKUDOにタッチ。KUDOは梅田にキチンシンクからスリングショット式ダブルニー。梅田も蹴りで反撃し、激しい蹴り合いになるが、KUDOはバックスピンキック。ここでディーノと渡瀬が入ってきてエルボーの打ち合いに。そこからフレンチキッスしたディーノだが、渡瀬はドロップキックからバックドロップを狙う。踏ん張ったディーノはリップロック。ここでポコたんがリングインしようとするが、ロープがくぐれない。その間にディーノはファイト一発から男色ドライバーを狙ったが、渡瀬はDDTで切り返す。さらに四つん這いのディーノにミサイルキック。石井がフロントキックを叩き込むが、ディーノも時間差ロープワークからアックスボンバーを返してポコたんにタッチ。コーナーに上がったポコたんはダイビング・クロスボディー。そこにディーノとKUDOが入ってきてトレイン攻撃。さらにディーノが男色クローで捕まえたところにKUDOがダイビング・ダブルニーアタック。そしてポコたんがシャイニング・ウィザードを発射。さらに石井が突進したところをカウンターのラリアットで吹っ飛ばしたポコたんは、首をかっ斬るポーズから男色ドライバーを狙う。しかし梅田が蹴りでカットすると、石井のニールキックで頭が吹っ飛ぶ。正体が大石だとバレたところで石井がダメ押しの高角度ダブルアームDDTを決めて3カウント。
すると今林APがリングに入ってきて、「何やってんだよ! ゆるキャラっていうのは夢を売るんだろ! 中身見えてどうするんだよ! しかも40歳のおっさんが入ってんだよ! 何ポコポコポコポコ頭取れてるんだよ!」と激怒。ディーノは「中身をポコポコ変えていこうかなと」といい訳するが、ここで今林APが「男色先生! ポコたんが見たいです!」と号泣しながら訴えると、ディーノは「次までにはちゃんと……」と頭が取れないように改良することを約束。そこで大石が改めてポコたんも頭を被ると、ディーノっぽい声で「やあポコたんだよ。次みんなの前に現れるときは勝つように頑張るんで、応援よろしくねー」としゃべった感じでアピールした。
【試合後のコメント】
石井 まず、いいチームだったんじゃないかと。いいチームだったし、ポコたんにとってもデビュー戦の相手、凄いよかったんじゃないですか。ポコたん、あんだけボコボコにやられて、あれで終わりか。まだまだ、ポコたんが挑戦してくるなら俺は受けて立ちますよ。
渡瀬 もう一回この3人で行ってもいいですよ。
梅田 相性バッチリだったんじゃないですか。
石井 ポコたんにはいいデビュー戦だったんじゃない。
梅田 あとはポコたん自体、もう一回鍛えてもらわないと。
石井 心が折れてないんだったらもう一回。
梅田 かかってこいよという感じですかね。
――この3人でまたという気持ちもある?
石井 いい感じのチームだったんで。もうDDTじゃないですけど、機会があれば組めたら。
渡瀬 もう団体関係なく突っ走ってもいいし。
梅田 DDTにも、いいチームはガンガン出してくれって言いたいです。
渡瀬 石井さんが刺激を持ってきてくれるから、熱く試合ができるし。
石井 でも、自分もポコたんに凄い刺激もらいました。
梅田 僕らも刺激もらいました。
石井 テンション上がりますね。ああいう被り物とか好きかもしれないです。
ポコたん (なぜかディーノが顔を隠している最中に)ポコたんだよ。ポコたん、今日はプロレス初めてやってみて、難しいなーって思ったよ。今度は勝てるように頑張るんで、みんな応援してね。** **暑い!(頭を取って放り投げる)。
ディーノ やめろ! 撮るな! おい、夢与えてんだよこっちはよ! おまえらに夢を暴く権利がどこにあるんだ! 自分の子供にサンタクロースはいませんって言うのか? 違うだろ! サンタクロースは親がその存在をちゃんと守ってあげるの! だからここはうまく報道しろ。これはここに立てておくから(大石の前にポコたんの頭を置いて隠す)。陰になるように(撮れ)。
ポコたん ふざけんじゃねえぞおい!(中身の大石の顔を出す)
ディーノ 落ち着け。大石さんはな、昨日2試合、今日2試合。てめえらにこの苦労がわかるか? 誰に頼まれたわけでもなくやってくれた大石さんに、私は敬意を表したい。そんなポコたんは、大石さんが入ったポコたんは、私に夢を与えてくれた。
――大石さんなんですか?
ポコたん 大石さんって誰だ!
ディーノ 大石さんなんてDDTにいねえよ! 大石なんていねえ! いるのは夢の世界に身を委ねたポコたんってヤツだけだ。分かったか。
――ポコたんは完成してない?
ディーノ 何がだ? おめえは完成してんのかよ! こうやって生きてく中で、人間は完成を目指してくんだろうが! 完成なんてものはねえ! 人間、完成したと思ったら削れていくだけだ。覚えとけ! ポコたんもこれから完成に向けて頑張っていく。だから完成なんてものはねえ! わかったか。
――KUDO選手はいかがでしたか。異色の試合でしたが。
KUDO いや光栄ですよ。デビュー戦の相手は一生残るので。私は飯伏幸太のデビュー戦もやりまして、今でも見てくれる人がいっぱいいるので。いずれポコたんもスターになるんで。そしたら僕らの試合も永遠に流れますよ。
ディーノ ここがポコたんがスターダムに登る階段の一歩目だ、覚えとけ。今日この日に立ち会えたおめえら、一生自慢していいぞ。ポコたんの第一歩目、俺たちが写真撮ったってな。ただ、その際は忖度よろしく。ポコたんはこれからスーパースターになる。覚えとけ。
第六試合 30分一本勝負
スペシャルハードコア6人タッグマッチ
※ダイビング・フットスタンプ・フロム・ラダー・オン・ザ・チェア
高木は2005年にこのトリオを組んだときと同様、ガンダムのボディペイントをして登場。長与はステージ上で頭から水を浴びると、ブルロープを手にリングイン。一方、彩羽はMarvelousの巨大フラッグを振りながら入場。高尾から奇襲攻撃を仕掛けていくが、高木はカラーボックスで殴り倒す。場外に出た高木はなおも高尾をカラーボックスで殴ってから客席へと雪崩れ込む。伊東はポーリーをエルボーで通路のほうまで追い込んでいき、彩羽は師匠の長与と場外乱闘。長与はカラーボックスで彩羽を殴っていき、ポーリーも伊東にボックスを投げつける。高木はビームサーベル色に塗られた竹刀で殴打。リング上ではポーリーがラダーを頭に被って回転。そこに高木がぶつかって吹っ飛ぶが、ポーリーも目を回してしまう。すると伊東が彩羽をリングに上げて有刺鉄線バットを手に睨み付ける。ややビビりながらもかわしてボックスに誤爆させた彩羽はMarvelousフラッグを伊東に被せ、視界を塞いで高尾にタッチ。高尾は長与の顔面にフロントキック。「ボク、いま顔やった?」と言った長与に対して「うっせー、クソババア!」と言い放った高尾。「世界中のババアを敵に回したね」と言った長与はカラーボックスで殴打。そこに高木と伊東も入ってきて三人同時に正拳突きを決めてからのサソリ固め。高木も「ババアって何だー!」と長与のほうを向きながら叫んでしまい怒られる。その怒りを高尾へのボックス攻撃に込めた高木に続き、伊東はイス攻撃。イスがくの字に曲がったところでマットに置き、その上にボディスラムで叩き付けて元に戻す。伊東のボックス攻撃をエルボーで迎撃した高尾はドロップキックを返してポーリーにタッチ。ハンマー攻撃からコーナースプラッシュを決めたポーリーは、ダウンした伊東の上にイス盛り。しかし伊東はそのイスを投げつけて長与にタッチ。不気味に笑うポーリーに戸惑い気味mの長与だが、ポーリーの突進をかわしてエルボースマッシュ。さらにボックス攻撃からテーブルを持ち出す。コーナーに立てかけた長与は投げつけようとするが、ポーリーが重たくて動かない。逆にポーリーがテーブルに長与を叩き付けると、テーブルをセット。その上に長与を寝かせたポーリーはコーナーに登ろうとする。しかし立ち上がった長与はパワーボムでポーリーをテーブルに叩き付けてテーブルクラッシュ。ここで彩羽が入ってきて睨み合いに。長与がエルボースマッシュを叩き込むと、彩羽はミドルキックで応戦。さらに蹴りのコンビネーションから低空ドロップキック。しかし長与は両手を広げて「来いや!」と挑発。すると彩羽はイスを手にする。長与はエルボーでイスごと彩羽を吹っ飛ばすとイス攻撃。さらに角材で彩羽を殴打してから、角材の上からストンピング。デスバレーボムでカウント2まで追い込んだ長与は、なおも角材をフルスイング。キャッチした彩羽は、角材を蹴って真っ二つにするとハイキック。続くニールキックは相打ちになったが、彩羽のエルボーで長与はダウン。そこに高木がドラゴンリングインするが、高尾がボックスで殴打。さらに高木の背中にダイビング・フットスタンプを落とすと、もう一度コーナーに登っていくが、立ち上がった高木はボックスで殴打。さらにイス盛りの上にぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターで投げつける。高尾は顔面から流血。高木のスタナー、長与のトラースキック、伊東のドラゴンキッカーと畳みかけると、高木が「怒離威夢号!」と叫ぶ。大会前に大石と翔太が制作していたカラーボックスでつくられた怒離威夢号が運ばれてくると、高木はコーナーに登っていき、怒離威夢号ごとダイブ。だが、高尾がかわして壮絶に自爆すると、ポーリーがマット上を掃除してから彩羽がスクリューキック。しかし伊東が有刺鉄線バット攻撃。高尾の金だらい攻撃をキャッチした長与だが、高尾は「甘い!」と脳天に振り下ろす。さらにイス盛りの上にカラーボックスを乗せた高尾は、その上にシュバインで高木を叩き付ける。カウント2で返した高木だが、高尾は高木の上にイス盛りすると、ラダーに登ってダイビング・フットスタンプを投下して3カウント。
マイクを持った高尾は「ロートルの皆さん、自分たちの勝ちですね。何かロートルってずーっと思っていたし、言っていたけど、この試合でちょーっとだけ凄さが分かりました。でも俺たちはまだまだ上に行かなきゃいけないんで、こんなんじゃ満足しないっすよ。あとババア! クソババア! 今日の試合はあんたから取れてないんで、俺がさらに上に行くためにシングルでもタッグでも、何なら電流爆破でもやってやるよ」と言い放つと、長与は「ちょっと高尾君、あなた私にしつこくしてるけど、好きでしょ? たぶん私のことが大好きです。ですよね? だから私にしつこい! クソババアとか言われても愛してるよにしか聞こえない! でもどっちがタイプかって聞かれると、ごめんね。怪獣! きっとあなたも好きになる。匠、痛いわ、あなたの蹴り。誰に教わった? 絶対に日本では試合しないと思ったんです。この出会いに感謝します。私はこの三人、とても気に入ってます。あれだけやれても立ってきますから、高尾君、キミ本当にDDTを背負わないとダメだよ。私のお願いでもあります。匠! Marvelousを本当に背負ってくださいね。私の願いでもあります」と言って、怪獣ことポーリーを手を繋ぐ。それを見た高木は「高尾、いつかDDTを背負ってポーリーに奪われた長与さんを取り戻せ!」と言ってから締めを高尾に丸投げ。高尾は「勝手に盛り上がってんじゃねぇよ! もうオマエのこと好きでも何でもいいよ! 俺はDDTの上になるよ!」と、半ばヤケクソ気味に締めてみせた。
高尾 ロートル、ロートルって言って。まあロートルだとは思いましたけど、凄さもちょっとは分かりましたね。長与千種の凄さ、伊東竜二のデスマッチの凄さと。ウチの社長はただのバカなんで凄くないですけど。2人は凄い人たちなんじゃないかと思いましたね。なんかちょっと、しゃべって帰ろうと思ったら帰りそびれちゃったら話が凄いことになっちゃったんですけど。どういうことポーリー? ていうか(彩羽に)あんたの団体の人でしょ。どういうことこれ? なんで好きなことになってんの?
彩羽 長与さんのこと、けっこう気に入ってますよね高尾さん。
高尾 お母さんみたいなもんでしょ。気に入るとかないでしょ、クソババアを。(ポーリーに)「クソババア」って単語、覚えたほうがいいよ。
ポーリー クソババア~。
彩羽 今回、DDTさんの両国大会で長与さんとの闘いが実現することになって、それは本当に感謝してます。本当に長与さんの凄さを肌で感じて、まだまだ壁は厚いなと思うばかりでしたね。これからまた自分がDDTに参戦できることがありましたら、またぜひよろしくお願いします。
――久しぶりにタライも使いました。
高尾 タライはね、自分のパートナーなんで。大事な試合では欠かさず使いたいんで。
――電流爆破でもという言葉もありましたが、ハードコア路線でいく?
高尾 なんか勢いで言っちゃっただけなんで。べつにやりたくない理由もないので。そういう機会があればやってもいいんじゃないですか。それもプロレス人生のいい経験になるんじゃないかと。それやったらやったで、DDTの上に行くためのいいヒントになると思うんで。
高木 どういうことですかいったい! 長与さん!
長与 彼(高尾)から、後楽園のときからロートルって言われて。ずっと言われ続けて、なんでこの人、こんなに言うのかなって。すいません、14年ぶりに組んだんですけど、なんとなく恋の花が咲きそうな気がします。そういうつもりで来たわけじゃないんですけど、最近、プロレスラー同士の結婚が流行ってるらしくて。
高木 そうですよね、トレンドですよね。
長与 私にもとうとうトレンドが来たのかなって。でも、あまりにも若すぎて、どうしようかなって。彼は(私が)好きだと思うんですけど、私はポーリーさんのほうが好きなので。
高木 ポーリーもまた煮え切らない感じでしたね。
長与 さっき竜二くんが「長与さん、結婚初めてなんだから、本当に考えたほうがいいよ」って言ってくれて。
高木 私と伊東竜二さんは恐妻同盟っていう、奥さんが怖い同盟を組んでましたから。このままだと長与さんは恐妻同盟じゃなくて愛妻同盟になっちゃいそうな。
長与 ただ願うのは、高尾くんもDDTを背負って立つ人間になってもらいたいって、本気で思いましたし。それは彩羽にしてもそうですし。自分たちは一度でも団体を背負って、そういう気持ちってあるじゃないですか。やっぱりそうなってほしい。ポーリーくんはべつになってもらわなくてもいいかなって。
高木 いやでも、高尾がひと皮むけるためには、よき伴侶が必要かもしれませんね、プロレス界のことをよく分かってるね。
長与 私でいいのかなっていう。彼は私のこと好きだと思う。でも私はポーリーくんが好き。ちょっと困った…。
伊東 ふはは!
高木 長与さん、これ14年ぶりの、一夜限りの夢じゃなくて、DDTでは続けます、何かを。この続きは何かしらで作ります。
長与 結果を出さないとモヤモヤするので。竜二くん、ウチが狂ってたら言ってください。
伊東 こっから先はというのはストップかけますんで。
――伊東選手は久々のトリオ、いかがでしたか。
伊東 久々ですけど新鮮さがありましたし、怒離威夢号がよくわからなかったんですけど、あそこがうまいこと決まってたら、勝利につながってたのかなと。これから続くことになりましたので、もっともっと信頼を深めてやっていきたいですね。
――高木さん、今日のその格好は?
高木 14年前、蛍光灯デスマッチがが怖かったんです。だからあんなモビルスーツっていうまやかしを身にまとってたんですけど。14年たって大人になりました。今日は裸一貫。14年前の思いを託して、塗りたくりました。塗っただけですよ! 14年ぶりにこのチームが組めて、一晩だけの思い出に終わらず、続いていくことが嬉しいです。ありがとうございました。
3・21後楽園大会で長州力と伊橋剛太が6人タッグマッチで激突!
3・21後楽園大会の第一弾カードとして、長州力&樋口&上野vsKUDO&坂口&伊橋が発表された。
第七試合 60分一本勝負
KO-Dタッグ選手権3WAYマッチ
※キャノンボール450°。もう1組はCIMA&吉岡世起<挑戦者組>。第65代王者組が3度目の防衛に成功。
ムーンライト・エクスプレスはお揃いのコスチューム。ベイリー、高梨、吉岡の先発で試合開始。高梨と吉岡が両側からベイリーの腕を捉えるが、トリッキーな動きで翻弄。しかし吉岡がベースボール・スライドでベイリーを吹っ飛ばすと、高梨は二人まとめて丸め込む。続いてMAO、坂口、CIMAがリングイン。坂口がローを蹴っていくが、MAOとCIMAがダブルのドロップキック。そこからMAOがCIMAの突進をかわし、欽ちゃんジャンプと思いきや、CIMAは背後からMAOに低空ドロップキック。さらにリバーススプラッシュ式ダブルニーを落とすと、吉岡とダブルのドロップキック。吉岡はMAOを蹴り飛ばしていからシザースキック。さらにMAOにベイリーを肩車するように持っていくと、CIMAがコーナーからダイブしてブルドッキングヘッドロック。吉岡はMAOに串刺し攻撃を見舞っていくが、高梨がリング下から足をすくって倒すと、MAOに攻撃しようとするが、エプロンから吉岡が阻止。しかし高梨は吉岡をMAOに向かって投げつけると、二人まとめてSTF。坂口が入ってきてダブルの攻撃を狙ったが、MAOは坂口にカポエラキック。さらにビヨーンで高梨を吹っ飛ばす。しかしベイリーのその場跳びカンクーントルネードをかわした高梨は回転エビ固めを狙う。ベイリーはその下にいた坂口ごとその場跳びムーンサルトダブルニーを投下。スカイライブハリケーンを狙ったムーンライト・エクスプレスだが、CIMAが阻止。だが、ダブルのドロップキックで#STRONGHEARTSを場外に追いやったムーンライト・エクスプレスは、同じコーナーに登ってツインケブラーダを発射。吉岡をリングに戻したベイリーはローキック。吉岡もローキックで応戦するが、お互いに相手の蹴りをキャッチしたところに坂口が入ってきて三つ巴の蹴り合いに。そこから吉岡とベイリーが坂口にダブルのミドルキック。吉岡がドラスクを連発するが、ベイリーも左右のステップキック。坂口はランニングローから神の右膝を狙ったが、吉岡がかわすとCIMAがスーパードロル。さらにベイリーにドロップキックからダイビング・ダブルニーを投下すると、吉岡がバズソーキック。MAOが入ってくるが、CIMAがパーフェクト・ドライバー。MAOも串刺しニーを返すと、ムーンライト・エクスプレスはダブルのハイキックからみちのくトルネード・ドライバー。酒呑童子がカットに入ると、坂口は吉岡に神の右膝。さらに高梨がベイリーを場外に落とすと、坂口がエプロンからランニングロー。リング上では高梨がMAOを丸め込もうとするが、MAOも切り返す。そこからタカタニックを狙った高梨だが、ベイリーが蹴りでカット。MAOは変形ロックボトムからキャノンボール450°。高梨がかわすと坂口が入ってくるが、MAOは竜巻旋風脚で迎撃。その間にベイリーが高梨に竜巻旋風脚からのアルティマウェポン。さらにMAOがキャノンボール450°を投下して3カウント。ムーンライト・エクスプレスが3度目の防衛に成功した。
【試合後のコメント】
MAO 何も特別なことなんてなくて。いつも通りのムーンライト・エクスプレスで、いつも通りの自分たちのペースで。必然的な勝ち方だったんじゃないでしょうかね。しいて言うなら、ウチの団体がストロングハーツに負け越してる雰囲気があるんで。一矢報いるなら俺たちしかいないって思ってたんで。まあ、みちのくトルネードドライバーで、相手の大将は沈んでったようなので。通行手形(ベルト)なんかなくても、またいつでもくればいいと思います。(ベイリーに)何かありますか?
ベイリー ストロングハーツ、オラ! アナタタチハ、ダイジョウブデス! シュテンドウジ! アナタタチモ、ダイジョウブデス!
MAO 大丈夫だった~。
ベイリー アリガトウゴザイマス! アリガトオラ~!
MAO ベイちゃん。
ベイリー ハイオラ~!
MAO 僕たち、ガイジンともっと試合したいですね。ジャーマニー、イングランド。どこでもいいよ。
ベイリー ドコデモイイヨ!
MAO 今年は一回くらい、行ってみましょうよ海外。
ベイリー (椅子に座ろうとしてバランスを崩す)
MAO 大丈夫?
ベイリー ダイジョウブオラ~!
MAO 質問あるかオラ~!
――海外での防衛戦もやってみたい?
MAO そうですね。たとえば…。
ベイリー ドコデモイイヨ!
MAO 海外でも、どこの団体でもいいよ。ここにムーンライト・エクスプレスっていうタッグチームがいるんで。都合のいいように外敵として使ってください。どこでも行くぜ、俺たちは。三四郎がいいって言えばな。
――ありがとうございました。
ベイリー アリガトオラ~!
坂口 あんだけ今日までいろいろ植え付けてきたけど、最後リングに立てなかったから。俺はなんもねえよ。以上だ。
高梨 負けて言うのもなんだけどよ。俺はもう覚悟は決まってるよ。負けたんだ、分かってるよ。以上。
CIMA ベルト獲れなかった。アカンわ。
吉岡 でも俺ら負けてないですからね。
CIMA これはね、3WAYで勝っても負けてもないチームはこう言うしかないんですよ、「俺らは負けてない」。MAO・ベイリー、彼らはインターナショナルなチームで。高梨・坂口組は坂口選手は初めてやるタイプやけど、凄くDDTらしいなっていう感じでしたね。前半戦から見てて、レジェンドが出たりガンダムが出たり。オモチャ箱ひっくり返したような。その中でストロングハーツ、もっとええオモチャにならなアカンと。今日はMAO・ベイリーが勝ったけど、またこのDDTにもストロングハーツ旋風、巻き起こしたいなと。10月の竹下戦から始まって、2回も両国国技館という大舞台に。吉岡もそう、T-Hawkもリンダマンも。本当は山村にも(両国のリングを)踏ませてあげたかった。山村カムバックして、日本でも試合するから。またこのDDT、山村込みのストロングハーツで帰ってきたいなと。今日は負けは負けで。(吉岡は)いま忙しいから。W-1のクルーザーがあって、オールジャパンも出て。
吉岡 今月は3冠獲りたかったけど。一つ獲れなかったけどあと2つある。獲ってストロングハーツ活気づけます。
第八試合 60分一本勝負
総研ホールディングス presents DDT EXTREME級選手権試合~「お互いのプライドがルール」ルール
※蒼魔刀。第42代王者が2度目の防衛に失敗、HARASHIMAが第43代王者となる。
青木はリングインするなり放送席のササダンゴマシンを挑発。HARASHIMAと青木はガッチリ握手を交わすと、HARASHIMAが低空タックル。青木はオモプラッタの体勢で下になるが、HARASHIMAは回転体から一旦離れる。下からもぐった青木は足関節を取りにいく。HARASHIMAは「痛っ!」と叫びながらも回転して脱出。青木はバックを取るとグラウンドコブラでカバー。カウント1で肩を上げたHARASHIMAだが、青木はレッグスプリット。HARASHIMAはこれを腕十字で切り返すが、青木はロープにエスケープ。これで3カウントフォールとロープエスケープがあることが判明。HARASHIMAはヒザ固めを仕掛けていくが、青木は足4の字固めで切り返す。HARASHIMAもアンクルホールドで応戦するが、青木はヒザ十字からのアンクルホールド。バックに回ったHARASHIMAはグラウンドコブラ。青木はジワジワと脱出すると腕十字の体勢に。HARASHIMAがクラッチすると、サイドポジションからオモプラッタ。だが、HARASHIMAは自ら立ち上がって脱出。手四つの力比べになると、さすがにHARASHIMAが優勢。下になった青木は腕十字を仕掛けるが、HARASHIMAは素早く腕を離す。猪木−アリの状態から、HARASHIMAは意表を突いてジャイアントスイングでブン回す。目を回しながらも青木をエプロンに押し出したHARASHIMAはスリングショット式ニードロップ。しかし、これをかわした青木は場外に落ちたHARASHIMAに対し、エプロンをダッシュしてプランチャ。さらにHARASHIMAをリングに戻した青木は、コーナー上から雪崩式腕十字へ。クラッチが切れたHARASHIMAだが、辛くもロープに逃れる。ミドルキックで追い込んでいって青木は「蹴ってこい」というアピール。HARASHIMAもミドルキックで応戦すると、お互いに倒れずに相手の蹴りを受け止める。ハイキックが相打ちになると、HARASHIMAはカウンターで水面蹴り。さらにスライディングキックから蒼魔刀を発射したが、かわした青木はバックドロップからスリーパー。リング中央で胴絞め式に移行したが、HARASHIMAはこれを腕十字で切り返そうとする。しかし青木はフロントネックロック。HARASHIMAはファルコンアローで切り返すが、青木は下から再び腕十字を仕掛ける。これもロープに逃れたHARASHIMAは、バックドロップを狙った青木をパイルドライバーで叩き付けると蒼魔刀をブチ込んで3カウント。敗れた青木はどこかスッキリとした表情。笑顔でHARASHIMAとグータッチをしてリングを降りた。
マッスル坂井がマッスル両国大会を成功させた実績を引っさげて挑戦表明! 甲田臨時GMが3・21後楽園での挑戦を決定!
青木に奪われたEXTREME級のベルトを自らの手で取り戻したHARASHIMAだが、そこにササダンゴマシンが上がってきて「ちょっとばかなフリして聞くんですけど、もしですよ! もし機会がありましたらスーパーササダンゴマシンに挑戦させてもらえないでしょうか」とアピール。しかし今林APが「ダメだよ。大体お前、アイアンマンのときにどれぐらいリング上にいたんだよ?(ササダンゴ「1分です」)パワポは?(ササダンゴ「3分です」)パワポのほうが長いじゃねぇか!」と、ササダンゴは何の実績もないとダメ出し。するとササダンゴはマスクを脱いで、昨日マッスル両国大会を成功させたマッスル坂井ならどうだとアピール。それを聞いた甲田臨時GMが今林APに張り手を見舞い、坂井の実績を評価して、王者HARASHIMAの意向も聞かずに3・21後楽園大会での挑戦を決めてしまう。HARASHIMAも笑顔でガッツポーズをして了承のサイン。そしてマイクを受け取ると「青木選手、ボクの予想以上でした。彼のプライド、ボクはヒシヒシと感じながら試合しました。青木選手、ありがとう! 次が坂井君に決まったけど、必ずこのベルトを防衛してやるさー!(観客「なんでー?」)どんなルールでもガッチリ闘ってやるさー!(観客「なんでー?」)このベルトをもっともっと輝かせてやるさー!(観客「なんでー?」)なんでかって、それは鍛えているからだー!」と勝利の雄叫び。
【試合後のコメント】
HARASHIMA このEXTREMEのベルトは、もともと僕が青木さんに獲られたものなので。今日、両国という大きい舞台で取り返すことができて本当に良かったです。ルールがね、「お互いのプライドがルール」ルールっていう、凄く曖昧な形だったんですけど、青木さんがDDTに上がることで、なじんだというか、プロレスの曖昧さを受け入れてくれたルールなのかなと思って。そういうところは嬉しかったです。そんな中、今日はガードが崩せなくてジャイアントスイングやったりした後、青木さんが場外に飛んできたんで。あれはちょっとびっくりしましたね。彼がプロレスに、こっちに踏み込んできた。あとコーナーから何かやってたり。ああいうのも含めて、彼の闘う姿勢、プロレスに対する気持ち、誇り、プライドが表れたのかなと。そう勝手に(笑)。基本、なんでもプラスに捉えるんで。強引に、力技ではありましたけど自分のペースに持ち込んで、どうにか勝つことができてよかったです。でね、次、坂井くんが挑戦してきて。もちろん昨日のマッスルも、自分もちょっと出たり見させてもらって。昔は何度かこのベルトをかけて闘ったこともあるんで。あの時はササダンゴかな。でもササダンゴの中身は坂井くんなので。またこのベルトをかけて闘えるのは光栄なことだし。あと一か月、楽しみたいと思います。
――ルールのイメージはできている?
HARASHIMA ゆっくり考えますよ、いま終わったばっかなので。まあでも、どんなルールでも。たとえば、誰かの家に勝手に行って試合をするっていうルールでもいいですし。なんでも(笑)。
青木 なんか、悪くなかったかと思いますけどね、コンディション含めて。
――「お互いのプライドがルール」という設定の中での手応えは?
青木 手応え…プロレスってものに対しては、ずっと手応えないものだと思ってるんで(笑)。掴みどころがないというか。手応えがずっとないものがプロレスだと思います。
――その意味で今日もプロレスだった?
青木 はい、手応えなかったです(笑)。
――ベルトを失いましたが、これからDDTでは?
青木 いや、まだまだ。また幅が広がるんじゃないかと思います。
坂井 (ササダンゴマスクを被った状態で)スーパー・ササダンゴ・マシンとしては、EXTREMEに挑戦する実績が何もないというご指摘を受けまして。ならば、このマスクを取った、昨日、両国国技館大会を大成功させたマッスル坂井として挑戦してはどうかと、いう提案を見事に受け入れてもらいまして。次回のDDT後楽園大会で、HARASHIMA選手が持つEXTREMEのベルトに挑戦することができました。挑戦することができました? 挑戦できます、挑戦いたします。(マスクを脱いで)ルールをHARASHIMAさんが決めるってことなので。ちょっとHARASHIMAさんもぶっ飛んでるところがあるんでどうなるかわかんないですけど。いま油断してるところがあるかもしれないんでチャンスかなとは思ってます。昨日、マッスル両国大会に出てもらった青木さんに、急なオファーで申し訳ないと思って、終わった後にササダンゴ・マシンのグッズのTシャツを渡したんですけど、今日それを着て入場してきたんでビックリしたんですけども。言われてみれば青木さん、僕の早稲田の後輩と、後輩レスラーと取ることもできるんで。まあね、青木真也の、後輩の青木のカタキを取るという意味もありますんで。やってやりますよ。
――チャンピオンがルールを決めるということで、相手の土俵に乗る不安は?
坂井 ありますね。ありますけれども、たぶん僕も青木真也の先輩として、後輩のカタキを取りたい。その一心です、実は。この身一つでぶつかっていきますよ。
――坂井さんにとって早稲田の精神とは?
坂井 早稲田の精神? なんていうか、やっぱり誰の言いなりにもならないってことですかね。体制とか大きい者には噛みついていきたいし…まあ、この後メインもありますし、長話してもしょうがないんで。次の試合、見に行ってください。
セミファイナル 30分一本勝負
ドラマティック・ドリームマッチ
※ポールシフト式エメラルドフロウジョン
腕の取り合いから丸藤がヘッドシザースに捉えるが、遠藤はすぐに脱出。遠藤をロープに押し込んだ丸藤は遠藤の髪の毛を撫でて、ヘアースタイルが似ていることをアピール。遠藤が逆水平チョップを打っていくと、丸藤は起き上りこぼし式逆水平チョップからステップキック。遠藤の串刺し攻撃を迎撃してコーナーに登った丸藤だが、足を引っ張って降ろした遠藤はDDT。丸藤をエプロンに出した遠藤はトーチャーラック。エプロンに降りた丸藤はカウンターの虎王をブチ込むと、パイルドライバーでエプロンに脳天を叩き付ける。丸藤は遠藤の首を集中攻撃。ショルダースルーを狙った丸藤に回転エビ固めを狙った遠藤だが、丸藤は側頭部を蹴り飛ばすとネックツイスト。鋭い逆水平チョップからブレーンバスターを狙ったが、逆に投げた遠藤はランニングエルボー、ダブルハンマーからスイング・ネックブリーカー。エプロンから回転エビ固めで飛び付いた遠藤はゆりかもめへ。どうにかロープに逃れた丸藤だが、遠藤はエルボーと逆水平チョップ。しかし丸藤も側転からのドロップキックを返すと、コーナーに追い詰めて逆水平チョップ。ジャンピングエルボーから頭を叩くと、トラースキック不知火を狙う。これを逃れた遠藤はウラカンホイップからドロップキックで丸藤を場外に出すと、サスケ・スペシャルからのカンクーントルネードアタックを発射。丸藤をリングに戻し、スワンダイブ式エルボーからトーチャーラックで担ぎ上げた遠藤はそこからネックブリーカー。コーナーに登った遠藤だが、追いかけていった丸藤。叩き落としてダイブした遠藤だが、丸藤は下からのドロップキックで迎撃。さらにトラースキックのコンビネーションからバックを取るが、遠藤はエルボーで脱出、丸藤は丸藤ロープワークからフロントキックを叩き込むが、遠藤もハンドスプリング・オーバーヘッドキックからトーチャーラックボム。丸藤はニーリフトを返すと不知火を狙ったが、遠藤は丸藤をうまくコーナーに乗せる。ヘッドバットで叩き落とした丸藤だが、遠藤はオーバーヘッドキックからテツヤ・イン・ザ・スカイwith Diamonds。15分が経過し、遠藤はシューティングスタープレス。かわされて着地した遠藤だが、丸藤は虎王をブチ込んでダブルダウン。立ち上がった遠藤はエルボー。丸藤は逆水平チョップで応戦すると、遠藤はトラースキック。しかし丸藤は背後に回ってのトラースキックから虎王。さらに背後からのトラースキックを叩き込むと、遠藤の腕を掴んで固定した状態で後頭部に虎王をブチ込み、最後はダメ押しのポールシフト式エメラルドフロウジョンで3カウント。試合後、遠藤に語りかけた丸藤は拍手をして健闘を称えた。
【試合後のコメント】
丸藤 目に見えるすべてのものは、彼のほうが上なんじゃないですか。でも目に見えないところの差じゃないかな、きっと。
――遠藤選手の得意技でもありますが、不知火・改を食らう場面もありました。
丸藤 それは予備知識に入ってたんですけど。ウチでは食らうことがないんで。自分で持ってる技でよかったかなって。あれが初めてだったら分かんなかったし。あとアルゼンチンで抱え上げられて、くるくる回されて落とされる技とかね。受け身の取り方も初めてで。なんにしても素晴らしいですね。今日、俺が勝ったら遠藤選手がノアに入るって決まってたと思うんですけど。…違うでしょ(笑)。本当にそれくらいほしい人材で。以前、やったり組んだりした竹下選手と同様。彼が今トップ戦線というか、ベルトに絡んでない意味がよくわからない。でも、彼は必ず出てくるだろうし、日本のプロレス界を背負って立つ一人になるんじゃないですか。
――目に見えない部分というのはキャリア?
丸藤 キャリアだったり、キャリアだけじゃないものもあると思うし。キャリアだけで片付けたら、それは俺も昔、納得いかなかったところなので。なんにしてもいい選手ですよ。ウチの若い選手も見に来てたけど、刺激受けたんじゃないですか。
――「足りないものを教える」と言っていたが、それはどんなところ?
丸藤 言い方が悪いけど、DDTさんは普段いろんな色を出してやってると思うんで。ただ純粋にプロレスを、ただひたすらプロレスを楽しむ、そういう試合。その中で彼もいつもより燃える気持ち、そういうものが今日あったなら、それだけで俺は嬉しいです。
遠藤 (机に倒れ込み)撮れよ、負け犬の姿を。くそー! こんなに恥かくんだったら、もっとでけえこと言っとけばよかったよチクショー。この試合、俺の中である意味、答え合わせのつもりでやったんだよ。俺がデビューして、竹下幸之介と組んでタッグのベルト獲って、そっからDAMNATIONに入って。竹下幸之介のシングルのベルトに挑戦して。獲れなかったけど。その、今まで俺がやってきたことが、果たして正解だったのかどうか。まあ、結果は負けだよ。ただ、これで俺のキャリアすべて「はずれ」にしてしまうと、俺が俺でいる意味がなくなってしまうから。…ダメだ、これ以上しゃべると根が真面目なのはバレる。あとは丸藤に聞いてくれ。
メインイベント 60分一本勝負
RAGE presents KO-D無差別級選手権試合
32分8秒
クロスアーム式ジャーマン・スープレックス・ホールド
※佐々木が2度目の防衛に失敗、竹下が第69代王者となる。
D王GP2019覇者として挑戦する竹下は新テーマ曲で入場。一方の佐々木も前奏付きのビッグマッチ用テーマ曲で入場。花道の佐々木とリング上の竹下がロープを挟んで睨み合い。リングインした佐々木はベルトを竹下に向かってアピールすると、そのベルトで竹下の顔面を殴打。すぐにカバーするが、まだ試合開始のゴングは鳴っていない。佐々木は竹下を場外に出して放送席に叩き付けると、さらにフェースロック。試合開始のゴングが鳴り、佐々木は突進するが、蹴りで迎撃した竹下は佐々木をリングに戻していく。しかし佐々木はサミング。竹下はカウンターのゼロ戦キックを叩き込むと、逆水平チョップを狙う。かわした佐々木はヒザへの低空ドロップキック。もう一発ブチ込んで竹下を場外に転落させた佐々木は、鉄柱に竹下を叩き付ける。そしてリング下からイスを持ち出して竹下の腹部に一撃。さらに鉄柱に左ヒザを叩き付けた佐々木は、その左ヒザをイスで殴打。DAMNATIONのメンバーによってコーナーポストが外された赤コーナー。何とかリングに戻ろうとする竹下の左ヒザに低空ドロップキックをブチ込んだ佐々木はレッグロック。ロープに逃れた竹下だが、佐々木はエプロンに出るとロープ越しのドラゴンスクリュー。リングに戻ってヒザ十字に捉えると、裏足4の字にスイッチ。どうにかロープに逃れた竹下だが、佐々木はニークラッシャーの状態で金具剥き出しのコーナーに叩き付ける。コーナー二段目からのエルボードロップを剣山で迎撃した竹下はジャンピング・ラリアット。しかし佐々木はヘッドシザースで竹下を場外に落とすと、トペを発射。ところがこれをキャッチした竹下は、ブレーンバスターで佐々木をエプロンに投げつける。10分が経過し、佐々木をリングに戻した竹下は背後からジャベリンキック。さらにペンデュラム・バックブリーカーからチンロックに捉えるが、佐々木は指に噛みついて脱出。ならばとバックドロップで投げた竹下は逆エビ固めを狙うが、佐々木は下から蹴り上げる。吹っ飛んだ竹下が松井レフェリーに激突。それでも竹下はコーナーに登ってダイビング・クロスボディー。佐々木は松井レフェリーを引っ張り込んで誤爆させる。これで松井レフェリーは場外で失神状態。佐々木は急所蹴りからイスを振り上げるが、キャッチした竹下はイスを奪い取る。しかし葛藤の末にイスを投げ捨てる。その瞬間、急所攻撃を見舞った佐々木はイスを脳天に振り下ろす。15分が経過し、本部席に竹下を叩き付けた佐々木は、コーナー最上段からイスに座らせた竹下にスーパーダイブエルボー。さらに本部席のテーブルを放送席前にセットすると、グロッキー状態の竹下をエプロンまで引きずりあげる。しかしリング内に降りた竹下が、逆に佐々木をリング内に引っ張り投げてブルーサンダーボム。フロントキックを狙った竹下だが、佐々木がかわして右足がロープに引っ掛かりエプロンに出てしまう。そこに佐々木が捨て身のスピアーを見舞い、そのまま両者場外のテーブルの上に落下してテーブルクラッシュ。竹下をリングに戻した佐々木は顔面を蹴っていくが、竹下は気合いの表情で立ち上がる。だが、佐々木はジャーマンで投げていくと、なおも立ち上がってくる竹下にパンチ。さらに張り手を見舞っていくが、竹下もカウンターのローリングラリアット。当たりが浅かったが、至近距離からのエルボーを叩き込んでいった竹下。タイムを要求する佐々木だが、竹下はその両手を掴んで足で踏んづけてから顔面にザーヒー。続けてブレーンバスター・オン・ザ・ニーからジャーマンで投げたが、佐々木は着地。だが、左ヒザを抑えて動けなくなる。近づいてきた竹下にチンクラッシャーを見舞った佐々木は、鉄柱に投げつけてからペディグリー。ダイビング・エルボードロップからのクロスフェースに捉えた佐々木だが、回転した竹下は掟破りのクロスフェース。佐々木は佐々木式ウラカン・ラナを狙ったが、キャッチした竹下。しかし佐々木はカナディアンデストロイヤーで叩き付けるとアサルトポイント。もう一度佐々木式ウラカン・ラナを狙うが、サイドバスターで切り返した竹下はラリアット。咆哮した竹下は必殺のジャーマンを狙うが、佐々木はサムソンクラッチを狙う。だが、竹下は人でなしドライバーで叩き付けると、フェースバスターからのジャーマン。カウント2で返した佐々木だが、竹下はファブルを狙ってエプロンへ。佐々木も立ち上がるが、竹下はザーヒーからファブル。かわした佐々木はクロスフェースに捉えるが、竹下はそのまま立ち上がる。ならばと丸め込んだ佐々木は、続けてミスティカ式クロスフェース。クロスオーバーにスイッチするが、竹下はヒザを佐々木の顔面まで伸ばして脱出。ダブルダウンとなるが、立ち上がった両者はエルボーの打ち合いに。竹下渾身の一発が入ったが、ザーヒーをかわした佐々木はまたも松井レフェリーに竹下を叩き付ける。ここで木曽レフェリーが入ってくるが、佐々木は場外に放り出す。だが、竹下はイスごと佐々木を吹っ飛ばすと、アントン直伝の南部式ナックルからバイオニックエルボー。さらに高角度の投げ捨てジャーマンからイスを持ち出し、コーナー下で座り込む佐々木の前にイスを置くと、Fromコーナーtoコーナーを発射。30分を経過してコーナーに登った竹下はダイブ。かわした佐々木は佐々木式ウラカン・ラナ。カウント2で返した竹下だが、佐々木はフラップジャックで剥き出しの金具に叩き付けると、ドロップキックから竹下をコーナーに乗せて雪崩式ペディグリーの体勢に。しかし竹下は雪崩式垂直落下ブレーンバスターで切り返す。朦朧とする佐々木が立ち上がろうとしたところにファブルを決めた竹下は、クロスアーム式ジャーマンで投げて3カウント。
エンディング
新王者となった竹下が地方でのタイトルマッチ開催と、他団体の選手との防衛戦を誓う!
勝った竹下が「佐々木大輔、負けたヤツはなさっさと帰れ!」と言い放つと、DAMNATIONは引き上げていく。賞金200万円のパネルを受け取った竹下は「約1年ぶりにこの両国のメインの最後に立っている人間に選ばれました。この1年、ケガもあってすごく悔しい思いも沢山しましたけど、このALL OUTのメンバーの支えもあってもう一度このベルト…チャンピオンになることが出来たと思っています。そして何より年末年始くらいからですかね。沢山の声援を感じることが出来るようになりました。本当にありがとうございます。鳥之介でDAMNATIONが食い逃げした分は、この賞金200万円で補いたいと思いますけど、このお客さんの半分以上が来てくれたら大黒字ですので、皆様よろしくお願いします。次、チャンピオンになったら言おうと思ってました。両国で言うことじゃないかもしれないけど、ボクはこのベルトを、タイトルマッチをもっともっと価値を上げていろんな人に見てもらいたい! だからAbemaTV、DDT UNIVERSEをご覧の皆さん、このベルトのタイトルマッチ、地方でも絶対にやってみせますので期待していてください。そして! 団体内でやってもおもろないっしょ。他団体の選手とこのベルトを懸けてDDTを守っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! 今日はありがとうございました!」と言って両国大会を締めくくった。竹下が花道を引き揚げていくと、『INTO THE LIGHT』と共にエンドロールがスクリーンで流れる。最後はバックステージに引き上げてきた竹下は、カメラに向かって錦織圭ばりにサインをしてみせた。
【試合後のコメント】
竹下 入場前に煽りV見てましたけど、佐々木大輔が言ってたじゃないですか。このベルトは強いから巻くんじゃないって。ベルトに選ばれたものが巻くって。佐々木大輔本人が言ってたでしょ。だから今日に限っては、このベルトに選ばれたのが竹下幸之介、僕だったんじゃないでしょうか。それに尽きると思います。
――過去の対戦以上にいろいろな攻防がある闘いでした。
竹下 竹下幸之介vs佐々木大輔、これはもしかするとDDTの一つの看板カードかもしれないし。竹下vs遠藤、これも間違いなくトップバリューのカードじゃないですか。で、今凄く上がってきてるのは、たとえば竹下vsベイリー。これもずっと注目されてるカードです。前回の両国も、僕はメインに立てなかったですけど竹下vsCIMA、これを見に来たお客さんもいっぱいいると思います。つまり何が言いたいかというと、竹下幸之介がいてのDDT。僕が中心にいるんじゃなくて、僕がトップに。もう今回の両国でこのベルトを獲って、もう自信(がついた)とか、そういうことじゃなくなった気がします。もう負ける瞬間がないです。その瞬間がない。今日も辛い闘いでした。しんどい闘いでした。でも、負けると思った瞬間は一度もなかったです。
――だから他団体とも闘える?
竹下 そうですね。もう僕は自信をもってDDTの頂点だと言えます。なので僕が他団体の選手とやって、僕がフォールを取られたりギブアップして負けるようなことがあれば、それはDDTの負けだと、本当に思ってもらっていいです。そこまで自信があるから、そこまで言えるから、僕はこのベルトをかけて、いろんな選手と対戦していきたいと思っています。もちろんALL OUTとして、6人タッグのベルトもいろんな選手とやっていきたいと思います。やっぱり昨日のマッスルも見てましたけど、やっぱりDDTもサプライズがないと面白くないと思うので。面白いことをどんどんやっていきたいと思います。なぜならチャンピオンなんで。それを言う権利があると思うので。
――久々にバイオニックエルボーを出しましたが、昨日のメインに触発される部分も?
竹下 ぶっちゃけ、ありましたね(笑)。悔しいですけど。対抗したとかじゃなくて、キツい場面で出たんで。昨日のインスパイアがあってのバイオニックエルボーだったと。
彰人 今ユニットは違っても(アントンは)師匠みたいなもんだからね。
竹下 そうですね。竹下幸之介vs佐々木大輔を語る上で、アントーニオ本多、そしてトランザム★ヒロシ、これは外せないんで。
――地方でタイトルマッチという言葉もありました。
竹下 もちろん6人タッグのタイトルマッチは地方でもやってますし。けどKO-D無差別、後楽園でもいいですよ、両国もメインはKO-D無差別でしょう。でもこんだけ、AbemaTVとかDDT UNIVERSEでたくさんの人に見てもらって。両国とか後楽園に来れない人たちが見てくれてると思うんですよ。そういう人にも生でタイトルマッチを届けたい。僕は今回、チャンピオンになったらそれを言おうと、会社に希望を出そうと、個人的に思ってました。
佐々木 俺から言うことは何もない、何もないよポーリー。
ポーリー カリスマ~。
佐々木 もうダメだ…。あんなヤツに負けてしまった。あんなヤツに負けてしまったということは、試合前にも口に出したとおり、引退とか、そういう話しなきゃいけないのかと思うんだけど…レスラーの引退っていうのは信用ならないだろ。絶対復帰するだろ。俺のよく知ってる人も、ボリビアで引退したのに復帰とかしてるからよ。俺はやっぱり、今この場で軽々しく引退ということは言えない。今は脳みそが3割くらいしか働いていないから、そういうことは言わないでおこうと思うけど、ただこのDDT、そしてこの日本では、もうやることは終わったのかなって。それはちょっとだけ、ずっと思ってたことで。今33歳。もうレスラー生命も長くないだろうし、人としての生命も長くないだろうし、そろそろ借金取りにも追われる頃だと思うし。ここはひとつ、日本での旅を終わらせるのもいいのかなって、思ったり、思わなかったり。ただ本当に今日に限って言えば…竹下のクソヤロー。ムチャクチャしやがってよ。これはプロレスにおけるお互いの信頼関係とか、そういうのもちょっと超えた…今の俺と竹下の関係ではなく、デビューしたばかりの、高校生の頃の竹下と俺がリングにいたような、そんなような感覚になって。それはきっとでも、たくさん頭を打ちすぎてワケが分からなくなってしまっただけかもしれない。
――ここまでの攻防は竹下選手としかできない?
佐々木 できないこともないと思うけど…こういうシチュエーションっていうのは、俺のキャリアの中であと何度訪れるか。訪れないかもしれない。そういった思いも持ってリングに立っていたから、ああいう試合になったと思うし。そんな感じ。
――今後は海外の試合も視野に入れながら?
佐々木 やっぱり引退を考えるなら、とあるレスラーで、引退前に世界一周した人とかもいるし。そういったことを視野に入れて、考えるのもいいのかなって、32歳くらいから考えてて。まあ今日はいい機会になってしまったのかもしれない。ポーリーとはもうお別れになるのかな…。
ポーリー ア~。
佐々木 それともポーリーをぬいぐるみにして持ち運ぶのか。ソウマは今日、あの金の亡者、クソの三四郎をやってくれたから。こっから凄いと思うから。俺がいなくても大丈夫だと思うし。
高尾 いや、やっぱりいないと、ねえ。
ポーリー カリスマ~。
佐々木 テツヤなんかもうここにも来ないし、ノブなんか看板も持ってこないし。
高尾 最近、態度が悪い。
佐々木 プーマも日本に来ないし、巨人(石川修司)もLINEの一つもくれない。そんな状況だよ。
――DAMNATIONの今後にも思うところがある?
佐々木 俺がいなくてもDAMNATIONは続くだろうし。続かなくても、ダムネーションDXとかにして、頑張ってもらえば。
高尾 ダムネーションDX、新しい。
佐々木 俺も45歳くらいになったら復帰するから。あ、復帰って言っちゃった。
高尾 その時はダムネーションDXで。
佐々木 そうなるな。サヨコ、なんか質問あるか?
三田佐代子女史 ないです。
佐々木 なんでないんだ! 俺のこと好きじゃないのか!
三田 明日からの生きる目標は?
佐々木 明日からの生きる目標? そうだな、金もなくなったし、どうしたらいいんだろうな。
――竹下選手の初戴冠の際にベルトを奪われて、その時にも引退を宣言して、その場で復帰宣言されていましたが。
佐々木 よく知ってるな…。
――今回は2度目の引退も視野に?
佐々木 違うよ、男に二言はないっていうだろ。そういうことだよ。今回ばかりは俺だって嘘はつきたくない。こないだだって嘘はついてない。俺は嘘はつかない。おっパブのお姉さんに誓ったんだ、嘘はつかないって。今日、勝ったらプロポーズするって、賞金の200万で指輪買ってくるって言ったんだよ。でも負けたらからよ。一生懸命、受験勉強してセンター試験受けて大学行って、4年間大学行って、卒業して就職して、ボーナスとかもらってお金貯めて、それでおっパブのお姉さんにプロポーズする。俺は嘘はつかねえ。
ポーリー フハハハハ…。
佐々木 何笑ってんだポーリー! もういいか。
【高木大社長の総括】
高木 マッスルとDDTという形でしたけども、2013年以来の2デイズ。いつも3月にやっていた両国が2月に。東京オリンピックの会場問題とかもいろいろある中で、今年は7月に大田区、あと11月に大日本プロレスさんと2デイズ、ビッグマッチとしてはそういう形になってますね。毎回思うんですけど、みんなどんどんよくなってるっていうか。今日の長与千種選手の言葉じゃないですけど。歳をとっても若い連中に負けてられないなという気持ちもある中で、でもどんどん若い選手が。今日のメインみたいに30分越えの試合をやってのけたり。どんどんみんなのレベルが上がってるのを感じますね。DDTとして、今後もどんどんグローバルに展開していきたいっていうのがあるんで。もっともっと外に出ていければなと。
――竹下選手は地方でのKO-D無差別級選手権もやりたいと。
高木 聞いてました。チャンピオンが言ってることなんで。竹下も思うところがあって言ってると思うので。それは凄くプッシュしてあげたいと思いますね。今年は6月2日に愛媛の松山で初のビッグマッチを手がけたいなっていうのもありますし。地方を活性化させていくのはありなんじゃないかと思ってます。3月31日には、プロレスとしては最後の使用になると思うんですけど、博多スターレーンもありますし。
――竹下選手は他団体との対戦も。
高木 あれ聞いてドキッとして。何言ってんだろうと思ったんですけど。でも思うところあってのことだと思うので。どんどん後押ししてやりたいなと思います。もうね、好きなことやればいいんじゃないかなと思って。私も好き勝手やらせてもらってますけど。佐々木も好き勝手やってるし、竹下も好き勝手やってるし。昨日のマッスルもやりたい放題やってましたからね。心臓が痛くなるような瞬間もいっぱいあったんですけども。まあでも好きなことをやって、それをお客さんが支持したもん勝ちなんじゃないかなと。ネットニュースのあれなんかもね、ドキドキしっぱなしでした。
――マッスルは今後もビッグマッチ?
高木 僕が坂井に言ったのは、続けていくことが大事なんじゃないのと。今回、8年あいて。8年前は後楽園ホールが即ソールドアウトしてたんで。両国いけるんじゃないかと。結果的に満員にはなりましたけど。マッスルを知らない人たちが多かったんですよ。カード発表もしないじゃないですか。しないのが当たり前だったんですけど、今のファンからするとなじみがなかったりして。何があるか分からないのにあれだけの人が集まったのは凄いことなんですけど、年に一回でもいいから「マッスルっていうのはこういうものだよ」っていうのが何となくお客さんに伝わってれば、もうちょっと違う展開があったのかなって、個人的に思うところがあったので。年いちか、年いちとは言わないまでもやってみたらって、坂井には。みんなで集まってね。僕らも刺激になったんですよ。昨日は昨日で、今日は今日で。そういう刺激を与えてくれるのは凄くいいことなんで。場所は逆に絞ったほうがいいんじゃないかって言ったんですよ。北沢とかでやったほうがいいんじゃないのって。デカ箱ばかりでもしょうがないし、原点に戻ってもいいんじゃないのって。彼がそれをどう解釈するかは分からないです。小さい会場でやるマッスルも僕は見てみたいです。
――あらためてファンにマッスルをなじませるのも必要だと。
高木 そうですね。そもそも今のファンはハッスル、元ネタすら知らないんじゃないかって。たぶん高田総統なんて誰も知らないだろうし。たしかハッスルの最後は両国だったと思うんですよね。あれ僕も来てて。でも元ネタが分からないところでのマッスルのオリジナリティっていうのも強いとこだと思ってますね。とは言いながら、次のマッスルに高田総統出るんじゃないのって、思わせるところがいいんじゃないかなと。どんどんいろんな人が上がってるんで。まあでも、この歳になっていろんな経験をさせてもらって。いろんな世代の選手と闘ったり。本当にプロレスって時代とか世代とか年齢とか関係ないんだなってあらためて思いました。長与千種さんは凄いレジェンドだし、彩羽匠選手も素晴らしいし。セミの丸藤選手と遠藤ももの凄いものがあったし。本当にDDTが誇れるものを広めていきたいなって思いますね。既存のプロレスと明らかに違うものをDDTは持ってるし、僕らは既存のプロレスと同じことしちゃいけないと思ってるので。どんどんオリジナリティを出していきたいと思ってます。海外も目を向けて。WWEもあるしAEWもあるし。とにかく海外に対してもDDTのスタイルを貫き通したいですよね。2デイズ、大変でしたけど実りのある2デイズでした。
――坂崎選手のAEW参戦の反響は?
高木 反響あったんじゃないですか。向こうのオフィスから話がきて、断わる理由もないし。いいですよって言っただけで。そういう意味でも面白くなるんじゃないですかね。これからの時代はグローバルだと思ってるんですよ。日本があってアメリカがあって、メキシコもあって。今ヨーロッパ、ロンドンが凄く熱くて。その中で上海、中国もある。頭の中では勝手にグローバル・レスリング・ウォーじゃないかなと。その中で選手の行き来がどうなって、どことどこが手を組んで、どこが反目になるのかっていうのは面白いですよね。その中でDDTがどれだけオリジナリティを出せるか。世界の中での順番というよりオンリーワンを貫き通したいなっていうのはあります。DDTのスタイルはDDTでしか見れない、と。