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【後楽園リポート】HARASHIMA、敗れる…KUDOが1年ぶりにKO-D無差別戴冠! 試合後にいつどこ挑戦権保持者・大家が登場

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    • 31日、東京・後楽園ホールにて「Audience2015」がおこなわれた。まずはキング・オブ・ダーク選手権試合から。初代王者・伊橋剛太は梅田公太を相手に11度目の防衛戦。梅田の打撃、関節技を耐えた伊橋がボディーアタックからレッグラリアットを決める。コーナースプラッシュを回避されても向かってきた梅田をラリアットで迎撃すると、ムーンサルトを狙う。しかしこれをかわされてしまうと、カカト落としからローキック。さらに向き直り式レッグラリアットと猛反撃を食らって最後はハイキックでフォール負け。

      鶴見亜門GMの前説ではグッズ紹介のほか、以下の発表があった。

      ■漫画アプリ「GANMA!」にてDDT監修の『プ女子日和』第1話がプレミア会員向けに本日より配信。
      ■7月頭に日本文芸社から発売される「日めくりゴールデン☆スター飯伏幸太」は税込み1080円。サブタイトルは「毎日戦うあなたのための飯伏節」。1ページから31ページまですべてに飯伏のメッセージが掲載されている。

      ■夏の恒例、新木場でのビアガーデンプロレスの概要が発表された。8・1=DDT、8・2昼=DNA、夜=DDT、8・3チームドリフ、8・4=T2ひー、8・5=スマイルスカッシュ、8・6ハッピーモーテル、8・7酒呑童子、8・8昼=東京女子、夜=ディーノ&ササダンゴ、8・9DDT。
      ■全日本プロレスのシリーズ全戦参戦が決定した高尾蒼馬が挨拶。「6月、全日本プロレスのシリーズに全戦参加することになりまして、DDTを3試合休んでKING OF DDTも出ないということで。KING OF DDTは両国のメインを張るチャンスなので、それを自分から逃がしてしまうのは悩んだんですけど、今のままではメインを張る実力はない。DDTのトップになるためには違う環境でプロレスを学んでスキルアップしたいと思います。DDTのトップレスラーになるために頑張ってきます」。

      ■伊豆公園路上プロレスシリーズ第2弾として伊豆海洋公園での開催を発表。7月2日(木)15時開始で雨天決行。
      ■9・22&23新宿FACEの全ブランド集合興行の詳細が決定。9月22日(火=祝)昼=東京女子、夜=DNA、9月23日(水=祝)昼=BOYZ、夜=ガンプロ。
      ■木高イサミが登場し「ドロップキックのメンバーで面白いことを考えた。8割方、プロレスを見ながらお酒を飲んでいる。お酒とプロレスの相性はひじょうにいい」と全席自由飲み放題で4000円の酒場プロレス開催を発表。現在決定している大会は6・23蕨レッスル武闘館(19時開始/プレ旗揚げ戦)、7・15新木場(19時30分開始)、8・28新木場(19時30分開始)。基本的に出場するのは「ドロップキックメンバー」とのこと。「僕が真剣にやる悪ふざけにみなさん、付き合ってもらいます!」(イサミ)。

      ■KING OF DDTの出場選手がアナウンスされた。飯伏幸太、佐々木大輔、彰人、ヤス・ウラノ、坂口征夫、マサ高梨、石井慧介、入江茂弘、アントーニオ本多、竹下幸之介、福田洋、大石真翔、松永智充、平田一喜、樋口和貞、DNA枠。抽選は本日のメイン後におこなわれる。

      最後にオープニングコールにプロレス不毛の地・ベトナムでプロレススクールを開校するディック東郷さんが登場。「ベトナムにプロレス団体はないけど僕の親戚はいます(笑)。かつてDDTにいろんな親戚を送り込みましたけど、今度はベトナムでレスラーを育ててベトナム軍を送り込みたい」と意気込みを述べると「開催スタート!」と拳を突き上げた。

      オープニングマッチはヤス・ウラノ&彰人&アジャ・コングvs坂口征夫&マサ高梨&赤井沙希の6人タッグマッチ。彰人と坂口の先発でスタート。彰人は坂口のサソリを回避して弓矢固め。ヤスに替わるとヒザを突き上げる。しかし坂口がパンチで黙らせて高梨とスイッチ。高梨はヘアーホイップで投げて赤井と交替。赤井がミドルキック連打やジャンピング・ミドルで攻めたてる。ヤスが赤井の耳元で大声を出して動きを止めるとアジャとスイッチ。アジャが赤井にスナップメイヤーからローキック。彰人が出てきてボディースラムで続く。ヤスがシルバーブレットを放つとスライディングキック。赤井は串刺しビッグブーツで反撃してヤスをブレーンバスターで投げる。坂口が出てくるとヤスをフックで黙らせてアジャを挑発。アジャが出てくると坂口がジャンピング・ミドル。アジャはPKをかわして裏拳からバックドロップで投げるもカウント2。替わった彰人に坂口がドロップキック。スイッチした高梨は赤井との連係を決めてタカタニック狙い。彰人がかわすとヤスが飛び込んできて合体フェースクラッシャー。ヤスがコーナーに登るも坂口が串刺しニーで黙らせる。彰人へのタカタニックはアジャが飛び込んでカット。場外にアジャとヤスを出すと赤井が鉄柱からプランチャで飛んだ。高梨はタカタニックを凌がれて彰人にキャンバスへのニークラッシャーを決められたが、丸め込み合戦からタカタニックをようやく決めて勝利した。

      第2試合はT2ひー新メンバーオーディション。まずは審査員の高木三四郎、大鷲透、平田一喜が登場。高木の呼びかけでオーディション参加者の松永智充、岩崎孝樹、DJニラ、デヴィン・スパークス、リック・エリス。大鷲がオーディション参加者に意気込みを聞く。岩崎「T2ひーに入って上を目指したい」ニラ「最近控室でも居場所がないので第二の平田一喜選手を目指します」松永「高木さんと大鷲さんの尻を叩いてストロングなチームを目指します」スパークスとエリスは英語で猛烈なアピール。大鷲は最後の参加希望者として平田に声をかける。平田「え、俺は審査員でしょ?」高木「オマエを審査するためのオーディションなんだよ! オマエがいたらまともな試合できないんだよ!」平田「いいよ! 俺が試合で魂ぶつけて気持ち見せてやるよ!」平田自らチーム分けをして、高木&平田&スパークス&エリスvs大鷲&松永&ニラ&岩崎の8人タッグマッチでスタート。開始早々、スパークスとエリスが松永と岩崎を場外に出してトペ・スイシーダの競演で場内を沸かす。高木と大鷲の激しいショルダーアタック合戦から平田はニラにランニングエルボーを見舞う。しかし、ニラが平田に噛みついて自陣コーナーに引き込み、替わった松永は平田の顔にツバをこすり付け「まつ・なが・ともみつー!」のアピール。岩崎のキック、大鷲のチョップと平田のローンバトルが続く。なんとか平田が逆転して高木がルチャ殺法で続く。高木は松永にぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターを決めるとここから混戦。すると岩崎は赤コーナーにかかっていたHIRATA GO!サングラスを見つけるとそれを装着。あの曲が流れたがスパークスが攻撃してサングラスを平田に返却。ここで高木が外国人2人にもサングラスを渡すと3人で装着して、あの曲が流れる。心地よくダンスを決めた3人。スパークスが岩崎をコーナーで押さえつけ、エリスがfromコーナーtoコーナー式ヘッドバットを決めようとしたが距離が届かず壮絶な自爆。それでもすぐさま高木がシットダウンひまわりボムを岩崎に決めて勝利した。

      試合後、高木がマイク。高木「合格者を発表しなくちゃいけませんね」大鷲「稀な珍事を見てしまって、そんなテンションじゃないんですけど」高木「それも含めて審査です。この中でT2ひーオーディションの合格者はデヴィン&リック! 決め手は最後のダイビング・ヘッドバットですね。あの技を見てただものじゃないと思いました。こういう人たちが大好きです! オマエ(平田)よりもコイツらのほうが面白いだろ! 最後、当たらねえんだぞ!」大鷲「平田さん、ここまでしてしまったのは我々のせいもあるんでお客さんに決めてもらいましょう」平田をT2ひーで見たい観客の拍手が大多数を締めたため、平田、スパークス、エリスがT2ひーとなった。

      第3試合はMIKAMI&石川修司vs樋口和貞&勝俣瞬馬のタッグマッチ。石川と樋口の巨人同士の激しいぶつかりあいに場内どよめく。MIKAMIと勝俣の攻防では一転してスピードある応酬が繰り広げられた。勝俣がMIKAMI&石川の連係に捕まってローンバトルを強いられる。石川の逆片エビをロープに逃げた勝俣はセカンドロープに飛び乗っての向き直り式ミサイルキックで逆転。樋口が出てきて石川に串刺しラリアット。ブレーンバスターでぶん投げるもカウント2。さらにラリアットでなぎ倒したがカウント2で返される。石川もコーナー2段目からのミサイルキックでやり返して、MIKAMIがデュランダル狙い。しかし、これは樋口がキャッチして阻止すると勝俣がミサイルキックで反撃に出る。勝俣のムーンサルトは石川がカット。続くスワンダイブ式Xファクターは石川がキャッチしてぶん投げる。ラダーを持ち込んだMIKAMIだが、樋口がそれごとビッグブーツで迎撃して、石川にも投げ当てる。樋口を足場にフットスタンプを決めた勝俣だが、カバーは石川にカットされた。勝俣のファイアーバードをMIKAMIが回避してミッキーブーメラン。石川のダイビング・フットスタンプからMIKIAMIがスワントーンボムにつなぐも樋口がカット。石川が樋口をラリアットで場外に出している間に、MIKAMIが勝俣に450°スプラッシュを決めて勝負あり。

      【試合後のコメント】
      石川 6月14日に関本&岡林、大日本のリングで俺はやり慣れているぐらいだから。どういう相手かもわかっている。でも関本大介、岡林裕二はMIKAMIさんみたいなタイプと当ったことがない。
      MIKAMI ないな。
      石川 これがピンチであるかもしれないけど、チャンスかもしれないので。
      MIKAMI いや、チャンスでしょう。
      石川 MIKAMIさん次第です。
      MIKAMI ピンチはチャンスだな。丸め込みが燃えるぞ。
      石川 向こうは真正面からしか来ないし、変化球に弱い。丸め込みでもいけると思います。僕が真っ向勝負してMIKAMIさんが変化球で勝ちましょう。三振とりましょう。
      MIKAMI いこう。石川にいろいろ聞いているから。
      石川 MIKAMIさんはKO-Dのトーナメントを蹴ってまで、こっちのタッグに懸けている。タッグチャンピオンとして両国のリングに上がりたい。
      MIKAMI 俺からしたら外敵だからね。なんでDDTが獲らないんだと。DDTに誰がいるんだと。このコンビはいろいろ可能性がある。

      ――コメントで変化球でいくと宣言しても大丈夫なぐらい自信がある?
      MIKAMI 全然いけるでしょう。
      石川 プロレスを見ればわかるけど、ラリアットとアルゼンチンとジャーマンしかやらないですから。あと逆水平か。4つしかないから。ほかは上と下と右、左しかできないから。パターンはわかっています。

      ――樋口選手と初対戦だったが。
      石川 DDTには珍しいヘビー級で面白かったし、もっと俺を食うぞという感じできてもらってよかった。もっともっとやりたいなと思いました。デビューして半年で(KO-D無差別に挑戦した)そんな人はいなかったし、俺は面白かった。
      MIKAMI とにかく6・14大阪は俺たちが獲る。
      石川 僕の大谷(翔平)ばりの直球と、(MIKAMIは)昔の星野(伸之)みたいなカーブで。大丈夫です。息は合ってますんで。


      第4試合は男色ディーノ&大石真翔&スーパー・ササダンゴ・マシンvsアントーニオ本多&竹下幸之介&福田洋の6人タッグマッチ。ササダンゴとアントンが向かい合うとアントンがローリングストーンズの『サティスファクション』を口ずさむ。これにササダンゴも合わせて口ずさんでロックアップする。ディーノと福田が対峙すると福田のショルダーアタック、ディーノの男色クローを福田が間一髪で回避して大歓声。大石と竹下が向き合うとディーノが「大石真翔はエローい! エローい! エローい!」と応援。竹下のヒザ蹴りで動きを止められた大石だったが、向かってきたアントンをディーノがキャッチして乳首攻め。ササダンゴもマスクを半分脱いで乳首を舐める。ディーノのスリーパーでアントンが落ちそうになると、福田がエプロンで尾崎紀世彦の『また逢う日まで』を熱唱して元気づけようとするが大石に阻止されてしまう。すると竹下がコーナーで熱唱。福田も加わって合唱するとアントンがカムバックして逆転のバイオニックエルボー。替わった竹下は大石とササダンゴにまとめてドロップキック。ディーノにカウンターのドロップキックからブルーサンダーを決めるもカウント2。ジャーマンをディーノが急所蹴りで阻止してリップロック。竹下が解除してエルボーを打ち込み、ササダンゴvs福田の局面へ。福田が腕を取ると、ディーノと大石はアリスの『チャンピオン』を熱唱。これでカムバックしたササダンゴが福田に垂直落下式リーマンショックを決めるもカウント2。大石にスイッチするとササダンゴもリング下で「ライラライライラライ♪」と熱唱。ディーノがコーナーで尻出ししてセット。大石が福田、アントン、竹下と尻送りにする。福田も大石をディーノの尻に吸い込ませて、ディーノの尻にエルボー連打を決めていたが、走り込んだところを蘇生した大石だったが直伝!トルネードクラッチで丸め込んで3カウント。試合後、スクリーンにて8・23両国の天龍源一郎の参戦が発表された。

      休憩明け、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑いコンビ「てのりタイガー」の渡瀬瑞基がDDTとの2団体所属となり、練習生としてプロレスデビューを目指すことが発表された。高木「知人を介しての紹介で、見ての通りまだ若いですし、何より本人が本当にマジメでプロレス入りをアピールしてきたので、僕としても彼の気持ちに応えたいと思って今年からウチの新人練習生たちと混じって練習しています。とにかく基礎から一から教えていて、ゆくゆくはダイビング・ヘッドバットも練習させたいと思っています。応援してください」よしもとクリエイティブ・エージェンシー・大谷重雄マネジャー「てのりタイガー渡瀬は普段、渋谷のヨシモト∞ホールで漫才をやっているんですけど、どうしても諦められない夢があると。僕はプロレスラーになりたいですという相談を受けまして、DDTさんと協議をずっと続けて2団体所属という形で所属させていただくことになりました。てのりタイガー渡瀬瑞基のビジネスパートナーであるとともに吉本興業はプロレスラー・渡瀬瑞基を全面的に応援していきたいと思います」渡瀬「自分は普段、吉本興業のお笑い芸人として活動していますが、小学生からの夢であるプロレスラーにどうしてもなりたいと相談したところ、芸人を続けながらでもプロレスラーを目指していいと言ってくれた高木社長に感謝しております。そしてそれを許してくれた吉本興業にも感謝しています。そして、プロレスを頑張ってこいと背中を押してくれた相方に今日ぜひ見に来てくれとチケットを渡したのですが、『今朝、おなかが痛くて家を出れない』と。今日は残念ながら来てくれてないのですが、これからは一日でも早くデビューできるように頑張ります」

      セミファイナルはKO-D6人タッグ選手権試合。第19代王者組の石井慧介&入江茂弘&高尾蒼馬は飯伏幸太&佐々木大輔&宮武俊を挑戦者に迎えて2度目の防衛戦。ゴールデン☆ストームライダーズが入江に連係を試みるもホイップされた宮武が入江の剣山を背中に食らって壮絶な自爆。続く飯伏のフットスタンプも回避されてしまう。ここから宮武がドリフの前にローンバトルを強いられる。入江のブレーンバスターをカウント2で返した宮武はジャンピング・バックエルボーを決めてようやく逆転。替わった飯伏は入江にフランケンで場外に出すと、佐々木がトペ・スイシーダ。飯伏は場外に出ていた石井と高尾にケブラーダを浴びせる。リングに戻るとその場跳びムーンサルトはカウント2。入江もブラックホールスラムでやり返して高尾と交替。高尾のスライディングキックはカウント2。飯伏のハイキックも決まって佐々木とスイッチ。佐々木は高尾にドロップキック。高尾もミサイルキックで反撃するもカウント2止まり。高尾の腹部へのエルボーから石井とともに入江をフラップジャックで投げて佐々木に浴びせる。高尾は佐々木にジントニックを狙う。飯伏は佐々木ごとキャッチしてそのままジャーマンでぶん投げた。フラつく佐々木のカバーはカウント2。佐々木の石井へのクロスフェースは入江がカット。スイッチした宮武は謎の錠剤と謎の液体を飲むと「決めるぞー!」と覚醒。石井、高尾、入江にラリアットを決めると石井、高尾、入江に連続ボディースラム。石井にハートアタックを決めたがカウント2。しかし直後のバーディクトを着地されてしまうと石井のその場跳びムーサルト・ダブルニーを食らってニールキックでフォール負け。

      【試合後のコメント】
      石井 また防衛できてよかったです。どんどん防衛しないと意味ないと思います。ずっと防衛します。
      入江 今までで一番防衛する回数が多かったのは?
      石井 …もう一回ウィキペディアで調べてみます。
      入江 一番防衛をするチームになろう。落とす気はまったくないので、ずっと守っていこうと思います。
      高尾 このベルトの長期政権を築いていきたいと思います。

      ――KO-D6人タッグチャンピオンとして全日本に全戦参戦となるが。
      高尾 来月DDTも休んで、KING OF DDTも休んで、全日本に行くんですけど、DDTのトップになるためにも違った環境で勉強して、また強くなって戻ってきたい。


      メインイベントはKO-D無差別級選手権試合。KUDOがいつでもどこでも挑戦権を行使。第50代王者のHARASHIMAは2度目の防衛戦。14時に開始のゴング。キックの牽制からバックの取り合い。HARASHIMAの仕掛けた腕十字はKUDOが抜け出してレッグロック。HARASHIMAもやり返して腕十字を仕掛けるがKUDOはロープに足を伸ばす。スタンドに戻ってHARASHIMAはKUDOに弓矢固め。KUDOが反転して押さえ込むもカウント2。5分経過、KUDOのカウンターのヒザ蹴りがクリーンヒットしてHARASHIMAの動きが鈍る。HARASHIMAは場外エスケープ。リングに戻ったHARASHIMAKUDOはスナップメイヤーからローキック。ヒザ蹴りから前蹴り、そこからカバーするもカウント2。ロープを掴むHARASHIMAをKUDOが容赦なく蹴っていく。HARASHIMAはKUDOの蹴り足をキャッチして腹部にパンチ。スナップメイヤーからフットスタンプを見舞ったHARASHIMAはそこから連続で踏みつけていく。ギロチンドロップも腹部に決めると串刺しバックエルボーからコーナー2段目に寝かせてフットスタンプ。ダウンするKUDOを蹴っていくHARASHIMA。エルボーの打ち合いからHARASHIMAがヒザを腹部に突き上げてダメージを重ねるとキチンシンク。HARASHIMAのカバーがクリアされて10分経過。HARASHIMAのコブラツイストはKUDOがロープに手を伸ばす。HARASHIMAのブレーンバスターを耐えたKUDOがスワンダイブを狙うもHARASHIMAが迎撃してスリングショット・レッグドロップ。KUDOが間一髪回避してエプロンPK。さらに場外でダウンするHARASHIMAへスリングショット・ダブルニードロップと畳み掛ける。KUDOが先にリングイン。ダメージの深いHARASHIMAは場外カウント15で生還する。KUDOが8×4からダイビング・ダブルニーアタック。これはカウント2。KUDOがミドルキックを決めて両手を広げて挑発。HARASHIMAもミドルキックで応じてラリーへ。先に痛がるHARASHIMAだったがカウンターのジョン・ウーからコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスター狙い。KUDOが阻止して地獄の断頭台へ。HARASHIMAが回避してスワンダイブ式ダブルニードロップ。これはカウント2。HARASHIMAが山折りから蒼魔刀を狙う。KUDOが回避して回転エビ固め。カウント2でクリアされるとバズソーキック。ジャックナイフで固めるもカウント2で返される。KUDOはダイビング・ダブルニー狙い。HARASHIMAが阻止して雪崩式ブレーンバスターを仕掛ける。KUDOが動きを止めて地獄の断頭台。これもカウント2で決まらない。続くダイビング・ダブルニードロップは剣山で返される。両者、ここでダウン。同時に立ち上がって両者はエルボーの打ち合い。HARASHIMAは腹部へのパンチからつるべ落としを狙うもKUDOが回避してバズソーキック。HARASHIMAが蹴り足をキャッチするもKUDOがバックに回る。HARASHIMAがバックを取り返してリバース・フランケン。スタンディング蒼魔刀から蒼魔刀を狙うも、KUDOがダブルニーで迎撃して20分経過。2度目のダブルダウン。両者はヒザ立ちで張り手のラリー。HARASHIMAは腕をキャッチして右ストレートを叩き込むとつるべ落とし。KUDOはカウント2で返す。HARASHIMAはスワンダイブ式蒼魔刀を狙うも察知したKUDOが回避してバズソーキック。カウント2で返されるとHARASHIMAの水面蹴りをかわしてバズソーキック。カウント2でクリアされると打撃のラッシュからバックスピンキック。さらにもう一発入れるもカウント2.9。KUDOはダイビング・ダブルニードロップを四つん這いのHARASHIMAの後頭部に入れると、正調のダイビング・ダブルニードロップを決めて勝利した。

      試合後、KUDOがマイクを取る。KUDO「獲ったぞー! HARASHIMAさん、お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。俺がベルトを持って両国まで突っ走ります!」亜門「この時点で誰も出てこないようなのでいつでもどこでも挑戦権を誰も使わないようですね…」するとここで花道からいつでもどこでも挑戦権保持者の大家健が今成夢人を従えてスーツ姿で現れると本部席をジャック。大家「KUDOおめでとう。俺は嬉しいよ! 学生プロレスの後輩のオマエがチャンピオンに返り咲いて、すげえ嬉しい。でもこれを見ろ(いつどこ挑戦権のアームカバー)。ガンバレ☆プレオレスはプロレスをメジャーにするために日々頑張っております。俺がチャンピオンになって、両国のメインに出ることはプロレスをメジャーにするために必要な第一歩だ。この挑戦権はしかるべき時、しかるべき場所で使わせてもらう! 俺が絶対両国のメインに立つ! ウィーアー! ガンバレ☆プロレス!」すると場内に『BAD COMMUNICATION』が流れる中、悠々と引き揚げた。場内、大「オーカ」コール。亜門「KUDOさん、大丈夫ですか! 昔の大家健と別人ですよ!」KUDO「何心配しているんですか。僕はエビスコ酒場の店長でアイツは使えない平社員。何の問題もないです。1年ぶりに最高のうまい酒を呑みます。それはこのKO-D無差別級のベルトを肴に呑む酒です。このまま俺は両国まで突っ走りまーす! いくぞー! 酒盛りだー!」

      その後、おこなわれたトーナメント抽選会で組み合わせが決定した。6・6春日部の1回戦は①坂口vs石井、②大石vs福田、③彰人vs高梨、④竹下vsアントン、⑤DNA6・4北沢の中津良太vs梅田公太の勝者vs佐々木、⑥飯伏vs平田、⑦松永vs樋口、⑧ヤスvs入江。6・14大阪の2回戦は①の勝者vs②の勝者、③の勝者vs④の勝者、⑤の勝者vs⑥の勝者、⑦の勝者vs⑧の勝者。6・28後楽園で準決勝&決勝戦。

      【試合後のコメント】
      KUDO 見ての通り、勝ちました。僕は今DDTで一番強いチャンピオンです。今日はHARASHIMAを倒したし、このままベルトを…両国はもちろんだけど、この先もずっと防衛して今のHARASHIMAのポジションも超えてやろうと思ってます。もう誰でもいいですよ、挑戦してきてください。大家健はどうでもいいですね。まだいつどこ3つぐらいあるの? 誰でも負ける気しないから。誰でも挑戦してきてください。俺はつまづかないようにDDTの頂点、DDTのトップ、DDTのエースになります!
      ――大家健選手は眼中にない?
      KUDO 眼中にないですね。今日も人気あるなと思ったけど。わけわからないですよ、メジャースポーツにするためにベルトって。それだって俺らがやってることですからね。大家さんも持っていると思うけど、俺たちもプロレスをメジャースポーツにするために命削って頑張ってるんで。修羅場をくぐった数が違うんで、負ける気はしないですよ。
      ――ディーノ選手も2枚持っているが。
      KUDO いつでも来てください、誰でも。もしHARASHIMAがいつどこ取って来るんならやるし、誰でもいいですよ。今日、トーナメント決まりましたけど、俺は両国勝つつもりで。俺も経験あるんですけど、トーナメントを勝ち上がるとすごい勢いに乗るんですよね。俺は両国までにそれに負けないような防衛戦を、3つですか。3つ防衛を重ねて、勝ち抜いたヤツよりも勢いをつけて、両国で誰が来るかわからないですけど迎え撃ちたいと思います。

      HARASHIMA けっこう序盤にいいのをもらって、そこからフワフワ試合をしてしまって。今日のKUDOは今までのKUDOの中で一番強かったです。とりあえず自分はベルトを守り切って、両国のリングに立つっていうのを一番の目標にやってたんで。今、その目標がちょっとなくなってしまって…ショックというか、自分の想定外の出来事です。ただ自分は前を見て進んでいきますんで。また頑張ります。

      高木 リング上でも言ったとおり、よしもとさんとDDT、2団体所属という形になりました。芸能面に関してはよしもとさんですけど、プロレスに関してはDDTで面倒を見ていきます。
      ――プロレスラーを目指すようになったきっかけは?
      渡瀬 小学校の時からプロレスは大好きだったんですけど、体が小さかったので小学生の途中でプロレスラーになることは諦めていたんですけど、成長していって身長も伸びて、芸人になってプロレスを見ていて、それでもやっぱりプロレスラーになりたいという気持ちが戻ってきて、どうしてもプロレスラーになりたいとよしもとのほうに伝えたらDDTさんを紹介していただいて。
      ――憧れていた団体やよく見ていたプロレスラーは?
      渡瀬 一番最初に見たレスラーは獣神サンダー・ライガー選手です。
      ――身長、体重とスポーツ経験は?
      渡瀬 176cm、75kgでスポーツ経験は野球と水泳とバスケです。
      ――所属はDDT本体? DNA?
      高木 本人に話はしたんですけど、DDTでデビューするということではなくDNAとしてデビューする方向で考えています。
      ――ファンの前で発表してみて。
      渡瀬 普段立っている劇場と客層もまったく違くて、どういう反応になるか不安だったんですけど、温かく迎えてくれて、より一層頑張ろうと思いました。
      ――DDTの印象は?
      渡瀬 いろんな団体を見るんですけど、見ていて一番面白いな、ここに入りたいなと思いました。
      高木 男色ディーノとかいるけど大丈夫? 男色ディーノとの試合が組まれるかもしれないけど(苦笑)。
      渡瀬 その時は相方を身代りに(笑)。
      高木 よしもとさん的には大丈夫ですか?
      大谷 こちらの舞台にも男色ディーノさんにはぜひ出てもらいたいと思います(笑)。

      ――具体的にいつから練習生として活動している?
      渡瀬 1ヵ月ちょっと前です。
      ――デビューして対戦してみたい相手はいる?
      渡瀬 まだイチからなので、誰とでも闘いたいんですけど、やっぱり飯伏さんとか獣神サンダー・ライガーさんと闘ってみたいと思います。
      ――芸能の仕事とプロレスの練習はどのような割合でやっている?
      渡瀬 8:2でプロレスの練習を…。
      高木 大丈夫ですか(苦笑)。でも舞台も上がっているんだよね?
      渡瀬 はい。上がっているんですけど、時間を取られる仕事はお断りして。
      高木 それだけ情熱を傾けてくれるのは嬉しい限りです。すごくやる気があって前向きな気持ちだし。先々月ぐらいから動き始めたけど、まだ体ができきれてない部分があったので「それじゃあ、まだ難しい」と話しをしたら、自分で率先してジムを捜してやっているという状況で、すごくやる気と情熱はある。彼の夢を実現させていきたいと思います。バックアップはしてあげたい。

      ――芸人でやってきたことをプロレスにどう還元できるか。逆にプロレスでやっていくことをどう芸人として還元していくか。
      渡瀬 あんまり考えてなかったんですけど、芸人活動をやっている時は芸人なんですけど、DDTのリングに上がる時はプロレスラーの気持ちでいこうかと思います。そうですね。ライブとかで生意気な人がいたらボコボコにしようかと思います。
      ――相方の村(潤之介)さんに伝えたときは?

      渡瀬 マネジャーさんに言う前に「プロレスをやりたいんだけど」と言ったら「頑張れ」と。
      ――だけど今日は来ていない。
      渡瀬 お腹の調子が悪かったみたいです。
      ――デビューの時期は?
      高木 僕らもまったく考えていない。ちゃんとリング上で動けてケガをしないスキルを身につけてから。僕らも最低限のことは教えるけど、あとは本人のやる気と努力によってはもっともっと早く(リングに)上がれるかもしれないし。今までのDDTでは最低半年はかかるだろうし、それが人によって3ヵ月、4ヵ月になるかもしれないけど、それは渡瀬クン次第。
      ――渡瀬選手はどこを目標にしている?
      渡瀬 一日でも早くデビューしたいですけど、生意気なことは言えないですけど8月23日には立ちたいなと。
      高木 おっ、生意気だな(笑)。先ほど言った通りDNAとして正式デビューするという形ではあるので、そこはどうなるかわからないですね。特例というのもあるのかもしれないですし。

      ――デビューしたら誰に見に来てもらいたい?
      渡瀬 芸人仲間の先輩・後輩、家族に来て欲しい。同期のみんながけっこう応援してくれていて、NSC15期生なんですけど、けっこう世に出ている人が多くて、その人たちが芸能活動で頑張っているのを見て、僕はプロレスで頑張ろうと思うので、見に来てほしいです。
      高木 同じよしもとならRGさんもプロレスラーとして活躍しているけど、けっこうヤキモチ焼かれているんじゃない?
      渡瀬 HGさんとRGさんと話して「夢をオマエに託した」と言われました。
      高木 そうだろ! すごいじゃない。本人たちは知っているんだ。
      渡瀬 はい。

      ――例えばプロレスのスキルがすごく高かったらDDTに引き抜きというのは?
      高木 そこは2団体所属のほうがウチもいいので。一つの絞るのは簡単なんですけど、芸人の道とプロレスラーの道を平行にやるからすごいのであって、これがどっちか一つに絞ったらプロレスラー、芸人で終わってしまうので。彼には誰もがやったことのないプロレスラーと芸人の二足の草鞋を履いた人間になってほしいですね。両立させてほしいです。
      ――プロレスのタイトルマッチと漫才のコンテストの決勝戦がかぶったらどちらを優先?
      渡瀬 プロレスを。
      高木 今日はそう言っておいたほうがいいな(苦笑)。
      大谷 そうですね(苦笑)。これからどちらからも批判を受けることもあると思うけど、本人が生半可な気持ちではないので、しっかり応援していきたいなと思います。

      ――プロレスラーとしての目標と芸人としての目標は?
      渡瀬 プロレスラーとしての目標はお客さんに応援されるような、やられてもやられても立ち上がるような選手になりたい。芸人としても目標は、まだ誰もやったことのないプロレスラー芸人としてテレビにどんどん出て、プロレスを世に広めたいと思います。
      高木 やるからにはどちらも頂点を目指してほしい。芸人だからと言って面白い試合をやれとかそういうことじゃなくて、プロレスならプロレスでシリアスな感じでガンガンやって上にも食らいついてほしいし、でもお笑いのライブではとことん人を楽しませる、笑わせることに特化してほしいし。全然違う渡瀬という像が見えれば、それは素晴らしいことだと僕は思うんで、彼にはそういう方向を目指してほしい。ルックスもいいし、期待しています。ある程度までいったら、タイトル戦線も目指してほしいし。ただ男色ディーノとは近いうちに。それはしょうがない。登竜門なので。

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