14日、埼玉・春日部ふれあいキューブにて「さいたまースラム!vol.20」がおこなわれた。
第1試合は高木三四郎&ヒラタコレクションA.T.vs勝俣瞬馬&MAOのタッグマッチ。ヒラコレがローンバトルを強いられる試合。MAOは「これは平田一喜だと思います!」とストンピング。勝俣もトップロープ越えのフットスタンプで続く。ヒラコレはMAOの串刺し攻撃を止めてミサイルキック。替わった高木はコーナーダイブの勝俣をキャッチしてスピコリドライバー。シットダウンひまわりボムを狙うもヒラコレが「私にボンジョールノ!」とタッチを要求。こうして出てきたヒラコレは勝俣にソル・ナシエンテ。これはMAOがカット。MAOがブレーンバスターで続くもカウント2。ヒラコレは手刀でまとめて倒すと勝俣にパラダイスロック。「ショータイム!」と言うと2007メガネを装着。すると高木と下村もウォーキングからポージング。背後からMAOが襲い掛かるもヒラコレはマトリックス。起き上がれなくて押さえ込まれるもカウント2。ステップ延髄からヒラタロックで勝利した。
試合後、高梨が襲い掛かる。高木までヒラコレにストンピングを浴びせていると、ヒラコレが「味方だろ!」 → 周囲がジャンプのダチョウ倶楽部方式も高梨は飛ばない。これに怒ったヒラコレだが、高梨は「オメエ、平田なんじゃねえのか? 俺は散々やられてんだ。おい、GM! シングルを組め! いったいいつになったら組むんだ?」と要求する。亜門GMは「シングルは置いといてT2ひーと酒呑童子をやりたいんですけど…」とアナウンスしたが、高木はササダンゴとのタッグで鈴木みのる&ロッキー川村との対戦が決定済み。すると高木が「ワタクシ、人を手配しています。なんと下村にイタリアの親戚がいました!」と一方的にアナウンス。困惑する下村を「いたよな?」と一喝した高木は「えーと、その名も…ヒラニートコレクション!」と名前を明かす。さらに困惑気味の下村だったが、高木の「いたよな!」に押されて「…あ、はい。います」と認めてしまった。こうして5・28後楽園での大鷲&ヒラコレ&ヒラニートvs酒呑童子が決定。高梨が「なんだよ、それ! オマエをボロボロにしてイタリアに送りつけてやる!」と退場。「下村の遠縁のイタリアの親戚のヒラニートコレクションが来るから大丈夫!」と豪語する高木だが、ヒラコレは苦笑いする下村を見て「不安でしかありません。本当にいるね?」と問いただす。下村は「います」と認めたが…。
【試合後のコメント】
ヒラコレ なんなですか、高梨ってやつは! 本当に下品だ! 試合後に乱入してきて挙句の果てにジャンプもしない。ジャパニーズスタイルを全然わかってないね。OK、いいですよ。後楽園ホールでジャパニーズマフィアは嫌だけれど、ヒラタコレクション、そしてヒラニートコレクション、黒豚さんと力を合わせて高梨、オマエをギッタンギッタンに腕をヘシ折ってやりますからね。楽しみにしててください。ボン・ジョールノ。
第2試合はマッド・ポーリー&ハイジ・カトリーナvs大石真翔&赤井沙希のタッグマッチ。試合は大石が捕まる展開。ポーリーのボディープレスを大石がかわして赤井とタッチ。赤井のビッグブーツから大石のアシスト → さらに赤井がビッグブーツ。腕十字はポーリーがパワーで解除。替わったハイジのギロチンドロップは赤井がかわしてPK。これはポーリーがカット。大石はポーリーを排除してハイジにコードブレイカー。赤井が新人賞をヒットさせて押さえ込んで3カウント。
試合後、赤井がハイジに「ウチとタッグ組みませんか? タッグ組んでプロレス界をもっともっと盛り上げていきましょう」と呼びかける。ハイジが通訳を欲すると佐々木が「ブスで貧乳でビ●チでパット4枚も入れやがって。ダーリン、そんなことより車が欲しい。車は高いだろ! マンションにしてくれよ」と勝手に通訳。その背後で東京女子プロレスの甲田代表がハイジに通訳。佐々木が「甲田、テメエ! 通訳しやがったな!」と甲田代表に蹴り。しかし、甲田代表の正しい通訳を聞いたハイジは激怒し、佐々木に襲い掛からんとする。佐々木は「黙って言うこと聞け!」と襲い掛かる。すると赤井が蹴って助けに入ると2人で合体ビッグブーツ。ハイジは「タッグチーム、オネガイシマス!」と申し出て、2人で仲良く引き揚げた。
【試合後のコメント】
赤井 後楽園でケチョンケチョンにやられて、それからハイジのことを忘れられなくて、敵対するんじゃなくて組んでみたら面白いんじゃないかなっていう気持ちがフツフツ沸いてきました。今日闘ってみてやっぱりこの人だという気持ちが生まれました。私たちタッグチームは強く・美しく・麗しく…プロレス・ワールド、ナンバーワン、ストロング・ビューティフル・うる…麗しいってなんて言うの?
ハイジ ワカリマシタ!
赤井 意思の疎通ができてます。
ハイジ 私たちが日本でも世界的にでもナンバーワン・タッグチームよ!
第3試合は大鷲透&入江茂弘vs男色ディーノ&ロイズ・アイザックスのタッグマッチ。試合前にディーノとアイザックスはミラクルアスのデモンストレーション。割り箸をヘシ折り、島谷の腕もヘシ折った。しかし対戦相手が大鷲&入江と知ってやる気をなくす。プロだから試合はやるが「ちゃっちゃと終わらせる」と言ったディーノに大鷲は「やる気だせよ! あの頃を思い出せよ!」と檄。大鷲のチョップに対しても股間タッチではなく「無理」とチョップ。大鷲が強調しても「無理」と突き飛ばす。大鷲がケツを突き出すもディーノは泣きながら「無理なのよ~!」。大鷲は寝転んで股を広げたが「もうアンタを愛せない」。入江とアイザックスが向き合うと普通の攻防。アイザックスはさっそく入江の腕をミラクルアスでヘシ折ろうとするも大鷲がカット。アイザックスはセコンドの上野と渡瀬にアピールして大鷲は無視。入江が出てくるとアイザックスに隕石。これはカウント2。大鷲がアイザックスにスリーパー。ディーノは上野を差し出してエスケープさせたばかりかリップロック。入江がそんなアイザックスにテディベア。しかしカウント2。アイザックスは入江をトップロープにぶつけてブレーンバスター。ディーノが出てくるとナイトメアを狙うが、途中でやめてニードロップ。さらにディーノはバミューダトライアングルに見せかけて上野にアイザックスとともに襲い掛かる。。大鷲がディーノをあげて入江と攻撃せんとするも、ディーノはエスケープして渡瀬にアイザックスとともに襲い掛かる。大鷲は「誰と闘えばいいんだ!」と頭を抱え出し、最終的には互いに掘りあい、ラリアットも相打ちでダウン。リング上でディーノが上野を生まれたままの姿にしたため、ノーコンテストに。
するとディーノは松井レフェリーの腕をミラクルアスでヘシ折り、大鷲と入江の腕もミラクルアスでヘシ折る。ディーノが上野に襲い掛かり、それを止めようとする亜門GMも助けに入った井上マイクリングアナも甲田代表も受付のノブさんもミラクルアスで腕をヘシ折られてしまう。するとここでNωAは救出に駆けつけるも、ご覧の惨状。大石「なんだこりゃ! こんな罪のない人々の腕を折りやがって! 俺たちはテメエらの蛮行を許すわけにいかねえ! 正々堂々テメエらと闘って、誰もこんな悲しい目に遭わせないようにしてやる!」ディーノの握手に応じた大石だったが、その腕を取られてミラクルアスでヘシ折られてしまう。ディーノ「わかったわね。これが!」アイザックス「コレガ!」ディーノ「お前らの!」アイザックス「オマエラノ!」ディーノ「運命だ!」アイザックス「ウンメーダ!」ディーノ「カ●首洗って待ってな!」アイザックス「カリクリヤッテマッテナ!」
【試合後のコメント】
ディーノ ヘイ、NωA!
アイザックス ヘイ、NωA!
ディーノ これが!
アイザックス コレガ!
ディーノ オマエらの!
アイザックス オマエラノ!
ディーノ 運命だ!
アイザックス ウンメーダ!
ディーノ この俺!
アイザックス コノオレ!
ディーノ ロイズ・アイザックスが!
アイザックス ロイズ・アイザックスガ!
ディーノ 6人タッグのベルトを!
アイザックス 6人タッグベルトノー!
ディーノ 奪って!
アイザックス ウバッテ!
ディーノ DDTの!
アイザックス DDTノ!
ディーノ 歴史に!
アイザックス レキシニ!
ディーノ 名を!
アイザックス ナヲ!
ディーノ 刻んでやるぜ!
アイザックス キザンデヤルゼ!
ディーノ このミラクルアスでな!
大石 なんだアイツら! GMもやられた! 井上さんもやられた! なんでノブさんまでやられたんだよ! クソーッ!
勝俣 大石クンもやられたよ!
大石 俺もやられたよ! クソーッ!
勝俣 本多さんがいてよかったね。
大石 本当だよ! 恐ろしい。あんなミラクルアス、俺は見切った。なんの怖いものはねえよ。ベルトを防衛して、防衛回数を更新してやるよ。最長防衛回数が5! 次が3回目、見えてきたな。みんな意外な長期防衛だと思っているかもしれねえけど、俺たちが防衛記録塗り替えてみせますので応援よろしくお願いします。以上、僕たちニュー・レスリング・アイドル、NωAでした! ありがとうございました!
第4試合は佐々木大輔&遠藤哲哉vsアントーニオ本多&石井慧介のタッグマッチ。先ほどの試合で腕が折れたと騒ぐ皆さんだったが、アントンの入場の際に施術してもらって無事に元通りに。試合が始まるとアントンが佐々木に躓いてしまって試合できる体調でなくなってギブアップ寸前に。ギブアップする前に徹夜で考えてきた昔話「進撃の巨人」を披露せんとしたが、佐々木が襲い掛かって場外に出し、トぺ・スイシーダを発射。リングに戻されたアントンがDAMNATIONに捕まってしまう。佐々木のスリーパーを持ち堪えるとスパインバスター。ようやくタッチを受けた石井が一気呵成の攻め。佐々木もケブラドーラ・コンヒーロでやり返すと、遠藤はジャンピングエルボー。ここでTシャツを脱ぐとトーチャーラックを仕掛けるが、石井が踏ん張る。遠藤はその場跳びシューティングスター。これはカウント2。エルボーの打ち合いから石井がエクスプロイダーニー。遠藤もスプリングボードニールキックでやり返す。トーチャーラックは石井が凌いでフィッシャーマン。ダブルダウンから両者が各パートナーとスイッチ。佐々木がアントンにクロスフェース。遠藤が石井を捕獲してアシストするも、アントンがエスケープする。佐々木がアントンにダイビング・エルボードロップ。これを回避したアントンが渾身のダブルナックル連打からバイオニックエルボー。アントンがダイビング・フィストドロップ。かわした佐々木がコーナーにアントンを投げると木曽レフェリーが巻き込まれてしまう。その間に佐々木と遠藤がアントンに連係攻撃。佐々木がダイビング・エルボードロップ。カウント2で返されるやすぐさまクロスフェース。これは石井がカット。しかし石井のドロップキックが木曽レフェリーに誤爆してダウン。石井が遠藤に蹴散らされると、佐々木はイスを手にする。アントンへのイス攻撃は佐々木がローブローで阻止してスコーピオンデスドロップ。アントンがダイビング・フィストドロップを投下して勝利。
試合後、アントンがマイクを取る。「皆さんどうもこんばんわ。ワタクシが皆さんの前にマイクを持ってお話するのもハッピーモーテル解散以来です。時は経ち、まさに一瞬の間にここに座って佐々木大輔の顔をぶん殴り、拳で佐々木大輔の額をしこたま痛めつけ、札幌でEXTREME級のベルトに挑戦しますが、前回はハッピーモーテル解散の悲壮感があったんですけど、瞬く間にこうして私は、人は次の闘いに向けて全力で拳を固める。私は! 札幌で私が偶然にも名付けてしまったカリスマ、佐々木大輔を倒しEXTREME級のベルトを獲ってケンドー・カシンにベルトを奪われた時の心の状態に戻り、また皆さんと一緒にEXTREMEな道を歩んでいきましょうよ」
【試合後のコメント】
アントン これまでの前哨戦で俺は結構負けていたんだけど、なんで負けてたかと思いだしてみたら、結構な頻度でアントーニオ本多のアントーニオを攻撃されているとわかった。今日もアントーニオを潰された時、俺の中でアントン袋の緒が切れたんだ! アイツが潰したかったら潰せよ! アイツがイスを持ってきたかったら、イスを持ってこいよ! アイツのやりたいことはわかってんだよ! 俺を潰したければ反則裁定なしでやってやるよ! なんでも持って来いよ! イスでも馬でもクジラでもな! 反則裁定なしの何やっても許されるルールでやりたいというならやってもいいし、そうじゃないと言うなら、そうでなくていいしな。なんのルールでもいいよ! 札幌では俺のアントーニオは潰されず、オマエのカリスマが潰されることになる。覚えておけ。
佐々木 俺の睾丸が砕けている。頭蓋骨が割れている。アントーニオ本多、フザけんじゃねえぞ。反則ばっかしやがって。
――向こうはなんでも持ってくるなら反則裁定なしのルールでやってやると。
佐々木 反則? 俺は反則なんかしたことねえぞ! 生きてて反則なんかしたことねえぞ!
――今日はイスを持ち出そうとしていたが。
佐々木 俺はあのイスに座りたかっただけだ! 反則も犯罪も飲酒運転もしたことねえぞ!
――反則裁定なしでやってやると言っていたことには?
佐々木 なんでもやってやるよ!
――馬でもクジラでも持って来いと。
佐々木 馬はまずいだろ! 馬は強いだろ! クジラが上がったら大震災の前兆だろ!
――俺のアントーニオは潰れないと。
佐々木 俺の睾丸は潰れてるよ。どうしてくれんだよ!
――医者が治すしかないですね。
佐々木 ドクター! いねえよ! どうしてくれんだよ!
――医者にいってください。
佐々木 クソーッ!
セミファイナルは竹下幸之介&彰人vs樋口和貞&岩崎孝樹のタッグマッチ。岩崎が竹下に突っかかっていくも場外戦でボディースラムで叩きつけられリングに戻されると劣勢。竹下のバックブリーカーはカウント2。続く逆エビ固めは樋口が逆水平でカット。苦しい岩崎だったが、彰人に顔面フロントハイキックをぶち込んでようやく樋口とタッチ。樋口が岩崎にダブルチョップ、コーナーに控える竹下にはラリアット。彰人をサイドウォークスラムで叩きつけるもカウント2。ドクターボムは彰人がかわして俵返し。彰人はリバースゴリー式足横須賀からサソリ固め。樋口はパワーで跳ね返して変形の逆エビ固め。彰人がロープを掴む。岩崎は樋口との連係からサッカーボールキックもカウント2。彰人と岩崎はアンクルの取り合い。彰人がMAO殺し。竹下が出てきてゼロ戦キックを放つもカウント2。岩崎がキチンシンクからサッカーボールで蹴り込んで樋口とタッチ。樋口が逆水平。串刺しラリアットからオクラホマスタンピードはカウント2。竹下が逆水平。樋口も応戦してラリー。樋口は一本足頭突き。竹下がフルネルソン。彰人のドラゴンスクリューのアシストから竹下がドラゴンスープレックスで投げる。竹下の串刺しビッグブーツを跳ね返した樋口がぶちかましからカバー。これが彰人がカット。竹下の轟天狙いは竹下が丸め込みで切り返してニー。ラリアットの打つ合いから彰人が低空ドロップキックでアシストして竹下がラリアット。このカバーは岩崎がカット。竹下がクロスアーム式フィッシャーマンで勝利。これにより樋口の持ついつどこが王者の竹下に移動してしまう事態に。
試合後、竹下がマイクを取る、竹下「彰人さん、タッグ選手権の前哨戦、勝てましたね。やっぱり、樋口から取らないと面白くないでしょ。樋口からスリーカウントを取ることだけを考えていたらいつどこまで来ちゃいました。どうしましょう」彰人「俺に頂戴よ!」竹下「彰人さんに譲渡してもいいんですけど、僕も持ったことがないので手放したくないというか、チャンピオンが挑戦者を選べるのでもうちょっと持たせてください」彰人「ダメなの?」竹下「どうせ今使うでしょ? 僕に持たせてください。次の後楽園でヤス・ウラノとタイトルマッチ決まってます。自分にとって大切な試合なんですが、後楽園では一つサプライズがあります」彰人「ALL OUTというユニットが勢いづくために新しいメンバーを連れてきます。だからそいつは昼も夜もオールアウトしてくれるので、後楽園を楽しみにしてください」
【試合後のコメント】
樋口 すいません、負けちゃいました…。
入江 腕折られてたから、わからなくて。ごめん。
樋口 大丈夫ですか?
入江 来週か、タイトルマッチ。BOYZ対野郎Z、あのBOYZ2人と野郎Z代表の2人がやるわけですよ。野郎のみんなは僕たちを応援してもらって、僕たちがベルトを獲って明るく、楽しく、激しく、ちょっぴりHな野郎Zを開催したいですね。
樋口 個人としては札幌なんで故郷に錦を飾りたい思いもありますし、7月でDNAから卒業ということになりまして。退路を断ったんですよ。覚悟を決めてDDTのKO-Dに一直線にいけるように所属になろうと考えて。そのための札幌の入江さんとのタッグでの王座決定戦はその狼煙だろ。自分も上がっていきますし、入江さんも上がっていけますし。
入江 絶好調です。
――竹下からいつでもどこでも挑戦権を取り返したい?
樋口 負けて悔しいですからね。王者なので彼に勝つのが(KO-D無差別)ベルトへの近道。そのためには、このタッグタイトル戦はすごく大事になってきますね。
入江 どっちを狙うは関係ない。ベルトを獲ることだけですね。
メインイベントはHARASHIMA&高尾蒼馬&ヤス・ウラノvsKUDO&坂口征夫&高梨将弘の6人タッグマッチ。3人スマスカのラストマッチ。酒呑童子が連係で高尾を捕獲。KUDOの鋭い蹴り、坂口とのダブルのミドルキックが襲い掛かる。ローンバトルを強いられた高尾だが、坂口にドロップキックを突き刺してウラノとタッチ。ウラノが坂口にボディースラム。背中を引っ掻いて耳元で大声を出すもロープに飛び込んだところでエプロンから高梨に邪魔されてしまう。場外に落とされたウラノは坂口に痛めつけられ、ここから場外戦へ。ウラノがリングに戻されるもピンチは続く。酒呑童子の連係で追い込まれたウラノだが、高梨へのランニングフォアアームで逆転。替わったHARASHIMAが一気呵成に攻める。高梨もなんとかやり返してKUDOとタッチ。KUDOはダイビング・ダブルニーアタック。ミドルキックのラリーからHARASHIMAがハイキック → リバースフランケン。蒼魔刀狙いをKUDOがダブルニーアタックで潰してダブルダウン。HARASHIMAは高尾、KUDOは坂口とタッチ。坂口が払い腰からPK。高尾がかわして丸め込むもカウント2。坂口が飛びつき腕十字から丸め込むもカウント2。坂口のミドルキック、高尾のトラースキックが交錯。高尾はウラノとタッチ。スマスカの串刺し攻撃からウラノのフランケン → HARASHIMAのスワンダイブ・ボディープレスは剣山で返される。KUDOが出てきてミドルキック。ウラノがエルボーでやり返す。坂口とのサンドイッチPKはHARASHIMAと高尾がカット。KUDOのダイビング・ダブルニー狙いは高尾が倒立ヘッドシザースで落として、HARASHIMAがスワンダイブ式ボディープレス。ウラノがクロスアーム式アウトサイダーズエッジで落とすもカウント2。KUDOもバズソーキックを決めて高梨とタッチ。高梨はウラノと高尾をまとめてSTF。これはHARASHIMAがカット。坂口がウラノに串刺しニー。KUDOが地獄の断頭台狙いもHARASHIMAが救出せんとする。これは高梨がカットしてKUDOは2人まとめて地獄の断頭台。ウラノはカウント2でクリア。タカ他ニックはウラノがかわしていく。酒呑童子の3人同時の蹴りから高梨がカバーするもカウント2。タカタニックは高尾がトラースキックでカット。高尾がKUDOにシュバイン。HARASHIMAが坂口にファルコンアロー。ウラノは高梨をキャッチしてのツームストーン・パイルで葬った。
試合後、ウラノがマイク。「酒呑童子の3人一人ずつ…KUDOさん、たぶん君は忘れていると思うけど、キミがDDTの話をいろいろしてくれて、DDTの団体に憧れてKUDOさん、キミに誘われて僕はDDTに来ました。最初はDDTで当然一人だったけど、キミが組んでくれて大して何かしてあげた先輩でもないのに君はいろいろ僕のためにしてくれて、居心地のいい団体にいさせてもらいました。ありがとう。坂口さん、自分は割と年齢のことを気にしています。でもふと見てみたら坂口さんは結構な年齢になってプロレスを始めて、それは苦労もしていたけど、毎日毎日キラキラしてて、人間というのは何歳になっても青春というものを感じることができるんだというのを教えてくれました。自分らが弱気になっている時も坂口さんはいつも楽しそうでプロレスをして、結構なキャリアでもキラキラしてて羨ましくて。そんな坂口さんを尊敬してます。坂口さんというお手本を頼りにこれから生きていきたいと思います。高梨君、君は僕と似ているところがあって、ハッキリ言ってしまうと自分の弱弱しい部分を集めたのが高梨君という卑屈で。努力して立派な技術を持っても、まだまだ満足しなくて卑屈で。誰にもマネできない立派な人間です。これから君に頼りに生きていくこともあると思います。そして酒呑童子。スマイルスカッシュがこんなに楽しかったのは、あたなたちのような手強くて試合をするのは嫌な人たちがいたからだと思います。いつも競い合って、正直自分は負けず嫌いじゃないけど、チームとして負けたくないと思いました。でも最後にスマイルスカッシュが勝ったので、DDTでは酒呑童子よりスマイルスカッシュが優れていると証明(酒呑童子に睨まれる)…とまではいかないけど、自分は思えるようになりました。最後に言わせてください。ありがとうございました」ウラノは一礼。酒呑童子は退場した。ウラノ「HARASHIMA君、君について語ると2、3日ぐらいかかるので何も言いません。高尾、ありがとう。君がいてくれて本当に良かった。(いつどこは)あげないよ! 今日は一生懸命守ったんだから(笑)。竹下幸之介選手、もしいたら挨拶したいのでいらしてください」竹下がリングイン。竹下「なんでしょうか」ウラノ「タケちゃん、なんとか…何それ?」竹下「僕、いつどこもゲットできたんですよ」ウラノ「何してんの? 僕が負けてもくれたらよかったじゃん!」竹下「でもよくできました。ハナマル!」ウラノ「これを守るのもなかなか大変だね」竹下「ベルトを守るのはもっと大変ですよ」ウラノ「次のシングルマッチは7割の確率で僕になったよ。あと1試合あるからね。それを守る自信は本当はあるけど、弱気になってみんなの油断を誘いたい。そんな卑屈な私とタイトルマッチをして勝つ自信は?」竹下「僕はウラノさんに勝ちたい。でもそれは勝ち負けで勝ちたいんじゃない。高校3年生の時に勝ってるんで、今さら勝ちたいのではなくて。ウラノさんのプロレスの歴史に勝ちたい。“バトルソクラテス”ヤス・ウラノならこの言葉の意味をわかってもらえると思うので、後楽園を楽しみにしています」ウラノ「大きくなったね。高校3年生の時はもうちょっとかわいかった気がするよ。今は怖い、頼もしい、立派なチャンピオン。でも自分のキャリアすべてをかけて5月28日、その一日、一試合だけでいい。竹下幸之介にヤス・ウラノは勝つよ。君のほうが上をいってる。哲学的なことも意味がわからない上にいかれた。ただその一日だけは君に勝つ」竹下の握手にウラノが応じた。竹下は退場。ウラノ「長くなりましたが、スマイルスカッシュ、自分が勝ったことも嬉しいけど、スマイルスカッシュ3人で糧て嬉しかった。スマイルスカッシュらしく最後に楽しく終わりたいと思います!」HARASHIMA「いつものやつ、やってやるさー!(観客『なんで~!?』)また絶対この3人で組んでやるさー!(観客『なんで~!?』)その時もまた勝ってやるさー!(観客『なんで~!?』)」ウラノ「誰がなんと言おうとスマイルスカッシュ組んでやるさー!」観客「なんで~!?」HARASHIMA「なんでかって? それは鍛えているからだー!」
【試合後のコメント】
ウラノ スマイルスカッシュというユニットでいろんなチームと闘ってきたんですけど、チームドリフ、酒呑童子とはものすごく数多く闘ってきて、なんというかスマイルスカッシュというのは自分たちだけじゃなくて、チームドリフや酒呑童子が自分たちの仲間だったんじゃないかなっていうふうに思いました。実際にチームドリフの人のここにいるんですけど、それもこういうことだったのかなと。チームドリフの一人がここにいて、最後に酒呑童子の3人と闘うことができて自分のなかのDDTの思い出というのが、ここに集結したというか、すべて重なって終わったんじゃないかなと思いました。
HARASHIMA この3人でのスマイルスカッシュがきょうでラストみたいな言われ方をして。でもね、それはこれから先わからないことだし。どこかでチャンスを掴んで、ぜひこの3人で組んでいろんな選手と闘っていきたいですね。とりあえずは一区切りなのかもしれないですけど。
高尾 そうですね。自分はこのスマイルスカッシュに入ってまだ数ヵ月なんですけど、どちらかと言うとチームドリフの時にスマイルスカッシュでウラノさんとかHARASHIMAさんとよく対戦して。ウラノさんは頭がいいし、何をしてくるかわからないので、我々にとっては怖い存在だったんですけど、その人と今組むことができたんですけど、一区切りでもしかしたら終わるかもしれないのは残念ですが、短い間ですが組めてよかったです。ただ最後に思うのは(彰人離脱を)あれだけ止めといて、なんでというのはありますけどね。それはウラノさんが進む道なのであれですけど。
ウラノ 本当に高尾に対しては申し訳なさが。でも、ある意味チームドリフの高尾というのがスマイルスカッシュをよくしている人間だと思うので、そういう人間にいま最後にこうやって…最後と言っても自分がDDTを辞めるだけなんで、チーム自体はあるかもしれないし、なくても心は残るということで。先は先、いったんは白紙というか。白紙とはいえ記憶は残っています。
HARASHIMA あとウラノ君、タイトルマッチ頑張ってね。
高尾 いつでももらう準備はできているので。
ウラノ いやいや、ここで高尾にいかせられないよ(笑)。まあ頑張ります。あとは札幌、負けなければいいというか、勝って。言っても自分がチャンピオンにならなきゃいけないので、そうそう負けていられないので。竹下、本当に大きくなったなと。体は見てわかる通りですが、アイツの心が大きくなっているのが、恐ろしい。でもすごく頼もしいと思いました。アイツが言ってた自分のキャリアのすべてで、アイツを叩き潰して、まだまだだというところはアイツに思い知らせます。
高梨 俺からはなんもねえよ、負けちまったんだ。
KUDO ヤスと20年一緒にプロレスやってますけど、本当にこれで最後かもしれないし、また出会えるかもしれないし。また出会えることを願って。俺はその時、今日の借りを返さないといけないから。また明日から自分を高めるように練習していきます。
坂口 リング上で最後なんか言ってたけど、年齢なんか関係ねえからな。ここ(ハート)だよ、ここ。また、リングの上で会うまで、俺はずっと続けてるから」
高梨 いいこと言った、そういうことだ! ウラノの野郎、最後もほざいてたな。スマスカが酒呑に勝っただって? オマエが勝ったのはよ、この俺ばかりじゃねえか。スマスカと酒呑の争い、たいがい俺にしか勝ってねえじゃねえか! この2人に勝ってねえんだからな。それを忘れんじゃねえぞ。俺に勝ったところで酒呑に勝ったって言わねえんだよ! 覚えとけ!!
彰人 今日タッグで勝ててタッグ王座戦に弾みがついたのかなと。本来なら高山&ディーノ組だったところ、高山さんが欠場になって入江&樋口組。樋口の試合とか最近見てなかったからこの間のDNAを見にいって、アイツが卒業みたいな形になって「はい、わかりました。7月まで待ってください」みたいな形になって。僕思ったんですよ。DNAはDDTのライバル団体、別のものだと思っているけど、アイツは「はい、わかりました。7月後楽園ホール、いっぱいにしてから卒業します」と。その言い方だったら、DNAってDDTの下部組織って思われても仕方がないし、会社が決めてこの選手権になったんだろうけど、アイツはどういうモチベーションでくるのか。アイツはDNAで実績を残してないじゃないですか。DDTで6人タッグを巻いたかもしれないけど、タッグ以上はDNAで巻いてないじゃないですか。そんな中でDNAを卒業してDDTに入るってなんだかなと思いますね。
竹下 樋口&入江組は確かに強力なタッグチームでタッグ選手権を争うにふさわしいと思うけど、今日、樋口&岩崎組とやって、DNAの勢いはあったかもしれないけど、僕は樋口から取りたかったし。いつどこのことは忘れてて、結果的についてきた。
彰人 控室に置きっぱなしにしていたら、そのままもらって使うとか。
竹下 常に持っておきます。そういうことで僕たちが必ずタッグのベルトを巻いて二冠になって、後楽園ホールから3人目のメンバーも来るので6人タッグも狙って。すぐベルト総取りにしていきます。これ(いつどこ)を持っていることで、ベルトを持っていることも含めてもっと狙われてくるので、それを受け止めて。
彰人 チャンピオンが持っているということは次を決められるかもしれない。
竹下 そうそう。だからこれを使わないことはないです。必ず僕は持っていたら使う。それだけは安心してください。
吉村 (突然乱入して)おい! 竹下!
竹下 なんじゃこら!
吉村 これが何かわかっているよな。
竹下 いつどこやろ。
吉村 俺がこれを取ったからには、いつかオマエに昔の借りを。
竹下 なんのことを言うとんねん。
吉村 昔俺はわんぱく相撲で3回、コイツに負けとんねん! そのうち、1回はモンゴルまで追いかけていったのに返り討ちにあって、ずっとこいつに恥欠かされとんねん! その借りをこれを使って、オマエの嫌がるタイミングで使って、そのベルト獲ったるからな。覚えとけよ!(退出)
彰人 メチャクチャ、ダサいこと言ってたよね。わざわざ借りを返しにモンゴルまでいって負けて帰ったって、メチャクチャ恰好悪くない?
竹下 事実ですからね。小4、小5、小6の3年間でずっと僕にわんぱく相撲で負け続けて、最後モンゴルにいけることになったんですけど、そこまで追いかけてきたけど、モンゴル相撲で返り討ちにして。でも僕から言わせてもらえれば、相撲の借りは相撲で返せと。でもいつどこ使ってプロレスで勝って満足するならそれでいいと思います。それでもしアイツとタイトルマッチを組まれるようなら、試合の最初に相撲を取って、相撲でもプロレスでも勝ちます。まあその前にウラノさんとのタイトルマッチがありますから。リング上でも言いましたけど、特別な気持ちは自分も持ってて、あまり言葉ではいうことはないですけど、リング上でウラノさんとぶつけあいたいと思います。特別なタイトルマッチになると思います。
――リング上で言った歴史とは?
竹下 ウラノさんはプエルトリコでデビューして、KAIENTAIの時もみちのく上がったり、FMWに上がったり、全日本にも出て。KAINETAIを辞めてからDDTに来て、すごくプロレス界を渡り歩いている人だと思うんですよ。確かに「このベルトを巻いてました」といったようなすごい実績は挙げられないかもしれないです。だからいわゆるボスキャラじゃないかもしれないですけど、その歴史が羨ましい。自分は違う道を歩いているので、その道はある意味歩けない。だから、いちヤス・ウラノファンとして、ウラノさんが歩いてきた歴史と闘って、ウラノさんのベストバウトにしたい。
http://ddtpro.jp** )では、全試合の詳報と、大量の写真をアップ! ぜひご覧ください!