23日、東京・後楽園ホールにて「ウチコミ!presents God Bless DDT 2017」がおこなわれた。11時30分過ぎから始まったアンダーマッチはマッド・ポーリーvs下村大樹のシングルマッチ。ゴングと同時にドロップキックを放っていった下村は、ロープに飛び乗ってのクロスボディー。しかしキャッチしたポーリーはコーナーに叩き付けると、顔面を踏みつける。さらにエルボードロップを落としたポーリーはコーナーにホイップ。しかし下村はカウンターのエルボーからヒザに低空ドロップキックを叩き込んでポーリーの動きを止めると、スワンダイブ式ミサイルキック。スクールボーイでカウント2まで追い込んだ下村は首固めを狙ったが、ポーリーはぶっこ抜いてブレーンバスターで投げるとSTFへ。ロープに逃れた下村はエルボースマッシュで反撃するが、ポーリーはカウンターのラリアットからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げると、笑顔でポーリーバスターを決めて3カウント。
今林久弥APがリングに上がり、まずTAKAYAMANIAへの募金を呼び掛ける。そしてAbemaTVで月イチレギュラー放送が決まったことと生中継スケジュールを改めて報告した上で、Abema SPECIALの『The NIGHT』の木曜日を12月からDDTが担当し、MCを男色ディーノが務めることを報告。続いて新グッズを紹介すると、目玉商品であるDDT PREMIUM PHOTOの第2弾のモデルとなった酒呑童子が登場。高梨「恥ずかしいのは俺なんだから、気まずい空気作らないでくれよ」KUDO「脱がされちゃいました」坂口「まんまな感じで楽しんでいただければ」と、それぞれ未収録フォトを見ながら感想を述べた。さらにディーノ、竹下、イサミがゲーム実況の配信番組を開始するので、番組URLのQRコードをスクリーンで公開。そして今大会もウチコミ!presentsで開催されるということで、ウチコミの中野さんと、イメージキャラクターの大家健が登場。来場者に配っている大家のクリアファイルを紹介してから、中野さんがウチコミ!とは日本初の不動産サイトであることを紹介。スクリーンでは大家と大石が出演した新CMをお披露目。大家は「お部屋探しの必殺技、ウチコミ!エルボー!」と絶叫。第2試合にゲスト出演するアニメ『王様ゲーム』で声優を務めている4人の女性が登場し、初めてプロレスを見るという。今林APは「びっくりすると思いますよ。これもプロレスなんでね」と言って苦笑い。夜に新宿FACEで大会をおこなう東京女子プロレスから中島翔子と坂崎ユカが登場して「私たちの初防衛戦や1年弱欠場していたハイパーミサヲの復帰戦とかいろいろあります!」とPR。今林APは12・1新木場大会で平田一喜がアイアンマン王座に挑戦するため、優宇vs山下が気になるという。最後に男色ディーノPが「ぴーぴーぴー」を連呼する『とんぼ』に乗り、第2試合に出場するFTOの吉田考志を連れて登場。「控室で見たら寂しそうだったから」という理由から吉田を連れてきたという男色Pだが、今林APから札幌にいるのに大分のFTOに所属していることに尋ねられた吉田は「いろいろありまして」と戸惑いを隠せない様子。そして男色Pが「この辺(頭の上辺り)にあるストレスを思い浮かべて、拳で打ち破るようにしてください。いい? 行くよ! 行くよ! DDT後楽園大会スタート!」と叫んで拳を突き上げた。
第1試合は梅田公太vs上野勇希のシングルマッチ。梅田がスナップメイヤーからローキックで背中を蹴り込んで先制。さらにミドルキックを放つもカウント2。逆エビ固めは上野が何とかエスケープ。上野もカウンターのドロップキックで逆転。ミサイルキックはカウント2。梅田は低空ドロップキックから四つん這いの上野の背中にフットスタンプ。座らせてのジャンピング低空ドロップキックからブレーンバスターで追い込む梅田。PKからの梅田ドライバー(仮)で勝負を決めた。
第2試合は「王様ゲーム The Animation」のインフォマーシャルマッチ。まずは男色ディーノが入場。続いて平田が4人を引き連れ『TOKYO GO』で入場する。続いて「王様ゲーム The Animation」の紹介Vがスクリーンで流される。さらにルールについての説明になると、試合中にランダムで王様からミッションが与えられ、クリアできない場合は失格・退場となる変則バトルロイヤル形式で争われるとアナウンスされる。ディーノが「1vs5だと思っていたのに」と文句を言っていると、スクリーンに「試合形式に文句をつけるな。バトルロイヤルで試合を始めろ」と王様の指示(松本里緒菜役の上原あかりさんが読み上げ)。さっそく試合が始まると王様から「投げ技を決めろ。制限時間30秒」と指示(雪村美月役の木下鈴奈さんが読み上げ)。平田、島谷、渡瀬、ディーノとクリア。赤井が投げられないと見るや吉田が加勢してミッションクリア。平田が手刀でバタバタなぎ倒してメガネを装着してダンスせんとするも王様から「試合中に踊るな」の指示(中島美咲役の柚木梨沙さんが読み上げ)。平田は踏みとどまってセーフ。続いて王様から「平田にビンタ。制限時間30秒」(山口寛子役の天宮みやさんが読み上げ)。残念ながら渡瀬がクリアできないと暗転。明転すると渡瀬は口から血を噴き出して死亡。続いて王様から「キスをしろ。制限時間30秒」と指示(上原さんが読み上げ)。赤井と島谷が失格となると暗転。明転すると2人が口から血を噴き出して死亡。続いて王様から「ラリアットで誰かをマットに叩きつけろ。制限時間30秒」と指示。吉田が失格となり、暗転。明転すると口から血を噴き出して死亡。残りはディーノと平田。ディーノが男色ドライバーを狙うも王様から「ケツ出すな」の指示。ディーノはすぐにタイツを上げてセーフ。ディーノはリップロック。踏ん張った平田が思わずディーノの漢タイツに手をかけてズリ下げてしまうと、ディーノが尻を出して失格。暗転として明転になると口から血を噴き出して死亡。平田が優勝した。
試合後、平田が王様の指示を呼んだ声優さん達をリングに上げると「このアニメのヒットを祈願して踊るしかないでしょう! 一人じゃ味気ないので一緒に踊りましょう!」と促して『TOKYO GO』で踊ろうとするもスクリーンに「踊るな。制限時間1秒」の指示。暗転から明転すると平田が口から血を噴き出して死亡して終了。
第3試合はKUDO&坂口征夫&高梨将弘vs勝俣瞬馬&MAO&ディエゴvs樋口和貞&岩崎孝樹&レッカの3WAY6人タッグマッチ。NωAは『ωe are the HERO!!』入場。ディエゴが3人が唄う様子をスマホで撮影。酒呑童子が連係で岩崎を捕まえる。岩崎もピンチを切り抜けるも替わった樋口が一気呵成の攻め。今度は酒呑童子が連係でレッカを捕まえるも勝俣とMAOがミサイルキックで阻止。ロスアミーゴス+MAOの合体ブレーンバスターは酒呑童子がカット。KUDOがディエゴにダイビング・ダブルニーアタック。しかしカウント2。ディエゴもランニングニーで飛び込むが酒呑童子がカット。勝俣とMAOが飛び込んで同時のトペコンヒーロ。リング内ではレッカに坂口がPK狙い。レッカがかわして丸め込むもカウント2。坂口がレッカをコブラクラッチで仕留めた。
第4試合はKO-D10人タッグ選手権試合。初代王者組のLiLiCo&大石真翔&スーパー・ササダンゴ・マシン&大家健&石井慧介は越中詩郎&高木三四郎&大鷲透&入江茂弘&アントーニオ本多を相手に初防衛戦。まずササダンゴがKO-D10人タッグを防衛する方法のプレゼンをスタートする。注意しなければならないのが越中だとすると、野郎Z軍に勝つには越中のケツ攻撃を無効化 → ケツを破壊 → つまりケツバットの必要性を訴え、今回の試合を「絶対に笑ってはいけない10人タッグ」とアナウンス。そもそも越中さんは笑うのか?という問いにはササダンゴがアメブロで投稿をチェックすると全画像笑っていたため、越中=ゲラと決めつけ、楽勝だと結論づけた。
野郎Z軍の入場の後に登場したLiLiCo軍だったが、木曽レフェリーとササダンゴが入れ替わっていたため高木、大鷲、入江が笑ってしまったため「デデーン!」というSEが流れて黒子の仕置き人(梅田、上野、下村)がケツバット。入江がササダンゴのレフェリー姿を見て笑ってしまってケツバット。LiLiCoとのロックアップでその顔で笑ってしまった高木がケツバット。高木が腰を痛めてしまうとアントンが「お客さんの中でお医者さんいますか?」。すると白衣姿のロビンが現れ、大鷲、大家、LiLiCo、大石がケツバット。越中以外がリングでエストレージャ。するとスクリーンでロビンが高木を介抱。人口呼吸するしかないというとナース姿の飯野が人工呼吸。高木が「舌入れるんじゃねえよ!」と絶叫する中、ライブVは終了。これを見ていた越中以外がほぼケツバット。さらに仕置き人の中に大谷晋二郎がいて笑ってしまってケツバット。アントンがギブアップ寸前になると昨日徹夜で考えてきた昔話「ごんぎつね」を披露してギブアップすることに。しかし内容が「北斗の拳」で「オマエはもう死んでいる」でなくて「オマエはもうチン出てる」。これが越中だけが笑ってしまってケツバットの流れになったが、怒った越中が大谷も含めてヒップアタック。越中はアントンが羽交い絞めにしたLiLiCoに向かってミサイルヒップ投下も、かわされてアントンに誤爆。そのアントンに大家が炎のスピア。LiLiCoが押さえ込んで3カウント。
【試合後のコメント】
――見事初防衛に成功しました。
ササダンゴ まあ、あのDDTの象徴とも言えるこの10人タッグ。まず防衛出来て、非常に我々嬉しく思っています。我々DDTを代表する選抜されている5人なんでね。今回は野郎ZっていうDDTであって、DDTじゃないDDT内他団体との全面対抗戦でしたけど、何とか野郎Zを倒したんで。今度はもうねDDTじゃない、ホント他団体ね。あぶれている奴ら5人まとめてかかってきてほしいですね。
大石 オイオイオイオイオイ。
ササダンゴ 大日本だってね、KAIENTAI DOJOだって、WRESTLE-1だって、全日本だって、NOAHだってあぶれている奴らいるでしょ!
大石 あぶれてる言うなよ!
ササダンゴ 俺、あぶれているんじゃないかっていう奴……。
大石 やめろよ!
ササダンゴ いや、代表する5人だよ!
大石 いろいろ問題があるからやめろよ。あぶれてねぇよ!
ササダンゴ スケジュールが揃いずらい5人。
大石 揃いずらい5人……だな(苦笑)。
ササダンゴ 集めてどこでもかかってきてほしいなと思っております。それ以上に! こっとは5人、スケジュール合いずらいんで、その辺も苦慮していただければと思います。というわけで今日もね、無事防衛したのでこれから我々しっかりと六本木方面に打ち上げに行こうと思っております。
LiLiCo 行こうと思ってるよー。
大石 オエーイ!
大家 やったー!
ササダンゴ 六本木ヒルズで野菜のお出汁が効いたお鍋を食べさせてもらおうと思います。
LiLiCo いいよー。
ササダンゴ やさい家めいに連れて行ってもらおうと思います。
LiLiCo いいよー。
ササダンゴ ありがとうございました。
LiLiCo 今日はお尻使えないけどね。
大石 尻は使えねぇけどなって、使うつもりだったんだ(苦笑)。
大家 痛い、痛い、痛い……。
第5試合は遠藤哲哉vsマイク・ベイリーのシングルマッチ。ベイリーが場外に出した遠藤にリング内のセカンドロープからケブラーダで飛んでいく。リングに戻した遠藤にベイリーが前蹴りを決めていく。遠藤はベイリーのスリーパーを耐えるとスプリングボード。これを読んでいたベイリーがサッカーボールキックで蹴り上げる。エプロンでの攻防はベイリーのその場跳びムーンサルト・ダブルニーをかわした遠藤がスプリングボードでリング下に落としてブエロ・デ・アギラ。ベイリーがコーナーに登った遠藤をキックで落とすもアルティマウェポンはかわされ、遠藤がすかさずスプリングボード・オーバーヘッドキック。エルボーの打ち合いからベイリーも回転エビ固めを堪えてその場跳びムーンサルト・ダブルニー。ベイリーのバズソーキックはカウント2。垂直落下式ブレーンバスターもカウント2で決まらない。ベイリーがラリアットで打ち勝つも、遠藤がテツヤ・イン・ザ・スカイを決めると旋回式トーチャーラックボム。しかしカウント2止まり。シューティングスターはかわされた遠藤だが、ベイリーのグリーンティープランジを丸め込みで切り返して勝負あり。
【試合後のコメント】
ベイリー 今日は楽しかったけど負けてしまった。今日は絶対に勝つと思っていたけど、うまくいかなかったね。今日勝ったら、次のディファカップでの石森太二戦も勝てると思っていたけど、今日負けてしまった。これで次の石森戦も負けたらかなり辛い状態だよね。そういう意味では、今日は本当に大事な試合だった。後楽園ホール、シングルマッチ、相手は遠藤……残念ながら負けてしまった。次のディファカップは(インパクトレスリングの)Xディビジョンのタイトルマッチなので絶対に勝ちたい! 人生の中でも一番大事な試合だと思っているよ。
休憩前に今林久弥APからの発表で12・1新木場でのディエゴvsディック東郷、12・30後楽園のDAMNATION興行での石川&諏訪魔vsバラモン兄弟、さらに3・25両国国技館に続くビッグマッチとして10・21両国国技館の開催、さらにD王GPの出場選手とブロック分けがアナウンスされ、Aブロックが竹下、HARASHIMA、遠藤、石井、高梨、ライアン、イケメン、Bブロックが佐々木、坂口、高尾、彰人、樋口、ベイリー、石川と発表された。
セミファイナルはDDT EXTREME級選手権試合。第39代王者の佐々木大輔は高尾蒼馬を相手に8度目の防衛戦。高尾が入場した佐々木に襲い掛かって試合スタート。ドロップキックで場外に出すとコーナーからダイビング・フットスタンプを投下していく。リングに戻った高尾だが、ロープに向かったところでセコンドの遠藤が足引き。これで佐々木が盛り返し、高尾を客席に投げていく。その隙に遠藤とポーリーがリング内にイスを入れていく。佐々木がイスを振るおうとするも高尾もガットショットでストップ。高尾もイスを手にしてイスチャンバラ。これは佐々木が制してイスをフルスイングしていく。リングに戻された高尾が再び場外に出されると遠藤とポーリーにいたぶられてしまう。佐々木は高尾に矢のようなドロップキック。コーナーでのナックルを拒否した高尾はカウンターのドロップキックで逆転。背中へのダイビング・フットスタンプからランニングフォアアームはカウント2。佐々木も高尾をトップロープに引っ掛けてドロップキック。そこからクロスフェースでギブアップを迫る。高尾がロープに逃げる。高尾はダイビング・エルボードロップを回避すると腹部へのエルボーからトラースキック。コーナーに登るが遠藤が阻止。佐々木が高尾目掛けてイスをぶつけて場外に落とすとトペ・スイシーダ。さらに高尾をイスに座らせるとハードコアダイブ・エルボーを敢行。佐々木が高尾をリングに戻すと手錠を手にする。高尾がエルボーで抵抗。さらにディープインパクトを決める。佐々木のイス攻撃もエルボーでイスごと打ち抜く。イスを手にした高尾は佐々木の脳天を殴打。ここからイスで滅多打ち。エプロンに上がった遠藤もイスで叩き落とす。高尾はプラスチックBOXをリングに入れて金タライを手にする。一度はブロックした佐々木だが、二重構造になっていて高尾が金タライで殴打。さらに手錠をかけてイスで殴打しまくり、助けようとした遠藤とポーリーもイスで滅多打ちにされてしまう。高尾はプラスチックBOXで佐々木の脳天を殴打。佐々木の体の上にイス盛りを作るとダイビング・フットスタンプを敢行。しかしカウント2。ジントニック狙いは佐々木が踏ん張って器用にクロスフェースを狙う。さらに器用にショルダーネックブリーカー。遠藤によって手錠が外されると、エルボーの打ち合い。高尾が顔面トラースキックはカウント2。ジントニック狙いは佐々木が切り返してNOW OR NEVER。カウント2で決まらないと金タライの上へのベトドラⅡ。クロスフェースからクロスオーバー・フェースロックに繋ぐと、危険と見なした木曽レフェリーが試合を止めた。
【試合後のコメント】
高尾 結果で言うと負けてしまったんで……正直勝ちたかったですね。まあ何か追い込めたとは思っているんですけど、ツメが甘かったというか。何ですかね……キレちゃったのが、これは試合としては自分の能力を上げるという意味でよかったんですけど。ちょっとキレて理性を欠いたというか。これってドラゴンボールのサイヤ人が大猿になったのと一緒の状態だと思うんですよ。たぶんサイヤ人の大猿って理性なくなるんですよ。知ってる方は分かると思うんですけど。たぶんあの状態に近いので、この理性を残してキレて大猿になれたら、さなる上に行けるんじゃないかって思います。
――佐々木選手は高尾選手の「ああいう一面を引き出した上で勝ってやった」と言ってましたが、改めて王者・佐々木大輔選手はいかがでしたか。
高尾 最初はこの人何なんだろうと思って。生活がだらしない人間、会見のベイリーのコメントでは悪い奴みたいなことになってましたけど。何かこう自分が普段出せない部分を出せた……ある意味そういう出してくれた相手といえば、そういう人なのかなとは思いますね。そういう意味でファンの人がカリスマっていう意味は、もしかしたらそういう意味が……カリスマの要素なのかもしれないですね。そういう意味では感謝? 感謝っていうのもちょっとおかしいですけど、まあまあ「ありがとうございます」っていうのはありますけど、このベルトの行方はこれで終わりじゃないんで。次、まだ佐々木大輔からこのベルトを獲ることに意味があると自分は思っているんで、絶対リベンジしてやろうと思いますね。
メインイベントはKO-Dタッグ選手権試合。第62代王者組のHARASHIMA&丸藤正道は竹下幸之介&彰人を相手に4度目の防衛戦。HARASHIMAと彰人の先発で試合スタート。静かなグラウンドの攻防。彰人が右手を差し出すとHARASHIMAが応じて丸藤と竹下が初遭遇。腕の取り合いから丸藤が顔面フロントハイキック。竹下もビッグブーツでやり返してショルダーアタック。竹下のスリーパー狙いを蹴り上げて回避した丸藤が逆水平。HARASHIMAが竹下を捕らえにかかると、彰人がドロップキックでカット。HARASHIMAのキャメルクラッチも彰人がドロップキックでカットに入る。いら立つHARASHIMAはコーナーの彰人に顔面フロントハイキックを狙うが、かわした彰人がロープに引っ掛かった左足に攻撃。ここからALL OUTが代わるがわる左足を攻撃していく。HARASHIMAも彰人にジョンウーを何とか決めて丸藤とタッチ。彰人が俵返しからダブルアーム・スープレックス。これはカウント2。丸藤も起き上がり小法師チョップからステップキック → 河津落としはカウント。彰人はまとめてドラゴンスクリューで逆転。替わった竹下がドロップキック連打。竹下が丸藤の追走ラリアットを読んでベリー・トゥ・ベリー。さらにブレーンバスターを決めるがカウント2。15分経過、竹下がビッグブーツを決めれば、丸藤もドロップキックで返していく。両者が起き上がって逆水平の打ち合い。丸藤が強烈なトラースキック。しかしカウント2。不知火は竹下がかわしてブルーサンダー。これもカウント2で決まらない。丸藤のトラースキック、竹下のユルゲンラリアットが交錯してダブルダウン。戦況はHARASHIMAvs彰人に。HARASHIMAは雪崩式ブレーンバスターからファルコンアロー。これは竹下がカット。丸藤が排除するとスナップメイヤーからHARASHIMAがスワンダイブ式ボディープレスを狙うが剣山で返される。竹下&彰人のダブルインパクトはハラシマルフジが阻止。丸藤の顔面ソバットからHARASHIMAのスワンダイブ・ボディープレスはカウント2。彰人は丸藤の不知火を堪えて逆さ吊りにすると、竹下がfromコーナーtoコーナー。彰人がキン肉大移動式の足横須賀。竹下がHARASHIMAのバックを取る彰人ごと眉山で投げる。HARASHIMAも向かってきた彰人を延髄斬りで止めるが蒼魔刀は彰人がかわして足4の字へ。完璧足4の字は丸藤がカット。竹下がニーで排除せんとすれば、丸藤が虎王で返していく。ヒザ頭を蹴っていく彰人。HARASHIMAは怒りの形相で顔面を蹴って蹴って蹴りまくって、最後は蒼魔刀で仕留めた。
試合後、HARASHIMAがマイク。HARASHIMA「竹下、君はシングルのチャンピオンだけあって強かったよ。彰人、僕にちょっかい出して。ちょっとだけ熱くなっちゃったかな。でも僕ら勝って最高の気分だよ! またガッチリやろう!」丸藤「メッチャ、ハイテンションですね。彰人、すごいいい選手だ。またやろう。竹下、オマエみたいのがプロレス界の未来だ。NOAHにも若くて粋のいい奴がいっぱいいるからまたやろう」HARASHIMAが締めようとするとDAMNATIONが登場。佐々木「HARASHIMA、丸藤、クソだ! 次の挑戦者は俺たちDAMNATINだ!」遠藤「このプロレス界には天才が2人いる。一人はこの俺、そしてもう一人は……カリスマ・佐々木大輔様だ。オマエ自分のこと言われると思っていたか? HARASHIMA、丸藤、オマエらNOAHに帰れ。GM、決定だ」HARASHIMA「フザけんなよ! 挑戦ってなあ、やってやるよ!」慌てて今林APが止めに入って男色Pにコメントを求めると「次の後楽園あたりかな」。すると丸藤が「いつも何勝手に決めてんだよ」今林「次の後楽園ってことは12月24日の後楽園ですね」丸藤「ちょっと待て。クリスマスイブだろ」ディーノ「私とマルちゃん、約束あるよね」今林「夜ですよね」丸藤「夜もねえよ! プライベートだよ」今林「試合は入ってないんですよね」丸藤「試合はない」今林「じゃあ12月24日、昼なんで」ディーノ「夜はアタシとだから」丸藤「いやいや、ここに来てる皆さんもクリスマスイブの昼は忙しいと思うんだ」今林「昼は暇ですよ。内田さんにまた確認したほうがういですかね?」丸藤「ウッチーはもういいよ! 勝手に決めちゃうから! わかった、やるよ! やるよ!」ディーノ「夜は?」丸藤「夜だけは勘弁してくれ」今林APから12・24後楽園でのKO-Dタッグ戦がアナウンスされると丸藤は「遠藤っていうのか。俺が天才じゃないって薄々気づいてんだよ。24日、このリングでオマエらに会えるの楽しみにしてる。でも昼だからな」、佐々木は「テメエいいことばっか言いやがって、クソヤロー! 24日、覚悟しとけ」と吐き捨て退場。最後はハラシマルフジが締めのマイク。HARASHIMA「次、佐々木&遠藤を相手に必ずこのベルトを防衛してやるさー! 最高のクリスマスイブにしてやるさー!」丸藤「そろそろ慣れてきたよ、俺も。12月24日、昼だからこのDDTで防衛戦やってやるさー!」HARASHIMA「なんでかって? それは鍛えているからだー!」
【試合後のコメント】
――まず遠藤選手、マイク・ベイリー選手とのシングルマッチでしたが、いかがだったでしょうか。
遠藤 まあ以前言った通り、向こうは前回トーナメントやったときから何も変わってなかった。ただそれだけ。
――佐々木選手は高尾選手とのEXTREME戦でした。
佐々木 まあひとこと言えるのは俺が史上最もEXTREMEなチャンピオン。
――メイン終了後には……。
佐々木 お前、サクサク進むな!
遠藤 興味ねえだろう、俺たちに。
佐々木 もっと高尾の話させろよ! あいつ、俺に手錠かけやがってよ。
――佐々木選手が持ち込んだ手錠ですよね。
佐々木 ちょっといろんなこと思っちゃったよ。
遠藤 思い出したんだよカリスマは。
――例えば?
佐々木 クスリで捕まったときの話とか……これ生放送か? 捕まってないぞ、俺!
――びっくりしました。
佐々木 もしも俺がクスリで捕まったとき、ああなるのかなとか。児童ポルノで捕まったとき、ああなるのかとか。酔っ払って気付いたらああなってるのかとか、そんなことを考えさせてくれたよ。ただあいつのもう一方の高尾蒼馬の一面、敢えて出せたかなと。
――そういうのを引き出した上で勝利したことで……。
佐々木 やっぱり刺激が欲しかったからな。人生には刺激が必要だろ。コカ○ンばっか吸っても足りないからな。
――次、防衛戦の相手として頭に浮かんでいる相手とかいますか?
佐々木 次は……やらない。俺はそろそろアメリカに行くから。
――アメリカに行く前にタッグ王座挑戦を表明しましたが。
佐々木 丸藤、HARASHIMA、好き勝手しやがって! どうなんだテツヤ、俺の心は泣いてるぞ!
遠藤 全員の心が泣いてますよ、DDTの。
佐々木 俺はキャンディスにフラれたときぐらいショックだ。
遠藤 誰も望んでないでしょ、DDTファンは。あんな即席タッグ。
――あの二人からタッグベルトを獲って、素敵なクリスマスイブにしようと?
佐々木 タッグベルト獲ったら三冠か。そしたらアメリカに行く。
――来年はアメリカ進出?
佐々木 アメリカ進出というか、プロポーズだな。もうすぐ1月だろ。忘れちゃいないよ俺は。
――そのためにもベルトを手土産にすると。
佐々木 あいつらだけは許せねえ。
――何をそんなにハラシマルフジに対して怒りを抱いてるんですか?
佐々木 言えない話だってあるだろ! なあテツヤ。
遠藤 そうだよ。とくにどっちすか?
佐々木 どっちもだ! NOAHに帰れ!
遠藤 両方まとめてだ。
――HARASHIMA選手もNOAHに帰れ?
佐々木 そうだよ!
遠藤 なんだ? 文句あるか?
――ないです。
遠藤 何もおかしくないだろ。
HARASHIMA 僕はやっぱり彰人が結構こう…彰人に対して思うところもあって。竹下もね、あんなガッチリやったのは久しぶりだし。そんな中で今日は結果が出せてよかったですね。6人タッグは獲られてしまったし、本当に今日は勝ったので……僕は勝ったのですべてOKです。いろいろありましたけど。
――彰人選手にはだいぶ挑発されましたし、ヒザもかなり攻められました。
HARASHIMA はい、ヒザめちゃめちゃ痛いですけど、鍛えているんで大丈夫です! ハイ!
――丸藤選手は竹下選手と初遭遇でしたが。
丸藤 そうですね。竹下選手もそうだし、彰人選手もそうだし、すごく素晴らしい選手だと思うし。ああいう選手が自分の団体にいると思うと、羨ましいですね。自分の団体っていうかDDTさんに。だから彼らこれからドンドン伸びていくと思うし、もうそろそろ俺なんかついていくのが必死なくらいなんだけど。やっぱりあの世代の人間に、まだまだプロレスのいろんなものを伝えていけると思うし。そろそろそういう役割に、俺とHARASHIMA選手はなってきているかなと思うんでね。そんな中でもそういうことあるから簡単には負けられないし。また次、遠藤選手ともう一人、佐々木選手はちょっと歳いってそうかな?
HARASHIMA いや、33とかかな(苦笑)。
丸藤 あ、ホント? 年上かと思っちゃった(苦笑)。まあどうかな、でもあの態度はあまり僕的には好ましくないので。いままでで一番ベルトを渡したくない相手かな。なので、しっかり彼ら相手にも防衛して、これを巻いたままクリスマス、そして年を……。
HARASHIMA そうですね。防衛して素敵なクリスマスを……。
丸藤 何かちょっとクリスマスっぽいじゃない、このベルト。カラー的にも。
HARASHIMA 赤なだけですけど(苦笑)。
丸藤 うん、そうでもないか。俺のクリスマスイブ、そしてクリスマスは家の次にこのベルトを懸けて。
HARASHIMA 似合うと思いますよ。緑に赤は映えるから。
丸藤 メリークリスマスってツイートしたいと思います。
HARASHIMA そうですね。素敵なクリスマスを。
丸藤 あ、もう?
――佐々木&遠藤選手は理由は言えないけど、お二人に対してものすごい怒りを露わにしてましたが。
HARASHIMA 僕はずっと許さないって、ここ数年言われている気がするので言われ慣れてます。
丸藤 俺、何か悪いことしたかなぁ。
HARASHIMA 分かんないっす。
丸藤 何か悪いことしたかなぁ。
HARASHIMA 何ですかね、世間が気に入らないみたいですよ。
丸藤 ああ……現代っ子だねぇ。
HARASHIMA はい、もう。
丸藤 まあそんな彼ら相手にもしっかり防衛して。彼らが実力者っていうのは耳にしているし。まあ俺とHARASHIMA選手なら大丈夫でしょ。
HARASHIMA はい。ハラシマルフジ、まだまだ突っ走りますよ!
――今日は竹下選手がFromコーナーtoコーナーで飛んできましたが。
丸藤 ああ、あの身体能力ならこういう対角線も飛べるんじゃないの? 言ってる意味分かります? 辺じゃなくて対角線で。
HARASHIMA 青コーナーto赤コーナー。
丸藤 まあそれは俺がこのリングに上がらなくなってからにしてほしいですね(苦笑)。どんどんどんどん彼も自分の身体能力とカラダを活かして、何か新しいプロレスっていうのを作って、ぜひとも明るいプロレスを、明るい未来をぜひとも作り上げてほしいなと思いますね。それはうちの若い選手もぜひとも。だけど俺らもまだまだ! 頑張ります。
HARASHIMA まだまだっすよ!
丸藤 ハラシマルフジ、まだまだ頑張ります! 二度目!(苦笑)
竹下 今回のタッグタイトルはALL OUTにとって、すごい大切なタイトルマッチだと僕は思っていて。もちろん、個人のシングル、無差別(級王座)もそうですけど、やっぱり彰人さんとここでひとつ結果を残したいっていうのがすごく大きかったんで。後楽園のメインだし。本当にすごい思いを懸けて試合をしました。その結果、僕たちもしっかりやり切って負けているんで全然後悔はないし、まだ次があると思うし。ホントに彰人さんは悔しい気持ちでいっぱいだろうし、僕もそこにサポートいけなかったのは申し訳ないです。でも僕自身は気持ちいい、感動しています。丸藤選手との遭遇にすごく本当に心から感動しています。なかなか後楽園でKO-Dのこの(無差別級の)ベルトを、今年はずっと後楽園のメインで守ってきましたけど。両国でも守って来ましたけど、こういう清々しい気持ちになることはなかなかないです。今日は負けましたけど、僕のモチベーションはすごく上がっているので。まあD王GPもあるし。
彰人 チャンプだもん。
竹下 その前には来月の後楽園でコルト・カバトと。
彰人 まずそれだね。
竹下 このベルトを懸けてやるんで。もし……もしっていうかそこで防衛したら、僕のD王へのモチベーションって何なんだってなると思うんですけど、僕はもちろんD王GP優勝狙っているし、優勝したあかつきにはね、丸藤選手ともう1回やらせてもらおうかなと思っています。
彰人 まあ試合負けて……HARASHIMAさんが「彰人、お前は強いよ」って言ったんですけど。まあHARASHIMAさんはああ言いましたけど、僕は竹下もそうだし丸藤さんもそうだし、HARASHIMAさんよりも劣っているっていうのは自覚している部分があって。その中でいかに勝機を見出すかってことを、試合中ずっと考えてやっていて。もちろん、勝つことを目標にずっと目指していたわけですけど、それプラスHARASHIMAさんに変化を与えたかったっていうのがありまして。前哨戦からずっとHARASHIMAさんにちょっかい出し在り、煽ったりし続けて。今日の試合でもちょっかいかけて。HARASHIMAさんの何かが変わるかなと思ったんですけど……まあ試合中、最後はちょっと怒ったのか分からないですけど、ガツガツ来た部分もあって。何か変化があったらいいなと思って、最後の締めを待っていたわけですけど、僕の力じゃ何も変えられなかったのかなっていうのが正直ありまして。最後の締めとか、やっぱりいつも通りだった。もしかしたらお客さんはいつも通りのHARASHIMAの望んでいるのかもしれない。水戸黄門的なね。ああいうのを望んでいるかもしれないけど、僕はそうじゃないHARASHIMAを見たかった。けど、僕の力が及ばなくてそこまで辿りつけなかったのかなっていうのが正直なところです。もしかしたら今後、誰かがHARASHIMAさんの「前哨戦がんばります」「タイトルマッチ勝ちました」その流れを変えてくれる誰かが出て来るんじゃないか……まあ僕はいま負けて、いますぐまた挑戦とかそういうことはないと思うので。変えてくれる誰かに期待します。
――竹下選手、丸藤選手とやって感動したっていうのはどういう部分?
竹下 分からないですけど、たまにあるんですよ。何かすごく気持ちがいい。
彰人 誰以来というか、いままで感動した相手は?
竹下 うーん……一番最近で去年ですね。秋山(準)選手と全日本のリングで初めて当たったときとか。
彰人 棚橋(弘至)さんのときは悔しかった?
竹下 棚橋さんのときは悔しい気持ちがすごかったですね。全然違う気持ちですね、いまとは。悔しさしかなかった! 何でしょう……掌の上で転がされ過ぎて。それを試合中に相手の選手に分からせる凄さが棚橋選手にはあったんですけど。今日は本当に久しぶりにプロレスが楽しかったです。もうダメージでボロボロですけど、すぐ試合したいぐらいの気持ち。今日は本当にプロレスの楽しさを思い出させてくれましたね。
――試合後にシングルマッチをアピールしてましたが。
竹下 やっぱシングルマッチしたいでしょ! 今日こんな楽しいんだから、シングルマッチしたらもっと楽しいだろうし。
彰人 したほうがいいよ、絶対。楽しいから。僕はやっているんで、昔。
竹下 だからDDTのリングでもいいし、NOAHさんのリングでもいいし、それじゃないリングでもいいし。分からないですけど、大人の事情は。でもシングルマッチはしたいんです! 普通の1レスラーとして。そういう気持ちに強く駆り立てられました今日は。楽しかったです。強かったし。
――天才と言われる丸藤選手の動きに、だいぶ対応していましたが、その辺の感覚は?
竹下 あのですね、いろいろ作戦練ってきたんですよ僕。今日、丸藤選手に対して。動きが凄いから。いろいろどうしようかなって、今日の朝ぐらいまで悩んでいたんですよ。リング設営をしているときに、僕は敢えて大家選手に相談したんですよ。丸藤選手にはどう対抗したらいいか。そうしたら大家さんが「いつも通りの竹下でいけ!」、ひとことこれを言ってくれて。「よし!」と心に決めて、もう僕のフィーリングで! もう作戦とかじゃなくて、いまの自分をぶつけようと思って。その結果が今日のマッチアップになったと思います。