21日、東京・新宿FACEにて『Into the Fight 2015』がおこなわれた。まずはダークマッチのキング・オブ・ダーク選手権試合から。初代王者の伊橋剛太は宮武俊を相手に初防衛戦。試合前にベルト返還を求められた伊橋だが、ベルトを宮武に投げつける。しかし、宮武はエルボーで反撃するとバックフリップからブレーンバスター。「終わりー!」と宣言してロープに飛んだ宮武だが、伊橋はカウンターのラリアットで迎撃。ミドルキックで倒してからジャンピング・ボディープレスを投下する。ぶっこ抜きジャーマンを狙った伊橋だが、振り解いた宮武はダブルチョップ。ロープに飛んだ宮武を追走した伊橋は体当たりからレッグラリアット。しかしその場跳びムーンサルトをかわされ、脳天からマットに落ちた伊橋にタックルを決めた宮武は、立ち上がってきたところにハートアタックを決めて勝利。。伊橋が敗れたことで王座防衛。鶴見亜門GMが宮武に「ちょっと危ないところがあったけど、勝ってよかったよ」と声をかけると、宮武も「こんなところで躓いてられないんで」。これを聞いた亜門GMが「お前は中澤マイケルの意思を継いで、DDTのごくごく一部分の未来を背負って立たないといけないんだからダークマッチなんかに出てる場合じゃないよ」と言うと、伊橋が「ちょっと待て、俺みたいな優秀な選手をいつまでダークマッ……」と言おうとしたところで、マイクをオフにされて第0試合へ。
第0試合は樋口和貞&勝俣瞬馬vs梅田公太&岩崎孝樹のタッグマッチ。勝俣と梅田で試合開始。アームホイップで投げていった梅田だが、ドロップキックはかわされる。しかし、もう一度アームホイップで投げた梅田はランニングミドル。続いて岩崎がボディースラムで叩きつけるが、勝俣はカウンターエルボーで倒すと、腰にフットスタンプを落とす。タッチを受けた樋口は豪快なボディースラムから岩崎の腰にエルボーを落とす。岩崎も勝俣の串刺し攻撃をかわすとランニングエルボーを返して梅田にタッチ。スワンダイブ式ミサイルキックで勝俣を吹っ飛ばした梅田は、控えの樋口にも攻撃。さらに勝俣に串刺しランニングキックからブレーンバスターの体勢で持ち上げると、前方に投げて着地した勝俣を蹴り倒す。岩崎とダブルのエルボーからサンドイッチ・ハイキックを叩き込むと、岩崎がニーリフトからダブルアーム・スープレックス。しかし勝俣もカウンターのドロップキックを返して樋口にタッチ。ボディースラムからジャンピング・ボディープレスを落とした樋口は、立ち合いから突進するが、岩崎がミドルキックで迎撃するとコブラツイストで捕獲。しかし腰投げで逃れた樋口は相撲タックル。梅田がカットに入ったが、勝俣が場外に放り投げてから三角跳びプランチャ。その間に樋口が肩口に持ち上げてオクラホマスタンピート。そこから一気にカナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げていく。これで岩崎はギブアップ。またも豪快な勝利を飾った樋口はステージ上で四股を踏んでみせた。
第0試合が終わって亜門GMの前説へ。KING OF DDTトーナメントの日程に関して、6・6春日部で1回戦、6・14で2回戦、6・28後楽園で準決勝&決勝を開催することがアナウンスされた。続いて大石真翔が登場して3・3BOYZ新宿に関しての発表へ。ここでは美容総合商社の中根さんがリングに上がり、株式会社ナプラプレゼンツによるヘアメイキングマッチとヘアアレンジブースが設置されることが明かされた。中根さんは「昨年、後楽園ホールでヘアメイキングマッチをお手伝いさせていただき大好評を得たということで、第2弾もお手伝いさせていただくことになりました。昨今プロレス女子ということがキーワードになっていますが、当日は女性限定大会ということなので、ヘアアレンジブースもご用意いたします。ぜひDDTのプロレス女子はちょっと違うぞというとこを見せてあげられればなと思っています」と挨拶。すると大石が「この間のヘアメイキングマッチ見ていいなと思ったんで、僕もやっていいですか?」とリクエストしたが、亜門GMはとりあえずジャニー江田島塾長に相談するとのこと。さらに入江茂弘が登場して野郎Zに関してガンプロ提供試合と、黒潮“イケメン”二郎率いるイケメン軍が野郎Zに殴り込んできて、野郎Z軍との全面対抗戦を発表。入江が「自分が野郎Zを代表してイケメン軍、すなわちBOYZ軍をぶっ潰してやりますので、応援よろしくお願いします」と言うと、大石が「まあ勝ってもモテないけどね。どうせ男しかいないし」と挑発。怒った入江が大石に掴みかかると、亜門GMと井上リングアナが止めに入るが、入江は井上リングアナにも掴み掛かる。ここで前説を終わらせようとするが、大石が今日のパートナーがXではなく旭志織で発表されたことに抗議。亜門GMは「さいたま大会で最終回でいいんじゃないか?」と言うが、「バカヤロウ」と亜門GMに張り手を見舞った大石は旭を呼び込む。旭も「自分的には旭志織でいいんだけど」と言うが、大石は「バカヤロウ」と張り手を見舞い、観客にハイテンションで旭の入場時の応援を練習させた。最後はXこと旭が「ハイ、それじゃDDT新宿大会、はじめるぞー!」とオープニングコール。
第1試合はKUDO&坂口征夫&マサ高梨&松永智充vs石井慧介&入江茂弘&高尾蒼馬&MIKAMIの8人タッグマッチ。坂口vs石井で試合開始。腕を取った石井だが、坂口は腹パンからのミドルキック。続いてKUDOとMIKAMIがリングインして、KUDOがアームホイップからミドルキック。しかし、MIKAMIもドロップキックを返すとオーバーハンド・チョップを叩き込んで高尾にタッチ。カウンターエルボーでなぎ倒した高尾はロープに飛ぶが、ニーリフトで迎撃したKUDOは自軍のコーナーにぶつけて、全員で踏みつける。そこから松永が「このブサイクが! モテない顔しやがって!」と言いながら蹴っていく。さらに手にツバを吐いて高尾の顔に擦りつけると、「マツ・ナガ・トモミツ!」とRVDポーズ。高尾も反撃しようとするが、坂口は腹パンからミドルキック。さらにKUDOが倒立からダブルニーを落とすと、松永がブレーンバスターから黒潮のイケメンクラッチをパクる。これをカウント2で返した高尾はカウンターのドロップキックを決めて石井にタッチ。入江と一緒に飛び込んできた入江は酒呑童子に襲いかかるが、坂口がミドルキックを返す。これで場外に出た入江だが、坂口の足をすくって倒すと、そこに石井がスライディングキック。さらにコーナーに登った石井だが、松永が追いかける。石井はDDTでコーナーに叩き付けるとウルトラタイガードロップ。しかし、松永も石井の攻撃をかわしてリバースDDTを決めてKUDOにタッチ。KUDOは8×4からダイビング・ダブルニーアタックを発射。これをかわした石井は着地したKUDOにドロップキック。さらにフランケンシュタイナーで投げて高尾にタッチ。ミサイルキックを発射した高尾はランニングエルボー。しかし、そこに高梨が飛び込んできて高尾を丸め込む。返した高尾だが、そこにKUDOがダイビング・ダブルニーアタックを投下。さらに坂口がランニング・ローを叩き込んだところで10分経過。両軍入り乱れての場外乱闘になる中、リング上では高梨が高尾を丸め込むが、回転エビ固めの体勢の高梨を抱えたまま立ち上がった高尾はジントニックを決めて勝利した。
試合後、高尾が「今日、ドリフが勝ちました。ひと言、その白いベルト欲しいです」と言うと、高梨は「嫌だ! このベルト俺たちが取ったんだ。防衛戦やらなければ俺たちがずっとチャンピオンなんだ。お前らと防衛なんてやらねーよ!」と拒否するが、亜門GMがドリフの挑戦を認めたため、3・1大阪大会で酒呑童子vsドリフのKO-D6人タッグ戦が決定した。高梨は「完全に俺がピエロじゃねぇか! 覚えてやがれ!」と捨て台詞を吐きながら退場。高尾は嬉しそうに「タイトル決まりました。GM、大好きです! 3月、6人タッグのベルト絶対に獲ります!」と誓った。
【試合後のコメント】
高尾 今日は6人タッグの酒呑童子から勝利しまして、挑戦の資格はあると思いああいう発言したんですけど、まあ決定。最初、初代はうちらだからまた、あのベルト。
石井 初代から3回巻いてて、あと酒呑童子とは去年からずっとやりあってて、やっぱあのチーム相手だと燃えますね。自分らも去年の9月28日から巻いてないですし、4回目の戴冠を目指したいと思います。
入江 初めて巻いたのはいつ?
石井 2013年1月12日。
入江 じゃあ2回目は?
石井 2回目は2014年2月23日。
入江 3回目は?
石井 2014年8月17日。
高尾 4回目は?
石井 今度。2015年3月1日、大阪。
高尾 4度目の戴冠目指します! 以上!
高梨 せっかくベルトって肴があるのに負けたんじゃ酒もおいしくねえよ。こんなんじゃお前腐っちますよ~。なんなんだよGMよ~。GMも向こうの味方ばっかりしやがって、俺らの言うことなんも聞いてくれねえ。俺たちいっつもこんな役割だ! 腐っちまうよこんなんじゃよ~!
坂口 お前、腐ってるのか?
高梨 え?…くさ、腐ってないです。腐ってないです。
坂口 殺(や)ってやるよ、コノヤロー。
高梨 そうだ! 俺らよく考えたらな、両国の時もアイツらにやられて大きい借りがあるんだよ。それをな、まとめて大阪で返させてもらうからな。おい、このゴールのないコメントにな、兄貴がゴールをつけてくれるぜ。兄貴、カメラに向かって言ってやれ!
KUDO 6人タッグは、酒呑童子の足がかりでしかないから。ベルト総取り、それを目指して今年は頑張ります。余裕で防衛しましょう。
高梨 普通だな! 以上!
第2試合は男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシンvs大鷲透&DJニラのタッグマッチ。この試合は両選手の強い要望により、反則裁定なしのノーDQマッチに。しかもディーノは「ホモ」でササダンゴは「バイセクシャル」だとアナウンスされてから、両者の合体テーマ曲で入場する。ササダンゴと大鷲に先発で試合開始。手四つの力比べから大鷲がヘッドロックに捕らえたが、ササダンゴはヘッドシザースで切り返す。続いてディーノとニラがリングイン。リストロックで捕らえられるも、ディーノはニラの手を自らの股間に押しつける。そこからナイトメアを決めたディーノをニラは回転エビ固めで丸め込むが、ササダンゴは木曽レフェリーを蹴ってカット。ササダンゴとニラがチョップ合戦をしていたはずが、なぜかハイタッチに。そこからサイドキックを見舞ったニラは回転エビ固めを狙うが、ササダンゴは回転を止めると、「ナイトメア!」と叫んでからマスクをズラしてナイトメア。これも回転エビ固めで切り返したニラは大鷲にタッチ。大鷲がショルダーアタックでなぎ倒してカバーするが、ニラが木曽レフェリーの手を踏みつけると、ディーノが「こっちはタイトルマッチが近くてピリピリしてんだから、なんで雰囲気壊してんの!」と抗議。さらに張り手を見舞ったディーノは木曽レフェリーをコーナーに叩きつけると、ニラがDJタイム。これを木曽レフェリーがかわすと、ディーノが「恥かかすなよ!」と木曽レフェリーに詰め寄る。仕方なくもう一度、木曽レフェリーをコーナーにぶつけると、ニラはDJタイム2。またも木曽レフェリーがかわしたことでニラは腰を痛めたが三度目の正直でようやくDJタイム3を木曽レフェリーに決めると、すかさずディーノがバックを取って腰を振る。それを見た大鷲が「おーい! さっきから見てれば何やってんだよ! 木曽、起き上がれ木曽!」と絶叫。ニラが「うるせーんだよ!」と襲いかかるが、大鷲はビッグブーツで迎撃。さらにディーノとササダンゴもビッグブーツで迎撃した大鷲はササダンゴにボディープレスを投下。松井レフェリーがカウントを取ろうとするが、木曽レフェリーが迎撃してカウントを取る。しかしカウント2で自ら止めた大鷲は木曽レフェリーにノド輪落としを狙う。これを飛びつき腕十字で切り返した木曽レフェリー。しかし、ディーノが「何、大鷲に恥かかせてんだ!」と木曽レフェリーに抗議し、トレイン攻撃を仕掛ける。これをかわした木曽レフェリーはササダンゴとラリアットの相打ちに。そこから木曽レフェリーがショートレンジ・ラリアットでササダンゴをなぎ倒す。しかし、ササダンゴは自らマスクを脱いで木曽レフェリーに被せると、ディーノと2人でニラを抱え上げて木曽レフェリーに渡すとスーパー・パワーボムを決める形に。ササダンゴがカバーして勝利した。
試合後、遠藤とのシングルマッチをおこなう岡林に対して乱入しようというディーノとササダンゴだが、ササダンゴがこのあと『劇場版プロレスキャノンボール2014』舞台挨拶、さらに出席者の鈴木みのるが集合時間より早く到着している恐れがあるため、もう会場を出なければならない模様。ササダンゴはマスクを被せた木曽レフェリーを身代りに投入することを決めて、必勝を誓って足早に引き揚げた。
第3試合は大石真翔&旭志織vsヤス・ウラノ&彰人のタッグマッチ。オープニングで練習した通り、大歓声で迎え入れられたXこと旭が先発で出ると、まずは彰人が後ろ手で握手を求めていく。しかし旭は両腕でXポーズ。彰人がヘッドロックに捕らえると、旭がヘッドシザースで切り返す。倒立から首を抜いた彰人はヤスにタッチ。ヤスは反則だからとせっかく捕まえていたのに、旭を離すように指示。旭はすぐに大石にタッチ。アームホイップで何度もヤスを投げていった大石はトーホールドへ。ギブアップしそうになりながらも彰人のカットを拒否したヤスは自力でロープに逃れると、反則だからと合体攻撃も拒否。だが、そこに旭が入ってきてヤスにダブルのエルボー。さらにトレイン攻撃を狙うが、松井レフェリーが「反則だろうが!」と厳格なレフェリングで阻止。その間にヤスは旭にヘッドバット。そして左ヒザをマットに叩きつけてから彰人にタッチ。スマスカはクイックタッチで交互に旭のヒザを攻撃。さらに松井レフェリーが大石を注意している間に、2人がかりで旭のヒザを攻撃していく。彰人の逆片エビ固めからヤスも逆片エビ固めで捕獲するが、旭はロープエスケープ。だが、彰人がなおも逆片エビ固め。ここで旭が「大石さん、来て! 5秒以内なら大丈夫」と言うと、大石がカットに入る。松井レフェリーが注意していると、隙を突いてヤスが入ってきて彰人と2人がかりで攻撃。さらに彰人が松井レフェリーを引きつけている間に、旭が大石にタッチするが、松井レフェリーが見ていなかったため、タッチは認められない。彰人は串刺し攻撃を狙ったが、蹴りで迎撃した旭は延髄斬りを決めて、ようやく大石にタッチ。スイングDDTを決めた大石はランニングエルボーでなぎ倒して旭にタッチ。回転エビ固めで丸め込んだ旭は一人サボテンの花から蹴り上げると阿吽を狙う。これを彰人はかわして俵返しで投げてヤスにタッチ。旭のドロップキックを食らったヤスが松井レフェリーに激突し、レフェリー不在の状態でサボテンの花を狙った大石旭だが、彰人がカットに入る。それでも旭が横十字固めでヤスを丸め込むが、松井レフェリーは場外で倒れたまま。旭が松井レフェリーを引き戻すと、背後からヤスが旭を横入り式エビ固めで丸め込む。さらに首固め。旭も切り返そうとしたダブルフォールになるが、これはカウント2で大石が彰人がカット。ならばと旭はモダンタイムスを狙うが、逆にヤスがモダンタイムスで切り返すと、またも両者の肩がマットについてしまいダブルフォールとなった。試合後、ヤスはバンダナでセコンドの勝俣を叩いて八つ当たりした。
【試合後のコメント】
ヤス なんていうか、試合には勝っても、負けてもいないけど、大石旭っていうチームより、この彰人ウラノっていうチームのほうが、上だっていう手応えはつかめたんで。
彰人 そうですね。今日はうまいこと封じた気が。
ヤス あんなもん、偶然です。勝ってた。
彰人 そうですね、勝ってましたね。
ヤス あのベルトを、旭志織が巻いてるのなんてほんとに奇跡のような偶然なんで。取り返します。
彰人 ウラノさんが。
ヤス この彰人&ウラノっていうチームを、もっと、もっともっとセットアップするために、僕はあのベルトをとって、彰人くんとベルトを賭けてシングルマッチをしたいと思います。そうすることでね、チームとしても上がっていくと思うんでね。大石旭なんていうあんなね、ペラッペラなチームには負けないんで。次やる時は絶対勝ちます。
旭 なんでしょう、ダブルフォールって。あんな終わり方したの初めてですよ。
大石 ちょっとなんか不本意ではありますけど。
旭 まあなんでしょう、引き分けとはいえ僕は勝ち戦だと思ってますので。
大石 そうですね、はい。
旭 ウラノさん、興味があるという事ですか、これは。
大石 興味があると言ってたんですか?
旭 言ってましたか。
大石 言ってたらしいですよ。
旭 僕は全然やりたいですウラノさんと。このベルトかけてやるにはふさわしいと思ってますウラノさんは。ただ、ひとつ条件を出させてもらうというか、千葉でやりませんかという。
大石 BFで!?
旭 僕はあの、このベルト、自分の団体のためにも還元させてもらおうかなと、ずっと思ってましたんで。千葉でやりたいと思ってるんですけども。
大石 Blue Fieldでやるの?
旭 千葉・Blue Fieldで、KAIENTAI DOJOの本拠地で、やって、お披露目させてもらいたいと思うのですけど、いかがでしょう?
大石 いいじゃない。
旭 その条件乗ってくれるんだったら、僕は全然ヤス・ウラノとやりたいですね。だってヤス・ウラノですよ、相手! 千葉・Blue Fieldでやるには相応しい相手でしょう。どうでしょう?
大石 って言われてもね。まあそれは言っときますよ。
旭 お願いします。僕はそういう希望があります。
――ちなみにその場合、王者はXとして登場されるんですか?
旭 あの、もう、僕が決めることじゃないもんねこれ。どうなんですか? なんだったら今日、旭志織で発表されたのアンタが覆したでしょう。
大石 いやだってもう気持ちよくないでしょう。普通に旭志織で入ってきても。
旭 いや、そんなことないですよ。
大石 わかったよ。Blue Fieldだったら別に旭志織でもいいんじゃない?
旭 何それ。まあまあまあ、お任せしますよ。なんでもいいです。僕はヤス・ウラノとBlue Fieldでやりたいと、それがXであれ旭志織であれどっちでも構いません。
大石 もしかしたらEXTREMEチャンピオンがXなんじゃないの?
旭 それ僕、一回言った。
大石 違う違う、EXTREMEチャンピオンの名前がXだからしょうがないじゃない。Blue FieldでやってもXなんじゃないの?
旭 ああそういうこと!?
大石 第何代EXTREMEチャンピオン、X=旭志織って名前なのかもしれないよ、表記が。
旭 じゃあXにしないといけないね。
大石 Xにしなきゃいけないかもね。わかんないけど。どっちでもいいじゃん。
旭 まあやりたいことはヤス・ウラノとやりたいというだけなんで。それは名前はもう任せますわ。どっちでもいいです。
――チャンピオンがルールを決められますが。
旭 ちょっと、千葉でやれるんであれば、千葉っぽいやつ考えてみましょうか。
大石 あの千葉っぽいやつを。ピーナツデスマッチを!
旭 考えてますよ。
第4試合は平田一喜東京GO番勝負第1戦。試合前、スクリーンには「東京GO番勝負、不安ですよ! 知ったのはTwitterですよ!」と訴える平田が映し出される。そんな弱気な平田のところに大鷲が現れ、平田がピンチになったらすぐにタオルを投げると約束するが、平田はそんな大鷲に張り手を見舞うと、これはベルトを獲るチャンスだと熱弁を振るうと、今日は一人でGOするから大鷲には控室にいてくれと告げた。その後、電飾ガウン姿で登場した平田は、観客がかけていたHIRATA GOサングラスを借りて装着するとリング上でダンス。平田から握手を求めて、HARASHIMAが応じたところで試合開始。組み合ったから払い腰で投げたHARASHIMAは、グラウンドでコントロールしていく。腕十字を狙ったHARASHIMAだが、防御した平田はケサ固め。しかし、HARASHIMAもすぐに脱出。ローキックからヘッドロックで捕まえたHARASHIMAはロープに飛ばした平田にショルダーアタック。しかし平田もカウンターのドロップキックをやり返す。モンゴリアンチョップからスリーパーを決めた平田だが、前方に投げ落としたHARASHIMAはガットバスターから腹部へのストンピング。HARASHIMAの蹴りとエルボーを気合いの表情で受け止めた平田はエルボーで反撃。しかしエルボーでダウンさせたHARASHIMAは、さらにボディーブロー。倒れた平田の両腕を持った状態で腹部を踏みつけてニーオンザベリーからのキャメルクラッチ。何とかロープに逃れた平田にHARASHIMAはフットスタンプを落とすとロープに振る。すると平田がコルバタでHARASHIMAを投げてドロップキック。「いくぞー!」と叫んだ平田はフェースクラッシャーを決めるとコーナー二段目からミサイルキックを発射。HARASHIMAはこれを腹部への蹴りで迎撃すると、串刺しフロント・ハイキックから平田をコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスター。さらに腹部にフットスタンプを落としたHARASHIMAはスワンダイブ式フットスタンプ。カウント2で返した平田は山折りを回転エビ固めで切り返し、バズソーキックもかわしてXファクターからスライディングキック。さらに延髄斬りからバアグラドライバーを狙う。HARASHIMAはこれをファイアーマンキャリーで切り返し、高々とリフトアップしてから山折りを決めると、ダメ押しの蒼魔刀で勝利した。
【試合後のコメント】
平田 いや、東京GO番勝負、はかなく散りましたよ。このGO番勝負、どれぐらい続くのか、どれぐらいの期間で続くのか、全て何もわかりませんが、もうやるしかないですよ、突っ走るしかないです。とりあえず、今日ははかなく散ったけどな、全力でGOしたんで、次も全力でGOして、ピカピカGOして、勝ってまた、GOしてやりますよ。
HARASHIMA さいたまでベルトを獲られてから初めての試合でしたけど、まあ、自分はベルトを諦めたわけじゃないし、とりあえず、誰が相手でもがっちり叩き潰して、またベルトに向かって突っ走ります。飯伏との対戦が5年半ぶりだったけど、次はもう5年半という時間はかけません。すぐにでもチャンスを取って、必ずベルトを取り返したいと思います。ベルトを取り返して、前に進みたいと思います。
セミファイナルは遠藤哲哉vs岡林裕二のシングルマッチ。KO-Dタッグのベルトを手に入場した岡林は前王者の遠藤に見せつけるようにアピール。岡林のヘッドロックを遠藤はヘッドシザースで切り返す。力比べにいくと見せかけて岡林の手を踏みつけてからサーフボード・ストレッチで捕獲した遠藤だが、岡林はあっさり反転。遠藤も柔軟性を活かして切り返すとヘッドロックへ。遠藤のショルダーアタックを受け止めた岡林は自らロープに飛んで突進。しかしウラカンホイップで切り返した遠藤は腕十字へ。ロープに逃れた岡林は場外にエスケープするが、追いかけていった遠藤は岡林の左腕を掴むと鉄柱にぶつけていく。リングに戻った遠藤はその後も左腕を一点集中攻撃。岡林も遠藤のキーロックをそのまま持ち上げて後方にぶん投げて脱出。岡林は右腕一本で強烈な逆水平チョップを叩き込むと、ボディースラムからストンピング。サーフボードストレッチで痛めつけた岡林はハンマーを振り下ろすと、さらに背中にストンピング。遠藤も立ち上がって額をくっつけて睨みつけると逆水平チョップを打っていくが、岡林も強烈な逆水平チョップでお返し。10分が経過し、串刺し攻撃を狙った岡林を蹴りで迎撃した遠藤はドロップキックで岡林を場外に追いやるとケブラーダ。岡林をリングに戻した遠藤は、岡林をコーナーに乗せて雪崩式アームホイップ。さらにワキ固めで捕まえたが、岡林はロープに脱出。さらに岡林の左腕を蹴っていった遠藤に岡林も右腕一本で逆水平チョップ。胸板が内出血しながらもスタンディングのメキシカンストレッチで捕獲した遠藤は岡林の左指まで決めていく。さらに岡林の左腕を執拗にひねりあげた遠藤だが、岡林もショート・レンジラリアットでなぎ倒す。キャメルクラッチからパワーボムを狙った岡林だが、遠藤は切り返す。しかし、岡林も強引にサイドバスターで叩きつける。遠藤もアームロックで食らいつくが、岡林はワンハンドスラムで解除。遠藤のコーナースプラッシュをかわした岡林は後頭部へのハンマーからアルゼンチン・バックブリーカーへ。これを遠藤は腕を掴んで回転するとチキンウイング・アームロック。さらに腕十字にスイッチし、岡林のクラッチを切ってみせたが、岡林は強引に持ち上げてパワーボム気味に叩きつけて解除すると雄叫びをあげながらショートレンジ・ラリアット。さらに朦朧とする遠藤に体重の乗ったラリアットで一回転させたが、遠藤はカウント2でクリア。ならばと岡林はダメ押しのゴーレムスプラッシュを浴びせて勝利した。
試合後、なおも岡林をつかむ遠藤だが、振り払って立ち上がった岡林は左腕を抑えながら立ち上がった遠藤と睨み合う。その背後から忍び寄ったディーノ。続いてササダンゴマシンのマスクを被った木曽レフェリーがラリアットを叩き込んでいくが、まったく効いていない岡林は木曽レフェリーをアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。木曽レフェリーを救出したディーノは「木曽さーん! よくプロレスラーじゃない一般人を! 汚いねーぞ!」と岡林に文句をつけるが、木曽レフェリーは「ベルトを…DDTに……」と絞り出して倒れ込む。ディーノは「木曽さんの仇はキサマのベルトを引っぺがすことに取っておいてやる!」と捨て台詞を吐いて引き揚げた。残った岡林は「ピッサリ!」。
【試合後のコメント】
――今回再戦となりましたが、2連敗となりました。
遠藤 でも、まあ手応えとしては正直今日のほうがあったかなと思いますね。いつもと闘い方を変えて、新たな試みを試してみたんですけど、まあ思ったよりというか、しっくりきたんで、今後こういう闘い方も武器にしてやっていければなと思いますね。
――腕十字など一点集中攻撃が見られたが。
遠藤 そうですね、最近、前までは跳び技主体の選手の動画を見て、そういう闘い方を参考にしてたんですけど、視野を広げて、攻め方というのも色々あるので、そうですね、一点集中もプロレスの攻め方のひとつなので、ちょっと今日はそういう感じでやってみて、意外としっくり来たという感じで。
――あくまでも狙いはタッグタイトルの奪還?
遠藤 そうですね、まあ、さいたまで、岡林選手と関本選手に負けて、その時はパワー対パワーの勝負で負けてしまったので、この腕十字っていうのはもし次シングルであってもタッグであっても、ひとつ大きな武器になると思うので、これは大切に使っていきたいと思いますね。
岡林 いや本当に遠藤選手すごいですね。自分も今日パワーでいったんですけど向こうも作戦変えてきて、腕攻めで来たんですけど、まあパワーで跳ね返しました。ああいう、一番ね、正直ああいうことされると一番苦手な感じなんで自分も。でも、そうはいくかと、パワーで全部、跳ね返しました。
――試合後、次期挑戦が決まっている男色ディーノ選手とササダンゴ・マシン選手が乱入してきました。
岡林 ササダンゴ・マシンじゃないですよね? よくわかんなかったですけど。
――概念ですね。
岡林 なんか言ってましたね(苦笑)。いやなんか、ね、色んな作戦で向こうは来ると思うんで、まあ、僕も関本さんも闘い方を変えるつもりはないし、男色ディーノ、ササダンゴ・マシン、あっちこっち痛いとか言ってましたけど、もう関係ない、全部勝負なんで、そこに試合にもっていくのが闘いなんで、どこが痛くても。それ勝負だから。僕も思いっきりいきます。選手権なんで。
ディーノ アイツら、まさかあんな汚い手使うと思わなかった。木曽さん、木曽さん…でも、木曽さんの、木曽さんの気持ちは、私が一番よくわかる。木曽さんを、木曽さんを! 木曽さんを、弔うのはベルトを取ることしかないと。チャンピオンは、確かに強いよね。でもね、なんていうのかしらね、私達が、私とササダンゴ・マシンが、DDTの未来なのよ。だから、負けるわけがないというか。強さで上回ろうとするからおかしなことになるのであって、プロレスって幅広いから、その中でね。わざわざ勝てないとこで勝とうと思って勝負してもしょうがない。という、今まで味わったことのない事を味わうことになるんでしょうね。他の団体とか大日本とかもそうだけど、いっぱい色んな賞をとったり、ベルト獲ったりしてるかもしれないけど、まあ、DDTの洗礼というものを味わってもらいましょうかね、こうなったら。木曽さんのために。まあ、そんなね、レスラー以外にも手を出すようなあんな卑怯な奴らには、負けないわ。
メインイベントは飯伏幸太&佐々木大輔vsアントーニオ本多&竹下幸之介のタッグマッチ。KO-D無差別級のベルトを肩に担いで入場した飯伏。雄叫びをあげ気合い充分のアントンだが、竹下が先発を買って出て飯伏と相対する。ヘッドロックに捕らえた竹下は、飯伏のバックに回りリフトしてマットに叩きつけるが、飯伏もヘッドシザースから立ち上がる。ここで佐々木とアントンがリングイン。アームホイップからカンフーチョップでなぎ倒したアントンは、フェースロックで捕まえていくが、佐々木は髪の毛を掴んで脱出。アントンの髪の毛を引き抜いていった佐々木。精神的に大きなダメージを負ったアントンに対し、飯伏はキャメルクラッチの状態から髪の毛を引き抜く。アントンもナックルを見舞っていく佐々木を引っ張ってコーナーに激突させると、顔面を踏みつけてから竹下にタッチ。ボディースラムから執拗にカバーして佐々木のスタミナを奪っていった竹下。さらにアントンが顔面を踏みつけてから腹部にストンピング。竹下とアントンのダブルタックルで吹っ飛ばすと、竹下はアイアンクロー。さらにブレーンバスターからウォール・オブ・タケシタ。アントンが飯伏がカットに入れないように立ちはだかるが、佐々木は自力でロープに脱出。ハッピーモーテルのトレイン攻撃をかわした佐々木は竹下をコルバタで投げると飯伏にタッチ。ハッピーモーテルのダブルのクローズラインをかわした飯伏はオーバーヘッドキックで2人を場外に蹴り出すと、三角跳びケブラーダを発車。竹下をリングに戻した飯伏はエルボー合戦から、掌底とソバットのコンビネーション。さらにその場跳びムーンサルト。これを剣山で迎撃した竹下は首固め。カウント2で返した飯伏はカウンターのドロップキックを返して佐々木にタッチ。10分が経過し、佐々木がケブラドーラ・コンヒーロを決めると、そこへ飯伏がダイビング・フットスタンプを投下。さらに佐々木がダイビング・エルボードロップを投下したが、これをかわして自爆させた竹下はバックドロップ。着地した佐々木は竹下をトップロープの上に乗せて逆さ吊りにすると顔面にスライディングキック。さらにクロス・フェースロックで捕まえたがアントンがカット。飯伏がアントンを場外に放り投げると、佐々木はNOW OR NEVERを狙うが、背後に逃れた竹下はドロップキックからブルーサンダーを決めてアントンにタッチ。アントンはナックルパンチからバイオニックエルボー。かわした佐々木はドロップキックを放って飯伏にタッチ。掌底と蹴りのコンビネーションから佐々木がトラースキックを決めると、飯伏がジャーマンで投げる。竹下がカットしたが、飯伏はアントンに串刺し攻撃を狙う。これをアントンがかわすと竹下が飛び込んできて串刺しビッグブーツ。さらにアントンがジャーマンで投げ捨てると、ハッピーモーテルがダブルのナックルパンチから、竹下がホイップしてアントンがバイオニックエルボー。ダイビング・フィストドロップは飯伏が両足をあげて迎撃。佐々木がダイビング・ラリアットで飛び込むと、竹下が佐々木にラリアット。その竹下に飯伏はスワンダイブ式ミサイルキック。4選手がダウンするが、立ち上がると飯伏と竹下、佐々木とアントンがエルボー合戦。そこから佐々木がロープに飛ぶが、竹下が追走してビッグブーツ。しかし、トップロープを下げて竹下を場外に出した佐々木はトペ・スイシーダを発射。リング上では飯伏とアントンがエルボー合戦。飯伏はニーリフトからミドルキック。この蹴り脚をキャッチしたアントンはヒジを落とすとアッパーカットを連打。しかし飯伏も走り込んできたアントンにカウンターのラリアットを放つと、シットダウン・ラストライドで勝利した。
試合後、自らマイクを持った飯伏。すると場内暗転。明るくなるとリング上にヨシヒコが出現する。佐々木を殴り倒したヨシヒコは飯伏のバックを取ると、ドラゴン・スープレックスを急角度で投げて飯伏をKOにした。マイクを持ったヨシヒコは「オイ、イブシ。ネクスト・KO-D・オープンウエイトチャンピオン・イズ・ミー」と機械音で言い放つと、またも場内が暗転。いつのまにか入場口に移動していたヨシヒコは、そのまま姿を消してエンディングとなった。
【試合後のコメント】
――大丈夫ですか?
飯伏 大丈夫じゃないです。
――何が起きたかわかってますか?
飯伏 何か投げられたというのは。ヨシヒコ? ビックリしましたね。もう、始まってるのかなと。
――油断してたわけじゃないと思うんですが、こういう形で襲撃されるとは思わなかった。
飯伏 そうですね。いやー、まさかこのタイミングで来るとは思わなかったですね。
――ヨシヒコ選手に対するイメージもこれで変わってくるのかなと思います。
飯伏 そうですね。自分が強くなれば強くなるほどヨシヒコも自動的に強くなるというか、そういう気がするんで。
――ドラゴン・スープレックスを急角度で落とされて締められなかったという事実は残ったわけですが。
飯伏 どっちにしろ締められなかったんですけど、うん。
――ヨシヒコ選手がマイクを使って喋ってましたが、それは聞こえていたんでしょうか?
飯伏 声は聞こえました。声は聞こえました。機械みたいな。
――あのメッセージについては?
飯伏 …メッセージがね、わかんなかったです。なんて言いました?
――次のチャンピオンになると。
飯伏 でも自分も負けられないんで。久々にヨシヒコと、やりますよ。頑張ります。
ヨシヒコは報道陣の問いかけに一切答えず、会場を後にした。