15日、大阪市天王寺区民センターにて「DDT大阪24区めぐり~天王寺区~」がおこなわれた。鶴見亜門GMの前説に入江茂弘と竹下幸之介が登場し、9・28後楽園大会のカードとして発表されていた入江&竹下組の対戦相手が誰なのかを問い詰める。すると亜門GMは入江、竹下それぞれシングルマッチにカード変更したことを伝える。亜門GMは竹下に「竹下vs入江」と告げると、それを聞いていた入江が「じゃあ、僕の相手は?」。一瞬、戸惑った亜門GMだが、どうも入江が理解してないようなので「入江君の相手は竹下…」。ここまで言われても入江は状況が掴めていない様子。亜門GMは「とにかく今日のメイン、2人で力合わせてゴールデン☆ラヴァーズ相手にいい試合をしてください」と強引にオープニングを締めた。
第1試合は石井慧介&高尾蒼馬vs佐藤光留&松永智充のタッグマッチ。静かな立ち上がりでスタートした一戦は光留がリングインすると石井のチョップに胸を出し「全然効かない!」とチョップを返していく。高尾が仕掛けてきたボディースラムを踏ん張ってこらえると、逆にボディースラムで叩きつけて松永にタッチ。このあたりから高尾が捕まる展開に。光留のサッカーボールキック、逆エビに苦しんだ高尾だったが、カウンターのドロップキックを決めてピンチを脱出。タッチを受けた石井は光留にフィッシャーマンバスターを決めるも、ミドルキック、ヒザ十字で守勢に回り、松永の相撲チョップ、ハーフハッチ、相撲ラリアット、スモーピオン・デスロックで攻め立てられる。カットに飛び込んできた高尾にもカチ上げ式のラリアットを決めた松永。さらに石井にもラリアットを放っていくが、逆に石井がラリアットで迎撃。そして「アジアを取るぞ!」と叫んでパワーボムを狙うも、松永にショルダースルーで返される。それでも高尾のトラースキックと石井のジャンピング・ハイキックのサンドイッチ攻撃を決めると、2人がかりでのバックドロップ。さらに石井がタイガー・スープレックス・ホールドにつないで3カウントを奪った。
第2試合は大鷲透vsアントーニオ本多vsDJニラの天王寺式3WAYマッチ。ゴングが鳴ると次第にテンションが高まって大声を出し始める3選手。3人でロックアップするかと思いきや、組んだのはアントンとニラ。ぼう然とする大鷲だが、関係なくアントンがニラをロープに押し込む。大鷲が割って入ろうとしたところでクリーンブレイク。再び3人でのロックアップする動きになったが、またまた組み合ったのはアントンとニラ。今度は腕の取り合い。大鷲が割って入ろうとするが、そのタイミングに合わせて切り返していくので、腕を取れない。ニュートラルコーナーに下がったところでニラが首固めを仕掛けた。カウント2で返したアントン。その勢いでアントンがニラを丸め込む形に。これで3カウントが入った。何もできなかった大鷲はマイクを手にすると「俺を仲間はずれにするんじゃねぇよ! 戻って来い!」と引き揚げたアントンとニラを呼び戻す。「朝早く起きて、バスに揺られて、大阪までたどり着いて、こんなんで帰れるわけないじゃないですか! 仮にこのまま帰ったとする。DDTの地方巡業に呼ばれなくなったら、オマエらのせいだからな。だからアントーニオ本多、DJニラ、もう一回、試合させて下さい!」と再試合を要求。これにはアントンも「バカヤロー! だけどな、オマエの言ってることも一理ある。いや、全くもって正論だ。俺たち3人の試合を見たいというお客さんもいるだろうから…(場内からの大きな拍手に)これだけ支持されてるんだ。やってやろうじゃないか!」と応じて再試合がスタート。
しかし先ほどと同じく、大鷲を仲間はずれにしてのロックアップ。展開も先ほどとまったく同じように進んでいく。クリーンブレイクから再びアントンとニラが組み合うと、腕の取り合い。大鷲に割り込むスキを与えず、ニラがアントンに首固め。それをカウント2で返すと、ニラの両肩がマットにつく。レフェリーがカウントを数えるが、今度はカウント2でクリア。「よーし! ここから普通の試合を見せるぞ!」と意気込む大鷲だったが、コーナーへの攻撃をかわされてしまう。ツープラトン・ブレーンバスターを踏ん張って、逆にアントンとニラを両脇に抱えたままブレーンバスター。そしてアントンのコーナーに詰めての逆水平、カウンターのビッグブーツからノド輪落としを狙う。これを回避したアントンが「天王寺の皆さん、お待たせしました!」とアピールしてからナックルパンチを打ち込み、腕を回してバイオニックエルボーを狙う。しかし大鷲はボディーに蹴りを叩き込んで、逆に「天王寺の皆さん、お待たせしました!」とアピール。そしてナックルパンチを打ち込んでいく。するとニラが割って入り、アントンにDJタイムを決めていくも、3度目はかわされてしまった。アントンがナックルパントから腕をクルクル回すが、ニラはその腕を頭の上、下腹部に動かしてバイオニックエルボーを阻止。そして大鷲に2人がかりで倒そうと誘う。渋っていた大鷲だが、ニラの「いつやるの?」問い掛けに「今でしょ!」と答え、アントンに延髄斬り。続いてニラが脚延髄を見舞って倒したところに、大鷲がボディープレスを決める。そのままカバーしようとしたところ、ニラが「(コーナーに)上れ!」と指示。「え!?」と棒立ちになった大鷲に対して、ニラが「いつやるの?」。またしても「今でしょ!」と答えた大鷲がコーナーに上り始めたところ、ニラがアントンをボディースラム…しかし抱え上げたところ押し潰され、そのまま3カウントが数えられた。コーナー最上段でぼう然とする大鷲。マイクを要求すると「高い所から失礼します。試合はこれより中盤戦に突入します。ここからが……あ~噛んだ。もういいや。DDTを応援してくれてありがとう!」と強引に締めて引き揚げていった。
第3試合は坂口征夫vs佐々木大輔のシングルマッチ。立ち上がり、距離を取って坂口のキックを警戒する佐々木。足首へのタックルを決めてテイクダウンを奪い、グラウンドに引き込む。坂口が対応してくると、立ち上がった佐々木はストンピング。一転してラフな展開に持ち込むが、スタンドに戻った坂口は強烈なミドルキックで応戦。場外にエスケープした佐々木は、リング下から坂口の足を引っ張ってリング下に誘い込むと、ニークラッシャーの要領で担ぎ上げ、そのままエプロンの角に坂口のスネを打ち当てていく。リングに戻ってからも坂口の脚に攻撃を集中させていく佐々木。エルボーを落とし、セカンドロープに巻きつけて痛めつけ、ヒザにドロップキックを打ち込む。立ち上がった坂口はヒザ蹴りを叩き込んでいくも威力は半減。蹴り脚をキャッチした佐々木はドラゴンスクリューでグラウンドに引き込み、裏足4の字で絞め上げる。ロープに逃れた坂口に対し、佐々木は左足を踏みつけ、ダイビング・エルボーを放ったがかわされてしまった。ミドルキック、背中へのサッカーボールキック、ヒザ蹴りと畳み掛ける坂口だが、佐々木は延髄斬り、ドロップキックで応戦。クロス・フェースロックは腕十字に切り返されるも、上体を起こして押さえ込んでいった佐々木。坂口のミドルキックにパンチ、ミドルキックを返していき、坂口がコーナーからダイブしたところで腕を捕獲。そのままクロス・フェースロックで絞め上げていく。何とか逃れた坂口は、佐々木の背後に回ってスリーパー。振りほどかれるとドロップキックを叩き込み、正面から走り込んでのキック。そしてグラウンドで背後に回り、佐々木の腕をつかんでコブラクラッチで絞め上げてタップを奪った。
第4試合は男色ディーノ&大石真翔&彰人vsMIKAMI&マサ高梨&中澤マイケルの6人タッグマッチ。リングに6選手がそろうや、高梨とディーノがマイクを通じて派手にやり合う。互いに今日決着をつけると意気込むが、1人だけ異質な選手が…。マイケルが“ジョジョ立ち”で2人のやり取りに我関せずの様子。マイクを向けると「俺の名前は中条承太郎。ジョジョと呼んでくれ」。さらにディーノを「ディーオ」と呼ぶ。巡業が始まるとおかしくなる発作が出たと判断したほかの5選手はマイケルを無視して試合を始めようとするが、それでも念のため、ディーノが「大丈夫?」と問いかけると、「ディーオ、テメエは俺を怒らせた。今からテメエをぶっ潰す」と戦闘モードに。「ぶっ潰すと言ってるんだから、今からぶっ潰し合いをすればいいんじゃないか」と落としどころを見つけたものの、マイケルは「だが断る」。ようやく試合スタート。マイケルを絡めずに試合を進めていたものの、ディーノがMIKAMIを寝技に誘ったところでマイケルがタッチを受けてリング内に。ここではディーノにタックルを決めて下がる。彰人のエルボーでMIKAMIが自軍コーナーに吹っ飛ばされ、マイケルとタッチする形になって2度目の登場。しかしほとんど絡むことなく、コーナーに戻ってジョジョ立ち。ディーノが高梨を追い込み、ナイトメアを決めようとしたところでリングに飛び込んできたマイケル。「ここでナイトメアをしようとしてるな」と次の動きを呼んでコーナーに戻る。大の字になっていた高梨が、ディーノの攻撃を切り返してエビに丸め込むもカウント2。MIKAMIvs大石、高梨vs彰人の攻防が続いた後、リング上でマイケルとディーノが対峙。意を決してパンチを叩き込んでいったディーノ。するとマイケルはニーパッドを下ろしてアンダータイツ姿に。及び腰だったディーノだが、マイケルがアルティメット・ベノムアームを狙ったところをリップロックで迎撃。一瞬、動きが止まったマイケルだったが、すぐにアルティメット・ベノムアームで反撃。カットに飛び込んできた大石&彰人、パートナーのMIKAMI&高梨にも無差別にアルティメット・ベノムアームを見舞っていく。しかしディーノに股間をつかまれ、そのまま男色スープレックスで叩きつけられたマイケル。ディーノはファイト一発!からアンダータイツにマイケルの頭を突っ込ませ、ゴッチ式男色ドライバーを決めて3カウントを奪った。試合を終えたマイケルはマイクを手にすると、ディーノに向かって「テメエは今から、この俺に『責任を取って、この場を締めろ』と言う」と口にすると、ディーノは「中澤さん、アンタ、責任を取ってこの場を締めろ」。しかし「ジョジョ、これじゃ全然締まってないんだけど」と言われると、「わが中条家に伝わる最後のとっておきってやつを知ってるかい? 逃げるんだよぁ~!」と言って逃げ出そうとしたが、捕まってしまってリングから下りられない。「ちゃんと締めろ!」と詰め寄られると、リング中央に座り込む。すると「そして中澤マイケルは、締めの言葉が思いつかず、考えるのをやめた」とのナレーションが流れて場内暗転。「第4試合、完」。



