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【富士リポート】ドキュメント~雪にも負けず…ドラマティック・ドリーム・チームの底力でアクシデントを乗り切る!

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    • 16日、静岡・ふじさんめっせにてDDT「Road to Ryogoku in FUJI~ドラマティック・ドリーム・つけナポリタン~」がおこなわれたが、大会前にアクシデントが発生した。雪の影響を考慮して前日の夜中25時に出発した木曽大介&井上マイクのリングトラック班(販売グッズ、音響機材込み)が朝の時点で高速道路に乗れてないことが発覚。高木三四郎大社長の対応で沼津プロレスさんからリングを借りられることに。選手全員が会場まで電車移動していたが沼津まで引き返し、先に富士に来ていた選手の中から坂口征夫がレンタルしたトラックの運転を買って出て、沼津プロレスさんの道場へ。先に到着していた選手と合流し、リングを解体してトラックに積み込み、再び会場へと向かう。開場後、間もなくしてリングが到着。選手総出で一斉に設営を始めた。気になるマイクと音響は会場備え付けのもので急場を凌げたが、グッズ販売は断念。替わりにリング設営中、ゴールデン☆ラヴァーズのサイン会が開催され、飯伏幸太とケニー・オメガがファンの私物にサインを入れた。また設営中は鶴見亜門GMがトークで繋ぐ中、30分遅れで試合スタート。井上マイク不在により、亜門GMが全試合のリングアナを務めた。





      セミファイナルは男色ディーノ&大石真翔vs飯伏幸太&ケニー・オメガのタッグマッチ。試合前に大石がマイクを取る。大石「製紙工場のクッサイ、クッサイ、この街に帰ってきたぞ! でもなんだか懐かしいな。今日はボクの誕生日です。35年前この俺を、このクッサイ街で生んでくれたお母さん…いや、マチコ! ありがとよ!」ディーノ「マチコはん、ワイにも言わしたって。アンタが35年前、このクッサイクッサイ街で、クッサイクッサイ大石真翔…いや、大石トミユキを生んでくれてありがとう。アンタが生んでくれへんかったら、ワイら今日ここに立ってられへんかった。ワイらこのタッグで、このプロレス界でもっとも輝いていると言われている飯伏幸太、ケニー・オメガというすごいタッグと闘うことはできなかった。マチコはん、本当ありがとう。マチコはん、もう一つ協力してくれへんか? トミユキは今日闘うだけではダメなんや。勝たないとダメなんや。だから今日、ワイらが負けたら、マチコ、アンタこのゴールデン☆ラヴァーズにいいようにやられてもらえんか? 大丈夫! アンタは息子のトミユキを信じとったらえんや! 大事なトミユキはアンタのためやったら頑張れる!」大石「ディーノはん、おまんがそげんなこと言うなら、ワイかて気持ちが変わったよ。やってやるよ! マチコ懸けてゴールデン☆ラヴァーズとやってやるよ!」ディーノ「よう言うたで!」ディーノ&大石がG☆Lに襲い掛かり、松井レフェリーがマチコさんに「いいんですね?」と確認を取ってから試合開始のゴングを鳴らさせる。ケニーのコタロークラッシャーで大石がリング下に出ると場外戦へ。飯伏が搬入用の扉を開けて外に出ると富士山をバックにケニーと鉄柱からムーンサルト・アタックの競演。リングに戻るとディーノが飯伏にリップロック。ファイト一発!から3Dを見舞う。ケニーにも3Dを決めると大石がディーノにケツを出すように指示。「ケツ・ノー!」と拒否するディーノに大石が「ディス・イズ・マイ・バースデー!」と説得している間に飯伏が延髄斬り → ジャーマン。ディーノが飯伏の股間を掴んで阻止すると、ぐったりした大石を蘇生させる。ディーノが尻を出してコーナーへ。飯伏が大石によってディーノのケツへ吸い込まれる。これをカットしたケニーに大石はスタナー。ケニーも大石の両脚を持ってディーノのケツへ何度も突いていく。完全にグロッキーの大石に飯伏とケニーはPKこころΩを決めて勝利。これによりマチコさんはG☆Lの好きなようにできることに。試合後、ディーノは「マチコはん、ちょっと来てもらえへんか」と呼び寄せると「アンタの息子はんは正々堂々闘いよったで。でも、マチコはん。繰り返すけど、ホンマありがとう。大石はんを生んでくれて、ありがとう。ただ、それとこれとは話が別やから。あとはよろしく頼んだで」とマチコさんを残して大石とともに引き揚げようとする。ケニーが「大石サン、Today is Your Birthdayじゃないですか!?」と引き留めようとしたが、飯伏はマチコさんをお姫様抱っこして客席へと連れて行く。ディーノは「あとはもう任せた。マチコ、ごめんな!」と言って退場。ケニーと飯伏がマチコさんの頬にキスのプレゼント。ケニーの『Happy Birthday to You』で締め。







      メインイベントはHARASHIMA&KUDO&ヤス・ウラノvsマサ高梨&坂口征夫&彰人の6人タッグマッチ。坂口が入場してきたKUDOとにらみ合うとマイクを持った高梨が「いきり立つのはわかるけど、まず言わなきゃいけないことがあるだろ。落ち着いてくれ。そういう試合じゃねえだろ。今日、開催が危ぶまれる中で、こうやって無事にメインのリングに立てるのはドラマティック・ドリーム・チームの仲間の力だ。チームというのは俺ら選手、スタッフだけじゃねえ。今日こうやって集まってくれて、メインイベントを見てくれているあなたたちもドラマティック・ドリーム・チームの一員だと思っているよ!」と感謝の言葉を述べると、会場から大きな拍手が起こる。「俺らメインイベンターのやることは一つだけだよなあ? この期待に応えることが、正々堂々と熱い闘いをすることが俺らの仕事と思う。おい、チャンピオン・HARASHIMA。オマエはどう思うんだよ」と高梨が問いかける。HARASHIMAが「雪による交通渋滞で…」と話そうとしたところで高梨組が奇襲して試合スタート。ウラシマクドウの攻撃で高梨がローンバトル。高梨はヤスの鼻をつまんで反撃に出ると、今度は高梨組のペース。坂口の打撃に泣き顔のヤス。エプロンから高梨に羽交い絞めにされて彰人のラリアットが飛んでくるも、ヤスがかわして誤爆させることに成功。ヤスが彰人をフランケンで投げると、KUDOがスワンダイブ式ミサイルキックで飛んできて、さらにダイビング・ダブルニーアタックも投下。彰人がダブルアーム・スープレックスで反撃すると、替わった坂口がKUDOと蹴り合い。ハイキックが相打ちに終わると高梨が出てきてKUDOにグルグルパンチ。かわしたKUDOが延髄斬りを決めてHARASHIMAとタッチ。山折り狙いを逃れた高梨がトラースキック、彰人がジャーマン、坂口がPKと畳み掛け、高梨が丸め込んだがフォールは奪えない。坂口と彰人がヤス、KUDOを押さえつけている間に高梨がHARASHIMAにタカタニックを狙う。HARASHIMAがこれを押し潰すも坂口がカット。今度はKUDOとヤスがリング下に出した彰人、坂口に場外弾。HARASHIMAはハイキックをかわされて逆さ押さえ込みを決められたがクリアすると、山折り → 蒼魔刀で最後の前哨戦を制した。







      試合後、マイクを持ったHARASHIMAは「前哨戦、無事に勝ててひと安心ですね」と言うとKUDOに「お互い頑張ろうね」と呼びかける。続けて「バタバタしてリングが到着しないというアクシデントがあった中、無事興行ができて、たくさん見に来ていただき、本当にありがとうございます!」と感謝の言葉を述べてリング四方に深々と一礼。「みんなで力を合わせて興行ができて、さっき言われたんだけど、ドラマティック・ドリーム・チーム、やっぱいいなって思っちゃいました。雪が降ったって、槍が降ったって、またここで試合してやるさー!(観客『なんで~!?』)また来てやるさー!(観客『なんで~!?』)あと今日、大石クンの誕生日なんで、このあと大石クンがマイクでばっちり締めてやるさー!(観客『なんで~!?』)大石クンがカッコいいマイクで締めてやるさー!(観客『なんで~!?』)誕生日の大石クンがすっごい面白いマイクをやってやるさー!(観客『なんで~!?』)大石クン、お誕生日おめでとうございます!」大石「次、帰ってきた時はお母さんを取り戻してやるさー!(観客『なんで~!?』)今日で35歳になって、バツイチだけど、まだまだ頑張ってやるさー!(観客『なんで~!?』)また地元でケツ出してやるさー!(観客『なんで~!?』)みんなも、もっともっと集まってやるさー!(観客『なんで~!?』)なんでかって? それは鍛えているからだー!」



      【試合後のコメント】
      HARASHIMA KO-Dタイトルマッチ、ちょうど1週間前の前哨戦で。高梨はなかなか正面からくる相手じゃないんで、かわされながらも、今日は6人タッグとは言え、直接本人からガッチリ蒼魔刀で3カウント取ったんで。もちろん後楽園のタイトルマッチもガッチリ蒼魔刀で3カウント取りたいと思います。高梨もこのままで終わらないんで、何か考えてると思うんで、気を抜かずに後楽園もガッチリいきたいと思います。
      KUDO 僕もやるだけですね。体が壊れてもいいんで、気持ちで負けないように。エンドレスに蹴り合ってやろうかなぐらいに思ってます。


      【ピンチを乗り切った高木大社長の総括】
      高木 40年ぶりの大雪ということで、東名 (高速)が完全にクローズしていたのでリングが届かないという前代未聞の状況だったんですけど、沼津プロレスさんのご厚意でリングを借りることができて。 今回、選手が車で来る予定を全部電車に替えて。電車でこっちに向かっている途中でリングトラックが、という話を聞いて。それで急きょ、沼津(駅)で半分くらい降ろして待機させて。沼津プロレスの高橋(裕一郎)代表から、快くリングをお借りできるということで。それで積み込んで、また車がインターから渋滞だったので、リング積み込み班はみんな最寄りの駅から30分かけて歩いたんですよ。そんなこんなで、なんとか無事に(開催できた)。DDTの人間力と言いますか、いろんな奇跡が起きたんですよ。これがプロレスですよ。天変地異もすべて克服した上で、我々はまだまだやり続けます。
      ――リングトラック班には?
      高木 本当、お疲れ様でした。昨日の深夜1時に東京を出て、6時間で6キロというね。ゆっくり休んでください。

      (写真提供・週刊プロレス)

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