11日、神奈川県横浜市のラジアントホールにてDDT「ブルーライト横浜2014~冬~」がおこなわれた。オープニングの鶴見亜門GMと井上マイクリングアナによる前説では竹下幸之介が日本体育大学に合格したことを改めて発表。これを受けて2・23後楽園での試練の三番勝負第1戦◎竹下&遠藤哲哉vs中澤マイケル&松永智充が決定した。
第1試合は高木三四郎&大鷲透&平田一喜vs佐々木大輔&ワンチューロ&ワンチューロの友達による6人タッグマッチ。出場選手の強い要望でルチャリブレルールでおこなわれることがアナウンス。モンスターアーミーの助っ人、ワンチューロの友達として現れたのはタータンチェックの腰巻きにロビンマスク風のマスクを被ったアナルコ・モンターニャ。「おーい!ということで横浜名物ルチャリブレコーナーの時間がやってきました」と大鷲が言うと、ワンチューロが木曽レフェリーに「アミーゴ、アミーゴ!」と言って仲間に引き込み、高木組に向かって「ルード! ルード!」とヒール扱いし「オマエらにはルード側のレフェリーがいないから、今日はルチャできない」と言い出す。高木が「俺と鷲関のどこが悪役なんだよ! このリング上にルードのレフェリーなんてどこにいるんだよ!」と抗議したが、新藤リングアナを見つけた高木が「オマエがレフェリーやれ!」と強権を発動。新藤レフェリーが急遽レフェリーウェアを着て、ルード側のレフェリーをやることに。佐々木に腕を取られた大鷲は「ルチャリブレ見せてやるぜ」とヘッドスプリングで立ち上がろうとするが失敗。しかし佐々木の脚をすくって倒してカバーすると、新藤レフェリーは高速カウント。続いて高木と対峙したワンチューロは「この人、ルチャできない!」。高木はフライング・クロスチョップから619を狙うが失敗してしまう。平田とモンターニャが入ってきてスピーディーなロープワークからアームホイップの投げ合い。そこからモンターニャがスクリューキックを見舞ってワンチューロとタッチ。ワンチューロのパンチ攻撃を厳しくチェックした新藤レフェリーは、抗議する木曽レフェリーを場外に投げ捨てる。さらに戻ってきた木曽レフェリーを足止めしている間に、高木がワンチューロをコーナーに逆さ吊りにしてからfromコーナーtoコーナーの体勢に。しかし結果的にドラゴンリングインからのドロップキック。なおも3人がかりでワンチューロを踏みつけていった高木組だが、ワンチューロも平田にDDTを返すとモンターニャへタッチ。スワンダイブ式ミサイルキックからコルバタで投げていったモンターニャは変形結び目固めを決めていくが、高木がカット。そこに佐々木が走り込んでくるが「ビバ・メヒコ!」とフライング・クロスチョップで迎撃した。佐々木もクロス・フェースロックで捕獲するが、背後から新藤レフェリーがネクタイで佐々木の首を絞めていくと、高木がそこにフライング・クロスチョップ。続いて大鷲が入ってくるが、ワンチューロが走り込んで脳天にチョップ。大鷲もカウンターのビッグブーツを返すと、高木、平田と3人同時にトリプル低空ドロップキック。そこからトレイン攻撃へ。佐々木は新藤レフェリーの攻撃をかわして高木の串刺し攻撃を誤爆させると、さらに平田のドロップキックも誤爆させる。ワンチューロとモンターニャが高木と大鷲を場外に連れ出す間に佐々木がカウンターのドロップキックからカンパーナでギブアップ勝ち。試合後、松井レフェリーがやりたい放題の新藤リングアナに制裁を加え、取られたレフェリーウェアを奪い返した。
第2試合はMIKAMIvs星誕期vs伊橋剛太vsDJニラの4WAYマッチ。握手を求める伊橋だが、誰も応じない。誕期とニラ、その下で伊橋とMIKAMIがロックアップ。「邪魔だ!」と上と下で言い合いになると、誕期とニラは立ち合いから相撲対決に。あっさりニラが敗れると、リング中央で手四つの力比べ。そこへ伊橋に放ったMIKAMIのドロップキックが誤爆したが、誕期とニラが伊橋に激突して結果オーライ。するとニラが「この3人から次の脱落者を決めよう!」と言っておいて、自ら場外へ。誕期がMIKAMIにコーナースプラッシュをお見舞いすると、そこに伊橋が入ってきてコーナースプラッシュ。さらにその背後から誕期がコーナースプラッシュ。そしてニラが「見せてやるよ、このコブタ砲の威力を」と言ってから伊橋の腕を掴んで振り回す。すると伊橋をホイップするのではなく、自らが誕期にロケットパンチ。さらに伊橋がレッグラリアットを叩き込むが、その伊橋にMIKAMIがミッキーブーメラン。そこからコーナーに登ったMIKAMIだが、倒れている伊橋に誕期がボディープレスを見舞うと、ニラがコーナー上のMIKAMIに向かって「何してんだ! オリンピックは終わったかもしれねぇ……始まったばかりかもしれない。だけど関係ねえ! オマエはオマエの未来に向かって飛べ!」と言う。MIKAMIがスワントーンボムを投下。ニラと誕期がかわして伊橋にヒットさせると、MIKAMIがカバーする前に誕期がカバーして伊橋から3カウントを奪って勝利した。
第3試合は入江茂弘&高尾蒼馬vs大石真翔&彰人のタッグマッチ。彰人の腕を取って捻り上げた入江だが、彰人も切り返す。続いて大石と高尾がスピーディーなロープワークを展開。そこから大石がラリアットでなぎ倒す。続いて彰人がハーフダウンの高尾にランニング・フロントハイキック。ボディースラムを踏ん張る高尾だが、彰人は唾攻撃を見舞ってからボディースラムで叩き付ける。さらに大石とのダブルのカウンターエルボーから彰人がフェースバスターで大石を高尾に叩きつける。大石がサミングからフィスドロップを落とすと、彰人はショルダー・ネックブリーカーからスリーパーへ。ハーフダウンのコブラツイストに移行した彰人だが、高尾はロープに脱出。だが、ロープに飛んだ彰人を追走した高尾はドロップキックを叩き込むと入江にタッチ。そこに大石が入ってきて彰人とツープラトン・ブレーンバスターを狙うが、逆に入江が2人まとめて投げていく。しかし彰人は入江を完璧なスロイダーで投げていくと、俵返しで叩きつける。入江もカウンターエルボーから豪快なブレーンバスターを放ってロープへと走るが、彰人は正面から捕まえるとエクスプロイダー。しかしコーナーにホイップしようとした大石を逆に入江がホイップすると、エプロンから高尾がキック。そこにすかさず入江がアバランシュホールド。さらに高尾が入ってきてトラースキックからスイングDDTと好連係。カウント2で彰人がカットしたが、高尾がシュバインを狙う。これを大石が逃れると、彰人が入ってきてバックを取って持ち上げる。そこへ大石がスタナー。大石はミラクルエクスタシーを狙ったが、高尾は背後に逃れると、ロープに飛んだ入江に向かって大石をホイップ。走り込んできた入江がラリアットで大石を吹っ飛ばすと、続けて高尾がジントニックを決めて3カウント。高尾はKO-D6人タッグ王座挑戦を前に、名古屋でのディーノに続き、大石からもピンフォールを奪った。
第4試合は男色ディーノvs石井慧介のシングルマッチ。試合前、ディーノは片付けた紙テープ入りのゴミ袋を抱えて入場するとリング上の石井に投げつけるが、石井もキャッチしてディーノに投げ返す。するとディーノは「石井ちゃん、後楽園ホールでタイトルかかってますね。欲しいですか、コレ?」とKO-D6人タッグベルトを誇示。続けて「その話は置いておいて。アンタ、確か潔癖症だったよね。アタシのチューに対して拒否反応を示していたけど大丈夫?」と尋ねる。石井が「だいぶ大丈夫になった」と答えると、ディーノは「仮にアタシが1週間、口を洗っていなかったとしたら、一番最後にチューしたのが松田慶三兄貴なのね。ということは松田の兄貴に抱かれることになるけど、それはどうなの?」と言い出す。石井が「それは無理だ!」と嘆くと、「仮の話よ」と言いながらも松田慶三ばりに「カモン、ヤングボーイ」と言ってニヤリと笑ったディーノがいきなりリップロックを狙う。必死に抵抗する石井はロープに飛ぶが、唇を突き出して待ち構えるディーノ。慌てて場外に逃げた石井は、慎重にリングに戻ろうとしたが、ロープを蹴り上げて急所攻撃を見舞ったディーノはそのまま石井を場外に連れ出していく。ディーノは石井を鉄柱に叩きつけてからリップロックを狙ったが、石井がかわしたためディーノは鉄柱にリップロック。リングに戻ってヘッドロックに捕えた石井だが、ディーノは尻の穴に指を入れて脱出。回転エビ固めを狙う石井にリップロックを狙ったディーノだが、間一髪かわした石井はフロント・ハイキック。さらにカニ挟みでディーノを倒すとエルボードロップを落としてから変形go 2 sleep。ディーノはシャイニングあてがいでやり返して男色ナイトメアへ。続くリップロックは何とかかわした石井だが、ディーノは男色クロー。これもエルボーで逃れた石井はカッターで叩きつけてからサマーソルトドロップ。コーナーに登った石井だが、ディーノは下から男色クローを見舞うと、追いかけていってリップロックを狙う。コーナーへのスタナーで逃れた石井はミサイルキックを発射。さらにオーバーハンド式チョップからローリングエルボーを狙ったが、ディーノはカウンターでリップロックに成功。ついに食らってしまった石井が押さえ込まれるも何とかカウント2でクリア。しかしディーノはファイト一発!から男色ドライバーを狙う。踏ん張った石井はもう一度ローリングエルボーを狙うも、またもリップロックを決めたディーノは男色ドライバー。カウント2で返した石井にレインメーカー式リップロックから男色ドライバーの体勢。しかし石井は寸前でジャンピングハイを叩き込んでダブルダウン。立ち上がったディーノは串刺し攻撃を狙ったが、かわした石井はジャーマンで投げていく。ニールキックを放った石井だが、2回連続でかわしたディーノはテーズプレスから馬乗りリップロック。さらに弓引きナックルパートと思わせておいてのリップロックから男色デストロイでフォール勝ち。
試合後、ディーノは石井の傍に駆け寄ってきた入江、高尾に向かって「3人揃ったか。同じ質問をしますね。(6人タッグのベルトは)欲しいですか? 後楽園まであと何日かな? 洗わなかったらどうなるのかなぁ」と言って挑発してみせた。
【試合後のコメント】
ディーノ 見たらわかるでしょう。前哨戦で負けるバカなんてどこにもいませんよ。
大石 ホントだよ!
ディーノ パーフェクトな我々にアジャ・コングが加わるわけだから。
大石 負けるわけねえな。
ディーノ 前哨戦で落とすヤツの顔を見てみたい、ホントに!
大石 ホントだよな!
ディーノ ツメが甘いというか、だらしない! 下半身がだらしない!
大石 ……(苦笑)。
ディーノ 前哨戦に負けるようなヤツは、私生活がだらしない!
大石 そこまで言うことないと思う!
ディーノ な…何よ。
大石 俺は落としてないけど、そこまで言うことないと思う。それはちょっと失礼だと思う。対戦相手に対して。
ディーノ アナタの対戦相手ですか?
大石 (苦笑)君の対戦相手にもでしょ? 前哨戦で。
ディーノ だらしないね。特にベルト巻いてる人間が、簡単に前哨戦でポコポコ負けるとか、もう考えられない! 本当にシモが緩い! ちょっと私生活を改めて。
大石 はい……。
ディーノ そこはちゃんとやってね。
大石 わかりました……。
ディーノ そういうスキャンダルが一番怖いから、今!
大石 すいませんでした!
ディーノ 特に何があるわけじゃないんだけど、そういうのちゃんとやっとかないと。コンプライアンスとかがあるからね? DDTが足掬われるとしたら、そこだと思ってるから。
大石 気をつけます。写真とか撮られないように。
ディーノ ホントそうよ! ホント気をつけてね!
大石 流出とかないようにします。
ディーノ オマエら気をつけろよ。会社のコンプライアンスには気をつけろよ!
大石 マジだよ! 気をつけろよ!
ディーノ よくないぞ!
大石 オマエもだよ(苦笑)。
ディーノ 大丈夫、大丈夫。アジャ兄が入れば私達に死角はなくなります。後楽園を楽しみにしといてください。
大石 それじゃ、ごきげんよう。
石井 完敗は認めるけど、マナーとして歯は磨いて来いよ。マナーというか人として。大丈夫、本番は6人タッグを獲ります。
高尾 マナーの話はよくわからないけど、とりあえず口が臭いってこと。そして、ベルトを持っている大石真翔、そして名古屋で男色ディーノからピンフォール勝ちしてるんで、ベルト獲りますよ。
入江 そういうことだよ。
――歯を磨いてこなかったらどうします?
石井 いや、それは磨いてこいよ。
高尾 3人でマスクつけてきてやるよ。
石井 歯は磨いてこいよ。それは週刊プロレスからも注意しといてください。自分はちゃんと歯磨いていくんで。去年の1月27日以来のチャンピオンになります。6人タッグの。
高尾 なります。
休憩明け、ドロップキックの柿本大地店長が登場し「急な報告があるのですが、2月いっぱいをもってDDT及びドロップキックを離れることになりました。悲しい別れとかじゃなくて新たな出発ということになりました。たくさんの人の旅立ちを見てきましたが、次は僕が旅立ちます。みなさん、ありがとうございました! ありがとうございましたと言ったあとですが、またドロップキックに飲みに行きたいと思います(笑)」と発表。3月からの店長として登場したのが、ユニオンの木高イサミ。「楽しいドロップキックをよりみなさんが来やすく、楽しく飲める空間にしたいと思います」と挨拶。最後に柿本店長が自ら企画した柿本大地送別会を、3月7日(金)に同店にて開催するとアナウンスした。
続いて亜門GMが2・19新宿FACEでの「ほもいろクローバーZvsアップアップガールズ(仮)」について告知しようとすると、アプガファンでお馴染みのイサミが「俺抜きで何でそういう話をしようとするの?」と迫る。「アナタはほもクロじゃないでしょ」と言われたイサミだが「じゃあアプガで」と答えると、すでにアプガのマネジャーと話はつけているということで出場決定。さらに亜門GMからアップアップマシン(仮)なる謎のマスクマンの出場、飯伏幸太とのシングルマッチが決定が発表された。
第5試合はアイアンマンヘビーメタル級選手権試合。第989代王者のヤス・ウラノは遠藤哲哉を相手に防衛戦に臨む。握手を求めた遠藤の手をまじまじと見つめたヤス。覗き込んできた遠藤の鼻をちょいと小突く嫌がらせ。ヤスのショルダーアタックを潰してがぶっていった遠藤だが場外にエスケープされてしまう。リングに戻ったヤスは首の取り合いを展開。続けて遠藤の腕を取って固めていく。遠藤が丸め込みで切り返せば、ヤスも丸め込みで応戦。クリアした遠藤はヘッドロックで捕獲。何とか逃れようとするヤスだが、遠藤はなかなか離さない。ヤスはロープにエスケープ。猫だましから遠藤を捕まえたヤスは回転エビ固めを狙ったが、逆に遠藤が回転エビ固め。ならばとヤスもジャックナイフ式エビ固めにいくも、遠藤は逆さ押さえ込みで切り返す。飛行機投げから腕を決めた遠藤に対してヘッドシザースで切り返したヤス。しかし遠藤はアームホイップから再び腕を極めていく。何とか逃れてロープに飛んだヤスだが、遠藤はアームホイップで投げるとしつこく腕を絞っていく。ヤスは遠藤をリング下に投げ捨てて逃れると、場外でセコンドの伊橋を遠藤に投げつける。さらに遠藤の鼻をつまんでいったヤスだが、遠藤もエルボーを返していく。ヤスは鉄柱に叩きつけようとしたが、619の要領で鉄柱を回転してリングに戻った遠藤は、ロープ越しに場外のヤスをヘッドシザースで捕まえて押し潰す。リングに戻ったヤスは「ごめん、ごめん!」と謝り倒し、不用意に近づいてきた遠藤にボディブロー。そこからスリーパーで捕まえて「落ちろー!」と絶叫。しかしバックドロップで逃れた遠藤はランニング・エルボーへ。10分が経過し、スワンダイブ式エルボーアタックを決めた遠藤はスタイリングDDT。場外にエスケープしたヤスは遠藤が追いかけていくと、すぐにリングに戻り、遠藤がリングに戻ろうとしたところでロープを蹴り上げて急所攻撃。さらに遠藤の脚をバンダナでロープに結びつけると、松井レフェリーがそれを解いている間にコーナーポストを外そうとしたが、背後から遠藤が攻撃。マンハッタンドロップから延髄斬りを叩き込んだ遠藤はトーチャーラックボムを狙う。これを背後に逃れたヤスは遠藤をコーナーに押し込む、コーナーを掴もうとした遠藤だが、ヤスが一番上の紐を解いていたため、遠藤はコーナーポストを掴めずスッポ抜けてしまい、ヤスがそのまま丸め込んで3カウント。
セミファイナルはケニー・オメガvs松永智充のシングルマッチ。ファンから「マツナガ」コールが起こるが、ケニーに比べると圧倒的に野太い声の多さに、松永は「男女の比率が……」と苦笑い。まずハンマーロックに捕えていった松永は、ヘッドロックで絞りあげる。ヘッドシザースで脱出したケニーは逆にヘッドロックで捕獲するが、松永はロープに飛ばして逃れた。ケニーのショルダーアタックを受け止めた松永は「カモン!」と挑発すると、ブライアン・ダニエルズばりに「Yes! Yes!」と観客を煽る。「No!」と否定したケニーは力比べで松永を押し込んでいくが、ブリッジで堪えて逆転した松永。しかし、ケニーはカニ挟みで倒してヘッドロックを決めると「トリッキーだよ」。松永をロープに飛ばしてアームホイップを狙うが、松永もアームホイップを狙う。お互いにアームホイップを狙った末、ケニーが松永を場外に投げ落とすと、そこからプランチャを投下。倒れた松永を引き起こそうとするケニーだが、松永は立ち上がれない。しかし、これは死んだフリで松永はケニーの隙を突いてエプロンに腰を叩きつけていくと、さらに抱え上げて鉄柱にもケニーの腰をぶつけていく。リングに戻ってもケニーの腰を攻撃していった松永だが、ケニーもエルボーを返すと松永のバックドロップを着地してスリーパーを狙う。松永はこれをバックドロップで切り返すと思わせておいてバックブリーカーで腰に攻撃すると、思い切りコーナーにホイップして叩きつけてから串刺し攻撃を狙う。これをかわしたケニーはドロップキックでやり返すとダブルハンマーでなぎ倒す。ラリアットを狙う松永にヒザへの低空ドロップキックで迎撃したケニーはコタロークラッシャーへ。10分が経過し、ケニーは串刺しジャンピング・エルボーからダイビング・ボディーアタック。しかし回転して押さえ込んでいった松永は、STOP!エンズイギリをかわしてヒザへの低空ドロップキック。エスケープしたケニーに対して断崖式バックドロップでケニーを腰からエプロンへと叩きつける。場外カウント17までケニーを痛めつけてリングに戻った松永だが、ケニーも辛くもリングに生還。しかし松永は「どすこーい」と電車道からダブルアーム・スープレックスで投げると、パワーボムの体勢。必死で踏ん張ったケニーはどうにかリバースショルダーで切り返す。松永はエルボー合戦から張り手を見舞っていくが、ケニーも強烈な逆水平チョップで対抗。ケニーがテキサスロングホーンからラリアットを狙うと、松永はスモウラリアットで迎撃する。続くタイガードライバーをケニーはウラカンラナで切り返す。松永もケニーのカナディアンロッキーバスターを防御するが、ケニーはロープに飛ばすと見せかけてのカナディアンロッキーバスターからその場跳びシューティングスター。15分が経過し、高速ドラゴン・スープレックスで投げ捨てたケニーはダブルハンマーでなぎ倒してからクロイツ・ラス狙い。これを踏ん張った松永はバックブリーカーで叩きつけると、抱え込み式バックドロップからタイガードライバー。カウント2でクリアされるとスモーピオン・デスロックへ。腰のダメージで悶絶しながらもロープに逃れたケニーに対して松永は何とクロイツ・ラスを予告。ケニーを肩車した松永だが、ケニーは後方回転エビ固めに切り返す。松永も横十字固めで丸め込んでいくが、クリアしたケニーはロープに飛んだ松永にジャンピング・ニー。それでも松永はすぐに立ち上がって「どすこーい!」と突っ張りで反撃する。しかし、ケニーはなおもジャンピング・ニーをブチ込んで、ダメ押しの片翼の天使で3カウント。
メインイベントはHARASHIMA&KUDOvsマサ高梨&坂口征夫のタッグマッチ。2・23後楽園でKO-D無差別級王座を懸けて激突するHARASHIMAと高梨、同大会での一騎打ちが決まったKUDOと坂口による前哨戦。坂口の背に隠れながらHARASHIMAとKUDOを挑発する高梨。先発で出てきた坂口は控えのKUDOを一瞥。まずはHARASHIMAがショルダーアタックでテイクダウンを奪うが、坂口は下からアキレス腱固め。HARASHIMAが立ち上がって脱出すると、坂口は高梨とタッチ。「来い、KUDO!」と挑発した高梨だが、KUDOは無視して控えの坂口を睨みつける。無視された高梨が背後から襲いかかるも、ミドルキックを叩き込んだKUDOは相手コーナーに高梨を投げる。タッチした坂口が入ってきてバチバチとやり合うが、高梨が場外からKUDOの脚をすくって場外に引きずり出す。痛めつけてからKUDOをリングに戻して「征夫さん、やっちゃってください!」と子分肌全開。しかし、KUDOはロープに飛んだ高梨に追走式キチンシンクを叩き込むとHARASHIMAとスイッチ。高梨を踏みつけた状態から両腕を掴んで何度もマットに叩きつけたHARASHIMA。続いてKUDOがニーリフト。HARASHIMAもコーナーでダブルニーを落としていく。KUDOのスリングショット式ダブルニー、サッカーボールキックに悶絶した高梨。さらにHARASHIMAが逆片エビ固めを決めるが、どうにかロープに逃れた高梨はHARASHIMAのブレーンバスターを踏ん張ると、何とか逆に投げて坂口と交替。坂口は控えのKUDOに前蹴りからのボディーブロー。そこからHARASHIMAにランニング・ローキックを狙ったが、かわしたHARASHIMAが下から坂口の顔面を蹴り上げてKUDOとタッチ。至近距離での睨み合いからミドルキック合戦に。互いに相手のミドルキックを受け止めてから蹴っていく。バチバチとした攻防からハイキックの相打ちでダブルダウン。ともに各パートナーと交替。高梨が串刺し攻撃を狙ったが、これを蹴りで迎撃したHARASHIMAはジョンウー。さらに高梨をコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスターを放つ。しかし高梨もすぐさま首固めで丸め込むと逆さ押さえ込みへ。さらにサムソンクラッチから急所にニードロップを投下するとタカタニックを狙う。これを逃れたHARASHIMAに坂口がスワンダイブ式ナックルパンチでアシスト。すかさず高梨が丸め込むもKUDOにカットされる。KUDOは坂口にスピンキック。その間に高梨がHARASHIMAにタカタニックを狙ったが、HARASHIMAは山折りで切り返す。そこにKUDOがダイビング・ダブルニーアタックを投下。さらに左右のバズソーキックからダイビング・ダブルニードロップを放つ。しかし坂口が入ってきてKUDOの顔面にニーを叩き込んでカットすると、そのまま高梨が押さえ込み勝利した。
意識こそあるがダメージが深さからKUDOは大の字に倒れたまま。高梨が「KUDOさん、大丈夫か? KUDO、お目覚めか? 負けちまったな。テメエは坂口さんばかりに気を取られてるから俺なんかに負けちまうんだよ。オマエはそのウラシマクドウなんかでやっているより、俺の隣でやっていたほうがいいんじゃねえか? 相変わらず無反応か。俺はオマエと違ってち~~~~っとも油断も隙もないからな。俺は油断も隙もない男だからな。なんでかわかるよな?」と言うと観客も「なんで~!?」と聞き返す。高梨は「なんでかって? それは鍛えているからだー!」とHARASHIMAに見せつけるように言い放つ。すると蘇生したKUDOが高梨にスピンキック。さらに引き揚げようとする坂口に襲いかかって、またしても場外で大乱闘。セコンド陣が必死に両者を分けてどうにか事態を収拾した。
【試合後のコメント】
HARASHIMA お互いね、後楽園の前哨戦、シングルの前哨戦ということで、まあ試合前からちょっとKUDOが冷静さを欠いてたんでね。試合中も試合後も冷静さを欠いてたね。
KUDO 全然、僕は冷静にやっているよ。
HARASHIMA いやいや、アンタがあんなの珍しいよ。まあまあ、ガツガツ来る相手にはガツガツやり返すっていうね。それは当然だけど。前哨戦でいいのが入ってKUDOが取られちゃったけど、もう全然回復してるし。KUDO喋れる?
KUDO 全然キレてるわけでもなくて、僕は冷静に普通にやってるだけなんで。熱くなってるのは向こうじゃないんですか? 向こうが来たら僕は熱く返すっていう、そういうスタンスでやってるんで。まだまだ全然、もっと来いよって思ってます。もう一回あるんだっけ、前哨戦。
HARASHIMA 来週あるでしょ。
KUDO 今日は僕が取られたんで、来週は絶対勝ちます。
HARASHIMA そうだね。後楽園ももちろん。まあ高梨に関して言えば、やっぱり上手いよね。上手く坂口を炊きつけて、最後おいしいところを持っていって。僕は高梨っていうレスラーをよく知ってるから惑わされないよ。アイツの実力も知ってるんで。僕こそ油断せずに、ビッチリ高梨を仕留めます。
――最後「鍛えているからだー」と高梨選手にやられてしまいましたが。
HARASHIMA ちょっとイラッとしましたけど、そう思わせるのもヤツの作戦だし、いろんなモノが僕はよく見えてます。でも、なかなか「なんでー?」って言ってくれなかったから、困ってる様子まで僕は汲み取れました。
KUDO 最終的には言ってましたよ。
HARASHIMA 言ってたけど、それまでが困ってたんじゃないの? 大丈夫です。僕も冷静に落ち着いて状況良く見てますので。
KUDO 僕ら冷静になってれば、そうそう負けることないんで。
HARASHIMA 今日はね、たまたまね。
KUDO たまたま(苦笑)。久しぶりですね、2人で負けたの。
HARASHIMA そうだね。もう負けません。
高梨 狙い通りだ! 今日はKUDOから完璧な1、2、3! この俺が取ってやったぞ。オイ! 今日は後楽園ホールで散々恥かかせてくれたウラシマクドウのKUDOに大恥かかせてやった。次はあのニコニコメガネと、そしてチャンピオンのHARASHIMAだ。オイ、KUDO! 今日やられてな、後楽園ホールでは征夫さんがオマエを殺すってよ! なんて物騒な男だ。俺はやんなくてよかったよ。それよりも完璧と言われているチャンピオンからベルトを獲るのは、この俺だ。オマエら見とけよ!
坂口 ブッ殺してやる!