8日、北海道・札幌テイセンホールにて『札幌プロレスフェスタ2012 DDT』が行われた。まずはニラが出てきて「リングジャックさせてもらう!」とリング中央にあぐらで居座ると、ディーノが駆けつけ「セミファイナルでシングルマッチを行う男色ディーノや。ワイが札幌に来たのは、札幌をゲイタウンにするために来たんや!」と関西弁でアピール。ニラ「俺が負けたらゲイタウンにすると?」ディーノ「そうや!」ニラ「わかりました。そのゲイタウン化を認めましょう」ディーノ「ありがとうございます……いや、『そんなことさせない!』って言ってもらわないと……」ニラ「いいじゃねえか」ディーノ「そうじゃなくて、なんか休憩時間みたいな空気になっているし、例えばルーザー・リーブタウンで罰則みたいなのを与えないと、緊張感が出ないじゃない。それをやるっていうていにしましょう」ニラ「わかった」ディーノ「(気を取り直して)負けたらルーザー・リーブ・タウンマッチでどうや!!」ニラ「臨むところだ!」
第1試合はヤス・ウラノvs大石真翔vsマサ高梨vs佐々木大輔の4WAYマッチ。佐々木が高梨にヘッドロック。するとヤスが佐々木に、そのヤスに大石がヘッドロックを極めて数珠つなぎに。高梨とヤスがショルダーアタックで同時に倒れると、大石と佐々木が2人に覆いかぶさるが、カウント2止まり。佐々木はヤスにダイビング・ボディーアタック。高梨と佐々木の丸め込み合戦から、大石が高梨にリバース・インディアンデスロックで捕獲し、ヤスに同時にコブラツイスト。カットに入った佐々木もまとめてコブラツイストで捕まえる。ヤスが佐々木にミサイルキックを狙うも、大石が佐々木を突き飛ばして、ヤスのミサイルキックは空を切った。すぐさま大石がヤスにマヒストラル。ヤスはこれをカウント2でクリアすると、ツームストーン・パイルドライバーを決めて勝利した。
第2試合は中澤マイケルと千春のシングルマッチ。試合前のアナウンスで千春の強い要望によりヌンチャクが公認凶器となった。これにマイケルが「ヌンチャクがないと勝てないのか!?」と挑発すると、千春はヌンチャクをセコンドに渡して、強烈なローキックでマイケルに襲い掛かり、グラウンドでは逆十字で捕獲。マイケルはなんとかエスケープすると「関節もできるのか? 汚ねえな!」と吐き捨てる。これに怒った千春がヌンチャクを手にマイケルを追いかける。マイケルは先にリングインし、千春からヌンチャクを奪うと、それを使わずにストンピング。ロープに振ってドロップキックを狙うが当たりは浅い。マイケルは「俺のヌンチャク見せてやるよ!」とヌンチャクを股間に挟んで攻撃していく。ますます怒った千春はマイケルをショルダーアタックで吹っ飛ばすと、ヌンチャクでボコボコにした。千春の逆水平にマイケルは熱くなって火照ってしまって、アンダータイツ姿になってフットボールスピア。さらにヌンチャクを手にダイビングショルダーを放つ。マイケルはアルティメット・ベノムアームを狙ったが、千春には効かない。千春はマイケルのアンダータイツを奪うと、顔面に付けながらの大外刈りを決めてフォール勝ち。
第3試合は斗猛矢&高尾蒼馬vs佐藤光留&福田洋のタッグマッチ。高尾がローンバトルを強いられるも、光留にドロップキックを放って、ようやく斗猛矢とタッチ。斗猛矢が光留にスパインバスターを決めれば、光留も水車落としやアンクルホールド、バックドロップと盛り返す。福田と高尾がそれぞれタッチをかわしてリングインすると、福田はギロチン式フェースクラッシャー。光留が高尾を押さえつけ、福田がコーナーからダイビング・ダブルスレッジハンマーを投下するが、あっさりかわされて光留に誤爆。斗猛矢がトラースキックで光留を蹴散らすと、福田には変形バックブリーカー。高尾がボマイェにつないで3カウント。
第4試合はケニー・オメガvsアントーニオ本多のシングルマッチ。アントンは「ケニーよく聞け! オマエと俺がここで決着をつけるってことは普通の試合じゃねえだろ! 札幌に来て、わざわざ普通のプロレスをするわけにはいかない。ある程度デスマッチだ」と話すと、呼び込んだ佐々木から布を受け取り「目隠しデスマッチだ。受けて立つ勇気はあるのか?」と提案。これにケニーは「やりましょうか」と応え、急きょ、目隠しデスマッチに。両者が布で目を覆い、視界を防ぐ。フィンガーロックからスタートしたが、アントンの右手とケニーの右手が組みあってしまったため、互いの左手は空を切ってしまう。ケニーがアントンに接触してアームホイップで投げてみせると、アントンも手でケニーの顔をたぐりよせてナックルパンチ。しかしバイオニックエルボーは空を切ってしまった。ケニーはアントンに触れるとフランケンシュタイナー。アントンが思わず場外に逃げて、ケニーもそれを追ってプランチャを放ったが、飛んだ方向にはマイケルが。ケニーは誤ってマイケルをリングに入れてクロイツラスを狙うが、松井レフェリーが「違う!」と説明。アントンがナックルパンチ連打からバイオニックエルボーを命中させ、続くエルボードロップもケニーを踏みつけ動きを封じてから投下する。アントンがテーズプレスを放つが、松井レフェリーに誤爆。ケニーが延髄斬りを狙うも、松井レフェリーはかわして間一髪セーフ。アントンが捕獲してDDTを見舞うが、食らったのもカバーされたのも松井レフェリー。ケニーがアントンを捕まえてドラゴンSH。しかし、グロッキー状態の松井レフェリーのカウントが遅れてしまって、決め手にならず。アントンもケニーも松井レフェリーに攻撃してしまうが、怒りの松井レフェリーが両腕ラリアット。先に起き上がったケニーがアントンに波動拳からクロイツ・ラスを決めて勝利した。
第5試合はMIKAMI&藤波辰爾の第45代KO-Dタッグ王座2度目の防衛戦。挑戦者の高木三四郎はセコンドに将軍KYワカマツを用意し、謎のマスクマンXをパートナーにタイトル奪還を狙う。マイクを取った高木は「俺様のパートナーは未定だ。その未定のタッグパートナーを連れてくるのは北海道が生んだスーパースター、将軍KYワカマツだ!」と宣言。呼び込まれたワカマツが連れてきたのはマシンマスクの小柄なレスラーで名前を“サッポロ・マシン”という。高木はサッポロ・マシンの見覚えあるコスチュームを見て「大丈夫ですか?」と疑問。ワカマツは意に介さず、「藤波出てこい!」と呼び込み、『ドラゴンスープレックス』が流れても、延々と藤波の名前を出して、挑発し続けた。高木とともに藤波を奇襲し、試合スタート。藤波は高木を客席に投げるも、リング上ではマシンが捕まえていく。藤波はキーロックでやり返すと、ワカマツはリング下からロープを押し出し、マシンのエスケープを助ける。マシンがリング下に隠れると、リングの反対側から現れたのは先ほど打って変わってジャイアントなマシン。ジャイアントなマシンの登場にワカマツも「見たか、藤波!」と大喜び。ジャイアントなマシンがMIKAMIにボディープレスを浴びせ、高木がチンロックで続く。MIKAMIがドロップキックでやり返してジャイアントなマシンを場外に出すも、リングの反対側から先ほどの小柄なマシンが現われてMIKAMIを捕獲する。藤波は「さっきのと違うだろ!」と反論。マシンは2台になって、MIKAMIに攻撃。MIKAMIも逆転して藤波とタッチ。マシンも高木と交替する。藤波と高木は同時にドラゴンリングイン。藤波がドラゴンスクリューで高木をぶん回し、MIKAMIもミッキーブーメランで続く。コーナーに登ったMIKAMIを高木がドロップキックでエプロンに落とし、ぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターへ。高木が藤波を見ながらドラゴンスリーパーを仕掛けようとすると、さすがの藤波もカットに入って、高木にコブラツイスト。するとワカマツが「藤波!」とエプロンに上がると、これに気を取られた藤波を高木が突き飛ばす。すると木曽レフェリーが巻き込まれてダウン。この隙にマシンが藤波を排除すると、MIKAMIにワカマツがダブルチョップで攻撃。ワカマツは高木、マシン2台と円になると「大いなる宇宙のパワー!」と告げ、高木、マシン2台はMIKAMIにスーパー・パワーボム。小柄なマシンが魔神風車固めを決めるがカウント2。MIKAMIがコルバタでマシンを投げて、藤波とタッチを交わす。藤波はマシンにラリアット。カットせんとした高木をMIKAMIとのダブルのバックエルボーで蹴散らすと、孤立したマシンにドラゴンスリーパーを決めて勝利した。試合後、ワカマツは「高木、サッポロ・マシンを見殺しにしやがって!」と激怒。手にしていた宇宙パワーのマスクを被せて、宇宙パワー化させた。ワカマツは「藤波、宇宙のパワーでキサマがどこに逃げようと、必ずやってしまうぞ!」と挑発。藤波はイスを手にして、ワカマツに激怒。松井レフェリーがワカマツを下げさせようとすると、「キサマに何の権限があるんだ!」と一喝。ワカマツは藤波に「今度はどこに行くんだ!? 宇宙パワーの高木三四郎と組んで、地の果てまで追いかけていくぞ!」とトコトン挑発して引き揚げた。藤波は「札幌のみなさん、お久しぶりです。久々帰ってきたらあのワカマツにもう一回だって? 次は宇宙パワー!? テメエ、コノヤロー。もう一回やってやろうじゃねえか! 次回の札幌大会で組んでみろ!」とワカマツの挑発に乗り気だった。
藤波「後味悪いね」MIKAMI「相変わらず、高木はいろんなこと仕掛けてくるけど、その手には乗らないからな。むしろ、藤波さんが乗ってきてくれるから、むしろこちらの掌の上だよ」藤波「まさかこの場に置いてワカマツが出てくるとはね。昔を思い出させてくれて、逆に調子が上がるね」MIKAMI「昭和と平成がうまくスイングしているし、このまま防衛回数も伸ばして、最優秀タッグはおおげさかもしれないけど、それぐらいの勢いでいかないと、藤波さんをDDT、タッグに取り組んだ今、絶対に年内防衛し続けます。絶対サポートします」藤波「(後味悪い?)もっといい闘いがしたかったけど、ああいった横やりが入ってね。横やりも高木らしいというか。ワカマツを連れてくるとは。あと、宇宙仮面?(宇宙パワーです)宇宙パワーか。何を考えているんだ。それはそうと、途中でデカいのいたじゃん。あれはどこにいたんだよ!」MIKAMI「あのジャイアントマシン、あれが宇宙パワーに呼ばれてきたのか!?」