27日、東京・新木場1stRINGにて「ビアガーデンプロレス」が開幕。初日はDDT本興行。試合前の鶴見亜門GMの前説では以下の事項がアナウンスされた。
①DDTドラマティック総選挙の全立候補者は以下の通り。男色ディーノ、木高イサミ、飯伏幸太、HARASHIMA、大石真翔、高尾蒼馬、ケニー・オメガ、スーパー・ササダンゴ・マシン、チェリー、ヤス・ウラノ、マサ高梨、竹下幸之介、KUDO、MIKAMI、福田洋、彰人、石井慧介、アントーニオ本多、入江茂弘、佐々木大輔、紫雷美央、坂口征夫、中澤マイケル、DJニラ、ヨシヒコ、大鷲透、三富政行、石川修司、遠藤哲哉、松永智充、平田一喜、伊橋剛太、星誕期、ゴージャス松野、美月凛音、勝俣瞬馬、宮武俊、諸橋晴也、FUMA、風戸大智、竜剛馬、SAGAT、河村知哉、ゴロージュニア、シバター、赤井沙希、レディビアード、高木三四郎。計48名。
②ユニット総選挙の立候補条件はユニット名があり、所属メンバー全員が総選挙候補者の中に含まれていること。現立候補チームはスマイルスカッシュ、酒呑童子、チームドリフ、ゴールデン☆ストームライダーズ、ハッピーモーテル。高木&大鷲&平田、ディーノ&大石から届け出があったが、いまだユニット名がないため、亜門GMはユニット名を付けるように指示した(立候補の受付はビアガーデン最終日の休憩明けまで)。
③遠藤の新入場曲が完成。今大会から使用される。
④DDTとオスカープロモーションの業務提携に伴い、8・17両国大会にオスカー所属タレントの佐藤藍子さんが来場。
⑤昨年の両国大会のアイドルランバージャックに出場し、博多大会でプロレスデビューも果たした九州発アイドルグループLinQの伊藤麻希さんが8・24春日部大会のインフォマーシャルマッチに出場。なんでも、本人曰く「DDTのせいで頭がでかいことや乱暴なイメージがつきすぎてしまった。本来の私はアイドルで、私のアイドル性をより世に広めてほしい」とのことで、インフォマーシャルする商品は「伊藤麻希のアイドル性」。
⑥脳震盪による欠場のため、延期された飯伏幸太10周年記念試合が、8・31新宿大会でおこなわれる。対戦カードは飯伏&石森太二&伊橋vs高木&石川&佐々木。
最後に亜門GMはリングサイドにいた宮武を呼び込むや「練習生の分際でなんで総選挙にエントリーしてるんだよ…っていうか腰の骨折れてんじゃねえのかよ?」と疑問符。「腰のほうも10 月の終わりぐらいには治ると思うので、1位を目指してがんばります」と言う宮武に亜門GMは「オマエが1位になったら練習生のままでKO-D挑戦させてやるよ。もしKO-Dに挑戦したとしてもデビューは絶対させないけどな」と毒づいた。宮武の乾杯で初日スタート!
第1試合はKUDO&坂口征夫&星誕期vs石井慧介&入江茂弘&高尾蒼馬の6人タッグマッチ。酒呑童子とドリフは8・17両国でのKO-D6人タッグ選手権試合の前哨戦。場外戦では石井のチョップを食らったKUDOが客席のビールを飲んで回復する。ローンバトルを強いられた高尾が坂口にミサイルキックを決めてピンチを脱出。替わった入江は坂口を一角蹴りのようにコーナーにセットすると串刺し式の頭突き。坂口も入江をコーナーにセットして串刺しニーで突き上げて誕期とスイッチ。入江が誕期のショルダーアタック。オーバーハンドチョップからソバットを決めてロープに走り込んだ石井へ誕期がカウンターのラリアット。KUDOと坂口のサンドイッチPKからボディープレスで潰すもカウント2。誕期は電車道からコーナースプラッシュ、ブレーンバスターと畳み掛けてノド輪落とし狙い。石井はこれを着地するや高尾とサンドイッチ延髄斬りを決めると入江のラリアットのアシストから首固めで丸め込んで勝利。試合後はドリフと酒呑童子で視殺戦を展開した。
第2試合は大石真翔vs彰人のシングルマッチ。腕の取り合いから彰人が大石の左腕を集中攻撃。リストクラッチ式ボディースラム2連発からキーロックで追い詰めるも大石にロープへ逃げられる。彰人の串刺し攻撃を大石はフロント・ハイキックで止めると腕決めのスイングDDT。そのまま左腕を変形アームロックで絞っていくが彰人にエスケープされた。彰人は腕を取って逆さ押さえ込み。さらにワキ固めへと移行するが決めきれない。大石はミラクルエクスタシーを決めたが、フォールを丸め込みに切り返されてしまう。大石がそれをさらに丸め込みで切り返してフォール勝ち。試合後、彰人は握手すると見せかけて腕固めを決めて松井レフェリーに止められた。
第3試合は赤井沙希&勝俣瞬馬vsマサ高梨&DJニラのビアガーデン名物ドランカーズハイ・タッグマッチ。フォールを返されたり、ロープエスケープされたら酒を一杯飲み干さなければならないばかりか、味方にタッチする際も酒を一杯飲み干さなければ認められないという酒飲みにはたまらないルール。すでに高梨とニラはできあがっている状態で、ニラは酔いが回っているのかグッタリ。勝俣と赤井が高梨に襲い掛かり、勝俣のドロップキック+赤井のビッグブーツが高梨に炸裂。勝俣がカバーするもカウント2。酒飲みタイムに突入。木曽レフェリーがビールを注いだ紙コップを勝俣に手渡すも、勝俣はコーナーに控える赤井にパスして場内ブーイング。バラクーダの日本全国酒飲み音頭が流される中、赤井が飲み干して再開。高梨が反撃してカバーするもカウント2。高梨が酒飲みタイムで飲み干して再開する。高梨がニラにタッチしてニラは飲酒タイム。グッタリしたニラに高梨がタッチして飲酒タイム。ただただ酒が飲みたい高梨とニラはタッチワークのみでガンガン、体内にアルコールを摂取していく。勝俣が高梨にドロップキックを決めて赤井とスイッチすると高梨もニラと交替。赤井とニラは乾杯して飲み干す。ぶっ倒れるニラ。カバーする赤井だったがカウント2で返されて飲酒タイムへ。赤井は「私、結構飲んでると思うんですよ。私のタッグパートナーは飲みました?」と言うと「カツマタ」コールの中、勝俣に紙コップを渡す。これを飲み干した勝俣だったがひどく酔っぱらってしまったようで、高梨に説教。ついにはニラ、木曽レフェリーまでもルールに関係なく酒を飲み始める。赤井がダイビング・ボディーアタックを放つも木曽レフェリーに誤爆。カウントを取り始める高梨に勝俣がXファクター。カウントを取らせようとニラが木曽レフェリーを起こすフリをして脚を引っ張る。勝俣が寝転んだニラをカバーすると高梨がカウントを取ろうとする木曽レフェリーの脚を引っ張って、全員で大爆笑。のっぴきならない事態に松井レフェリーが駆けつけ、勝俣に怒りのビンタ。さらに酔っぱらった木曽レフェリーも制裁せんとしたが、そこへ赤井がビッグブーツ。収拾不能になってノーコンテストのゴングが打ち鳴らされた。試合後にはKUDOと坂口が加わり、リング上で酒盛りとなった。
休憩時間が終了してもリング上での酒盛りをやめない選手を強制退去させて第4試合の高木三四郎&大鷲透&平田一喜vs中澤マイケル&MIKAMI&松永智充の6人タッグマッチへ。平田以外の選手が揃うとマイケルは高木に「両国まであと3週間。ということはハイブリッド・マイケルの完成まであと3週間というとだ。だが安心しろ。怯えて待つ必要はない。この俺が今日この試合で鈴木さんとの特訓で編み出した新必殺技で再起不能にしてやる」と言い放つ。必殺技の名前を聞かれてマイケルが言いかけたところで「そんなことはどうだっていんだよ! ビアガーデンといえばプロレスだ。そしてプロレスといえばダンスだ。ミュージックスタート!」(高木)。あの曲が流れてとあるアイマスクを付けた平田がダンスせんとするが、すぐに松永に蹴られて終了。場内ブーイングの中、試合開始のゴングが鳴らされる。高木とマイケルは駐車スペースでの乱闘からついには会場外の道路へ。高木もマイケルも自販機に叩きつけあう中、リング内では平田が反撃してあの曲を流そうとするが、やっぱり松永に阻止されて踊れずじまい。それでも平田はMIKAMIにミサイルキックを決めて、あの曲でダンスをしようとしたが、今度は味方の大鷲に阻止されて終了。その後は高木組がペースを握るも、松永vs平田の局面になると平田が松永のバックドロップで窮地に。コブラツイストをかけられ、もはやこれまでかと思われたが、ここで平田はあの曲を流すように指示。あの曲が流れると平田はコブラツイストを自力で解いてダンス。松永、マイケル、MIKAMIだけでなく大鷲、高木に加えて松井レフェリーをもラリアットでなぎ倒してダンスに興じる。そこへマイケルがトラースキック。アンダータイツを装着すると、アルティメット・ベノムアームを決めながらのスリーパーという複合技でギブアップを奪ったのだった。
試合後、マイケルは「これが新必殺技、ハイブリッド・ベノムアーム・スリーパー。略してHVS」と明かす。松永もマイクを取り、MIKAMIをユニットに勧誘。「あなたのネームバリュー、実力、俺たちに必要です。MIKAMI、マイケル、松永、頭文字は全部M。スリーMでどうですか?」。しかしMIKAMIはこれを拒否して「俺は決めている人間がいるんだ。DDT草創期からずっと一緒にやってきてるゴージャス松野。あの人本気だからよ」とゴジャミカでのエントリーを明かして退場。「最初からあんなしょっぱいのいらなくない? 中澤さんぶっちゃけ嫌いじゃないですか?」(松永)「オマエも(笑)」(マイケル)と言いたい放題の2人は「俺たちにはあの人しかいないです」(松永)「これはやばいな」(マイケル)と何やら匂わせて退場した。リングに残された高木組。ユニット名について高木は「高木のT、透のTでTが2つ、T2P!」と提案。「平田一喜にPのかけらもない」と大鷲から指摘されると「平田一喜は今日からぴらた一喜になります!」と勝手に改名。慌てて蘇生した平田は「ぴらた一喜はキツいですよ!」と反論。「現実的に考えてT2Pってちょっと無理があるんですけど…」と腑に落ちない大鷲を見た高木は「じゃあT2ひーで。俺たちのユニットは今日からT2ひーだ! そしてユニット総選挙で1位になったあかつきには、後楽園に6角形のリングを作る! T2ひーワンナイトスタンド、オーケー!」とブチあげた。
第5試合は男色ディーノvsスーパー・ササダンゴ・マシンvsアントーニオ本多のエニウェアフォール・エンターサンドマン3WAY。メタリカの『エンター・サンドマン』が流れると3人はサンドマン化。ササダンゴはほぼ素顔丸出しでタバコを吸い出す。3人は缶ビールをぶつけあってから場外戦へ。各々が缶ビールを額にぶつけて飲んでいき、場内は大熱狂。場外戦でアントンを痛めつけたディーノはリングに戻ると大石を呼び込んでアントンへ3D。ディーノの尻出しタイムで大石がアントンを尻に吸い込ませようとするが、福田が介入して阻止。福田が大石を尻に吸い込ませようとするも、大石が寸前で止まって逆に福田を尻へと吸い込ませる。その大石をアントンがディーノの尻へと吸い込ませていった。マスクを装着したササダンゴがリングに戻るとディーノをリング内に戻させて、アントンと3人でなぜか勝俣をコーナーに上げて尻をむき出しに。その勝俣を放っておいて、3人はナックルパンチを打ちあう。ディーノがササダンゴを倒すと、そのディーノへアントンがDDT。ダイビング・フィストドロップを発射するが、ディーノが剣山で阻止。ササダンゴがアントンにラリアット。そのササダンゴにディーノがファイト一発!から男色ドライバー狙い。ササダンゴの頭部を漢タイツに差し込んだところでアントンが延髄斬り。アントンのバイオニックエルボーはディーノが阻止してナックルの打ち合い。再度のバイオニックエルボーからササダンゴがアントンを排除し、ディーノに垂直落下式リーマンショック! これで3カウントが入った。
試合後、ササダンゴが宮武をリングに入れてマイク。「オマエ、練習生としてこのままデビューしたくない、そういういわゆる症 候群みたいなもんだよな? デビューしたらプロになっちまう。ということは一人前の社会人だ。社会に出たら不条理なこと、我慢しなければいけないことが たくさんある。もう今までのノビノビとした生活はできねえ。その気持ちよくわかる。俺も金型メーカーに勤めてるけど社長とかやりたくない。だから今のオマエと俺のモチベーションは同じだと思っている。俺はこの宮武練習生とチーム・モラトリアムズを結成する」。亜門GMがチーム・モラトリアムズのユニット総選挙のエントリーを認めた。さらにディーノ&大石もユニット名について言及。すでに名前を考えているという大石は「俺たち男性2人で世界を目指していこう。世界は無理でもアジアを目指していこう。男性2人組で」と言いかける。するとディーノは「いくらビアガーデンだからって、それはよくないわよ!」と何かを察して注意。大石は「バカヤロー! CHAGE&ASKAじゃねえ!」と否定して「俺たちのチーム名、男方神起(もーほーしんき)!」と発表する。これにディーノが「なんかいいわね!」と色めき立っていると、さっきまでコーナーで尻を出して放置されていた酔っ払いの勝俣がリングに降りてマイク。「尻出しても何もねえじゃん。出し損じゃねえか! 責任取れよ! 入れろ。俺をユニットに入れろ!」。亜門GMが「ディーノ、入れてあげて」と促し、勝俣の男方神起加入が決定して2度目の休憩へ。
セミファイナルは竹下幸之介vs遠藤哲哉のシングルマッチ。両者握手を交わして試合スタート。竹下は遠藤にフラップジャック。ブレーンバスター、エルボードロップと攻め立てる。遠藤は続くスリーパーをエルボーで振りほどくと、バックドロップを着地してドロップキック。スワンダイブ式エルボーからコンプリートショットを決めるとその場跳びスカイツイスター。カウント2で返した竹下がトラースキックをかわしてブルーサンダー。さらにハーフハッチで追い詰めるがカウント2止まり。ウォール・オブ・タケシタが決めきれないとSTFへ移行する。ロープに逃げた遠藤に竹下がビッグブーツを決めれば、返す刀で遠藤もトラースキックを決めてダブルダウン。エルボーの打ち合いからコーナー際でダウンする遠藤に竹下が馬乗りになってエルボー。松井レフェリーに止められた竹下の背後を遠藤がドロップキック。トーチャーラックボムを決めるもカウント2で返され、ムーンサルト・プレスでもフォールは奪えない。コーナーに登る遠藤を竹下がキャッチしてコーナーポストのぶつけると、間髪入れずにビッグブーツ。しかし遠藤もすぐさま反撃して側転エルボーからフェースクラッシャーで叩きつけたがカウント2止まり。ならばと勝負に出たスカイツイスタープレスはかわされて自爆。遠藤の丸め込みをクリアした竹下がラリアットでなぎ倒すとジャーマンへ。カウント2で返されるとクラッチを離さずロコモーション式に高角度ジャーマンを決めて勝利した。
【試合後のコメント】
竹下 シングル自体は去年の年末に後楽園でやってるんですよ。でもやっぱり、新木場で遠藤さんはケガして。ちょうどそれが1年前くらいなんですけど。同じ会場だと思い出しちゃうんですよね。ビアガーデンだし、雰囲気的にも。でも、そういう中で、前の試合の続きというわけじゃなく、前の試合のときよりもっと進化した、1年間でこんなに成長しましたというのを見せたかったので。そのあとに勝ち負けがついてくると思ったので。やっぱりこの1年間で、これだけ成長しましたっていうのを見せたかったんですよ。でもそれは僕らが決めることじゃなくて、見ていたお客さんが成長していたなって思ってくれていたら、うれしいですね。あとハッピーモーテルDAYで遠藤さんがケニーとシングルマッチするんで、そのときは一人の友達として応援したいと思います。
遠藤 いつもなんですけど、竹下とのシングルは疲れますね。体力がコイツは人一倍あるんで ね。技術もなんですけど、そういうところをやっていかないと。竹下は技術もある上でスタミナもあるんで。僕たちまだまだ若いし、これから進化していくんで、みなさん楽しみにしていてください。ハッピーモーテルDAYも、今日以上にいい試合をするんで期待していてください。
竹下 ぶっちゃけ、ハッピーモーテルDAYが1週間 で一番おもしろいです。ここだけの話ですけど。
遠藤 実は一番おもしろいんです。
――リベンジについては?
遠藤 プロレスをやる以上、勝ちたかったですけど、またここで最後まで試合をできたことで、心の中のモヤモヤが取れています。 やっぱり後楽園でシングルをやりましたけど、あれとは違いますね。会場がここで、ケガして3ヵ月棒に振ったんで。やっぱ、ここで取り返さないとダメだと思うんで。竹下も言ったんですけど、今日は前の試合の続きじゃなくて、それプラスαを今日は見せられたかなと思います。
竹下 スペースローリングエルボーからのフェースクラッシャーも出しましたからね。
遠藤 もう絶対にやるって決めてましたから。
メインイベントはHARASHIMA&ヤス・ウラノvsケニー・オメガ&佐々木大輔のタッグマッチ。HARASHIMAvsケニーは8・17両国のKO-D無差別級選手権サバイバル3WAYの前哨戦。ヤスがゴールデン☆ストームライダーズに捕まってしまうも、佐々木の腕に噛みついて脱出。今度はHARASHIMAとヤスのタッチワークで佐々木を捕獲する。10分が経過して、佐々木がヤスをバックドロップで投げて反撃開始。替わったケニーがヤスにダブルスレッジハンマー、救出せんとしたHARASHIMAにバックエルボーと一気呵成の攻め。ヤスにスパインバスターからAOISHODOを狙うも、ヤスが着地して背中を引っ掻く。ケニーはヤスの動きをSTOP!エンズイギリで止めて高速ドラゴン・スープレックスを狙うが、ヤスが丸め込みに切り返す。チンクラッシャーからタッチを受けたHARASHIMAがダイビング・カンフーキック。雪崩式ブレーンバスターをカウント2で返されるとエルボーの打ち合い。HARASHIMAのリバース・フランケンをケニーが着地して高速ドラゴン・スープレックスへ。ケニーの波動拳をHARASHIMAが延髄斬りで返して両者が各パートナーにタッチ。佐々木はケブラドーラ・コンヒーロ。さらにエプロンからHARASHIMAに低空ドロップキックを見舞うとコーナーに登ってヤスへダイビング・ラリアット。これをかわしたヤスがモダンタイムス。カウント2でクリアした佐々木はカウンターのドロップキックからカバー。カウント2で返されるやいなやクロス・フェースロックで絞めあげる。15分が経過してヤスはロープエスケープ。ケニーとスイッチすると佐々木はヤスをトップロープに引っかけてスライディングキック。さらにケニーは佐々木をヤスに向けてホイップする。しかし、これを察知したヤスが木曽レフェリーを盾にして回避。ヤスがケニーにツームストーン・パイルドライバーを狙うも佐々木がカット。その佐々木とケニーをまとめてHARASHIMAがスワンダイブ式クロスボディーでなぎ倒す。ヤスのツームストーン・パイルからHARASHIMAが蒼魔刀を発射。しかしこれはケニーが回避。すかさずヤスが押さえ込むもカウント2。ヤスはフランケンシュタイナーを決めたがフォールは奪えない。するとケニーがコーナーのヤスへ串刺しのジャンピングニー。佐々木を呼び込んでのフリーダムコールを決めて勝利した。
試合後、ケニーはHARASHIMAに「今日はいいウォー ムアップになるかと思ったけど、全然ウォームアップじゃなかった。やっぱりウチの中で一番強いチャンピオンですね」と呼びかける。続けて「DDTのビアガーデンは私の一番いい思い出。初めてDDTに出たときはビアガーデンでした。今年も参戦できて嬉しいよね。そして両国のことなんですが、それもすごく嬉しいです。だって、もう1個ベルト取れるんだから」とタイトル奪取を誓うと「この試合の中でもう一人いるけど、今日はいない。DDTが好きじゃないかな?」と不在の木高イサミにチクリ。亜門GMがドリフ以外の全選手をリングに上げるとケニーの「3、2、1、カンパイ!」で大会を締めた。『GET READY』が流れるも、ケニーがその曲を止めると「もう一ついい曲があると思います」。するとあの曲が流れて平田がダンス。大盛り上がりの中、ビアガーデン初日はお開きとなった。
【試合後のコメント】
ケニー このビアガーデンをやる前にもっとハードトレーニングしようと思って、この会場のことを考えてなかった。だから、今日は体脂肪を減らしたかったし、汗もメチャクチャかけて、いいトレーニングになりました。今日は最初の一歩です ね。これから今日だけじゃなくて、ワタシのプロデュースDAYも頑張って、二つの試合をやって、両国でベストコンディションにしたいと思います。けっこう楽しい試合をやってみたい、一番強いヘビー級選手とやりたかったから、関本さんを呼んだ。この前のミックスマッチでそれを楽しみたい。まあそこからは全部は両国の準備ですね。頑張るしかない。
――両国のメインが決まったことで変わった部分は?
ケニー やったなという気持ち。その試合をやる前はけっこうデカい口を叩いて、絶対にメインに出るって何回も言ったから。もし出れなかったら最悪。そういう部分で気持ちが楽になった。本当の勝負はこれからですね。両国のメインに出ることはけっこう難しかった。ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアのあとに、KING OF DDTトーナメント1回戦で負けてしまっ て。だから、いつでもどこでも挑戦権を取らなければいけなかった。それもいいチャンスだったからできた。運命だったのかな。だからいつも通りいい試合やって。 今回、パフォーマンスだけじゃなくて、集中しています。ホントにホントにベルトを獲りたい。前、ベルトを持っている時にイサミさんに負けて。もちろんその後にもう一回取ったけど、それはイサミさんじゃなかったですね。だからそれもまだリベンジしてないから、イサミさんに勝ちたい。もちろん前の後楽園でドローだったから、今のHARASHIMAさんに勝ちたいですね。だからちょっといろいろ意味がありますね。大きい会場でリベンジする。
――3WAYが決まってからの前哨戦でしたが。
HARASHIMA まあ前哨戦ったってケニーとはよくやってるけど、イサミとは全然やってないんで。僕の中で前哨戦って感じはあまりしなかったです。ただ前回決着つかなかったので、その意味でそこそこやり合いたいなと思ってたんで、今回こういうマッチメークがあって、闘えたのは嬉しかったですね。あまり絡むことはなかったんですけど。
――気持ちの部分も変わりませんか。
HARASHIMA まあそうですね。ただやっぱり前回決着がついてないんで。まあもう次の試合が3WAYと決まってるんで、いまさらどう闘っても変わらないと思うんで。でも例えば今日僕がケニーからガッチリ取ればまたいろいろ変わってきたと思うんですけど、あまりそれに絡まなかったので。ただやっぱりケニーの力強さとスピードは感じましたね。
――ケニー選手の変化は感じましたか。
HARASHIMA ちょっと余裕を持ってるような気がしましたね。あとから冷静に考えてみれば、ケニーとしてはとてもラッキーな3WAYだと思うので、気が楽だと思うんですよ。僕はあの時、本当に後楽園のリング上の記憶が曖昧でよくわからないこと言ってたみたいなんですけど、いま冷静に思えばケニーにラッキーなことを言ってしまったんだなと。まあ負けなければいいと思ってるので。負けなければ、勝てば、最後までリングに立つことができるので。僕は絶対に勝ち続けます。それは誰が相手でも変わらないです。