19日、東京・後楽園ホールにて「Into The Fight 2017」がおこなわれた。まず11時40分頃からキング・オブ・ダーク選手権試合。王者の島谷常寛に伊橋剛太が挑戦。「イエイ、カモン」コールを煽った伊橋に「うるせー!」と向かっていった島谷だが、伊橋はアームドラッグで投げるとドロップキック。これで場外に出た島谷に対して、伊橋は場外ダイブすると思わせて後転するフェイント。素早くリングに戻った島谷はそこをエビ固めで押さえ込むがカウントは2。伊橋は突進してきた島谷にカウンターのニーリフトを叩き込むと、サッカーボールキックからボディプレス。エルボー合戦からニーリフトを叩き込んだ伊橋は、島谷のドロップキックをかわしてロープへ。だが、島谷はカウンターのドロップキックから串刺し攻撃を狙う。キャッチした伊橋は島谷をコーナーに乗せて串刺し攻撃。これを蹴りで迎撃した島谷はダイビング・クロスボディー。そこから伊橋を丸め込むが、カウント2で返した伊橋はロープに飛んだ島谷を追走しての体当たりからレッグラリアット。さらに豪快なブレーンバスターで投げるとムーンサルトプレス。これをかわして自爆させた島谷は四つん這いの伊橋の上に乗ってその場飛びシューティングスター。さらにもう一発その場飛びシューティングスターを投下してからコーナーへ。飛び付きスイングDDTを決めた島谷は背後から飛び付いて前方回転エビ固めで丸め込んで3カウント。この結果、伊橋が第19代王者となった。
試合後、鶴見亜門GMが「島谷、おめでとう! これで新生DNAに参戦出来るな! まあ(キング・オブ・ダークのベルトは)戻るところに戻ったってことで」と言うと、島谷は「勝ちましたー! これでようやくDNAに出場することが出来ます。DNA新体制一発目、対戦相手レッカとワンチューロ。あの二人、仲いいらしいけど、俺とタッグを組む下村だってな同じ日にデビューした……まあ、ただそれだけなんですけど(GMが「同期だろ!」)。ワンチューロとレッカにひとつ言っておくことがあるとすれば、俺はもう最弱じゃない! いつまでも結果が同じだと思うなよ! 2月23日楽しみにしておけ!」と意気込みを叫んだ。
島谷がリングを降りたあと、GMは20周年特別号のパンフや彰人デザイン案を出したスマスカTシャツなどの新グッズを紹介。続いて3・20さいたまSA大会から発売となる新作DVD『プロレス風紀委員 男色ディーノの突撃!お宅訪問』の予告CMを上映。3・20さいたまSA大会に関して、アリーナS席も完売したことをアナウンスしたあと、KO-Dタッグ選手権試合がウチコミpresentsとしておこなわれること、7・23後楽園と11・23後楽園も「ウチコミ」がスポンサードすることを発表。4・9新潟大会後におこなわれるFCイベントとして、坂井精機の工場見学をおこなうことが発表されると、客席からどよめきと笑いが起こった。そして『リング☆ドリーム』の松田プロデューサーが登場したあと、2月23日の18時から高尾、大家、彰人がゲーム内に登場することをアナウンス。そこに呼び込まれたチェリーがセーラー服姿で登場すると、観客から「昭和」コールが起こる。『プラレス3四郎』の神矢みのるさんにより美少女化したチェリーの姿がスクリーンに映し出されると、一部の観客からブーイングが起こる。なお、柔道着バージョンもあるという。チェリーが「写真かと思うくらいそっくりでビックリしました!」と感想を言ったら、またブーイング。なお、松田プロデューサーは「今年中に3回目の主催興行をやれれば」と語った。DNA2・23新宿FACE大会で対戦する樋口和貞と吉村直巳が登場。黒いスーツにサングラス姿の吉村が「何かさ、曙のことばっかり話題になってるけどさ、俺が狙っているのは樋口やからな! 勘違いするなよ。樋口潰すために曙が邪魔やから投げるって言っただけや。分かってる? 俺がデビューしたいま、DNAにスーパーヘビーは二人もいらんねん! 俺一人で十分や。樋口、お前潰したるからな。何なら今ここでやったってもええんやぞ」と凄んでいく。GMが割って入るが、吉村は突き飛ばす。樋口は「相変わらず大層な自信だけどな、今ここでやるのか? でも決戦は2月23日新宿FACEだ。お前の全部受け切って、新しいDNAでも俺が一番強い! それを証明してやる」と言い返し、吉村と睨み合いに。そしてDDT UNIVERSE用に応援の練習をしてから、最後に観客が盛り上がっているところを見せて大会がスタート。
第1試合は岩崎孝樹&渡瀬瑞基&ワンチューロvs高尾蒼馬&彰人&ヤス・ウラノvs大石真翔&勝俣瞬馬&MAOの3WAYタッグマッチ。NωAは本日より新発売のペンライトを振りかざしながら『Going my ωay』を熱唱。ワンチューロvs彰人vsMAOでスタート。ウラノが大石を羽交い絞めにするも高尾のエルボーは誤爆。高尾が渡瀬を羽交い絞めにするも彰人のエルボーは誤爆してしまう。NωAは場外に出た相手に勝俣とMAOがトぺ・コンヒーロ、大石がプランチャの三重奏。NωAがウラノに総攻撃。MAOのハリウッド・スタープレスはカットされてしまう。今度はDNAがウラノに総攻撃。なんとか耐えたウラノが岩崎にランニングエルボー。替わった高尾は岩崎の背中にダイビング・フットスタンプ。さらにその場跳びのスイングDDT。岩崎をミサイルキックで止めるも、大石が出てきてランニング・フォアアーム。ここから混戦。彰人が渡瀬に足横須賀。さらにサソリ固めで絞っていく。するとNωAがアルマゲドン(トリプル・スワンダイブ式ミサイルキック)でカット。高尾とMAOがエルボーの打ち合い。高尾のトラースキックはカットに阻まれる。NωAに彰人がダブルアーム・スープレックス、ウラノがツームストーン・パイル、高尾がシュバインの三重奏。彰人が渡瀬にハナマサを決めて勝負あり。試合後、DNAのKO-D6人タッグのベルトをNωAもスマスカも挑戦アピールして引き揚げた。
【大会後のコメント】
――さいたまSA大会でKO-D6人タッグの防衛戦がNωAとスマスカ相手おこなうことが決まりました。
岩崎 最後、なんすかあの腐れアイドルども。横からしゃしゃり出てきて。こっちはもう酒呑童子に正面突破して来ているんだからよ。あいつら負けてんだろって。この間、1月に簡単にやられてるんだろって。ふざけるんじゃねぇ。そんな簡単に挑戦できるものじゃないって。3WAY決まったんですね? 決まった以上は腐れアイドルと、何だあの……爽やか軍団! もう3WAYだろうが、4WAYだろうがこっちは酒呑童子正面突破してきてるから。3WAYだろうが、4WAYだろうが、5WAYだろうがもうやってやるって。あともう爽やかさだと(渡瀬のほうを向いて)負けてないでしょ。あの爽やか何とかスマッシュに。負けているとは思わないです僕は。
渡瀬 そうですね。
岩崎 全然負けてないよ二人。和貞と渡瀬も。爽やかさでも負けてないでしょ!
渡瀬 そうですね、負けてないし、スマスカは今日俺が直接やられちゃったんで、自らスーパーアリーナでもう1回やらせてくれって思っていたところなんで、ちょうどよかったですね。NωAに関してはよく分からないんで。アイドル、アイドルって言ってもうちの樋口さんのほうがアイドルだし。
樋口 どういうことだよ。まあでもね、二人のコメントを聞いてもらえば分かるようにね、負けるつもりなんてサラサラないですから。スマイルスカッシュが来ようが、NωAが来ようが、俺たちはこのベルトを防衛し続けますから。個々にDNA(新宿大会が)迫ってきてるし。やっぱりベルトを持ったままそこに行けるっていう喜びみたいなものもあるからね。渡瀬はLEONA、岩崎さんは桜庭和志、俺は吉村直巳と岡林裕二を倒して、DNAでそれぞれ頭角を現して、それでさいたまスーパーアリーナにつなげたいと思います!
大石 イエーイ、決まったぜ! イエーイ! 決まったぜ、イエーイ!
勝俣 イエーイ!
大石 何が決まったかと言うとKO-D6人タッグのベルトに、さいたまスーパーアリーナで挑戦することが決まったぜ、イエーイ!
勝俣 イエーイ!
大石 うおー! やったー! 今日勝ってねえのにー!
勝俣 おぉ、本当だ!(苦笑)
大石 勝ってないのに決まったー!
勝俣 アピールしまくったら……。
MAO 挑戦できるー!
大石 アピールしてみるもんだぜイエーイ!
勝俣 しかもさいたまスーパーアリーナ!
MAO ビッグマッチ!
大石 ここで獲るのが、我々アイドルの使命だと思います。
MAO 使命ですね。
勝俣 その通り!
大石 あんなデカい箱で獲っちゃうんですよ。なぜなら我々はアイドルだから。
MAO アイドルだから。
勝俣 そしてベルトを獲って、さいたまスーパーアリーナで歌を1曲をうたっちゃうんですよ!
大石 うたっちゃおう!
勝俣 僕たちはさいたまスーパーアリーナでライブをしたアイドルになるんです!
大石 おおー!
MAO ちょーすげー!
大石 ちょーかっこいいー!
勝俣 すごいだろ! うおー、テンションあがる!
大石 あがる、あがる! もう絶対勝つぞ! 絶対勝つぞ! よっしゃ、いくぞ!
勝俣 いつものでいくぞ!(三人手を重ねて)エヌッ!
大石 ダブリュッ!
MAO エー!
3人 エイエイオー!(ハイテンションで叫びながら控室へ)
――高尾選手、スマイルスカッシュ入りして、このチームで試合をしてみた率直な感想は?
高尾 はい。
ウラノ (割って入るように)すごく楽しかったです。
高尾 はい、すごく楽しかったです。
彰人 すごく楽しかったですね。
高尾 以上です。
彰人 いやいや、もっとあるだろ!(苦笑)
高尾 まあそうですね、最近はユニットというものに入っていなかったんですが、非常にやりやすくて。最後、彰人さんともうまく連携が出来たので、よかったなと思います。
――早速、さいたまSAでは3WAYでKO-D6人タッグに挑戦することになりましたが、トリオを組んでいる歴としては3チームの中で一番短いチームとなりますが。
彰人 今日勝ったので分かる通り、別にチームワークが(高尾が)入ってすぐだから不安というのはまったくないので。今日の勢いでさいたまはベルトを獲れたらなと。
ウラノ やってみてすごくバランスがいいと言うか。個人個人では何とも言えないですけど、この3人がDDTの中で一番強いチームというふうにはなれると、自分は確信しています!
高尾 自分もユニットは違うんですけど、6人タッグ最多戴冠数とかのはずなんで。
彰人 我々1回も巻いてないのに!(苦笑)
ウラノ ひー!
彰人 ゼロなのに!
高尾 分からないんですけど、6回くらい獲ってるんじゃないかなと。ちょっと覚えてないっすけど。
ウラノ ひー!
彰人 ちょっと1回くらい分けてくれない、それ?
ウラノ いやいや、次(こそ戴冠)だから(苦笑)。
彰人 ああ。じゃあ獲ってね。
高尾 自信を持って挑みたいと思います。
第2試合は高木三四郎&大鷲透&平田一喜&赤井沙希vs中澤マイケル&高梨将弘&松永智充&チェリーの高木軍vsマイケル軍敗者国外追放マッチ。高木&大鷲&赤井に続いて平田があの曲でダンス入場。その後、スクリーンでは「日本は寒いな~。タイはよかったな~」と落ち込むマイケルの姿が。「こんなんじゃ熱くなれない」と嘆いていると「え~、でも負けたらすぐ国外追放なんでしょ」と佳耶子夫人が励ます。さらに松永、高梨も加わり、チェリーもセーラー服姿で『セーラー服を脱がさないで』を熱唱するが、当然熱くなれずに試合に向かうのだった。平田はマイクを取るとチェリーに「ババア! 映像で事故ってんじゃねえぞ!」と文句。さらに「そしてそもそも中澤さんよぉ。オメエのせいで国外追放マッチ? とんでもないのに巻き込んでくれたなあ! 会場のほとんどが平田が負けると思っている。俺が勝って追放されるのは中澤さんだよ。そうでしょ、お客さん!」とアピールする背後から松永が丸め込んで試合スタート。これはカウント2。その後も平田が次々に丸め込まれるが、すべてカウント2でクリアしていく。大鷲が「平田」コールを起こすも、相手チームも「平田は追放!」のチャントが上回る。平田は高梨にミサイルキックを決めると替わった高木が一気呵成の攻め。高梨とチェリーをまとめて抱えてバックフリップ。赤井は場外の松永と赤井にプランチャで飛ぶ。高木が高梨にシットダウン・ひまわりボム狙い。平田がしゃしゃり出るも大鷲が潰す。高木と大鷲が高梨にツープラトン・ブレーンバスター。高木が大鷲をコーナーに登らせるも平田が再度タッチを懇願。高木が速攻でタッチして平田がリングイン。しかし、平田があっさり反撃されてしまう。それでも平田は手刀を次々決めてマイケルとの1対1に。マイケルは手刀を受け止めて「最近のDDTではこんなんが流行ってんのかな。でもこんなんじゃ熱くなれない」。平田のエルボーにもまったく熱くなれないマイケル。すると島谷は「自分は中澤さんに憧れてDDTに入ったんですよ! これを見ても熱くなれないんですか!」とズボンを下してパンツを見せる。すると木曽レフェリーも「私も中澤さんのレフェリーがしたくてDDTに入ったんですよ! これを見ても熱くなれないんですか?」とズボンを下してパンツを見せる。するとカメラを回していたサムライTVのマタローも、鶴見亜門GMも新藤リングアナも上野勇希もレッカもズボンを下してパンツを見せる。これでようやく熱くなったマイケルはアンダータイツ一丁になってアルティメット・ベノムアームの構え。『CHA-LA HEAD-CHA-LA』を熱唱し、ズボンを下したみんながバックステージから出てきてパンツをマイケルの腕に絡めて元気玉を作成。さらに佳耶子夫人までも赤いパンティーをマイケルの腕に付ける。佳耶子夫人が平田を羽交い絞め。しかしかわされて佳耶子夫人に誤爆。佳耶子夫人はマイケルに怒りの張り手。直後に平田が丸め込んで勝負あり。マイケルは国外追放となった。一人リングに残されたマイケルは「みなさん。久しぶりの僕の試合。面白かったでしょ? 面白かったでしょ? それでは皆さん、おしマイケル」。場内暗転。
第3試合はアイアンマンヘビーメタル級選手権試合。第1208代王者のこたつは石井慧介、アントーニオ本多を相手に防衛戦。入場したこたつに声援が飛ぶ。試合が始まると「こたつ」コール。アントンと石井のグラウンドの攻防。こたつは微動だにしない。アントンは石井にサミングを見舞って石井を場外へ排除。こたつを連れ出すと、天板の上で回転体。石井がリングに戻るとこたつの上でエルボーの打ち合い。さらに2人はこたつの中に入ってナックルを打ち合ってダブルダウン。こたつが押さえ込む形になってフォールが取られるもカウント2。アントンはこたつをコーナーにセット。向かっていった石井をアントンがカニバサミ。石井がこたつにヒット。アントンはさらにこたつに吊り天井。これは石井がカット。アントンは「人間同士いがみ合わないでこたつにいこう」と共闘。しかし合体エルボーは両者ともヒジを痛める。ツープラトン・ブレーンバスターは逆に投げ返されてしまった。アントンは石井にスパインバスター。こたつを抱えてナックル連打からバイオニックエルボーを狙う。これは石井が阻止。ニールキックを放つもアントンはこたつを背にして阻止。石井をこたつの上に乗せてアントンがダイビング・フィストドロップ。しかしかわされてこたつの天板に激突してダブルダウン。石井はこたつにスライディングニー。こたつにエメラルドフロウジョンから押さえ込むがアントンがカット。こたつの上へのフィッシャーマンはアントンが阻止。アントンは石井をこたつの上にツームストーン・パイル。アントンが石井にこたつを振りかぶるも、石井が回避。トップロープにぶつかって跳ね返った反動でこたつがボディープレスでアントンを押さえ込んで勝負あり。
試合後、平田とマイケルがこたつを襲撃。マイケルのアルティメット・ベノムアームは平田がカット。平田が押さえ込もうとするとマイケルがカット。平田の手刀とマイケルのアルティメット・ベノムアームが同士討ちになってダブルダウンで終了。
【試合後のコメント】
――久しぶりにDDTで試合をした感想を。
マイケル いやぁ、なかなかパンツを脱ぐのに手間取った辺りが、やっぱりブランクと言いますか。やっぱりリングから遠ざかるとダメだなと。タイでも試合をする機会はありますので、これからも試合はし続けていきたいなと思っております。
――久しぶりに帰ってきたDDTの雰囲気はいかがでしたか?
マイケル いやぁ、皆さん温かくて。お陰様で僕も熱くなることが最後出来まして(苦笑)。今後も熱くなってきたぜーを続けていきます!
――試合後、平田選手とアイアンマンを争う場面もありましたが。
マイケル タイにベルトを持って帰ろうと思ったんですけど。いまはタイでも少しずつプロレスが盛り上がっていますから。つい1週間前もみちのくプロレスが来て、そこでも試合させていただきましたけど、今後も定期的にタイでも試合がおこなわれるんじゃないかなと思うので。そこにベルトが一本あるだけでも盛り上がるんじゃないかと思って。
――でも今日試合に負けてしまったので国外追放となり、またタイに戻ることになりました。
マイケル そうですね。♪訳のわからぬことばかり~、言ってるときに別れのときがきた~。グッバイさよなら再見アディオス、また会う日までララララ、ヘイ!
第4試合は高山善廣&樋口和貞vs佐々木大輔&マッド・ポーリーのタッグマッチ。高山組がリングインすると佐々木&ポーリーが襲い掛かって試合スタート。ポーリーが高山にボディープレス。これはカウント2。佐々木は木曽レフェリーのブラインドを突いてTシャツでチョーク攻撃を見舞う。高山は佐々木にボディースラムを放って樋口と交替。佐々木は向かってきた樋口に低空ドロップキック。ポーリーが左脚を踏みつけて、さらにそこへボディープレスと集中砲火。DAMNATIONに捕まった樋口だが、佐々木にダブルチョップを見舞って高山とタッチ。高山がコーナーに登った佐々木を追いかける。佐々木が場外ブレーンバスターを仕掛けるが、高山が回避。佐々木の丸め込みからのクロス・フェースは高山が抱えあげてバックドロップで解除。樋口が逆水平で続く。樋口のオクラホマスタンピードはカウント2。カナディアンは佐々木が抜け出すも直後にノド輪で叩きつけられてしまう。樋口のぶちかましは佐々木がかわす。佐々木式ウラカンラナは途中で堪えられるも、フェースバスターに切り返してポーリーとタッチ。ポーリーが樋口にフルネルソン。樋口は電車道でやり返してぶちかまし。ポーリーもラリアットで打ち返し、樋口もすぐさまぶちかまして高山と交替。高山がポーリーにバックドロップ。ポーリーもルーテーズプレスでやり返し、佐々木がダイビング・エルボードロップ。佐々木が樋口をトぺ・スイシーダでくぎ付けにすると、ポーリーが高山にラリアット。しかしカウント2。リバース・スプラッシュは高山が剣山で返す。樋口とともにダブルのチョークスラムは佐々木がカット。佐々木をツープラトン・ブレーンバスターで排除すると、高山はポーリーのハンマーパンチをかいくぐり、ニーリフトからジャーマンで投げて勝負あり。
試合後、高山がマイクを取る。「今日は大事なお客さんが来てんだよ。大山ちゃん久しぶりじゃないか。ちょっと来いよ」大山がリングに駆けつける。頭を下げる大山を高山が攻撃する。しかし、大山は高山にスリーパーを決めて絞め落としてしまった。慌ててセコンドが駆けつけるも払い腰を連発して引き揚げた。
第5試合は男色“Bin Bin”ディーノvsコルト“Boom Boom”カバナのスペシャルシングルマッチ。カバナの拳とディーノがタイツから突き上げる拳と付き合わせて試合スタート。場内は「ブン!ブン!」コールと「ビン!ビン!」コールが交錯。カバナのバイオニックエルボーはディーノのフレンチキスでカット。二度目のバイオニックエルボーもキスでカットされてしまう。ディーノが股間へのタッチ連打からリップロックを狙うも、逆にカバナが予想外のキスをし返す。リストの取り合いからディーノがリップロック狙い。カバナがなんとか抜け出すもディーノが股間を狙う。これを制したカバナは「ホシイカ?」。その隙に回転エビ固め。ディーノが途中で止めてナイトメア。カバナはディーノに股間を掴ませてスクリューさせようとするが、ディーノの男色クローが勝ってスクリュー。カバナのスーパーマンダイブはカウント2。バイオニックエルボーを決めるが、ディーノが倒れた拍子に股間を攻撃。ファイト一発!からの男色ドライバーはカバナが踏ん張ってコルバタ。ディーノのリップロックはカバナにかわされて松井レフェリーに誤爆。カバナの串刺し攻撃も松井レフェリーに被弾。松井レフェリーは完全ダウン。レフェリー不在の中、ディーノが男色ドライバーを決めると、木曽レフェリーが慌てて飛び込んでカウントを入れるが2止まり。木曽レフェリーもディーノのリップロック、さらにカバナの串刺し攻撃でダウン。ディーノは木曽レフェリーに抱き着く。続くカバナのダイビング・ボディーアタックもかわされて木曽レフェリーに被弾。さらにディーノはカバナを使って木曽レフェリーの股間にDDT。ディーノが我慢できなくなって生まれたままの姿になってカバナを襲おうとする。セコンドがTシャツでディーノの股間を必死に隠すと、蘇生した松井レフェリーがのっぴきならない事態にノーコンテストを告げた。
試合後、ディーノがマイクを取る。「後楽園から聞こえる…ビン!ビン! カバやん! これがDDTの世界戦略よ。さいたまスーパーアリーナではこんなもんじゃ終わらせないわ。私は会場に来た人たちに見せるべきものを見せる!(場内ディーノコール)カバやん、今日はこうやって法律の壁に阻まれたけど、アンタとはまだ決着がついてないわ。今日で最後かもしれないけど必ず戻ってきて。プリーズ・カムバック!(場内プリーズ・カムバックコール)カバやん。これがDDTのアンタへの評価よ」カバナ「ディーノ、アリガトウゴザイマス。アイシテマス、プロレス。アイシテマス、DDT。アイシテマス、コーラクエン。アイシテマース、DDT UNIVERSE」さらにディーノとの再戦を誓って引き揚げた。
【試合後のコメント】
――ディーノ選手と対戦した感想は?
カバナ 私はDDTのことを本当に、すごく、めちゃめちゃ愛しているんだ! 私のスタイルはDDTの世界に合っていると思う。このDDTのリングに上がるまでに約19年かかったよ。そして今日、やっとディーノと試合出来た。本当に嬉しいよ。ディーノと私は似たようなスタイルだけどちょっと違うんだ。ディーノはゲイっぽいけどマインドが素晴らしい。私のマインドも素晴らしいだろ。だから今日、試合が出来て本当に嬉しいんだ。ディーノ、ヤバイ! バカ、ヤバイ、ホモ! リング上でゲイの行為はやめてくれよ。そういうことは家でやってくれ(苦笑)。リング上でするLOVEはプロレスでやるよ。
――ディーノ選手がさいたまSAで対戦するジョーイ・ライアン選手の得意技であるチ●コ投げをやろうとしていましたが。
カバナ アメリカでディーノvsジョーイ・ライアンの試合(の映像)を見たんだ。あの試合は世界のニュースになっただろ。その二人がさいたまスーパーアリーナでもう一度シングルマッチをやるんだろ! この試合はプロレスの、レスリングの、ルチャリブレの歴史に残る試合になるよ。私はアメリカ人だから同じアメリカ人のライアンが勝つと信じているよ。
※ディーノはコメントスペースに現れるなり、パンツを脱ぎ捨て全裸でイスの上で仁王立ち。慌てて大石が自分のタオルで股間を隠す。
――ではカバナ選手と対戦した感想を。
ディーノ まだちょっと、こういう結果だから消化不良っていうか、まだ出し尽くしてない。まだまだ一杯お互いに出すものがあるんじゃないかしら。まだまだ出ていない。だから今日で一旦カバやんは帰るけど、まだ私たちの闘いは続く。10年、20年、その先だってお互いが生きている限りは……(大石に)ちょっと段々遠くなってる。涼しくなってる。
大石 このタオル、使おうと思ったのにぃ(泣)。
ディーノ 使えよ!
大石 嫌だよぉ(泣)。
ディーノ タオルは汗を拭うためにあるんだぞ。
大石 テメーのチ●コの付いたタオルで体拭けるか!
ディーノ …っていうことです。まあこれでさいたまスーパーアリーナでは(大石のタオルを股に挟んで固定しながら)、まだまだ……私本当に出し尽くしてないから! これよりもっと酷いことが起こるに違いないわ! DDT UNIVERSEだとフタ絵になるかもしれないけど、会場に来ないと観れないものは必ずあるはずよ。みんな……出していこう! 心の中をさらけ出していこう! このプロレスの会場に来ている……せっかく余暇と財布の中を費やすんだから。さらけ出して、みんなでさらけ出して、さらけ出して、真っ新になって楽しんでもらえばいいじゃない。そういうことです。
――カバナ選手も前回のディーノvsライアン戦を見て、「本当にディーノと闘いたかった。さいたまSAでの彼らの再戦はとんでもない試合になる」と言ってました。
ディーノ おぉ。ジョーイ・ライアンの次はカバやん、またあんた、私のホールリストからはまだ全然削除されていないから。その辺は覚えておいて。また来たときに決着つけてやるわ!
大石 もういいんじゃないですか…もういいんじゃないですか……。
セミファイナルは坂口征夫vs遠藤哲哉のスペシャルシングルマッチ。遠藤が襲い掛かってジャーマンで投げて試合スタート。場外に逃げた坂口にブエロデアギラを投下していく。リングに戻っても坂口はガウンを脱げないまま、遠藤が攻め立てていく。遠藤は変形のグラウンドコブラ。これはニアロープ。坂口は遠藤をエプロンに出して蹴り倒してリング下に落とすと、プランチャを投下。さらにエプロンに上がってのエプロンPK。ここでようやくガウンを脱いだ坂口。5分経過、坂口がランニング・ミドル。これはカウント2。払い腰からのスリーパーは遠藤が解除。ブレーンバスターは坂口がかわしてスリーパー。遠藤も回避してその場跳びシューティングスターから垂直落下式ブレーンバスター。遠藤がスワンダイブエルボー。これはカウント2止まり。トーチャーラックボムは坂口がかわしてスリーパー。逃れようとする遠藤にバックドロップからPKを放つ。坂口はまたまたスリーパー。遠藤はコーナーに潰す。坂口は遠藤をコーナー腹這いにセットして串刺しニー。これもカウント2止まり。遠藤は煉獄をガードしてフットスタンプ。遠藤のストマックブロックはカウント2。スワンダイブ450°は坂口が回避して浴びせ蹴り。坂口はスリーパーで絞め落とそうとする。コブラクラッチは遠藤がかわしてバックエルボー。遠藤のスプリングボードは坂口がキャッチしてスリーパー。腕極めのスリーパーはなんとか遠藤がロープに脚を伸ばす。遠藤が動けずダウンカウントが取られる。坂口が松井レフェリーをドカして向かうも遠藤が丸め込み。さらにスプリングボード式ニールキックからトーチャーラックボム式のフェースバスター。最後はスカイツイスターを浴びせて3カウント。
【試合後のコメント】
――今日は坂口選手とのKO-Dタッグ前哨戦でしたが、見事勝利しました。
遠藤 征夫ちゃん、ダメだよ気抜いちゃ。リング上では何が起こるか分からないんだから。さいたま、本気で殺しにこい!
――ポーリー選手は高山選手に敗れてしまいましたが、佐々木選手、さいたまSA大会に向けてDAMNATIONの調子は?
佐々木 うーん、まあさいたまスーパーアリーナ、俺がEXTREME獲って、テツヤと巨人がKO-Dタッグ獲って、またDAMNATIONにベルトが集まってくる。
――それはもう確実だと?
佐々木 もう確定だな! 今日も樋口・高山を相手に俺のハードコアな肉体を見せつけただろう。見てただろう? エヘヘヘヘヘ……。
――さいたまSA大会での葛西戦に向けて何か秘策は?
佐々木 秘策? 毎日毎日ホームセンターに行ってるよ! あ、これ言っちゃダメじゃん。秘策じゃん!
ーールールとしてはホームセンターにあるアイテムを使っていいってことですから、何を使うまで言わなければ大丈夫じゃないですか。
佐々木 ああ。親父が大工だからな俺は。親父、ホームセンター大好きだから。親父に相談して使えそうな武器を聞いてくるよ。あと欲しいもの。親父が欲しいものを、ついでに買って(苦笑)。
――さいたまSA大会でKO-Dタッグ挑戦が決まっている遠藤選手と対戦して敗れてしまいましたが。
坂口 うーん……まあ舐めていた部分はすごくあったんで、まああいつの隣にいるデッカイのしか目に入っていなかったんで。あんな坊ちゃんが、と思って今日いろいろと引き出し開けてやってみたんだけど。まあ正直強かったし、今日は俺の負け。それは認めます。ただまだこれからいっぱい前哨戦もあるので、ひとつひとつ借りを返して、スーパーアリーナのときは「もう二度とやりたくありません」(と言わせる)、そういう状況に持っていってやろうかなって。まあ簡単に言えば、オメエも殺(や)るリストに入ったからな。それだけ覚えておいてもらえれば。
メインイベントはHARASHIMA&KUDOvs竹下幸之介&ディック東郷のスペシャルタッグマッチ。東郷、KUDO、竹下、HARASHIMAの順に入場。HARASHIMAと東郷の先発でスタート。グラウンドの攻防で場内歓声。続いてKUDOと竹下が対峙。竹下が逆水平を決めれば、KUDOは低空ドロップキック。HARASHIMAが出てくるとHARASHIMAが左脚にフットスタンプから踏みつけ。エルボーで反撃せんとする竹下だが、HARASHIMAがミドルキックで蹴り上げてペースを握る。KUDOも左脚攻めで続く。竹下はなんとかゼロ戦キックで返して東郷とタッチ。東郷は華麗なドロップキック。フィストドロップはカウント2。東郷はダブル・リストロック。KUDOはロープに脚を伸ばす。竹下が出てくるとアームブリーカーと右腕攻め。竹下は相手コーナーのHARASHIMAをエルボーで落とし、KUDOにボディースラム。東郷がシルバーブレットを浴びせるがカウント2。東郷はKUDOにカウンターのショルダーアタック。HARASHIMAに中指を突き立てて挑発し、竹下とタッチ。竹下のフルネルソンはKUDOがエスケープ。竹下のエルボーにKUDOはカウンターのニーからミドルキックでやり返してHARASHIMAとスイッチ。HARASHIMAはダイビング・カンフーキック。串刺しのフロントハイキックからコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスターと続く。カウント2で返されるとクロス・ヒールホールドで足を取っていくが、竹下がロープに逃げる。エルボーの打ち合いから竹下の逆水平にHARASHIMAがローキックを合わせる。KUDOが8×4からダイビング・ダブルニーアタックへ。これはカウント2。竹下はフロント・スープレックスで投げて東郷とスイッチ。東郷はオーバヘッドキックからドロップキックでKUDOを場外に出すとトぺ・スイシーダ。ペディグリー狙いはKUDOがジャックナイフで切り返す。東郷はカウンターのラリアット。ペディグリーからダイビング・セントーンを狙う。ここはKUDOが蘇生して追いかける。KUDOを振り払った東郷にHARASHIMAが雪崩式ブレーンバスター。そのHARASHIMAに竹下が垂直落下式ブレーンバスター。KUDOにはラリアットをぶち込む。4人がリング上でダウン。KUDOが起き上がると15分が経過。コーナーに登るも東郷が追いかけていく。KUDOが東郷を吊り下げる。追いかけた竹下はHARASHIMAが阻止してKUDOは2人まとめて地獄の断頭台。KUDOのボディースラムからHARASHIMAのスワンダイブ式ボディープレスはカウント2。山折りからの蒼魔刀は東郷がかわしてクロスフェース。これはKUDOがローキックでカット。さらにバズソーキック。東郷はなんとか竹下とタッチ。HARASHIMAは交替できない。竹下が串刺しビッグブーツからブルーサンダー。これはカウント2。ジャーマンはHARASHIMAが堪えてミドルキック。竹下は「来いよ!」。竹下が脚をキャッチしてエルボー一閃。竹下がHARASHIMAを肩車。東郷とのダブルインパクトはKUDOのカットが間に合う。竹下のジャーマンはHARASHIMAが丸め込み、さらに後頭部への蒼魔刀。HARASHIMAのファルコンアローは東郷がジョンウーでカット。KUDOは東郷を場外に出してトぺ・スイシーダで釘付けに。竹下は投げ捨てドラゴン。ラリアット狙いをHARASHIMAが延髄斬りで迎撃。蒼魔刀を竹下がラリアットで撃ち返さんとする。それを察知してHARASHIMAが回避すると、コーナーに突っ込んだ竹下の後頭部に蒼魔刀。さらにリバース・フランケンから蒼魔刀をブチ込んで勝利した。
試合後、KUDOと握手を交わしたHARASHIMAだが、東郷がKUDOに詰め寄っていき、髪の毛を掴んで睨み合いに。竹下は朦朧としながらもエプロンからHARASHIMAを指差してから、セコンドの肩を借りて退場。GMが選手をリング上に呼び込むと、竹下とDAMNATIONを除くDDTとDNAの選手たちがリング上へ。マイクを持った高木が「こんにちは! 皆さん、今日2月19日が何の日か知ってますか?」と尋ねると、客席から「プロレスの日」という声があがる。高木は「はい、その通りです。1955年、蔵前国技館で2月19日、日本で初めての国際的な試合がおこなわれた日ということで。力道山先生と木村政彦さん、そしてシャープ兄弟の一戦が組まれた日でもあります! でもそんなことは本当はどうでもよくて! 20年前の2月19日、俺は何をやっていたかと言うと、1ヶ月後の3月25日に控えたDDTプレ旗揚げ戦、日比谷ラジオシティ大会のビラを有楽町で撒いてました。あの頃、本当に吹けば飛ぶような存在だったこのDDTが20年経って、こんなに大所帯になって、そして3月20日さいたまSAに初進出します! ひょっとしたら日本のプロレスの歴史から僕らはいなかったかもしれません! でも諦めなかったから、いまこうやってリングに立っています! 諦めずにプロレスをやれたのは、応援していただいているファンの皆さんのお陰です! ファンの皆様に、そして一緒にやってきた仲間たちのために、3月20日、DDT20年の集大成をお見せします! どうかよろしくお願いします!」と挨拶。続いてHARASHIMAがマイク。「DDT20周年……今度20周年、もっと、もっと先もー、みんなー……違う! DDT突っ走っていくんで、みんなついてきてくださーい! 20周年から先もみんなどんどんついてくるさー!(観客『なんで~?』)さいたまSA大成功させてやるさー!(観客『なんで~?』)30周年、40周年、50周年もやってやるさー!(観客『なんで~?』)なんでかって? それは鍛えているからだー!」場内に『GET READY』が流れる中、全員で円陣を組む。そして高木の「準備はいいか? さいたまSA大会、絶対成功させるぞ!」のかけ声から全員で「オーッ!」と気合いの雄叫びをあげ、スクリーンでは3・20さいたまSAの全カードが発表された。
【試合後のコメント】
――本日プレ20周年記念試合ということで、久しぶりにHARASHIMA選手と組んでみていかがでしたか。
KUDO 本当に思い入れのある選手で、隣にいて楽しかったです。何か昔の感覚がちょっと思い出しましたね。
――対戦した竹下選手と東郷選手はいかがでしたか。
KUDO 僕は前回のホールであいつに負けているんで、竹下の座を奪ってやろうぐらいにね(苦笑)、もっと当たりたかったんですけど。そこはやっぱりHARASHIMAさんがやりたかったんでしょうね。HARASHIMAさんが結構いい感じで熱い試合してましたね。さいたまに関しては東郷さんと当たるんで。東郷さん、皆さんご存じだと思いますけど、DDTのプロレスを見てくれた先生なんで。もちろん、私の師匠でもあるし。今日、HARASHIMAさんの力もあって勝ちましたけど、さいたまでも必ず勝ちたいと思います。さいたまは頼もしいパートナーがいますので。大山さん!(大山が登場)
――大山選手、今日リング上で高山選手に襲われたところをスリーパーで切り返しましたが。
大山 もう闘いは始まっているんだなってことを教えてもらいましたね。まさかの攻撃だったので、もういまから緊張していかないと勝てないなと思いました。
――メインでKUDO選手と対戦する東郷選手のことも見ていたと思いますが、東郷選手の印象は?
大山 奥が深いですね。すごく深いですよね。プロレスを知り尽くしている方なので、どこまで僕がそこに食らい付いていけるか。もう高山さんのパワーと東郷さんの奥深さを今日間近で見せてもらったので……緊張してますね。
――KUDO選手から見て大山選手の仕上がり具合は?
KUDO 今までの経験があるんで。今日の切り返しもそうですけど、何でも来いって感じですよね。大山さんは本当に肝も据わってますんで、何が来ても切り返せると思うし。最近二人でプロレスの練習もしていますので、プロレスの連携なんかもいっぱい出したいなって思っています。本当に高山・東郷って高い壁ですけど、今日の大山さんの活躍を見たら、デビュー戦だけど勝てるんじゃねぇかって。そんな気になったんで、必ずあの二人を倒して、私はさいたま後を見据えて頑張りたいと思います! 頑張りましょう!(大山と握手)
――試合後、高山選手が大山選手をリング上に呼び込んで襲撃したところをスリーパーで切り返されてしまいましたが。
高山 俺が襲撃したらやっと奴が本気を出したよ。いままでずっと放っておいたら、優等生の坊ちゃんだった。あれじゃ闘う男じゃない。俺がやっとあいつの闘う男の血を呼び覚ましたんだ。
――東郷選手は今日リング上であった高山選手と大山選手の絡みを見て、どう思われましたか?
東郷 まあ大山選手に関してはあまり予備知識がないんで。ただ総合(格闘技)で強かったっていうのは耳にしたんで。ただひとつ言えることは、いくら総合で強くてもプロレス界では新人だよね。プロレス界の帝王とレスリングマスターがプロレスを1から教えてやるよ。
高山 しかもあいつ何か、総合がいいって言ったって所詮、俺の前座ですからね。
東郷 うわっ!
高山 俺がメインのときに、常に前座だ、アイツは!
東郷 じゃあ、もう話にならないですね。もう勝負ありじゃないですか。
高山 それが東郷さんと俺が下にさがって相手をしてやるんだ。デビュー戦、喜べオメエ! ギタギタにやってやるからな!
――さいたまSAでのKO-D無差別級選手権の前哨戦として、HARASHIMA選手とタッグで対戦して直接ピンフォール負けとなってしまいましたが。
竹下 まぁ……前哨戦なんですけど、すごくスペシャルなタッグマッチだと思うので。例えばプロレスファンの竹下少年からは考えられないタッグマッチの中に入ってて、それが後楽園のメインでっていう、単純にそこがちょっと興奮するものがありましたし。やっぱり自分以外の3選手、とくにパートナーの東郷さんからは学ぶことも多かったし。何か語弊があったらアレですけど、楽しみたかったですね。すごく試合をしていて、前哨戦ってことを忘れるくらいプロレスはやっぱり面白いなって。DDTは面白いなって思ったし、やっぱり自分はDDTが大好きだなって思って。何か変な感覚になりましたね一瞬。でもやっぱり前哨戦なんで。前哨戦であることには変わらないんで。何かまあ……まだまだ手の内は出してないですよ。
――この前哨戦でHARASHIMA選手に直接敗れたことは、さいたまSA当日に向けてプラスになると思いますか? それともマイナスになると思いますか?
竹下 うーん……まあ、どちらでもないですかね。もちろんHARASHIMA選手も出し切っているわけではないと思いますし、今日はタッグで。HARASHIMAさんのビッグマッチのシングルでの闘い方ってあると思うので、それとこれはまた全然別物であって。でもやっぱり今、自分がこうしたらどうするんだろうなっていう、それをいろいろ自分は確かめたかったし、その中で今日に関しては負けてしまいましたけど、ちょっと……やっぱりHARASHIMAさんは強い! めちゃくちゃ強いし、何か無敵なんですよね。やってもやっても這い上がってきて。僕は蒼魔刀をもらわないように気をつけていたんです。とにかく蒼魔刀だけは気をつけていたんですけど、実際もらって負けているんで。こういう強さなのかっていう。いろんなHARASHIMAさんのタイトルマッチを見ていて、どこが強いんだろう、どういう部分がうまいんだろうっていうのがやってみないと分からないので。見ているだけじゃ(分からない)。実際やってみて分かりましたね。「あ、これか!」と思ってね。対策の立てようとあると思うので、さいたまスーパーアリーナまでまだ前哨戦もあると思いますし、しっかり前哨戦は前哨戦で楽しみたいと思います。
――本日、プレ旗揚げ20周年記念試合ということで、久しぶりにKUDO選手とタッグを組みました。
HARASHIMA そうですね、懐かしい感じとちょっとした安心感と。まあ勝ててよかったです。チームとして。
――さいたまSAのメインで当たる竹下選手と当たりましたが。
HARASHIMA やっぱりすごい強さはありますよね。そんな中、今日は自分のパターンに持ち込んで勝てたんでよかったですね。あと久しぶりに東郷さんとも当たって、いい刺激を受けましたね。
――試合後に円陣を組んだりして、さいたまSA大会に向けて気運が高まってきた感じは?
HARASHIMA そうですね、もう本当あと1ヵ月なんで。この1ヵ月で自分のコンディションももっともっと上げて、もう最高潮にして最高の状態で試合に臨みたいと思います!
【高木大社長総括】
高木 さいたまの全カードが出来まして。まあ本当にDDTらしい部分と言いますか、ほぼほぼDDTの現有の戦力で挑もうかなとは思っています。やっぱり器がいつもやっている両国(国技館)よりも大きいので、いろんなことは考えたんですけどね。でもやっぱり普段通りのDDTで行こうかなと思っていますね。今、20年の集大成を見せられればなと。リング上でも言いましたけど、プロレス界の歴史の中とか流れの中で、たまに思うときがあるわけですよ。俺たちは本当に必要とされているんだろうかとか。歴史の流れの中でどうなのかなって思うときはあったんですけど、でもやっぱりさいたまでやるって決めて、両国も年2回成功させて、後楽園もある程度いっぱいにさせてるという状況の中で、自分たちのやってきたことは間違いじゃなかったと改めて思っているわけなんですよ。今までいろいろ支えていただいたファンの方や選手、スタッフ、仲間たちと一緒にこのさいたまスーパーアリーナで20周年お集大成を見せたいなという思いですね。今年一年間は20周年なんでね。とりあえず20周年の集大成を見せてから、また今年いっぱいでさらにドンドンドンドン打って出て行きたいなとは思っています。今この状況でDDTが出せる最高のカードが揃ったんじゃないかと思っています。
――その中でメインのHARASHIMAvs竹下戦は、高木さんの中でどういうものを見せたいと思いますか。テーマとして。
高木 まあ単純な……分からない。今日HARASHIMAも(煽り)Vの中で「年齢は関係ない」って言ってましたし、竹下もいろんなこと言ってましたけど、これはもう簡単な世代交代がどうのとか、世代闘争がどうのとかっていうことじゃなくて、二人とも生き様を見せてほしいなっていうのが自分の思いですね。やっぱりプロレスっていうのは、リング上で人生がすべて出るものだって自分は思っているので。HARASHIMAはHARASHIMAの20年があっただろうし。竹下は21ですよ! 竹下は竹下の20年があったと思うので。やっぱりそれを見せてほしいなと思っていますね。正直、今日はHARASHIMAが勝ちましたけども、明日はどうなるか分からないっていう部分で、いろいろなものが見えた試合だったかなと思っていますね。だから二人には勝ったほうがDDTのどうのとかっていうのは、自分の中では本当にどうでもよくて、二人が今までの人生を、すべてを、このさいたまのリングにぶつえてほしいなって思うんですよね。そうしないと彼らの20年って何だったのかなって。DDTはもちろん20年ありましたけど、彼らも20年っていうのがあったわけで。それを全てぶつけるような試合をしてほしいなと思っています。
――変に団体の20周年だとかは意識することなく。
高木 うん。意識しないでね、いいものを提供すればいいですよ。いいものを提供すればいいっすよっていうのも軽い言い方ですけど(苦笑)、でも僕ら毎回勝負でしたからね。20周年だから特別なものを見せるんだったら、もう団体って終わっていると思うんですよ。もう毎試合毎試合が20周年のつもりでね(苦笑)、いいものを見せて。とにかく来たお客さんを帰さない。で、新規で来たお客さんにはプロレスの素晴らしさを味わってもらう。それなりに見てきた人たちにはDDTの素晴らしさを味わってもらうっていう部分で勝負しているんで。だからやっぱり自分からすればもっともっと、そんな小さなことじゃなくて、お互いの築き上げたものをぶつける場にしてほしいなと思いますね。僕は僕で自分の中の20年っていうのがあるので! 自分はやっぱり武藤敬司さん、飯伏幸太、秋山準、関本大介、木高イサミという中で闘います。コーエーはコーエーの20周年があって、シブサワ・コウさんは35周年って言ってますけど、俺か言わせればナンボのもんじゃいって感じですよ! みんなそれぞれの20年をぶつけ合うようなすごいものにしたいなと思ってますよ。だから負けないですよ! 負けてないです。DDTの、そして高木三四郎の20年をぶつけるという感じでさいたまは挑みます!
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