8日、東京・新宿FACEにて「闘うビアガーデン2016~DDT~」がおこなわれた。まずはキング・オブ・ダーク選手権試合から。第17代王者・力に亜門GMが「両国大会、本戦に出るためには絶対勝ってください」と念押しして初防衛戦の相手を呼び込むと『FIRE!』が鳴り響いて高木三四郎と判明。入場するなりトーキックで襲い掛かって開始のゴング。場外に出ると高木は力をテーブルに叩きつけていく。リングに戻すとボディースラムからエルボードロップ。このカバーはカウント2。力の串刺し攻撃を止めてケサ斬りチョップでやり返すと、コーナーでマシンガン逆水平。さらにブレーンバスターで投げていったがカウント2。力はヘッドバットを落とすも、これもカウント2でクリアされた、力はコーナーに登ってセイバーチョップを狙ったが、高木が側転クロスチョップでエプロンに落とすとぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスター。カウント2で返されると高木はなんと掟破りのセイバーチョップ。力がブロックしてケサ斬りチョップ連打からロープに振ってケサ斬りチョップ。セイバーチョップをここで投下したが、高木はドロップキックで迎撃し、マヒストラルで丸め込んで勝利。
亜門「この試合結果を持ちまして両国大会のキング・オブ・ダーク決定です」力「両国は自分の生まれ育った場所で、国技館でちゃんとした試合に出たかったのですが、負けてしまいました…」亜門「大丈夫ですよね、ダークマッチ。しょうがないですけど」すると試合を見ていた父・百田光雄がリングイン。百田「今林さん!」亜門「あの今、違うんですよ」百田「力、ダークマッチだろうが試合は試合だよ! お客さんに評価されてプロとして一人前になれるんだよ! ダークマッチだろうがメインだろうが関係ありません! 俺はずーっと第1試合やってきてんだよ! ただ俺も心配なんでダークマッチ、俺にも力と一緒に出させてください!」亜門「光雄さんがせてくれるんですか?」百田「ぜひ出させてください!」こうして百田親子の8・28両国大会のキング・オブ・ダーク選手権試合の出場が決定した。その後はHARASHIMAの「カンパーイ!」でビアガーデンプロレスがスタート。
休憩明け、DDTドラマティック総選挙2016の選挙発表が9月29日、新宿バルト9でおこなわれることがアナウンスされ、エントリー選手も発表された。まずはユニット部門から。スマイルスカッシュ、酒呑童子、ハッピーモーテル、T2ひー、ダムネーション、NωA、ファンタスティック・メモリーズ。続いて個人部門。HARASHIMA、男色ディーノ、チェリー、高梨将弘、石井慧介、佐々木大輔、大石真翔、赤井沙希、高尾蒼馬、彰人、スーパー・ササダンゴ・マシン、アントーニオ本多、坂口征夫、平田一喜、ヤス・ウラノ、勝俣勝俣、遠藤哲哉、竹下幸之介、梅田公太、大鷲透、樋口和貞、KUDO、マッド・ポーリー、星誕期、ゴージャス松野、伊橋剛太、岩崎孝樹、MAO、渡瀬瑞基、ワンチューロ、レッカ、レインボー・カワムラ、下村大樹、島谷常寛、レディビアード、ヨシヒコ、KENSO、KAI、宮本裕向。亜門GMが「KAI選手は現在KO-Dタッグチャンピオン、宮本選手もKO-Dタッグ挑戦が決まっており、レギュラーといって過言ではないので立候補を受け付けました。13日最終日まで受け付けております」と説明していると、ここで「ちょっと待ったー!」と百田親子が現れる。百田「ゼネラルマネージャー、ウチの息子、DDTのチャンピオンですよ! ベルトを持っているのに立候補できないですか?」亜門「立候補するんですか?」百田「立候補するだろ?」力「立候補します!」百田「ベルトはダークかもしれないけど、心はプロレスラーです」こうして力の総選挙個人部門のエントリーが決定。すると高木が拍手をしながら駆けつける。高木「力選手、素晴らしい。勇気ある力選手の英断に拍手を! 力選手の勇気に敬意を表して、T2ひー、前回1位になれなかったので戦力を増強したい。勇気ある力選手が欲しい!」百田「力、チャンスは絶対に掴め!」力「よろしくお願いします!」3人で握手をかわし、力のT2ひー入りが決定してユニット部門もエントリー。最後は力の「中盤戦スタート!」。
【試合後のコメント】
高木 ドラマティック総選挙は外からきた選手はすごく不利な状況だと思うんですけど、あえて立候補した力選手の勇気に敬意を表したい。そして、T2ひーとしても戦力を増強して前回ユニット総選挙でいい順位が取れなかったですよ。だから力選手の由緒正しい血筋と力選手の勇気を組み込めば、T2ひーが1位になること間違いなしです!
力 ありがとうございます。頑張ります。
高木 T2ひーって誰がメンバーいるか知ってますか?
力 あの…。
高木(遮って)大丈夫です! わからなくてもいいです。これから覚えていきましょう。
―—百田選手と力選手は8・28両国のキング・オブ・ダーク戦の出場が決まりました。
百田 僕はずーっと第一試合でやってきて、どうやってお客さんのムードを盛り上げるかというのを経験してきているので。第一試合は一番大事なんですよね。ダークっていうのは第一試合の前だからもっと大事かなというのと、息子の力がいろんな経験を一つでも多く詰めるというのはありがたいし、もっとやる気を出せとハッパを掛けたいです。
力 ダークマッチという結果になってしまいましたが、うちの父が申し上げたみたいに、なかなかできない経験と思いましてこの機会に一つ勉強させていただこうと全力を出して頑張ろうと思います。
高木 百田さんは全日本プロレスで6時半の男と呼ばれていたんですよ! 私、ファン時代に全日本プロレスを見に行って、百田さんが第一試合、6時半に出ていたのを生で見ています。プロレスでメインイベントの次に大事なのはオープニング、第一試合です。DDTではダークマッチだけど、お客さんからしたら第一試合ですよ! 力選手には両国大会は2時開始ですよね。だからダークマッチは1時半になるかもしれない。力選手には1時半の男として頑張ってもらいたい。ダークだろうが関係ない。DDTのオープニングを飾る試合で力選手には思う存分、ファンの人達に力ここにありをアピールしてもらいたい!
力 頑張ります!
第4試合は佐藤光留&青木篤志vs高尾蒼馬&岩崎孝樹のタッグマッチ。光留と高尾は8・28両国での世界ジュニア戦の前哨戦。先発は光留と高尾。光留がインローでけん制。互いに技をかわし合って場内歓声。続いて青木vs岩崎。青木が岩崎にドロップキック。光留が高尾をコーナーから落とし、青木は岩崎にすぐさまミサイルキックを放つ。その後は変態自衛隊のタッチワークで岩崎がローンバトルを強いられる。光留のチキンウイング・アームロックをロープに逃げた岩崎はブレーンバスターで投げ返して高尾とタッチ。高尾は光留の背中にダイビング・フットスタンプ。さらにコーナーの青木をドロップキックで場外に落とし、光留にミサイルキックを放つ。これはカウント2。トラースキックは光留がキャッチしてアンクルホールド。これは高尾がエスケープ。光留が串刺しミドルから水車落とし。カウント2で返されるや腕十字。バタつく高尾をアンクルホールドで捕獲し、さらにバックドロップ。カウント2で返されるや腕十字で追い込む。高尾もミドルキックをエルボーで叩きつける。光留のハイキック、耐えた高尾がローリング・エルボーをブチ込んで両者、パートナーとタッチ。岩崎が青木にミドルキック連打。ダブルアーム・スープレックスを返されるとサッカーボールキック。これもカウント2。腕を取った青木がワキ固め。光留が高尾をアンクルホールドで捕獲するも、高尾のカットが間に合う。光留が高尾を蹴散らすと、岩崎のジャンピングハイを回避した青木が岩崎を捕まえる。光留が高尾を足取り腕十字で捕獲している間に、青木が腕十字を決めて勝利した。光留はゴングが鳴らされても、高尾の腕をなかなか離さなかった。コーナーでアピールする光留を高尾がドロップキックで落とし、場外で大乱闘に発展。光留は高尾を南側通路に叩きつけるなど一向に収まらず。なんとかセコンドが分けた。
【試合後のコメント】
光留 高尾クンが要所要所、大事なところで闘ってきましたって言って。ずいぶんと僕がDDTからいなくなってから丸くなってんだ、変に利口になってんじゃねえのかって違和感を感じていて。オメエ、俺とやっている時、ゆとりヒールとかいう言葉で飾って、もっと必死でもっと無茶苦茶で会場ぶっ壊すんじゃねえかって思われていたのが、意外とちゃんとした大人になりやがって。俺の知っているDDTはピーターパンだったんだよ。今の高尾はピーターパンじゃなかったんだんよ。どんどん進んでいくけど、いいものは残っていいはずだから。今日の高尾蒼馬が見たかった。願ったり叶ったりですよ。ただこのペースになったら、絶対に超えさせないから。この乱打戦になったら、試合だけじゃないからね。プライベートも夢の中も全部自分のペースに持っていったからね。超えられるものなら超えてみろ。これが俺のタイトルマッチの流儀だ。
高尾 今日、岩崎が負けたのでチームとしては黒星ですけれども、光留さんはやっぱアジアタッグも持って、世界ジュニアも持って、二冠王なので強いチャンピオンだと思います。今日も打撃もすごいし、関節もすごいけど、自分は負けてない。自分は今日負けてない。そしてやっとつかんだ世界ジュニアのチャンスなので逃しません。光留さんとやっていると昔から因縁のある相手だったので、シットハートの頃のギラギラしていた時のことを自然と思い出してしまうというか出てしまう、何か縁のある選手だと思いました。
第5試合は男色ディーノ&石井慧介vs梅田公太&渡瀬瑞基のタッグマッチ。試合前にディーノがマイクを取る。ディーノ「ビアガーデンへようこそ! この男色ディーノ様抜きでは祭りは始まらないわよ! さぁ、始まりました、ビアガーデン。オメエもテンション上がってんのか?(涼しい顔の梅田と渡瀬に)そうですか! 若者はスカせばカッコイイって思っているんですか? 本当にカッコいいのはどんな時でもテンションブチ上げている男だ! ビアガーデンっぽく乾杯から始めようか。あれ、飲めないんですか?」梅田「飲むに決まってんだろ!」渡瀬「一番つええの持ってこい!」4人がリング上で乾杯するも、ディーノが酒を2人に噴きつけて開始のゴング。場外戦ではディーノが渡瀬にテーブル席でのナイトメアから半ケツにさせていく。石井がリングに戻った渡瀬のケツに野球チョップ。替わったディーノが掘っていく。渡瀬の腕決めDDT狙いをディーノが垂直落下式ブレーンバスターで切り返す。カウント2で返されるやバズソーキック。不発に終わるとファイト一発へ! 渡瀬が堪えてエルボー。ディーノがかわしてケツを掘る。石井にジャンピングニーから男色ドライバーへ。これは梅田がカット。ディーノはフランクフルトを持ち出すと、ケツの間に挟んで「ウィー!」とテキサス・ロングホーン。しかし、渡瀬のエルボーでフランクフルトは石井の口へ。渡瀬がなんとかやり返して梅田とタッチ。梅田がディーノにドロップキック。ジャンピング串刺し低空ドロップキックはカウント2。ディーノは梅田のハイキックをかわして男色クローからコックボトムの体勢。これは渡瀬がカットに入ってミドルキック。替わった渡瀬が腕決めDDT。このカバーはカウント2。バックドロップはディーノが堪えてロープに逃げる。梅田がその手を蹴り払うと渡瀬がバックドロップ。これは石井がカット。石井が渡瀬にジャンピングハイ、梅田にDDTを決めて蹴散らす。石井がタイガー・スープレックスの体勢。ディーノがリップロック。さらにロープを往復してのリップロックから投げ捨てタイガー・スープレックス。ディーノは口にマヨネーズを含むと、それでリップロックを見舞ってギブアップ勝ち。
試合後、慌ててLiLiCoが駆けつける。ディーノ「おや? お姉さん…あ、アナタもしかしてLiLiCoさんですか? ようこそDDTビアガーデンへいらっしゃいました。あなたが恋人だと嘘ぶいている渡瀬さんは私のキスでこんなにメロメロになってしまいました。LiLiCo、今日私はアンタと事を構えようと思ってないわ。アンタだってプライベートで楽しみに来たんでしょ? じゃあ決着は両国に置いておくとして、今日はこのビアガーデン、一緒に楽しみましょうよ」ディーノの呼びかけで乾杯することに。ディーノはLiLiCoにカップを差し出し「改めましてDDTの夏が始まりましたー! アンタにとっても、私にとっても、一番熱い夏にしましょう。カンパーイ!」2人はにらみあいながらお酒を飲んだ。
【試合後のコメント】
LiLiCo 頑張って♡
渡瀬 LiLiCoさんの前でこんなカッコ悪いところを見せちゃって、両国はLiLiCoさんがキッチリ勝ってくれるので。今日はすいません。
――ディーノと渡瀬のキスを見せつけられてしまったが。
LiLiCo ああいうキスは気持ち悪い。なんか汚いのよね。ファンに人気あるのはわかるけど私は私で考えているので。勝ちますよ。
渡瀬 通過点です。
ディーノ(引き揚げようとするLiLiCo&渡瀬と遭遇)あれがキス? えぇ、あんな緩いキスしかしてなかったの? 刺激的なキスってしてなかったんだ。
LiLiCo してる、してる。さっきの汚いよね?
渡瀬 一緒にシャワー浴びてくる(と退席)。
ディーノ ……いまのいる? 巡業のたびに一緒に風呂に入っているからね。いってもあの2人は常識の範囲内のキスしかしてないってわかったわけ。ワタシぐらいになるとピリッと刺激のあるキスじゃないと物足りなくなっているわけ。だから渡瀬の意識が遠のくような、そういう情熱的なキスをあの2人はまだやっていない。ということは愛はまだそこまで深くない、イコール! あの2人はお仕事なのよ。お仕事で恋人みたいなことを言ってるけど、終わり。両国で渡瀬がプロレスラーらしいゲイだって証明する。ワタシ、久しぶり。こんなにも一人のレスラーを救い出そうとしたのは。今までいろんな選手とシングルマッチが組まれたけど、組んだほうが本当はこの人はそうだけどカミングアウトできない、だからワタシとやることでゲイであるということをそれとなくカミングアウトしてちょうだいっていう意味だと思っているから、DDTという会社が渡瀬がゲイであることを証明しろというメッセージだと思うの。待ったなし。渡瀬はゲイだと思うの。こんなにストレートに言うの久しぶり。渡瀬はゲイです! 両国で証明します。
セミファイナルは佐々木大輔&遠藤哲哉vsマイク・ベイリー&ワンチューロのタッグマッチ。佐々木&遠藤とベイリーは8・28両国の前哨戦。ダムネーションが襲い掛かってゴング。ベイリーが2人まとめてフランケンで場内を沸かせるも、ダムネーションのラフを織り交ぜたファイトでワンチューロが捕まってしまう。ワンチューロはミサイルキックを遠藤に決めてようやくベイリーとタッチ。ベイリーがキックで盛り返す。遠藤はベイリーに雪崩式フランケン。佐々木がダイビング・ラリアットでやり返す。ベイリーは3回転スクリューキック。佐々木はハイキックを回避してクロスフェースへ。これはワンチューロがカット。佐々木と遠藤がベイリーに串刺し攻撃。佐々木のケブラドーラ・コンヒーロから遠藤がスワンダイブニーを投下。これはカウント2。場内は「ベイリー」コール。佐々木のペディグリーはベイリーが堪えて丸め込みの切り返しからムーンサルト・ダブルニー。替わったワンチューロが佐々木にドロップキック。さらにショルダーネックブリーカーからのカバーは遠藤がカット。ベイリーは遠藤をドロップキックで場外に出してノータッチ・トルニージョ。ワンチューロのスーパードロルからベイリーが背中にシューティングスター・ダブルニーを狙ったが、かわされてワンチューロに誤爆。佐々木がベイリーにペディグリー。孤立したワンチューロに遠藤が投げ捨てトーチャーラックボム。さらに佐々木がワンチューロをクロスフェースで仕留めた。
試合後、佐々木がマイク。「マイク・ベイリー! テメエに用はねえ。ディック東郷はどこだ? 答えろ!」 ベイリー「何言ってるかわからない(英語で)」佐々木「何言ってるかわかんねえんだよ! このクソガイジン! よく聞け。このマザーアースは俺たちダムネーションを中心に回ってんだよ。覚えておけ!」
【試合後のコメント】
佐々木 おい、マイク・ベイリー。テメエ、誰だ! 今日一つわかったことがある! マイク・ベイリー、テメエはたいしたレスラーじゃねえ。とっととディック東郷を出せ。なあ哲哉。
遠藤 ……。
佐々木 おーい! このマザーアースは俺たちダムネーションを中心に回ってんだよ、覚えておけ!
――8・28両国で対戦する佐々木&遠藤と対戦したが。
ベイリー 両国はビッグマッチで楽しみ。ディック東郷と組めるのも楽しみ。以前から試合を見たことがあるので、これはチャンス。
――相手の攻め方もわかったと思うが。
ベイリー ダムネーションのことよくわかった。変なメイクしているし、変なジャケット着ているし、イキっているし、よーくわかった。
メインイベントはKO-D無差別級選手権試合。第58代王者の竹下幸之介は大鷲透を相手に3度目の防衛戦。先入場の大鷲に大「オオワシ」コールが送られる。21時24分開始のゴング。場内は再び「オオワシ」コール。激しいショルダーアタックの打ち合いからエプロンの大鷲を竹下がドロップキック。竹下のプランチャを大鷲が回避して逆水平。竹下も逆水平でやり返して客席の近くでラリーを繰り広げる。鉄柱越しの竹下に大鷲がラリアット。これをかわした竹下が、ダメージを与えた右腕を扉にぶつけて先に戻ったが、大鷲もなんとか生還。竹下はここから腕攻め。コーナー越しにハーフダウンの大鷲に竹下がストンピング。その蹴り脚を大鷲が掴んで押し倒す。竹下のエルボーに大鷲がハンマーパンチ。スナップメイヤーからローキックを放つ。大鷲はサミングからロープ際で顔面踏みつけ。逆水平の打ち合いから大鷲がスリーパー、さらにWARスペシャル。竹下はなんとかエスケープ。10分経過、大鷲がブレーンバスターからボディープレス。これはカウント2。ノド輪は竹下が堪えて逆水平のラリー。竹下が顔面ドロップキックを放つ。さらにロープに振ってのジャンピングニー。ジャベリンキックをノド輪で切り返す大鷲。その腕を竹下が取って三角絞め。竹下がカバーに入るが、カウント2止まり。再び逆水平の打ち合い。15分経過、大鷲が逆水平でなぎ倒す。さらに逆水平から大鷲はランニング・ノド輪を狙う。堪える竹下をロープに振るも、竹下が切り返して串刺しビッグブーツ。大鷲が竹下の串刺しのエルボーをキャッチしてランニング・ノド輪で叩きつけた。場内は大「オオワシ」コール。しかしダブルダウン。大鷲は起き上がった竹下に延髄斬りからノド輪落とし。これはカウント2。ダイビング・ボディープレスを投下したが、これもカウント2止まり。場内は「オオワシ」コール。パワーボムを狙った大鷲。竹下が堪えてリバースショルダー。竹下はケサ斬りチョップ連打からチョップ。ラリアットの相打ちから竹下がラリアット。ジャーマンは大鷲が踏ん張って首固めを狙う。竹下が堪えて垂直落下式ブレーンバスター。これはカウント1。ブルーサンダーもカウント2で大鷲がクリア。「オオワシ」コールの中、竹下がジャーマン。なんとカウント2! 竹下は逆水平6連打からカバーして3カウント。
試合後、大鷲がベルトを竹下の腰に巻いて倒れ込むと、そのままバックステージへ運ばれる。場内から大「オオワシ」コールが起こった。亜門「竹下、防衛おめでとう。この試合結果を持ちまして8月28日両国国技館の試合結果は王者・竹下幸之介vs挑戦者・石川修司で決定しました」石川がリングに呼び込まれる。石川「竹下、防衛おめでとう。オマエが勝ってくれたおかげで最高の舞台でリベンジできるよ。オマエからベルト奪ってダムネーションが最高のチームって証明する。なぜかわかるか? この石川修司が最強だからな」竹下「今、このDDTのリングで最強はベルト持っているこの俺や。両国のメイン終わった後にベルト巻いているのも俺や。全力で魂込めてぶつかっていくんでよろしくお願いします!」石川は退場。竹下「初めてベルトを腰に巻きました。このベルトを腰に巻いていいかは、皆さんや闘った相手の選手が決めるものだと思っていたので、大鷲選手に巻いてもらったことは腰にベルト巻いてもいいと思いました。本気の大鷲透、本当に強かったです。このべルト防衛したんで両国のメインにチャンピオンとして立ちます。DDT背負っていきたいんで僕に任してください。今日はとにかくベルトを守って嬉しいんで乾杯してもいいですか?」最後は竹下の「乾杯!」で締めくくられた。その後、スクリーンでは8・28両国の全カードが発表された。
【試合後のコメント】
竹下 あんまコメントはないです。チョップで大鷲さんと、心で話せた感じがするので。けっこう話切っているので、コメントは特にないんですけど、一つ言うなら本気の大鷲透は強いし、またいつか試合がしたいと思いました。
―—最後は逆水平6連発。
竹下 試合中、いっぱいチョップがありましたし、僕も魂込めているつもりとは言ってましたけど、おそらくあの6発が大鷲さんが言うところの魂がこもっていたと思います。だから、その魂の込め方を教えてもらったと思います。本当に気持ちを込めれば、チョップでも3カウントが取れるんだというのがすごく自信になりました。
―—大きな収穫を得て、8・28両国のメインに立つことになります。
竹下 石川選手は札幌で勝っているんですけど、あれは作戦通りというか、先制攻撃を仕掛けて短時間で3カウントを取れたというのがあるので、しっかり20分、30分試合していくと、体格もパワーも負けている。技術も経験も僕が負けている。勝てているのはスピードぐらいで、勝ち目が少なかったので、(札幌では)ああいう攻め方をしたんですね。その中で両国のメイン、もう一回、石川修司とってなったら、僕はあえて言いますけど、DDTで一番強いのはベルトを持っているこの僕です。でも石川選手は日本最強レスラーだと思っているので、そこを乗り越えてこそ、本当にこのベルトの価値も上がるし、一気にチャンピオンとして認められると思うので、本当の意味で石川修司を越えて、いい夏にしたいと思います。
大鷲 最高の気分だね。何年ぶり、こんな気持ちにさせられたの。正直、アイツにチョップうんぬんでこっちのフィールドに巻き込んで、こっちのやり方でドツボにはめて、アイツを引きずり込んでやろうという作戦だったんだけど、負けました。完敗です。だけどね、こういう機会を自分ではもうないかなと思っていた大鷲透と周りの仲間であったり、いろんな人間に引き出してもらって、もう一回、第一線に出てきて、手前味噌で申し訳ないけど、もう一歩のところまで追い込んだと思います。またオリンピックがくる年、4年後ぐらいにとは言いたいところだけど、まだ俺にはビアガーデン、その前に悪冠一色で原点回帰、佐々木の興行でブラジャーはぎ取ったり、来月には総選挙があり、民意によってはもう一回挑戦するかもしれないし、長野で佐久市でDDTあったり、まだまだいろんなことがあるよ。だから俺はまだまだ止まれない。オマエら、楽しみにしとけ!
石川 リング上で言った通り、最高の舞台で竹下にリベンジしたいなと思います。つねづね言っている通り、プロレス界で一番デカくて一番強いのを証明する場所だと思うので、アイツからベルトを獲りたい。
――今日のメインを見てチャンピンの印象は?
石川 いい試合だったと思いますけど、もっと凄惨な試合をしたいなと思いますので。いい試合というよりお互いを壊しあって、自分が強いことを証明したいと思います。
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