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【8・18リポート④】DDT20周年興行は本気の東京ドーム

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    • 第5試合はKO-Dタッグ選手権試合。第44代王者組のKUDO&大石真翔がMIKAMI&藤波辰爾を相手に4度目の防衛戦に挑む。藤波が先発に出て、大石と対峙してスタート。藤波が大石の足を取っていき、MIKAMIがミッキーブーメランで続く。大石はドロップキックでMIKAMIを場外に出し、すかさずKUDOがトペ・スイシーダ。苦しいMIKAMIはKUDOのダイビング・ダブルニードロップをかわすと、延髄斬り。藤波が本家ドラゴン・リングインを決めると、KUDOと大石をまとめてドラゴンスクリューでぶん回す。MIKAMIは大石のミラクルエクスタシーをかわすと、藤波がラダーをリングに入れる。ラダーに登るMIKAMIをKUDOが釘付けにして、ダイビング・ダブルニードロップを発射。これはかわされてしまったが、大石がMIKAMIを下からすくってパワーボムでキャンバスへと叩きつけ、コーナーに登る。今度は藤波が阻止してコーナーから大石を雪崩式ドラゴンスクリューで落とすと、ラダーに登ってダイビング・ニードロップを放つ。続いてMIKAMIがヴォルカニックボムを敢行し勝利した。

      藤波「長いことやってるとね、いろんなこともあるなと。今回はMIKAMI君の呼びかけで、最初は選手権があるなんて全く予期してなかった。自分の場合はもうベルトからは縁遠いというか、リングに上がれるだけでよかった。MIKAMI君の自分に対する想いから始まったわけですけど、こっちの方が緊張しますよ」
      MIKAMI「本当によかったです。組ませていただいて、後ろから見させていただいて勉強になりました。第三者の目から見てても勉強になるし、楽しませてもらいました。本当にありがとうございます。夢がどんどん叶っていって、ドリームチームでどこまで伸ばせるか、がんばります」
      藤波「MIKAMI君の指示もあったし、脚立からのニードロップなんて初めてやったよ。高かったね。お客さんの歓声を聞いたら、これがすべてでしょうね。(久々の武道館だが?)NOAHで三沢君とタッグでやった以来かな? この歓声は独特だね。よく入ったもんだね。獲ったってことは次もやらなきゃいけないんじゃないの? ベルトは11年ぶりなんだ。どこの団体でもベルトっていうのはなかなか巻けるものじゃないし、それでどうやって価値を高めていけるかということですね」

      KUDO「まだまだ全然出しきってないし、まだまだ藤波辰爾と激しくやりたかったですね。物足りないです。(昨年の両国と比べると)全然遜色ないカードだとは思うんですけど、もっとやりたかったですね。次があると思うんで、まだやってやります」
      大石「完全に僕の責任です。返せなかった自分が情けないです。藤波辰爾という人間をナメてたわけじゃないですけど、自分が想像していた以上というか。リベンジです。まだやり足りないし、リターンマッチを受けてくれと言いたい。それだけじゃなくて藤波辰爾とシングルをやりたい。DDTのチャンピオンなんでしょ? DDTに上がってこいよ、俺が相手してやる」

      第6試合は高木三四郎vs鈴木みのるのスペシャルシングルマッチ。時間差で高木が用意する公認凶器が投入されるが、鈴木は用意できないというハンディキャップウェポンランブル形式。ゴングが鳴らされると、高木が鈴木に足を取られそうになってピンチに。すると1stウェポンでメカマミー武器3点セットが運ばれてくるが、鈴木がリングに投入させず、フロント・ハイキックでこれを阻止。ピンチの高木はアキレス腱固めをエスケープして、逃げるようにバックステージへ。すると2ndウェポン「分身の術」として高木とともに新高木三四郎がリングイン。鈴木をかく乱させようとしたが、新高木はフロント・ハイキックであっさりと蹴散らされた。3rdウェポンは「お色気大作戦」。水着姿の愛川ゆず季がリングインし、鈴木を挑発。鈴木は携帯を持ち出し、愛川の写真を撮りまくる。和田レフェリーに携帯を渡して2ショットまで撮らせようとした。その背後を高木が襲い掛かり、愛川とともにダブルのゆずポンキックを決める。鈴木は愛川に張り手を見舞って蹴散らして、場内から大ブーイング。鈴木が高木にゴッチ式パイルドライバーを狙おうとすると、4thウェポンとして「マッスル」が用意される。マッスル戦士が現われ、坂井がリングインすると『エトピリカ』が流れて、スローモーションの展開へ。ゆっくりと坂井が張り手を出そうとするも、鈴木はこれに付き合わず、瞬時に張り手で制裁。高木にワキ固めを仕掛けたところで「いよいよ、俺の出番だな。待ってろ!」との声が。ファイナルウェポンで登場したのは鈴木の師匠・藤原だった。藤原は鈴木に一本足頭突き。さらにワキ固めでギブアップを迫る。藤原は高木に張り手を見舞って喝を入れて退場。これに奮起した高木が鈴木にワキ固めを決めていく。さらにメカマミーの武器を手にして鈴木にロケットパンチ。しかしフライングアーマーはリングに入り切れず、もたもたしているところを鈴木に逆襲されてしまった。高木も鈴木にドロップキックを決めてエプロンに出すと、ぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスター。なりふり構わず丸め込んでフォールを狙う。メカマミーの武器を持ち出す高尾を排除し、鈴木との張り手のラリーへ。高木がシットダウンひまわりボムを狙うも、鈴木がかわしてスリーパーからゴッチ式パイルドライバーを決めて終了。試合後、高木は引き揚げようとする鈴木を呼び止め「鈴木みのる選手、アナタは強かった。強かったよ! 思う存分、ぶつかってもアナタは強かった。鈴木さん、ありがとうございました。鈴木さん、15周年というDDTの大舞台でアナタと一騎打ちができて、自分のプロレス人生の中でも一番の出来事でした。鈴木さん、1年前から僕のわがままを聞いてもらってありがとうございます。1年前から今日、この舞台で引退することを決めてました。15周年という一つの節目で去っていくのは僕の旗揚げの頃からの思いでした。いさぎよく後進に譲ろうと、もう体もボロボロなんです。鈴木さん、本当にありがとうございました」といきなり引退を表明。これを聞いて鈴木もリングに戻ってくる。高木は「新藤、10カウントゴングを鳴らせ! 鈴木さん、本当にありがとございました。みなさん、どうもありがとうございました」と涙ながらに挨拶。唖然とする鈴木をヨソに新藤リングアナが泣きながら10カウントゴングを鳴らすも、途中で高木は「ウソじゃー!」と鈴木にスタナー発射。高木は「俺にはまだまだ使命があるんだよ。この団体を大きくすること、それに負けっぱなしで終われないんだよ。弱いなら強くなるために闘うんでしょうが! 勝つまで何回もやってやる! もう一回俺と勝負しろ!」と対戦表明。「テメエの都合でなんでも勝手に決めんじゃねえよ!」と真っ当に反論する鈴木に、高木は「鈴木みのる、俺と勝負だ! だが、今すぐじゃない。5年後、俺がDDT20周年記念興行をやろうと思っているこの場所で闘え!」とスクリーンを指差す。映し出されたのは東京ドームの写真。高木は「20周年記念大会で高木三四郎vs鈴木みのる決定だ!」と宣言。これに鈴木は「だから! なんでもかんでもテメエの都合で決めんな!」と真っ当に反論。それでも高木は「20周年でやりましょうよ! すいません、やらせてください!」と最後は懇願し、右手を差し出す。鈴木はこれに応じると見せかけてスリーパーで絞めてから「5年後、東京ドームの日付決まったら教えろ。その代わり、テメエに東京ドーム級の痛みを味わわせてやる。1対100でも1対1000でも付き合ってやろうじゃねえか!」と答えて引き揚げた。高木は最後に「俺は本気だ。両国も武道館もやって、あとは東京ドームだけだ。お前ら半信半疑だろうけど、15年前、200人の前で旗揚げして、ここまで来た。プロレスに絶対はありません。無理なことじゃない! 俺たちはプロレスを盛り上げたいんだよ! 俺たちが夢見ないと、ファンに夢を与えられないんだよ。俺たちと一緒に歩んでいきましょう」とファンに呼びかけた。

      高木「(手書きで書かれた『選手コメントスペース』を指差し)これを見てくれ。これがメジャーとインディーの違いだ。ちゃんとしたのなんかないんだよ。でもな、俺たちは旗揚げした時から心のおもむくまま動いてるんだ。なぜだかわかるか? 俺たちは一回の失敗も許されない。1回失敗したらお客さんを逃しちゃうからだよ。だから俺たちは200人のお客さんからここまでこれた。どうすれば盛り上がるんだろうか、どうすればできるんだろうかと思ってやってきた。他の団体は悔しくないのか? 今年、武道館でやるプロレス団体はDDTだけなんだぞ! 俺たちはまだまだ諦めないぞ。5年後の東京ドーム、本当にやってやる! 末端から浮上してきた団体だ。今まで10年、20年とやってきた団体、悔しくないのか!? そして俺たちのあとを走ってる団体、お前たちもだ。見たらわかるだろ。日本武道館にこれだけお客さんを集めてる、どこにそんな団体があるんだ! 正直、ここにくるまでに毎日吐くほどキツかったよ。これだけ入ったから、退屈して寝てるか? そんな人は一人もいないだろう。これがDDTなんだよ。15年間とにかくキツかった。これからもキツいと思う。でも俺たちは頭を使っていく。金がないから、頭を使うしかない。俺たちはもっともっと仕掛けて、もっともっとおもしろくしてやる。5年後の東京ドームはホラなんかじゃない! もっとプロレス界、やろうよ! みんなでがんばろうよ。鈴木みのる選手は本当に強かった。まったく歯が立たなかった。でも俺は本気で5年後、勝ちを狙いにいくよ。もっともっと大人げなくやるからな」

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