31日、東京・後楽園ホールにて「年越しプロレス2016~年忘れ!五団体シャッフル・タッグトーナメント~」がおこなわれた。第1試合はバラモンシュウ&バラモンケイvs坂口征夫&橋本大地のトーナメント1回戦。バラモン兄弟は案の定の入場。坂口&大地組に仲の良さを必要以上に見せつける。大地がキックで反撃しても坂口がタッチに応じない。そこへバカ兄弟が水を噴霧して場外戦へ。とにかくオープニングマッチから客席へ水が飛びまくる。リングに戻されても大地がローンバトル。ケイが「助けたほうがいいんじゃないの?」と坂口に言うほど。バカ兄弟は「オマエに佐藤秀雄の血を見せてやる」とボウリング攻撃。ケイが「秀雄に捧げるフォール」と押さえ込むがカウント2。大地はハイキックとニーを繰り出してやり返すとエプロンから坂口が大地を自コーナーへと戻して背中にタッチ。坂口がジャンピングミドルで襲い掛かる。シュウが場外から交通標識ボードで殴打。さらに五体不満足で丸め込むもカウント2。墨汁を持ち出すバカ兄弟。それを奪った坂口が自コーナーに置く。バカ兄弟の交通標識ボード殴打は坂口がかわして誤爆させるとその隙に大地が墨汁を口に含む。襲ってきたケイに噴霧して、さらにシャイニング・ウィザードをヒットさせて勝負あり。ケイは顔を真っ黒にしながら「アンタたちのお父さんは立派だ。だけど俺たちは佐藤秀雄の息子として生きていかなきゃいけないんだ! お、覚えてやがれ!」と退場。
【試合後のコメント】
シュウ クソー、俺たちやっぱり血じゃ敵わねぇのかオイ!
ケイ オイ、サラブレッドの血には敵わねぇのかオイ!
シュウ ちょっとやっぱ俺たち因果者だからな。しょうがねぇよ。
ケイ 見ろ! この黒い色が……。
シュウ ヤベーよ。黒人になっちゃったよ!
ケイ この黒い色が佐藤秀雄の血だ!
シュウ おー、真っ黒な血だぜ。こんな真っ黒だったらな、肌が黒じゃなくても中が黒だったら、やっぱ差別されるよな!
ケイ あー、そうだ。俺だって双子の弟で、ずっとカ●ギって差別されてきたんだ!
シュウ 黒人だって差別されるじゃねぇか!
ケイ 俺だって生きてる!
シュウ 知ってるか、黒人じゃ日本に入れないんだぜ! だからヨソに行かないと。どこに行く?
ケイ クッソー……。
シュウ 南スーダン行こう! 戦争やってるからよ!
ケイ チックショー、自衛隊もそろそろあそこから撤退したほうがいいんじゃないか。でも親父だってプロレス界にひとつだけ傷を付けているんだ。あいつの命日は12月15日だ!
シュウ 知ってるか12月15日って何の日だか!
ケイ 力道山先生の命日だ!
シュウ 同じ日に死んじゃったよ。
第2試合は真霜拳號&入江茂弘vs野村直矢&岩崎孝樹のトーナメント1回戦。真霜が岩崎にヘッドロック。ロープワークからすぐさまミドルキックを繰り出しボディースラム、ニードロップと攻め込む。入江が出てくると重いエルボーで岩崎をよろめかせる。さらに隕石はカウント2。串刺しラリアットからのカバーもカウント2で返される。ローンバトルを強いられた岩崎はカウンターのニーからウレーンバスターでようやく逆転。替わった直矢がジャンピングエルボーからノーザンライト・スープレックス。さらにミサイルキックと攻め込む。これはカウント2。真霜が投げ捨てジャーマンで投げれば、直矢が起き上がりざまのスピアでやり返して両者ダウン。戦況は入江vs岩崎に。岩崎が顔面フロントハイキック。さらに直矢とツープラトンのブレーンバスターを決める。直哉のスピアから岩崎がサッカーボールキック。カウント2で返されるとすぐさまローキックを放つも真霜がカット。残り3分。入江がブラックホールスラムでやり返すと、真霜の真剣から入江がフライング・ソーセージを投下。これは直矢がカット。真霜が排除すると入江が大暴走からビーストボンバーでフォールを奪った。
【試合後のコメント】
――野村選手、普段他団体の選手とタッグを組む機会はあまりないと思いますが。
野村 初タッグの割りにはすごいうまくいったと僕は思いますね。だけどやっぱり、向こうも個人個人すごい強い相手なんで、そう簡単にはいかないなって。まあ来年に向けてもっともっと練習して、もっともっと強くなります。
岩崎 いや、本当にずっと勝つ気でいたんで。本当に悔しいですね。年越し(プロレス出場)は初めてなんですけど、年越しまで試合があるってことは緊張感持ったまま年を越せて、年明けからすぐ試合はじまるんで。自分にとって大事なシングルも年明け早々あるので。本当にこん畜生っていう気持ちでね。いやもう今年1年悔しいことばっかだったんで、絶対忘れず来年2017年はトップに。DDTの中でも、もちろんDNAの中でもいけるようにフンドシ締めていきます!
第3試合はグレート小鹿&ジョーイ・ライアンvs木高イサミ&宮本裕向のトーナメント1回戦。ついにベールを脱いだ小鹿とライアンの謎のタッグは合体曲で入場。ライアンは嫁のローラ・ジェームスを帯同。ライアンはさっそくロリポップキャンディーをタイツに収納。股間に何度も宮本の手を付けようとするが、宮本はなんとか拒否してイサミとタッチ。小鹿が出てくるとイサミにダブルチョップ。さらに足4の字まで決めてみせたが、イサミが慌ててエスケープ。スピニング・トーホールドは宮本が前蹴りでカット。場内はブーイング。すかさずライアンが出てきて小鹿に続いて右足を攻める。イサミはドロップキックで逆転して5分経過。宮本がハンドスプリングエルボー。しかしマンハッタンドロップは逆にヒザを痛めてしまう。ライアンが宮本にチ●コスクリューからスーパーキック。これはイサミがカット。イサミのバックに回ったライアンがコーナーで潰されるとフランク篤レフェリーそれにが巻き込まれる。その隙にローラがリングインするも、小鹿の急所を蹴り上げてしまって小鹿がダウン。イサミがローラをぶん殴ると、小鹿の顔に上にローラが跨る。サムライのカメラを奪ってこの模様を収めようとした宮本だったが、ライアンのロリポップキャンディーを口に突っ込まれてフラつく。向かったライアンはイサミのカニ挟みで小鹿の股間へと一直線。蘇生したフランクレフェリーが誤ってローラの顔の前に股間を差し出してしまって地獄絵図。最終的には宮本が小鹿をフォールして3カウント。小鹿は怒ってライアンを突き飛ばして試合終了。
【試合後のコメント】
小鹿 まあ何と言うか、45、50年近く前になるアメリカでのリングを思い出したよ。リングに女性が入って来る、こういうのは本当はるか彼方向こうの世界みたいな気がして。僕は違和感があるけど、まあそれもパートナーのマネージャーみたいなものだから。それをこなすのもレスラーの仕事だし、自分の勝手なことは言えない。ただどうなのかね……。I Can't help. ありがとうございます(ライアンは小鹿を無視してローラとイチャイチャしながら控室へ)。
第4試合は岡林裕二&黒潮“イケメン”二郎vs吉田綾斗&野村卓矢のトーナメント1回戦。岡林とイケメンは揉めながら入場。イケメンが岡林を叩いてリングに上げてしまうと、リングインすらしないままゴング。イケメンは「いけよ! ジャケットも着てくんねんだからよ!」と岡林に指図。岡林が卓矢に逆水平からボディースラム。卓矢を自コーナーに連れてくるとタッチを要求。場内の「イケメン」コールに気を良くしたが、岡林を叩いてようやくリングイン。低空ドロップキックを決めると岡林は「はよ、帰ってこい!」。イケメンは「なんでオメエに指図されなきゃいけねえんだよ! 早く決めろよ!」と渋々交替。しかし、卓矢が奮闘してボディースラム。吉田が出てくるとイケメンをフロントハイキックで落とし、岡林には鋭いエルボー。さらに逆水平を打ち込む。岡林も逆水平でやり返してラリー。吉田は鋭いドロップキック。サッカーボールキックは岡林がキャッチしてファイアーマンキャリー。イケメンがシャシャリ出てミサイルキックを放つがあっさりかわされてしまう。替わった卓矢がランニング・ミドル。さらに吉田と串刺し攻撃を決めると吉田のジャックハマーから卓矢がローキック。さらに腕十字を決めるも岡林がカット。岡林が吉田を排除し、イケメンを無理やり自コーナーに連れてきてタッチ。残り3分。ブレーンバスターを仕掛けるとイケメンがカット。エルボーを打ち合って仲間割れかと思いきや、襲いかかった卓矢には2人でトーキック。串刺し攻撃はどちらが先にいくかで揉めていると、卓矢のドロップキックを食らってしまう。吉田と卓矢のツープラトン・ブレーンバスターはカウント2。吉田が襲いかかるも、これはイケメンがエプロンからジャケットを投げつけてカット。リング内では岡林が卓矢にアルゼンチン。卓矢がスリーパーで切り返して抵抗するが、それでも岡林がアルゼンチンに再度持ち込んでギブアップを奪った。試合後、イケメンがジャケットを差し出すも、岡林は少し間を置いてから拒否した。
【試合後のコメント】
吉田 まあ今日は結局、岡林さんのパワーとイケメンさんのあの独特な世界にやられたけど、自分もノムさんもまだまだこれからやから! 次、また組むことがあれば必ず勝ちます!
野村 最後、(黒潮が)ジャケット投げましたよね。あれ、反則じゃないんですかね。分からないけど、まあレフェリーが反則じゃないと捉えたんで負けは負けなんで。次、来年もっと強くなって戻ってきます。
第5試合は樋口和貞&宇藤純久vs関本大介&HARASHIMAのトーナメント1回戦。関本&HARASHIMAは合体曲で入場。関本が宇藤とチョップの打ち合いから重爆ミサイルキック。HARASHIMAが出てくると腹パンからニーを突き刺していく。序盤から腹部攻めに遭って捕まる宇藤。5分が経過すると、串刺し攻撃を止めて関本をコーナーに激突させて樋口とタッチ。激しいショルダーアタックの打ち合いは樋口に軍配。樋口が串刺しラリアットからオクラホマスタンピード。これはカウント2。関本も意地のスピアでHARASHIMAと交替。HARASHIMAがダイビング・カンフーキックから雪崩式ブレーンバスター。カウント2で返されて残り3分。樋口がミドルキック3連打を堪えて逆水平。ここからラリー。HARASHIMAのハイキックに樋口が耐えてブレーンバスター。宇藤が出てくるとジャンピングニー。ボディースラムからギロチンドロップもカウント2。HARASHIMAは水面蹴りでやり返して顔面蹴り。関本がリングインして串刺しラリアット。さらにショルダーネックブリーカーへ。キャメルクラッチは樋口がカット。残り1分。HARASHIMAのスワンダイブ式ボディープレスのアシストから関本がダイビング・エルボードロップ。カウント2で返されて残り30秒。関本はアトミックドロップ。宇藤のビッグブーツをキャッチして逆エビ固め。HARASHIMAが樋口をコブラツイストで捕獲してアシストしたがフルタイム。
1カウントルールの延長戦は樋口がパワースラム。これはノーカウント。HARASHIMAがスタンド式蒼魔刀。樋口が返す刀でラリアット。HARASHIMAがジャンピングハイを打ち込んでダブルダウン。戦況は関本vs宇藤に。宇藤がコブラツイストを仕掛けて、関本がバックを取ってジャーマンの体勢。決めきれないと丸め込むがノーカウント。今度は宇藤が関本のバックを取って、堪えられると丸め込んで勝負あり。
【試合後のコメント】
関本 あーーー、負けたぁぁぁ! HARASHIMAさん、ごめんなさい!
HARASHIMA いや、ちょっと……1カウント(ルール)はちょっと知ってましたけど難しいですね。試合では全然押していたのにこっちが。
関本 隙を突かれたぁ。クソー。
HARASHIMA 僕らは決して慢心していたわけじゃなくて。そういうこともありますよ。
関本 はい、すみません。
HARASHIMA いやいや、もう謝らないでください。
――やはり宇藤&樋口組の勢いはすごかったですか。
HARASHIMA そうですね、やっぱり体格もあってスピードも勢いもあるので。10分以内で決着つけるってことで、ちょっとこっち攻め急いじゃった部分もあるかもしれないですね。1カウントでよかったんだから。そうっすねぇ。難しいですね。
関本 また宇藤にやられたぁ。クソー! 悔しいっす。
HARASHIMA まあでもトーナメントなんで、僕らに勝ったからには樋口&宇藤組には優勝してもらわないと、僕ら格好つかないですよ(苦笑)。まあでも期待の若手というか、あの世代が伸びてくるのは本当は嬉しいことなので。
関本 樋口選手、デカいっすね!
HARASHIMA デカいっすね。
関本 ビクともしないっす! 悔しいなあ。
HARASHIMA ちょっと悔しい年越しになりますけど、2017年も頑張りたいと思います!
関本 2017年も頑張りましょう! 何で頑張りますか?
HARASHIMA 何でかって?(苦笑)それは……。
二人 鍛えているからだー! よいお年を!
HARASHIMA まだもうちょいあるけど(笑)。
第6試合は高木三四郎&アブドーラ・小林vs征矢学&植木嵩行のトーナメント1回戦。征矢も植木も警察ベストを着用。対するGET MILDは2人揃って植木の入場コスチュームを着用し、高木に至っては股間に誘導棒を刺している有様。これに「俺のコスチューム!」と憤る植木。試合が始まると高木が誘導棒を取り出すもフランクレフェリーがあっさり没収。高木は「俺はCEOだ!」と征矢に権力を振りかざす。征矢とのショルダーアタックの打ち合いは敬礼で堪える。植木とアブ小は敬礼合戦。植木とアブ小は拳銃を持ち出そうとすると、その前に征矢と高木が拳銃を持ち出し、さらに植木とアブ小まで拳銃を振りかざす。すると植木が「これじゃ蹴りがつかない。ワイルド西部劇ガンマン対決といこうじゃないか」。高木とアブ小が応じて背中合わせから3歩前進しようとするも、植木と征矢は騙し討ちで2人を背後から丸め込んであっさりフォール勝ち。植木のコスチュームを取り返そうと2人して高木とアブ小をはぎ取ろうと追いかけた。
【試合後のコメント】
アブ小 何だよオイ! どなってるんだよコレ。
高木 何だよ! どうなってるんだ!(二人して報道陣に丸出しになった尻を向ける)
アブ小 何て日だっ!
高木 今日、何日だと思ってるんだ! 大みそかだぞオイ!
アブ小 はしゃぎ過ぎたか。
高木 大丈夫っすよ。
アブ小 あれガンマン対決じゃなかったのか?
植木 (コメントスペースに乱入して)オイお前ら! 返せって言ってんだろ! 返せ!(征矢と二人で高木とアブ小のタイツを脱がしていく)
高木 (股間を押さえて)生放送だから止めて!
植木 出てるぞ!(苦笑)お前ら動くんじゃねぇ!(拳銃を取り出して高木&アブ小に向ける)お前ら帰れ!
アブ小 帰るよ!
植木 猥褻物陳列罪で逮捕だ!
征矢 あんなCEOでいいのかー!
植木 確保ーっ!(全員控室へ)
第7試合は青木篤志&橋本和樹vs佐々木大輔&佐藤悠己のトーナメント1回戦。佐々木と佐藤のセコンドには同じくSUPER CREW一期生の久保。青木&和樹の入場を佐々木と佐藤が襲いかかって試合スタート。和樹をトップロープに引っ掛けると佐々木がドロップキック。佐藤は場外の青木にトペ・コンヒーロを浴びせる。佐々木が和樹にダイビング・エルボー。これを和樹がかわすと青木のバックドロップのアシストから和樹がPK。しかしカウント2。ここからラフファイトでローンバトルを強いられた和樹。5分経過、和樹はコンプリートショットでやり返してようやく青木とタッチ。蒼いは佐々木にドロップキック。さらにミサイルキックでフッ飛ばす。これはカウント2。バックドロップは佐々木が丸め込みで切り返し、さらにクロスフェースにつなぐ。これは青木が抜け出して腕十字。佐々木がクラッチを切らせず丸め込む。カウント2で返されるとクロスフェース。残り3分、青木がロープに逃げる。替わった佐藤がダイビング・ボディーアタック。丸め込みを青木が切り返すもカウント2。青木のラリアットから和樹が出てきてソバットからフィッシャーマン。これは佐々木がカット。残り1分、佐藤と佐々木がステッキを持ち出すも、和樹も青木も迎撃。佐々木と佐藤は場外へ。残り30秒、結局は2人が逃げ続けてフルタイム。
1カウントフォールルールでの延長戦は佐々木と佐藤が襲いかかってゴング。2人のトラースキックからカバーするもノーカウント。佐藤の丸め込みを青木が腕を取って十字に固めてギブアップ勝ち。
【試合後のコメント】
佐々木 オイ、ファッ●ンプレス! 負けちまったじゃねぇか佐藤先輩が! 何負けてんだよ!
佐藤 おかしいだろオイ! オイ、8年前みたいに今度は俺が腕を折られかけたよ! あいつ、酷ぇ奴だよ!
佐々木 (三田)佐代子にあわせる顔がねぇよ! 今夜どうやって抱けばいいんだよアイツをよ!
佐藤 おい、お前。もう逆に抱くしかねぇぞ!
佐々木 フフフフ……逆に言うか、いま抱く話してんじゃねぇかよ!
佐藤 仕方ねぇだろ。頼んだぞ今日は佐々木!
佐々木 帰るぞ!(苦笑)
第8試合は神谷英慶&竹下幸之介vsカズ・ハヤシ&男色ディーノのトーナメント1回戦。井上リングアナはディーノもカズも「ホモです」とアナウンスして入場へ。『スリル』が流れるとカズが本部席を見ながら激怒。ディーノはお構いなしに男性客の顔をカズに差し出すも、カズはスルーしてリングイン。カズは竹下との対戦を呼びかけるも、ディーノは「竹下、狙われているわよ!」。竹下がショルダーアタックからニールキック。ディーノが出てくると竹下は颯爽と神谷とタッチ。神谷はコーナーに頭突きして意を決してリングイン。しかし、ディーノの男色殺法で悲鳴をあげる。カズが出てきてシルバーブレット。コブラツイストを決めるも、ディーノにケツを触られてしまう。ディーノはブレーンバスターからナイトメア。ここからのカバーはカウント2。神谷は何とかジャンピング・ショルダーを決めて竹下とタッチ。竹下がジャベリンキック。ディーノがかわされるもブルーサンダーで叩きつける。これはカウント2。エルボーの打ち合いからディーノが股間タッチ。竹下も股間タッチでやり返す。ディーノの男色スープレックスに竹下も男色スープレックスでやり返すが、ディーノはすぐさまホモイェ。替わったカズがハンドスプリング・ニールキック。これは神谷がカット。ディーノは神谷を排除すると、カズに竹下を押さえつけるよう指示。カズが竹下を羽交い絞め。リップロックを狙うディーノ。竹下にかわされるも、ディーノは躊躇せずカズにリップロック。竹下と神谷がストンピング。竹下がカズを押さえ込むもディーノがカット。神谷がディーノを押さえつける。カズが蘇生すると神谷と竹下にナックルパンチ。さらにディーノにはリップロック。残り3分、竹下の丸め込みを堪えたカズがタイツを脱いで「愛」と書かれたタイツ一丁になってナイトメア。カズは竹下を神谷にぶつけるとディーノに「私ごと掘りなさい!」。俺ごと掘れで竹下を神谷にぶつける。コーナーでケツを出したディーノの地獄門に神谷も竹下も吸い込ませる。ディーノが竹下をカバーするもカウント2。カズがコーナーでケツを出すも、ディーノは竹下にリップロックから男色ドライバー狙い。これを堪えられてしまうと、神谷がコーナーのカズを抱えてバックドロップ。同時に竹下がディーノにジャーマンを決めて勝負あり。
【試合後のコメント】
カズ フ●ックユーだよ。
ディーノ (カズの股間を摩りながら)ルールに助けられたな。3カウントルールだから私たち負けたのよ。もし1カウントルールだったら、もうそんなの私たちが1本抜いてるに決まっているじゃない。ちくしょー。汚いことしやがって! 3カウントなんて姑息なルールで勝ちやがって! チクショー! カズちゃん、いやサブちゃん! サブ・ハヤシちゃん。
カズ サブちゃん? サブちゃんね(苦笑)。そうよ、サブちゃんよ。
ディーノ オネェ降臨してるじゃないサブちゃん!
カズ 全然サブちゃんじゃないよ(苦笑)。
ディーノ みんなサブ・ハヤシとして見ていたわよ。
カズ そうね(苦笑)。ちょっと日が浅いから馴れてないのよ。
ディーノ いや、違う! 違う! 何も言わなくてもこれ(男色タイツ)を用意してきたサブちゃんの……皆さん、これを機にサブちゃんのひと口情報というか、最近渋谷のゲイバーに行ってるらしいわよ、サブちゃん。
カズ Homeっていうんだけど。
ディーノ 店の名前まで言っちゃうんだね(苦笑)。サブちゃんはやっぱりそういう素養あるから。
カズ 私のお気に入りはタケちゃんっていう人。
ディーノ ウフフフフ……ちゃんとね、お気に入りの推しまで作ってるのよ! で、今日竹ちゃんが相手だったから、やっぱりテンションが上がっていたのよ。最初指名したでしょ。あれは店、そのまんま! タケちゃんを指名したの! サブちゃんは。
カズ タケちゃんとあとヒサポン。ヒサポンはちょっと……。
ディーノ 二人目からは笑えないよ! サブちゃん、二人目からは笑えない!
カズ 大丈夫、大丈夫。
ディーノ ちゃんと交通事故起こさないように。
カズ 大丈夫、大丈夫。みんな持っているんだから。みんな持ってるから大丈夫。
ディーノ すごい! サブちゃん、このキャリアにしてまだ上積みがあったのね!
カズ これからはディーノさんの気持ちが分かるでしょう。でしょう? あ、ディーノちゃんか。
ディーノ (抱き合いながら)ごめんね、ごめんね。やめてよ、もーう……ちょっと邪魔しないでよ! 撮さないで。あとはしっぽりヤラせてもらうわ!(そのまま二人抱き合いながら控室へ)
第9試合は真霜拳號&入江茂弘vs坂口征夫&橋本大地のトーナメント2回戦。坂口が真霜にジャンピングミドルで襲い掛かって開始のゴング。コブラクラッチを決めるも入江が押さえつけ大地ごとカット。坂口が大地に詰め寄るも真霜と入江が襲いかかる。真霜から替わった入江がスリーパー。これはロープエスケープ。入江のエルボー、真霜のキックに追い込まれる坂口。ニードロップを回避しても大地とのタッチは拒否する。入江の大暴走はカウント2。入江の変形タズミッションは大地がカット。大地は入江にニーアタック、真霜にジャンピングハイを決めると入江をコーナーにセット。坂口の串刺しニーから大地がミサイルキック。坂口のカバーは真霜がカット。真霜をサンドイッチPKで排除した大地は入江にDDT。坂口のPKをキャッチする入江に大地がシャイニング・ウィザード。坂口が神の右膝につないでフォール勝ち。試合後、坂口と大地がガッチリ握手。場内からはどよめきが起こった。
【試合後のコメント】
真霜 クッソー!
入江 すみません!
真霜 一発だよ、一発にやられたよ、あいつらのよー! クッソ!
入江 正直…正直、タズミッション決まってもう勝ったと思って、完全に油断しているところに思いっきりいかれて。
真霜 何だ、意外といいじゃねぇかあいつらよ。クソ野郎!
入江 クソ、覚えてねぇ。
真島 まっ、しょうがねぇ、しょうがねぇ。たまたまだ! たまたまだ! でもこのコンビ、結構いいと思うんだ。どう、やってみて。覚えてない?
入江 今日は…いまの試合は覚えてないけど、とにかくうちのお母さんがこのチームをすごく楽しみにしていたことだけは覚えてます!
真霜 あー、残念な結果だな。もうでもよ、お母さんのためにまた組もうぜ、どこかで。
入江 お願いします!
真霜 よし、またやるぞ、このコンビ!
第10試合は岡林裕二&黒潮“イケメン”二郎vs木高イサミ&宮本裕向のトーナメント2回戦。『HELLO』が流れてイケメンコールの中、イケメンがノリノリで入場。2コーラス目でイケメンのジャケットを受け取った岡林がそれを着用すると場内「オカバヤシ」コール。さらにイケメンは岡林にサンバイザー付きのカツラを装着させて、2人は仲良く南側客席通路を練り歩いて「イケメン」コール。試合がスタートすると場内の「イケメン」コールに合わせて岡林がジャケットをヒラヒラさせる。さらにイサミにボディースラムを決めてジャケットをヒラヒラさせる岡林。イケメンは岡林とのバックエルボーを決めてポーズ。イサミは岡林のカツラを奪って場外へと投げ捨てる。岡林がやり返すとイケメンがそのカツラを回収して岡林に被せた。イケメンがアラビアンプレス。岡林が逆水平で続く。イサミが腹パンでやり返すと、宮本が出てきてドロップキック。岡林の取れてしまったカツラをポイ捨て。岡林は逆水平で反撃。宮本も対角線ラリアットからコブラツイストを決める。イサミがイケメンに卍固めでアシスト。これは岡林が抜け出して宮本にパワースラム。イケメンが出てくるとハリウッドスタープレス。コーナーに登るも宮本に揺らされて股間を痛打。イサミが出てきて雪崩れ式フランケン。これはカウント2。イケメンもトラースキックからニーを放つ。これは宮本がカット。岡林が宮本にアルゼンチン。イケメンがその宮本にダイビング・フットスタンプ。さらに岡林がイサミへのボディースラムからイケメンとともにコーナーへ。2人して飛んだがかわされて自爆。イサミがダイビング・ダブルニー。これはカウント2。場内「イケメン」コール。イケメンが丸め込みで追いすがるもカウント2。トラースキックは宮本にカットされてフルタイム。
1カウントフォールルールの延長戦はイサミにイケメンがハリケーンドライバー。これは宮本がカット。岡林が宮本を排除。イケメンがムーンサルトを投下するもイサミが剣山。丸め込みもイサミが最後はヨーロピアンクラッチでやり返して3カウント。それでも試合後はイケメンと岡林に惜しみない「イケメン」コールが送られた。
【試合後のコメント】
黒潮 申し訳ない、申し訳ないです!
岡林 イケメン!
黒潮 ごめんなさい。
岡林 大丈夫か?
黒潮 はい。申し訳ないっす。せっかく仲直り出来て、ジャケットも着てもらえたのに、優勝出来なきゃ意味ないよぉ!
岡林 そんなことない。今日は本当にイケメン選手と組めてよかった! ありがとう!(黒潮と握手)
黒潮 本当ですかぁ!
岡林 最後すまなかった。
黒潮 いやぁこちらこそ! この試合が点ではなく……団体・会社の違い関係なしに、点ではなく線であるように、皆さん期待しているんではないでしょうか。たぶんしていますね。
岡林 これから組む機会があったら、いつでも組もう!
黒潮 俺はいつでも駆け付けます! 何でしたっけ僕たちのユニット名……イケてる……ポセイドン、そうだ! イケポ……セ! イケポセですよ俺たちは!
岡林 イケポセ、いくぞ!
黒潮 いくぞイケポセー!
岡林 よっしゃ!
第11試合は征矢学&植木嵩行vs樋口和貞&宇藤純久のトーナメント2回戦。植木が樋口、宇藤、征矢、松井レフェリーをアームホイップで投げて全員で敬礼。征矢と植木は樋口にダブルチョップからポーズ。征矢がショルダーネックブリーカーで続いて救出セントした宇藤もまとめて両腕ラリアット。征矢がワイルドボンバーを狙うも植木がしゃしゃり出てタッチを要求。植木が出てくるも背後には樋口と宇藤。串刺し攻撃を拳銃で脅して止めてしまう。植木は宇藤と征矢をリング下に追いやると樋口には「寝ろ」。植木は1.5リットルのコーラを飲んで樋口を潰そうとしたが、トップロープに股間を痛打して全てが失敗。樋口があっさりドクターボムを決めて終わり。
【試合後のコメント】
征矢 (植木の背毛を抜きながら)植木コラ!
植木 アイッ! アァ……。
征矢 アァじゃねぇよ、最後のは何だ!
植木 アァア。
征矢 お前が貸せ、貸せって言ったから、お前に貸したんじゃねぇか。
植木 エェ? エエエ、エイエイエイエ……。
征矢 縄文時代の人間か? エイじゃねぇ! 見た目それっぽいけど。
植木 (コーラのペットボトルを指差しながら)エエ、エエエイ。エエエエ……。
征矢 何で失敗したんだじゃあ。
植木 エイ! エエイ……。
征矢 それと何でお前、俺を呼び捨てにしたんだ!
植木 ……エイ? エエエ…あ、マナブ? マナブ?
征矢 うるせー、もういいよ! バカヤロウ!(植木の頭を叩いてそのまま控室に連行)
植木 エーイ!(泣)
第12試合は神谷英慶&竹下幸之介vs青木篤志&橋本和樹のトーナメント2回戦。和樹が腕を取って神谷を自陣コーナーに引き込んで青木とタッチ。神谷はフィンガーロックから青木を自陣コーナーに押し込んで竹下とタッチ。青木が脚を取ると竹下がロープに逃げる。青木が脚を取って自陣コーナーに連れていくと、和樹もレッグシザースで続く。エルボー合戦は竹下が優勢。神谷が出てきてボディースラムへ。これはカウント2。5分経過、和樹が竹下を自陣コーナーに運ぶと、替わった青木がドロップキック。エルボーの打ち合いから竹下がブレーンバスターでぶん投げる。替わった神谷を青木がコーナーに突っ込ませて残り3分。青木はサムソンクラッチから腕十字を決めたが竹下がカット。和樹が出てきてローキック連打。卍固めで勝負に出るが、これも竹下がカット。竹下は青木にビッグブーツ。向かっていった竹下を青木が場外に落としてトペ・スイシーダ。リング内では丸め込みで粘る和樹を神谷が延髄斬りからバックドロップを決めて勝利した。抽選で決定される準決勝の組み合わせは入場曲で判明する。
【試合後のコメント】
青木 勝てると思ったけどな……。
橋本 いやでも……単刀直入に言うと、僕は青木選手がすごく苦手な人間でした。何考えているか分からないし、正直好き嫌い激しいんで、嫌いな人間だったら嫌いで終われるんですけど、僕、どうしてもこの人のことあまり嫌いになれない……けど、仲良くもなれなそうな、すごく難しい人で。僕は正直、今日の今日までこの大みそかを迎えるが、勝手ながら憂鬱でした。だけど、やっぱリングに上がって一緒に組んでも、闘ってもやっぱりすげー人だなって、改めて思ったんで、本当に負けて悔しいです。それだけです。
青木 俺もねいろんな人と組んできて、気の合う人もいれば合わない人もいるし。むしろ合わない人のほうが多かったけどね。別にそういうふうに言われて……俺はいつも組んでようが何しようがライバルっていうのが、ずっとパートナーには俺はあるから。でもまあすごく俺はこういうタイプの選手はいいと思うっていうか、勝手なことを言うと(苦笑)、組んでいてラクなんだよ。気が強いからさ、特別何かをする必要もないしさ。助ける必要もないし、助けられる必要もないしさ。いや、面白かったよ。初めてこうやって組んでやるっていうのは面白いし、何かこのまま終わらせるのも勿体ないし。まあだけど、どうなるかね? これから。このまま組んで楽しくいくのか、それとももう1回闘って楽しくいくのか、それはもう分からないし。ただね、どっちでも出来る相手っていうのはあまりいないんで、そういう意味では大事にしたい。まあ負けは負けだけど、でもこれは俺の力不足もあるから。まあ大みそか、いいものが俺は見つかったかなと思うんでよかったです。ただ、優勝したかったね。でもそれは一人の責任じゃないから。俺の責任でもあるから。よしっ!(一人で控室へ)
橋本 ああいう謎かけみたいなことを言うところが……僕は単純明快な人間なので。だから苦手なんです! だけど何か分からないっすけど、考えさせられているってことは、少なからず気になっているだろうなぁ……。
2回戦終了後、サムライTV「インディーのお仕事」が制定する「日本インディー大賞2016」の結果発表&授賞式がおこなわれた。
☆ニューカマー賞:野村卓矢
卓矢「全然自分なんて引っかかると思っていなかったです。本当にありがたいです。4月にデビューさせていただいてニューカマー賞を取ることができました。皆さんの期待に応えられるように頑張ります」
★ベスト興行:10月2日、ガンバレ☆プロレス東京・後楽園ホール「BAD COMMUNICATION 2016」
大家は今成とともにバッコミ入場。新木場の翔太AIDに出場しなければいけないのに入場が長い。大家「この賞を取れたのはガンバレ☆プロレスを少しでも気にしてくださる皆様がたのおかげでございます! 引退しなくてよかったです! 二度と引退するなんて言いません! 12月22日に無事、子供が生まれました! 来年はプロレスをメジャースポーツにできるように! 東京ドームでジャニーズやってんだろ! でもプロレスが一番すげえって証明する! 年越しを東京ドームでできるように! それにはプロレスを愛する! みんなの力で東京ドームを成し遂げようじゃねえか! ありがとうございます!」今成「藤田さん、見てますか? 僕らベスト興行取れましたよ!」
☆ベストユニット:DAMNATION
DAMNATIONは勢ぞろいで登場。佐々木「皆さんこんばんわ、我々がDAMNATIONです。サムライTVの社長を買収したおかげでベストユニットを受賞できました」石川「皆さんのおかげで1位を取れました。今日はジャニーズのコンサートもあります。感謝の気持ちも込めて聞いてください。DAMNATIONで『世界で一つだけの花』」場内に『世界に一つだけの花』が流れて石川がボェ~~ッと熱唱するも佐々木、遠藤、ポーリーは何もしない。石川が曲を強制終了させて「段取りが違う!」とうろたえたところで佐々木に蹴倒された。
★ベストバウト:大日本7・24両国国技館大会におけるBJW認定デスマッチヘビー級選手権試合~スキャフォールドGショックデスマッチ◎<挑戦者>○星野勘九郎(20分31秒、片エビ固め)伊東竜二●<王者>※スキャフォールド上からのダイビング・セントーン。伊東が6度目の防衛に失敗、勘九郎が第33代王者となる。
勘九郎「皆様の熱いご声援のおかげでベストバウトを取ることができました。本当にありがとうございます!」伊東「自分は2回目なんですけど両方とも負けた試合なので、今度は勝った試合で取りたいと思います」
☆MVP:石川修司
石川「僕でいいのかというのもあるんですけど、一騎当千とKODトーナメント優勝してこういうのを取れないと、そういうのをけなすことになるので、ホッとした部分があります。今年41歳なんですけど、新しい選手とやりたいし、取ったことのないタイトルも取りたいです。これだけのたくさんのお客さんがいるおかげでプロレスをやっていけるので、今後もプロレスをよろしくお願いします」
第13試合は入場曲で判明して神谷英慶&竹下幸之介vs坂口征夫&橋本大地のトーナメント準決勝。竹下が坂口にバックブリーカー。ブレーンバスターから逆エビ固めを決めるもロープに逃げられる。ここからローンバトルを強いられる坂口。フロント・ネックロックも竹下のパワーで解除されてしまう。竹下がエルボーから串刺しビッグブーツ。坂口もジャンピング・ミドルでやり返して戦況は神谷vs大地に。神谷のブレーンバスターはカウント2。大地もラリアットをかわして延髄斬り。コーナーにセットすると、坂口が串刺しニーで追い打ち。大地のミサイルキックから坂口がPK。大地のカバーは竹下がカット。大地がDDTを決めるも竹下がジャーマンでカット。坂口も排除すると竹下と神谷でコーナーに乗せた大地をビッグハイヤーデモリッション。最後は神谷がバックドロップを決めて勝利した。
【試合後のコメント】
坂口 せっかくさ、良くなってきてただけに残念だったけど、何かもう1回機会があったら組んでみたいなと。まあやり合ってもみたいなって思うし、いろいろ俺も彼のことを誤解していた部分があるから。ようやく分かってきたところで、こういう結果になっちゃったけど。
大地 すみません。
坂口 いや全然。何か彼は彼で大日本って舞台を選んで、自分はDDT。同じ二世だけど、自分たちがまた一歩一歩登っていけば、いつかはまた組むかやるか、そういう機会が来ると思うので、その日までお互い精進して頑張ろう。ありがとう。
大地 ありがとうございます。(坂口に肩を借りて控室へ)
セミファイナルは樋口和貞&宇藤純久vs木高イサミ&宮本裕向のトーナメント準決勝。ゴングが鳴らされて2017年まであと6分。樋口と宇藤がパワーでイサミを攻め立ててあと4分で2017年。イサミが宇藤に低空ドロップキック。宮本が出てきてスピニング・トーホールド。イサミとともにレッグスプリット。スクリーンに2分前のカウントダウン。5分経過、宇藤は両腕ラリアットで二丁拳銃をまとめて倒すと、残り1分となって選手がリングを囲う。カウントダウンから「ハッピーニューイヤー!」とイサミがトペ・スイシーダ、宮本がトペ・コンヒーロの競演。こうして後楽園ホールは2017年を迎えた。リング内では樋口が宮本にサイドバスター。宮本が樋口をロープに引っ掛けると、イサミがエプロンからドロップキック。替わったイサミは宮本とともにダブルの低空ドロップキック。イサミのダイビング・ボディーアタックは樋口がキャッチしてキャンバスに叩きつける。宇藤が出てくるとイサミにダイビング・ラリアット。これはカウント2。イサミは宇藤にSTF。これは宇藤がエスケープ。イサミが垂直落下式ブレーンバスター。これもカウント2止まり。二丁拳銃の連係を宇藤が分断。イサミにカウンターのラリアットを決めるとダブルアーム・フェースバスター。さらに追い打ちのラリアットでフォール勝ち。これで決勝は神谷&竹下vs樋口&宇藤に。
【試合後のコメント】
イサミ いや負けたね。
宮本 一筋縄ではいかないっすねぇ。すごいじゃない、あいつら。
イサミ いやすごい力だった。最後分からなかった、何が起きたか。
宮本 (樋口&宇藤は)何年もやってないでしょ?
イサミ 即席タッグチームだからね。
宮本 即席なの?
イサミ 即席でしょ。知らないけど。
宮本 去年もやらなかったっけ?
イサミ 去年もやったよ。まあそんなに、1年を通じて組んできてるわけじゃないチームに負けたっていうのがね、ちょっと悔しいところではある。俺らぐらいのキャリアの人らが準決勝まで残ったのも分かった上で、俺らが最後の砦だね。
宮本 砦だったかもね、残っていた中ではね。関本&HARASHIMAだって初戦敗退してるんだし。
イサミ もっと粘ってやりたかったですけどね。
宮本 若い人たちが力をつけてきてるってことは今日の闘いで分かった。
イサミ まだまだね。まだまだやってやりますよね。
宮本 今回は負けましたけど、まだまだ。
イサミ 力をつけてきてるのは純粋に嬉しいですよね。
宮本 そうね。それに負けないくらい僕らも……。
イサミ 力つけて、練習して……。
宮本 残すんじゃなくて、これからもっと力つけていきましょう。
イサミ もっといろいろ考えなきゃダメだね。
宮本 今日いろいろ考えたんだけどね。ビデオカメラ持ったほうがいいとかね。
イサミ いろいろ作戦は……。
宮本 考えていたんだけどね。ちょっとこの試合では出来なかったですね。
イサミ 逆に言えばそのゆとりがないぐらい、彼らが強かったっていう。いや、本当すみません、宮本さん。
宮本 いい、いい。(サムライTVのカメラを奪い取って、イサミを撮影)
イサミ じゃあ、はじますよ。3秒前!
宮本 2……。
イサミ 本当、今日の試合はやっぱり疲れましたよ。
宮本 もういいよ!
イサミ アハハハハ! まあ、また来年…今年か! 今年また……。
宮本 そう、始まったばかりですから! ハッピーニューイヤーね。
イサミ 盛り返しましょう! なぜなら俺たちは……。
二人 強いー!
メインイベントは神谷英慶&竹下幸之介vs樋口和貞&宇藤純久の新世代によるトーナメント決勝戦。樋口が竹下をショルダーアタックで吹っ飛ばす。神谷と宇藤は激しいショルダーアタックのぶつかりあい。神谷が宇藤を自陣コーナーに引き込むと竹下が宇藤の腰にエルボー。竹下と宇藤は激しいエルボーの打ち合い。これは宇藤が優勢。樋口が出てくると逆水平で倒していく。樋口のボディースラムからのカバーはカウント2。竹下は樋口を無理やり場外に出すと客席に投げんとするが、逆に投げられてしまう。神谷は宇藤を客席へと投げていく。竹下も樋口にやり返してエプロンからアームブリーカー。神谷が出てくると樋口のダメージ残る右腕に頭突きを連打。竹下はハーフダウンのコブラツイスト。ローンバトルを強いられた樋口だが、右腕を攻められ悶絶。それでも向かってきた竹下をキャッチしてオクラホマスタンピードで叩きつけてようやく宇藤とタッチ。宇藤がジャンピングニー。救出に入った神谷ともども両腕ラリアットでなぎ倒し、竹下にはコブラツイストを決める。これはロープエスケープ。竹下も串刺し攻撃を止めてジャベリンキックでやり返して神谷とタッチ。神谷は宇藤をブレーンバスターでぶん投げる。しかしカウント2。神谷のダイビング・エルボードロップもカウント2で返される。宇藤はドロップキックで吹っ飛ばして樋口とタッチ。樋口はダメージ残る右腕で渾身の逆水平。高角度ノド輪はカウント2。樋口のボディープレス、宇藤のギロチンドロップの合体攻撃から樋口がカバーするもカウント2。樋口はここで轟天狙い。神谷がリバースしてチョップ。樋口も逆水平でラリー。神谷が一本足頭突きから延髄斬り。バックドロップは宇藤がカットして4者ダウンの大混戦。神谷から竹下に替わって15分経過。竹下が串刺しビッグブーツからブルーサンダー。しかしカウント2止まり。ジャーマンは樋口が堪えて頭突き。宇藤とのサンドイッチ・ラリアットから合体轟天は神谷がカット。コーナーに登る樋口を蘇生した竹下が追いかける。竹下はコーナー最上段から雪崩式ブレーンバスター。しかしカウント2止まり。竹下はここで腕固めでギブアップを迫る。樋口はなんとかエスケープ。竹下が樋口の右腕にラリアット。さらにエルボーを入れてバックを取る。樋口がかわすと神谷がバックに回る。竹下が神谷の後ろを回って眉山! しかし宇藤がカット。宇藤をコーナーに乗せてビッグハイヤーデモリッションで排除。竹下のラリアットは相打ち。樋口が渾身のラリアット。これはカウント1。向かう竹下に樋口がドロップキック。さらにドクターボムは神谷がカット。宇藤が神谷を排除して20分経過。樋口が竹下にぶちかまし。満を持しての轟天で熱戦に終止符を打った。
試合後、樋口&宇藤にサムライTVの三田佐代子キャスターから目録が贈呈される。ここで優勝インタビューへ。樋口「率直な気持ちですか? 嬉しいに決まっているじゃないですか!」宇藤「僕も嬉しいという感想しかないです。ありがとうございます!」樋口「(決勝の相手はどうだった?)本当に強かったです。ただ今日だけは自分と宇藤さんのほうが強いです!」宇藤「一日4試合はしんどかったです。決勝の相手もメチャクチャ強かったです。ギリギリとは言え勝ったのは僕たちです。ありがとうございます!」竹下「おい樋口、DDTプロレスを引っ張っていくのはこの俺や」樋口「上等だよ。俺も負けねえぞ」神谷「DDTだけじゃない。プロレス界を引っ張っていくのはこの俺や
!」宇藤「この先みんなで盛り上げて、日本の世界のプロレスを盛り上げて! 僕たちで一番になろうじゃないですか! 今日はありがとうございました!」樋口「ごっつぁんでした!」記念撮影の後は4人が健闘を称えあって大団円となった。
【試合後のコメント】
竹下 やっぱり優勝したかったっすわ。神谷選手とチームなんで絶対に負けることないと思っていたんで。いやもう自分ら優勝出来ると思ってたんで、十中八九。まあちょっと決勝のときはそんなことないですけど、トーナメントはじまるまでは樋口&宇藤組、ちょっと侮ってました。正直。でも1回戦勝って、2回戦勝って、準決勝勝って、試合もモニタで見てましたけど、プロレスって大金星があっても、そう続くことってないと思うんですよ。だから本当の実力なんだと思います! 運がよかったとかそういうことじゃなくて、本当の実力です。実力で……今日に関してですよ、負けただけで。また強くなればいい。もっと僕たち強くなれる。
神谷 準優勝ってことはもう1回勝てたんで! もう1回全勝出来るチャンスがあるんで! もっと成長して、次はあれに勝ちましょう。
竹下 伸びシロある僕たちのほうが強いんで!
神谷 伸びシロしかないんで!
竹下 頑張りましょう、今日はすみませんでした。
神谷 ありがとうございました! またよろしくお願いします!(竹下と握手)
――結果的に若い世代の4選手で年越しプロレスを締められたってことに関しては?
竹下 でもそういう年越しプロレスがいつか来ないとダメなんで。ねえ。HARASHIMA、関本、ヤンキー二丁拳銃、この辺にずっと頼っていたら、プロレス界盛り上がっていかないんで。僕たちがプロレス界の中心に立てるように。大日本プロレス、DDTプロレスをトップに引っ張っていかないと、僕たちが。そういう気持ちで闘っているんで。
神谷 僕らがどんどんどんどんトップ食っていくんで、来年。来年っていうか今年! 見ててください!
竹下 まずはリベンジを果たさないと。宇藤選手は……。
神谷 僕がやったるんで!
竹下 樋口は僕が倒しますよ。
神谷 やったりましょう!
竹下 お願いします!(神谷と握手)
樋口 やりましたね!
宇藤 やりましたね。2年連続組ませてもらって、去年は初戦でダメでしたけど。今回は……。
樋口 結果残せましたね。ありがとうございます。
宇藤 ありがとうございます!(樋口と握手)やっぱりお祭り的なアレですけど、勝てるのは嬉しいですから。
樋口 嬉しかったですね。自分らがこうやって結果出して、引っ張っていかなきゃいけないと思うんで。DDTも大日本もプロレス界全体も。
宇藤 みんなで引っ張って。各々が引っ張っていかないと、どうもいかないんで。
樋口 そうですね。今日の結果は嬉しいです。
宇藤 これでもし組んで、それこそうちの団体でも樋口さんの団体でも上がるとかでも全然アリだと思いますし、それでまた関係なくシングルで当たるのもいいですし。
樋口 まあ組むのもいいですけど、お互いにテッペン行ってそこからじゃないですか。
宇藤 そうですね。お互いにテッペンのテッペンで会ったらまた。
樋口 組むなり闘うなりでいいんじゃないですか。
宇藤 まずは僕らまだ若手なんで。今回結果残しましたけど、どんどん中枢にいって、常にセミ、メイン……常にメイン張るぐらいにならないといけないと思うんで。
樋口 互いにレベルアップしてまたって感じですかね。
宇藤 今日の4試合でだいぶレベルは上がったと思います。
樋口 めっちゃ上がったっすね。たぶん。
宇藤 何にせよ過去で一番疲れました(笑)。
樋口 それは言えてますね! 疲れた。ヤバかったっす。でも結果出せたんで。
宇藤 そうですね。ひたすら嬉しいです。ありがとうございます!(樋口と握手)
――改めて決勝戦の相手の竹下選手と神谷選手はいかがでした?
宇藤 僕は竹下さんはじめてだったんで。樋口さんも神谷さんははじめて?
樋口 はじめてです。
宇藤 やっぱお互い団体の若手の中でベルト巻いていたりとか、トップ戦線に出ている選手だったので、意識していたところではじめて当たって、強さだったりとか巧さだったりとかが分かった……分かったというか、少しこんなものかなと感じられたので、そこを確認して自分もどんどん成長していかないとなと思います。
樋口 自分ももう神谷さん、竹下さんに関してはもう本当にトップレベルの人だと思っているんで。ただ今日勝ったことで自分も宇藤さんもその位置まで上がれたのかなと、そういう感じですね。
宇藤 一時的とはいえ、これを継続していけば。継続してさらにもっと上にいければいいと思うので。
樋口 はい。とにかく強かったっす! そのひと言です。
宇藤 今日闘った皆さんむちゃくちゃ強かったです。
樋口 そうですね、全員強かったですね。全員強かった……。
宇藤 第2試合?(征矢&植木)
樋口 いや、あれもある意味……。
宇藤 そうですね。ある意味強いですね。
樋口 あれも侮れない相手でしたよ。
宇藤 ああいうのもあってこそだと思うので。何でも出来なきゃいけないと。
樋口 そうですね。やっぱりオールラウンダーなので。
宇藤 どこに行っても、誰とやっても対応して勝たなきゃいけないと思うので。今日はそういう経験では本当に……1日で振り幅がすごかったんで(苦笑)。
樋口 振り幅すごかったっすね! 確かに。そんな感じですね。
宇藤 はい、ありがとうございます。
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