5日、東京・新宿FACEにて「闘うビアガーデン2017~DDT~」がおこなわれた。17:30からプロレス教室のデモンストレーションへ。チェリー講師が生徒の甲田代表とレッカに美容にいい腹筋運動をレクチャー。さらにテコの原理を使った丸め込み技を甲田代表にレクチャー。チェリーが締めようとすると甲田代表が置いてあったベルトでぶん殴って丸め込むや、木曽大介レフェリーが駆け込んで3カウント。甲田代表が脱兎のごとく逃走し、怒りのチェリーが「このハゲー!」と追いかけていった。
鶴見亜門GMの前説で以下の発表があった。
・FUMAが12・9新木場でヘヴィメタルとプロレスのコラボイベントを開催。メインイベントは FUMAvs葛西純。出演決定バンドはThorn、Hell Dump、日本刀(リッキー・フジがヴォーカルのバンド)、Hammerhead。
・8月20日両国国技館大会のアイアンマンヘビーメタル級選手権バトルロイヤルは現時点で甲田代表が王者として出場。ベルトを獲られたチェリーも出場する。マス席Bが完売、ファンクラブではバックステージツアーも開催。
・キャンプ場プロレスが完売。
・ユニット総選挙のスマイルスカッシュに宮本裕向が追加、#大家帝国リターンズ(男色ディーノ、スーパー・ササダンゴ・マシン、大家健、石井慧介)のエントリーも決定。締め切りは本日の2度目の休憩まで。
・筋肉少女帯が入江の入場テーマ曲を制作し、8月20日両国国技館で披露される。また、大槻ケンヂさんの来場も決定。
続いてメインイベントのお客さんによるカード抽選へ。この結果、入江茂弘&遠藤哲哉&彰人vs竹下幸之介&佐々木大輔&HARASHIMAに。乾杯にいこうとすると佐々木と遠藤は退場。残り4人での乾杯はHARASHIMAの音頭でスタート。
第1試合は高木三四郎&大鷲透&平田一喜vs石井慧介&大石真翔&未定の6人タッグマッチ。平田は『TOKYO GO』を自らのヴォーカルで入場。スクリーンにはヴォーカル収録の模様が映し出される。大石は国外追放になった松野の遠縁のイタリア人、マツノコレクションA.T.の招へいに成功したとアナウンス。登場したマツコレは透明犬を連れてモデルウォーク。試合は手刀を繰り出す平田をクロスチョップで排除したマツコレがメガネを装着して曲に合わせてポージング。平田がメガネを懸けてダンスせんとするとダンスバトルに。マツコレが透明犬のリードでチョーク攻撃。パラダイスロックにチャレンジするが掛け方がわからず首固めで丸め込まれてフォール負け。試合後、高木はゴージャス松野興行まで松野さんを追放とし、マツノコレクションA.T.を残留するとした。
第2試合後、松永と伊橋がリングイン。岩崎を呼び出して豚ing再々結成を持ち掛けたが、岩崎が「別にやりたいことがある」とキッパリ断ってしまった。2人ではユニット総選挙にエントリーできないことを今知った伊橋と松永だが、「新しいメンバー連れてきてやるぜ」と誓うと2人で乾杯して休憩へ。なお、伊橋はサンシャイン池崎とブルゾンちえみのネタをブッ込み続けた。
第4試合は男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシンvs樋口和貞&赤井沙希の世にも奇妙な怪談新沼袋デスマッチ。顔面白塗りの島谷っぽい子供が体育座りでいる中、4名が入場するもリングインすると全員が寒気を感じる模様。4人はその子供に気付かない様子。続いて怪談朗読アーティストの今林久弥さんがリングイン。一昨年あたりに亡くなったはずだが、「一昨年死んだんですけど今年生き返りました。占いババに頼んで一日だけ戻れる日を設定しました。オラ、そうしただ」(今林)とのこと。試合が始まると子供の存在は見えてないのか、4人が攻防を繰り広げてあっという間に3分が経過して怪談朗読がスタート。内容はコインロッカーベイビーだが、今林さんの朗読に合わせて島谷っぽい子供が泣く。今林さんはオチまでいきかけたところで話をやめてしまって「さっきから気になっていたんですけど、リングにいてはいけないヤツがいる」と言うと「いてはいけないヤツはオマエだー!」と島谷っぽい子供に指さすと聖水と食塩を浴びせる。実はみんな、その子供が見えていたよう。今林さんは「あれ島谷です。島谷常寛選手ですね。今日試合が組まれなかったのでアピールしてたんですね」と説明。島谷を知っていたぐらいDDTが好きな今林さん。ディーノに「誰が好きなんですか?」と聞かれると「DDTで一番好きなのはオマエだー!」と指さし、ディーノ、ササダンゴ、樋口、赤井、松井レフェリーと卒倒させていく。今林さんが「俺が!俺が!俺が!DDTの中で!DDTの中で!DDTの中で一番好きなのはオマエだー! オマエらなんじゃー!」と絶叫。すると『ワイルドシング』が流れてファンがリングを囲み、今林さんが聖水をかけて大仁田劇場。今林さんが「ありがとうございました。また来年も呼んでください」と去ろうとすると2人の子供が泣きながらリングに駆け寄る。今林「どうしたの君たち迷子になっちゃの? お母さんは?」子供「いない」今林「じゃあお父さんは?」子供「お父さんは…オマエだー!」今林「うわ~!……はい、よくできました! ご紹介します。ウチの長男のアキラと次男のサトルです。ご褒美にハンドスピナー買ってあげようかね」子供「ママから手紙」今林「なんだろう。ギャーッ!」みんながその手紙を見て驚く中、暗転。すると「スクリーンに「父親はお前ではない」との文字が映し出されて休憩へ。
休憩明け、ユニット総選挙にエントリーした面々を亜門GMが紹介。すると岩崎、渡瀬、レッカ、下村、島谷、上野の6人によるユニットがエントリー。DDTに新しい風を吹かせると岩崎が説明し、ユニット名は「スーパーDNAレボリューション」。略称はSDR。引き揚げるSDRだったが、松永と伊橋が島谷だけを拉致。ユニットに勧誘するも島谷は拒否。すると伊橋と松永は「リーダーになりたくありませんか?」と誘い水。あっさりこれに乗ってしまって「スーパーDNAレボリューションなんて誰が投票するかよ!」。こうして松永、伊橋、島谷の豚ing2017が正式エントリーとなった。亜門GMが締めきろうとすると今度は入江、アントン、樋口、関根が駆けつける。さらにアントンからロッキー川村も加わった5人による野郎Zでエントリーが決定。アントンは1位になった暁には12・30後楽園のユニット主催興行を「オ●ン●ンついてない人も見れるようにします」(アントン)とのこと。野郎Zの乾杯でセミファイナルへ。
メインイベントはお客さんの抽選で決まった6人タッグマッチ。HARSHIMAと彰人の足の取り合い、竹下と入江のパワーのぶつかり合いが繰り広げられる中、佐々木が入江、遠藤が竹下の足を引っ張って息ぴったりに場外戦へと引きずり込む。竹下と遠藤、佐々木と彰人、HARASHIMAと入江と前哨戦同士が激しくやりあう。リングに戻ると竹下が入江に高角度のドロップキック。竹下が自陣コーナーに押し込まれると佐々木が頭を叩いて交替。佐々木がTシャツでチョーク攻撃。入江のエルボーでフラついた佐々木が自陣コーナーに戻って勢いでHARASHIMAにタッチ。HARASHIMAがキャメルクラッチ。雪崩式ブレーンバスターはカウント2。HARASHIMAのミドルキックと入江のエルボーのラリー。HARASHIMAのハイキックを堪えた入江が交通事故タックルを見舞って彰人とタッチ。彰人に竹下とHARASHIMAのサンドイッチのゼロ戦キック。串刺し攻撃は誤爆を誘っていく。HARASHIMAがファルコンアローでやり返して竹下とタッチ。彰人は竹下のゼロ戦キックに蹴り足をキャッチしてアンクルホールド。さらにMAO殺しからエクスプロイダーで投げる。彰人が入江にタッチしようとするも、これは遠藤が阻止して彰人にタッチしてリングイン。遠藤が竹下にオーバーヘッドキック。トーチャーラックボムは竹下がかわしていく。ニーアタックは遠藤がかわして丸め込みからゆりかもめ。HARASHIMAがカットせんとするが、これは佐々木が阻止。HARASHIMAが佐々木を倒してカットイン。遠藤がコーナーに登る。竹下が天井に遠藤の足が届くほどの雪崩式ブレーンバスター。ニーアタックはカウント2。竹下がラリアットを狙うも佐々木が阻止してタッチ。佐々木は遠藤を指一本で倒してカバー。これは彰人がカットして遠藤を抱えてコーナーに戻る。入江がタッチしてリングイン。入江がシットダウン・パワーボム。テディベアをかわすと松井レフェリーのブラインドをついて急所蹴りからドロップキック。「いけ!」と突然、竹下とHARASHIMAに指示を出して波状攻撃。しかしHARASHIMAのスワンダイブ・ボディーアタックは自爆に持ち込んで遠藤と連係して入江にトラースキック。ダイビング・エルボードロップはカウント2。続くクロスフェースは彰人がカットして遠藤にサソリ固め。佐々木がイスを持ち込んで彰人をぶん殴る。佐々木が入江にイスを添えるも遠藤のハンドスプリングニールキックはかわされて被弾。竹下が遠藤に投げ捨てドラゴン。遠藤がすぐさまテツヤ・イン・ザ・スカイ。入江がHARASHIMAと佐々木を誤爆させて佐々木にキャノンボール。最後はビーストボンバーで決着した。
試合後、DAMANTIONはさっさと退場。去年はアメリカ遠征のため、新宿FACEのビアガーデンプロレスに参加できなかった入江は「今年は楽しむことができました」とマイク。DAMNATION以外の選手がリングインすると入江が「僕はビアガーデンすごく楽しかったです。それは皆さんのおかげです。ありがとうございます。僕は今日で新たな目標ができました。野郎Zを満員にしたいです。それも皆さんの力が必要です。支持されるように全力で頑張っていきます」と言うと彰人に「一緒にやろう」と呼びかける。「両国では佐々木大輔のなんでも受け切ってカリスマの丸坊主を見せたいと思います」と誓うと入江の「カンパーイ!」で締めくくった。
最後は大宴会の中、両国に向かって各々が意気込み。最後は竹下による両国に向けての一本締めで2017年のビアガーデンプロレスは幕を閉じた。
【試合後のコメント】
彰人 抽選の試合が両国前の最後の前哨戦になるんですかね。自分のチームに遠藤がいたり、隣に竹下がいなかったり、やりづらい部分はすごいあって、その中でDAMNATIONが試合を無視して自分たちのやりたいことばっかやろうとして、挙句の果てにチームメイトの遠藤にカッとなってサソリを決めたのがいけなかったのかもしれないけど、後ろからパイプイスで殴られて。見てください。ヘコむぐらい殴られましたよ。佐々木大輔ってそういう人間ですよ。何をやってでも勝って、自分のカリスマ性を誇示する人間だと思ってます。だからこそ、佐々木大輔の持っているもの、やろうとしていること、全部受け切って。なんでもいいよ。イス使おうがなんでもいい。アイツの得意なハードコアでもいいよ。葛西純に勝ってんだろ、ハードコアで。いいよ、ハードコアでもなんでもやってやるよ。全部受け切った上でアイツに完全に勝って、佐々木大輔の丸坊主姿を両国で見せたいと思います。殴られてカッとしたとかではなくて、今日で覚悟ができました。全部受け切って勝とうって。
HARASHIMA 自分は両国のタッグの最後の前哨戦という感じにカードがなって。入江と対戦して、入江の当たりの強さ。最後、ビーストボンバーでアゴが痛いんだけど、アイツの力を再確認しながらも、アイツと闘ってみてやっぱりチームは同じ方向に向かってないと勝てないんだなと改めてわかりましたね。やっぱDAMNATIONが入ったりしてて、みんなが同じ方向を向かってなかったから試合では勝てなかったけど、両国のタッグタイトル戦は僕と丸藤さんが組んで、タッグのベルトを必ず獲るという強い目標をお互い持っているので、そこでガッチリいきたいと思います。
竹下 両国が楽しみですよ。僕を倒せるものなら倒してほしいです。でも、ちょっと僕の遠藤さんの見え方が今日の試合で変わったかな。
――どういう部分で?
竹下 あんまり詳しくは言えないですけど、たぶん前回の後楽園と同じ闘い方、あの時の自分では勝てない。強い。本当に認めます。だから僕も残り約2週間、覚悟を持って8月20日両国国技館のメインに立ちたいと思います。
――前哨戦でお互いの技が決まらなくなっている。
竹下 4月の後楽園を思い出しましたね。お互いわかってるんで、技が当たらないんですよ。だからちょっと思い出しましたけど、その先、その上をいかないと勝ちはないし。引き分けはもしかしたらあるかもしれないけど、勝ちはないかな。だから体を鍛えることもコンディションを整えることもそうだし、頭も使ってここからの2週間は対遠藤哲哉に自分の体の全神経を集中させたいと思います。
佐々木 誰の陰謀か知らねえけどよ。俺とテツヤをバラバラにしやがって。俺たちは対角にいても心は一つだ! オール・トゥギャザーだよ! わかるか?
――遠藤選手は竹下選手と最後の前哨戦になったが。
遠藤 何も変わらなねえよ。スネが痛い。
――佐々木選手は彰人選手と対戦して。
佐々木 全然当たってない気がする。テツヤの蹴りが痛くて。オマエのせいで負けたんだよ!
――彰人選手は「佐々木大輔の全てを受け止める」と。
佐々木 オール・トゥギャザーか?
――オール・トゥギャザーかどうかはわからないです。
遠藤 そういうことだろ!
――「ハードコアでもなんでもやってやる」と。
佐々木 ルールの話か? ハードコアなんかやらねえよ! サブミッションマッチをやるって決めてんだよ! アイツの関節を上から下までバラバラにしてやんだよ!
――王者としてはサブミッションマッチを提示する?
佐々木 でもハードコアもやりてえなら全部一緒にやったらいいじゃねえか! カベジェラもハードコアもサブミッションも全部混ぜてオール・トゥギャザーだよ! 3つ揃ってんだぞ? どれが見たい?
――オール・トゥギャザーが見たいです。
佐々木 じゃあ3つ全部やってやるよ!
入江 ビアガーデンってやっぱり楽しいですね。僕は去年Twitterの#ddtproをずっと追いながらコルト・カバナのマンションでずっと見てて「みんな楽しそうだな」と。今年やっぱ戻ってきて楽しいなと本当に思いました。そのビアガーデンの締めのメインで勝利できたというのは本当に今年のいい夏の思い出ができました。
――両国国技館に向けて。
入江 僕の一番力になるのは大槻ケンヂさんの曲。僕のために筋肉少女帯のみんなが書き下ろしてくれるということなので今から楽しみです。入場曲だけでなく最後の勝利のテーマとしてかけたいですね。
http://ddtpro.jp